特許拒絶査定不服審判
2024-015824
携帯端末及びプログラム
- 審判番号
- 2024-015824
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2020-158824
- 請求日
- 2024年10月02日
- 審決日
- 2026年03月06日
- 公報発行日
- 2026年05月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】東芝テック株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人酒井国際特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 佐藤 智康
- 審判官 間野 裕一
- 審判官 田川 泰宏
- 分類
- P18 .55 -WZ (G06Q) / P18 .561-WZ (G06Q)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法17条の2第3項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第17条の2第3項、特許法第36条第6項第1号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2020-158824「携帯端末及びプログラム」拒絶査定不服審判事件〔令和 4年 4月 4日出願公開、特開2022- 52428〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本件特許出願は、令和2年9月23日を出願日とするものであって、その手続の経緯の概要は以下のとおりである。
令和6年 2月20日付け:拒絶理由の通知
同年 4月17日 :意見書、手続補正書の提出
同年 7月 3日付け:拒絶査定(以下、「原査定」という。)
同年10月 2日 :審判請求書及び手続補正書の提出
令和7年 6月23日付け:拒絶理由の通知(当審)
同年 8月22日 :意見書、手続補正書の提出
同年10月10日付け:拒絶理由の通知(当審、最後)
同年12月10日 :意見書、手続補正書の提出
第2 令和7年12月10日にされた手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
令和7年12月10日にされた手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1 本件補正について
(1)本件補正後の特許請求の範囲
本件補正は、明細書の発明の詳細な説明(段落【0005】)及び特許請求の範囲の記載を補正するものであって、本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおり補正された。(下線は、補正箇所であり、審判請求人により付されたものである。)
「【請求項1】
撮像部が撮像した画像データにより特定される商品を、購入予定の商品のリストに登録する第1登録手段と、
商品を識別するための商品コードの入力を受け付ける入力手段と、
前記商品コードにより特定される商品を購入対象商品として登録する第2登録手段と、
会計装置による会計処理を実行する第1操作、又は自装置による会計処理を実行する第2操作を受ける操作手段と、
前記入力手段により前記商品コードが入力された否かを判定し、前記第2登録手段により前記商品を登録する商品登録画面において、前記購入対象商品の代金の支払う会計処理に関する画面として、
前記操作手段により前記第1操作が受け付けられておらず、前記操作手段により前記第2操作が受け付けられた場合に会計処理を実行するために必要な情報の入力を受け付ける画面を表示させ、
前記入力手段により前記商品コードが入力されず、前記操作手段により前記第1操作が受け付けられた場合に前記第2登録手段により登録された前記購入対象商品の情報を示す、前記会計装置に読み取らせる2次元コードを表示させる表示制御手段と、
を備える携帯端末。」
(2)本件補正前の特許請求の範囲
本件補正前の令和7年8月22日の手続補正による特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。
「【請求項1】
撮像部が撮像した画像データにより特定される商品を、購入予定の商品のリストに登録する第1登録手段と、
商品を識別するための商品コードの入力を受け付ける入力手段と、
前記商品コードにより特定される商品を購入対象商品として登録する第2登録手段と、
会計装置による会計処理を実行する第1操作、又は自装置による会計処理を実行する第2操作を受ける操作手段と、
前記第2登録手段により前記商品を登録する商品登録画面において、前記購入対象商品の代金の支払う会計処理に関する画面として、前記操作手段により前記第2操作が受け付けられた場合に会計処理を実行するために必要な情報の入力を受け付ける画面を表示させ、前記操作手段により前記第1操作が受け付けられた場合に前記第2登録手段により登録された前記購入対象商品の情報を示す、前記会計装置に読み取らせる2次元コードを表示させる表示制御手段と、
