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特許異議申立

2025-700465

ポリエステル容器及びポリエステルプリフォーム

審判番号
2025-700465
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2021-061615
登録番号
7573816
請求日
2025年04月25日
審決日
2025年12月11日
公報発行日
2026年03月27日
結論
訂正認容
当事者
  • 【権利者】大日本印刷株式会社
  • 【権利者代理人】宮嶋 学
  • 【権利者代理人】浅野 真理
  • 【権利者代理人】高田 泰彦
  • 【権利者代理人】柏 延之
  • 【権利者代理人】鈴木 孝典
  • 【異議申立人】宮本 大介
  • 【異議申立人】田中 理紗
審判長/審判官
  • 審判長 神山 茂樹
  • 審判官 長清 吉範
  • 審判官 稲葉 大紀
分類
P1651.113-YAA(B65D) / P1651.121-YAA(B65D) / P1651.536-YAA(B65D) / P1651.537-YAA(B65D) / P1651.4 -YAA(B65D)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第120条の5第2項、特許法第29条第2項、特許法第39条、特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第1項、特許法第36条第6項第1号、特許法第36条第6項第2号、特許法第36条第4項第1号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第7573816号発明「ポリエステル容器及びポリエステルプリフォーム」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第7573816号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔6、7〕について訂正することを認める。 特許第7573816号の請求項1~7に係る特許を維持する。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第7573816号(以下「本件特許」という。)の請求項1~7に係る特許についての出願は、令和3年3月31日に出願され、令和6年10月18日にその特許権の設定登録がされ、令和6年10月28日に特許掲載公報が発行された。その後、請求項1~7に係る特許に対し、令和7年4月25日に特許異議申立人宮本大介(以下「申立人A」という。)及び特許異議申立人田中理紗(以下「申立人B」という。)により、特許異議の申立てがされたものである。それ以降の経緯は以下のとおりである。 令和7年 6月17日付け 取消理由通知書 令和7年 8月22日 訂正請求書及び意見書(特許権者) 令和7年10月 3日 意見書(申立人A)及び意見書(申立人B) (以下、申立人○が提出した異議申立書、意見書をそれぞれ、申立書○、意見書○という。) 第2 訂正の適否 1 訂正の内容 訂正請求書(以下、訂正自体を「本件訂正」という。)は、「特許第7573816号の特許請求の範囲を、本訂正請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項6、7について訂正することを求める。」ものであり、本件訂正の内容は、次の訂正事項からなるものである。なお、下線は当審において訂正箇所に付したものである。 (1)訂正事項 特許請求の範囲の請求項6に 「請求項1~5のいずれか一項に記載のポリエステル容器。」とあるのを、 「請求項1~3、5のいずれか一項に記載のポリエステル容器。」に訂正する。 (請求項6の記載を引用する請求項7も同様に訂正する。) (2)一群の請求項について 訂正前の請求項6、7は、請求項7が、本件訂正の請求の対象である請求項6の記載を引用する関係にあるから、本件訂正は、一群の請求項〔6、7〕について請求されたものである。 2 訂正の目的の適否、新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項は、本件訂正前の請求項6について、引用する請求項の数を減少させるものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものに該当しない。 3 訂正の適否のまとめ 以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項に適合する。 したがって、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔6、7〕について訂正することを認める。 第3 訂正後の本件発明 上記のとおり、本件訂正は認められるから、本件訂正後の請求項1~7に係る発明(以下「本件発明1」等といい、まとめて「本件発明」ということもある。)は、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項1~7に記載された事項により特定される次のとおりのものである。 