特許訂正審判
2024-390119
VLドメインを含む結合タンパク質を作製するマウス
- 審判番号
- 2024-390119
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2018-212094
- 登録番号
- 6759303
- 請求日
- 2024年10月16日
- 審決日
- 2024年11月27日
- 公報発行日
- 2025年03月28日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】リジェネロン・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド
- 【請求人代理人】山本 秀策
- 【請求人代理人】森下 夏樹
- 審判長/審判官
- 審判長 長井 啓子
- 審判官 小暮 道明
- 審判官 名和 大輔
- 分類
- P141 .852-Y (A01K)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条、特許法第44条、特許法第126条第3項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第6759303号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
特許第6759303号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔4-11〕について訂正することを認める。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第6759303号は、平成23年8月2日(パリ条約による優先権主張 2010年8月2日 米国(US))を国際出願日とする特願2013-523258号の一部を、特許法44条1項の規定により新たな特許出願とした特願2016-9916号の一部を同規定により新たな特許出願とした特願2018-123号の一部を、さらに同規定により平成30年11月12日に新たな特許出願としたものであって、その請求項1~11に係る発明について令和2年9月4日に特許権の設定登録がされたものであり、その後、令和6年10月16日に本件の訂正審判が請求されたものである。
第2 請求の趣旨および訂正の内容
1 訂正の趣旨
本件審判の請求の趣旨は、特許第6759303号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり,訂正後の請求項4~11について訂正することを認める、との審決を求めるものである。
2 訂正の内容
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項4において、「ヒトJL遺伝子」との記載を「ヒトJL遺伝子セグメント」とする訂正をする。
第3 当審の判断
1 一群の請求項について
訂正前の請求項4~11についてみると、訂正前の請求項5~11は、訂正前の請求項4の記載を直接又は間接的に引用するものであって、訂正事項1によって記載が訂正される請求項4に連動して訂正されるものである。
したがって、訂正前の請求項4~11は一群の請求項であるから、本件訂正は特許法第126条第3項の規定に基づき一群の請求項ごとにされたものである。
2 訂正事項1について
(1)訂正の目的
訂正事項1は請求項4についての訂正であるところ、本件訂正前の請求項4において「前記少なくとも1つの再構成されていないヒトJL遺伝子が」としていたのを、本件訂正後に「前記少なくとも1つの再構成されていないヒトJL遺伝子セグメントが」とするものである。
ここで、請求項4は請求項1~3を引用し、請求項1~3に係る発明の「マウスES細胞」をさらに特定するものである。そして、本件訂正前の請求項4における「前記少なくとも1つの再構成されていないヒトJL遺伝子」との記載の前に、同項中に「少なくとも1つの再構成されていないヒトJL遺伝子」又はそれに類する文言はないところ、請求項1には、「少なくとも1つの再構成されていないヒト軽鎖JL遺伝子セグメント」との文言がある。そうすると、本件訂正前の請求項4は、本来であれば「前記少なくとも1つの再構成されていないヒト軽鎖JL遺伝子セグメント」と記載されるべきところを、「前記少なくとも1つの再構成されていないヒト軽鎖JL遺伝子」という誤った記載がなされていることは明らかである。
そして、上記のように解することを妨げる記載や、矛盾する記載は、本件特許の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「本件特許明細書等」という。)には存在しない。
したがって、訂正事項1に係る訂正は、本来その意であることが本件特許明細書等の記載から明らかな内容に正すものといえるから、特許法126条1項ただし書き2号に規定する、誤記又は誤訳の訂正を目的とするものである。
(2)本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記(1)で検討したとおり、本件特許明細書等の記載から、本件訂正前の請求項4の「前記少なくとも1つの再構成されていないヒトJL遺伝子」との記載が、「前記少なくとも1つの再構成されていないヒト軽鎖JL遺伝子セグメント」であることは明らかであって、本件訂正前後でその意味する範囲は変らないから、訂正事項1に係る訂正は、本件特許明細書等に記載した事項の全てを総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではない。
よって、訂正事項1に係る訂正は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであり、特許法126条5項の規定に適合する。
(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記(2)で検討したとおり、訂正事項1に係る訂正の前後でその意味する範囲は変らないから、訂正事項1に係る訂正は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法126条6項の規定に適合する。
(4)独立して特許を受けることができるものであること
上記(1)で検討したとおり、訂正事項1に係る訂正は、特許法126条1項ただし書2号に規定する、誤記又は誤訳の訂正を目的とするものであるから、本件訂正後の請求項4に係る発明、並びにそれを直接若しくは間接的に引用する請求項5~11に係る発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものでなければならない。
そこで検討すると、本件訂正前の請求項4~11に係る発明は、特許を受けることができない理由を発見しないとして特許を受けることができたものと認められるところ、本件訂正後の請求項4~11に係る発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由が新たに発見される事情はないから、訂正事項1に係る訂正は特許法126条7項に適合する。
第4 むすび
以上からみて、本件審判請求における特許請求の範囲に係る訂正は、特許法126条1項ただし書2号に規定する事項を目的とし、かつ、同条5項~7項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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