特許異議申立
2025-700720
機器固定用台座
- 審判番号
- 2025-700720
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2022-157394
- 登録番号
- 7615096
- 請求日
- 2025年07月11日
- 審決日
- 2025年09月22日
- 公報発行日
- 2025年10月31日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】株式会社LIXIL
- 【権利者代理人】及川 周
- 【権利者代理人】川渕 健一
- 【権利者代理人】松本 将尚
- 【異議申立人】原田 伊津美
- 審判長/審判官
- 審判長 小林 俊久
- 審判官 ▲高▼橋 祐介
- 審判官 藤田 年彦
- 分類
- P1652.113-Y (E05B) / P1652.121-Y (E05B)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7615096号発明「機器固定用台座」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第7615096号の請求項1及び4に係る特許を維持する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第7615096号(以下「本件特許」という。)の請求項1~4に係る特許についての出願は、令和4年9月30日に出願され、令和7年1月7日にその特許権の設定登録がされ、同年同月16日に特許掲載公報が発行された。その後、同年7月11日に特許異議申立人 原田 伊津美(以下「申立人」という。)は、本件特許の請求項1及び4に係る特許について特許異議の申立てを行った。
第2 本件発明
本件特許の請求項1及び4の特許に係る発明は、それぞれ、その特許請求の範囲の請求項1及び4に記載された事項により特定される次のとおりのものである(以下、本件特許の請求項1及び4に係る発明をそれぞれ、「本件発明1」及び「本件発明4」という。)。
「【請求項1】
サムターンと扉との間に挟み込まれる被挟持部と、
前記扉に後付けされる後付機器と結合する結合部と、
前記サムターンの回転軸周りの回転を防止する回転防止部と
を備える機器固定用台座。」
「【請求項4】
前記回転防止部は、前記サムターンを前記扉に固定するボルトが挿入する貫通孔である請求項1に記載の機器固定用台座。」
第3 申立理由の概要
申立人は、主たる証拠として
(1)U-SHIN SHOWA 後付けリモコン電気錠 Re・bornII<リ・ボーンII> LAタイプ/LSPタイプ/TXタイプ 取扱説明書(以下「甲1」という。)
及び従たる証拠として
(2)AGENT 取替用レバーハンドル 取付説明書(品番:LF-200)(以下「甲2」という。)
(3)AGENT インテグラルロック取替用レバーハンドル カタログ(以下「甲3」という。)
を提出し、請求項1に係る特許は、甲1に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号の規定に違反してされたものであり、また、請求項4に係る特許は、甲1に記載された発明及び甲2に記載されているような周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、請求項1及び4に係る特許を取り消すべきものである旨主張する。
第4 各証拠に記載された事項及び引用発明等の認定
1 甲1について
(1)甲1の記載
甲1には、以下の事項が記載されている。
ア 表紙の記載
[図:0001428036000001.jpg]
イ 4頁の記載
[図:0001428036000002.jpg]
ウ 10頁の記載
[図:0001428036000003.jpg]
エ 11頁の記載
[図:0001428036000004.jpg]
オ 13頁の記載
[図:0001428036000005.jpg]
カ 14頁の記載
[図:0001428036000006.jpg]
キ 最終頁の記載
[図:0001428036000007.jpg]
(2)甲1の記載に基づいて当業者が把握できる事項
