特許異議申立
2024-700455
情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム
- 審判番号
- 2024-700455
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2019-137284
- 登録番号
- 7384587
- 請求日
- 2024年05月14日
- 審決日
- 2024年08月21日
- 公報発行日
- 2024年09月27日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】株式会社オカムラ
- 【権利者代理人】松沼 泰史
- 【権利者代理人】鈴木 三義
- 【異議申立人】金田 綾香
- 審判長/審判官
- 審判長 伏本 正典
- 審判官 古川 哲也
- 審判官 梶尾 誠哉
- 分類
- P1651.121-Y (G06Q)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7384587号発明「情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第7384587号の請求項1~9に係る特許を維持する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第7384587号の請求項1~9に係る特許についての出願は、令和元年7月25日の出願であって、令和5年11月13日にその特許権の設定登録がされ、同年11月21日に特許掲載公報が発行された。その後、その特許に対し、令和6年5月14日に異議申立人 金田綾香(以下、「申立人」という。)は、特許異議の申立てを行った。
第2 本件発明
特許第7384587号の請求項1~9の特許に係る発明は、それぞれ、その特許請求の範囲の請求項1~9に記載された事項により特定される次のとおりのものである。(以下、それぞれ、「本件発明1」~「本件発明9」という。)
「【請求項1】
什器識別情報と第1時刻情報と前記第1時刻情報での什器位置情報とを含む什器情報と、端末装置識別情報と第2時刻情報と前記第2時刻情報での端末装置位置情報とを含むユーザー情報とを受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた一又は複数の前記什器情報の各々に含まれる前記什器位置情報及び前記第1時刻情報と、一又は複数の前記ユーザー情報の各々に含まれる前記端末装置位置情報及び前記第2時刻情報とに基づいて、一又は複数の什器の各々の利用状況を分析する分析部と
を備え、
前記分析部は、前記什器位置情報に該当する位置に什器を示す情報を表示し、前記端末装置位置情報に該当する位置にユーザーを示す情報を表示した画像を時刻毎に作成する、情報処理装置。
【請求項2】
前記分析部は、一又は複数の什器の各々の利用状況に基づいて、所定の領域の利用状況を分析する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
一又は複数の前記什器情報の各々に含まれる前記什器位置情報と、一又は複数の前記ユーザー情報とに基づいて、使用中の什器を判別する判別部
を備え、
前記分析部は、前記判別部が判別した使用中の前記什器を示す情報に基づいて、一又は複数の前記什器の各々の利用状況を分析する、請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記分析部は、所定の領域のユーザーと什器とのいずれか一方又は両方について、占有率と、混雑率と、稼働率とのいずれかを導出する、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
什器には、椅子と、天板付什器とのいずれか一方又は両方が含まれる、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の、情報処理装置。
【請求項6】
前記受付部は、一又は複数の什器の各々に取り付けられた発信器が送信する無線信号に基づいて導出された什器位置情報を含む前記什器情報と、一又は複数のユーザーが携帯する端末装置の各々が送信する無線信号に基づいて導出された端末装置位置情報とのうち、いずれか一方又は両方を受け付ける、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の情報処理装置と、
一又は複数の什器の各々に取り付けられた発信器と、
一又は複数の前記発信器の各々が送信する無線信号に基づいて什器位置情報を含む什器情報を導出し、導出した一又は複数の前記什器情報を、前記情報処理装置へ送信する処理装置と
を備える情報処理システム。
【請求項8】
什器識別情報と第1時刻情報と前記第1時刻情報での什器位置情報とを含む什器情報と、端末装置識別情報と第2時刻情報と前記第2時刻情報での端末装置位置情報とを含むユーザー情報とを受け付けるステップと、
前記受け付けるステップで受け付けた一又は複数の前記什器情報の各々に含まれる前記什器位置情報及び前記第1時刻情報と、一又は複数の前記ユーザー情報の各々に含まれる前記端末装置位置情報及び前記第2時刻情報とに基づいて、一又は複数の什器の各々の利用状況を分析するステップと
を有し、
前記分析するステップでは、前記什器位置情報に該当する位置に什器を示す情報を表示し、前記端末装置位置情報に該当する位置にユーザーを示す情報を表示した画像を時刻毎に作成する、情報処理装置が実行する情報処理方法。
【請求項9】
情報処理装置のコンピュータに、
什器識別情報と第1時刻情報と前記第1時刻情報での什器位置情報とを含む什器情報と、端末装置識別情報と第2時刻情報と前記第2時刻情報での端末装置位置情報とを含むユーザー情報とを受け付けるステップと、
前記受け付けるステップで受け付けた一又は複数の前記什器情報の各々に含まれる前記什器位置情報及び前記第1時刻情報と、一又は複数の前記ユーザー情報の各々に含まれる前記端末装置位置情報及び前記第2時刻情報とに基づいて、一又は複数の什器の各々の利用状況を分析するステップと
を実行させ、
前記分析するステップでは、前記什器位置情報に該当する位置に什器を示す情報を表示し、前記端末装置位置情報に該当する位置にユーザーを示す情報を表示した画像を時刻毎に作成させる、プログラム。」
第3 申立理由の概要
申立人は、概略、以下のとおり主張している。
1 証拠方法
甲第1号証:特開2018-181225号公報
甲第2号証:特開2011-22716号公報
甲第3号証:特許第5541582号公報
甲第4号証:特開2018-128859号公報
甲第5号証:特開2010-21700号公報
甲第6号証:特開2018-32294号公報
甲第7号証:特開2010-86224号公報
(「甲第1号証」ないし「甲第7号証」を、以下、「甲1」~「甲7」という。)
2 申立理由の概要
申立人の主張する特許異議の申立理由の概要は以下のとおりである。
(進歩性)
本件発明は、甲1~甲7に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件特許は、特許法29条2項の規定に違反してされたものである。なお、より具体的には以下のとおりである。
(1)本件発明1~3、8、9は、甲1発明及び甲2~甲6記載の技術事項に基づき、当業者が容易に発明をすることができたものである。
(2)本件発明4~7は、甲1発明及び甲2~甲7記載の技術事項に基づき、当業者が容易に発明をすることができたものである。
第4 甲号証の記載
1 甲1(特開2018-181225号公報)
