特許異議申立
2025-700932
光学素子および光偏向装置
- 審判番号
- 2025-700932
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2023-203783
- 登録番号
- 7653501
- 請求日
- 2025年09月29日
- 審決日
- 2026年01月27日
- 公報発行日
- 2026年02月27日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】富士フイルム株式会社
- 【権利者代理人】弁理士法人太陽国際特許事務所
- 【異議申立人】砂川 幸子
- 審判長/審判官
- 審判長 里村 利光
- 審判官 高松 大
- 審判官 関根 洋之
- 分類
- P1651.121-Y (G02B)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条、特許法第113条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7653501号発明「光学素子および光偏向装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第7653501号の請求項1ないし12に係る特許を維持する。
理由
理 由
第1 手続等の経緯
特許第7653501号(以下「本件特許」という。)の請求項1~12に係る特許についての出願(特願2023-203783号)は、令和元年(2019年)8月27日(先の出願に基づく優先権主張 平成30年9月28日)を国際出願日とする特願2020-548216号の一部を令和4年(2022年)12月7日に新たな特許出願とした特願2022-195917号の一部を令和5年(2023年)12月1日に新たな特許出願としたものであって、令和7年3月19日にその特許権の設定登録がされ、同月28日に特許掲載公報が発行された。
本件特許について、特許掲載公報の発行の日から6月以内である令和7年9月29日に特許異議申立人 砂川 幸子(以下「特許異議申立人」という。)から請求項1~12に対して特許異議の申立てがされた。
第2 本件特許発明
本件特許の請求項1~12に係る発明(以下、請求項に付す番号を使って、それぞれ、「本件特許発明1」などという。)は、特許請求の範囲の請求項1~12に記載された事項により特定される、次のとおりのものである。
「【請求項1】
液晶化合物に由来の光学軸の向きが面内の少なくとも一方向に沿って連続的に回転しながら変化した面内配向パターンを有する光学異方性層を厚さ方向に複数備え、
前記複数の光学異方性層はそれぞれ、前記一方向において前記光学軸の向きが180°回転するまでの長さが互いに異なる領域を有し、
前記複数の光学異方性層はそれぞれ、前記一方向に沿って前記厚さ方向に切断した断面を走査型電子顕微鏡で観察した断面像において、前記光学軸の向きに由来した明線および暗線の対を前記一方向に沿って複数有し、
前記複数の光学異方性層のうちの1層である第1光学異方性層は、前記一方向において前記光学軸の向きが180°回転するまでの長さが互いに異なる領域を有することによって、前記断面像において前記明線および暗線の対が前記光学異方性層の界面の法線に対して互いに異なる傾き角度で傾いた領域を有する傾斜光学異方性層であり、
前記複数の光学異方性層は、前記第1光学異方性層と隣接して配置されている第2光学異方性層を含み、
前記第1光学異方性層と前記第2光学異方性層との間には配向膜を備えておらず、
前記第2光学異方性層は、前記断面像において、前記複数の明線および暗線の対がそれぞれ前記法線に沿って延びる非傾斜光学異方性層である、
光学素子。
【請求項2】
前記第1光学異方性層と、前記第2光学異方性層とは、前記光学軸の向きが180°回転するまでの長さが互いに一致する領域同士を一致させて積層されており、前記断面像において、前記第1光学異方性層と前記第2光学異方性層との明線同士および暗線同士が両者の界面で繋がっている、請求項1に記載の光学素子。
【請求項3】
液晶化合物に由来の光学軸の向きが面内の少なくとも一方向に沿って連続的に回転しながら変化した面内配向パターンを有する光学異方性層を厚さ方向に複数備え、
前記複数の光学異方性層はそれぞれ、前記一方向において前記光学軸の向きが180°回転するまでの長さが互いに異なる領域を有し、
前記複数の光学異方性層はそれぞれ、前記一方向に沿って前記厚さ方向に切断した断面を走査型電子顕微鏡で観察した断面像において、前記光学軸の向きに由来した明線および暗線の対を前記一方向に沿って複数有し、
前記複数の光学異方性層のうちの1層である第1光学異方性層は、前記一方向において前記光学軸の向きが180°回転するまでの長さが互いに異なる領域を有することによって、前記断面像において前記明線および暗線の対が前記光学異方性層の界面の法線に対して互いに異なる傾き角度で傾いた領域を有する傾斜光学異方性層であり、
前記複数の光学異方性層は、前記第1光学異方性層と隣接して配置されている第2光学異方性層を含み、
前記第1光学異方性層と前記第2光学異方性層との間には配向膜を備えておらず、
前記第2光学異方性層は、前記断面像において、前記複数の明線および暗線の対が、前記法線に対して互いに異なる傾き角度で傾いた領域を有する傾斜光学異方性層であり、