ア 甲1の最終頁右下に「改訂2011年12月」との記載があることから、甲1は、遅くとも2011年(平成23年)12月31日までに頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となったものであると認められる。
イ 甲1の11頁の「●4(当審注:黒丸内の白文字を以下「●4」などと示す。)付属のベースプレート固定用ネジ○4(当審注:白丸内の黒文字を以下「○4」などと示す。)(2本)を固定ネジ貫通孔と合わせて取付けてください。」との記載から、固定ネジ貫通孔は、ベースプレート固定用ネジ○4が貫通する孔であることは明らかであるから、ベースプレート固定用ネジ貫通孔といえる。
ウ 甲1の13頁の「●1 ネジで固定する前に、本体○1とベースプレート○3のABC3点を合わせ、手で仮固定します。」との記載及び同頁左の上から1番目の図面、並びに14頁の「●3・・・本体を扉に本固定します。付属の本体固定・・・用ネジ○8を使用し固定します。(A・B2箇所を固定してください)」の記載及び同頁左の上から1つ目及び2つ目の図面から、ベースプレート○3は、本体○1をベースプレート○3を介して扉に固定するために、本体○1の上下2箇所の本体固定用ネジ貫通孔○A○Bと合わせられて、本体固定用ネジ貫通孔○A○Bに挿通された本体固定用ネジ○8が係合する上下2箇所の本体固定用ネジ係合部〇A〇Bを有するものと認められる。
(3)甲1発明
前記(1)ア~キの記載及び前記(2)イウから、甲1には、LSPタイプ・TXタイプの錠前についての後付けリモコン電気錠本体に係るベースプレートについて、下記の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されていると認められる(a等は説明のために付した。参考までに、認定の根拠とした記載箇所等を括弧内に記載する。以下同様。)。
<甲1発明>
「a 後付けリモコン電気錠本体○1に係るベースプレート○3(表紙、4頁のLSPタイプ取付け図及びTXタイプ取付け図)であって、
b 現在使用しているサムターンを外したところにベースプレート○3を取り付ける際に(10頁●1~●3)、扉のベースプレート固定用ネジ貫通孔と合わせて、扉面とベースプレート○3の間に隙間がなくなるまで、ベースプレート固定用ネジ○4(2本)を締め付けるためのベースプレート側のベースプレート固定用ネジ貫通孔(11頁●4●5、前記(2)イ)と、
c 本体○1をベースプレート○3を介して扉に固定するために、本体○1の上下2箇所の本体固定用ネジ貫通孔○A○Bと合わせられて、本体固定用ネジ貫通孔○A○Bに挿通された本体固定用ネジ○8が係合する上下2箇所の本体固定用ネジ係合部〇A〇Bを有し(前記(2)ウ)、
d 付属のサムターンノブ○5が本体○1のシャフトに取付けられる(14頁●4)
ベースプレート○3。」
2 甲2について
(1)甲2の記載
甲2には、以下の事項が記載されている。
ア 表面
[図:0001428036000008.jpg]
イ 裏面
[図:0001428036000009.jpg]
(2)甲2の記載に基づいて当業者が把握できる事項
ア 甲2の表面左上に「AGENT 取替用レバーハンドル 取付説明書(品番:LF-200)」と記載されており、以下の甲3も「AGENT」及び「LF-200」と記載されており(後記3(2)ア参照)、両者は同一品番の製品を掲載するものと認められる。そうすると、甲2は、甲3と同様に(甲3(2)イ参照)、遅くとも2014年(平成26年)2月28日までに頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となったものであると認められる。
イ 甲2の表面の「3.ハンドルの設定」の欄の3-2の○1の表の「内部側 使用部品」のスペーサー及びストッパープレートの図面を参照すれば、裏面右下の「5.内部ハンドルの扉への取付け」の欄の図5-1から、内部ハンドルと扉との間に挟み込まれるスペーサー及びストッパープレートにおいて、スペーサー及びストッパープレートは、いずれも、内部ハンドルを扉に直接的に固定する取付ネジが挿入される2つの穴を備えることが理解できる。
(3)甲2技術事項
前記(1)アイの記載及び前記(2)イから、甲2には以下の技術事項(以下「甲2技術事項」という。)が記載されていると認められる。
<甲2技術事項>