(1)甲1には、以下のとおりの記載がある。下線は、注目箇所に当審が付した。以下、同様。
「【0001】
本発明は、施設に設置されたカメラにより撮影される映像に基づいて、対象エリアにおける人物の滞在状況に関する表示情報を生成する滞在状況表示システムおよび滞在状況表示方法に関するものである。」
「【0003】
このような人物の滞在状況をユーザに提示する技術として、従来、カメラの映像に基づいて、人物の在席状況に関する情報、具体的には、在席・空席、会議中、電話中、面会拒否などに関する情報を取得して、その情報をユーザに提示し、また、在席率・空席率などの占有率、混雑度、混雑場所などに関する統計情報をユーザに提示する技術が知られている(特許文献1参照)。」
「【0008】
そこで、本発明は、多数の人物が滞在する場所を対象にして各人物の滞在状況を提示する場合の視認性に優れた滞在マップの作成や更新の作業を効率よく行うことができる滞在状況表示システムおよび滞在状況表示方法を提供することを主な目的とする。」
「【0024】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る滞在状況表示システムの全体構成図である。
【0025】
この滞在状況表示システムは、施設内の各部屋(対象エリア)における人物の滞在状況に関する情報をユーザに提示するものであり、カメラ1と、レコーダ2と、施設管理装置3と、ユーザ端末4と、を備えている。カメラ1、レコーダ2、施設管理装置3、およびユーザ端末4は、ネットワークを介して接続されている。
【0026】
カメラ1は、施設内の各部屋(対象エリア)に設置されており、各部屋に滞在する人物を撮影する。
【0027】
レコーダ2は、カメラ1から送信される映像を蓄積する。
【0028】
施設管理装置3は、カメラ1およびレコーダ2から送信される映像を受信して、その映像を解析することで、施設内の各部屋(対象エリア)における人物の滞在状況に関する表示情報を生成する。
【0029】
ユーザ端末4は、ユーザが操作するPCやタブレット端末などである。このユーザ端末4は、施設管理装置3から送信される表示情報に基づいて、施設内の各部屋(対象エリア)における人物の滞在状況に関する画面を表示し、この画面をユーザが閲覧することで、施設内の各部屋における人物の滞在状況をユーザが確認することができる。」
「【0038】
図3(A)に示すように、オフィス(第1のエリア属性)の場合には、検知エリアの各々での人物の滞在状況、すなわち、座席ごとの在席状況が表示項目となり、滞在情報に基づいて、各座席に人物が在席するか否かに関する在席状況を表示する。
【0039】
図3(B)に示すように、会議室(第2のエリア属性)の場合には、複数の検知エリアを集約した集約エリアの利用状況を表示項目として表示情報を生成する。特にここでは、1つの部屋(対象エリア)全体の利用状況が表示項目となり、各部屋が利用中か否かに関する利用状況を表示する。このとき、部屋(対象エリア)全体を1つの判定エリアとして、滞在情報に基づいて、各部屋が利用中か否かの判定を行う。なお、1つの部屋で1人以上の人物の滞在が検知されると、その部屋は利用中と判定すればよい。
【0040】
図3(C)に示すように、共用室(第3のエリア属性)の場合には、会議室と同様に、複数の検知エリアを集約した集約エリアの利用状況を表示項目として表示情報を生成する。特にここでは、1つの部屋(対象エリア)の中に複数設定された各区画(分割エリア)の利用状況が表示項目となり、各区画が利用中か否かに関する利用状況を表示する。このとき、複数の検知エリアを含む1つの区画を1つの判定エリアとして、滞在情報に基づいて、各区画が利用中か否かの判定を行う。なお、1つの区画で1人以上の人物の滞在が検知されると、その区画は利用中と判定すればよい。」
「【0043】
施設管理装置3は、通信部21と、プロセッサ22と、記憶部23と、モニタ24(表示装置)と、入力デバイス25と、を備えている。
【0044】
通信部21は、カメラ1およびレコーダ2との間で通信を行い、カメラ1およびレコーダ2から送信される映像を受信する。
・・・
【0047】
プロセッサ22は、記憶部23に記憶されたプログラムを実行することで、各種の処理を行う。本実施形態では、在席検知、エリア判定、および画面制御の各処理を行う。
【0048】
在席検知の処理では、カメラ1の映像に基づいて、映像上に予め設定された人物の滞在が想定される検知エリアにおける人物の滞在を一定時間ごとに検知して、各検知エリアにおける一定時間ごとの人物の滞在状況に関する滞在情報を取得する。
【0049】
本実施形態では、人物が滞在すると映像に何らかの変化が生じることから、検知エリアにおける映像の変化状況に基づいて、座席に人物が在席しているか否かを検知する。具体的には、まず、所定のサンプリング周期(例えば1分間)をおいた各時刻の映像から、各時刻の検知エリアの映像を切り出す。そして、各時刻の検知エリアの映像について映像変化率を取得する。このとき、サンプリング周期をおいた直前の時刻の映像と比較して、その直前の時刻の映像に対する映像変化率を取得する。次に、各時刻の映像変化率に基づいて、検知エリアにおける人物の滞在の有無を判定する。そして、判定結果に基づいて、サンプリング周期をおいた各時刻での人物の滞在の有無を表す滞在情報を生成する。なお、在席検知処理において、ディープラーニングにより、在席状態と不在状態との2クラスを予め学習させた識別器を用いることができる。在席検知処理の際には、識別器により、検知エリアの画像に関して在席状態としての尤度(確からしさ)と不在状態としての尤度とを求めて、2つの尤度を比較することで、在席と不在とのいずれであるかを判定することができる。
【0050】
エリア判定の処理では、滞在情報に基づいて、部屋属性(エリア属性)に応じて、複数の検知エリアを集約した集約エリアの利用状況を判定する。すなわち、会議室のように、部屋全体を1つのグループが独占的に利用する部屋では、部屋が利用中か否かに関する利用状況を判定する。また、共用室のように、対象エリア内に複数の区画が設定されている部屋では、各区画が利用中か否かに関する利用状況を判定する。
【0051】
画面制御の処理では、ユーザ端末4に表示させる画面を制御する。本実施形態では、滞在状況提示画面(図6,図7参照)に関する表示情報を生成する。この滞在状況提示画面は、在席検知の検知結果(滞在情報)およびエリア判定の判定結果に応じて一定時間ごとに更新される。
【0052】
なお、施設管理装置3では、カメラ1から取得した現在の映像を用いた処理を行うことで、現在の滞在状況をリアルタイムにユーザに提示することができる。また、レコーダ2から取得した過去の映像を用いた処理を行うことで、過去の滞在状況をユーザに提示することができる。これにより、管理者は、過去の各部屋の利用状況を把握して、部屋のレイアウトなどの検討を行うことができ、また、部屋のレイアウトなどを変更した際の改善状況を確認することができる。」
「【0061】
図6に示す在席マップ画面および図7に示すエリア一覧画面には、各フロア(1F、2F、3F)のタブ41が設けられている。このタブ41を選択すると、選択されたフロアの画面が表示される。なお、オフィス(3F)の場合には、第2実施形態で示すエリア一覧画面(図9参照)と同様の画面で部屋を選択することで、図6に示す在席マップ画面に遷移する。
【0062】