前記断面像において、前記第1光学異方性層と前記第2光学異方性層との少なくとも一部の対向領域の、前記第1光学異方性層における前記明線および暗線の対と、前記第2光学異方性層における前記明線および暗線の対との、前記法線に対する傾き方向が異なる、
光学素子。
【請求項4】
前記断面像において、前記第1光学異方性層と前記第2光学異方性層との少なくとも一部の対向領域の、前記第1光学異方性層における前記明線および暗線の対と、前記第2光学異方性層における前記明線および暗線の対との、前記傾き角度が互いに異なっている請求項3に記載の光学素子。
【請求項5】
前記傾斜光学異方性層は、前記光学軸が厚さ方向に捩れ配向した領域を有する請求項1から4のいずれか1項に記載の光学素子。
【請求項6】
入射した光を回折して透過する機能を有する請求項1から5のいずれか1項に記載の光学素子。
【請求項7】
前記傾斜光学異方性層において、前記液晶化合物がコレステリック配向している請求項1から4のいずれか1項に記載の光学素子。
【請求項8】
入射した光を回折して反射する機能を有する請求項7に記載の光学素子。
【請求項9】
前記複数の光学異方性層のそれぞれの前記面内配向パターンが、前記一方向において前記光学軸の向きが180°回転するまでの長さが、該一方向において徐々に変化するパターンである請求項1から8のいずれか1項に記載の光学素子。
【請求項10】
前記複数の光学異方性層のそれぞれの前記面内配向パターンが、前記一方向を、内側から外側に向かう放射状に有するパターンである請求項1から8のいずれか1項に記載の光学素子。
【請求項11】
前記複数の光学異方性層のそれぞれの前記面内配向パターンにおいて、前記一方向において前記光学軸の向きが180°回転するまでの長さが10μm以下である領域を有する請求項1から10のいずれか1項に記載の光学素子。
【請求項12】
入射された光を偏向して出射する光偏向素子と、
前記光偏向素子を駆動する駆動手段と、
前記光偏向素子の光出射側に配置された、請求項1から11のいずれか1項に記載の光学素子とを備えた光偏向装置。」
第3 申立理由の概要及び証拠方法
特許異議申立人が主張する特許異議の申立理由、及び、特許異議申立人が提出した証拠方法は、概略以下のとおりである。
1 申立理由:進歩性欠如
本件特許発明1~12は、下記甲第1号証~甲第7号証に記載された発明に基づいて、先の出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、請求項1~12に係る特許は、特許法113条2号に該当し、取り消されるべきものである。
2 特許異議申立人が提出した証拠方法
甲第1号証:特表2016-519327号公報
甲第2号証:特表2010-525394号公報
甲第3号証:特表2014-528597号公報
甲第4号証:Kathryn J. Hornburg,外2名,“Experimental Characterization of a F/1.5 Geometric-phase Lens with High Achromatic Efficiency and Low Aberration”,2017年,SPIE,Emerging Liquid Crystal Technologies XII,Proc. of SPIE Vol.10125,101250Y-1~8,
甲第5号証:特開2002-357804号公報
甲第6号証:特開平3-213802号公報
甲第7号証:国際公開第2018/149704号
以下、甲号証に付された番号を使って、それぞれ、「甲1」などという。
第4 当合議体の判断
1 甲1に記載された発明
甲1には、請求項1を引用する請求項2を引用する請求項3を引用する請求項5に記載された偏光変換システム用の幾何学的位相素子の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。
(甲1発明)
「表面に沿って少なくとも1つの次元で非線形に変化する局所的な光軸方向を有し、
光学異方性は、前記表面に沿って一定の大きさを有し、
局所的な光軸方向は、前記表面に沿って変化する周期性を有する複屈折パターンを規定し、
中心部分における前記周期性は、縁部分における前記周期性より大きい、
偏光変換システム用の幾何学的位相素子。」
2 本件特許発明1について
(1)対比・一致点・相違点
本件特許発明1と甲1発明を対比すると、両者は、以下の点で一致し、また、以下の点で相違する。
(一致点)
「光学素子。」
(相違点1)
本件特許発明1は、「液晶化合物に由来の光学軸の向きが面内の少なくとも一方向に沿って連続的に回転しながら変化した面内配向パターンを有する光学異方性層を厚さ方向に複数備え」るのに対し、甲1発明は、そのような構成を有することが特定されていない点。
(相違点2)
本件特許発明1は、「前記複数の光学異方性層はそれぞれ、前記一方向において前記光学軸の向きが180°回転するまでの長さが互いに異なる領域を有」するのに対し、甲1発明は、そのような構成を有することが特定されていない点。
(相違点3)
本件特許発明1は、「前記複数の光学異方性層はそれぞれ、前記一方向に沿って前記厚さ方向に切断した断面を走査型電子顕微鏡で観察した断面像において、前記光学軸の向きに由来した明線および暗線の対を前記一方向に沿って複数有」するのに対し、甲1発明は、そのような構成を有することが特定されていない点。
