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特許拒絶査定不服審判

2025-003821

販促システム、情報処理装置およびプログラム

審判番号
2025-003821
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2021-040232
請求日
2025年03月10日
審決日
2026年01月05日
公報発行日
2026年03月27日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】東芝テック株式会社
  • 【請求人代理人】弁理士法人酒井国際特許事務所
審判長/審判官
  • 審判長 篠塚 隆
  • 審判官 富澤 哲生
  • 審判官 米倉 明日香
分類
P18 .121-WZ (G07G)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2021- 40232「販促システム、情報処理装置およびプログラム」拒絶査定不服審判事件〔令和 4年 9月26日出願公開、特開2022-139725〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、令和3年3月12日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和6年 7月19日付け:拒絶理由通知書 令和6年10月15日 :意見書、手続補正書の提出 令和6年12月 6日付け:拒絶査定 令和7年 3月10日 :拒絶査定不服審判の請求、手続補正書の提出 令和7年 8月19日付け:拒絶理由通知書 令和7年10月27日 :意見書、手続補正書の提出 第2 本願発明 令和7年10月27日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、以下のとおりである。 「商品を識別可能な識別情報に関連付けて、商品の在庫数を含む商品情報を記憶する商品情報記憶部と、 売り場を移動する顧客が使用する端末装置が受け付ける操作に基づいて、顧客が購入する商品を登録する商品登録処理部と、 前記商品登録処理部が商品を登録すると、前記商品情報記憶部における商品の在庫数を、前記商品登録処理部が登録した商品の個数に応じて減らす在庫数更新部と、 前記識別情報で識別される商品を値引きまたは割引で販売するための値割引情報の入力を店員端末から受け付け、入力された値割引情報を、前記端末装置によって顧客に報知し、前記値割引情報の報知に際し、当該値割引情報に関連付けられた商品を前記商品登録処理部により登録済みの前記端末装置は、報知の対象から除く値割引報知部と、 を含む販促システム。」 第3 拒絶の理由 令和7年8月19日付けで当審が通知した拒絶理由(以下「当審拒絶理由」という。)の概要は、以下のとおりのものである。 本願請求項1、2、5、6に係る発明は、以下の引用文献1~3に記載された発明に基づいて、本願請求項3、4に係る発明は、以下の引用文献1~4に記載された発明に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献1:特開2016-57883号公報 引用文献2:特開2021-33713号公報 引用文献3:特開2002-329252号公報 引用文献4:特開2019-71029号公報 第4 引用文献の記載、引用発明等 1 引用文献1、引用発明 (1)当審拒絶理由にて引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審による。以下同様。)。 「【0031】 買物支援システム1は、顧客端末10と、サーバ20と、売場端末30とを備える。」 「【0046】 サーバ20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを備える。」 「【0048】 記憶部22は、サーバ20が使用する各種情報を格納する。記憶部22は、顧客情報DB(DB:Database)220と、顧客端末情報DB221と、売場端末情報DB222と、商品情報DB223と、買物情報DB224と、広告情報DB225と、購買情報DB226とを格納する。」 「【0052】 商品情報DB223は、商品情報を格納する。商品情報は、例えば図6(商品情報のデータ構造の一例を説明する図)に示すように、商品の識別子である商品コード2231、当該商品に付された無線タグに記録されているタグID2232、当該商品の商品名2233、当該商品の価格2234、当該商品が陳列されている売場を示す売場コード2235、当該商品の読取フラグ2236等を含む。読取フラグ2236は、顧客端末10により読み取られた(買物カートCに入っていると推定される)場合に「有効」が設定され、顧客端末10により読み取られていない(買物カートCに入っていない、すなわち陳列されていると推定される)場合に「無効」が設定される。なお、本実施形態では、商品それぞれに、タグID及び商品コードが関連付けられており、タグID及び商品コードのいずれも商品の識別情報であると言える。商品情報は、小売店舗で販売されている商品について事前に登録される。読取フラグ2236には、初期値として「無効」が設定される。なお、商品情報DB223のデータ構造や商品情報の内容は、商品に関する情報を管理できるのであれば、図6に示したものに限られない。 【0053】 買物情報DB224は、顧客が購入予定の商品に関する買物情報を格納する。買物情報は、例えば図7(買物情報のデータ構造の一例を示す図)に示すように、顧客コード2241、当該顧客の購入予定の商品の合計金額2242、当該合計金額を構成する各商品の商品コード2243、当該商品の商品名2244、当該商品の価格2245、当該商品を読み取った顧客端末10(当該商品が入れられている買物カートCに装着された顧客端末10)の顧客端末ID2246等を含む。なお、買物情報DB224のデータ構造や買物情報の内容は、顧客の購入予定の商品に関する情報を管理できるのであれば、図7に示したものに限られない。 【0054】 広告情報DB225は、各商品に関する各種の広告情報を格納する。広告情報は、例えば図8(広告情報のデータ構造の一例を示す図)に示すように、商品の商品コード2251、当該商品が陳列されている売場を示す売場コード2252、当該商品に関連する商品の関連商品コード2253、当該商品の値引き情報2254、当該商品の特売情報2255等を含む。関連商品コード2253は、商品コード2251が示す商品に関連して販売を促進したい関連商品(例えば、食パンに関連してジャム)等の商品コードが登録される。値引き情報2254は、商品コード2251が示す商品について、値引き商品であるか否か、値引き商品である場合にはその値引き率、等が登録される。