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特許異議申立

2016-700966

スロットマシン

審判番号
2016-700966
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2014-099253外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2016年10月06日
審決日
2017年06月30日
公報発行日
2017年09月29日
結論
訂正認容
当事者
審判長/審判官
分類
P1651.121-YAA(A63F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第120条の5第9項、特許法第120条の5第2項、特許法第126条、特許法第29条第2項、特許法第113条第2項、特許法第126条第6項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特許第5904509号発明「スロットマシン」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

【結 論】 特許第5904509号の明細書、特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1、2について訂正することを認める。 特許第5904509号の請求項1、2に係る特許を維持する。

理由

【理 由】 【目次】 第1 手続の経緯 第2 訂正請求について 1 訂正の内容 (1)請求項1について (2)請求項2について 2 訂正の適否 (1)請求項1について (2)請求項2について (3)小括 3 まとめ 第3 特許異議の申立について 1 本件訂正発明 2 特許異議申立理由の概要 3 取消理由の概要 4 甲各号証の記載 (1)甲第1号証 (2)甲第4号証 (3)甲第10号証 5 当審の判断 (1)取消理由について ア 本件特許発明1について (ア)対比 (イ)判断 (ウ)まとめ イ 本件特許発明2について (ア)対比 (イ)判断 (ウ)まとめ ウ 特許異議申立人の意見について (2)特許異議申立理由について 第4 むすび 第1 手続の経緯 本件特許第5904509号(以下「本件特許」という。)に係る出願は、平成20年5月28日に出願した特願2008-139019号の一部を平成26年5月13日に新たな特許出願(特願2014-99253号)としたものであって、平成28年3月25日に特許の設定登録がされ、同年10月6日にその特許に対し、特許異議申立人日本電動式遊技機特許株式会社により特許異議の申立てがなされ、当審により平成29年1月19日付けで取消理由が通知され、特許権者である株式会社三共より同年3月27日付けで意見書及び訂正請求書が提出され、これに対して、特許異議申立人より同年5月10日付けで意見書が提出されたものである。 第2 訂正請求について 1 訂正の内容 平成29年3月27日付け訂正請求書による本件特許の訂正の内容は、次のとおりである。 (1)請求項1について ア 訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1に「表示結果が導出される前に、入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、」とあるのを、「表示結果が導出される前に、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別入賞を含む入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、」に訂正する。 イ 訂正事項2 特許請求の範囲の請求項1に「遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、」を加える。 ウ 訂正事項3 特許請求の範囲の請求項1に「導出操作を示す試験用導出操作信号が入力されたときに該導出操作に対応する前記可変表示部に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、」とあるのを、「前記導出操作手段による導出操作がされたときまたは導出操作を示す試験用導出操作信号が入力されたときに該導出操作に対応する前記可変表示部に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、」に訂正する。 エ 訂正事項4 特許請求の範囲の請求項1に「複数種類の遊技状態のうちから少なくともいずれか1つの遊技状態に制御する遊技状態制御手段と、」とあるのを、「遊技者にとっての有利度が異なる複数種類の遊技状態のうちから少なくともいずれか1つの遊技状態に制御する遊技状態制御手段と、」に訂正する。 オ 訂正事項5 特許請求の範囲の請求項1に「前記事前決定手段は、 前記複数種類の遊技状態のうち一の遊技状態において、同一ゲームにおける決定対象として、 前記一の遊技状態を終了させる終了入賞の発生を許容し前記一の遊技状態を継続させる継続入賞の発生を許容する旨を決定する第1決定と、 前記第1決定とは異なる決定であり、前記終了入賞の発生を許容し前記継続入賞の発生を許容する旨を決定する第2決定と、 前記終了入賞の発生を許容せず前記継続入賞の発生を許容する旨を決定する第3決定と、 を行うことが可能であり、」を加える。 カ 訂正事項6 特許請求の範囲の請求項1に 「前記導出制御手段は、 前記第1決定が行われ、特定操作手順で導出操作がされたときに前記終了入賞を発生させる表示結果の組合せを導出し、 前記第1決定が行われ、前記特定操作手順とは異なる特別操作手順で導出操作がされたときに前記継続入賞を発生させる表示結果の組合せを導出し、 前記第2決定が行われ、前記特別操作手順で導出操作がされたときに前記終了入賞を発生させる表示結果の組合せを導出し、 前記第2決定が行われ、前記特定操作手順で導出操作がされたときに前記継続入賞を発生させる表示結果の組合せを導出し、 前記第3決定が行われたときは、前記特定操作手順で導出操作がされても前記特別操作手順で導出操作がされても前記継続入賞を発生させる表示結果の組合せを導出し、」を加える。 キ 訂正事項7 特許請求の範囲の請求項1に 「前記事前決定手段は、 前記第1決定を行うときに同一ゲームにおいて前記特別入賞の発生を許容する旨を決定することはなく、 前記第2決定を行うときに同一ゲームにおいて前記特別入賞の発生を許容する旨を決定することはなく、 前記第3決定を行うときに同一ゲームにおいて前記特別入賞の発生を許容する旨を決定することがあり、」を加える。 ク 訂正事項8 願書に添付した明細書の【0008】に 「上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のスロットマシンは、 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされ、ゲームの試験を行う際に接続される試験装置からの試験用信号の入力に関連して自動的にゲームを行うことが可能なスロットマシンであって、 付与された遊技用価値の数を前記試験装置に特定させるための付与遊技用価値信号を出力するための制御を行う付与遊技用価値信号出力制御手段と、 表示結果が導出される前に、入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、 導出操作を示す試験用導出操作信号が入力されたときに該導出操作に対応する前記可変表示部に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、 前記試験用導出操作信号の入力の態様を前記試験装置に特定させるための推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行う推奨導出操作態様信号出力制御手段と、 複数種類の遊技状態のうちから少なくともいずれか1つの遊技状態に制御する遊技状態制御手段と、 を備え、 前記複数種類の遊技状態のうちの特定遊技状態では、前記試験用導出操作信号の入力の態様が特定の導出操作手順での導出操作を示すときに、該特定の導出操作手順とは異なる導出操作手順での導出操作を示すときよりも遊技者にとって有利となる制御が行われ、 前記推奨導出操作態様信号出力制御手段は、 前記特定遊技状態において前記特定の導出操作手順での導出操作を示す態様の前記試験用導出操作信号の入力を指示する推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行い、 前記事前決定手段により遊技用価値の付与を伴う第1の小役入賞の発生を許容する旨と該第1の小役入賞よりも多くの遊技用価値の付与を伴う第2の小役入賞の発生を許容する旨が同時に決定された場合に、前記第1の小役入賞を発生させる第1の導出操作手順及び前記第2の小役入賞を発生させる第2の導出操作手順のうち前記第2の導出操作手順での導出操作を示す態様の前記試験用導出操作信号の入力を指示する推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行い、 前記複数の可変表示部のそれぞれは、ステッピングモータにて回動するリールにて構成されており、 前記スロットマシンは、前記ステッピングモータの現在のステップ数である該ステッピングモータの基準位置からの経過ステップ数を前記試験装置に特定させるためのステップ数特定信号として該ステッピングモータの基準位置検出信号と該ステッピングモータの駆動信号とを出力する制御を行うステップ数特定信号出力制御手段を備え、 前記推奨導出操作態様信号出力制御手段は、前記推奨導出操作態様信号として、表示結果を導出させる前記複数の可変表示部の導出順序を指定するための可変表示部指定信号と、当該複数の可変表示部それぞれの前記試験用導出操作信号の出力タイミングに対応する前記ステッピングモータの前記基準位置からの経過ステップ数を特定可能な導出操作実行位置信号と、を出力するための制御を行い、 前記スロットマシンは、 前記導出制御手段を含む遊技の制御を行う遊技制御手段が搭載された遊技制御基板と、 前記遊技制御手段に対して信号を出力する電子部品と、 前記遊技制御基板と前記電子部品とを電気的に接続する接続手段による前記遊技制御基板と前記電子部品との接続の解除を規制する解除規制手段と、 を備える ことを特徴としている。」とあるのを、 「上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のスロットマシンは、 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされ、ゲームの試験を行う際に接続される試験装置からの試験用信号の入力に関連して自動的にゲームを行うことが可能なスロットマシンであって、 付与された遊技用価値の数を前記試験装置に特定させるための付与遊技用価値信号を出力するための制御を行う付与遊技用価値信号出力制御手段と、 表示結果が導出される前に、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別入賞を含む入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、 遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、 前記導出操作手段による導出操作がされたときまたは導出操作を示す試験用導出操作信号が入力されたときに該導出操作に対応する前記可変表示部に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、 前記試験用導出操作信号の入力の態様を前記試験装置に特定させるための推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行う推奨導出操作態様信号出力制御手段と、 遊技者にとっての有利度が異なる複数種類の遊技状態のうちから少なくともいずれか1つの遊技状態に制御する遊技状態制御手段と、 を備え、 前記事前決定手段は、 前記複数種類の遊技状態のうち一の遊技状態において、同一ゲームにおける決定対象として、 前記一の遊技状態を終了させる終了入賞の発生を許容し前記一の遊技状態を継続させる継続入賞の発生を許容する旨を決定する第1決定と、 前記第1決定とは異なる決定であり、前記終了入賞の発生を許容し前記継続入賞の発生を許容する旨を決定する第2決定と、 前記終了入賞の発生を許容せず前記継続入賞の発生を許容する旨を決定する第3決定と、 を行うことが可能であり、 前記導出制御手段は、 前記第1決定が行われ、特定操作手順で導出操作がされたときに前記終了入賞を発生させる表示結果の組合せを導出し、 前記第1決定が行われ、前記特定操作手順とは異なる特別操作手順で導出操作がされたときに前記継続入賞を発生させる表示結果の組合せを導出し、 前記第2決定が行われ、前記特別操作手順で導出操作がされたときに前記終了入賞を発生させる表示結果の組合せを導出し、 前記第2決定が行われ、前記特定操作手順で導出操作がされたときに前記継続入賞を発生させる表示結果の組合せを導出し、 前記第3決定が行われたときは、前記特定操作手順で導出操作がされても前記特別操作手順で導出操作がされても前記継続入賞を発生させる表示結果の組合せを導出し、 前記事前決定手段は、 前記第1決定を行うときに同一ゲームにおいて前記特別入賞の発生を許容する旨を決定することはなく、 前記第2決定を行うときに同一ゲームにおいて前記特別入賞の発生を許容する旨を決定することはなく、 前記第3決定を行うときに同一ゲームにおいて前記特別入賞の発生を許容する旨を決定することがあり、 前記複数種類の遊技状態のうちの特定遊技状態では、前記試験用導出操作信号の入力の態様が特定の導出操作手順での導出操作を示すときに、該特定の導出操作手順とは異なる導出操作手順での導出操作を示すときよりも遊技者にとって有利となる制御が行われ、 前記推奨導出操作態様信号出力制御手段は、 前記特定遊技状態において前記特定の導出操作手順での導出操作を示す態様の前記試験用導出操作信号の入力を指示する推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行い、 前記事前決定手段により遊技用価値の付与を伴う第1の小役入賞の発生を許容する旨と該第1の小役入賞よりも多くの遊技用価値の付与を伴う第2の小役入賞の発生を許容する旨が同時に決定された場合に、前記第1の小役入賞を発生させる第1の導出操作手順及び前記第2の小役入賞を発生させる第2の導出操作手順のうち前記第2の導出操作手順での導出操作を示す態様の前記試験用導出操作信号の入力を指示する推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行い、 前記複数の可変表示部のそれぞれは、ステッピングモータにて回動するリールにて構成されており、 前記スロットマシンは、前記ステッピングモータの現在のステップ数である該ステッピングモータの基準位置からの経過ステップ数を前記試験装置に特定させるためのステップ数特定信号として該ステッピングモータの基準位置検出信号と該ステッピングモータの駆動信号とを出力する制御を行うステップ数特定信号出力制御手段を備え、 前記推奨導出操作態様信号出力制御手段は、前記推奨導出操作態様信号として、表示結果を導出させる前記複数の可変表示部の導出順序を指定するための可変表示部指定信号と、当該複数の可変表示部それぞれの前記試験用導出操作信号の出力タイミングに対応する前記ステッピングモータの前記基準位置からの経過ステップ数を特定可能な導出操作実行位置信号と、を出力するための制御を行い、 前記スロットマシンは、 前記導出制御手段を含む遊技の制御を行う遊技制御手段が搭載された遊技制御基板と、 前記遊技制御手段に対して信号を出力する電子部品と、 前記遊技制御基板と前記電子部品とを電気的に接続する接続手段による前記遊技制御基板と前記電子部品との接続の解除を規制する解除規制手段と、 を備える ことを特徴としている。」