「取替用レバーハンドルにおける(表面左上の表題)内部ハンドルと扉との間に挟み込まれるスペーサー及びストッパープレートにおいて(前記(2)イ)、
スペーサー及びストッパープレートは、いずれも、内部ハンドルを扉に直接的に固定する2本の取付ネジが挿入される2つの穴を備えること(前記(2)イ)。」
(4)申立人が主張する周知技術について
申立人は、甲2を例示して、錠部材と扉との間に板金が挟み込まれた状態で、錠部材をボルトで扉に直接固定することは、周知技術の範疇にあると主張する(特許異議申立書の13頁下から7行~14頁15行)。
しかしながら、甲2のレバーハンドルは、錠を備えるものではなく、錠部材ということはできないから、申立人が主張するように周知技術を認定することはできない。
3 甲3について
(1)甲3の記載
甲3には、以下の事項が記載されている。
ア 1頁目
[図:0001428036000010.jpg]
イ 2頁目
[図:0001428036000011.jpg]
ウ 4頁目
[図:0001428036000012.jpg]
(2)甲3の記載に基づいて当業者が把握できる事項
ア 甲3の4頁目の右下に「2014.2」と記載されていることから、甲3は、遅くとも2014年(平成26年)2月28日までに頒布された又は電気通信回線を通じて利用可能であったものと認められる。
イ 甲3には、1頁右上の「AGENT」、2頁目の上部の表中の中央部の「LF-200」、同頁下部の4つのレバーハンドルの写真のうちの右上の写真の「LF-200」、4頁目の右下の「製造元 AGENT 株式会社 大黒製作所」との記載がある。
第5 当合議体の判断
1 本件発明1について
(1)対比
本件発明1と甲1発明とを対比する。
ア 本件発明1の「サムターンと扉との間に挟み込まれる被挟持部」について
甲1発明の「現在使用しているサムターン」は、本件発明1の「サムターン」に相当する。
そして、甲1発明において、「b 現在使用しているサムターンを外したところにベースプレート○3を取り付ける」のであるから、ベースプレート○3には、サムターンと扉との間に挟み込まれる被挟持部がないことは明らかである。
したがって、甲1発明は、本件発明1の「サムターンと扉との間に挟み込まれる被挟持部」を備えていない。
イ 本件発明1の「前記扉に後付けされる後付機器と結合する結合部」について
甲1発明の「a 後付けリモコン電気錠本体○1」は、後付けされるものであることが明らかであるから、本件発明1の「後付機器」に相当する。
そして、甲1発明の「上下2箇所の係合部○A○B」は、本件発明1の「結合部」に相当し、「本体○1をベースプレート○3を介して扉に固定するために、ベースプレート○3が、本体○1の上下2箇所の本体固定用ネジ貫通孔○A○Bに挿通された本体固定用ネジ○8が係合する」(c参照)ものであるから、本件発明1でいう「扉に後付けされる後付機器と結合する」ものといえる。
したがって、甲1発明は、本件発明1の「扉に後付けされる後付機器と結合する結合部」に相当する構成を備える。
ウ 本件発明1の「前記サムターンの回転軸周りの回転を防止する回転防止部」について
甲1発明の「ベースプレート側のベースプレート固定用ネジ貫通孔」は、「b 現在使用しているサムターンを外したところにベースプレート○3を取り付ける際に、扉のベースプレート固定用ネジ貫通孔と合わせて、扉面とベースプレート○3の間に隙間がなくなるまで、ベースプレート固定用ネジ○4(2本)を締め付けるための」ものであるから、ベースプレート側のベースプレート固定用ネジ貫通孔は、扉のベースプレート固定用ネジ貫通孔を貫通する2本のベースプレート固定用ネジ○4が貫通することにより、サムターン(現在使用しているサムターン)の回転軸周りの回転が防止されることとなるのは明らかである。
したがって、甲1発明の「ベースプレート側のベースプレート固定用ネジ貫通孔」は、本件発明1の「サムターンの回転軸周りの回転を防止する回転防止部」に相当する。
エ 本件発明1の「機器固定用台座」について
甲1発明の「ベースプレート○3」は、これを介して本体○1を扉に固定する(c参照)台座といえるから、本件発明1の「機器固定用台座」に相当する。
(2)一致点及び相違点
前記(1)から、本件発明1と甲1発明との一致点及び相違点は次のとおりである。
<一致点>