特売情報2255は、商品コード2251が示す商品について、特売商品(販売促進をする商品)であるか否か、特売商品である場合にはその値引き率、等が登録される。本実施系形態では、商品が同時に値引き商品及び特売商品として扱われることはないものとする。広告情報は、小売店舗で販売されている商品について事前に登録される。広告情報DB225により、各商品に関する広告内容を抽出することができる。なお、広告情報DB225のデータ構造や広告情報の内容は、商品に関する広告内容を抽出できるのであれば、図8に示したものに限られない。」 「【0056】 制御部23は、サーバ20全体を統括的に制御する。制御部23は、利用登録処理部230と、買物処理部231と、広告処理部232とを備える。利用登録処理部230、買物処理部231、及び広告処理部232が実行する処理についてはフローチャートを用いて後に詳述するが、概要は下記のとおりである。」 「【0058】 買物処理部231は、顧客の購入予定商品の管理や合計金額の算出を行う。例えば、買物処理部231は、所定のタイミング(例えば、周期的に、又は指定時刻になど)で、通信部21により顧客端末10から読み取られた商品のタグIDを受信して、タグIDに対応する商品に関する情報を買物情報DB224に登録する。また、例えば、買物処理部231は、買物情報DB224に登録されている商品の合計金額を求め、通信部21により顧客端末10に送信する。 【0059】 広告処理部232は、顧客の購入予定商品又は購買情報に応じた広告情報の生成及び通知を行う。例えば、広告処理部232は、買物処理部231により買物情報が更新されると、当該買物情報に基づいて広告情報DB225から広告内容を抽出して広告情報を生成し、通信部21により顧客端末10に送信する。また、例えば、広告処理部232は、通信部21により売場端末30から読み取られた顧客端末10のタグIDを受信すると、タグIDに対応する顧客端末10を使用している顧客の買物情報に基づいて、広告情報DB225から広告内容を抽出して広告情報を生成し、通信部21により顧客端末10に送信する。」 「【0084】 次に、顧客のショッピング中の顧客端末10、サーバ20、及び売場端末30の動作について説明する。上述のように利用登録がされた後、顧客は、買物カートCを移動させながら、買物カートC内に購入予定の商品を入れていく。 【0085】 図13は、顧客端末の読取処理の一例を示すフローチャートである。 【0086】 まず、制御部16は、顧客端末10が利用開始済みであるか否かを判定する(ステップS30)。制御部16は、例えば、ステップS13~S14(図11)において、顧客コードが保持されている場合に、利用開始済みであると判定する。利用開始済みでないと判定した場合(ステップS30でN)、制御部16は、再びステップS30の処理を行う。 【0087】 利用開始済みであると判定した場合(ステップS30でY)、制御部16は、第一読取部11により各商品の無線タグからタグIDを読み取る(ステップS31)。ステップS31では、0個、又は1個以上のタグIDを読み取ることができるものとする。また、制御部16は、顧客端末10の顧客端末IDと、ステップS31で読み取ったタグIDとを含む読取情報を、通信部15によりサーバ20に送信する(ステップS32)。ステップS32では、タグIDが0個の場合は、顧客端末IDと、タグIDが0個であることを示す情報とを含む読取情報を送信するものとする。」 「【0091】 図14は、顧客端末の広告処理の一例を示すフローチャートである。 【0092】 まず、制御部16は、顧客端末10が利用開始済みであるか否かを判定する(ステップS40)。利用開始済みでないと判定した場合(ステップS40でN)、制御部16は、再びステップS40の処理を行う。 【0093】 利用開始済みであると判定した場合(ステップS40でY)、制御部16は、広告情報を通信部15によりサーバ20から受信したか否かを判定する(ステップS41)。広告情報を受信していないと判定した場合(ステップS41でN)、制御部16は、再びステップS40の処理を実行する。 【0094】 本実施形態の広告情報には、下記の4種類の広告内容のいずれかが含まれる。 (1)購入予定商品に関連する商品についての広告 (2)購入予定商品に含まれていない値引き商品についての広告 (3)購入予定商品に含まれていない特売商品についての広告 (4)その他のおすすめ商品 もちろん、他の種類の広告内容が含まれてもよい。 【0095】 広告情報を受信したと判定した場合(ステップS41でY)、制御部16は、ステップS41で受信した広告情報に基づいて画面を生成し、表示部13に出力して表示させる(ステップS42)。なお、制御部16、少なくとも最後にステップS41で受信した広告情報を補助記憶装置83等に保持しておく。ステップS42の処理後、制御部16は、再びステップS40の処理を実行する。」 「【0117】 図17は、サーバの広告処理の一例を示すフローチャートである。 【0118】 まず、広告処理部232は、読取情報をいずれかの売場端末30から通信部21により受信したか否かを判定する(ステップS70)。売場端末30から読取情報を受信していないと判定した場合(ステップS70でN)、広告処理部232は、再びステップS70の処理を行う。 【0119】 ここで、受信する読取情報には2つ以上の顧客端末10のタグIDが含まれる場合がある。この場合には、広告処理部232は、顧客端末10のタグID毎に下記のステップS71~S77の処理を実行する。下記では1つの顧客端末10のタグIDに関する処理について説明する。 【0120】 売場端末30から読取情報を受信したと判定した場合(ステップS70でY)、広告処理部232は、買物情報と広告情報とを照合し、広告内容を抽出する(ステップS71)。具体的には、広告処理部232は、顧客端末情報DB221を参照して、ステップS70で受信した読取情報に含まれる顧客端末10のタグIDに関連付けられた顧客端末ID2211及び顧客コード2213を抽出する。 【0121】 また、広告処理部232は、買物情報DB224を参照して、上述のように抽出した顧客コードが含まれる買物情報を特定する。また、広告処理部232は、特定した買物情報に登録されている商品コードのうち、上述のように抽出した顧客端末IDに関連付けられた商品コードの一覧を取得する。 【0122】 また、広告処理部232は、売場端末情報DB222を参照して、ステップS70で受信した読取情報に含まれる売場端末IDに関連付けられた売場コード2222を抽出する。また、広告処理部232は、広告情報DB225を参照して、抽出した売場コードに関連付けられた商品コードの一覧を取得する。 