に訂正する。 (2)請求項2について ア 訂正事項9 特許請求の範囲の請求項2に「前記決定種類報知を含む前記事前決定手段の決定結果を示唆する報知が行われていない状態においても予め定められた導出操作手順での導出操作を示す態様の試験用導出操作信号の入力を指示する推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行い、」を加える。 イ 訂正事項10 特許請求の範囲の請求項2に「前記推奨導出操作態様信号出力制御手段は、前記推奨導出操作態様信号として、表示結果を導出させる前記複数の可変表示部の導出順序を指定するための可変表示部指定信号と、当該複数の可変表示部それぞれの前記試験用導出操作信号の出力タイミングに対応する前記ステッピングモータの前記基準位置からの経過ステップ数を特定可能な導出操作実行位置信号と、を出力するための制御を行い、」とあるのを、「前記推奨導出操作態様信号出力制御手段は、前記推奨導出操作態様信号として、表示結果を導出させる前記複数の可変表示部の導出順序を指定するための可変表示部指定信号と、当該複数の可変表示部それぞれの前記試験用導出操作信号の出力タイミングに対応する前記ステッピングモータの前記基準位置からの経過ステップ数の数値を示す導出操作実行位置信号と、を出力するための制御を行い、」に訂正する。 ウ 訂正事項11 特許請求の範囲の請求項2に「前記導出操作実行位置信号は、前記試験装置が前記ステップ数特定信号により特定可能となる経過ステップ数の範囲に含まれる数値であり、前記試験装置が試験用導出操作信号を出力するタイミングを特定するための数値を示す信号であり、」を加える。 エ 訂正事項12 願書に添付した明細書の【0008】に 「本発明の請求項2に記載のスロットマシンは、 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされ、ゲームの試験を行う際に接続される試験装置からの試験用信号の入力に関連して自動的にゲームを行うことが可能なスロットマシンであって、 付与された遊技用価値の数を前記試験装置に特定させるための付与遊技用価値信号を出力するための制御を行う付与遊技用価値信号出力制御手段と、 表示結果が導出される前に、入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、 前記事前決定手段により特定の決定がなされたときに、該特定の決定がなされた旨を特定可能な決定種類報知を行う決定種類報知手段と、 導出操作を示す試験用導出操作信号が入力されたときに該導出操作に対応する前記可変表示部に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、 前記試験用導出操作信号の入力の態様を前記試験装置に特定させるための推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行う推奨導出操作態様信号出力制御手段と、 を備え、 前記導出制御手段は、前記事前決定手段により前記特定の決定がなされ、該決定に対応する特定の導出操作手順での導出操作を示す態様で前記試験用導出操作信号が入力されたときに前記複数の可変表示部の表示結果の組み合わせとして特定種類の表示結果の組み合わせを導出させる制御を行い、該決定に対応する前記特定の導出操作手順とは異なる導出操作手順での導出操作を示す態様で試験用導出操作信号が入力されたときに前記複数の可変表示部の表示結果の組み合わせとして前記特定種類の表示結果の組み合わせとは異なる種類の表示結果の組み合わせを導出させる制御を行う特定導出制御手段を含み、 前記特定種類の表示結果の組み合わせが導出されたときに、前記特定種類の表示結果の組み合わせとは異なる種類の表示結果の組み合わせが導出されたときよりも遊技者にとって有利となる制御が行われ、 前記推奨導出操作態様信号出力制御手段は、 前記事前決定手段により前記特定の決定がなされ前記決定種類報知が行われたときに、該決定に対応する前記特定の導出操作手順での導出操作を示す態様の試験用導出操作信号の入力を指示する推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行い、 前記事前決定手段により遊技用価値の付与を伴う第1の小役入賞の発生を許容する旨と該第1の小役入賞よりも多くの遊技用価値の付与を伴う第2の小役入賞の発生を許容する旨が同時に決定された場合に、前記第1の小役入賞を発生させる第1の導出操作手順及び前記第2の小役入賞を発生させる第2の導出操作手順のうち前記第2の導出操作手順での導出操作を示す態様の前記試験用導出操作信号の入力を指示する推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行い、 前記複数の可変表示部のそれぞれは、ステッピングモータにて回動するリールにて構成されており、 前記スロットマシンは、前記ステッピングモータの現在のステップ数である該ステッピングモータの基準位置からの経過ステップ数を前記試験装置に特定させるためのステップ数特定信号として該ステッピングモータの基準位置検出信号と該ステッピングモータの駆動信号とを出力する制御を行うステップ数特定信号出力制御手段を備え、 前記推奨導出操作態様信号出力制御手段は、前記推奨導出操作態様信号として、表示結果を導出させる前記複数の可変表示部の導出順序を指定するための可変表示部指定信号と、当該複数の可変表示部それぞれの前記試験用導出操作信号の出力タイミングに対応する前記ステッピングモータの前記基準位置からの経過ステップ数を特定可能な導出操作実行位置信号と、を出力するための制御を行い、 前記スロットマシンは、 前記導出制御手段を含む遊技の制御を行う遊技制御手段が搭載された遊技制御基板と、 前記遊技制御手段に対して信号を出力する電子部品と、 前記遊技制御基板と前記電子部品とを電気的に接続する接続手段による前記遊技制御基板と前記電子部品との接続の解除を規制する解除規制手段と、 を備える ことを特徴としている。」とあるのを 「本発明の請求項2に記載のスロットマシンは、 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされ、ゲームの試験を行う際に接続される試験装置からの試験用信号の入力に関連して自動的にゲームを行うことが可能なスロットマシンであって、 付与された遊技用価値の数を前記試験装置に特定させるための付与遊技用価値信号を出力するための制御を行う付与遊技用価値信号出力制御手段と、 表示結果が導出される前に、入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、 前記事前決定手段により特定の決定がなされたときに、該特定の決定がなされた旨を特定可能な決定種類報知を行う決定種類報知手段と、 導出操作を示す試験用導出操作信号が入力されたときに該導出操作に対応する前記可変表示部に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、 前記試験用導出操作信号の入力の態様を前記試験装置に特定させるための推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行う推奨導出操作態様信号出力制御手段と、 を備え、 前記導出制御手段は、前記事前決定手段により前記特定の決定がなされ、該決定に対応する特定の導出操作手順での導出操作を示す態様で前記試験用導出操作信号が入力されたときに前記複数の可変表示部の表示結果の組み合わせとして特定種類の表示結果の組み合わせを導出させる制御を行い、該決定に対応する前記特定の導出操作手順とは異なる導出操作手順での導出操作を示す態様で試験用導出操作信号が入力されたときに前記複数の可変表示部の表示結果の組み合わせとして前記特定種類の表示結果の組み合わせとは異なる種類の表示結果の組み合わせを導出させる制御を行う特定導出制御手段を含み、 前記特定種類の表示結果の組み合わせが導出されたときに、前記特定種類の表示結果の組み合わせとは異なる種類の表示結果の組み合わせが導出されたときよりも遊技者にとって有利となる制御が行われ、 前記推奨導出操作態様信号出力制御手段は、 前記事前決定手段により前記特定の決定がなされ前記決定種類報知が行われたときに、該決定に対応する前記特定の導出操作手順での導出操作を示す態様の試験用導出操作信号の入力を指示する推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行い、 前記事前決定手段により遊技用価値の付与を伴う第1の小役入賞の発生を許容する旨と該第1の小役入賞よりも多くの遊技用価値の付与を伴う第2の小役入賞の発生を許容する旨が同時に決定された場合に、前記第1の小役入賞を発生させる第1の導出操作手順及び前記第2の小役入賞を発生させる第2の導出操作手順のうち前記第2の導出操作手順での導出操作を示す態様の前記試験用導出操作信号の入力を指示する推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行い、 前記決定種類報知を含む前記事前決定手段の決定結果を示唆する報知が行われていない状態においても予め定められた導出操作手順での導出操作を示す態様の試験用導出操作信号の入力を指示する推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行い、 前記複数の可変表示部のそれぞれは、ステッピングモータにて回動するリールにて構成されており、 前記スロットマシンは、前記ステッピングモータの現在のステップ数である該ステッピングモータの基準位置からの経過ステップ数を前記試験装置に特定させるためのステップ数特定信号として該ステッピングモータの基準位置検出信号と該ステッピングモータの駆動信号とを出力する制御を行うステップ数特定信号出力制御手段を備え、 前記推奨導出操作態様信号出力制御手段は、前記推奨導出操作態様信号として、表示結果を導出させる前記複数の可変表示部の導出順序を指定するための可変表示部指定信号と、当該複数の可変表示部それぞれの前記試験用導出操作信号の出力タイミングに対応する前記ステッピングモータの前記基準位置からの経過ステップ数の数値を示す導出操作実行位置信号と、を出力するための制御を行い、 前記導出操作実行位置信号は、前記試験装置が前記ステップ数特定信号により特定可能となる経過ステップ数の範囲に含まれる数値であり、前記試験装置が試験用導出操作信号を出力するタイミングを特定するための数値を示す信号であり、 前記スロットマシンは、 前記導出制御手段を含む遊技の制御を行う遊技制御手段が搭載された遊技制御基板と、 前記遊技制御手段に対して信号を出力する電子部品と、 前記遊技制御基板と前記電子部品とを電気的に接続する接続手段による前記遊技制御基板と前記電子部品との接続の解除を規制する解除規制手段と、 を備える ことを特徴としている。」に訂正する。 2 訂正の適否 (1)請求項1について ア 訂正事項1 a 訂正の目的について 上記訂正事項1は、「事前決定手段」について、入賞の内容を限定し、特許請求の範囲を減縮するものである。 したがって、上記訂正事項1は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 b 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 上記訂正事項1は、構成要件の削除、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。 c 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件特許明細書等」という。)に記載した事項の範囲内の訂正であること 上記訂正事項1は、願書に添付した明細書の【0317】の「入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選プラグがRAM41cに設定されている必要がある。」との記載及び【0319】の「このスロットマシン1における役としては、図15に示すように、特別役としてレギュラーボーナス(以下ではレギュラーボーナスをRBとする)、ビッグボーナス(1)、(2)(以下ではビッグボーナスをBB(1)、(2)とする)が、小役として黒スイカ、白スイカ、チェリー、1枚、ベルが、再遊技役としてリプレイ(1)~(10)が定められている。」との記載に基づくものである。すなわち、内部抽選(事前決定手段)において、特別役;レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)(2)(特別入賞)を含む入賞について抽選対象となることに基づくものである。 したがって、上記訂正事項1は、本件特許明細書等に記載した事項または記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。 よって、上記訂正事項1は本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。 イ 訂正事項2 a 訂正の目的について 上記訂正事項2は、「導出操作手段」に関する発明特定事項を新たに加え、特許請求の範囲を減縮するものである。 したがって、上記訂正事項2は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 b 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 上記訂正事項2は、構成要件の削除、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。 c 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 上記訂正事項2は、願書に添付した明細書の【0055】の「前面扉1bには、・・・リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。」との記載に基づくものである。 したがって、上記訂正事項2は、本件特許明細書等に記載した事項または記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。 よって、上記訂正事項2は本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。 ウ 訂正事項3 a 訂正の目的について 上記訂正事項3は、「導出制御手段」について、表示結果を導出させる条件を限定して、特許請求の範囲を減縮するものである。 