オフィス(事務室)では、座席ごとに設定された検知エリアの各々での人物の在席状況が表示項目となり、図6に示すように、オフィスにおける滞在状況提示画面としての在席マップ画面には、各人物の在席状況(滞在状況)を表す在席マップ42(滞在マップ)が表示される。この在席マップ42では、座席ごとの在席状況を表す座席アイコン43(定形画像)が、オフィス(対象エリア)のレイアウトを表わすエリアマップ44(地図画像)上に重畳されている。エリアマップ44には机の画像45が描画されている。
【0063】
座席アイコン43には、在席状況(在席および不在)に応じて「在」または「不」の文字が表示される。また、座席アイコン43は、在席状況に応じて色が変化し、在席の場合には赤色で表示され、不在の場合には緑色で表示される。なお、オフィスでの座席アイコン43の表示態様は、これに限らず、在席状況(在席および不在)が識別できればよく、後述の人物アイコン等を用いることができる。」
「【0067】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。・・・
【0068】
第1実施形態では、在席マップ(図6参照)を表示するようにしたが、この在席マップでは、オフィスでの人物の在席状況を確認できるが、各人物を簡単に識別することができない。そこで、本実施形態では、人物の顔画像を含む人物アイコンを在席マップに表示して、複数の人物の在席状況を一括して確認するとともに、各人物を簡単に識別できるようにする。
・・・
【0084】
図10に示すように、在席マップ画面には、各人物の在席状況(滞在状況)を表す在席マップ52(滞在マップ)が表示される。この在席マップ52では、対象となる部屋の中に座席を有する人物ごとの人物アイコン53(人物画像)が、オフィス(対象エリア)のレイアウトを表すエリアマップ44(地図画像)上に重畳されている。エリアマップ44には机の画像45が描画されている。
【0085】
人物アイコン53は、各人物の座席に対応する位置、具体的には各人物が着座する椅子の位置に表示される。この人物アイコン53には、人物の顔画像(顔の撮影画像)が埋め込まれている。これにより、人物を容易に識別することができる。
・・・
【0088】
図11に示すように、人物アイコン53は、人物の在席状況に応じて表示形態が変化する。図11(A)に示す例では、在席の有無に応じて人物アイコン53の顔画像の色が変化する。具体的には、在席時には顔画像がカラーで表示され、不在時には顔画像がグレーで表示される。これにより、人物が在席しているか否かをユーザが即座に確認することができる。」
「【0149】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。図19は、第4実施形態に係る施設管理装置3およびユーザ端末4の概略構成を示すブロック図である。
【0150】
飲食店などの店舗では、フリーレイアウト、すなわち、営業時間内に顧客や店員が椅子およびテーブルを自由に移動させることができる場合がある。この場合、人物の在席を検知するために映像上に設定される検知エリアが、実際の座席の位置からずれた状態となるため、在席検知の精度が低下する。
【0151】
そこで、本実施形態では、店舗に設置されて人物の滞在位置を規定する定形物体、具体的にはテーブルおよび椅子の位置を検出して、その検出結果に基づいて検知エリアを設定する。この処理を定期的に行うことで、検知エリアが随時更新され、顧客や店員が椅子およびテーブルを移動させた場合でも、在席検知の精度低下を避けることができる。
【0152】
施設管理装置3は、第1実施形態と同様に、通信部21と、プロセッサ22と、記憶部23と、モニタ24(表示装置)と、入力デバイス25と、を備えている。
【0153】
通信部21、記憶部23、モニタ24、および入力デバイス25は、第1実施形態と同様である。
【0154】
プロセッサ22は、人物検出、物体検出、検知エリア設定、および検知エリア修正の各処理を行う。この他、プロセッサは、第1実施形態と同様に、在席検知、および画面制御の各処理を行う。
【0155】
人物検出の処理では、カメラ1から取得した映像から人物を検出する。映像内に人物が存在すると、物体検出の処理において椅子およびテーブルの検出精度が低下するため、映像から人物が検出された場合には、以降の物体検出および検知エリア設定の処理は行わない。
【0156】
物体検出の処理では、カメラ1から取得した映像から椅子およびテーブルを検出して、椅子およびテーブルの位置情報を取得する。なお、物体検出の処理に先だって、店舗に設置される椅子およびテーブル(定形物体)を識別器に予め学習させて物体検出を行うようにするとよく、この定形物体の学習により、物体検出の検出精度を向上させることができる。
【0157】
検知エリア設定の処理では、物体検出の処理で取得した椅子およびテーブルの位置情報に基づいて、人物が在席するか否かの在席検知の対象となる検知エリアを設定する。このとき、カメラ1から離れた位置にある椅子およびテーブルは映像に小さく映るため、カメラ1からの距離に応じて検知エリアの大きさを補正する。
【0158】
検知エリア修正の処理では、検知エリア設定の処理で設定された検知エリアに誤りがある場合に、検知エリア編集画面(図23参照)をモニタ24に表示して、この検知エリア編集画面上でのオペレータの操作に応じて、検知エリアの位置やサイズを修正する。
【0159】
なお、本実施形態では、第1実施形態と同様に、在席検知により人物の滞在状況に関する滞在情報を取得して、その滞在情報に基づいて表示情報を生成するが、この表示情報として、第1実施形態と同様に、滞在マップ(在席マップ)を生成するようにしてもよい。これにより、大規模な店舗において、顧客の滞在状況を一目で把握することができる。
【0160】
また、滞在情報に基づいて、顧客の座席占有時間、在席率、および平均滞在時間など、店舗の運営状況に関する統計情報を生成して、その統計情報に関する表示情報を生成するようにしてもよい。」
「【0183】
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。図24は、第5実施形態に係る施設管理装置3およびユーザ端末4の概略構成を示すブロック図である。
・・・
【0188】
プロセッサ22は、人物リスト生成、人物アイコン生成、物体検出、エリアマップ生成、エリアマップ修正、および在席マップ生成の各処理を行う。この他、プロセッサ22は、第1実施形態と同様に、在席検知および画面制御の各処理を行う。
・・・
【0191】
物体検出の処理では、カメラ1の映像から物体を検出して、オフィス(対象エリア)における物体の位置情報を取得する。本実施形態では、映像から椅子および机を検出して、椅子および机の位置情報を取得する。
【0192】
エリアマップ生成の処理では、椅子および机の位置情報に基づいて、オフィス(対象エリア)のレイアウトを表すエリアマップ44(図25参照)を生成する。」
「【図3】
[図:0001414223000001.jpg]
」
「【図4】
[図:0001414223000002.jpg]
」
「【図6】
[図:0001414223000003.jpg]
」
「【図10】
[図:0001414223000004.jpg]
」
「【図11】
[図:0001414223000005.jpg]
」
「【図19】
[図:0001414223000006.jpg]
」
(2)甲1に記載された発明
上記(1)によれば、甲1には、「施設管理装置」に関する以下の発明(「甲1発明」という。)が記載されている。
「施設内の各部屋(対象エリア)に設置されたカメラ1から送信される映像を受信して、その映像を解析することで、施設内の各部屋(対象エリア)における人物の滞在状況に関する表示情報を生成する施設管理装置3であって、(【0026】、【0028】)