(相違点4)
本件特許発明1は、「前記複数の光学異方性層のうちの1層である第1光学異方性層は、前記一方向において前記光学軸の向きが180°回転するまでの長さが互いに異なる領域を有することによって、前記断面像において前記明線および暗線の対が前記光学異方性層の界面の法線に対して互いに異なる傾き角度で傾いた領域を有する傾斜光学異方性層であ」るのに対し、甲1発明は、そのような構成を有することが特定されていない点。
(相違点5)
本件特許発明1は、「前記複数の光学異方性層は、前記第1光学異方性層と隣接して配置されている第2光学異方性層を含み、前記第1光学異方性層と前記第2光学異方性層との間には配向膜を備えておらず、前記第2光学異方性層は、前記断面像において、前記複数の明線および暗線の対がそれぞれ前記法線に沿って延びる非傾斜光学異方性層である」のに対し、甲1発明は、そのような構成を有することが特定されていない点。
(2)判断
上記相違点1~5はいずれも「複数の光学異方性層」の構成に関するものであって互いに技術的に関連する構成であるから、これらを分断して個別に容易想到性を判断することは適切ではない。したがって、上記相違点1~5を併せて検討する。
ア 甲1発明において相違点1~5を採用する動機付けがあるかについて
甲1の【0108】の「本発明の実施形態によって製造される幾つかのGPH素子は、例えば、その開示内容が引用されることにより本明細書の一部をなすものとする、米国特許第8,339,566号及び米国特許出願第13/646,166号に記載されているようなアクロマティックPG及びMTRの技法を用いて、広帯域スペクトルを有することができる。」という記載からみて、甲1発明に対して、米国特許第8,339,566号(当合議体注:甲2に係る出願のパテントファミリー出願である。)及び米国特許出願第13/646,166号(当合議体注:甲3に係る出願のパテントファミリー出願である。)に記載されているようなアクロマティックPG及びMTRの技法を適用する一応の動機付けはあると認められる。
しかしながら、甲1には、甲1発明に対して、甲2又は甲3に記載された「アクロマティックPG及びMTRの技法」のうちどのような構成(手段)を具体的にどのように適用するのかについての記載はない。
また、仮に上記適用を試みるにしても甲1発明は、甲1の【0071】に記載されているとおり、「GPHの表面に沿った位置の関数としての局所的な光軸方向の非線形変化により、連続的に変化する周期性を有するパターンを規定することができ、それにより、GPHの全体的な効果はレンズ効果を提供することができる」点に技術的意義を有する発明であるところ、当該適用にあたり、具体的にどのようにすれば甲1発明における上記所望のレンズ効果を損なわないように改変できるのかについて手がかりとなる記載もない。
以上によれば、甲1発明において、当業者が、相違点1~5に係る本件特許発明1の構成を採用しようとする十分な動機付けはない。
イ 甲1発明に各甲号証に記載された技術的事項を適用しても本件特許発明1に至らないこと
甲2に記載された「偏光回折格子」の「第1の偏光回折格子層」及び「第2の偏光回折格子層」(【0049】~【0061】、【図1A】、【図1C】)は、一方向において液晶化合物に由来の光学軸の向きが180°回転するまでの長さが互いに異なる領域を有しておらず(特に相違点2及び相違点4)、また、甲3に記載された、非傾斜異方性層を備える「3TR HW-B」(【0110】【表3】)の各層は、「開始角φ0」、「ねじれ角φ1」及び「ねじれ角φ2」が一定値であるから、液晶化合物に由来の光学軸の向きが面内の一方向に沿って連続的に回転しながら変化した面内配向パターンを有していない(特に相違点1)し、一方向において液晶化合物に由来の光学軸の向きが180°回転するまでの長さが互いに異なる領域も有していない(特に相違点2及び相違点4)。
そうすると、「局所的な光軸方向は、前記表面に沿って変化する周期性を有する複屈折パターンを規定し、中心部分における前記周期性は、縁部分における前記周期性より大きい」という構成を有する甲1発明に、甲2又は甲3に記載の上記技術的事項をそもそも適用できないというべきであり、仮に適用したとしても、上記相違点1~5に係る本件特許発明1の構成には至らない。そして、この結論は、その他の甲号証に記載された事項を検討しても変わらない。
ウ 相違点1~5に係る構成が設計事項ともいえないこと
本件特許発明1における相違点1~5に係る構成は、領域によって異なる入射角で光を入射させ、出射させる場合における、面内の回折効率の平均化を図り、平均的な回折効率を向上させるために採用されたものであって(本件明細書の【0005】参照)、このような技術的知見は、特許異議申立人が提出した甲2~甲7には記載されておらず、また、当該事項が公知技術又は周知技術であることを示す証拠を発見することもできない。したがって、相違点1~5に係る本件特許発明1の構成が設計事項であるともいえない。
エ まとめ
上記ア~ウによれば、甲1発明において、上記相違点1~5に係る本件特許発明1の構成とすることは、当業者が容易になし得たことではない。
(3)小括