したがって、上記訂正事項3は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 b 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 上記訂正事項3は、構成要件の削除、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。 c 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 上記訂正事項3は、願書に添付した明細書の【0065】の「ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。」との記載及び【0338】の「メインCPU41aは、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。」との記載に基づくものである。すなわち、メインCPU41a(導出制御手段)が、ストップスイッチ8L、8C、8R(導出操作手段)が操作されたときに、対応するリール(可変表示部)を停止させる制御を行うことに基づくものである。 したがって、上記訂正事項3は、本件特許明細書等に記載した事項または記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。 よって、上記訂正事項3は本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。 エ 訂正事項4 a 訂正の目的について 上記訂正事項4は、「遊技状態制御手段」について、複数種類の遊技状態の内容を限定して、特許請求の範囲を減縮するものである。 したがって、上記訂正事項4は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 b 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 上記訂正事項4は、構成要件の削除、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。 c 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 上記訂正事項4は、願書に添付した明細書の【0404】の「本実施例では、遊技状態が、初期遊技状態、RT(1)、RT(2)、RBからなる。」との記載及び【0419】の「また、本実施例では、遊技者にとって不利な遊技状態であり、かつRT(1)へ移行することのないRT(2)においてリプレイ(2)またはリプレイ(3)が入賞すると、当該RT(2)が終了して再び遊技者にとって有利なRT(1)に移行する可能性のある初期遊技状態へ移行するので、遊技者にとって不利な遊技状態であり、かつRT(1)へ移行することのないRT(2)であっても、再び遊技者にとって有利なRT(1)へ移行することに対する期待感を持続させることができる。」との記載に基づくものである。すなわち初期遊技状態、RT(1)、RT(2)等の有利度の異なる遊技状態に制御されることに基づくものである。 したがって、上記訂正事項4は、本件特許明細書等に記載した事項または記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。 よって、上記訂正事項4は本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。 オ 訂正事項5 a 訂正の目的について 上記訂正事項5は、「事前決定手段」について、第1~第3の決定を行うことが可能であることを限定して、特許請求の範囲を減縮するものである。 したがって、上記訂正事項5は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 b 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 上記訂正事項5は、構成要件の削除、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。 c 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 上記訂正事項5は、願書に添付した明細書の【0330】の「遊技状態が初期遊技状態であり、いずれかの特別役が持ち越されている状態では、リプレイ(2)、リプレイ(3)、リプレイGR(1)、リプレイGR(2)、リプレイGR(3)、リプレイGR(4)、リプレイGR(5)、黒スイカ+白スイカ、チェリー、チェリー+1枚、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。」との記載、段落0354の「リプレイGR(1)が当選し、左リールを第1停止とした場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたタイミングに関わらず、リプレイ(4)~(7)のいずれかが必ず入賞するようになっている。」との記載、【0355】の「リプレイGR(1)が当選し、中リールまたは右リールを第1停止とした場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたタイミングに関わらず、リプレイ(1)が必ず入賞するようになっている。」との記載、段落0356の「リプレイGR(2)が当選し、中リールを第1停止とした場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたタイミングに関わらず、リプレイ(4)(5)(7)のいずれかが必ず入賞するようになっている。」との記載、【0357】の「リプレイGR(2)が当選し、左リールまたは右リールを第1停止とした場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたタイミングに関わらず、リプレイ(1)が必ず入賞するようになっている。」との記載、【0358】の「リプレイGR(3)が当選し、右リールを第1停止とした場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたタイミングに関わらず、リプレイ(4)(6)(7)のいずれかが必ず入賞するようになっている。」との記載、【0359】の「リプレイGR(3)が当選し、左リールまたは中リールを第1停止とした場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたタイミングに関わらず、リプレイ(1)が必ず入賞するようになっている。」との記載、【0362】の「リプレイGR(5)が当選した場合には、第1停止リール、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたタイミングに関わらず、リプレイ(4)~(7)のいずれかが必ず入賞するようになっている。」との記載及び段落0413の「初期遊技状態においてリプレイ(1)が入賞するとメダルの増加が期待できないRT(2)へ移行することとなる・・・初期遊技状態において、リプレイGR(1)~(3)が当選した際に、リプレイ(4)~(7)の入賞条件と一致する操作手順を行うこと、すなわち遊技者の技術介入によってRT(2)への移行を回避させることができる。」との記載に基づくものである。すなわち、初期遊技状態(一の遊技状態)において、初期遊技状態を終了させるリプレイ(1)(終了入賞)と初期遊技状態を継続させるリプレイ(4)~(7)(継続入賞)が当選するリプレイGR(1)(第1決定)、リプレイ(1)(終了入賞)とリプレイ(4)~(7)(継続入賞)が当選するリプレイGR(2)及びリプレイGR(3)(第2決定)、リプレイ(1)(終了入賞)は当選せずリプレイ(4)~(7)(継続入賞)が当選するリプレイGR(5)が内部抽選の抽選対象となることに基づくものである。 したがって、上記訂正事項5は、本件特許明細書等に記載した事項または記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。 よって、上記訂正事項5は本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。 カ 訂正事項6 a 訂正の目的について 上記訂正事項6は、「導出制御手段」について、導出操作が、特定操作手順、あるいは、特別操作手順のいずれでなされたかにより、導出される表示結果の組合せを異ならせることを限定して、特許請求の範囲を減縮するものである。 したがって、上記訂正事項6は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 b 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 上記訂正事項6は、構成要件の削除、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。 c 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 上記訂正事項6の「前記第1決定が行われ、特定操作手順で導出操作がされたときに前記終了入賞を発生させる表示結果の組合せを導出し、前記第1決定が行われ、前記特定操作手順とは異なる特別操作手順で導出操作がされたときに前記継続入賞を発生させる表示結果の組合せを導出し、」なる発明特定事項を付加する訂正は、願書に添付した明細書の【0354】の「リプレイGR(1)が当選し、左リールを第1停止とした場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたタイミングに関わらず、リプレイ(4)~(7)のいずれかが必ず入賞するようになっている。」との記載、【0355】の「リプレイGR(1)が当選し、中リールまたは右リールを第1停止とした場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたタイミングに関わらず、リプレイ(1)が必ず入賞するようになっている。」との記載、及び、【0413】の「初期遊技状態においてリプレイ(1)が入賞するとメダルの増加が期待できないRT(2)へ移行することとなる・・・初期遊技状態において、リプレイGR(1)~(3)が当選した際に、リプレイ(4)~(7)の入賞条件と一致する操作手順を行うこと、すなわち遊技者の技術介入によってRT(2)への移行を回避させることができる。」との記載に基づくものである。すなわち、リプレイGR(1)(第1決定)が当選し、中リールまたは右リールを第1停止とする停止順(特定操作手順)で停止操作がされたときにリプレイ(1)(終了入賞)が入賞し、左リールを第1停止とする停止順(特別操作手順)で停止操作がされたときにリプレイ(4)~(7)(継続入賞)が入賞することに基づくものである。 上記訂正事項6の「前記第2決定が行われ、前記特別操作手順で導出操作がされたときに前記終了入賞を発生させる表示結果の組合せを導出し、前記第2決定が行われ、前記特定操作手順で導出操作がされたときに前記継続入賞を発生させる表示結果の組合せを導出し、」なる発明特定事項を付加する訂正は、願書に添付した明細書の【0356】の「リプレイGR(2)が当選し、中リールを第1停止とした場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたタイミングに関わらず、リプレイ(4)(5)(7)のいずれかが必ず入賞するようになっている。」との記載、【0357】の「リプレイGR(2)が当選し、左リールまたは右リールを第1停止とした場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたタイミングに関わらず、リプレイ(1)が必ず入賞するようになっている。」との記載、【0358】の「リプレイGR(3)が当選し、右リールを第1停止とした場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたタイミングに関わらず、リプレイ(4)(6)(7)のいずれかが必ず入賞するようになっている。」との記載、【0359】の「リプレイGR(3)が当選し、左リールまたは中リールを第1停止とした場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたタイミングに関わらず、リプレイ(1)が必ず入賞するようになっている。」との記載、及び、【0413】の「初期遊技状態においてリプレイ(1)が入賞するとメダルの増加が期待できないRT(2)へ移行することとなる・・・初期遊技状態において、リプレイGR(1)~(3)が当選した際に、リプレイ(4)~(7)の入賞条件と一致する操作手順を行うこと、すなわち遊技者の技術介入によってRT(2)への移行を回避させることができる。」との記載に基づくものである。すなわち、リプレイGR(2)(第2決定)が当選し、左リールを第1停止とする停止順(特別操作手順)で停止操作がされたときにリプレイ(1)(終了入賞)が入賞し、中リールを第1停止とする停止順(特定操作手順)で停止操作がされたときにリプレイ(4)(5)(7)(継続入賞)が入賞すること、リプレイGR(3)(第2決定)が当選し、左リールを第1停止とする停止順(特別操作手順)で停止操作がされたときにリプレイ(1)(終了入賞)が入賞し、右リールを第1停止とする停止順(特定操作手順)で停止操作がされたときにリプレイ(4)(6)(7)(継続入賞)が入賞することに基づくものである。 上記訂正事項6の「前記第3決定が行われたときは、前記特定操作手順で導出操作がされても前記特別操作手順で導出操作がされても前記継続入賞を発生させる表示結果の組合せを導出し、」なる発明特定事項を付加する訂正は、願書に添付した明細書の段落0362の「リプレイGR(5)が当選した場合には、第1停止リール、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたタイミングに関わらず、リプレイ(4)~(7)のいずれかが必ず入賞するようになっている。」との記載に基づくものである。すなわち、リプレイGR(5)(第3決定)が当選した場合には、停止順に関わらず必ずリプレイ(4)~(7)(継続入賞)が入賞することに基づくものである。 したがって、上記訂正事項6は、本件特許明細書等に記載した事項または記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。 よって、上記訂正事項6は本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。 キ 訂正事項7 a 訂正の目的について 上記訂正事項7は、「事前決定手段」について、同一ゲームにおける第1~第3の決定と、特別入賞の発生を許容する旨の決定との関係を限定して、特許請求の範囲を減縮するものである。 したがって、上記訂正事項7は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 b 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 上記訂正事項7は、構成要件の削除、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。 