「【請求項1】 メカニカルリサイクルポリエステルと、ブルーイング剤とを含むポリエステル容器であって、 前記メカニカルリサイクルポリエステルの含有量に対する前記ブルーイング剤の含有量が、0.0001質量%以上0.00125質量%以下であり、 前記ブルーイング剤が、15mbarにおいて、230℃以下の気化温度を有する染料である、ポリエステル容器。 【請求項2】 前記ブルーイング剤が、アントラキノン系ブルーイング剤である、請求項1に記載のポリエステル容器。 【請求項3】 前記ポリエステル容器を構成するポリエステル全体に対する前記メカニカルリサイクルポリエステルの含有量が、95質量%以上である、請求項1又は2に記載のポリエステル容器。 【請求項4】 口部と、首部と、肩部と、胴部と、底部とを備え、 前記胴部の厚さが、0.05mm以上0.54mm以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載のポリエステル容器。 【請求項5】 内容物が無色透明の液体である、請求項1~4のいずれか一項に記載のポリエステル容器。 【請求項6】 前記メカニカルリサイクルポリエステルの、L*a*b*表色系におけるb*値が、+3.0以上である、請求項1~3、5のいずれか一項に記載のポリエステル容器。 【請求項7】 請求項1~6のいずれか一項に記載のポリエステル容器の製造に使用される、ポリエステルプリフォーム。」 第4 取消理由通知について 1 取消理由の概要 訂正前の特許請求の範囲の請求項1~7に対し、当審において通知した取消理由の概要は、次のとおりである。 (以下、申立人Aが提出した甲第○号証を「甲A○」といい、申立人Bが提出した甲第○号証を「甲B○」という。) 取消理由1(進歩性) 本件特許の請求項1~7に係る発明は、甲A1又は甲B1に記載された発明に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、本件特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。 取消理由2(同日出願) 本件特許の請求項1、4を引用する請求項6に係る発明は、本件特許と同日の出願である下記の甲B12に係る出願の請求項1を引用する請求項4に係る発明(以下「同日出願発明」という。)と同一であり、かつ、同日出願発明は特許されており協議を行うことができないから、本件特許は、特許法39条2項の規定に違反してされたものである。 [引用文献一覧] 甲A1:特開2006-182858号公報 甲A2:National Library of Medicine, COMPOUND SUMMARY「Solvent Blue 36」, [Online], 2005年3月26日, National Institute of Health(NIH), インターネット<URL:https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/61719> 甲A3:National Library of Medicine, COMPOUND SUMMARY「9,10-Anthracenedione, 1,4-bis(methylamino)-」, [Online], 2005年3月26日, National Institute of Health(NIH), インターネット<URL:https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/17189> 甲A4:National Library of Medicine, COMPOUND SUMMARY「Solvent violet 13」, [Online], 2005年3月26日, National Institute of Health(NIH), インターネット<URL:https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/6680> 甲A7:特開2004-160670号公報 甲B1:特開2014-198422号公報 甲B2:特開2011-256328号公報 甲B12:特願2021-90445号(特許第7015486号)(同日出願) 2 当審における判断 当審合議体は以下のとおり、上記取消理由で通知した取消理由1、2によっては、本件発明1~7に係る特許は取り消されるべきものではないと判断する。 (1)引用文献の記載事項、発明 ア 甲A1 (ア)甲A1の記載 甲A1には以下の記載がある。なお、下線は当審において付与した。以下同様。 「【請求項1】 ポリエステル組成物を溶融して成形加工するポリエステル成形品の製造方法において、原料であるポリエステル組成物の少なくとも一部に、成形加工されたポリエステル組成物からなる回収ポリマーを用い、かつクロロホルム溶液中での波長380~780nmの光に対する吸収スペクトルが下記式(1)~(5)を満足する整色剤を、得られるポリエステル成形品の重量を基準として、0.1~5ppmの範囲で添加することを特徴とする回収ポリエステル成形品の製造方法。 0.00≦A400/Amax≦0.20 (1) 0.10≦A500/Amax≦0.70 (2) 0.55≦A600/Amax≦1.00 (3) 0.00≦A700/Amax≦0.05 (4) 540nm≦λmax≦600 (5) (上記式(1)~(5)中の、λmaxは最大吸収波長であり、Amax、A400、A500、A600およびA700は、それぞれ最大吸収波長、波長400nm、波長500nm、波長600nmおよび波長700nmにおける吸光度である。)」 