【0123】 また、広告処理部232は、上述のように広告情報DB225から取得した商品コードのうち、上述のように買物情報から取得した商品コードに含まれていない商品コードの一覧を取得する。すなわち、広告処理部232は、顧客端末10(買物カートC)を検出した売場端末30が設置されている売場に陳列されている商品のうち、当該顧客端末10の買物情報に含まれていない商品を特定する。 【0124】 また、広告処理部232は、上述のように取得した商品コード毎に、広告情報DB225を参照して、当該商品コードに関連付けられた値引き情報2254、及び特売情報2255を抽出する。 【0125】 それから、広告処理部232は、ステップS71の抽出結果に基づいて、少なくとも1つ以上の値引き商品があるか否かを判定する(ステップS72)。広告処理部232は、値引き情報2254により値引き商品であることが示される場合に、当該商品を値引き商品であると判定すればよい。 【0126】 少なくとも1つ以上の値引き商品があると判定した場合(ステップS72でY)、広告処理部232は、値引き商品に関する広告情報を生成する(ステップS73)。具体的には、広告処理部232は、ステップS72で判定した値引き商品の商品コード毎に、商品情報DB223を参照して、当該商品コードに関連付けられた商品名2233及び価格2234を抽出する。このとき、広告処理部232は、各値引き商品について、値引き情報2254に設定されている値引き率と、価格2234とに基づいて、値引き価格を算出する。また、広告処理部232は、このように抽出した値引き商品に関する情報(商品コード2231、商品名2233、値引き価格)の一覧と、広告の種類(値引き商品、上述の広告(2))を示す情報とを含む広告情報を生成する。」 「【0130】 ステップS73、ステップS75、又はステップS76の後、広告処理部232は、上述のようにステップS73、ステップS75、又はステップS76で生成した広告情報を、ステップS70で受信した読取情報に含まれるタグIDが示す顧客端末10に対して、通信部21により送信する(ステップS77)。ステップS77の処理後、広告処理部232は、再びステップS70の処理を実行する。」 「【図6】 [図:0001432916000001.jpg] 【図7】 [図:0001432916000002.jpg] 【図8】 [図:0001432916000003.jpg] 」 「【図17】 [図:0001432916000004.jpg] 」 (2)上記(1)の記載から、引用文献1には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「顧客端末10と、サーバ20と、売場端末30とを備える買物支援システム1におけるサーバ20であって、 通信部21と、記憶部22と、制御部23とを備え、 記憶部22は、顧客端末情報DB221と、売場端末情報DB222と、商品情報DB223と、買物情報DB224と、広告情報DB225とを格納し、 商品情報DB223は、商品情報を格納し、商品情報は、商品の識別子である商品コード2231、当該商品に付された無線タグに記録されているタグID2232、当該商品が陳列されている売場を示す売場コード2235、当該商品の読取フラグ2236等を含み、読取フラグ2236は、顧客端末10により読み取られた(買物カートCに入っていると推定される)場合に「有効」が設定され、顧客端末10により読み取られていない(買物カートCに入っていない、すなわち陳列されていると推定される)場合に「無効」が設定され、商品それぞれに、タグID及び商品コードが関連付けられており、タグID及び商品コードのいずれも商品の識別情報であり、 買物情報DB224は、顧客が購入予定の商品に関する買物情報を格納し、 広告情報DB225は、各商品に関する各種の広告情報を格納し、 広告情報は、商品の商品コード2251、当該商品が陳列されている売場を示す売場コード2252、当該商品の値引き情報2254等を含み、 値引き情報2254は、商品コード2251が示す商品について、値引き商品であるか否か、値引き商品である場合にはその値引き率、等が登録され、 広告情報は、小売店舗で販売されている商品について事前に登録されるものであり、 制御部23は、買物処理部231と、広告処理部232とを備え、 買物処理部231は、通信部21により顧客端末10から読み取られた商品のタグIDを受信して、タグIDに対応する商品に関する情報を買物情報DB224に登録し、 広告処理部232は、通信部21により売場端末30から読み取られた顧客端末10のタグIDを受信すると、タグIDに対応する顧客端末10を使用している顧客の買物情報に基づいて、広告情報DB225から広告内容を抽出して広告情報を生成し、通信部21により顧客端末10に送信し、 顧客は、買物カートCを移動させながら、買物カートC内に購入予定の商品を入れてゆき、 顧客端末の読取処理において、各商品の無線タグからタグIDを読み取り、読み取ったタグIDを含む読取情報を、サーバ20に送信し、 顧客端末の広告処理において、広告情報には、購入予定商品に含まれていない値引き商品についての広告が含まれ、広告情報に基づいて画面を生成し、 サーバの広告処理において、広告処理部232は、読取情報をいずれかの売場端末30から通信部21により受信したか否かを判定し、ここで、受信する読取情報に2つ以上の顧客端末10のタグIDが含まれる場合、広告処理部232は、顧客端末10のタグID毎に処理を実行し、 売場端末30から読取情報を受信したと判定した場合、広告処理部232は、買物情報と広告情報とを照合し、広告内容を抽出し、具体的には、広告処理部232は、顧客端末情報DB221を参照して、受信した読取情報に含まれる顧客端末10のタグIDに関連付けられた顧客端末ID2211及び顧客コード2213を抽出し、 広告処理部232は、買物情報DB224を参照して、抽出した顧客コードが含まれる買物情報を特定し、また、特定した買物情報に登録されている商品コードのうち、抽出した顧客端末IDに関連付けられた商品コードの一覧を取得し、 広告処理部232は、売場端末情報DB222を参照して、受信した読取情報に含まれる売場端末IDに関連付けられた売場コード2222を抽出し、また、広告情報DB225を参照して、抽出した売場コードに関連付けられた商品コードの一覧を取得し、 広告処理部232は、広告情報DB225から取得した商品コードのうち、買物情報から取得した商品コードに含まれていない商品コードの一覧を取得し、すなわち、広告処理部232は、顧客端末10(買物カートC)を検出した売場端末30が設置されている売場に陳列されている商品のうち、顧客端末10の買物情報に含まれていない商品を特定し、 広告処理部232は、取得した商品コード毎に、広告情報DB225を参照して、当該商品コードに関連付けられた値引き情報2254を抽出し、 広告処理部232は、抽出結果に基づいて、少なくとも1つ以上の値引き商品があるか否かを判定し、 少なくとも1つ以上の値引き商品があると判定した場合、広告処理部232は、値引き商品に関する広告情報を生成し、 広告処理部232は、生成した広告情報を、顧客端末10に対して、通信部21により送信する、 サーバ20。」 