c 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 上記訂正事項7は、願書に添付した明細書の【0329】の「遊技状態が初期遊技状態であり、いずれの特別役も持ち越されていない状態では、・・・BB(1)+リプレイGR(5)(リプレイ(4)+リプレイ(5)+リプレイ(6)+リプレイ(7))、・・・BB(2)+リプレイGR(5)、・・・リプレイGR(1)(リプレイ(1)+リプレイ(4)+リプレイ(5)+リプレイ(6)+リプレイ(7))、リプレイGR(2)(リプレイ(1)+リプレイ(4)+リプレイ(5)+リプレイ(7))、リプレイGR(3)(リプレイ(1)+リプレイ(4)+リプレイ(6)+リプレイ(7))、・・・が内部抽選の対象役として順に読み出される。」との記載、及び、図16の記載に基づくものである。すなわち、内部抽選では、同一ゲームにおいてリプレイGR(1)(第1決定)と特別役(特別入賞)が当選することがなく、同一ゲームにおいてリプレイGR(2)(第2決定)と特別役(特別入賞)が当選することがなく、同一ゲームにおいてリプレイGR(3)(第2決定)と特別役(特別入賞)が当選することがないが、同一ゲームにおいてリプレイGR(5)(第3決定)と特別役(特別入賞)が当選し得る(BB(1)+リプレイGR(5)、BB(2)+リプレイGR(5))ことに基づくものである。 したがって、上記訂正事項7は、本件特許明細書等に記載した事項または記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。 よって、上記訂正事項7は本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。 ク 訂正事項8 a 訂正の目的について 上記訂正事項8は、上記訂正事項1~7に係る訂正により、本件訂正前の請求項1における特許請求の範囲の減縮の訂正を行った結果、記載表現が一致しなくなった願書に添付した明細書の【0008】の記載を、訂正後の請求項1の記載に整合させるための訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 b 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 上記訂正事項8は、構成要件の削除、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。 c 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 上記訂正事項8は、本件特許明細書等に記載した事項または記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。 したがって、上記訂正事項8は本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。 (2)請求項2について ア 訂正事項9 a 訂正の目的について 上記訂正事項9は、「推奨導出操作態様信号出力制御手段」に関する発明特定事項を加え、特許請求の範囲を減縮するものである。 したがって、上記訂正事項9は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 b 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 上記訂正事項9は、構成要件の削除、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリ ーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。 c 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 上記訂正事項9は、願書に添付した明細書の【0659】の「また、本実施例では、小役告知演出などの報知、すなわち内部抽選の結果を示唆する報知が行われていない状態であっても、遊技者が内部抽選の結果を特定できない状況で最も払出率の高い停止操作手順を示す停止実行位置信号及び停止リール指定信号を試験装置1300に対して出力するので、遊技者が実際に遊技を行った場合に、報知などから特に有利な停止操作手順が存在しない場合であっても、停止操作手順によって遊技者にとっての有利度が変わる場合には、試験装置1300側で遊技者にとって最も有利となる停止操作手順にてリールストップスイッチ信号を出力することが可能となり、試験装置1300による試験によって市場の払出率のうち最も高い払出率に近い払出率を得ることができる。」との記載、及び、【0660】の「尚、本実施例では、小役告知演出などの報知が行われていない状態、すなわち遊技者が内部抽選の結果を特定できない状況においては、推奨する停止操作手順を示す停止実行位置信号及び停止リール指定信号を試験装置1300に対して出力しないようにしても良く、このようにすることで、停止実行位置信号及び停止リール指定信号を出力するにあたり、複数の停止操作手順から有利な停止操作手順を選択する制御を省くことが可能となるため、これら停止実行位置信号及び停止リール指定信号の出力制御に係る制御負荷を軽減できる。また、この場合でも、任意の停止操作手順を示す停止実行位置信号及び停止リール指定信号を試験装置1300に対して出力することが好ましく、このようにすることで、全てのゲームにおいて停止実行位置信号及び停止リール指定信号が出力されるため、試験装置側で、停止実行位置信号及び停止リール指定信号の検出を条件にリールストップスイッチ信号の出力を開始できるようになり、リールストップスイッチ信号の出力タイミングをスロットマシン側の状態に合わせて最適化することができる。すなわち試験装置1300側で、推奨する停止操作手順が存在するか否かを判断できる最も早いタイミングでリールストップスイッチ信号の出力を開始できるようになり、試験をスムーズに実施することができる。」との記載に基づくものである。すなわち、小役告知演出などの報知が行われていない状態(事前決定手段の決定結果を示唆する報知が行われていない状態)においても、停止操作手順を示す停止実行位置信号及び停止リール指定信号(推奨導出操作態様信号)を出力することに基づくものである。 したがって、上記訂正事項9は、本件特許明細書等に記載した事項または記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。 よって、上記訂正事項9は本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。 イ 訂正事項10 a 訂正の目的について 上記訂正事項10は、「導出操作実行位置信号」に関して、「経過ステップ数を特定可能な導出操作実行位置信号」とあったものを、「経過ステップ数の数値を示す導出操作実行位置信号」と限定して、特許請求の範囲を減縮するものである。 したがって、上記訂正事項10は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 b 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 上記訂正事項10は、構成要件の削除、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。 c 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 上記訂正事項10は、願書に添付した明細書の【0632】の「停止実行位置信号は、後述する停止リール指定信号が示すリールについて現在の遊技状態、演出態様に応じて最も推奨する停止操作位置を示す信号であり、最も推奨する停止操作位置に含まれる該当するリールのリールモータのステップ数(0~167)を特定可能とされている。」との記載に基づくものである。すなわち、停止実行位置信号(導出操作実行位置信号)が、推奨する停止操作位置に含まれる該当するリールのリールモータのステップ数の数値を示す信号であることに基づくものである。 したがって、上記訂正事項10は、本件特許明細書等に記載した事項または記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。 よって、上記訂正事項10は本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。 ウ 訂正事項11 a 訂正の目的について 上記訂正事項11の「前記導出操作実行位置信号」に関する発明特定事項を加え、特許請求の範囲を減縮するものである。 したがって、上記訂正事項11は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 b 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 上記訂正事項11は、構成要件の削除、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。 c 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂 正であること 上記訂正事項11は、願書に添付した明細書の【0632】の「停止実行位置信号は、後述する停止リール指定信号が示すリールについて現在の遊技状態、演出態様に応じて最も推奨する停止操作位置を示す信号であり、最も推奨する停止操作位置に含まれる該当するリールのリールモータのステップ数(0~167)を特定可能とされている。」との記載及び【0661】の「また、本実施例では、停止実行位置信号として推奨するストップスイッチ信号の出力タイミングに対応するリールモータのステップ数を特定可能な信号が試験装置1300に対して出力されるので、リールに配置された図柄数や1図柄に割り当てられたステップ数がスロットマシンの機種によって異なる場合であっても、試験装置1300側で停止実行位置信号に対するストップスイッチ信号の出力制御を共通化することができる。」との記載に基づくものである。すなわち、停止実行位置信号(導出操作実行位置信号)が、リールインデックス信号とリールモータ励磁信号とによって特定されるリールの基準位置からの経過ステップ数の範囲である0~167に含まれる数値であり、試験装置1300がストップスイッチ信号(試験用導出操作信号)を出力するタイミングを特定するための数値を示す信号であることに基づくものである。 したがって、上記訂正事項11は、本件特許明細書等に記載した事項または記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。 よって、上記訂正事項11は本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。 エ 訂正事項12 a 訂正の目的について 上記訂正事項12は、上記訂正事項9~11に係る訂正により、本件訂正前の請求項2における特許請求の範囲の減縮の訂正を行った結果、記載表現が一致しなくなった願書に添付した明細書の【0008】の記載を、訂正後の請求項2の記載に整合させるための訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 b 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 上記訂正事項12は、構成要件の削除、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。 c 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 上記訂正事項12は、本件特許明細書等に記載した事項または記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。 したがって、上記訂正事項12は本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。 (3)小括 訂正事項1~7、9~11は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、特許法第120条の5第9項において準用する特許法第126条第3~6項の規定に適合するものである。 また、訂正事項8、12は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、特許法第120条の5第9項において準用する特許法第126条第3~6項の規定に適合するものである。 3 まとめ 上記1、2において検討したとおりであるから、本件特許の請求項1、2についての訂正を認める。 第3 特許異議の申立について 1 本件訂正発明 本件特許の訂正後の請求項1、2に係る発明(以下「本件訂正発明1、2」という。)は、その請求項1、2に記載された事項により特定される次のとおりのものである(当審にて請求項1を1A~1P、1Q~1T(訂正により新たに付加された発明特定事項)に分説し、請求項2を2A~2Q、2R~2S(訂正により新たに付加された発明特定事項)に分説した。)。 (本件訂正発明1) 「【請求項1】 1A 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、 1B 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされ、ゲームの試験を行う際に接続される試験装置からの試験用信号の入力に関連して自動的にゲームを行うことが可能なスロットマシンであって、 1C 付与された遊技用価値の数を前記試験装置に特定させるための付与遊技用価値信号を出力するための制御を行う付与遊技用価値信号出力制御手段と、 1D 表示結果が導出される前に、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別入賞を含む入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、 1Q 遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、 1E 前記導出操作手段による導出操作がされたときまたは導出操作を示す試験用導出操作信号が入力されたときに該導出操作に対応する前記可変表示部に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、 1F 前記試験用導出操作信号の入力の態様を前記試験装置に特定させるための推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行う推奨導出操作態様信号出力制御手段と、 1G 遊技者にとっての有利度が異なる複数種類の遊技状態のうちから少なくともいずれか1つの遊技状態に制御する遊技状態制御手段と、 を備え、 1R 前記事前決定手段は、 前記複数種類の遊技状態のうち一の遊技状態において、同一ゲームにおける決定対象として、 前記一の遊技状態を終了させる終了入賞の発生を許容し前記一の遊技状態を継続させる継続入賞の発生を許容する旨を決定する第1決定と、 前記第1決定とは異なる決定であり、前記終了入賞の発生を許容し前記継続入賞の発生を許容する旨を決定する第2決定と、 前記終了入賞の発生を許容せず前記継続入賞の発生を許容する旨を決定する第3決定と、 を行うことが可能であり、 1S 前記導出制御手段は、 前記第1決定が行われ、特定操作手順で導出操作がされたときに前記終了入賞を発生させる表示結果の組合せを導出し、 