を備える携帯端末。」
(3)補正事項
本件補正により補正された請求項1に係る補正は、表示制御手段を特定する事項に関するものであり、具体的な補正事項は以下のとおりである。
(補正事項1)
本件補正前の請求項1の「前記第2登録手段により前記商品を登録する商品登録画面において、前記購入対象商品の代金の支払う会計処理に関する画面として、」との事項に「前記入力手段により前記商品コードが入力された否かを判定し、」との事項を付加する補正事項。
(補正事項2)
本件補正前の請求項1の「(前記第2登録手段により前記商品を登録する商品登録画面において、前記購入対象商品の代金の支払う会計処理に関する画面として、)前記操作手段により前記第2操作が受け付けられた場合に会計処理を実行するために必要な情報の入力を受け付ける画面を表示させ、」との事項に「前記操作手段により前記第1操作が受け付けられておらず、」との事項を付加する補正事項。
(補正事項3)
本件補正前の請求項1の「(前記第2登録手段により前記商品を登録する商品登録画面において、前記購入対象商品の代金の支払う会計処理に関する画面として、・・・)前記操作手段により前記第1操作が受け付けられた場合に前記第2登録手段により登録された前記購入対象商品の情報を示す、前記会計装置に読み取らせる2次元コードを表示させる」との事項に「前記入力手段により前記商品コードが入力されず、」との事項を付加する補正事項。
2 本件補正の適否
上記(3)で言及した補正事項1~3を含む本件補正が特許法第17条の2第3項の規定に適合するか否かについて検討する。
(1)本願の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「当初明細書等」という。)の記載事項
上記補正事項1~3に関する事項として、当初明細書等には、以下の記載がある。
「【0040】
次に、商品販売システム1が有する各装置の特徴的な機能について説明する。ここで、図8は、商品販売システム1が有する各装置の特徴的な機能構成を示すブロック図である。
【0041】
携帯端末10の制御部101は、記憶部102に記憶された制御プログラム108をRAMに展開し、制御プログラム108に従って動作することで、各機能部をRAMに生成する。具体的には、携帯端末10の制御部101は、機能部として、通信制御部1001、操作制御部1002、撮像制御部1003、商品コード入力部1004、特徴量抽出部1005、購入予定登録部1006、販売商品要求部1007、商品登録部1008、削除制御部1009、表示制御部1010、会計処理部1011、及び報知制御部1012を備える。
・・・途中省略・・・
【0051】
商品登録部1008は、購入予定登録部1006と同様の処理により、購入対象の商品を商品登録テーブル110に登録する。更に詳しくは、撮像制御部1003は、商品を撮像することで、商品コードの入力を受け付ける。また、通信制御部1001は、撮像制御部1003が撮像した画像データから抽出した特徴量を有する商品照会情報の応答として、商品コード及び商品情報を受信する。すなわち、撮像制御部1003又は通信制御部1001は、商品を識別するための商品コードの入力を受け付ける。撮像制御部1003又は通信制御部1001は、入力手段の一例である。そして、商品登録部1008は、商品コードにより特定される商品を購入対象商品として商品登録テーブル110に登録する。商品登録部1008は、第2登録手段の一例である。
・・・途中省略・・・
【0053】
表示制御部1010は、表示部104を制御して、各種画面を表示させる。例えば、表示制御部1010は、購入対象商品の代金の支払う会計処理に関する画面を表示させる。表示制御部1010は、表示制御手段の一例である。具体的には、表示制御部1010は、会計処理部1011による会計処理に関する画面を表示させる。すなわち、表示制御部1010は、会計処理を実行するために必要な情報の入力を受け付ける画面を表示させる。
【0054】
または、表示制御部1010は、会計装置30よる会計処理に関する画面を表示させる。すなわち、表示制御部1010は、会計装置30に情報を提供するための画面を表示させる。例えば、表示制御部1010は、商品登録テーブル110に登録された情報を示す2次元コードなどを表示させる。これにより、表示制御部1010は、商品登録テーブル110に登録された情報を会計装置30に読み取らせる。」
「【0075】
図10は、本実施形態に係る携帯端末10が実行する店内処理の一例を示すフローチャートである。店内処理は、店舗の内部で携帯端末10が実行する処理である。
【0076】