「扉に後付けされる後付機器と結合する結合部と、
サムターンの回転軸周りの回転を防止する回転防止部と
を備える機器固定用台座。」である点。
<相違点>
本件発明1は「サムターンと扉との間に挟み込まれる被挟持部」を備えているのに対し、甲1発明は、現在使用しているサムターンは外されることから、ベースプレート○3は、サムターンと扉との間に挟み込まれる被挟持部を備えていない点。
(3)判断
ア 新規性について
本件発明1と甲1発明との間には、相違点があるから、本件発明1は、甲1発明ということはできない。
イ 進歩性について
申立理由ではないが、職権により、進歩性について、以下検討する。
<相違点について>
甲1発明は、後付けリモコン電気錠本体○1が扉に固定された後は、現在使用しているサムターンは外されて、サムターンとして使用されなくなることは明らかであるから、ベースプレート○3が、サムターンと扉との間に挟み込まれる被挟持部を備えるようにする動機付けは見出せない。
また、申立人が主張する周知技術は認定できないが(前記第4の2(4)参照)、仮に、甲2技術事項(取替用レバーハンドルにおける内部ハンドルと扉との間に挟み込まれるスペーサー及びストッパープレートにおいて、スペーサー及びストッパープレートは、いずれも、内部ハンドルを扉に直接的に固定する2本の取付ネジが挿入される2つの穴を備えること)が周知技術であったとしても、これを適用して、外されたサムターンと扉との間に挟み込まれる被挟持部を備えるようにする動機付けは見出せない。
したがって、本件発明1は、甲1発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
(4)申立人の「サムターン」に係る主張について
ア 検討
申立人は、甲1発明の「電気錠本体○1」は、本件発明1の「サムターン」及び「後付機器」のいずれにも相当する旨主張する(特許異議申立書の12頁下から10行~下から5行、13頁4~8行等。)。
確かに、甲1発明の「電気錠本体○1」は、その「シャフトに取り付けられるサムターンノブ○5」とともに、サムターンとして機能するものであるから、本件発明1の「サムターン」に相当するともいえそうである。
しかしながら、本件発明1において、「サムターン」と「後付機器」とは別に特定されており、それらが関連する機器固定用台座の部分が、それぞれ「被挟持部」及び「結合部」と別に特定されることからすれば、「サムターン」と「後付機器」とは、別の物と解するのが相当である。そうすると、甲1発明の「電気錠本体○1」が、本件発明1の「サムターン」及び「後付機器」のいずれにも相当するということはできない。
したがって、申立人の主張は採用できない。
イ 付加的な検討
仮に、申立人が主張するように、甲1発明の「電気錠本体○1」が、本件発明1の「サムターン」及び「後付機器」のいずれにも相当するとした場合について、念のため、以下検討する。
(ア)対比
本件発明1と甲1発明とを対比する。
a 本件発明1の「サムターンと扉との間に挟み込まれる被挟持部」について
甲1発明において、「a 後付けリモコン電気錠本体○1に係るベースプレート○3」は「b 現在使用しているサムターンを外したところにベースプレート○3を取り付ける際に、扉の固定ネジ貫通孔と合わせて、扉面とベースプレートの間に隙間がなくなるまで、ベースプレート固定用ネジ○4(2本)を締め付けるためのベースプレート側の固定ネジ貫通孔」を有するものであるから、ベースプレート○3が扉に取り付けられるものであることは明らかである。
そして、甲1発明において、「ベースプレート○3」は、「c 本体○1をベースプレート○3を介して扉に固定するために、ベースプレート○3が、本体○1の上下2箇所の本体固定ネジ貫通孔○A○Bに挿通された本体固定用ネジ○8が係合する上下2箇所の本体固定ネジ係合部」「を有」するものであり、本体○1が直接固定されるのは、扉ではなく、ベースプレート○3であることは明らかである。
そうすると、甲1発明では、扉に取り付けられたベースプレート○3にサムターン(本体○1)が固定されるのであるから、ベースプレート○3は、サムターン(本体○1)と扉との間に挟み込まれて挟持されるものとはいえず、本件発明1と甲1発明とは、「サムターンと扉との間に位置する部分」を備える点で共通するが、サムターンと扉との間に位置する部分が、本件発明1では「サムターンと扉との間に挟み込まれる被挟持部」となるのに対し、甲1発明では、サムターンと扉との間に挟み込まれる被挟持部とはならない点で相違する。