前記第1決定が行われ、前記特定操作手順とは異なる特別操作手順で導出操作がされたときに前記継続入賞を発生させる表示結果の組合せを導出し、 前記第2決定が行われ、前記特別操作手順で導出操作がされたときに前記終了入賞を発生させる表示結果の組合せを導出し、 前記第2決定が行われ、前記特定操作手順で導出操作がされたときに前記継続入賞を発生させる表示結果の組合せを導出し、 前記第3決定が行われたときは、前記特定操作手順で導出操作がされても前記特別操作手順で導出操作がされても前記継続入賞を発生させる表示結果の組合せを導出し、 1T 前記事前決定手段は、 前記第1決定を行うときに同一ゲームにおいて前記特別入賞の発生を許容する旨を決定することはなく、 前記第2決定を行うときに同一ゲームにおいて前記特別入賞の発生を許容する旨を決定することはなく、 前記第3決定を行うときに同一ゲームにおいて前記特別入賞の発生を許容する旨を決定することがあり、 1H 前記複数種類の遊技状態のうちの特定遊技状態では、前記試験用導出操作信号の入力の態様が特定の導出操作手順での導出操作を示すときに、該特定の導出操作手順とは異なる導出操作手順での導出操作を示すときよりも遊技者にとって有利となる制御が行われ、 1I 前記推奨導出操作態様信号出力制御手段は、 前記特定遊技状態において前記特定の導出操作手順での導出操作を示す態様の前記試験用導出操作信号の入力を指示する推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行い、 1J 前記事前決定手段により遊技用価値の付与を伴う第1の小役入賞の発生を許容する旨と該第1の小役入賞よりも多くの遊技用価値の付与を伴う第2の小役入賞の発生を許容する旨が同時に決定された場合に、前記第1の小役入賞を発生させる第1の導出操作手順及び前記第2の小役入賞を発生させる第2の導出操作手順のうち前記第2の導出操作手順での導出操作を示す態様の前記試験用導出操作信号の入力を指示する推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行い、 1K 前記複数の可変表示部のそれぞれは、ステッピングモータにて回動するリールにて構成されており、 1L 前記スロットマシンは、前記ステッピングモータの現在のステップ数である該ステッピングモータの基準位置からの経過ステップ数を前記試験装置に特定させるためのステップ数特定信号として該ステッピングモータの基準位置検出信号と該ステッピングモータの駆動信号とを出力する制御を行うステップ数特定信号出力制御手段を備え、 1M 前記推奨導出操作態様信号出力制御手段は、前記推奨導出操作態様信号として、表示結果を導出させる前記複数の可変表示部の導出順序を指定するための可変表示部指定信号と、当該複数の可変表示部それぞれの前記試験用導出操作信号の出力タイミングに対応する前記ステッピングモータの前記基準位置からの経過ステップ数を特定可能な導出操作実行位置信号と、を出力するための制御を行い、 1N 前記スロットマシンは、 前記導出制御手段を含む遊技の制御を行う遊技制御手段が搭載された遊技制御基板と、 1O 前記遊技制御手段に対して信号を出力する電子部品と、 1P 前記遊技制御基板と前記電子部品とを電気的に接続する接続手段による前記遊技制御基板と前記電子部品との接続の解除を規制する解除規制手段と、 を備える ことを特徴とするスロットマシン。」 (本件訂正発明2) 「【請求項2】 2A 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、 2B 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされ、ゲームの試験を行う際に接続される試験装置からの試験用信号の入力に関連して自動的にゲームを行うことが可能なスロットマシンであって、 2C 付与された遊技用価値の数を前記試験装置に特定させるための付与遊技用価値信号を出力するための制御を行う付与遊技用価値信号出力制御手段と、 2D 表示結果が導出される前に、入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、 2E 前記事前決定手段により特定の決定がなされたときに、該特定の決定がなされた旨を特定可能な決定種類報知を行う決定種類報知手段と、 2F 導出操作を示す試験用導出操作信号が入力されたときに該導出操作に対応する前記可変表示部に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、 2G 前記試験用導出操作信号の入力の態様を前記試験装置に特定させるための推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行う推奨導出操作態様信号出力制御手段と、 を備え、 2H 前記導出制御手段は、前記事前決定手段により前記特定の決定がなされ、該決定に対応する特定の導出操作手順での導出操作を示す態様で前記試験用導出操作信号が入力されたときに前記複数の可変表示部の表示結果の組み合わせとして特定種類の表示結果の組み合わせを導出させる制御を行い、該決定に対応する前記特定の導出操作手順とは異なる導出操作手順での導出操作を示す態様で試験用導出操作信号が入力されたときに前記複数の可変表示部の表示結果の組み合わせとして前記特定種類の表示結果の組み合わせとは異なる種類の表示結果の組み合わせを導出させる制御を行う特定導出制御手段を含み、 2I 前記特定種類の表示結果の組み合わせが導出されたときに、前記特定種類の表示結果の組み合わせとは異なる種類の表示結果の組み合わせが導出されたときよりも遊技者にとって有利となる制御が行われ、 2J 前記推奨導出操作態様信号出力制御手段は、 前記事前決定手段により前記特定の決定がなされ前記決定種類報知が行われたときに、該決定に対応する前記特定の導出操作手順での導出操作を示す態様の試験用導出操作信号の入力を指示する推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行い、 2K 前記事前決定手段により遊技用価値の付与を伴う第1の小役入賞の発生を許容する旨と該第1の小役入賞よりも多くの遊技用価値の付与を伴う第2の小役入賞の発生を許容する旨が同時に決定された場合に、前記第1の小役入賞を発生させる第1の導出操作手順及び前記第2の小役入賞を発生させる第2の導出操作手順のうち前記第2の導出操作手順での導出操作を示す態様の前記試験用導出操作信号の入力を指示する推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行い、 2R 前記決定種類報知を含む前記事前決定手段の決定結果を示唆する報知が行われていない状態においても予め定められた導出操作手順での導出操作を示す態様の試験用導出操作信号の入力を指示する推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行い、 2L 前記複数の可変表示部のそれぞれは、ステッピングモータにて回動するリールにて構成されており、 2M 前記スロットマシンは、前記ステッピングモータの現在のステップ数である該ステッピングモータの基準位置からの経過ステップ数を前記試験装置に特定させるためのステップ数特定信号として該ステッピングモータの基準位置検出信号と該ステッピングモータの駆動信号とを出力する制御を行うステップ数特定信号出力制御手段を備え、 2N 前記推奨導出操作態様信号出力制御手段は、前記推奨導出操作態様信号として、表示結果を導出させる前記複数の可変表示部の導出順序を指定するための可変表示部指定信号と、当該複数の可変表示部それぞれの前記試験用導出操作信号の出力タイミングに対応する前記ステッピングモータの前記基準位置からの経過ステップ数の数値を示す導出操作実行位置信号と、を出力するための制御を行い、 2S 前記導出操作実行位置信号は、前記試験装置が前記ステップ数特定信号により特定可能となる経過ステップ数の範囲に含まれる数値であり、前記試験装置が試験用導出操作信号を出力するタイミングを特定するための数値を示す信号であり、 2O 前記スロットマシンは、 前記導出制御手段を含む遊技の制御を行う遊技制御手段が搭載された遊技制御基板と、 2P 前記遊技制御手段に対して信号を出力する電子部品と、 2Q 前記遊技制御基板と前記電子部品とを電気的に接続する接続手段による前記遊技制御基板と前記電子部品との接続の解除を規制する解除規制手段と、 を備える ことを特徴とするスロットマシン。」 2 特許異議申立理由の概要 異議申立人により、本件特許の請求項1、2に係る発明(以下「本件特許発明1、2」という。)に対して、証拠として甲第1~10号証を提示し、本件特許発明1は、甲1発明に甲2発明~甲7発明を適用することにより当業者が容易になし得たものであり、本件特許発明2は、甲1発明に甲2発明~甲7発明及び甲10発明を適用することにより、当業者が容易になし得たものである旨の特許法第29条第2項に係る特許異議の申立てがなされた。 <証拠方法> 甲第1号証:特開2003-117075号公報 甲第2号証:特開2007-143854号公報 甲第3号証:特開2008-79869号公報 甲第4号証:特開2003-126355号公報 甲第5号証:特開2008-68031号公報 甲第6号証:特開2008-18145号公報 甲第7号証:特開2006-130229号公報 甲第8号証:官報(号外第17号)(平成16年1月30日発行) 甲第9号証:日本遊技通信 2007 No.985(平成19年9月2       5日発行) 甲第10号証:特開2007-330532号公報 3 取消理由の概要 特許異議申立人による、特許異議の申立書の提出を受け、当審により、平成29年1月19日付けで特許権者に通知した取消理由の概要は次のとおりである。 本件特許発明1は、甲第1、4号証に記載された発明及び周知の技術事項(甲第2、3号証に記載された技術事項、甲第5~7号証に記載された技術事項)に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件特許発明1についての特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであり、特許法第113条第2項に該当し、取り消されるべきものである。 また、本件特許発明2は、甲第1、4、10号証に記載された発明及び上記周知の技術事項に基づいて、あるいは、甲第1、4号証に記載された発明、引用発明(特開2008-93347号公報に記載された発明)、及び、上記周知の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件特許発明2についての特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであり、特許法第113条第2項に該当し、取り消されるべきものである。 4 甲各号証の記載 (1)甲第1号証 取消理由で通知した甲第1号証(特開2003-117075号公報)には、図面と共に次の事項が記載されている。 ア 「【請求項1】1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンであって、前記ゲームの制御を行う遊技制御手段と、前記遊技制御手段から出力される情報に基づいて前記ゲームに関連した演出の制御を行う演出制御手段と、試験信号を出力可能な出力手段と、を備え、前記出力手段は、前記演出制御手段が行う制御状況を特定可能な試験信号を出力可能であることを特徴とするスロットマシン。」 イ 「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンに関し、特には遊技機の適正を判断する際に用いられる試験信号を出力可能なスロットマシンに関する。」 ウ 「【0005】 【発明が解決しようとする課題】・・・ 【0006】本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、サブ制御基板により演出が制御されるスロットマシンの適正をより正確に判断することが可能なスロットマシンを提供することを目的とする。」 エ 「【0037】各ストップボタン40L、40C、40Rは、ゲームが開始した後にリール51L、51C、51Rの回転を停止させる際に操作するボタンであり、ストップボタン40Lの内部には操作有効ランプ122Lが、ストップボタン40Cの内部には操作有効ランプ122Cが、ストップボタン40Rの内部には操作有効ランプ122Rが内蔵されている(図4参照)。これら操作有効ランプ122L、122C、122Rは、対応するストップボタン40L、40C、40Rの操作が有効である場合に点灯し、操作が無効である場合に消灯する。また、ストップボタン40L、40C、40Rが配列されたストップボタンユニット39は、ビッグボーナス入賞やレギュラーボーナス入賞の内部当選フラグが設定されている場合に、その内部に内蔵されたボーナス告知ランプ120(図4参照)が点灯する。 ・・・ 【0039】図2に示すように、筐体2a内略中央部には、複数種の図柄(本実施例では、「黒7」、「白7」、「BAR」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「プラム」(図7参照))が印刷された透光性を有する帯状のリールシートが外周に巻回されたリール51L、51C、51R(ゲームの進行を実行するために用いるゲーム用リール)を有するリールユニット52からなる可変表示装置50が設けられている。それぞれのリール51L、51C、51Rは、各々に対応して設けられたステッピングモータからなるリールモータ54L、54C、54Rによりそれぞれ独立して縦方向に回転(駆動)、停止するように構成されており、各リール51L、51C、51Rが回転することにより、表示窓14には前記各種図柄が連続的に変化しつつ表示すようになっている。」 オ 「【0062】また、特に予め定められた特別図柄の組み合わせが表示されて大当り入賞が発生した場合等にあっては、メダルの払出しが行なわれるとともに、通常遊技状態とは異なるとともに、遊技者にとって有利な、すなわち大量のメダルを獲得できる特別遊技状態が発生し、後述するようなビッグボーナス(以下BBと称する)やレギュラーボーナス(以下RBと称する)が遊技者に対して遊技価値として付与されるようになっている。」 カ 「【0070】また、本実施例では、ベル賞の図柄の組み合わせが、遊技者にとって有利な特定遊技状態であるAT状態において入賞条件の報知対象となるAT対象小役として使用されている。後述する内部抽選処理においてベル賞が内部当選した場合には、各リール51L、51C、51Rの有効停止順と右リール51Rの停止タイミングとからなる入賞条件が決定され、この決定された入賞条件が成立した場合には、内部当選したベル賞が入賞可能となるが、ベル賞が内部当選しても、その際決定された入賞条件が成立しなければベル賞は入賞しないこととなる。 【0071】本実施例ではAT対象小役であるベル賞を入賞させるための入賞条件が、図8に示すように設定されており、この設定によれば、ベル賞が内部当選した場合には、前記入賞条件に一致する有効停止順に従い操作されることで、左リール51L並びに中リール51Cについては、「ベル」が有効ライン上に停止されるとともに、右リール51Rについては、前記有効停止順に従った操作に加えて入賞条件に一致する図柄番号の「ベル」を導出可能なタイミングで操作されれば、該当する図柄番号の「ベル」が引込み制御により有効ライン上に停止されて入賞が発生するのに対して、それ以外のタイミングで操作されれば、導出可能な範囲に「ベル」図柄が存在しても有効ライン上には停止されず、入賞は発生しないこととなる。