「【0004】 ところで、ポリエステル組成物への成形加工は、一度ポリエステルを溶融状態にするため、再溶融して原料として用いられるポリエステルは、重合されたばかりのポリエステルに比べ、通常280~300℃という非常に高温の熱履歴を受けている。そして、このような高温下にさらされたポリエステルは、ポリマーが熱劣化して黄色く着色されてしまう。」 「【0008】 本発明の目的は、一度ポリエステル成形品に成形されたポリエステル組成物を回収してそのまま原料として用いても、色相の変化がない回収ポリエステル成形品の製造方法の提供にある。」 「【0040】 これらの整色剤としては油溶染料が特に好ましく、具体的な例としては、青色系整色剤には、C.I.Solvent Blue 11、C.I.Solvent Blue 25、C.I.Solvent Blue 35、C.I.Solvent Blue 36、C.I.Solvent Blue 45 (Telasol Blue RLS)、C.I.Solvent Blue 55、C.I.Solvent Blue 63、C.I.Solvent Blue 78、C.I.Solvent Blue 83、C.I.Solvent Blue 87、C.I.Solvent Blue 94等が挙げられる。紫色系整色剤には、C.I.Solvent Violet 8、C.I.Solvent Violet 13、C.I.Solvent Violet 14、C.I.Solvent Violet 21、C.I.Solvent Violet 27、C.I.Solvent Violet 28、C.I.Solvent Violet 36等が挙げられる。・・・」 「【0047】 【表1】 [図:0001433099000001.jpg] 【0048】 [実施例1] <未使用ポリマーのみからなるポリエステルフィルムの製造> ・・・このポリエステル組成物を、常法に従い、チップ化した。 【0049】 得られたチップを・・・処理し、厚み15μmの回収ポリマー未使用の二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。・・・ 【0050】 <回収ポリマーを用いたポリエステルフィルムの製造> 上記のようにして得られた回収ポリマー未使用のポリエステルフィルムを、粉砕機にてフレーク状に粉砕した後、この粉砕ポリエステルに表1に示す粉末状の整色剤Aを、回収ポリマーの重量を基準として、3重量ppmの濃度になるように添加、混合した。この整色剤添加粉砕ポリエステルを単軸スクリュー押し出し機に供給し、290℃の溶融温度で再溶融押し出し、チップ化して回収ポリエステルチップを得た。 【0051】 また、上記のフィルムに成形する前の未使用ポリマーと上記の回収ポリエステルチップとを50対50の重量比率で混合し、この混合ポリエステルチップを、上記の回収ポリマー未使用のポリエステルフィルムと同様にして乾燥、溶融押し出し、延伸し、厚み15μmの回収ポリエステル組成物使用二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。・・・」 (イ)上記(ア)を参照し、特に実施例1の【0051】に着目すると、甲A1には以下の発明(以下「甲A1発明」という。)が記載されている。 「ポリエステル組成物を溶融して成形加工してなるポリエステル成形品であって、 未使用ポリマーと、回収ポリマーに該回収ポリマーの重量を基準として3重量ppmの整色剤Aを混合して290℃で溶融押出してチップ化した回収ポリエステルチップを、50対50の重量比率で混合し、溶融押出、延伸して得たものであり、 前記整色剤Aが、C.I.Solvent Blue 45とC.I.Solvent Violet 36を重量混合比60:40で混合したものである、 回収ポリエステル組成物使用二軸延伸ポリエステルフィルム。」 また、甲A1の【0004】、【0008】、【0040】、【0047】~【0051】の記載を参照し、特に実施例1に着目すると、甲A1には以下の事項(以下「甲A1記載事項」という。)が記載されている。 「ポリエステル組成物を溶融して成形加工してなるポリエステル成形品において、 未使用ポリマーと、回収ポリマーに該回収ポリマーの重量を基準として3重量ppmの整色剤Aを混合して290℃で溶融押出してチップ化した回収ポリエステルチップを、50対50の重量比率で混合し、溶融押出、延伸し、 前記整色剤Aが、C.I.Solvent Blue 45とC.I.Solvent Violet 36を重量混合比60:40で混合したものとすることで、 回収ポリエステル組成物使用二軸延伸ポリエステルフィルムの黄変を防止すること。」 イ 甲A2~甲A4 (ア)甲A2には以下の記載がある。 「 [図:0001433099000002.jpg] 」 「 [図:0001433099000003.jpg] 」 (イ)甲A3には以下の記載がある。 「 [図:0001433099000004.jpg] 」 「 [図:0001433099000005.jpg] 」 (ウ)甲A4には以下の記載がある。 「 [図:0001433099000006.jpg] 」 「 [図:0001433099000007.jpg] 」 ウ 甲B1 (ア)甲B1の記載 甲B1には以下の記載がある。 