特許訂正審判
2024-390084
ピペリジニルノシセプチン受容体化合物
- 審判番号
- 2024-390084
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2022-004411
- 登録番号
- 7472175
- 請求日
- 2024年08月05日
- 審決日
- 2024年10月11日
- 公報発行日
- 2025年02月28日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】アストライア セラピューティクス,エルエルシー
- 【請求人代理人】安部 誠
- 審判長/審判官
- 審判長 木村 敏康
- 審判官 齊藤 真由美
- 審判官 関 美祝
- 分類
- P141 .853-Y (C07D)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第44条第1項、特許法第17条の2第3項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7472175号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
特許第7472175号の特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第7472175号(以下「本件特許」という。)は、2016年12月2日(パリ条約に基づく優先権主張外国庁受理 2015年12月2日 米国(US))を国際出願日とする特願2018-549125号の一部を、特許法第44条第1項の規定により令和4年1月14日に新たな出願とした特願2022-4411号の請求項1~18に係る発明について、令和6年4月12日に特許権の設定登録がされたものである。
そして、同年8月5日に本件訂正審判の請求がされたものである。
第2 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、「特許第7472175号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求める。」というものである。
第3 訂正の内容
本件訂正審判の請求に係る訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、以下の訂正事項1のとおりである。
なお、以下の下線は訂正箇所を示す。
<訂正事項1>
特許請求の範囲の請求項1に
「R3は、-CH2CO2CH3、-CH2CO2CH(CH3)2、-CH2CO2H、-CH2C(O)NH2、-(CH2)2OCH3、-(CH2)2CO2CH(CH3)2、-(CH2)2CO2CH3、-CH2CN、-(CH2)2NH2、-(CH2)2NHC(NH)NH2、-(CH2)2NHC(O)CH(NH2)(CH2)3NHC(NH)NH2、-(CH2)2NHSO2CH3、-(CH2)2NHSO2NH2、-(CH2)2NHC(O)NH2、-(CH2)2OH、-(CH2)2NHC(S)NH2、-(CH2)2NHC(O)H、-(CH2)2OCH2フェニル、-(CH2)2OC(O)NHCH3、
【化2】
[図:0001419293000001.jpg]
、
【化3】
[図:0001419293000002.jpg]
、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル又は置換ヘテロアリールアルキルであるが;
但し、R1及びR2がフェニル環を形成し、Lが
【化4】
[図:0001419293000003.jpg]
の場合、R3は、水素でないものとし;」
と記載されているのを、
「R3は、-CH2CO2CH3、-CH2CO2CH(CH3)2、-CH2CO2H、-CH2C(O)NH2、-(CH2)2OCH3、-(CH2)2CO2CH(CH3)2、-(CH2)2CO2CH3、-CH2CN、-(CH2)2NH2、-(CH2)2NHC(NH)NH2、-(CH2)2NHC(O)CH(NH2)(CH2)3NHC(NH)NH2、-(CH2)2NHSO2CH3、-(CH2)2NHSO2NH2、-(CH2)2NHC(O)NH2、-(CH2)2OH、-(CH2)2NHC(S)NH2、-(CH2)2NHC(O)H、-(CH2)2OCH2フェニル、-(CH2)2OC(O)NHCH3、
【化2】
[図:0001419293000004.jpg]
、
【化3】
[図:0001419293000005.jpg]
、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル又は置換ヘテロアリールアルキルであり;」
に訂正する。
請求項1の記載を直接又は間接的に引用する請求項2~18も同様に訂正する。
第4 当審合議体の判断
1 訂正の目的について
訂正事項1は、訂正前の請求項1における
「R3は、-CH2CO2CH3、-CH2CO2CH(CH3)2、-CH2CO2H、-CH2C(O)NH2、-(CH2)2OCH3、-(CH2)2CO2CH(CH3)2、-(CH2)2CO2CH3、-CH2CN、-(CH2)2NH2、-(CH2)2NHC(NH)NH2、-(CH2)2NHC(O)CH(NH2)(CH2)3NHC(NH)NH2、-(CH2)2NHSO2CH3、-(CH2)2NHSO2NH2、-(CH2)2NHC(O)NH2、-(CH2)2OH、-(CH2)2NHC(S)NH2、-(CH2)2NHC(O)H、-(CH2)2OCH2フェニル、-(CH2)2OC(O)NHCH3、