また、前記有効停止順以外の押し順でリール51L、51C、51Rが停止された場合についても入賞は発生しないこととなる。 ・・・ 【0076】図4は、スロットマシン1に設けられた各種基板と電気部品との接続状況を説明するためのブロック図である。また、図5は、遊技制御基板200に設けられた遊技制御手段並びに事前決定手段としての制御部210の構成と、演出制御基板201に設けられた演出制御手段としての制御部230の構成と、を説明するためのブロック図である。また、図6は、遊技制御基板200並びにリール中継基板203、出力手段としての外部出力基板205において試験信号の出力に関連した部分を示すブロック図である。尚、遊技制御基板200並びに演出制御基板201と外部出力基板205との接続状況や遊技制御基板200並びに演出制御基板201からの試験信号の出力状況は主に図6において示すため、図5においては一部省略する。 ・・・ 【0083】遊技制御基板200に配線接続されたスイッチのうち、1枚BETスイッチ100は1枚BETボタン36aの操作を検出し、MAXBETスイッチ101はMAXBETボタン36bの操作を検知するスイッチであり、スタートスイッチ102はスタートレバー38の操作を検出するスイッチであり、左、中、右ストップスイッチ103L、103C、103Rは、左、中、右ストップボタン40L、40C、40Rの操作を検出するスイッチである。精算スイッチ104は、精算ボタン37の操作を検出するスイッチであり、第1リセットスイッチ105は、施錠装置3の鍵穴3aに挿入したキーによるスロットマシン1のリセット操作を検出するスイッチである。 ・・・ 【0088】電源基板202あるいはリール中継基板203を介して、あるいはこれらの基板を介することなく遊技制御基板200に配線接続された各種ランプ及び表示器は、遊技制御基板200に搭載された制御部210によって制御される。また、制御部210は、遊技制御基板200に接続され、または、電源基板202あるいはリール中継基板203を介して遊技制御基板200に接続された各種スイッチ及びセンサの検出信号を受け、遊技状態を制御する。」 キ 「【0100】図5に戻って、スタートスイッチ102の検出信号は、スイッチ回路215を介して制御部210に入力されるとともに、サンプリング回路222に入力される。制御部210は、スタートスイッチ102の検出信号を受け、モータ回路216を介してリール制御信号を出力する。このリール制御信号はリール中継基板203を介して各リール51L、51C、51R別に設けられたリールモータ54L、54C、54Rに入力される。また、リール制御信号は、リール中継基板203及び外部出力基板205を介して外部出力される。 【0101】これにより、各リール51L、51C、51Rが変動し始める。また、リール制御信号の伝送経路は、リール中継基板203においてリールモータ54L、54C、54R側と外部出力基板205側とに分岐されており、外部出力基板205側へ出力されたリール制御信号は、外部出力基板205からスロットマシン1の外部へも出力される。このように、外部出力基板205から出力されるリール制御信号は、外部出力用に加工された信号ではなく、リールモータ54L、54C、54Rを駆動制御する信号そのものである。 ・・・ 【0108】また、制御部210は、入賞に基づいてメダル(クレジットへの払出も含む)の払出を行った場合に、該払い出されたメダル枚数を特定可能なメダルout信号(メダルout信号1パルス=払出1枚に該当)をバッファ回路224、リール中継基板203、外部出力基板205を介して外部出力する。 ・・・ 【0112】これらメダルin信号やメダルout信号、BB中信号、RB中信号、メインデータ信号、ストローブ信号についても、例えば、前述した第3者機関が型式試験を行う際に利用可能である。この型式試験では、例えば、メダルin信号並びにメダルout信号に基づいて算出される機械割(一定期間におけるメダルの増減率)が適正な範囲に収束するか否かが確認される。また、メダルout信号並びにBB中信号、RB中信号に基づいて全体のメダル払出枚数に対するBB中並びにRB中のメダル払出枚数の比率が算出され、該算出された比率が所定値以下であるか否かが確認される。また、メインデータ信号並びにストローブ信号により特定される内部当選状況に基づいて内部当選した賞を入賞とみなした機械割を算出し、該算出された機械割が適正な範囲に収束するか否かが確認される。また、メインデータ信号並びにストローブ信号により特定されるリール停止状況や入賞状況に基づいて各リールの停止図柄や実際の入賞状況等が確認される。」 ク 「【0115】これらサブデータ信号、ストローブ信号についても、例えば、前述した第3者機関が型式試験を行う際に利用可能である。これらサブデータ信号並びにストローブ信号により特定されるデータを利用することで、市場に出回るスロットマシンと同様の操作要領、すなわち遊技者が実際に行う可能性が高い要領で試験を行うことができる。 【0116】例えば、遊技状態データにより特定された遊技状態が通常ゲームであれば、最も小役を取りこぼす可能性が低い要領、具体的には、前述したリール基準位置検出信号により回転中の各リール51L、51C、51Rの各表示部における表示状態を特定し、取りこぼす可能性がある小役(例えばチェリー)が入賞可能となるタイミングで停止操作を行うように試験装置を制御すれば、遊技者が常に小役を狙って遊技しているのと同様の要領で試験を行うことができる。 【0117】また、遊技状態データにより特定された遊技状態が通常ゲームであって、小役告知データにより告知された小役が特定された場合には、告知された小役が入賞可能となるタイミングで停止操作を行うように試験装置を制御すれば、遊技者が告知された小役を狙って遊技しているのと同様の要領で試験を行うことができる。」 ケ 「【0120】また、遊技状態データにより特定される遊技状態がAT中の場合には、AT中停止順報知データ並びにAT中図柄報知データにより特定されるベル賞の入賞条件である各リールリール51L、51C、51Rの有効停止順並びに右リール51Rの停止タイミングに合致した操作要領で試験装置を制御すれば、遊技者がAT中においてリールランプ55L、55C、55Rにより報知された有効停止順でリールの停止操作を行うとともに、小役告知表示部20aまたは20bにより報知された停止目安図柄を右リール51Rに狙って停止操作を行うのと同様の要領、すなわちAT中の操作要領で試験を行うことができる。 【0121】また、前述の各ストップスイッチ信号、リール制御信号、リール基準位置検出信号、メダルin信号、メダルout信号、BB中信号、RB中信号の外部出力は、外部出力基板205に設けられた接続端子250を介して行われるとともに、メインデータ信号、ストローブ信号の外部出力は、外部出力基板205に設けられた接続端子251を介して行われる。また、サブデータ信号、ストローブ信号の外部出力は、外部出力基板205に設けられた接続端子252を介して行われる。接続端子250~252は、例えば、試験装置等からのプローブを接続可能な信号ピンや試験装置等からのケーブルを接続可能なコネクタで構成される。また、これら接続端子250~252は試験の便宜を図るために設けられているものである。」 コ 「【0132】Sa3においては、Sa2におけるスタートレバー38の押圧操作によるゲームスタートに伴い、前述したいずれかの賞(BB、RB、小役)の入賞を許容するか否かを決定する内部抽選処理を実行する。この内部抽選処理とは、全てのリール51L、51C、51Rが停止される前の段階において、いずれかの賞への入賞を許容するか否かを決定するために実行されるものである。すなわち、この抽選により当選したいずれかの賞に該当する内部当選フラグが設定された場合に限り入賞することが許容されるのである。すなわち、制御部210はいずれかの賞に入賞することを許容するか否かを決定する入賞の事前決定手段としての機能を有している。」 サ 「【0143】また、メダルの払出処理では、メダル受皿11またはクレジットへメダルが払い出される毎に、メダルが払い出された旨を示すメダルout信号を外部出力基板205を介して外部の試験装置等へ出力するメダルout信号の外部出力処理を行う。」 シ 「【0185】図31は、スロットマシン1の外部出力基板205と試験装置304との接続構成を示す図である。外部出力基板205からの試験信号は、外部出力基板205に実装される接続端子250~252及び接続ケーブルを介してバッファ基板301~303に伝達される。そして、バッファ基板301~303から接続ケーブルを介して試験装置304に伝達される。 ・・・ 【0190】この試験装置304では、スロットマシン1の操作制御を行い連続的にゲームを行う試験が行われるようになっている。この際、遊技制御基板200の制御部210から外部出力基板205を介して出力されるリール停止状況データ、遊技制御基板200から外部出力基板205を介して出力されるリール基準位置検出信号、演出制御基板201の制御部230から外部出力基板205を介して出力される遊技状態データ1~3、AT中図柄報知データ、AT中停止順報知データ、予告・告知状況データにより特定されるスロットマシンの動作状況に基づいて、実際にスロットマシン1が市場に出回った際に遊技者が行う操作要領を想定した操作制御により試験が行われるようになっている。 【0191】例えば、遊技状態データ1により特定された遊技状態が通常ゲームであれば、最も小役を取りこぼす可能性が低い要領、具体的には、リール基準位置検出信号により回転中の各リール51L、51C、51Rの表示状態を特定し、取りこぼす可能性がある小役(例えばチェリー)が入賞可能となるタイミングで停止操作を行い、遊技者が常に小役を狙って遊技しているのと同様の要領で試験を行う。 【0192】また、遊技状態データ1により特定される遊技状態が通常ゲームであって、予告・告知状況データにより小役告知の実施が特定された場合には、告知された小役が入賞可能となるタイミングで停止操作を行い、遊技者が告知された小役を狙って遊技しているのと同様の要領で試験を行う。 ・・・ 【0205】また、本実施例のスロットマシン1では、リールセンサ56L、56C、56Rによる各リール51L、51C、51Rの基準位置の通過検出を示すリール基準位置検出信号が試験信号として外部出力されるようになっており、これらリール基準位置検出信号に基づき回転中の各リール51L、51C、51Rにおける表示状態が特定可能となるため、遊技者が特定の表示状態を狙って停止操作を行う場合、すなわち目押しをした場合と同様の要領で試験を行うことが可能となる。」 ス 上記ア~シの記載事項から、甲第1号証には、次の発明(以下、「甲1発明」という。1a~1mは、本件特許の請求項1の分説(1A~1M)に対応させて、当審にて付与。以下同様。)が開示されていると認められる。 「1a 複数種の図柄が印刷されたリール51L、51C、51Rを有するリールユニット52からなる可変表示装置50(【0039】)を備え、 1b 表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能で、遊技機の適正を判断する際に用いられる試験信号(スロットマシンの動作状況を特定可能なデータ)を試験装置304に出力可能で、試験装置304からの操作制御により、連続的にゲームを行う試験が行われるスロットマシン1(【0001】、【0185】、【0190】)であって、 1c 入賞に基づいてメダルの払出を行った場合に、該払い出されたメダル枚数を特定可能なメダルout信号を外部出力基板205を介して外部の試験装置へ出力する制御部210(【0108】、【0143】)を備え、 1d 制御部210は、全てのリール51L、51C、51Rが停止される前の段階において、いずれかの賞に入賞することを許容するか否かを決定する入賞の事前決定手段としての機能を有し(【0132】)、 1q リール51L、51C、51Rの回転を停止させる際に操作されるストップボタン40L、40C、40R(【0037】)を備え、 1e 取りこぼす可能性がある小役(例えばチェリー)が入賞可能となるタイミングで停止操作を行うように試験装置を制御すれば、遊技者が常に小役を狙って遊技しているのと同様の要領で試験を行うことができ(【0116】、【0191】)、 1f 動作状況に基づいて、実際にスロットマシン1が市場に出回った際に遊技者が行う操作要領である、AT中停止順序報知データ並びにAT中図柄報知データにより特定される入賞条件に合致する要領を想定した操作制御により試験が行われるようになっており(【0190】、【0195】)、 1g 制御部210は、遊技状態を通常遊技状態、特別遊技状態であるビッグボーナス(以下BBと称する)やレギュラーボーナス(以下RBと称する)のうちのいずれかに制御し(【0062】、【0070】、【0088】)、 1h 遊技者にとって有利な特定遊技状態であるAT状態において、ベル賞の図柄の組み合わせが入賞条件の報知対象となるAT対象小役として使用され、ベル賞が内部当選した場合に決定される上記入賞条件が成立した場合にベル賞が入賞可能となり、入賞条件が成立しなければベル賞は入賞せず(【0070】)、 1i 遊技状態がAT中の場合には、AT中停止順報知データ並びにAT中図柄報知データにより特定されるベル賞の上記入賞条件に合致した操作要領で試験装置を制御し(【0120】)、 1k 可変表示装置50は、ステッピングモータからなるリールモータ54L、54C、54Rにより駆動されるリール51L、51C、51を有し(【0039】)、 1l リールセンサ56L、56C、56Rによる各リール51L、51C、51Rの基準位置の通過検出を示すリール基準位置検出信号とリール制御信号とが外部出力され(【0101】、【0205】)、 1n~p 遊技制御基板200にスイッチが配設接続された(【0076】、【0083】、【図4】)スロットマシン1。」 (2)甲第4号証 取消理由で通知した甲第4号証(特開2003-126355号公報)には、図面と共に次の事項が記載されている。 ア 「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、遊技機に関するものである。特に、遊技機の特典履歴を試験する外部の試験装置に内部情報や特典情報を出力する技術に関するものである。」 イ 「【0039】このように構成されているので、試験装置300の処理装置302からスロットマシン10を動作させる模擬的な動作要求信号を出力基板306と中継基板308を経由してメイン制御回路100に出力し、スロットマシン10を動作させることができる。スロットマシン10が試験装置300からの動作要求信号によって動作した結果や、入賞フラグは中継基板308と入力基板304を経由して処理装置302に入力される。入力されたこれらのデータは処理装置302に記憶され、表示装置302aに表示されたり、プリンタ(図示省略)に出力されて印刷されたりする。試験装置300は、インストールされているプログラムに従って、試験条件を変化させながら繰り返しスロットマシン10を動作させることができる。このため、スロットマシン10の試験を効率的に遂行することができる。 【0040】試験装置300がスロットマシン10に出力する動作要求と、スロットマシン10から入力される動作結果や内部情報について図10を参照しながら説明する。