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特許異議申立

2024-700479

中空構造板

審判番号
2024-700479
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2020-019289
登録番号
7384396
請求日
2024年05月21日
審決日
2026年03月13日
公報発行日
2026年04月24日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】三甲株式会社
  • 【権利者代理人】川口 光男
  • 【異議申立人】鈴木 宏和
審判長/審判官
  • 審判長 一ノ瀬 薫
  • 審判官 田口 傑
  • 審判官 稲葉 大紀
分類
P1651.121-Y (B32B)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第36条第6項第2号、特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第7384396号発明「中空構造板」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第7384396号の請求項1、2に係る特許を維持する。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第7384396号(以下「本件特許」という。)の請求項1、2に係る特許についての出願は、令和2年2月7日を出願日とするものであって、令和5年11月13日にその特許権の設定登録(特許掲載公報令和5年11月21日発行)がされ、その後、その特許について、令和6年5月21日に特許異議申立人鈴木宏和(以下「申立人」という。)により、特許異議の申立てがされ、令和7年3月4日付けで取消理由が通知され、令和7年4月18日に特許権者から意見書の提出(以下「意見書」という。)がされたものである。 第2 本件特許発明 本件特許の請求項1、2に係る発明(以下「本件発明1」等といい、総称して「本件発明」ともいう。)は、それぞれ、その特許請求の範囲の請求項1、2に記載された事項により特定される次のとおりのものである。 「【請求項1】 略平板状のベース部と、前記ベース部から上方、又は、下方のうち一方の方向に突出する複数の凸部とを具備する芯材と、略平板状をなす上下一対の表面材とを備え、前記芯材、及び、前記表面材は樹脂により構成されるとともに、前記一対の表面材の間に前記芯材を配置して互いに固着させることで構成された中空構造板において、 前記芯材は、隣り合う前記凸部間を連結する連結リブを備え、 前記芯材は、真空成形により一体的に形成され、前記連結リブは、前記芯材を構成する略平板状の基材が折り畳まれるようにして形成され、且つ、折り畳まれた前記基材が重ね合わされて互いに溶着された溶着部を備えていることを特徴とする中空構造板。 【請求項2】 前記連結リブのうち前記ベース部からの突出方向先端部の少なくとも一部は、前記凸部の前記ベース部からの突出方向先端側面と同じ高さ位置とされていることを特徴とする請求項1に記載の中空構造板。」 第3 取消理由通知書に記載した取消理由について 1 取消理由の概要 令和7年3月4日付けで当審が通知した取消理由の概要は、次のとおりである。 (1)取消理由1(進歩性) 請求項1に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された以下の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、本件特許出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項1に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。 <引用刊行物> 甲第1号証:特許第5505699号公報 甲第2号証:特開平8-85147号公報 以下、甲第1号証を「甲1」といい、他も同様にいう。 第4 当審の判断 以下、取消理由通知書において進歩性の欠如について通知していないものの、進歩性の欠如について特許異議の申立てがされている請求項2についても併せて検討を行った。 当審合議体は以下のとおり、取消理由1(進歩性)によっては、本件発明1、2に係る特許は取り消されるべきものではないと判断する。 