商品登録部1008は、購入対象の商品を登録する商品登録画面において、商品を特定するための情報が入力されたか否かを判定する(ステップS21)。すなわち、商品登録部1008は、撮像した画像データに含まれるコードシンボルをデコードすることで取得した商品コードや、店舗サーバ20に照会することで取得した商品コードや、操作などにより取得した商品コードの入力を受け付ける。
【0077】
商品を特定するための情報が入力された場合に(ステップS21;Yes)、商品登録部1008は、商品と特定するための情報により特定される商品を購入対象の商品として商品登録テーブル110に登録する(ステップS22)。
【0078】
削除制御部1009は、商品登録テーブル110に登録した商品と同一の商品を購入予定商品テーブル109から削除する(ステップS23)。なお、削除制御部1009は、商品登録テーブル110に登録した商品と同一の商品が購入予定商品テーブル109に登録されていない場合には、削除は実行しない。
【0079】
ステップS21において、商品を特定するための情報が入力されていない場合に(ステップS21;No)、操作制御部1002は、会計装置30による会計処理を実行する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS24)。
【0080】
会計装置30による会計処理を実行する操作を受け付けた場合に(ステップS24;Yes)、表示制御部1010は、会計装置30による会計処理に関する画面を表示させる(ステップS25)。
【0081】
ステップS24において、会計装置30による会計処理を実行する操作を受け付けていない場合に(ステップS24;No)、操作制御部1002は、自装置である携帯端末10による会計処理を実行する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS26)。携帯端末10による会計処理を実行する操作を受け付けていない場合に(ステップS26;No)、携帯端末10は、ステップS21に移行する。
【0082】
携帯端末10による会計処理を実行する操作を受け付けた場合に(ステップS26;Yes)、表示制御部1010は、会計処理部1011による会計処理に関する画面を表示させる(ステップS27)。
【0083】
会計処理部1011は、商品登録テーブル110に登録された商品の会計処理を実行する(ステップS28)。
【0084】
以上により、携帯端末10は、店内処理を終了する。」
「【図8】
[図:0001434795000001.jpg]
【図10】
[図:0001434795000002.jpg]
」
(2)検討
ア 補正事項1~3として付加された事項それぞれに対応する記載について
(ア)補正事項1として付加された「前記入力手段により前記商品コードが入力された否かを判定し、」との事項は、上記(1)で摘記した段落【0076】の「商品登録部1008は、購入対象の商品を登録する商品登録画面において、商品を特定するための情報が入力されたか否かを判定する(ステップS21)。」との記載事項に対応するものである。
(イ)補正事項2として付加された「前記操作手段により前記第1操作が受け付けられておらず、」との事項は、上記(1)で摘記した段落【0081】及び【0082】の「ステップS24において、会計装置30による会計処理を実行する操作を受け付けていない場合に(ステップS24;No)、・・・(携帯端末10による会計処理を実行する操作を受け付けた場合に(ステップS26;Yes)、表示制御部1010は、会計処理部1011による会計処理に関する画面を表示させる(ステップS27)。)」の記載において下線で示した記載事項に対応するものである。
(ウ)補正事項3として付加された「前記入力手段により前記商品コードが入力されず、」との事項は、上記(1)で摘記した段落【0079】及び【0080】の「ステップS21において、商品を特定するための情報が入力されていない場合に(ステップS21;No)、・・・(会計装置30による会計処理を実行する操作を受け付けた場合に(ステップS24;Yes)、表示制御部1010は、会計装置30による会計処理に関する画面を表示させる(ステップS25)。)」の記載において下線で示した記載事項に対応するものである。
(エ)上記(ア)~(ウ)で言及したように、補正事項1~3として付加された事項それぞれに対応する記載は、当初明細書等に記載されている。
イ 補正事項1~3として付加された事項と令和7年10月10日付けで通知した拒絶理由(後掲する「第4 当審拒絶理由について」)との関係について
令和7年10月10日付けで通知した拒絶理由は、「前記第2登録手段により前記商品を登録する商品登録画面において、「前記操作手段により前記第2操作が受け付けられた場合に会計処理を実行するために必要な情報の入力を受け付ける画面を表示」させること(以下、便宜上、「第1の表示」という。)、及び、「前記操作手段により前記第1操作が受け付けられた場合に前記第2登録手段により登録された前記購入対象商品の情報を示す、会計装置に読み取らせる2次元コードを表示」させること(以下、便宜上、「第2の表示」という。)は、当初明細書等に記載されておらず、また、自明な事項であるともいえない。」とするものである。
