2025-390120
往診用歯科診療装置
- 審判番号
- 2025-390120
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2012-108279外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 登録番号
- 5785901
- 請求日
- 2025年09月09日
- 審決日
- 2025年12月23日
- 公報発行日
- 2026年03月27日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】株式会社モリタ製作所
- 【請求人代理人】弁理士法人深見特許事務所
- 分類
- P141 .851-Y (A61C) / P141 .853-Y (A61C)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項、特許法第36条第4項第1号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 18項目
第1 手続の経緯
本件特許第5785901号に係る出願は、平成24年5月10日に出願されたものであって、平成27年7月31日に特許権設定の登録がなされ、令和7年9月9日付けで本件訂正審判の請求がされたものである。
第2 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第5785901号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。
第3 訂正の内容
本件訂正審判の請求に係る訂正の内容は、以下のとおりである。なお、下線は訂正箇所を示す。
1 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に「その開口部」と記載されているのを「前記開口部」に訂正する。
2 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項2に「ヒンジ部材からなる」と記載されているのを、「ヒンジ部材からなり、
前記筐体は、前記開口部の側と、前記関連機器が内装される制御室が設けられた前記筐体の奥側とを仕切る中間仕切をさらに備え、
前記蓋体が開状態であるときに、前記蓋体の内面は、前記蓋体の奥側よりも、前記開口部の側に近い位置に配置され、
前記歯科診療用器具は、ホースの先端に接続されており、
前記ホースの前記先端は、前記制御室から前記中間仕切の前記開口部の側に導出されており、
前記中間仕切の前記開口部の側の面には、バキュームタンク、給水タンク、および前記歯科診療用器具を保持するためのホルダーが設けられており、
前記蓋体が開状態であるときに前記中間仕切の前記開口部の側の面および前記蓋体の内面を見ると、前記中間仕切の前記開口部の側の面において、前記中間仕切における前記ホースが導出された部分および前記バキュームタンクは、前記ホルダーよりも左側に位置し、前記給水タンクは、前記ホルダーよりも左側でありかつ前記バキュームタンクよりも右側に位置し、前記バキュームタンクは、前記中間仕切における前記ホースが導出された部分よりも下側に位置する」に訂正する。
3 訂正事項3
特許請求の範囲の請求項4に「蓋体」と記載されているのを「前記蓋体」に訂正する。
4 訂正事項4
特許請求の範囲の請求項7に「請求項1乃至4のいずれか一項」と記載されているのを「請求項1」に訂正する。
5 訂正事項5
特許請求の範囲の請求項7に「往診用歯科診療装置において、」と記載されているのを、「往診用歯科診療装置において、
前記筐体は、前記開口部の側と、前記関連機器が内装される制御室が設けられた前記筐体の奥側とを仕切る中間仕切をさらに備え、
前記歯科診療用器具は、前記中間仕切の前記開口部の側の面に配置された状態で前記筐体に収容可能であり、
前記蓋体が開状態であるときに、前記蓋体の内面は、前記筐体の奥側よりも、前記開口部の側に近い位置に配置され、」に訂正する。
6 訂正事項6
特許請求の範囲の請求項10に「請求項7乃至9のいずれか一項」と記載されているのを「請求項7」に訂正する。
7 訂正事項7
特許請求の範囲の請求項10に「前記ハンガーが、着脱自在に設けられている」と記載されているのを「前記ハンガーが、着脱自在に設けられ、
前記中間仕切の前記開口部の側の面には、前記ハンガーが装着される被装着部が設けられている」に訂正する。
第4 当審の判断
1 訂正事項1について
(1) 訂正の目的について
訂正事項1は、訂正前の請求項1の「その開口部」という記載を「前記開口部」に訂正することで、開口部の表記を統一して対応関係を明確にしたものである。
したがって、訂正事項1は特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。
(2) 新規事項の追加について
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)のとおりであるから、願書に添付した明細書及び特許請求の範囲又は図面の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではない。
したがって、訂正事項1は、願書に最初に添付した明細書及び特許請求の範囲に記載した事項の範囲内においてするものであるから、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3) 特許請求の範囲の実質上の拡張又は変更について
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)のとおりであるから、訂正の前後で発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものでない。
