商標拒絶査定不服審判
2024-006206
リプラス、レプラス
- 審判番号
- 2024-006206
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-070861
- 請求日
- 2024年04月11日
- 審決日
- 2024年12月09日
- 公報発行日
- 2025年02月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】自然電力株式会社
- 【請求人代理人】内島 裕
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 康浩
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 大塚 正俊
- 分類
- T18 .261-Z (W35) / T18 .262-Z (W35) / T18 .263-Z (W35)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023-70861拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年6月26日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年12月18日付け:拒絶理由通知書
令和6年1月10日:意見書の提出
令和6年3月19日付け:拒絶査定
令和6年4月11日:審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第35類「広告業,消費者のための商品及び役務の選択における助言と情報の提供,電気使用量の検針事務の代行」を指定役務として登録出願されたものである。
3 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6152702号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成30年6月7日に登録出願、第35類、第41類及び第42類に属する別掲3のとおりの役務を指定役務として、令和元年6月14日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号の該当性について
ア 本願商標と引用商標との類否について
(ア)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、「Re」の文字(「R」の文字は緑色の円図形を背景として白抜き及び一部を橙色で表し、「e」の文字は緑色で表してなる。)及び「+」の記号を橙色で横書きし、「e」の文字及び「+」の記号の上部に小さく「リプラス」の片仮名を緑色で横書きしてなるものである。
そして、本願商標の構成中「Re+」の文字及び記号部分は、「Re」の文字が我が国で親しまれた英語の接頭語(出典:「プログレッシブ英和中辞典 第5版」株式会社小学館)であり、「+」が「加号または正の数の符号。」(広辞苑第七版 株式会社岩波書店)であるとしても、これらを組み合わせた「Re+」の文字及び記号部分は、全体として辞書等に掲載のない語であり、特定の意味を想起させる語として知られているものでもないから、特定の意味を有しない一種の造語として認識されるというのが相当である。
また、構成中の「リプラス」の片仮名は、「e」の文字及び「+」の記号の上部に小さく表されていることも相まって、「Re+」の文字及び記号の読みを表したものと容易に理解されるといえる。
そうとすると、本願商標は、その構成文字及び記号に相応して、「リプラス」の称呼を生じ、特定の観念を生じない。
(イ)引用商標について
引用商標は、「Re」の文字及び「+」の記号を普通に用いられる方法の範囲を脱しない態様で横一連に表してなるところ、当該「Re+」の文字及び記号は、上記(ア)と同様に、特定の意味を有しない一種の造語として認識されるというのが相当である。
そして、造語からなるものであって、その称呼を特定できるような特段の事情もない場合、これを称呼する場合には、我が国において親しまれているローマ字読み又は英語の読みにならって称呼するのが自然であるところ、引用商標の構成中「Re」の文字は、「return(リターン)」、「remember(リメンバー)」等の平易な英語における接頭語として「リ」と発音されること、及び「手紙や電子メールの冒頭で、返信の印として用いる記号」として親しまれている「Re:」が「リ」と発音されること(出典:株式会社小学館「デジタル大辞泉」)にも鑑みれば、引用商標の構成中「Re」の文字からは「リ」の称呼を生じ、引用商標の構成全体からは、それに記号「+」の読み「プラス」を合わせた「リプラス」の称呼を生じ得る。また、引用商標が少ない文字構成からなることを踏まえれば、構成文字を一文字ずつ称呼して「アアルイイプラス」の称呼を生じる場合もあるとみるのが相当である。
そうとすると、引用商標は、その構成文字及び記号に相応して、「リプラス」又は「アアルイイプラス」の称呼を生じ、特定の観念を生じない。
(ウ)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標は、それぞれ上記(ア)及び(イ)のとおりの構成よりなるところ、両商標は、その全体の外観構成において相違するものの、本願商標の構成中の「Re+」の文字及び記号部分と、引用商標を比較すると、いずれも欧文字のつづり及び記号が同一であるから、両者は外観上、近似した印象を与えるものである。
次に、称呼においては、本願商標から「リプラス」の称呼を生じ、引用商標の構成中の「Re+」から「リプラス」の称呼を生じ得ることから、両者は、「リプラス」の称呼を共通にする場合がある。
そして、観念においては、本願商標と引用商標は、いずれも特定の観念を生じないから、観念上、比較することができない。
以上からすると、本願商標と引用商標は、観念において比較することができないとしても、「リプラス」の称呼を共通にする場合があり、外観において近似した印象を与えるものであるから、外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は、相紛れるおそれのある類似の商標というのが相当である。
イ 本願商標の指定役務と引用商標の指定役務の類否について
本願商標の指定役務中、第35類「広告業」は引用商標の指定役務中、第35類「広告業」と、本願商標の指定役務中、第35類「消費者のための商品及び役務の選択における助言と情報の提供」は、引用商標の指定役務中、第35類「消費者のための商品及び役務の選択における助言と情報の提供」と、本願商標の指定役務中、第35類「電気使用量の検針事務の代行」は、引用商標の指定役務中、第35類「文書又は磁気テープのファイリング,コンピュータデータベースへの情報編集」と同一又は類似の役務である。
ウ 小括
以上によれば、本願商標は、引用商標と類似する商標であって、かつ、その指定役務は引用商標の指定役務と類似する役務であるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標は、「Re+」及び「リプラス」の構成よりなる態様で、外観上、全体としてまとまりのある一体的なマークとして描かれており、本願商標からは「リプラス」の称呼が生じるのに対して、引用商標は、「アアルイイプラス」又は「レプラス」の称呼が生じることから、両者は互いに類似しない旨主張する。
しかしながら、引用商標から「リプラス」の称呼が生じ得ることから、本願商標と引用商標は「リプラス」の称呼を共通にする場合があり、また、両者は文字のつづり及び記号を同一にすることから、外観において近似した印象を与えるものであって、両者が相紛れるおそれのある類似の商標であることは、上記(1)で述べたとおりである。
イ 請求人は、過去における本人の登録例を挙げて、本願商標も同様に判断されるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第4条第1項第11号に該当するか否かは、登録出願に係る商標と他人の登録商標との対比において、個別具体的に判断されるべきものであるところ、本願商標についての判断は、上記(1)のとおりであるから、請求人が挙げる登録例をもって本願商標の上記判断が左右されるものではない。
ウ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することはできない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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