なお、図10においては、試験装置300の入力基板304、出力基板306、スロットマシン10の中継基板308は、図示を省略している。また、スロットマシン10と試験装置300が接続された状態では、図10で2点鎖線で囲んだ部分の構成機器(始動レバー61、払出しメダルセンサ131等)とメイン制御回路100との接続は切り離される。そして、2点鎖線で囲んだ部分の構成機器の代わりに、これらの機器の動作に相当する模擬信号が試験装置300から出力され、動作結果や内部情報が試験装置300に入力される。図10に示されているように、スロットマシン10のメイン制御回路100からは、入賞させることができるリール停止ボタン(62、63、64)の停止タイミングが試験装置300に入力される。なお、この停止タイミングには、リール停止ボタン(62、63、64)の操作順序も含まれている。また、メイン制御回路100からのホッパー130への動作信号が試験装置300に入力されるとともに、払出しメダルセンサ131が動作したことの模擬信号が試験装置300からメイン制御回路100に出力される。試験装置300からは、メイン制御回路100にメダルセレクタ108、1ベットボタン58、2ベットボタン59、MAXベットボタン57、始動レバー61、リール停止ボタン(62、63、64)が操作されたことに相当する模擬信号が出力される。 【0041】このように構成されたスロットマシン10と試験装置300の具体的な動作を、特別小役図柄(ビッグボーナス図柄201・リンゴ図柄204・リンゴ図柄204)で入賞した場合を例として、動作順序に従って説明する。 (1)試験装置300からメイン制御回路100に、メダル投入口56にメダルが投入されたのを、メダルセレクタ108が検知したことの模擬信号が出力される。 (2)試験装置300からメイン制御回路100に、始動レバー61が操作されたことの模擬信号が出力され、左、中、右のステッピングモータ78が駆動されることにより、左リール24、中リール25、右リール26が回転される。 【0042】(3)スロットマシン10のメイン制御回路100から試験装置300に、ビッグボーナス図柄201(「7」)が左表示窓21に停止表示させることができる左リール停止ボタン62の停止タイミングが出力される。具体的には、左表示窓21にビッグボーナス図柄201よりも前の4図柄以内の図柄が表示されると、停止タイミングが試験装置300に出力される。 (4)試験装置300から、ビッグボーナス図柄201で停止表示させることができる、左リール停止ボタン62が操作されたことに相当する模擬信号がスロットマシン10に出力され、左リール24はビッグボーナス図柄201で停止表示される。 (5)同様にして、中リール25、右リール26も停止操作されて、それぞれリンゴ図柄204が停止表示される。 (6)特別小役図柄(ビッグボーナス図柄201・リンゴ図柄204・リンゴ図柄204)による入賞が行われたので、メイン制御回路100から試験装置300にホッパー130にメダルを15枚払出す指示に相当する信号が出力される。続いて、試験装置300からメイン制御回路100に、払出しメダルセンサ131が動作したことの模擬信号が出力される。 【0043】なお、入賞が行われない(ハズレ)の内部状態が抽選された場合には、入賞しな図柄の組合せでリール(24、25、26)を停止させる停止タイミングがスロットマシン10から試験装置300に出力される。 【0044】以上、試験装置300に接続されたスロットマシン10の1サイクルの動作を説明したが、このような動作サイクルが多数回に亘って繰り返されて、払出されたメダル枚数が試験装置300に履歴として記憶される。そして、試験装置300に記憶された履歴から、メダルの払出し枚数が法律等の要求を満足しているか否かを確認することができる。 【0045】(第2実施形態)本発明の第2実施形態を図11を参照しながら説明する。なお、第1実施形態と重複する説明は省略する。本実施の形態の試験装置320の内部構成およびスロットマシン10との接続状態は第1実施形態の試験装置300と同じである。スロットマシン10からは、リール(24、25、26)の回転位置と、リール(24、25、26)の図柄列内での位置情報が試験装置320に入力される。リール(24、25、26)の回転位置は、遮蔽板88がフォトセンサ84の入射光を遮ったタイミングである回転タイミングと、回転タイミングの検知からステッピングモータ78に出力された駆動パルス信号のパルス数とからメイン制御回路100内において算出される。なお、遮蔽板88がフォトセンサ84の入射光を遮ったタイミングと、ステッピングモータ78への駆動パルス信号のパルス数とをスロットマシン10から出力し、試験装置320がリールの回転位置を算出するように構成することもできる。 【0046】試験装置320の処理装置302は、メイン制御回路100から出力されてきたリール(24、25、26)の回転位置と、リール(24、25、26)の図柄列内での位置情報とから、リール停止ボタン(62、63、64)の停止タイミングを求めることができるプログラムが格納されている。例えば、試験装置320は、リール(24、25、26)の回転位置から特別小役図柄で入賞させることができるリール停止ボタン(62、63、64)の停止タイミングを求め、この停止タイミングでリール(24、25、26)を停止させる。このようにして入賞が行われると、メイン制御回路100から試験装置300にホッパー130にメダルを15枚払出す指示に相当する信号が出力される。そして、払出されたメダル枚数が試験装置320に履歴として記憶される。」 ウ 上記記載ア、イの記載事項から、甲第4号証には、次の発明1、2が開示されているものと認められる。 発明1:「試験装置300から模擬的な動作要求信号が入力されるスロットマシン10(【0039】)において、 メイン制御回路100から試験装置300に、操作順序を含む停止タイミングが出力され(【0040】、【0042】)、 停止タイミングは、特別小役図柄が当選した場合、特別小役図柄を入賞させることのできる模擬信号であり(【0041】、【0042】)、 試験装置300からリール停止ボタン(62、63、64)が操作されたことに相当する模擬信号が入力される(【0040】)遊技機。」(以下「甲4発明1」という。) 発明2:「回転タイミングの検知信号と駆動パルス信号とから算出されるリール(24、25、26)の回転位置と、リール(24、25、26)の図柄列内での位置情報とを試験装置320に出力するスロットマシン10において(【0045】、【0046】)、 試験装置320では、スロットマシン10から入力される回転位置と、リール(24、25、26)の図柄列内での位置情報とに基づいて、リール停止ボタン(62、63、64)の停止タイミングを求める(【0046】)遊技機。」(以下「甲4発明2」)という。 (3)甲第10号証 取消理由で通知した甲第10号証(特開2007-330532号公報)には、図面と共に次の事項が記載されている。 ア 「【0026】 本実施形態の遊技機は、いわゆるスロットマシンあるいは回胴式遊技機と呼ばれるもので、メダルを遊技媒体として用いた遊技を行う種類の遊技機である。」 イ 「【0076】図4は、スロットマシン1に設けられた各種基板と電気部品との接続状況を説明するためのブロック図である。また、図5は、遊技制御基板200に設けられた遊技制御手段並びに事前決定手段としての制御部210の構成と、演出制御基板201に設けられた演出制御手段としての制御部230の構成と、を説明するためのブロック図である。また、図6は、遊技制御基板200並びにリール中継基板203、出力手段としての外部出力基板205において試験信号の出力に関連した部分を示すブロック図である。尚、遊技制御基板200並びに演出制御基板201と外部出力基板205との接続状況や遊技制御基板200並びに演出制御基板201からの試験信号の出力状況は主に図6において示すため、図5においては一部省略する。 ・・・ 【0078】 すなわち図4に示す例によれば、第2RT状態よりも第1RT状態のほうがリプレイの合成当選確率の観点からも有利な条件でボーナス(BBやRB)の当選を待つことができるように各RT状態用の抽選テーブルが設定されている。このため、図4に示す例では、第2RT状態の移行契機となるリプレイBやリプレイCを、第1RT状態から遊技状態を転落させる役として設定することができる。従って、遊技者にリプレイBやリプレイCの当選に対して危機感を与えることによって、リプレイの当選態様についての遊技者の関心を従来よりも高めることができるようになる。 ・・・ 【0083】遊技制御基板200に配線接続されたスイッチのうち、1枚BETスイッチ100は1枚BETボタン36aの操作を検出し、MAXBETスイッチ101はMAXBETボタン36bの操作を検知するスイッチであり、スタートスイッチ102はスタートレバー38の操作を検出するスイッチであり、左、中、右ストップスイッチ103L、103C、103Rは、左、中、右ストップボタン40L、40C、40Rの操作を検出するスイッチである。精算スイッチ104は、精算ボタン37の操作を検出するスイッチであり、第1リセットスイッチ105は、施錠装置3の鍵穴3aに挿入したキーによるスロットマシン1のリセット操作を検出するスイッチである。」 ウ 「【0096】 図8(A)は、第1RT状態においてリプレイAとリプレイBとが重複当選した場合に、リプレイA及びリプレイBの重複当選状態を報知するためにリプレイAに対応づけられた「RPA」の図柄を模した画像とリプレイBに対応づけられた「RPB」の図柄を模した画像とを同時に表示した例である。また図8(B)は、第1RT状態においてリプレイAとリプレイCとが重複当選した場合に、リプレイA及びリプレイCの重複当選状態を報知するためにリプレイAに対応づけられた「RPA」の図柄を模した画像とリプレイCに対応づけられた「RPC」の図柄を模した画像とを同時に表示した例である。図8(A)及び図8(B)に示す例によれば、第2RT状態を第1RT状態よりも遊技者にとって有利に設定した場合には、第2RT状態を移行する機会を確実に把握することができるようになり、また第1RT状態を第2RT状態よりも遊技者にとって有利に設定した場合には、第1RT状態から転落を防ぐべく入賞回避すべき図柄を確実に把握することができるようになるため、遊技機の操作インターフェース環境の向上を図ることができるようになる。」 エ 「【0118】 このように図12~図14に示した例によれば、遊技者は第3リールR3の停止操作の態様にのみ注意すれば、リプレイBまたはリプレイCの入賞を達成したり、リプレイBまたはリプレイCの入賞を回避したりすることができるようになるため、図5~図7に示したように第1リールR1~第3リールR3の全てのリールに関して停止操作の正確性が要求される場合に比べて遊技機の操作インターフェース環境の向上を図ることができる。」 オ 上記ア~エの記載事項から、甲第10号証には、次の発明(以下「甲10発明」という。)が記載されている。 「リプレイAとBの重複当選状態であることを報知する(【0096】、【図8】(A))スロットマシンにおいて、 第1RT状態においてリプレイAとリプレイBとが重複当選した場合に、リプレイBの入賞を回避させ、リプレイAの入賞を達成させる停止操作が可能であり(【0096】、【0118】、【図8】)、 第1RT状態においてリプレイAとリプレイBとが重複当選した場合に、リプレイAに入賞したときは、第1RT状態から遊技状態を転落させるリプレイBやリプレイCが入賞したときよりも有利な制御がおこなわれ(【0078】、【0096】)、 第1RT状態においてリプレイAとリプレイBとが重複当選し、リプレイAに対応づけられた「RPA」の図柄を模した画像とリプレイBに対応づけられた「PRB」の図柄を模した画像とが同時に表示されたときに、リプレイAの入賞を達成させる停止制御が可能である(【0096】、【0118】、【図8】) スロットマシン。」 5 当審の判断 (1)取消理由について ア 本件訂正発明1について (ア)対比 本件訂正発明1と甲1発明とを対比する。 甲1発明の 1aの「可変表示装置50」の「リール51L、51C、51R」、 1cの「メダルout信号を」「外部の試験装置へ出力する制御部210」、 1dの「事前決定手段としての機能を有」する「制御部210」、 1qの「リール51L、51C、51Rの回転を停止させる際に操作されるストップボタン40L、40C、40R」、 1fの「動作状況に基づいて、実際にスロットマシン1が市場に出回った際に遊技者が行う操作要領」、 1gのいずれか一つの「遊技状態」を「制御」する「制御部210」、 1hの[AT対象小役」の「ベル賞」の入賞制御を行うこと、 1iの[AT中停止順報知データ」 1kの「可変表示装置50」が、「ステッピングモータ」の「駆動」によること、 1nの「遊技制御基板200」、 1oの「スイッチ」は、 それぞれ、 本件訂正発明1の 1Aの「複数の」「可変表示部」、 1Cの「付与遊技用価値信号出力制御手段」、 1Dの「事前決定手段」、 1Qの「遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段」、 1Fの「推奨導出操作態様」、 1Gの「いずれか1つの遊技状態に制御する遊技状態制御手段」、 1Hの「特定遊技状態で操作信号の入力態様に応じた制御」を行うこと、 1Iの「特定の導出操作手順」、 1Kの「可変表示部が、ステッピングモータにて回動する」こと、 1Nの「遊技制御手段」、 1Oの「電子部品」 に相当する。 そして、本件訂正発明1の構成1Bと甲1発明の構成1bとは、「1B’ 可変表示部を変動表示した後、可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされ、試験装置により自動的にゲームを行うことが可能なスロットマシン」である点で共通する。 本件訂正発明1の構成1Eと甲1発明の構成1eとは、「1E’試験装置による操作制御により可変表示部に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段」である点で共通する。 本件訂正発明1の構成1Fと甲1発明の構成1fとは、「1F’推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行う推奨導出操作態様信号出力制御手段」である点で共通する。 本件訂正発明1の構成1Hと甲1発明の構成1hとは、「1H’複数種類の遊技状態のうちの特定遊技状態では、特定の導出操作手順での導出操作を示すときに、該特定の導出操作手順とは異なる導出操作手順での導出操作を示すときよりも遊技者にとって有利となる制御が行われ」る点で共通する。 本件訂正許発明1の構成1Iと甲1発明の構成1iとは、「1I’前記推奨導出操作態様信号出力制御手段は、特定遊技状態において特定の導出操作手順での導出操作を示す態様の推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行」う点で共通する。 本件訂正発明1の構成1Lと甲1発明の構成1lとは、「1L’スロットマシンは、ステッピングモータの基準位置検出信号と該ステッピングモータの駆動信号とを出力する制御を行う出力制御手段」である点で共通する。 本件訂正発明の1Pと甲1発明の1pとは、スロットマシンが備える「1P’遊技制御基板と電子部品とを電気的に接続する接続手段」である点で共通する。」 