したがって、訂正事項1は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第126条第6項の規定に適合する。
2 訂正事項2について
(1) 訂正の目的について
訂正事項2は、特許請求の範囲の請求項2の「筐体」と「歯科診療用器具」について、「前記筐体は、前記開口部の側と、前記関連機器が内装される制御室が設けられた前記筐体の奥側とを仕切る中間仕切をさらに備え、
前記蓋体が開状態であるときに、前記蓋体の内面は、前記蓋体の奥側よりも、前記開口部の側に近い位置に配置され、
前記歯科診療用器具は、ホースの先端に接続されており、
前記ホースの前記先端は、前記制御室から前記中間仕切の前記開口部の側に導出されており、
前記中間仕切の前記開口部の側の面には、バキュームタンク、給水タンク、および前記歯科診療用器具を保持するためのホルダーが設けられており、
前記蓋体が開状態であるときに前記中間仕切の前記開口部の側の面および前記蓋体の内面を見ると、前記中間仕切の前記開口部の側の面において、前記中間仕切における前記ホースが導出された部分および前記バキュームタンクは、前記ホルダーよりも左側に位置し、前記給水タンクは、前記ホルダーよりも左側でありかつ前記バキュームタンクよりも右側に位置し、前記バキュームタンクは、前記中間仕切における前記ホースが導出された部分よりも下側に位置する」ものに限定するものである。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2) 新規事項の追加について
訂正事項2は、発明の詳細な説明の段落0021~0022、0030~0031、図2~4、9、10に基づくものである。
したがって、訂正事項2は、願書に最初に添付した明細書及び特許請求の範囲に記載した事項の範囲内においてするものであるから、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3) 特許請求の範囲の実質上の拡張又は変更について
訂正事項2は、上記(1)のとおりであるから、発明のカテゴリー、対象、目的の変更等をするものでない。
したがって、訂正事項2は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(4) 独立特許要件について
本件訂正後の請求項2に係る発明について、新規性及び進歩性欠如の理由に関して、見直すべき新たな事情は存在せず、当該訂正により特許法第36条第4項第1号及び第6項(第4号を除く。)に規定する要件を満たさなくなるものでない。
したがって、訂正事項2は、独立特許要件を満たし、特許法第126条第7項の規定に適合する。
3 訂正事項3について
(1) 訂正の目的について
訂正事項3は、訂正前の請求項4の「蓋体」という記載を「前記蓋体」に訂正することで、蓋体の表記を統一して対応関係を明確にしたものである。
したがって、訂正事項3は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。
(2) 新規事項の追加について
訂正事項3に係る訂正は、上記(1)のとおりであるから、願書に添付した明細書及び特許請求の範囲又は図面の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではない。
したがって、訂正事項3は、願書に最初に添付した明細書及び特許請求の範囲に記載した事項の範囲内においてするものであるから、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3) 特許請求の範囲の実質上の拡張又は変更について
訂正事項3に係る訂正は、上記(1)のとおりであるから、訂正の前後で発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものでない。
したがって、訂正事項3は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第126条第6項の規定に適合する。
4 訂正事項4について
(1) 訂正の目的について
訂正事項4は、本件訂正前の請求項7に「請求項1乃至4のいずれか一項」と記載されているのを、「請求項1」に訂正することにより、引用する請求項を請求項1の1つに限定するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2) 新規事項の追加について
訂正事項4は上記(1)のとおりであるから、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものである。
したがって、訂正事項4は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3) 特許請求の範囲の実質上の拡張又は変更について
訂正事項4は、上記(1)のとおりであるから、訂正の前後で発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではない。
したがって、訂正事項4は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから特許法第126条第6項の規定に適合する。
(4) 独立特許要件について
訂正事項4は、上記(1)のとおりであるから、本件訂正後の請求項7に係る発明に、特許出願の際に独立して特許を受けることができない理由を新たに生じさせるものではない。
また、他に本件訂正後の請求項7に係る発明が特許出願の際に独立して特許を受けることができない理由を発見しない。