2 周知技術1 (1)当審拒絶理由にて引用された引用文献2には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【0013】 管理装置10は、店舗システム1を制御する装置である。管理装置10は、例えば店舗100のバックヤード102などに設置される。管理装置10は、一例として、プロセッサー11、ROM(read-only memory)12、RAM(random-access memory)13、補助記憶デバイス14、入力デバイス15、表示デバイス16及び通信インターフェース17を含む。そして、バス18などが、これら各部を接続する。管理装置10は、物品管理装置の一例である。」 「【0018】 また、補助記憶デバイス14は、状況テーブルT1及び履歴テーブルT2を記憶する。 図4は、状況テーブルT1の一例を示す図である。状況テーブルT1は、商品110が置かれる場所ごとの状況を示す。状況テーブルT1は、場所ID(identifier)に、商品ID、必要在庫数、在庫個数、取上げカウント、購入カウント、品出し必要フラグ及び品出し中フラグを関連付ける。 【0019】 場所IDは、店舗内の特定の範囲を示す識別符号である。場所IDは、場所IDごとに異なる範囲を示す。場所IDは、例えば、棚103のうちの特定の範囲を示す。 状況テーブルT1中の商品IDは、関連付けている場所IDで特定される範囲に置かれている商品110の種類を示す。商品IDは、商品110の種類ごとにユニークな識別符号である。商品IDは、例えばJAN(Japanese Article Number)コードなどである。 【0020】 必要在庫数は、関連付けている場所IDで特定される範囲に置かれる商品の、当該範囲に置かれるべき最低個数を示す。当該範囲に置かれている商品の数が必要在庫数に満たない場合、品出しすることで当該商品を当該範囲に補充する必要があることを示す。 在庫個数は、関連付けている場所IDで特定される範囲に現在置かれている商品の数を示す。」 「【0044】 買い物客は、買いたい商品110又は気になった商品110などを棚103などから取り上げる。 図7のACT21においてプロセッサー11は、棚103などから商品110が取り上げられたか否かを判定する。なお、プロセッサー11は、例えば、カメラ40が出力する画像及び棚センサー50が出力する測定情報の少なくともいずれかを用いて商品110が取り上げられたことの検知を行う。プロセッサー11は、棚103から商品110が取り上げられたことを検知しないならば、ACT21においてNoと判定してACT21を繰り返す。対して、プロセッサー11は、棚103から商品110が取り上げられたことを検知したならば、ACT21においてYesと判定してACT22へと進む。 以上より、プロセッサー11は、カメラ40及び棚センサー50の少なくともいずれかと協働して、ACT21の処理を行うことで、商品110が取り去られたことを検知する検知部として機能する。あるいは、プロセッサー11は、ACT21の処理を行うことで、検知部として機能する。 【0045】 ACT22においてプロセッサー11は、取上げられた商品110が置かれていた場所の場所IDを取得する。例えば、プロセッサー11は、カメラ40が出力する画像及び棚センサー50が出力する測定情報の少なくともいずれかを用いて、取上げられた商品110が置かれていた場所を特定することで、当該場所に対応する場所IDを取得する。なお、取上げられた商品110が置かれていた場所を以下「取上場所」というものとする。また、ACT22において取得された、取上場所の場所IDを以下「取上場所ID」というものとする。 【0046】 ACT23においてプロセッサー11は、状況テーブルT1中のレコードの中から、場所IDフィールドの値が取上場所IDであるレコードを特定する。なお、ここで特定されるレコードを「取上レコード」というものとする。 【0047】 ACT24においてプロセッサー11は、取上場所で品出しが行われている最中であるか否かを判定する。プロセッサー11は、例えば、取上レコードの品出し中フラグの値がTrueであるならば、取上場所で品出しが行われている最中であると判定する。プロセッサー11は、取上レコードの品出し中フラグの値がTrueであり、取上場所で品出しが行われている最中であると判定するならば、ACT24においてYesと判定してACT21へと戻る。対して、プロセッサー11は、取上レコードの品出し中フラグの値がFalseであり、取上場所で品出しが行われている最中でないと判定するならば、ACT24においてNoと判定してACT25へと進む。 【0048】 ACT25においてプロセッサー11は、取上レコードの在庫カウントフィールドの値を1減らす。ただし、これは、棚103から1個の商品110が取り上げられた場合である。一度に複数の商品110が棚103から取り上げられた場合には、プロセッサー11は、取上レコードの在庫カウントフィールドの値を商品110が取り上げられた数の分だけ減らす。」 (2)当審拒絶理由にて引用された引用文献3には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【0032】図3は、店舗ホスト2の全体の構成を示すものである。すなわち、店舗ホスト2は、CPU20、メモリ21、ハードディスクドライブ(HDD)22、携帯電話インターフェース(I/F)23、データベース(DB)管理部24、インターネットインターフェース(I/F)25、キャッシュレジスタインターフェース(I/F)26、及びデジタル複合機インターフェース(I/F)27等から構成されている。これらの各構成要素は、バス28を介して接続されている。このバス28を介して必要なデータが各構成要素で送受信される。また、DB管理部24は、詳しくは後述するデータベース30を管理している。」 「【0049】図4は、データベース30の構成例を示すものである。この例では、顧客データベース(DB)31、電話帳データベース(DB)32、顧客別購入品データベース(DB)33、在庫データベース(DB)34、レシピデータベース(DB)35、クーポン券データベース(DB)36、及び発送データベース(DB)37から構成されている。これは一例であり、より多くのデータベースを使用する場合もあり、統合して少ないデータベースで運用する場合もある。」 