施設管理装置3は、通信部21と、プロセッサ22と、を備え、(【0043】、【0152】)
通信部21は、カメラ1との間で通信を行い、カメラ1から送信される映像を受信し、(【0044】、【0153】)
プロセッサ22は、人物検出、物体検出、エリアマップ生成、検知エリア設定、検知エリア修正、在席検知、画面制御の各処理を行い、(【0047】、【0154】、【0188】)
人物検出の処理では、カメラ1から取得した映像から人物を検出し、映像から人物が検出された場合には、以降の物体検出および検知エリア設定の処理は行わず、(【0155】)
物体検出の処理では、カメラ1から取得した映像から椅子およびテーブルまたは机を検出して、椅子およびテーブルまたは机の位置情報を取得し、物体検出の処理に先だって、店舗に設置される椅子およびテーブル(定形物体)を識別器に予め学習させることにより、物体検出の検出精度を向上させることができるものであり、(【0156】、【0191】)
エリアマップ生成の処理では、椅子および机の位置情報に基づいて、対象エリアのレイアウトを表すエリアマップ44を生成し、(【0192】)
検知エリア設定の処理では、物体検出の処理で取得した椅子およびテーブルの位置情報に基づいて、人物が在席するか否かの在席検知の対象となる検知エリアを設定し、(【0157】)
検知エリア修正の処理では、検知エリア設定の処理で設定された検知エリアに誤りがある場合に、オペレータの操作に応じて、検知エリアの位置やサイズを修正し、(【0158】)
在席検知の処理では、カメラ1の映像に基づいて、映像上に予め設定された人物の滞在が想定される検知エリアにおける人物の滞在を一定時間ごとに検知して、各検知エリアにおける一定時間ごとの人物の滞在状況に関する滞在情報を取得し、(【0048】)
画面制御の処理では、在席検知の検知結果(滞在情報)に応じて一定時間ごとに更新される滞在状況提示画面に関する表示情報を生成し、ユーザが操作するPCやタブレット端末などのユーザ端末4に表示させる、施設内の各部屋(対象エリア)における人物の滞在状況に関する画面を制御し(【0029】、【0051】)、在席検知により取得される滞在情報に基づいて生成される表示情報としての滞在マップ(在席マップ)は、座席ごとの在席状況を表す座席アイコン43(定形画像)が、対象エリアのレイアウトを表わすエリアマップ44(地図画像)上に重畳され、座席アイコン43には、在席状況(在席および不在)に応じて「在」または「不」の文字が表示されるものである、(【0062】、【0063】、【0159】)
施設管理装置3。」
2 甲2(特開2011-22716号公報)
甲2には、以下のとおりの記載がある。
「【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、空間環境を個人の好みに合った状態で利用することができるビル管理システムを提供することを目的とする。」
「【0010】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態によるビル管理システムを説明する。図1は同実施形態の構成を示すブロック図である。この図において、符号1は、フリーアドレス空間において、利用者が画面に表示された「オススメ席」を確認する表示装置と、利用者の目的情報(もしくはスケジュール情報)、デフォルトの好み情報を入力する情報入力装置とを備える端末装置であり、パソコン等で構成する。符号2は、利用者が端末装置1から入力した目的情報、設備機器の状態監視情報、利用者が携帯する無線ICタグ6や什器に取り付けられた無線ICタグ7がある位置を位置情報読取装置8、9によって読み取った位置情報、温度センサ4、照度センサ5から出力される外部要因情報等をデータベース化し、利用者それぞれの「好み情報」から導かれる「オススメ席」を端末装置1へ出力するとともに、同時に空間環境を制御するために照明装置10、空調装置11、遮光装置(窓遮光)12の動作を制御するための制御信号を出力するOA系サーバである。
【0011】
符号21は、端末装置1から入力されたフリーアドレス空間の利用目的情報を記憶する目的情報管理データベース(DB)である。符号22は、温度センサ4が検出したフリーアドレス空間の温度情報と、照度センサ5が検出したフリーアドレス空間の照度情報とを時刻情報に関係付けて記憶する外部環境データベース(DB)である。外部環境データベース22には、温度や照度の他に、湿度や騒音を検出するセンサが出力する情報に基づいて、湿度や騒音の状態を示す情報が記憶されていてもよい。符号22は、利用者が携帯する無線ICタグ6や什器に取り付けられた無線ICタグ7がある位置を位置情報読取装置8、9によって読み取った位置情報を記憶する位置情報データベース(DB)である。符号24は、設備機器の制御情報を記憶する機器制御情報データベース(DB)である。符号25は、利用者の好みを学習した結果の情報を記憶する学習用データベース(DB)である。符号26は、利用者の好みに合うように、様々な要因から実行するべき機器の制御を判断する判断部である。」
「【0015】
次に、OA系サーバ2が情報の収集を行う動作を説明する。OA系サーバ2は、BA系サーバ3から出力される状態監視情報を入力し、機器制御情報データベース24に記憶する。また、OA系サーバ2は、位置情報読取装置8、9から出力される利用者や什器の位置情報を入力して、位置情報データベース23に記憶する。また、OA系サーバ2は、温度センサ4、照度センサ5等から出力される外部環境情報を入力し、外部環境データベース22に記憶する。
【0016】
次に、利用者がフリーアドレス空間内の座席を使用する場合の動作を説明する。利用者は、フリーアドレス空間を使用する場合、端末装置1を操作して、「作業モード情報」を入力する。ここで入力するべき作業モードとは、例えば、利用目的に応じた「集中」、「議論」、「発想」のいずれかである。OA系サーバ2は、端末装置1において入力された作業モードの情報を読み取るともに、位置情報読取装置8により端末装置1を操作した利用者が携帯する無線ICタグ6に記憶されている利用者情報を読み取り、利用者情報と作業モード情報とを関係付けて目的情報管理データベース21に記憶する。そして、判断部26は、端末装置1を操作している利用者の好み情報を学習用データベース25から読み出すとともに、外部環境データベース22、位置情報データベース23、機器制御情報データベース24のそれぞれに記憶されている情報を参照して、好み情報に合致する「オススメ席」の位置を選択する。このとき、判断部26は、好み情報の優先度に応じて、好み情報に合致する「オススメ席」を選択する。
【0017】
次に、OA系サーバ2は、端末装置1に、選択した「オススメ席」の位置を表示する。図3に端末装置1に「オススメ席」の位置を表示した例を示す。端末装置1には、図3に示すように、「オススメ席」の位置と合わせて現在の着席情報(誰がどこに座っているか、テーブルの組合せはどうなっているか)、既に着席している各人が入力した「作業モード情報」、各テーブルの設備機器運転情報(温度、湿度、照度)も表示される。この表示を見た利用者は、表示された「オススメ席」に着席するか否かは任意である。判断部26は、利用者が携帯する無線ICタグ6の位置情報を参照して、端末装置1に表示した「オススメ席」に利用者が着席したか否かを判断し、「オススメ席」に着席した場合は処理を終了する。一方、「オススメ席」に着席せずに、他の席に着席した場合、判断部26は、着席した周辺環境(その席の温度・湿度・照度、その席の場所(隅か中央か)、その席の人密度)に基づいて、学習用データベース25に記憶されている好み情報を更新する。」