一方、補正事項1として付加された事項は、上記(1)で摘記した段落【0076】の記載を参酌すると、商品登録部1008の機能に対する限定であり、また、補正事項2として付加された事項は、第1の表示をさせるための条件を特定するものであり、同様に、補正事項3として付加された事項も第2の表示をさせるための条件を特定するものである。
そうすると、本件補正により補正事項1~3として付加された事項は、いずれも、令和7年10月10日付けで通知した拒絶理由である、「前記第2登録手段により前記商品を登録する商品登録画面において、前記購入対象商品の代金の支払う会計処理に関する画面として、第1の表示をさせること、及び、第2の表示をさせることは、当初明細書等に記載されておらず、また、自明な事項であるともいえない」との理由を解消することに寄与するものではなく、拒絶理由との関係でいえば当を得ないものである。
ウ 小括
してみると、本件補正により補正された請求項1は、令和7年10月10日付けで通知した拒絶理由で指摘した事項が依然として解消されていないのであるから、本件補正は、当初明細書等に記載がなく、当初明細書等から自明でもないから、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものである。
したがって、本件補正は、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてするものとはいえず、特許法17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。
(3)拒絶査定不服審判請求人(以下「請求人」という。)の主張について
請求人は、令和7年12月10日に提出された意見書において、「当初明細書の段落[0076][0079][0080]などの記載に基づいて、表示制御手段は、入力手段により商品コードが入力された否かを判定し、第2登録手段により商品を登録する商品登録画面において、購入対象商品の代金の支払う会計処理に関する画面として、操作手段により第1操作が受け付けられておらず、操作手段により第2操作が受け付けられた場合に会計処理を実行するために必要な情報の入力を受け付ける画面を表示させることを明確にいたしました。
また、当初明細書の段落[0079][0080][0081][0082]の記載に基づいて、表示制御手段は、入力手段により商品コードが入力されず、操作手段により第1操作が受け付けられた場合に第2登録手段により登録された購入対象商品の情報を示す、会計装置に読み取らせる2次元コードを表示させることを明確にいたしました。
これにより、請求項1、及び6に関する補正は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではありません。そして、請求項2-5も同様に、新たな技術的事項を導入するものではありません。」と主張している。
しかしながら、上記(2)で言及したのと同様に、上記請求人による主張は、どのような場合に「会計処理を実行するために必要な情報の入力を受け付ける画面を表示させる」のか、及び「第2登録手段により登録された購入対象商品の情報を示す、会計装置に読み取らせる2次元コードを表示させる」のかを説明するものであり、「商品登録画面」においてこれらの画面が表示されることが当初明細書等に記載されていたことを説明するものではないから、上記主張は採用できない。
3 「補正却下の決定」についてのまとめ
上記「2 本件補正の適否」で検討したとおり、補正事項1~3を含む本件補正は、特許法第17条の2第3項に違反するものであるから、本件補正は、同法第159条第1項で読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。
第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は、上記第2のとおり却下されたので、本件補正前の請求項1に記載された発明(以下、「本願発明」という。)は、上記第2の[理由]の「1(2)」に記載した、以下のとおりのものである。
「撮像部が撮像した画像データにより特定される商品を、購入予定の商品のリストに登録する第1登録手段と、
商品を識別するための商品コードの入力を受け付ける入力手段と、
前記商品コードにより特定される商品を購入対象商品として登録する第2登録手段と、
会計装置による会計処理を実行する第1操作、又は自装置による会計処理を実行する第2操作を受ける操作手段と、
前記第2登録手段により前記商品を登録する商品登録画面において、前記購入対象商品の代金の支払う会計処理に関する画面として、前記操作手段により前記第2操作が受け付けられた場合に会計処理を実行するために必要な情報の入力を受け付ける画面を表示させ、前記操作手段により前記第1操作が受け付けられた場合に前記第2登録手段により登録された前記購入対象商品の情報を示す、前記会計装置に読み取らせる2次元コードを表示させる表示制御手段と、