【化2】
[図:0001419293000006.jpg]
、
【化3】
[図:0001419293000007.jpg]
、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル又は置換ヘテロアリールアルキルであるが;
但し、R1及びR2がフェニル環を形成し、Lが
【化4】
[図:0001419293000008.jpg]
の場合、R3は、水素でないものとし;」
との記載部分における下線を付した但し書きの部分の記載を削除して、訂正後の請求項1において、
「R3は、-CH2CO2CH3、-CH2CO2CH(CH3)2、-CH2CO2H、-CH2C(O)NH2、-(CH2)2OCH3、-(CH2)2CO2CH(CH3)2、-(CH2)2CO2CH3、-CH2CN、-(CH2)2NH2、-(CH2)2NHC(NH)NH2、-(CH2)2NHC(O)CH(NH2)(CH2)3NHC(NH)NH2、-(CH2)2NHSO2CH3、-(CH2)2NHSO2NH2、-(CH2)2NHC(O)NH2、-(CH2)2OH、-(CH2)2NHC(S)NH2、-(CH2)2NHC(O)H、-(CH2)2OCH2フェニル、-(CH2)2OC(O)NHCH3、
【化2】
[図:0001419293000009.jpg]
、
【化3】
[図:0001419293000010.jpg]
、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル又は置換ヘテロアリールアルキルであり;」
との記載に改めることからなるものである。
そして、本件特許に係る不服2023-19345号事件の令和5年11月15日提出の審判請求書の「3.2 特許法第17条の2第3項の要件に関する拒絶理由について」の項における「上記補正によって、補正前の請求項1におけるR3の定義のうちの「水素」、「アリール、置換アリール」の記載が削除されました。」との記載によれば、設定登録時の特許請求の範囲における請求項1の記載は、その補正前の請求項1におけるR3の定義から「水素」等の選択肢を削除することを本来の意図としていた経緯にあるものと理解される。
これに対して、訂正前の請求項1における上記但し書きの部分の記載は、その前段の記載においてR3の定義に「水素」が含まれないのに、構造式のR1及びR2並びにLが特定の置換構造にある場合に「R3は、水素でない」としている点で不合理な記載になっている。
してみると、訂正事項1は、訂正前の請求項1の「R3」の定義において不合理を生じているために不明瞭となっている記載を、上記但し書きの部分の記載を削除することによって正しい記載とし、その本来の意味を明らかにするためのものであるといえるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものに該当する。
2 新規事項の追加について
訂正事項1は、上記1のとおり、訂正前の請求項1に記載された「R3」の定義から、但し書きの部分の記載を削除することで、不明瞭となっている記載を正しい記載としたものにすぎないから、願書に添付した明細書及び特許請求の範囲の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものである。
したがって、訂正事項1は、願書に添付した明細書及び特許請求の範囲に記載した事項の範囲内においてするものであるから、特許法第126条第5項の規定に適合する。
3 特許請求の範囲の実質上の拡張又は変更について
訂正事項1は、訂正前の請求項1の記載から、構造式が特定の置換構造にある場合に「R3は、水素でない」とする但し書きの部分の記載を削除するものであるところ、そもそも訂正前の請求項1の記載は、その前段の記載において「R3」の選択肢に「水素」が含まれないと定義しているから、当該但し書きの部分の記載を削除しても、訂正の前後で請求項1に記載された「R3」の技術的な範囲に実質上の拡張又は変更はなく、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものでもない。
したがって、訂正事項1は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第126条第6項の規定に適合する。
4 独立特許要件について
訂正事項1は、上記1のとおり、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであるから、同条第7項に規定する独立特許要件は課されない。
第5 むすび
以上のとおりであるから、本件訂正審判の請求に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項~第6項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
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