「【図1】
[図:0001414223000007.jpg]
」
「【図3】
[図:0001414223000008.jpg]
」
3 甲3(特許第5541582号公報)
甲3には、以下のとおりの記載がある。
「【0001】
本発明は空間情報管理システム、方法およびプログラムに関し、特にオフィス空間などにおいて、個々の空間の使われ方が固定されていない場合においても、その空間が執務エリアか、会議エリアかといった属性情報をその場の状況に応じて動的に管理することが可能な空間情報管理システム、方法及びプログラムに関する。」
「【0012】
位置管理装置20は、オフィスの空間内に存在する従業員の位置情報を取得する装置である。具体的には従業員に持たせた無線デバイスの位置情報を、無線LAN、赤外線、RF-ID、超音波などを用いて取得する方法や、監視カメラで撮像された画像から、画像認識によって従業員の位置情報を識別する方法など、あらゆる測位方法を適用することが可能である。」
「【0015】
位置情報取得部300は、位置管理装置20からオフィス内の個々の空間における従業員の位置情報を取得して、個々の空間に存在する従業員の人数を空間状況情報として空間状況記憶部500に記憶する。」
「【0028】
本実施の形態では、個々の空間に存在する従業員の人数に基づいて、空間属性を判別することが可能であるため、空間の属性情報を、個々の空間の従業員の行動に基づいて動的に管理することができる。」
「【0032】
什器設置状況管理装置21は個々の空間内に設置されている机や椅子といった什器の設置位置情報を取得するための装置である。図2の位置管理装置20と同様に、什器に取り付けた無線デバイスの位置情報を、無線LAN、赤外線、RF-ID、超音波などを用いて取得する方法や、監視カメラで撮像された画像から、画像認識によって什器の設置位置情報を識別する方法など、あらゆる測位方法を適用することが可能である。
【0033】
また、什器設置情報取得部310は、什器設置状況管理装置21からオフィス内の個々の空間における什器の設置位置情報を取得して、個々の空間に設置されている什器の数を空間状況記憶部500に記憶する。」
「【0040】
本実施の形態では、個々の空間に存在する什器の設置状況に基づいて、空間属性を判別することが可能であるため、空間の属性情報を、個々の空間の使われ方に基づいて動的に管理することができる。」
「【0046】
本発明は、オフィス内の同一の空間においても、ユーザや机や椅子などの什器を移動させ、レイアウトを変えることにより、会議用途、個人の執務用途といったように複数の用途に使うような運用を行っているオフィスに適用することができる。このようなオフィスの具体例としては、会議の場合は複数の机を密着させたり、会議を行うユーザ同士が向かい合うように机の向きを調整しておくが、個人の執務用途に使用する場合には、個々人が自分の業務に集中できるようにするために個々の机が一定の距離を保って設置したり、ユーザ同士が向かい合わないようにそれぞれが窓側や壁側などを向くような方向で設置するといったレイアウトを行っているオフィスが挙げられる。特に個々のユーザの席が固定化されていないフリーアドレス制を採用しているオフィスで多く見られるが、このようなオフィスでは個々のユーザの席が固定化されていないため、同僚の居場所が分からないことが多く、お互いのプレゼンスを知ることが円滑なコミュニケーションを取る上で重要となっている。
本発明によれば、空間内に存在するユーザの数(密集度)、または什器の設置位置、方向などによって、空間の使用用途を判別することが可能となるため、このようなオフィスにおいても、ユーザの現在位置情報が分かれば、その空間の使用用途から、ユーザが会議中であるかどうかといったプレゼンス情報を確認することが可能となる。例えば、会議を行う際は互いの机を密着させて集まるが、その他の通常の業務を行う場合は一定の距離を保って机を配置しているようなオフィスに本発明を適用すると、オフィス内の一定範囲内に存在するユーザの数が増加しているかどうか、机が密着して設置されているかどうかが検出でき、その空間が会議室として使用されているか、通常の業務のために使用されているか、とういうことが分かり、そこに存在するユーザのプレゼンスを会議中または、通常業務中といった形で判定することが可能となる。同様に、会議を行う場合はユーザ同士が向き合うように机を配置するが、その他の通常の業務を行う場合は窓側や壁側などを向くように机を配置するようなオフィスに本発明を適用すると、机の配置の向きが検出でき、その空間が会議室として使用されているか、通常の業務のために使用されているかが分かり、そこに存在するユーザのプレゼンスを判定することが可能となる。これにより、オフィス内で離れた場所にいる相手に電話などでコミュニケーションを取ろうとした場合でも相手のプレゼンスがわかるため、例えば会議中に電話をかけてしまうといった無駄なコミュニケーションが減るため、オフィスにおけるコミュニケーションの効率化を実現することが可能となる。」
4 甲4(特開2018-128859号公報)
甲4には、以下のとおりの記載がある。
「【0005】
これに関する技術として、例えば特許文献1には、フリーアドレススタイルのオフィス等において、在席状況をユーザに表示するためのフロアマップの作成を容易にし、座席表示システムの運用を容易にする発明が記載されている。」
「【0009】
本発明は、上記の点に鑑み提案されたものであり、一つの側面では、店舗の座席マップ作成に要する負担を低減し、座席表示に関するシステムの運用管理を容易化することを目的とする。」
「【0027】
撮像部101は、飲食店舗に配置されるテーブル及び椅子を撮像範囲として設置されたカメラ21(撮像装置)により、テーブル及び椅子を含む画像を継続して撮像する。
【0028】
画像処理部102は、撮像部101により撮像された画像に基づいて、飲食店舗におけるテーブル及び椅子の配置位置を検出する。
【0029】
生成部103は、画像処理部102により検出されたテーブル及び椅子の配置位置に基づいて、座席マップを生成する。」
「【0069】
<座席マップの生成処理>
上述したようにカメラ21は、店舗に配置されているテーブル及び椅子を含む画像を座席表示サーバ10に逐次送信しており、座席表示サーバ10は、カメラ21から受信した画像(蓄積画像)に基づいて、座席マップを生成する。」
「【図9】
[図:0001414223000009.jpg]
」
「【図10】
[図:0001414223000010.jpg]
」
5 甲5(特開2010-21700号公報)
甲5には、以下のとおりの記載がある。
「【0006】
本発明の目的は、複数名の人間のコミュニケーション状態を定量的に取得し、可視化表示を行うことができるコミュニケーション検出システム及びコミュニケーション検出装置を提供することにある。」
「【0035】
本実施形態のコミュニケーション検出システム1は、複数名(図示の例では4名)の会社の社員P1,P2,P3,P4(被検出者)がそれぞれ所持する(又は所持品に設ける等、別途の態様で付随させてもよい)移動局T1,T2,T3,T4と、フロア内にそれぞれ設置された複数(図示の例では4つ)の基地局R1,R2,R3,R4と、居室Z2内に設置されて上記各基地局R1~R4と通信ネットワークNWを介して接続されている管理サーバS(コミュニケーション検出装置)とを有している。
【0036】