したがって、本件訂正発明1と甲1発明とは、 「1A 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、 1B’前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされ、試験装置により自動的にゲームを行うことが可能なスロットマシンであって、 1C 付与された遊技用価値の数を前記試験装置に特定させるための付与遊技用価値信号を出力するための制御を行う付与遊技用価値信号出力制御手段と、 1D 表示結果が導出される前に、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別入賞を含む入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、 1Q 遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、 1E’前記試験装置による操作制御により前記可変表示部に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、 1F’推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行う推奨導出操作態様信号出力制御手段と、 1G 遊技者にとっての有利度が異なる複数種類の遊技状態のうちから少なくともいずれか1つの遊技状態に制御する遊技状態制御手段と、 を備え、 1H’前記複数種類の遊技状態のうちの特定遊技状態では、特定の導出操作手順での導出操作を示すときに、該特定の導出操作手順とは異なる導出操作手順での導出操作を示すときよりも遊技者にとって有利となる制御が行われ、 1I’前記推奨導出操作態様信号出力制御手段は、 前記特定遊技状態において前記特定の導出操作手順での導出操作を示す態様の推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行い、 1K  前記複数の可変表示部のそれぞれは、ステッピングモータにて回動するリールにて構成されており、 1L’前記スロットマシンは、ステッピングモータの基準位置検出信号と該ステッピングモータの駆動信号とを出力する制御を行うステップ数特定信号出力制御手段を備え、 1N 前記スロットマシンは、 前記導出制御手段を含む遊技の制御を行う遊技制御手段が搭載された遊技制御基板と、 1O 前記遊技制御手段に対して信号を出力する電子部品と、 1P’前記遊技制御基板と前記電子部品とを電気的に接続する接続手段と、 を備えたスロットマシン。」 の点で一致し、次の点で相違する。 [相違点1] 本件訂正発明1は、ゲームの試験を行う際に接続される試験装置からの試験用信号の入力に関連して、試験用信号の入力に関する構成1B、試験用導出操作信号の入力に関する構成1E、試験用導出操作信号の入力の態様に関する構成1F、試験用導出操作信号の入力の態様に基づく制御に関する構成1H、特定遊技状態における推奨導出操作態様信号の出力に関する構成1Iを備えるのに対して、 甲1発明は、各種信号をスロットマシン1から試験装置304に各種信号を出力可能であり、本件訂正発明1と共通する部分の構成(1B’、1E’、1F’、1H’、1I’)を備えるが、試験装置304からスロットマシン1に試験用信号が出力されるか否か不明である点。 [相違点2] 本件訂正発明1は、構成1Jを備えるが、甲1発明は、構成1Jを備えない点。 [相違点3] 本件訂正発明1は、ステッピングモータの駆動制御に関する構成1L、1Mを備えるが、甲1発明は、リール基準位置検出信号とリール制御信号とが外部出力されるが、構成1L、1Mに関して特定されていない点。 [相違点4] 遊技制御基板と電子部品とを電気的に接続する接続手段に関する構成に関して、 本件訂正発明1は、接続手段による遊技制御基板と電子部品との接続の解除を規制する解除規制手段の構成1Pを備えるが、 甲1発明は、構成1Pを備えていない点。 [相違点5] 本件訂正発明1は、事前決定手段が、複数種類の遊技状態のうち一の遊技状態において、同一ゲームにおける決定対象として、一の遊技状態を終了させる終了入賞の発生を許容し一の遊技状態を継続させる継続入賞の発生を許容する旨を決定する第1決定と、第1決定とは異なる決定であり、終了入賞の発生を許容し継続入賞の発生を許容する旨を決定する第2決定と、終了入賞の発生を許容せず前記継続入賞の発生を許容する旨を決定する第3決定と、を行うことが可能であり、 導出制御手段が、第1決定が行われ、特定操作手順で導出操作がされたときに終了入賞を発生させる表示結果の組合せを導出し、第1決定が行われ、特定操作手順とは異なる特別操作手順で導出操作がされたときに継続入賞を発生させる表示結果の組合せを導出し、第2決定が行われ、特別操作手順で導出操作がされたときに終了入賞を発生させる表示結果の組合せを導出し、第2決定が行われ、特定操作手順で導出操作がされたときに継続入賞を発生させる表示結果の組合せを導出し、第3決定が行われたときは、特定操作手順で導出操作がされても特別操作手順で導出操作がされても継続入賞を発生させる表示結果の組合せを導出する構成1R、1Sを備えるのに対して、 甲1発明は、構成1R、1Sを備えていない点。 [相違点6] 本件訂正発明1は、事前決定手段は、第1決定を行うときに同一ゲームにおいて特別入賞の発生を許容する旨を決定することはなく、第2決定を行うときに同一ゲームにおいて特別入賞の発生を許容する旨を決定することはなく、第3決定を行うときに同一ゲームにおいて特別入賞の発生を許容する旨を決定することがある構成1Tを備えるのに対して、 甲1発明は、構成1Tを備えていない点。 (イ)判断 上記相違点1~6について検討する。 まず、相違点5、6について検討する。 甲第4号証にも、上記相違点5に係る構成、及び、上記相違点5に係る構成を前提とする相違点6に係る構成について、記載も示唆もされていない。 また、上記相違点5、6に係る構成は、甲第2、3号証、甲第5~7号証にも記載も示唆もされていない。 そして、本件訂正発明1は、上記相違点5に係る構成を前提として上記相違点6に係る構成を備えることにより、特定操作手順でも特別操作手順でも継続入賞が発生する第3決定は、同一ゲームにおいて特別入賞の発生を許容する旨が決定される一方で、遊技者による特定操作手順か特別操作手順かの選択によって終了入賞も継続入賞も発生し得る第1決定、第2決定は、同一ゲームにおいて特別入賞の発生を許容する旨が決定されることがなく、事前決定手段の決定結果に応じた演出を行う場合に、第1決定または第2決定において継続入賞または終了入賞を発生させるための操作手順を報知する演出と、特別入賞の発生が許容されている可能性を示唆する演出と、が競合してしまうことを防止できるという効果を奏するものである。 したがって、甲1発明に甲4発明、周知の技術事項(甲第2、3、5~7号証)、及び、他の証拠を適用しても、本件訂正発明1の上記相違点5、6に係る構成に到達することはできない。 (ウ)まとめ したがって、上記相違点1~4を検討するまでもなく、本件訂正発明1は、甲1発明、甲4発明、及び、周知の技術事項に基づいて当業者が容易になし得たものではない。 よって、特許異議申立人の主張する理由、特許異議申立人が提出した証拠によっては、本件訂正発明1についての特許を取り消すことができない。 イ 本件訂正発明2について (ア)対比 本件訂正発明2は、本件訂正発明1に対して、本件訂正発明1の構成1Q、1G、1R、1S、1T、1H、1Iを備えず、別途、本件訂正発明1と異なる「特定の決定」に関する構成2E、2H、2I、2J、2R、2Sを備えるものである。 そして、甲1発明は、本件訂正発明2の構成2E、2H、2I、2J、2R、2Sを備えるものではない。 そうすると、本件訂正発明2と甲1発明とは、次の点で相違する。 [相違点7] 本件訂正発明2は、ゲームの試験を行う際に接続される試験装置からの試験用信号の入力に関連して、試験用信号の入力に関する構成2B、試験用導出操作信号の入力に関する構成2F、試験用導出操作信号の入力の態様に関する構成2Gを備えるのに対して、 甲1発明は、各種信号をスロットマシン1から試験装置304に各種信号を出力可能であるが、試験装置304からスロットマシン1に試験用信号が出力されるか否か不明である点。 [相違点8] 本件訂正発明2は、構成2Kを備えるが、甲1発明は、本件訂正発明2の構成2Kを備えない点。 [相違点9] 本件訂正発明2は、ステッピングモータの駆動制御に関する構成2M、2Nを備えるが、 甲1発明は、リール基準位置検出信号とリール制御信号とが外部出力されるが、本件訂正発明1の構成2M、2Nを備えるか否か不明である点。 [相違点10] 「特定の決定」に関して、 本件訂正発明2は、構成2E、2H、2I、2Jを備えるが、 甲1発明は、本件訂正発明2の構成2E、2H、2I、2Jを備えない点。 [相違点11] 遊技制御基板と電子部品とを電気的に接続する接続手段に関する構成に関して、 本件訂正発明2は、接続手段による遊技制御基板と電子部品との接続の解除を規制する解除規制手段の構成2Qを備えるが、 甲1発明は、本件訂正発明2の構成2Qを備えていない点。 [相違点12] 本件訂正発明2は、決定種類報知を含む事前決定手段の決定結果を示唆する報知が行われていない状態においても予め定められた導出操作手順での導出操作を示す態様の試験用導出操作信号の入力を指示する推奨導出操作態様信号を出力するための制御を行う構成2Rを備えるのに対して、 甲1発明は、本件訂正発明2の構成2Rを備えていない点。 [相違点13] 本件訂正発明2は、導出操作実行位置信号は、試験装置がステップ数特定信号により特定可能となる経過ステップ数の範囲に含まれる数値であり、試験装置が試験用導出操作信号を出力するタイミングを特定するための数値を示す信号である構成2Sを備えるのに対して、 甲1発明は、本件訂正発明2の構成2Sを備えていない点。 (イ)判断 上記相違点7~13について検討する。 まず、相違点12について検討する。 甲第4号証及び甲第10号証、及び、取消理由で通知した引用例(特開2008-93347号公報)にも、上記相違点12に係る構成は記載も示唆もされていない。 また、上記相違点12に係る構成は、甲第2、3号証、甲第5~7号証にも記載も示唆もされていない。 そして、本件訂正発明2は、上記相違点12に係る構成を備えることにより、事前決定手段の決定結果を示唆する報知が行われている状態であるか否かに関わらず、推奨導出操作態様信号が出力されることとなるため、試験装置側では、事前決定手段の決定結果を示唆する報知が行われている状態であるか否かに関わらず、一律に、スロットマシンから出力された推奨導出操作態様信号に応じて試験用操作信号を出力すれば良く、試験用導出操作信号を出力する処理を共通化できるという効果を奏するものである。 したがって、甲1発明に甲4発明、甲10発明、引用発明、周知の技術事項(甲第2、3、甲第5~7号証に記載された技術事項)、及び、他の証拠を適用しても、本件訂正発明2の上記相違点12に係る構成に到達することはできない。 次に、相違点13について検討する。 甲第4号証の【0045】には、スロットマシンのメイン制御回路100が算出したリールの回転位置と、リールの図柄列内での位置情報と、を試験装置に出力する構成、さらにリールの回転位置に替えて遮蔽板88がフォトセンサ84の入射光を遮ったタイミングと、ステッピングモータ78への駆動パルス信号のパルス数と、を出力して試験装置320がリールの回転位置を算出する構成については記載されているものの、上記相違点13に係る構成、すなわち、推奨する導出操作のタイミングを指定する「導出操作実行位置信号」として、試験装置側で特定されるステッピングモータの基準位置からの経過ステップ数と一致することで試験用導出操作信号を出力するタイミングが特定される数値を示す信号を出力する構成については記載も示唆もされていない。 そして、甲第7号証、甲第10号証、及び、引用例(特開2008-93347号公報)にも、上記相違点13に係る構成は記載も示唆もされていない。 また、上記相違点13に係る構成は、甲第2、3号証、甲第5~7号証にも記載も示唆もされていない。 そして、本件訂正発明2は、上記相違点13に係る構成を備えることで、試験装置側で特定されるステッピングモータの基準位置からの経過ステップ数と、導出操作実行位置信号が示す数値とが一致したときに、対応するリールの試験用導出操作信号を出力すれば良く、試験装置側で導出操作実行位置信号が示す数値を他の値に置き換えることなく、導出操作実行位置信号が示す数値と、ステッピングモータの基準位置検出信号とステッピングモータの駆動信号とから特定される基準位置からの経過ステップ数とに基づいて、試験用導出操作信号の出力タイミングを特定することができるものである。 このため、試験装置側で、図柄番号を基準位置からのステップ数に置き換えるためのデータを準備する必要がなく、また、1つのリールに配置された図柄数や1図柄に割り当てられたステップ数が異なる場合であっても、試験装置側で特定されるステッピングモータの基準位置からの経過ステップ数と、導出操作実行位置信号が示す数値とは一致するものとなるため、試験装置側で導出操作実行位置信号に基づく試験用導出操作信号の出力タイミングを特定する制御を共通化するという効果を奏するものである。 したがって、甲1発明に甲4発明、甲10発明、引用発明、周知の技術事項(甲第2、3、5~7号証)、及び、他の証拠を適用しても、本件特許発明2の上記相違点12に係る構成に到達することはできない。 (ウ)まとめ 上記(イ)において検討したように、本件訂正発明2は、甲1発明、甲4発明、甲10発明、引用発明、及び、周知の技術事項に基づいて当業者が容易になし得たものではない。 よって、特許異議申立人が提出した証拠によっては、本件訂正発明2についての特許を取り消すことができない。 ウ 特許異議申立人の意見について 特許異議申立人は、平成29年5月10日付け意見書において、同年3月27日付けの訂正請求に対し、本件特許発明1に係る訂正請求は、実質上特許請求の範囲を変更するものであるから、特許法第126条第6項の規定に違反するものであり、認められるべきものではない旨主張する。 そこで、上記主張について検討する。 本件特許発明1に係る訂正事項1~7は、前記第2 2(1)において検討したように、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、特許法第120条の5第9項において準用する特許法第126条第3~6項の規定に適合するものである。 したがって、特許異議申立人の上記意見書における主張を採用することはできない。 (2)特許異議申立理由について 当審による平成29年1月19日付けの取消理由通知は、前記第3 3において検討したように、特許異議申立の理由と同じ理由を包含するものであることから、特許異議申立理由は、「5 当審の判断(1)取消理由について」において検討済みである。 第4 むすび 以上のことから、上記取消理由、並びに、特許異議申立ての理由及び証拠方法によっては、訂正後の請求項1、2に係る特許を取り消すことはできない。 よって、結論のとおり決定する。

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2016-700966

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