1 甲号証の記載及び引用発明 (1) 甲1 ア 甲1の記載事項 甲1には以下の記載がある(下線は当審で付した。「・・・」は省略を表す。以下、他の甲号証も同様。)。 「【0007】 このような構成によれば、シート成形体の膨出部は架橋部によりその隣り合う側壁面が互いに接合されているから、車両用内装材の曲げ方向の剛性を向上させることができる。この架橋部はシート成形体に一体的に設けられ、別途補強部材を追加することなく容易に剛性向上を実現できることから、車両用内装部材として材料費を抑え、ひいては車両全体の軽量化に貢献することが可能である。・・・」 「【0015】 <一実施形態> 本発明の一実施形態を図1ないし図12によって説明する。なお、各図面は本実施形態の車両用内装材10の構造及び製造方法を概念的に示すもので、正確な寸法関係を表したものではない。 本実施形態により製造される車両用内装材10は、図1に示す自動車50のルーフパネル51の車室内側に装着される天井材に適用されている。この車両用内装材10は、車室内側に配される基材20と、基材20に貼り付けられルーフパネル51側に配されるシート成形体30とを積層させた構造をなしており、図示はしないが基材20の車室内側の側面には表皮材が被覆されている。以下、シート成形体30に対して基材20側を上、ルーフパネル51側を下として説明する。 【0016】 図2に示す車両用内装材10において上層をなす基材20は合成樹脂製であって、例えばPP(ポリプロピレン)と繊維(天然繊維、ガラス繊維、又はカーボン繊維)とを配合したものである。シート成形体30との接着面は略平坦となっており、全体として板状をなしている。 【0017】 シート成形体30はPP等の樹脂材料によって形成され、厚さは約0.3mmとされている。その主な構成は、図2に示すように真空成形により基材20側とは反対側(下側)に凸となるように膨出させた複数の膨出部31と、隣り合う膨出部31の側壁をなす立壁31aを連結する連結部32とからなる。膨出部31は並列配置されており、頂部31bは平坦な略正方形をなし、立壁31aは基材20に対して略垂直に立ち上がるように形成されている。連結部32は隣り合う膨出部31の立壁31aの基端部を連結し、図3に示すように膨出部31を区切る平面視格子状をなしている。連結部32のうち、平面視十字状をなした平坦な底面は基材20に接着される接着面32aとされている。 【0018】 さて、立壁31aの幅方向略中央部位には、連結部32により連結された隣り合う立壁31aの壁面同士を接合した架橋部33が形成されている。架橋部33は、後述する製造方法から明らかにされるように、真空成形工程において成形金型に設けた溝に追従できなかった材料が成形面に追従しようとしつつ互いに溶着することで成形されているから、その上端部分は連結部32の接着面32aに対して下側(膨出部31の頂部31b側)に凹んだ形状をなしている。これにより基材20への接着面32aにおいて、架橋部33が形成されない場合と比較して、架橋部33の幅分の接着面積を削減したこととなる。 【0019】 基材20にシート成形体30を接着させた状態では、図2及び図4に示すように膨出部31と基材20との間に略直方体の中空部11が形成されている。この中空部11は、図4及び図5に示すように、架橋部33の上端部が接着面32aに対して凹となることで基材20との間に生じる流通溝12によって、隣り合う中空部11同士が連通した形態をなしている。」 「【0020】 次に、上記車両用内装材10の製造方法について説明する。 本実施形態の車両用内装材10は、シート成形体30の材料となるPP製のシート35を加熱する加熱工程と、シートを真空成形により成形する成形工程と、シート成形体30に対して基材20を圧着するプレス工程とにより製造される。まず、成形工程に用いられる金型構造について説明する。 ・・・ 【0022】 続いて、各製造工程について説明する。 まず、加熱工程において、シート35はシート35の両面に配された図示しない加熱板により軟化させる。続いて、成形工程において、図8及び図9に示すように軟化させた状態のシート35は第1金型40の成形面上に載置され、第1金型40に開口する吸引口43から真空ポンプ等で吸引することによりシート成形体30を真空成形する。これにより、シート35は図10及び図11に示すように第1金型40の成形面に沿って賦形される。この際、架橋部形成溝44に配された部分のシート35は、その成形面に追従しきれず、対向するシート35同士が互いに溶着されることで架橋部33が形成される。