各基地局R1,R2,R3,R4は、フロアの例えば壁面に設置され、協働してフロア内の全域を通信範囲としている。そして、社員P1,P2,P3,P4(以下適宜、総称して「社員P」という)とともに移動する移動局T1,T2,T3,T4(以下適宜、総称して単に「移動局T」という)に対し無線通信を介した情報送受信を行い、その結果によってフロア内の社員Pの位置を管理サーバSにて検出できるようになっている(詳しくは後述する)。」
「【0096】
なお、上記ステップSS10における管理サーバSから基地局Rに対する移動局Tへの距離検出用の電波送信要求を送信するよう指示信号の出力は、所定の時間間隔で常時行われる(例えば1秒間隔)。この結果、上記移動局Tの位置検出も、リアルタイムで常時行われることとなっている。また、このような基地局R1~R4(又は特定の基地局R)からの送信要求に応じて移動局Tからの距離検出用電波信号を送信するようにしたが、これに限られない。すなわち、移動局Tが一定時間間隔で自発的に電波信号を発信し続け、各基地局Rがその発信し続ける電波信号を受信し、これに基づき管理サーバSで距離検出を行うようにしてもよい。この場合も、移動局Tの位置検出はリアルタイムで常時行われる。」
6 甲6(特開2018-32294号公報)
甲6には、以下のとおりの記載がある。
「【0004】
オフィスのフリーアドレス化に伴い社員の行動範囲が拡大するため、社員の所在地が判別しづらく、社員間のコミュニケーションに支障を来すことが懸念される。本発明は、こうした課題に鑑みてなされたものであり、主たる目的は、フリーアドレス化されたオフィスにおける社員同士の交流活性化を支援する技術を提供することである。」
「【0020】
位置分析エンジン24は、複数の社員それぞれの所在位置を検出する検出部として機能する。具体的には、位置分析エンジン24は、複数の社員それぞれの社員端末12が接続されたAP14の情報に基づいて、各社員の社員端末12が存在する位置を検出し、すなわち各社員の所在位置を検出して各社員のIDに対応づけて保持する。なお、AP14への接続時に社員端末12から提供された端末IDやMACアドレスに基づいて当該端末の所持者(言い換えれば操作者としての社員)のIDを識別してもよい。実施例の位置分析エンジン24は、複数のAP14およびコミュニケーション支援サーバ20と通信可能な独立したサーバとするが、所在位置検出プログラムとしてコミュニケーション支援サーバ20に組み込まれてもよいし、所在位置検出アプリケーションソフトウェアとして社員端末にインストールされてもよい。
【0021】
位置分析エンジン24は、オフィスビルの各フロアにおける複数のAP14の設置位置、具体的には、ビル・フロアの識別情報とフロア内での位置(フロアの平面座標系におけるXY座標値)を予め保持する。位置分析エンジン24は、複数のAP14のそれぞれから、自機に接続された社員端末12(ここでは社員端末12aとする)の情報と、その接続における電波強度の情報を定期的に取得する。なお、これらの情報をリアルタイムに取得してもよい。位置分析エンジン24は、複数のAP14で検出された社員端末12aとの接続の電波強度に基づいて、複数のAP14のそれぞれから社員端末12aへの距離を導出し、各AP14からの距離に基づく三点測量により、社員端末12aの位置(フロアの平面座標系におけるXY座標値)を導出する。」
「【0036】
位置情報取得部64は、社員検索部58により取得された社員IDをキーとして、当該社員の所在位置を示すデータを位置分析エンジン24から取得する。位置分析エンジン24から取得される社員の所在位置を示すデータは、その社員が所持する社員端末12の検出位置を示すデータであり、ビルおよびフロアの識別情報と、そのフロアの平面図上のXY座標値を含む。」
「【0062】
図6の地図画面92では、フロアマップ93上に、社員B・社員C・社員Dそれぞれの対象社員オブジェクト94が配置されている。対象社員オブジェクト94は、社員の所在位置を示す所在位置オブジェクト96(斜線で網掛けされた円)と、社員の氏名を示す氏名オブジェクト98(吹き出し)を含む。社員Bと社員Cの所在位置オブジェクト96は、会議室Aの範囲を示すエリア100に配置されている。また、社員Dの所在位置オブジェクト96は、柱B付近の範囲を示すエリア102に配置されている。既述したように、エリア100では、社員Bの所在位置オブジェクト96と、社員Cの所在位置オブジェクト96とが重ならないように配置される。」
「【0067】
エリア判定部65は、位置情報取得部64により取得された各社員の位置情報に基づいて、各社員が存在するエリアを特定する。利用状況検出部74は、エリア判定部65により特定された各社員が存在するエリアに基づいて、オフィスビル内の各エリアの利用状況を検出する(S34)。具体的には、利用状況検出部74は、オフィスビル内のエリアごとに、エリアの利用者数(すなわち存在する社員端末12の個数)を計数し、その計数結果を各エリアの利用状況(言い換えれば各エリアの混雑度合い)を示すデータとする。利用状況検出部74は、各エリアの利用者数を示すデータを利用状況蓄積部50へ格納する(S36)。実施例におけるエリアごとの利用者数計数頻度は1時間に一度とする。前回の情報取得から予め定められた期間(例えば1時間)が未経過であれば(S30のN)、S32~S36をスキップする。」
「【0070】
既述したように、エリアごとの利用者数は1時間に一度計数される。S40において、利用状況検出部74は、対象期間における計測単位ごとに各エリアの利用者数を集計し、計測単位ごとの利用者数の平均値を各エリアの混雑度合いとして導出する。例えば、対象期間として或る1日の8時間が指定され、計測単位として「時」が指定された場合、利用状況検出部74は、対象期間の8時間における各エリアの利用者数(時間単位)を利用状況蓄積部50から取得し、各エリアの1時間あたりの利用者数の平均を各エリアの混雑度合いとして導出する。また、対象期間として或る1週間が指定され、計測単位として「日」が指定された場合、利用状況検出部74は、対象期間の1週間における各エリアの利用者数(時間単位)を利用状況蓄積部50から取得し、各エリアの利用者数を日単位に集計して、その集計値(日単位)の平均を各エリアの混雑度合いとして導出する。」
7 甲7(特開2010-86224号公報)
甲7には、以下のとおりの記載がある。
「【0013】
人感センサユニット10は、一定間隔でセンサ検出範囲内の赤外線の変化量から人の行動の有無を判定するセンサユニットであり、赤外線発光素子および赤外線受光素子を有する赤外線センサと、赤外線センサの出力に基づき行動検出を行う行動検出手段と、時間の計算を行う時間計算手段、行動検出手段により検出した変化情報をリレーユニット20に送信する送信手段を有している。また、人感センサユニット10はメモリを内蔵し、メモリ内にセンサIDが保持されている。上記時間計算手段は、内部時計であり、公知の内部時計を用いることができる。前記行動検出手段は、所定のアルゴリズムに従って処理を行うものであり、CPUにプログラムを実行させることにより実現することも可能であるが、本実施形態では、上記アルゴリズムが回路化されている。
【0014】
リレーユニット20は、複数の人感センサユニット10からの変化情報をまとめて混雑状況集計サーバ30に渡す役割をもつユニットであり、人感センサユニット10から変化情報を受信する受信手段と、受信した変化情報に時刻を付与する時刻付与手段と、付与された時刻情報とともに変化情報を混雑状況集計サーバ30に送信する送信手段を有している。
【0015】