「【0066】図11は、在庫DB34を構成する在庫テーブル34aの構成例を示すものである。この在庫テーブル34aは、当該店舗内で取り扱っている商品の在庫状況を管理している。この在庫テーブル34aは、商品コード、在庫数、特価品区別、小売価格、次回入荷予定等から構成されている。在庫数は顧客が購入するごとに減らされる。特価品区別は、タイムセール、期間セール品等の区別をしているものである。例えば、商品コード「AA5326327」に対して、在庫数「100」、特価品区別「A」、小売価格「55」、次回入荷予定「Oct.9.2000」が作成されている。」 (3)上記(1)、(2)の記載はいずれも、 「販売管理システム等において、商品を識別可能な識別情報に関連付けて、商品の在庫数を記憶し、顧客が購入する商品が登録された場合に、記憶された当該商品の在庫数を、登録を受け付けた個数に応じて減らすこと」 との事項を開示するものであり、当該事項は周知技術(以下「周知技術1」という。)である。 3 周知技術2 (1)当審拒絶理由にて引用された引用文献4には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【0008】 品出し管理システム100は、図1に示すように、情報処理装置である店舗サーバ10と、POS端末(Point Of Sales)50と、携帯端末80と、を備える。なお、POS端末50と携帯端末80は、それぞれ複数備えられる。」 「【0013】 携帯端末80は、店舗において商品の品出しを行う複数の店員がそれぞれ1台ずつ所持している。携帯端末80は、例えば店舗サーバ10からの指示に基づいて、品出しが必要な商品の情報を店員に伝達する。」 「【0023】 図3に示すように、品出し商品情報テーブルT1は、商品コードf41と、品出し日時f42と、値引f43と、割引f44と、数量f45と、数量限定f46と、広告優先顧客f47と、過去購入個数f48と、即時品出し対象f49と、を備える。 【0024】 商品コードf41は、品出しした各商品の商品コードを格納する。品出し日時f42は、商品の品出しを行う日時を格納する。 【0025】 値引f43は、品出しを行う商品についての値引き額を格納する。割引f44は、品出しを行う商品についての割引き率を格納する。」 「【0038】 まず、品出しマスタファイルF2について説明する。図5は、品出しマスタファイルF2に格納されるデータ構成の一例を示す図である。品出しマスタファイルF2は、店舗サーバ10が携帯端末80から受信したものであって、品出しを行った店員が入力した品出し商品情報テーブルT1(図3参照)の品出し商品情報を含む。 【0039】 図5に示すように、品出しマスタファイルF2は、商品コードf21と、品出し日時f22と、値引f23と、割引f24と、数量f25と、数量限定f26と、広告優先顧客f27と、過去購入個数f28と、即時品出し対象f29と、を備える。」 「【0073】 図8に示すように、携帯端末80の制御部88は、CPU82(図2)が制御プログラムP4に従って動作することにより、表示制御部150と、品出し商品情報入力部153と、情報送受信部154と、として機能する。なお、図8には図示しないが、全ての携帯端末80は、同じ機能構成を有する。 【0074】 表示制御部150は、携帯端末80の表示部94(図2参照)に表示する情報を制御する。具体的には、表示制御部150は、携帯端末80の表示部94に、品出し要請情報を含む通知画面(図示せず)を表示する。 【0075】 品出し商品情報入力部153は、品出し商品情報入力手段として機能する。品出し商品情報入力部153は、店員が商品の品出しを行った際に、携帯端末80に入力した品出し商品にかかる品出し商品情報を受け付ける。ここで、品出し商品情報は、品出し商品情報テーブルT1に格納されるものであって、品出しした商品の商品コードf41と、品出し日時f42と、値引f43と、割引f44と、数量f45と、数量限定f46と、広告優先顧客f47と、過去購入個数f48と、即時品出し対象f49と、である。 【0076】 情報送受信部154は、携帯端末80と店舗サーバ10との間で情報の送受信を行う。具体的には、店舗サーバ10から携帯端末80に対して、品出し要請情報、および品出し要請情報の消去指示等を送信する。また、携帯端末80から店舗サーバ10に対して、品出し商品情報等を送信する。」 (2)特許第4120231号公報(以下「引用文献5」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【0011】 そして、本実施形態の商品の値引システムは、陳列されている値引き対象商品(見切り商品)からパックID番号(ID番号)をハンディターミナルHT(端末)で読み取り、ハンディターミナルHTに入力された該商品の値引データ又は値引後値段と、読み取ったID番号とを該ハンディターミナルHTからファイルサーバFS(管理装置)へ送信するとともにファイルサーバFS(記憶手段)に記憶させるものである。 また、本実施形態の商品の値引システムは、チェックアウト時には、商品の値段ラベルからパックID番号を読み取り、該パックID番号に関連付けられた値引データ又は値引後値段がファイルサーバFSに記憶されているか判断し、記憶されている場合には、該値引データ又は値引後値段に基づいて該商品の登録を行うものである。」 「【0042】 まず、店員(担当者)は、店内において陳列されている各商品110に貼られている値段ラベル111(図9参照)の賞味期限を見て、その賞味期限に近づいている商品又は商品価値が下がった商品(見切り商品)を探し出す。そして、店員は、探し出した見切り商品の値引き額を決定して、その値引き額(値引データ)をハンディターミナルHTに入力する。 【0043】 ハンディターミナルHTのCPU101は、値引データの入力操作が有ったか否か判断する(ステップS1)。 ステップS1でYESの場合(値引データの入力有の場合)、CPU101は入力された値引データをRAM103の所定エリアに記憶させる(ステップS2)。 【0044】 ステップS1でNOの場合(値引データの入力無しの場合)又はステップS2の処理が終わった場合は、店員がハンディターミナルHTを操作してスキャナ部108で商品110の値段ラベル111のパックIDバーコード112を読み取り、そのバーコードのフラグが国コード又はNONPLUを示すものではなくパックIDバーコードを示す有効なバーコードであるか否かをCPU101が判断する(ステップS3)。 【0045】 ステップS3でNOの場合(有効なバーコードでない場合)、CPU101は値引データとパックID番号を自動的に計量値付けシステムへ送信する機能(自動送信モード)の「ON/OFF」を示す「自動フラグ」を反転させる操作がされたか否か判断する(ステップS4)。