「【0032】 (ボトル形状) 本実施形態に係る具体的なPETボトルの形状例を図1に示す。このPETボトルは、略円柱状の胴部の上部にネジ山付の開口部を有するボトルである。図1(A)はPETボトルの正面図、図1(B)は平面図である。図1において、PETボトル10は、二軸延伸ブローされた胴部11、首部12、肩部13及び底部14を有する。・・・」 「【0076】 [実施例1~4、比較例1、2] (実施例1) 再固相重合法により固有粘度IVを0.79cm3/gに調整したメカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂(MRPET樹脂;協栄産業株式会社製(商品名:NA-BT7906))を用いて、コールドパリソン式射出延伸ブロー成形機(KINGSTRONG M&E TECNOLOGY CO.,LTD社製ECOJET 180B52型射出成形機(商品名)及びPOLYMAC TECNOLOGY LIMITED社製SPRA800HF2型二軸延伸ブロー成形機(商品名))を使用して、下記の成形条件でコールドパリソン式射出延伸ブロー成形により、図5の試作No.1の写真に示すような略円柱状の内容量500mlのPETボトルを作製し、PETボトルの製造方法の実施例1とした。 【0077】 (射出成形条件) 成形樹脂量:約45g 成形温度:275度 成形圧力:40MPa 保持圧力:20MPa 金型(冷却水)温度:15℃ 冷却時間:18秒 キャビティ(プリフォーム)形状:外形27mm、高さ96mm、肉厚4.5mmの略円筒形のボトルの上部に略20mmのネジ付口部を備えた形状 (延伸ブロー成形条件) キャビティ容量:500ml 加熱温度: 180℃ 延伸倍率:縦2.0倍、横2.5倍 なお、射出成形の保持圧力は射出成形機の設定保持圧力である。 【0078】 実施例1で作製したPETボトルの評価結果を図5の試作No.1に示した。試作No.1のPETボトルは、胴部の肉厚が0.59mmでヘイズが6.3%(正規化ヘイズ10.7%/mm)であり、写真に示すように、ボトルの白濁の状態、ボトル内に挿入した新聞紙の活字の鮮明度から評価した透明性は良好であった。・・・」 「【図1】 [図:0001433099000008.jpg] 」 (イ)甲B1に記載された発明 上記(ア)を参照すると、甲B1には以下の発明(以下「甲B1発明」という。)が記載されている。 「メカニカルリサイクルポリエステルからなり、プリフォームをブロー成形してなる、PETボトルであって、 首部12と肩部13と胴部11と底部14とを備え、 胴部の肉厚が0.59mmである、PETボトル。」 (2)甲A1を主引例とする進歩性について ア 本件発明1について (ア)対比 本件発明1と甲A1発明を対比する。 甲A1発明の「290℃で溶融押出してチップ化した回収ポリエステルチップ」は本件発明1の「メカニカルリサイクルポリエステル」と、「リサイクルポリエステル」である限りにおいて一致する。 甲A1発明の「整色剤A」は本件発明1の「ブルーイング剤」及び「染料」に相当し、同様に、「回収ポリマーの重量を基準として3重量ppmの整色剤Aを混合」することは「リサイクルポリエステルの含有量に対する前記ブルーイング剤の含有量が、0.0001質量%以上0.00125質量%以下であ」ることに相当する。 甲A1発明の「回収ポリエステル組成物使用二軸延伸ポリエステルフィルム」と本件発明1の「ポリエステル容器」は、「ポリエステル成形品」である限りにおいて一致する。 以上を総合すると、本件発明1と甲A1発明の一致点及び相違点は以下のとおりである。 [一致点A] 「リサイクルポリエステルと、ブルーイング剤とを含むポリエステル成形品であって、 前記リサイクルポリエステルの含有量に対する前記ブルーイング剤の含有量が、0.0001質量%以上0.00125質量%以下であり、 前記ブルーイング剤が、染料である、ポリエステル成形品。 [相違点A-1] リサイクルポリエステルが、本件発明1では、「メカニカルリサイクルポリエステル」であるのに対し、甲A1発明では、「290℃で溶融押出してチップ化した回収ポリエステルチップ」である点。 [相違点A-2] ブルーイング剤が、本件発明1では「15mbarにおいて、230℃以下の気化温度を有する」のに対し、甲A1発明では、整色剤Aがかかる物性を有するか不明な点。 [相違点A-3] ポリエステル成形品が、本件発明1では「容器」であるのに対し、甲A1発明では「フィルム」である点。 (イ)判断 相違点A-1及びA-2は密接に関連する事項であるので総合的に検討する。 甲A1には、「本発明において、整色剤は青色系整色剤と紫色系整色剤を重量比90:10~40:60の範囲で併用したもの・・・が好ましい。・・・これらの整色剤としては油溶染料が特に好ましく、具体的な例としては、青色系整色剤には、C.I.Solvent Blue 11、C.I.Solvent Blue 25、C.I.Solvent Blue 35、C.I.Solvent Blue 36、C.I.Solvent Blue 45 (Telasol Blue RLS)、C.I.Solvent Blue 55、C.I.Solvent Blue 63、C.I.Solvent Blue 78、C.I.Solvent Blue 83、C.I.Solvent Blue 87、C.I.Solvent Blue 94等が挙げられる。