混雑状況集計サーバ30は、リレーユニット20を介して受信したセンサユニット10からの変化情報を解析して混雑状況を求めるものであり、変化情報記憶手段(記憶装置)、変化割合算出手段(行動検出時間算出手段、混雑度判定手段)、混雑度出力手段(ディスプレイ)として機能する。現実には、通信機能を有するサーバコンピュータに専用のプログラムを組み込むことにより実現される。」
第5 当審の判断
1 本件発明1について
(1)対比
本件発明1と甲1発明とを対比する。
ア 甲1発明の「施設管理装置3」は、「人物検出、物体検出、エリアマップ生成、検知エリア設定、検知エリア修正、在席検知、画面制御の各処理」を行う「プロセッサ22」を備え、「人物検出の処理では、カメラ1から取得した映像から人物を検出し」、「物体検出の処理では、カメラ1から取得した映像から椅子およびテーブルまたは机を検出して、椅子およびテーブルまたは机の位置情報を取得」するなど、カメラ1から取得した映像情報に対する情報処理を行い、また、「画面制御の処理では、在席検知の検知結果(滞在情報)に応じて一定時間ごとに更新される滞在状況提示画面に関する表示情報を生成」するなどの情報処理を行うものであるから、甲1発明の「施設管理装置3」は、以下の相違点は別として本件発明1の「情報処理装置」に相当する。
イ 甲1発明の「プロセッサ22」は、上記アのとおり、「物体検出の処理」において、「カメラ1から取得した映像から椅子およびテーブルまたは机を検出して、椅子およびテーブルまたは机の位置情報を取得」するものであって、甲1発明の「椅子およびテーブルまたは机」は本件発明1の「什器」に、甲1発明の「椅子およびテーブルまたは机の位置情報」は本件発明1の「什器位置情報」に、それぞれ相当する。
また、甲1発明の「プロセッサ22」は、上記アのとおり、「人物検出の処理」において、「カメラ1から取得した映像から人物を検出」しており、甲1発明の「人物」は本件発明1の「ユーザー」に相当する。そして、甲1発明の「プロセッサ22」は、「在席検知の処理」において、「カメラ1の映像に基づいて、映像上に予め設定された人物の滞在が想定される検知エリアにおける人物の滞在を一定時間ごとに検知して」、「人物の滞在状況に関する滞在情報」を取得するものである。
してみると、甲1発明の「プロセッサ22」が、「物体検出の処理」によって取得する「椅子およびテーブルまたは机の位置情報」は、「什器位置情報」を含む点で、本件発明1の「什器情報」と共通し、甲1発明の「プロセッサ22」が、「在席検知の処理」によって取得する「人物の滞在状況に関する滞在情報」は、「ユーザー」に関する「情報」である点で、本件発明1の「ユーザー情報」と共通する。
したがって、甲1発明において、「物体検出の処理」により「椅子およびテーブルまたは机の位置情報」を取得し、「在席検知の処理」により「人物の滞在状況に関する滞在情報」を取得する「プロセッサ22」は、「什器位置情報を含む什器情報と、ユーザー情報とを受け付ける」点で、本件発明1の「受付部」と共通する。
ウ 甲1発明の「プロセッサ22」は、上記イのとおり、「在席検知の処理」において、「カメラ1の映像に基づいて、映像上に予め設定された人物の滞在が想定される検知エリアにおける人物の滞在を一定時間ごとに検知」するものである。
また、甲1発明の「プロセッサ22」は、「検知エリア設定の処理」において、「物体検出の処理で取得した椅子およびテーブルの位置情報に基づいて、人物が在席するか否かの在席検知の対象となる検知エリアを設定」するものであるから、設定された「検知エリア」において「人物が在席するか否か」を検知する「在席検知の処理」は、上記イを踏まえると、「椅子およびテーブルの位置情報」と「人物の滞在状況に関する滞在情報」に基づいて、「椅子およびテーブル」の利用状況を分析する処理であるといえる。
したがって、甲1発明において、「在席検知の処理」により「検知エリアにおける人物の滞在を一定時間ごとに検知」する「プロセッサ22」は、「前記受付部が受け付けた一又は複数の前記什器情報の各々に含まれる前記什器位置情報と、一又は複数の前記ユーザー情報の各々に含まれる情報とに基づいて、一又は複数の什器の各々の利用状況を分析する」ものである点で、本件発明1の「分析部」と共通する。
エ 甲1発明の「プロセッサ22」は、「エリアマップ生成の処理」において、「椅子および机の位置情報に基づいて、対象エリアのレイアウトを表すエリアマップ44を生成」するものであり、上記イを踏まえると、「対象エリアのレイアウトを表すエリアマップ44」は、対象エリアのエリアマップ(地図画像)における「前記什器位置情報」が示す位置に、当該「什器」を示す情報を配置した情報であるといえるから、甲1発明の「プロセッサ22」が「エリアマップ生成の処理」により生成する「エリアマップ44」は、本件発明1の「前記什器位置情報に該当する位置に什器を示す情報」に相当する。
また、甲1発明の「プロセッサ22」は、「画面制御の処理」において、「在席状況(在席および不在)に応じて「在」または「不」の文字が表示される」「座席ごとの在席状況を表す座席アイコン43(定形画像)」を、「対象エリアのレイアウトを表わすエリアマップ44(地図画像)上に重畳」することにより、「在席検知により取得される滞在情報に基づいて」「表示情報としての滞在マップ(在席マップ)」を生成するものである。ここで、「表示情報としての滞在マップ(在席マップ)」上で、「在」の文字が表示される「座席アイコン43」が重畳される位置は、上記ウを踏まえると、「椅子およびテーブルの位置情報」に基づいて設定された「検知エリア」において、「人物の滞在状況に関する滞在情報」に基づいて「人物の在席」が検知された位置であるといえるから、そのような「在」の文字が表示される「座席アイコン43」は、「ユーザー(の存在)を示す情報」であるといえる。
そして、甲1発明の「プロセッサ22」が行う「画面制御の処理」は、「在席検知の検知結果(滞在情報)に応じて一定時間ごとに更新される滞在状況提示画面に関する表示情報を生成」するものであるから、「表示情報としての滞在マップ(在席マップ)」は「一定時間ごと」、すなわち「時刻毎に」作成するものである。
したがって、甲1発明において、「プロセッサ22」が「画面制御の処理」により「在席検知により取得される滞在情報に基づいて」「表示情報としての滞在マップ(在席マップ)」を生成する処理は、「前記分析部は、前記什器位置情報に該当する位置に什器を示す情報を表示し、前記ユーザー情報に含まれる情報に該当する位置にユーザーを示す情報を表示した画像を時刻毎に作成する」処理である点で、本件発明1と共通する。
オ 以上、ア~エによると、本件発明1と甲1発明とは、以下の一致点、相違点を有する。
[一致点]
「什器位置情報を含む什器情報と、ユーザー情報とを受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた一又は複数の前記什器情報の各々に含まれる前記什器位置情報と、一又は複数の前記ユーザー情報の各々に含まれる情報とに基づいて、一又は複数の什器の各々の利用状況を分析する分析部と
を備え、
前記分析部は、前記什器位置情報に該当する位置に什器を示す情報を表示し、前記ユーザー情報に含まれる情報に該当する位置にユーザーを示す情報を表示した画像を時刻毎に作成する、情報処理装置。」
[相違点1]
「受付部」が受け付ける「什器情報」に関し、本件発明1は「什器識別情報と第1時刻情報」を含み、「什器位置情報」が「前記第1時刻情報での」情報であるのに対し、甲1発明にはそのような特定がない点。
[相違点2]
「受付部」が受け付ける「ユーザー情報」に関し、本件発明1は「端末装置識別情報と第2時刻情報と前記第2時刻情報での端末装置位置情報」を含むのに対し、甲1発明はそのような特定がない点。
[相違点3]