ステップS4でYESの場合、CPU101は「自動フラグ」を反転させる(例えば「自動フラグ」がOFFのときはONにする)(ステップS5)。ステップS5でNOの場合、CPU101は何もせず、ステップS1に戻る。 【0046】 ステップS3でYESの場合(有効なバーコードである場合)、CPU101は、読み取ったバーコードの情報におけるパックID番号を計量値付けシステムのファイルサーバFSへ送ることで、そのパックID番号に対応する生産データ(商品番号・品名・元の値段・値引額・値引後値段・賞味期限等からなるデータ(図11参照))をファイルサーバFSから受信する生産データ呼出しを行う(ステップS6)。 ステップS6の後、CPU101は「自動フラグ」が「ON(自動送信モード)」になっているか否かを判断する(ステップS7)。 【0047】 ステップS7でNOの場合(自動送信モードでない場合)、CPU101は、ステップS3で読み取ったバーコードが示す商品の生産データ(ステップS6で呼び出した生産データ)に含まれる品名・元の値段・値引額・値引後値段・賞味期限等を液晶タッチパネル表示部104に表示させ、店員が生産データを確認できるようにする(ステップS8)。 ステップS8の後、CPU101は、ステップS8の表示を見た店員が値引データを変更すべきと判断してその変更をする操作が液晶タッチパネル表示部104でなされたか否かを判断する(ステップS9)。 【0048】 ステップS9でYESの場合(値引データの変更操作をした場合)、CPU101は、ステップS2でRAM103に記憶させた値引データをステップS9で変更した値引データに入れ替える(ステップS10)。 ステップS10の処理が終わった場合又はステップS9でNOの場合(値引データの変更操作をしなかった場合)、CPU101は、店員が値引データの送信を実行させる操作(値引を実行する操作)を液晶タッチパネル表示部104でしたか否かを判断する(ステップS11)。 【0049】 ステップS11でYESの場合(値引を実行する操作がされた場合)又はステップS7でYESの場合(自動送信モードである場合)、CPU101は、ステップS3で読み取ったバーコードが示す商品のパックID番号と値引データをファイルサーバFS(管理装置、記憶手段)に送信する(ステップS12)。その後、ステップS1に戻る。」 「【0075】 また、原材料ブロックファイルに、トレーサビリティー情報(例えば、牛肉製品では、牛の個別番号等)の項目を追加してもよい。 また、上記の実施形態において、値引処理では、直接値引データを入力する形態に限らず、値引後値段又は割引データなどを入力する形態であってもよい。」 (3)上記(1)、(2)の記載はいずれも、 「販売管理システム等において、商品情報に含まれる商品の値引に関する情報の入力を、店員端末から受け付けること。」 との事項を開示するものであり、当該事項は周知技術(以下「周知技術2」という。)である。 第5 対比 1 本願発明と引用発明とを対比する。 (1)引用発明は、「サーバ20」の「記憶部22」における「商品情報DB223」が「商品情報を格納し」、「商品情報は、商品の識別子である商品コード2231、当該商品に付された無線タグに記録されているタグID2232、当該商品が陳列されている売場を示す売場コード2235、当該商品の読取フラグ2236等を含」み、「商品それぞれに、タグID及び商品コードが関連付けられており、タグID及び商品コードのいずれも商品の識別情報であ」るとされるものであるから、商品情報DB223は、商品を識別可能な商品コード2231に関連付けて、当該商品の読取フラグ2236等を記憶するものといえる。 そして、引用発明の「商品コード2231」は、本願発明の「識別情報」に相当する。 また、引用発明の「読取フラグ2236」は、「顧客端末10により読み取られた(買物カートCに入っていると推定される)場合に「有効」が設定され、顧客端末10により読み取られていない(買物カートCに入っていない、すなわち陳列されていると推定される)場合に「無効」が設定され」るものであるから、商品の在庫に関する情報といえるものであり、引用発明の「当該商品の読取フラグ2236等」と、本願発明の「商品の在庫数を含む商品情報」とは、「商品の在庫に関する情報を含む商品情報」である点で共通する。 以上から、引用発明の「サーバ20」に含まれる「商品の識別子である商品コード2231、当該商品に付された無線タグに記録されているタグID2232、当該商品が陳列されている売場を示す売場コード2235、当該商品の読取フラグ2236等を含」む「商品情報」を「格納」する「商品情報DB223」と、本願発明の「販促システム」に含まれる「商品を識別可能な識別情報に関連付けて、商品の在庫数を含む商品情報を記憶する商品情報記憶部」とは、「商品を識別可能な識別情報に関連付けて、商品の在庫に関する情報を含む商品情報を記憶する商品情報記憶部」である点で共通する。 (2)引用発明において、「顧客」が「買物カートCを移動させながら、買物カートC内に購入予定の商品を入れてゆき」、「顧客端末の読取処理において、各商品のタグIDを読み取」る動作に基づいて、「読み取ったタグIDをサーバ20に送信」すること、及び「サーバ20」の「制御部23」における「買物処理部231」が「顧客端末10から読み取られた商品のタグIDを受信して、タグIDに対応する商品に関する情報を買物情報DB224に登録」することが行われることは明らかである。 また、引用発明の上記動作は、売り場を移動する顧客が使用する顧客端末10が受け付ける操作であるといえる。 そして、引用発明の「顧客端末10」、「タグIDに対応する商品」、「買物処理部231」は、それぞれ、本願発明の「端末装置」、「顧客が購入する商品」、「商品登録処理部」に相当する。 よって、引用発明の「サーバ20」は、本願発明の「売り場を移動する顧客が使用する端末装置が受け付ける操作に基づいて、顧客が購入する商品を登録する商品登録処理部」に相当する構成を含むものである。 (3)引用発明は、「サーバ20」の「記憶部22」における「広告情報DB225」に、「商品コード2251が示す商品について、値引き商品であるか否か、値引き商品である場合にはその値引き率、等が登録され」る「値引き情報2254」が「格納」されるものであるから、サーバ20は、商品コード2251で識別される商品を値引きで販売するための値引き情報2254の入力を受け付ける処理を実行するものといえる。 ここで、商品コード2251が、(本願発明の「識別情報」に相当することについて上記(1)で言及した)商品コード2231と同じ情報であることは明らかである。 