なお、この架橋部33は第1金型40の底面42の四隅に設けられた吸引口43から真空引きされながら溶着して形成されるため、その上端部は成形面に沿って賦形された接着面32aよりも下側に引っ張られるように凹んだ形状をなしている(図11参照)。 【0023】 成形されたシート成形体30は第1金型40から離型せずに引き続きプレス工程を実行する。シート成形体30上に基材20を載置し、基材20のシート成形体30側とは反対側に配された第2金型45と、第1金型40とを型締めすることで、シート成形体30の接着面32aに対して基材20を圧着させる(図12参照)。型締めすると同時に、膨出部31と基材20との間に形成された中空部11には、それぞれ架橋部33の上側の凹みによって形成された流通溝12を介して空気等の気体が圧入される。これにより、膨出部31は成形面に沿った形状に維持され、基材20は膨出部31内が圧空されることによりその内部へと入り込むことができないから、中空部11の体積が減少することなくシート成形体30に対して基材20が圧着される。その後、第1金型40からシート成形体30を離型することで、車両用内装材10が得られる。」 「【図2】 [図:0001434104000001.jpg] 」 「【図6】 [図:0001434104000002.jpg] 」 イ 甲1に記載された発明 上記アの記載、特に段落【0015】~【0018】、【図2】を踏まえると、甲1には以下の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。 「複数の膨出部31における平坦な頂部31bと、隣り合う膨出部31の側壁をなす立壁31aを連結する連結部32とを具備するシート成形体30と、基材20とを備え、シート成形体30はPP等の樹脂材料によって形成され、基材20は合成樹脂製であって全体として板状をなしており、基材20はシート成形体30と接着されている、車両用内装材10において、連結部32により連結された隣り合う立壁31aの壁面同士を接合した架橋部33が形成され、シート成形体30は、真空成形により形成され、架橋部33は、真空成形工程において成形金型に設けた溝に追従できなかった材料が成形面に追従しようとしつつ互いに溶着することで成形されている、車両用内装材10。」 (2) 甲2 ア 甲2の記載事項 甲2には以下の記載がある。 「【0054】得られたヘッドライニングは、縦、横の強度比が、略同一となった。樹脂板40と表皮材とが共に、同一素材のため、リサイクルが容易である。 〔第2実施例〕次に、本発明の第2実施例に係る中空樹脂基材の製造方法の一実施例を図11乃至図23に基づき説明する。なお、本実施例の中空樹脂基材も、自動車用ヘッドライニングに使用されるものである。 【0055】図11乃至図15には、数種類の熱可塑性中空樹脂体としての樹脂板70、72、74、76、78が示されている。簡単に説明すると、図11(A)、(B)に示される樹脂板70では、平板状の表面層80を片面のみに備えている。この表面層80上には断面波形の補強材82が配設されており、この補強材82において斜め方向に位置する複数の壁部82Aが樹脂板70の厚み方向の補強用リブとして機能する。 【0056】また、図12(A)、(B)に示される樹脂板72では、平板状の表面層84を片面のみに備えている点で前者の場合と同様である。この表面層84上には、補強用リブとしての中空円柱形の突起85が斜め方向に所定の間隔で突出配置された補強材86が配設されている点で、前者の場合と相違する。 ・・・ 【0058】また、図14(A)、(B)に示される樹脂板76は図12に示される樹脂板と類似する構造であり(同一構成部分については同一番号を付してその説明を省略する)、表面層84と平行な別の表面層94を備えている点で相違している。」 「【図14】 [図:0001434104000003.jpg] [図:0001434104000004.jpg] 」 イ 甲2に記載された事項 上記アより、甲2には以下の事項(以下「甲2記載事項」という。)が記載されている。 「表面層84上には、補強用リブとしての中空円柱形の突起85が斜め方向に所定の間隔で突出配置された補強材86が配設され、表面層84と平行な別の表面層94を備えている、樹脂板76。」 2 本件発明1について (1) 対比 本件発明1と引用発明とを対比する。 引用発明の「シート成形体30」は、本件発明1の「芯材」に相当する。 引用発明の「頂部31b」は、「シート成形体30」に具備された平坦な部分であるから、本件発明1における略平板状の「ベース部」に相当する。 