を備える携帯端末。」
第4 当審拒絶理由について
本願発明についての令和7年10日10日付けの拒絶の理由(以下、「当審拒絶理由」という。)の概要は、以下のとおりである。
1 (新規事項)令和7年8月22日に提出された手続補正書により補正された事項は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものでないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。
2 (サポート要件)この出願は、特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。
第5 当審拒絶理由についての判断
(1)新規事項の拒絶理由について
本願発明は、令和7年8月22日に提出された手続補正書により補正されたものである。
令和7年8月22日にされた手続補正前の請求項1は、令和6年10月2日に提出された手続補正書に記載された次のとおりのものである。
「【請求項1】
撮像部が撮像した画像データにより特定される商品を、購入予定の商品のリストに登録する第1登録手段と、
商品を識別するための商品コードの入力を受け付ける入力手段と、
前記商品コードにより特定される商品を購入対象商品として登録する第2登録手段と、
会計装置による会計処理を実行する第1操作、又は自装置による会計処理を実行する第2操作を受ける操作手段と、
前記購入対象商品の代金の支払う会計処理に関する画面として、前記操作手段により前記第2操作が受け付けられた場合に会計処理を実行するために必要な情報の入力を受け付ける画面を表示させ、前記操作手段により前記第1操作が受け付けられた場合に前記第2登録手段により登録された前記購入対象商品の情報を示す、前記会計装置に読み取らせる2次元コードを表示させる表示制御手段と、
を備える携帯端末。」
(2)補正事項
令和7年8月22日に提出された手続補正書による補正は、本願発明の「前記表示制御手段は、前記購入対象商品の代金の支払う会計処理に関する画面として、前記操作手段により前記第2操作が受け付けられた場合に会計処理を実行するために必要な情報の入力を受け付ける画面を表示させ、前記操作手段により前記第1操作が受け付けられた場合に前記第2登録手段により登録された前記購入対象商品の情報を示す、前記会計装置に読み取らせる2次元コードを表示させる。」との記載を、「前記表示制御手段は、前記第2登録手段により前記商品を登録する商品登録画面において、前記購入対象商品の代金の支払う会計処理に関する画面として、前記操作手段により前記第2操作が受け付けられた場合に会計処理を実行するために必要な情報の入力を受け付ける画面を表示させ、前記操作手段により前記第1操作が受け付けられた場合に前記第2登録手段により登録された前記購入対象商品の情報を示す、前記会計装置に読み取らせる2次元コードを表示させる。」に変更する補正事項を含むものである。(なお、下線部は、補正箇所を示す。)
(3)判断
上記第2の[理由]の「2(2)」でも言及したのと同様に、「前記第2登録手段により前記商品を登録する商品登録画面」において、「前記操作手段により前記第2操作(自装置による会計処理を実行する第2操作)が受け付けられた場合に会計処理を実行するために必要な情報の入力を受け付ける画面を表示」させること、及び、「前記第2登録手段により前記商品を登録する商品登録画面」において、「操作手段により前記第1操作(会計装置による会計処理を実行する操作)が受け付けられた場合に前記第2登録手段により登録された前記購入対象商品の情報を示す、前記会計装置に読み取らせる2次元コードを表示」させることは、当初明細書等に記載されておらず、また、自明な事項であるともいえない。
してみると、上記補正事項は、当初明細書等に記載がなく、また、当初明細書等から自明な事項であるともいえないから、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものである。
したがって、上記補正事項を含む本件補正は、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてするものとはいえず、特許法17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。
第6 むすび
以上のとおり、本件特許出願は、令和7年8月22日に提出された手続補正書による手続補正が、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていないから、特許を受けることができない。
したがって、他の理由について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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