紫色系整色剤には、C.I.Solvent Violet 8、C.I.Solvent Violet 13、C.I.Solvent Violet 14、C.I.Solvent Violet 21、C.I.Solvent Violet 27、C.I.Solvent Violet 28、C.I.Solvent Violet 36等が挙げられる。」(【0039】~【0040】)と記載されている。 ここで、上記【0040】に選択的に記載されている「C.I.Solvent Blue 36」、「C.I.Solvent Blue 78」、「C.I.Solvent Violet 13」は、上記(1)の甲A2~甲A4の記載を踏まえると、それぞれ、本件明細書の【0035】において本件発明に好ましく用いられるアントラキノン系ブルーイング剤として記載されている式(3)~(5)の化合物に相当するといえる。 しかしながら、甲A1には、【0040】に多数列挙されている整色剤の中から「C.I.Solvent Blue 36」、「C.I.Solvent Blue 78」、「C.I.Solvent Violet 13」をあえて選択することを動機付ける記載も示唆もない。 そして、本件発明1は、相違点A-1及びA-2に係る構成を有することにより、「メカニカルリサイクルにおいて、フレーク又はペレットを高温及び減圧下で一定時間処理する際に、樹脂内部の汚染物質と共にブルーイング剤を容易に除去できる」(【0030】)ことにより、「黄色味が低減されたポリエステル容器であると共に、メカニカルリサイクルしたときにブルーイング剤を容易に除去できるポリエステル容器を提供する」(【0009】)という格別な作用効果を有するものであるところ、甲A1には、ポリエステルのリサイクル工程として、高温減圧下での処理を伴うメカニカルリサイクルを採用することは記載も示唆もされてないし、回収ポリエステルチップに混合する整色剤の減圧下での気化温度に着目することの記載も示唆もない。 また、ポリエステルチップに混合する整色剤の気化温度に着目することは、申立人A、Bが提出した他の証拠にも記載も示唆もされていない。 そうすると、甲A1発明において、相違点A-1及びA-2に係る本件発明1の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことではない。 (ウ)申立人Aの主張 a 主張の概要 (a)マテリアルリサイクルはメカニカルリサイクルの上位概念にあたるという技術常識に照らせば、本件発明がメカニカルリサイクルポリエステルであり、甲A1発明のマテリアルリサイクルポリエステルであったとしても、本件特許は甲A1の記載範囲内のものである。(意見書Aの1~3ページ) (b)甲A1発明の実施にあたり、ポリエステル成型品の不純物を除去する目的でリサイクル工程に高温減圧処理を施すことは当業者にとって設計事項である。(意見書Aの4~5ページ) b 当審における判断 (a)本件発明1の「メカニカルリサイクルポリエステル」は、技術常識及び本件明細書の「本明細書において、「メカニカルリサイクルポリエステル」とは、使用済みのポリエステル容器を粉砕及び洗浄して汚染物質及び異物を除去し、フレークを得て、フレークを更に高温及び減圧下で一定時間処理して樹脂内部の汚染物質を除去し、ペレット化することにより得られたポリエステルである・・・。」(【0025】)との記載を踏まえると、マテリアルリサイクルポリエステルのうち、高温減圧下での処理により汚染物質を除去したポリエステルであるといえ、本件発明1の「メカニカルリサイクル」は、「マテリアルリサイクル」のうち、高温減圧下での処理を行うものであるから、一般的な「マテリアルリサイクル」とは区別されるものである。よって、上記a(a)の主張は採用できない。 (b)上記(イ)で説示したとおり、本件発明1は、「メカニカルリサイクルポリエステル」に「15mbarにおいて、230℃以下の気化温度を有する染料である」「ブルーイング剤」を含ませることで、「黄色味が低減されたポリエステル容器であると共に、メカニカルリサイクルしたときにブルーイング剤を容易に除去できるポリエステル容器を提供する」(【0009】)という課題を解決するものであるから、甲A1発明のリサイクル工程において高温減圧処理を施すことが、仮に当業者にとって容易であったとしても、それをもって上記(イ)の判断を左右するものではない。よって、上記a(b)の主張も採用できない。 (エ)小括 以上のとおりであるから、他の相違点について検討するまでもなく、本件発明1は、甲A1発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 イ 本件発明2~7について 本件発明2~7は、本件発明1の発明特定事項を全て含み、さらに限定を加える発明であるから、上記アと同様の理由により、甲A1発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (3)甲B1を主引例とする進歩性 ア 本件発明1について (ア)対比 本件発明1と甲B1発明を対比する。 甲B1発明の「メカニカルリサイクルポリエステル」、「PETボトル」はそれぞれ、本件発明1の「メカニカルリサイクルポリエステル」、「ポリエステル容器」に相当する。 そうすると、本件発明1と甲B1発明の一致点及び相違点は以下のとおりである。 [一致点B] 「メカニカルリサイクルポリエステルを含むポリエステル容器。」 [相違点B] 本件発明1は、「前記メカニカルリサイクルポリエステルの含有量に対する」「含有量が、0.0001質量%以上0.00125質量%以下であり、」「15mbarにおいて、230℃以下の気化温度を有する染料である」「ブルーイング剤とを含」むのに対し、甲B1発明は、そのようなものを含んでいない点。 (イ)判断 甲B1の【0083】、【0088】には、メカニカルリサイクルに伴う固相重合により樹脂が着色(黄変)するという課題が内在することが示唆されている。 そうすると、甲B1発明に、メカニカルリサイクルポリエステルの黄変を防止するために整色剤を所定量添加することに関する甲A1記載事項を適用することは、当業者が容易に想到し得たことであるといえる。 さらに、上記(2)ア(イ)で説示したとおり、甲A1の【0039】~【0040】には、添加する整色剤について、本件発明に好ましく用いられるアントラキノン系ブルーイング剤が選択的に記載されている。 しかしながら、甲A1には、【0040】に多数列挙されている整色剤の中から上記アントラキノン系ブルーイング剤をあえて選択することを動機付ける記載も示唆もない。 そして、本件発明1は、相違点B-1に係る構成を有することにより、「メカニカルリサイクルにおいて、フレーク又はペレットを高温及び減圧下で一定時間処理する際に、樹脂内部の汚染物質と共にブルーイング剤を容易に除去できる」(【0030】)ことにより、「黄色味が低減されたポリエステル容器であると共に、メカニカルリサイクルしたときにブルーイング剤を容易に除去できるポリエステル容器を提供する」(【0009】)という格別な作用効果を有するものであるところ、甲B1には、整色剤を混合することの記載はなく、ましてや、整色剤の気化温度に着目することの記載も示唆もない。 また、メカニカルリサイクルポリエステルに混合する整色剤の減圧下での気化温度に着目することは、申立人A、Bが提出した他の証拠にも記載も示唆もされていない。 そうすると、甲B1発明において、相違点Bに係る本件発明1の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことではない。 (ウ)申立人Bの主張 a 主張の概要 甲B1発明において、ヘイズが良好であったとしても、黄変の課題が解決していることにはならないから、甲B1発明においてヘイズをさらに良好にするために整色剤を混合する技術を適用することには動機付けがあったといえる。(意見書Bの3~4ページ) b 当審における判断 上記(2)ア(イ)で説示したとおり、本件発明1は、「メカニカルリサイクルポリエステル」に「15mbarにおいて、230℃以下の気化温度を有する染料である」「ブルーイング剤」を含ませることで、「黄色味が低減されたポリエステル容器であると共に、メカニカルリサイクルしたときにブルーイング剤を容易に除去できるポリエステル容器を提供する」(【0009】)という課題を解決するものであるから、甲B1発明のメカニカルリサイクルポリエステルに整色剤を混合することが、仮に当業者にとって容易であったとしても、それをもって上記(イ)の判断を左右するものではない。よって、上記主張は採用できない。 (エ)小括 以上のとおりであるから、他の相違点について検討するまでもなく、本件発明1は、甲B1発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 イ 本件発明2~7について 本件発明2~7は、本件発明1の発明特定事項を全て含み、さらに限定を加える発明であるから、上記アと同様の理由により、甲B1発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (4)同日出願について 本件訂正により、特許請求の範囲の請求項6は請求項4を引用しないものとなったため、上記同日出願に係る取消理由は解消した。 第5 取消理由通知(決定の予告)に採用しなかった特許異議申立理由について 1 申立理由の概要 申立書A、Bの申立理由のうち、取消理由で採用しなかったものの概要は、次の通りである。 (1)申立理由1(甲A1を主引例とする新規性)(申立書A) 本件特許の請求項1~7に係る発明は、甲A1に記載された発明であり、特許法第29条第1項第3号に該当するから、本件特許は、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものである。 (2)申立理由2(サポート要件)(申立書B) 本件特許は、特許請求の範囲の記載が以下の点で、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。 ア メカニカルリサイクルの再生条件(圧力、温度)は様々であるところ、本件明細書の実施例は「15mbar/230℃/2時間」という一つの条件による実験結果しか示してないから、本件発明が、「メカニカルリサイクルしたときにブルーイング剤を容易に除去できる」ことが達成できるとはいえない。(申立書Aの39~40ページ) イ 実施例で使用されているブルーイング剤は15mbarにおける気化温度が215℃の一種のみであるところ、耐熱性がより低いブルーイング剤を使用した場合に、ポリエステル製造時にブルーイング剤が適切に残って黄色味が低減された容器を製造できるとはいえない。