引用発明の「連結部32」は、特に、段落【0017】、【図2】を踏まえれば、「隣り合う膨出部31の側壁をなす立壁31aを連結する」ものであるとともに、「シート成形体30」に複数具備され、「頂部31b」から突出した構成である。そうすると、引用発明の「立壁31a」と「連結部32」からなる構成は、本件発明1の「ベース部から上方、又は、下方のうち一方の方向に突出する複数の」「凸部」に相当する。 引用発明の「基材20」は「合成樹脂製であって全体として板状をなして」いるから、本件発明1の「略平板状をなす」「表面材」に相当し、さらに「表面材は樹脂により構成される」ことを満たしている。 引用発明の「シート成形体30」は、「PP等の樹脂材料によって形成され」ているから、本件発明1の「芯材」は「樹脂により構成される」ことを満たしている。 引用発明の「車両用内装材10」は、「車室内側に配される基材20と、基材20に貼り付けられルーフパネル51側に配されるシート成形体30とを積層させた構造をなしており」(【0015】)、「基材20にシート成形体30を接着させた状態では、図2及び図4に示すように膨出部31と基材20との間に略直方体の中空部11が形成されている」(【0019】)から、本件発明1の「中空構造板」に相当する。 引用発明の「架橋部33」は、「連結部32により連結された隣り合う立壁31aの壁面同士を接合した」ものであるから、本件発明1の「隣り合う前記凸部間を連結する」「連結リブ」に相当する。 引用発明の「シート成形体30」は、「成形工程において、図8及び図9に示すように軟化させた状態のシート35は第1金型40の成形面上に載置され、第1金型40に開口する吸引口43から真空ポンプ等で吸引することによりシート成形体30を真空成形する」(【0022】)ことから、真空成型により一体的に形成されているといえ、本件発明1の「前記芯材は、真空成形により一体的に形成され」ることを満たしている。 引用発明の「架橋部33」は「真空成形工程において成形金型に設けた溝に追従できなかった材料が成形面に追従しようとしつつ互いに溶着することで成形されている」ことと、本件発明1の「前記連結リブは、前記芯材を構成する略平板状の基材が折り畳まれるようにして形成され、且つ、折り畳まれた前記基材が重ね合わされて互いに溶着された溶着部を備えている」ことは、「前記連結リブは、溶着部を備えている」点に限り一致する。 以上より、本件発明1と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。 <一致点> 「略平板状のベース部と、前記ベース部から上方、又は、下方のうち一方の方向に突出する複数の凸部とを具備する芯材と、略平板状をなす表面材とを備え、前記芯材、及び、前記表面材は樹脂により構成される中空構造板において、 前記芯材は、隣り合う前記凸部間を連結する連結リブを備え、 前記芯材は、真空成形により一体的に形成され、前記連結リブは、溶着部を備えている中空構造板。」 <相違点1> 本件発明1の「中空構造板」は、「上下一対の表面材を備え」、「前記一対の表面材の間に前記芯材を配置して互いに固着させることで構成された」ものであるのに対して、引用発明の「基材20」は、「シート成形体30と接着されている」ものの、上下一対の基材の間にシート成形体を配置して構成されたものではない点。 <相違点2> 本件発明1の「連結リブ」は、「前記芯材を構成する略平板状の基材が折り畳まれるようにして形成され、且つ、折り畳まれた前記基材が重ね合わされて互いに溶着された溶着部を備えている」のに対して、引用発明の「架橋部33」は、「真空成形工程において成形金型に設けた溝に追従できなかった材料が成形面に追従しようとしつつ互いに溶着することで成形されている」点。 (2) 判断 ア 相違点1について 甲2記載事項の「表面層84」と「表面層94」は、どちらも本件発明1の「表面材」に相当し、以下同様に、「突起85」は「凸部」に、「補強材86」は「芯材」に、「樹脂板76」は「中空構造板」に相当するから、甲2には、上下一対の表面材の間に芯材を配置した構成が記載されている。また、引用発明と甲2記載事項とは、ともに自動車等の特に天井に用いられる内装材という点で共通している。 一方で、甲1の段落【0007】には、「別途補強部材を追加することなく容易に剛性向上を実現できることから、車両用内装部材として材料費を抑え、ひいては車両全体の軽量化に貢献することが可能である。」と記載されている。 つまり、引用発明は、「基材20」と「シート成形体30」とで構成され、この構成で十分な剛性向上を実現したものであり、別途補強部材を追加する必要がないものである。