「分析部」で「一又は複数の什器の各々の利用状況を分析する」際に、本件発明1は「前記什器位置情報」に加え、「前記第1時刻情報」、「前記端末装置位置情報」、「前記第2時刻情報」に基づいて分析するのに対し、甲1発明はそのような情報に基づいて分析するものではない点。
[相違点4]
「分析部」で「ユーザーを示す情報」を表示した画像を作成する際の「前記ユーザー情報に含まれる情報に該当する位置」について、本件発明1は「前記端末装置位置情報に該当する位置」であるのに対し、甲1発明はそのような特定がない点。
(2)相違点に対する判断
事案に鑑み、上記[相違点1]について検討する。
甲2~甲7(特に、第4の2~7において下線を付加した箇所の技術的事項を参照。)のいずれにも、上記[相違点1]に係る構成のように、「什器情報」が「什器識別情報」と「第1時刻情報」を含むことは記載されていない。
この点に関し、甲2には、「位置情報読取装置8、9」が「什器に取り付けられた無線ICタグ7がある位置」を読み取ることにより得られる「什器の位置情報」を「OA系サーバ2」へ出力し、「OA系サーバ2」が当該「什器の位置情報」を入力して「位置情報データベース23」に記憶する技術的事項が、甲3には、「机や椅子といった什器」に「無線デバイス」を取り付け、「什器設置状況管理装置21」が「什器に取り付けた無線デバイスの位置情報を、無線LAN、赤外線、RF-ID、超音波などを用いて取得する」ことにより、「オフィス内の個々の空間における什器の設置位置情報」を取得する技術的事項が、それぞれ記載されているものの、いずれも位置情報を取得する際に、「什器識別情報」や「第1時刻情報」を受け付けるものではない。また、甲4には、甲1発明と同様に、「撮像された画像に基づいて、飲食店舗におけるテーブル及び椅子の配置位置を検出する」技術的事項が記載されているものの、「什器識別情報」や「第1時刻情報」を受け付けるものではない。そして、甲5~甲7に記載の技術的事項は、そもそも「什器情報」を取得するものではない。
そのため、甲1発明に甲2~甲7に記載された技術的事項を適用しても、上記[相違点1]に係る構成には至らない。また、甲1発明の「施設管理装置3」は、「カメラ1から取得した映像から椅子およびテーブルまたは机を検出して、椅子およびテーブルまたは机の位置情報を取得」することにより、「多数の人物が滞在する場所を対象にして各人物の滞在状況を提示する場合の視認性に優れた滞在マップの作成や更新の作業を効率よく行う」という課題を解決するものであるところ、そのような甲1発明において、上記[相違点1]に係る構成のように、「什器識別情報」と「第1時刻情報」を受け付けるように変更する動機もない。
そして、本件発明1は、上記相違点1の構成を備えることにより、本件明細書の【0003】~【0005】に記載された、「この技術では、解析対象エリア内を移動する人が携帯する端末から発信される端末IDと、当該端末IDが発信された際に端末が存在する位置を示す位置IDと、当該位置IDで示される位置に人が存在する時刻とを取得し、端末IDと位置IDと時刻との組み合わせを、それらを取得するたびに蓄積する。そして、蓄積された複数の端末IDと位置IDと時刻との組み合わせの情報に基づいて、解析対象エリア内に設けられた複数の小エリアそれぞれにおける人の利用状況を解析して出力する」(【0003】)が、「オフィスや公共施設等における執務空間などの解析対象エリア内に設けられた複数の小エリアそれぞれにおける人の利用状況が解析される。このため、前述した技術では、解析対象エリア内に設置されている椅子などの什器の利用状況は解析できない」(【0005】)という課題を解決することができるものである。
したがって、甲1発明及び甲2~甲7に記載の技術的事項に基づいて、当業者が上記[相違点1]に係る構成を容易に想到し得たとはいえない。
(3)申立人の主張について
申立人は、本件発明1と甲1発明の対比において、
「「什器識別情報」の取得に際し、甲1の段落0156には、「物体検出の処理に先だって、店舗に設置される椅子およびテーブル(定形物体)を識別器に予め学習させて物体検出を行う」と記載されている。この記載から、甲1のプロセッサ22が各椅子およびテーブルの識別情報を取得できることを読み取ることができる。」(特許異議申立書、第21頁)
と主張している。
しかしながら、甲1の段落【0156】に記載されているのは、「カメラ1から取得した映像」から、被写体としての「椅子およびテーブル(定形物体)」を検出する処理であって、個々の什器を識別するための「什器識別情報」を取得するものではない。
したがって、甲1の段落【0156】の記載を根拠に、甲1発明には「什器識別情報」を取得することが記載されているとする、申立人の上記主張は採用できない。
(4)小括
したがって、上記[相違点2]~[相違点4]について検討するまでもなく、本件発明1は、甲1発明及び甲2~甲7に記載の技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
2 本件発明2~本件発明6について
本件発明2~本件発明6は、本件発明1の構成に限定を加えて減縮したものであり、これらの請求項に係る発明は、いずれも、上記1(1)オに示した上記[相違点1]に係る構成を有しているから、上記1に示した理由と同様の理由により、甲1発明及び甲2~甲7に記載の技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
3 本件発明7について
本件発明7は、本件発明1~本件発明6のいずれかの「情報処理装置」と、「一又は複数の什器の各々に取り付けられた発信器」と、「一又は複数の前記発信器の各々が送信する無線信号に基づいて什器位置情報を含む什器情報を導出し、導出した一又は複数の前記什器情報を、前記情報処理装置へ送信する処理装置」を備えた「情報処理システム」の発明であって、上記[相違点1]に係る構成を有しているから、上記1に示した理由と同様の理由により、甲1に記載された発明及び甲2~甲7に記載の技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
4 本件発明8、9について
本件発明8は、本件発明1の「情報処理装置」の発明を「情報処理方法」として記載した発明であって、本件発明9は、本件発明1の「情報処理装置」の発明を「プログラム」として記載した発明であって、上記[相違点1]に係る構成と同様の構成を有しているから、上記1に示した理由と同様の理由により、甲1に記載された発明及び甲2~甲7に記載の技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
5 まとめ
以上によれば、本件発明1~本件発明3、本件発明8、本件発明9は、甲1発明及び甲2~甲6に記載の技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
また、本件発明4~本件発明7は、甲1発明及び甲2~甲7に記載の技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
第6 むすび
以上のとおり、特許異議の申立ての理由及び証拠によっては、請求項1~9に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に請求項1~9に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
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2024-700455