本件特許発明1は、甲1に記載された発明及び甲1~甲7に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。
3 本件特許発明2について
本件特許の特許請求の範囲の請求項2は、請求項1を引用するものであって、本件特許発明2は、本件特許発明1の構成を全て具備し、これに限定を加えたものに該当する。そうすると、上記2のとおり、本件特許発明1が甲1~甲7に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない以上、本件特許発明2も甲1に記載された発明及び甲1~甲7に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。
4 本件特許発明3について
(1)対比・一致点・相違点
本件特許発明3と甲1発明を対比すると、両者は、以下の点で一致し、また、以下の点で相違する。
(一致点)
「光学素子。」
(相違点6)
本件特許発明3は、「液晶化合物に由来の光学軸の向きが面内の少なくとも一方向に沿って連続的に回転しながら変化した面内配向パターンを有する光学異方性層を厚さ方向に複数備え」るのに対し、甲1発明は、そのような構成を有することが特定されていない点。
(相違点7)
本件特許発明3は、「前記複数の光学異方性層はそれぞれ、前記一方向において前記光学軸の向きが180°回転するまでの長さが互いに異なる領域を有」するのに対し、甲1発明は、そのような構成を有することが特定されていない点。
(相違点8)
本件特許発明3は、「前記複数の光学異方性層はそれぞれ、前記一方向に沿って前記厚さ方向に切断した断面を走査型電子顕微鏡で観察した断面像において、前記光学軸の向きに由来した明線および暗線の対を前記一方向に沿って複数有」するのに対し、甲1発明は、そのような構成を有することが特定されていない点。
(相違点9)
本件特許発明3は、「前記複数の光学異方性層のうちの1層である第1光学異方性層は、前記一方向において前記光学軸の向きが180°回転するまでの長さが互いに異なる領域を有することによって、前記断面像において前記明線および暗線の対が前記光学異方性層の界面の法線に対して互いに異なる傾き角度で傾いた領域を有する傾斜光学異方性層であ」るのに対し、甲1発明は、そのような構成を有することが特定されていない点。
(相違点10)
本件特許発明3は、「前記複数の光学異方性層は、前記第1光学異方性層と隣接して配置されている第2光学異方性層を含み、前記第1光学異方性層と前記第2光学異方性層との間には配向膜を備えておらず、前記第2光学異方性層は、前記断面像において、前記複数の明線および暗線の対が、前記法線に対して互いに異なる傾き角度で傾いた領域を有する傾斜光学異方性層であり、前記断面像において、前記第1光学異方性層と前記第2光学異方性層との少なくとも一部の対向領域の、前記第1光学異方性層における前記明線および暗線の対と、前記第2光学異方性層における前記明線および暗線の対との、前記法線に対する傾き方向が異なる」のに対し、甲1発明は、そのような構成を有することが特定されていない点。
(2)判断
上記相違点6~10はいずれも「複数の光学異方性層」の構成に関するものであって互いに技術的に関連する構成であるから、これらを分断して個別に容易想到性を判断することは適切ではない。したがって、上記相違点6~10を併せて検討する。
そして、上記相違点6~9は上記相違点1~4と同様の相違点であり、また、上記相違点10は、第2光学異方性層における明線および暗線の対の法線に対する傾き角度の点が上記相違点5と異なるだけであるから、上記相違点1~5についての判断(上記2(2))は、上記相違点6~10の判断に対しても妥当する。
そうすると、甲1発明において、上記相違点6~10に係る本件特許発明3の構成とすることは、当業者が容易になし得たことではない。
(3)小括
本件特許発明3は、甲1に記載された発明及び甲1~甲7に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。
5 本件特許発明4~12について
本件特許の特許請求の範囲の請求項4~12は、請求項1又は3を直接又は間接的に引用するものであって、本件特許発明4~12は、本件特許発明1又は3の構成を全て具備し、これに限定を加えたものに該当する。そうすると、上記2及び4のとおり、本件特許発明1及び3が甲1~甲7に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない以上、本件特許発明4~12も甲1に記載された発明及び甲1~甲7に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。
6 まとめ
以上のとおりであるから、請求項1~12に係る特許は、特許法29条の規定に違反してされたものではない。
第5 むすび
請求項1~12に係る特許は、いずれも、特許異議申立書に記載した特許異議申立理由及び証拠によっては取り消すことはできない。
また、他に請求項1~12に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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2025-700932