したがって、訂正事項4は、独立特許要件を満たし、特許法第126条第7項の規定に適合する。
5 訂正事項5について
(1) 訂正の目的について
訂正事項5は、訂正前の請求項7の「筐体」及び「歯科診療器具」について、「前記筐体は、前記開口部の側と、前記関連機器が内装される制御室が設けられた前記筐体の奥側とを仕切る中間仕切をさらに備え、
前記歯科診療用器具は、前記中間仕切の前記開口部の側の面に配置された状態で前記筐体に収容可能であり、
前記蓋体が開状態であるときに、前記蓋体の内面は、前記筐体の奥側よりも、前記開口部の側に近い位置に配置され」ることを限定するものである。
したがって、訂正事項5は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2) 新規事項の追加について
訂正事項5は発明の詳細な説明の段落0021、0022、図2~4に基づくものであるから、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものである。
したがって、訂正事項5は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3) 特許請求の範囲の実質上の拡張又は変更について
訂正事項5は、上記(1)のとおりであり、発明のカテゴリー、対象、目的の変更等をするものでないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項5は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(4) 独立特許要件について
本件訂正後の請求項7に係る発明について、新規性及び進歩性欠如の理由に関して、見直すべき新たな事情は存在せず、当該訂正により特許法第36条第4項第1号及び第6項(第4号を除く。)に規定する要件を満たさなくなるものでもない。
したがって、訂正事項5は、独立特許要件を満たし、特許法第126条第7項の規定に適合する。
6 訂正事項6及び訂正事項7について
(1) 訂正事項6の訂正の目的について
訂正事項6は、本件訂正前の請求項10に「請求項7乃至9のいずれか一項」と記載されているのを、「請求項7」に訂正することにより、引用する請求項を、請求項7の1つに限定するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2) 訂正事項6の新規事項の追加について
訂正事項6は、上記(1)のとおりであるから、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることは明らかである。
したがって、訂正事項6は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3) 訂正事項7の訂正の目的について
訂正事項7は、訂正前の請求項10が引用する請求項7の「筐体」について、「前記中間仕切の前記開口部の側の面には、前記ハンガーが装着される被装着部が設けられている」ことを限定するものである。
したがって、訂正事項7は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(4) 訂正事項7の新規事項の追加について
発明の詳細な説明の段落0022には、「さらに、前記中間仕切2cの開口部2a側の面には、磁性体からなる第1の被吸着板14が固着されており(図4(b)参照)、該第1の被吸着板14には、マグネットを備えた2個のホルダー部15a,15bを有するハンガー15が着脱自在に吸着支持されている。」と記載されている。
また、段落0041には「尚、前記各実施形態では、ハンガー15をマグネット及び磁性体からなる被吸着板により、蓋体3及び筐体2に着脱自在な構成にしているが、インスツルメントを係止し、保持できる強度を有していれば、フリクションを伴った雌雄の嵌合構造や、面ファスナー等を用いて着脱自在な構成とすることも可能である。」と記載されている。
したがって、訂正事項7は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであるから、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(5) 特許請求の範囲の実質上の拡張又は変更について
訂正事項6及び訂正事項7は、上記(1)及び(3)のとおりであり、発明のカテゴリー、対象、目的の変更等をするものでないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項6及び7は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(6) 独立特許要件について
本件訂正後の請求項10に係る発明について、新規性及び進歩性欠如の理由に関して、見直すべき新たな事情は存在せず、当該訂正により特許法第36条第4項第1号及び第6項(第4号を除く。)に規定する要件を満たさなくなるものでもない。
したがって、訂正事項6及び7は、独立特許要件を満たし、特許法第126条第7項の規定に適合する。
第5 むすび
以上のとおり、本件訂正審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮、又は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明、を目的とするものであって、かつ、同条第5項、第6項、及び第7項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
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