また、引用発明は、車両用内装部材として材料費を抑えて車両全体の軽量化に貢献することが可能なものであって、自動車等の特に天井に用いられる内装材であることを踏まえれば、敢えて別の部材を追加して重量を増加しようとはしないものである。 そうすると、甲2記載事項を踏まえたとしても、引用発明において「基材20」を備えている「シート成形体30」に対し、新たに別の基材を備えるようにすることには阻害要因があり、相違点1に係る本件発明1の構成とすることは、当業者といえども容易になし得たことではない。 よって、他の相違点について検討するまでもなく、本件発明1は、引用発明及び甲2記載事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。 3 本件発明2について 本件発明2は、本件発明1の発明特定事項をすべて備えるものであるところ、上記2(2)で述べたように、本件発明1は、引用発明及び甲2記載事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではないから、本件発明2は、引用発明及び甲2記載事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。 第5 取消理由通知に採用しなかった特許異議申立理由について 申立人は、請求項1に「前記連結リブは、前記芯材を構成する略平板状の基材が折り畳まれるようにして形成され、且つ、折り畳まれた前記基材が重ね合わされて互いに溶着された溶着部を備えている」と記載されているところ、略平板状の基材を折り畳むとは具体的にどのような状態を意味するのか不明であり、「基材が折り畳まれる」「折り畳まれた前記基材」とはその意味するところが不明確であるから、本件特許は特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない旨(特許異議申立書32~33ページ)を主張する。 ここで、本件特許の明細書の段落【0018】には次のように記載されている。 「尚、図示は省略するが、芯材3を形成する金型には、凸部5の内側面を成形する凸部成形部と、凸部成形部に隣接して設けられ、連結リブ9を成形するリブ成形部と、ベース部を成形するベース成形部とが設けられている。リブ成形部は、各連結リブ9に対応して一対で設けられ、当該一対のリブ成形部は互いに若干の距離を離間している上、互いに対向している端部側の部位の幅が、互いに近付く側に向けて漸次狭くなるように構成されている。そして、加熱して軟化させた板状の基材10(樹脂シート)を前記金型に合わせて真空吸引(真空引き)することにより芯材3が形成される。また、真空吸引された基材10のうち凸部5間の部位に関しては、リブ成形部において、互いに離間する2層構造の離間部11が形成される上、所定の連結リブ9を成形する一対のリブ成形部の間において、折り畳まれた基材10同士が溶着された溶着部12が形成されるようになっている。」 この記載から、板状の基材10を金型に合わせて真空吸引(真空引き)することで、金型におけるリブ成形部の両側に、板状の基材10がリブ成形部を覆うような形となって連結リブが形成され、そのようにして形成された連結リブが各図における符号9で示された形状となっていると理解できる。そうすると、金型におけるリブ成形部の両側に、板状の基材10が当該リブ成形部を中心として、基材10の両側の板状部分が「折り畳まれ」ている、と表現することは不自然ではなく、当業者にとってどのような形状を意味するのか不明であるとはいえない。 したがって、本件特許は、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものではない。 第6 むすび 以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由、特許異議の申立ての理由及び証拠によっては、請求項1、2に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に請求項1、2に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する

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2024-700479

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