(申立書Aの40ページ) (3)申立理由3(明確性要件)(申立書B) 本件特許は、特許請求の範囲の記載が以下の点で、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。 ア 請求項1の「気化温度」の定義が不明であり、本件明細書にも「気化温度」の測定方法の特定もないから、請求項1~7に係る発明は不明確である。(申立書Bの40~41ページ) イ 実際に流通するメカニカルポリエステル容器は複数回のリサイクル工程を経ており、いかなる染料が含まれているかを分析して特定することは不可能であるから、請求項1の「15mbarにおいて、230℃以下の気化温度を有する染料」を含むか否かを当業者は確定することができない。(申立書Bの41~42ページ) (4)申立理由4(実施可能要件)(申立書B) 本件特許は、発明の詳細な説明の記載が以下の点で、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。 請求項1の気化温度の定義と気化温度の測定方法が不明であるから、当業者は請求項1~7に係る発明を実施できない。 [証拠一覧] 甲A1:特開2006-182858号公報 甲A2:National Library of Medicine, COMPOUND SUMMARY「Solvent Blue 36」, [Online], 2005年3月26日, National Institute of Health(NIH), インターネット<URL:https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/61719> 甲A3:National Library of Medicine, COMPOUND SUMMARY「9,10-Anthracenedione, 1,4-bis(methylamino)-」, [Online], 2005年3月26日, National Institute of Health(NIH), インターネット<URL:https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/17189> 甲A4:National Library of Medicine, COMPOUND SUMMARY「Solvent violet 13」, [Online], 2005年3月26日, National Institute of Health(NIH), インターネット<URL:https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/6680> 甲A5:米国特許出願公開第2004/0082672号明細書 甲A6:特開2021-20734号公報 甲A7:特開2004-160670号公報 甲A8:国際公開第2020/208243号 甲A9:Fresia Alvarado Chacon, et al., 「Effect of recycled content and rPET quality on the properties of PET bottles, part I: Optical and mechanical properties」, [Online], Packaging Technology and Science, 2020年1月12日, volume 33, Issue 9, p.347-357, インターネット<URL:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/pts.2490> 甲B1:特開2014-198422号公報 甲B2:特開2011-256328号公報 甲B3:特開2006-182858号公報(甲A1と同一文献) 甲B4:特開2019-209975号公報 甲B5:特開2020-125485号公報 甲B6:特開2021-43231号公報 甲B7:特開2020-122032号公報 甲B8:特開2020-117610号公報 甲B9:特開2018-69681号公報 甲B10:国際公開第2020/030657号 甲B11:長倉三郎、外5名、「岩波 理化学辞典 第5版」、1998年2月20日発行、株式会社岩波書店、297ページ 甲B12:特許第7015486号公報 2 当審における判断 当審合議体は以下のとおり、上記申立理由1~4によっては、本件発明1~7に係る特許は取り消されるべきものではないと判断する。 (1)申立理由1(甲A1を引用例とする新規性)について 上記第4の2(2)ア(ア)で示した、本件発明1と甲A1発明の相違点A-1~A-3は何れも実質的な相違点であるから、本件発明1は甲A1発明ではない。 同様に、本件発明2~7も甲A1発明ではない。 (2)申立理由2(サポート要件)について ア 判断規範 特許請求の範囲の記載が、明細書のサポート要件を満たすか否かは、特許請求の範囲に記載された発明が、発明の詳細な説明に記載された発明であって、発明の詳細な説明の記載又はその示唆により当業者が当該発明の課題を解決できると認識できる範囲のものであるか否かを検討して判断すべきものである。以下、この点について検討する。 