そして、引用発明の「値引き情報2254」と、本願発明の「商品を値引きまたは割引で販売するための値割引情報」とは、「商品を値引きで販売するための値引に関する情報」である点で共通で共通し、引用発明におけるサーバ20が、商品コード2251で識別される商品を値引きで販売するための値引き情報2254の入力を受け付けることと、本願発明における「販促システム」が、「前記識別情報で識別される商品を値引きまたは割引で販売するための値割引情報の入力を店員端末から受け付け」る「値割引報知部」を「含む」こととは、「前記識別情報で識別される商品を値引きで販売するための値引に関する情報の入力を受け付け」るという点で共通する。 (4)引用発明は、「サーバ20」の「記憶部22」における「広告情報DB225」に、「値引き情報2254」が「格納」され、「サーバ20」の「制御部23」における「広告処理部232」が「通信部21により売場端末30から読み取られた顧客端末10のタグIDを受信すると、タグIDに対応する顧客端末10を使用している顧客の買物情報に基づいて、広告情報DB225から広告内容を抽出して広告情報を生成し、通信部21により顧客端末10に送信」するものであり、さらに、「顧客端末の広告処理において、広告情報には、購入予定商品に含まれていない値引き商品についての広告が含まれ、広告情報に基づいて画面を生成」することが実行されるものであって、ここで、画面に表示される値引き商品についての広告は、値引き情報2254が反映されたものであり、実質的に値引き情報2254の報知であることは明らかであるから、広告処理部232が、値引き情報2254を、顧客端末10によって顧客に報知する処理を実行するものといえる。 さらに、引用発明は、「買物処理部231」が、「通信部21により顧客端末10から読み取られた商品のタグIDを受信して、タグIDに対応する商品に関する情報を買物情報DB224に登録し」、また、「広告処理部232」が、「顧客端末情報DB221を参照して、受信した読取情報に含まれる顧客端末10のタグIDに関連付けられた顧客端末ID2211及び顧客コード2213を抽出し」、「買物情報DB224を参照して、抽出した顧客コードが含まれる買物情報を特定し、また、特定した買物情報に登録されている商品コードのうち、抽出した顧客端末IDに関連付けられた商品コードの一覧を取得し」、「売場端末情報DB222を参照して、受信した読取情報に含まれる売場端末IDに関連付けられた売場コード2222を抽出し」、「広告情報DB225を参照して、抽出した売場コードに関連付けられた商品コードの一覧を取得し」、「広告情報DB225から取得した商品コードのうち、買物情報から取得した商品コードに含まれていない商品コードの一覧を取得し」、「取得した商品コード毎に、広告情報DB225を参照して、当該商品コードに関連付けられた値引き情報2254を抽出し」、「抽出結果に基づいて、少なくとも1つ以上の値引き商品があるか否かを判定し」、「少なくとも1つ以上の値引き商品があると判定した場合」、「値引き商品に関する広告情報を生成」し、「生成した広告情報を、顧客端末10に対して、通信部21により送信する」ものであるところ、買物情報に登録されている商品コードのうち、抽出した顧客端末IDに関連付けられた商品コードの一覧が取得され、取得した商品コードに含まれていない商品コードに関連付けられた値引き情報2254の抽出結果に基づいて、値引き商品に関する広告情報の生成が行われることから、値引き情報2254に関連付けられた商品コードに対応する(全)値引き商品について、商品に関する情報を買物処理部231により買物情報DB224に登録することが済んでいる顧客端末10に対しては、値引き情報2254が報知されないといえる。 また、引用発明は、「広告処理部232」が、「受信する読取情報に2つ以上の顧客端末10のタグIDが含まれる場合、広告処理部232は、顧客端末10のタグID毎に処理を実行」するものであるから、2つ以上の顧客端末10のうちの、値引き情報2254に関連付けられた(全)値引き商品について、商品に関する情報を買物処理部231により買物情報DB224に登録する値引き商品が登録済みの一部又は全部の顧客端末10に対して値引き情報2254が報知されないものとする場合が当然あり得るものであり、そのようにすることは、当該端末を、値引き情報2254の報知の対象から除くことにほかならない。 そして、引用発明の「広告処理部232」と、本願発明の「値割引報知」とは、「報知部」である点で共通する。 (5)上記(3)、(4)から、引用発明の「サーバ20」と、本願発明の「販促システム」とは、「前記識別情報で識別される商品を値引きで販売するための値引に関する情報の入力を受け付け」る点、及び「入力された値引に関する情報を、前記端末装置によって顧客に報知し、前記値引に関する情報の報知に際し、当該値引に関する情報に関連付けられた商品を前記商品登録処理部により登録済みの前記端末装置は、報知の対象から除く報知部」を「含む」点で共通する。 (6)引用発明の「サーバ20」は、広告により販売促進を図るシステムといえるものであり、本願発明の「販促システム」に相当する。 2 上記1から、本願発明と引用発明とは、以下の点で一致する。 (一致点) 「商品を識別可能な識別情報に関連付けて、商品の在庫に関する情報を含む商品情報を記憶する商品情報記憶部と、 売り場を移動する顧客が使用する端末装置が受け付ける操作に基づいて、顧客が購入する商品を登録する商品登録処理部と、 入力された値引に関する情報を、前記端末装置によって顧客に報知し、前記値引に関する情報の報知に際し、当該値引に関する情報に関連付けられた商品を前記商品登録処理部により登録済みの前記端末装置は、報知の対象から除く報知部と、 を含み、 前記識別情報で識別される商品を値引きで販売するための値引に関する情報の入力を受け付ける、販促システム。」 3 また、本願発明と引用発明とは、以下の点で相違する。 (相違点1) 「商品の在庫に関する情報」が、本願発明では、「商品の在庫数」であるのに対して、引用発明では、「顧客端末10により読み取られた(買物カートCに入っていると推定される)場合に「有効」が設定され、顧客端末10により読み取られていない(買物カートCに入っていない、すなわち陳列されていると推定される)場合に「無効」が設定され」る「読取フラグ2236」である点。 (相違点2) 本願発明は、「前記商品登録処理部が商品を登録すると、前記商品情報記憶部における商品の在庫数を、前記商品登録処理部が登録した商品の個数に応じて減らす在庫数更新部」を含むのに対して、引用発明は、当該構成を有することが特定されていない点。 (相違点3) 「値引に関する情報」が、本願発明では、「値引きまたは割引で販売するための値割引情報」であるに対して、引用発明では、「値引き商品であるか否か、値引き商品である場合にはその値引き率、等が登録され」る「値引き情報2254」であり、割引で販売するための情報であり得ることが特定されるものではない点。 (相違点4) 本願発明は、「受け付け」る「前記識別情報で識別される商品を値引きまたは割引で販売するための値割引情報の入力」が、「店員端末から」行われるのに対して、引用発明は、「サーバ20」が受け付ける「値引き情報2254」の入力が何から行われるのかが特定されるものではない点。 (相違点5) 本願発明は、「前記識別情報で識別される商品を値引きまたは割引で販売するための値割引情報の入力を受け付け」る動作を「値割引報知部」が実行するのに対して、引用発明は、「サーバ20」が当該動作を実行するものの、その主体が「広告処理部232」であることが特定されるものではない点。 第6 当審の判断 1 各相違点について 以下、各相違点について検討する。 (1)相違点1、2について 「在庫数」に関して相互に関連する相違点1、2について、まとめて検討する。 販売管理システム等において、同一の商品が複数存在する場合に商品ごとの在庫数の把握を容易にすることは、一般的技術課題であるところ、引用発明における「読取フラグ2236」は、「顧客端末10により読み取られた(買物カートCに入っていると推定される)場合に「有効」が設定され、顧客端末10により読み取られていない(買物カートCに入っていない、すなわち陳列されていると推定される)場合に「無効」が設定され」るものであるから、同一の商品が複数存在する場合、「読取フラグ2236」それ自体は、商品ごとの在庫数とは異なる情報であり、そうすると、引用発明は、上記課題を内在するものといえる。 そして、引用発明において、上記課題を解決するために周知技術1(販売管理システム等において、商品を識別可能な識別情報に関連付けて、商品の在庫数を記憶し、顧客が購入する商品が登録された場合に、記憶された当該商品の在庫数を、登録を受け付けた個数に応じて減らすこと)を適用して、商品の在庫数を記憶するものとし、かつ、「買物処理部231」が「商品に関する情報を買物情報DB224に登録」した商品について、商品の在庫数を、「買物情報DB224」が登録を受け付けた個数に応じて減らす手段を付加することは、当業者が容易に想到し得ることであって、その際、商品の在庫数を具体的にどこに記憶するかは設計的事項であり、「商品情報DB223」がこれを記憶するようにすることは当業者が適宜なし得ることである。 なお、引用発明において、「商品情報DB223」と異なる記憶手段が、商品を識別可能な識別情報に関連付けて、商品の在庫数をするものとして、「商品を識別可能な識別情報に関連付けて、商品の在庫数を含む商品情報を記憶する商品情報記憶部」とすることも、当業者が適宜なし得ることである。 (2)相違点3について 商品を通常価格より安値で販売する際、割引で販売することは、例えば引用文献4(【0025】)、引用文献5(【0075】)の記載からも明らかなように、値引きで販売することと同様に一般的な商習慣として周知の事項であり、引用発明において、「値引き情報2254」について、当該周知事項に対応させて、値引き又は割引で販売するための値割引情報とすることは、当業者が容易に想到し得ることである。 (3)相違点4について 引用発明において、「値引き情報2254」について何らかの人物による入力手段の操作を用いた入力を受け付ける処理を経て、「サーバ20」の「記憶部22」における「広告情報DB225」に含まれるものとされることは明らかであり、引用発明において、その具体化のために周知技術2(販売管理システム等において、商品情報に含まれる商品の値引に関する情報の入力を、店員端末から受け付けること)を適用して、「値引き情報2254」の入力を店員端末から受け付けるものとすることは、当業者が容易に想到し得ることである。 (4)相違点5について 販売管理システム等において、特定の処理をどの構成で実行するものとするかは設計的事項であり、引用発明において、「値引き情報2254」の入力を受け付ける処理の実行主体を「広告処理部232」とすることは、当業者が適宜なし得ることである。 2 作用効果について 本願発明の作用効果は、引用発明、周知技術1及び周知技術2から、当業者が容易に予測し得る程度のものである。 3 請求人の主張について (1)請求人は、令和7年10月27日提出の意見書において、本願発明では、「前記商品登録処理部が商品を登録すると、前記商品情報記憶部における商品の在庫数を、前記商品登録処理部が登録した商品の個数に応じて減らす在庫数更新部」を有するのに対して、引用発明には、当該構成を有することは記載も示唆もされておらず、また、引用発明では、顧客端末10に商品に付された無線タグが読み取られると、その無線タグに記録されているタグID2232の読み取りフラグ2236を「無効」から「有効」に設定することで、商品の有無を個品の単位で管理するものとなっているため、引用発明では、商品を在庫数で管理することについては何ら言及されておらず、商品を在庫数で管理すること自体が不要な構成となっている引用発明に、商品を在庫数で管理する引用文献2、3を適用することは当業者にとっても容易ではなく、阻害要因が存在する旨主張している。 しかしながら、上記1(1)で検討したところから明らかなように、引用発明において、同一の商品が複数存在する場合、「読取フラグ2236」それ自体は、商品ごとの在庫数とは異なる情報であることから、引用発明は、商品ごとの在庫数の把握を容易にするとの一般的技術課題を内在するものであって、その解決のために周知技術1を適用する動機付けがあり、その点に阻害要因があるとはいえない。 (2)請求人はまた、引用発明には、「前記識別情報で識別される商品を値引きまたは割引で販売するための値割引情報の入力を」受け付ける構成は、記載も示唆もされておらず、引用文献4には、店員が所持する携帯端末80が、値引きや割引に関する情報(品出し商品情報)の入力を受け付け、店舗サーバに送信することが記載されているものの、引用発明はタグIDに基づき商品を個品単位で管理する構成であるため、引用文献4を適用することは阻害要因が存在する旨主張している。 しかしながら、上記1(3)で検討したところから明らかなように、引用発明において、「値引き情報2254」について何らかの人物による入力手段の操作を用いた入力を受け付ける処理の具体化のために、周知技術2を適用する動機付けがあり、その点に阻害要因があるとはいえない。 (3)よって、請求人の主張はいずれも採用できない。 4 小括 したがって、本願発明は、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 第7 むすび 以上のとおり、本願発明は、引用文献1に記載の発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2025-003821

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