b その余の点については、前記(1)イ~エに記載したとおり、本件発明1と甲1発明との間に相違するところはない。
(イ)一致点及び相違点
前記(ア)から、本件発明1と甲1発明との一致点及び相違点は次のとおりである。
<一致点>
「サムターンと扉との間に位置する部分と、
前記扉に後付けされる後付機器と結合する結合部と、
前記サムターンの回転軸周りの回転を防止する回転防止部と
を備える機器固定用台座。」である点。
<相違点>
サムターンと扉との間に位置する部分が、本件発明1では「サムターンと扉との間に挟み込まれる被挟持部」となるのに対し、甲1発明では、サムターン(本体○1)と扉との間に挟み込まれて挟持される被挟持部とはならない点。
(ウ)判断
a 新規性について
本件発明1と甲1発明との間には、相違点があるから、本件発明1は、甲1発明ということはできない。
b 進歩性について
申立理由ではないが、職権により、進歩性について、以下検討する。
<相違点について>
甲1発明のベースプレート○3において、サムターン(本体○1)と扉との間に位置する部分を、サムターン(本体○1)と扉との間に挟み込まれて挟持される被挟持部とすることは、甲1に記載も示唆もされておらず、その動機付けを見出すことができない。
また、申立人が主張する周知技術は認定できないが(前記第4の2(4)参照)、仮に、甲2技術事項(取替用レバーハンドルにおける内部ハンドルと扉との間に挟み込まれるスペーサー及びストッパープレートにおいて、スペーサー及びストッパープレートは、いずれも、内部ハンドルを扉に直接的に固定する取付ネジが挿入される2つの穴を備えること、前記2(3)参照)が周知技術であったとしても、スペーサは、取替用レバーハンドルにおける内部ハンドルを扉に固定する際の間隔を調整するものであり、ストッパプレートは、レバーを必要以上に回らなくするもの(甲3の1頁右下の記載を参照)であるのに対し、甲1発明のベースプレート○3は、後付けリモコン電気錠本体○1を扉に固定するためのものであり、それらの機能が全く異なるものであるから、甲1発明に周知技術(甲2技術事項)を適用して相違点に係る構成とすることは困難である。
したがって、本件発明1は、甲1発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
(エ)申立人の「サムターン」に係る主張についてのまとめ
以上、仮に、申立人が主張するように、甲1発明の「電気錠本体○1」が、本件発明1の「サムターン」及び「後付機器」のいずれにも相当するとしても、本件発明1と甲1発明との間には、相違点があるから、本件発明1は、甲1発明ということはできず、また、本件発明1は、甲1発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
(5)まとめ
よって、本件発明1と甲1発明との間には、相違点があるから、本件発明1は、甲1発明ということはできない。
また、本件発明1は、甲1発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
2 本件発明4について
本件発明4は、本件発明1の「回転防止部」について、さらに構成を付加したものである。
そうすると、前記1で検討したように、本件発明1は、甲1発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではないから、本件発明1の構成をすべて含む本件発明4も、付加された構成を検討するまでもなく、甲1発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。
第6 むすび
したがって、特許異議の申立ての理由及び証拠によっては、本件発明1及び4に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件発明1及び4に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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