イ 当審における判断 本件明細書には、本件発明の課題として、「黄色味が低減されたポリエステル容器であると共に、メカニカルリサイクルしたときにブルーイング剤を容易に除去できるポリエステル容器を提供すること」(【0009】)が記載され、当該課題を解決するための手段として、「メカニカルリサイクルポリエステルと、ブルーイング剤とを含むポリエステル容器であって、前記メカニカルリサイクルポリエステルの含有量に対する前記ブルーイング剤の含有量が、0.0001質量%以上0.00125質量%以下であり、前記ブルーイング剤が、15mbarにおいて、230℃以下の気化温度を有する染料ある、ポリエステル容器」(【0011】)が記載され、発明を実施するための形態が【0020】~【0056】に記載され、実施例が【0057】~【0071】に記載されている。そして、メカニカルリサイクルポリエステルに対しアントラキノン系ブルーイング剤(15mbarでの気化温度215℃)をそれぞれ0.0005質量%、0.00035質量%、0.0002質量%含有する実施例1~3のポリエステル容器は、黄色味(b*値)が低減されており、230℃及び15mbar下において2時間処理した後にブルーイング剤が検出されなかったことが示されている。 そうすると、本件発明1においては、「メカニカルリサイクルポリエステルと、ブルーイング剤とを含むポリエステル容器であって、前記メカニカルリサイクルポリエステルの含有量に対する前記ブルーイング剤の含有量が、0.0001質量%以上0.00125質量%以下であり、前記ブルーイング剤が、15mbarにおいて、230℃以下の気化温度を有する染料である」ことが特定されているのだから、本件発明1が本件課題を解決できることを当業者は認識できる。 よって、本件発明1~7は、発明の詳細な説明に記載したものである。 ウ 申立人の主張について 申立人Bは上記1(2)アのとおり主張する。しかしながら、メカニカルリサイクルの再生条件(圧力、温度)が、「15mbarにおいて、230℃以下の気化温度を有する染料」が気化し得る条件であれば、本件発明は本件課題を解決できるのだから、申立人Bの当該主張は採用できない。 また、申立人Bは上記1(2)イのとおり主張する。しかしながら、ブルーイング剤の耐熱温度が低かったとしても、ポリエステル製造時の黄色味の低減に全く寄与しないとはいえないし、全く寄与しないことを示す証拠も提出されていない。 よって、申立人Bの当該主張も採用できない。 (3)申立理由3(明確性要件)について ア 判断規範 請求項に係る発明が明確性要件を満たすか否かは、特許請求の範囲の記載が、第三者に不測の不利益を及ぼすほどに不明確であるか否かを検討して判断すべきものである。以下、この点について検討する。 イ 当審における判断 本件発明1の「メカニカルリサイクルポリエステル」との記載は技術常識及び本件明細書の【0025】の記載を踏まえると明確であるし、「気化温度」との記載も技術常識を踏まえると明確である。 したがって、本件の特許請求の範囲の記載は、第三者に不測の不利益を及ぼすほどに不明確であるとはいえない。 ウ 申立人Bの主張について 申立人Bは上記1(3)アのとおり主張する。しかしながら、「気化温度」とは、申立人Bも認めているように沸騰、蒸発又は昇華する温度であることは明確だし、本件明細書に測定方法の特定がないことは、「気化温度」の意味が明確であるとの判断を左右するものではない。よって、申立人Bの当該主張は採用できない。 また、申立人Bは上記1(3)イのとおり主張する。しかしながら、本件明細書等全体を参酌するに、本件発明は、今回の製造工程において、メカニカルリサイクルポリエステルと特定のブルーイング剤を含むように製造したポリエステル容器であって、その後の流通過程や複数回のリサイクル工程を経た後のポリエステル容器ではない。よって、申立人Bの当該主張は採用できない。 (4)申立理由4(実施可能要件)について ア 判断規範 発明の詳細な説明の記載が実施可能要件を満たすか否かは、発明の詳細な説明の記載及び出願時の技術常識に基づいて、当業者が過度の試行錯誤を要することなく、その発明を実施することができる程度の記載があるか否かを検討して判断すべきものである。以下、この点について検討する。 イ 当審における判断 本件明細書には発明を実施するための形態が【0020】~【0056】に記載され、実施例が【0057】~【0071】に記載されているから、当該記載を参酌することで、当業者は本件発明を実施することができる。 したがって、本件明細書の発明の詳細な説明は、当業者が過度の試行錯誤を要することなく本件発明を実施することができる程度に記載されているといえる。 ウ 申立人の主張について 申立人は上記1(4)のとおり主張する。しかしながら、気化温度の定義は明確であるし、染料の気化温度の測定方法は明細書に記載されるまでもなく測定可能なものである。よって、申立人Bの当該主張は採用できない。 第5 むすび 以上のとおり、請求項1~7に係る特許は、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した申立理由によっては、取り消すことができない。 また、他に請求項1~7に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。

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2025-700465

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