商標拒絶査定不服審判
2023-014131
ミタス、ミプラス、ミータス、ミープラス、エムイイタス、エムイイプラス、ミー、エムイイ
- 審判番号
- 2023-014131
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-132067
- 請求日
- 2023年08月23日
- 審決日
- 2024年01月30日
- 公報発行日
- 2024年02月22日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社グラスプ
- 【請求人代理人】瀬戸 麻希
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 板谷 玲子
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .261-WY (W29303141) / T18 .262-WY (W29303141) / T18 .263-WY (W29303141)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-132067拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年11月17日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年 2月27日付け:拒絶理由通知書
令和5年 7月 5日 :意見書の提出
令和5年 7月18日付け:拒絶査定
令和5年 8月23日 :審判請求書、手続補正書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第29類ないし第31類及び第41類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものである。
本願の指定商品及び指定役務は、当審における上記1の手続補正書により、別掲2のとおりに補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)ないし(8)のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第606692号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:「ミタス」の片仮名を横書きしてなるもの
指定商品:第30類に属する商標登録原簿に記載の商品
登録出願日:昭和37年 3月16日
設定登録日:昭和38年 3月 8日
書換登録日:平成16年 6月 9日
(2)登録第855977号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:「MITAS」の欧文字を横書きしてなるもの
指定商品:第30類に属する商標登録原簿に記載の商品
登録出願日:昭和42年 1月17日
設定登録日:昭和45年 5月13日
書換登録日:平成22年 6月 2日
(3)登録第4855636号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の構成: ミタス (標準文字)
指定商品:第30類に属する商標登録原簿に記載の商品
登録出願日:平成16年 6月28日
設定登録日:平成17年 4月 8日
(4)登録第5631138号商標(以下「引用商標4」という。)
商標の構成:別掲3のとおり
指定商品:第5類に属する商標登録原簿に記載の商品
登録出願日:平成25年 5月17日
設定登録日:平成25年11月22日
(5)登録第5800750号商標(以下「引用商標5」という。)
商標の構成:別掲4のとおり
指定役務:第35類に属する商標登録原簿に記載の役務
登録出願日:平成27年 2月16日
設定登録日:平成27年10月23日
(6)登録第5990909号商標(以下「引用商標6」という。)
商標の構成: ME+ (標準文字)
指定商品及び指定役務:第9類、第10類、第16類、第41類、第44類及び第45類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務
優先権主張:アメリカ合衆国 2015年10月23日
登録出願日:平成28年 4月20日
設定登録日:平成29年10月27日
(7)登録第5990910号商標(以下「引用商標7」という。)
商標の構成:別掲5のとおり
指定商品及び指定役務:第9類、第10類、第16類、第41類、第44類及び第45類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務
優先権主張:アメリカ合衆国 2015年10月23日
登録出願日:平成28年 4月20日
設定登録日:平成29年10月27日
(8)登録第6115947号商標(以下「引用商標8」という。)
商標の構成:別掲6のとおり
指定商品:第29類に属する商標登録原簿に記載の商品
登録出願日:平成30年 4月20日
設定登録日:平成31年 1月25日
4 当審の判断
(1)本願商標と引用商標1ないし引用商標3及び引用商標8(以下、これらをまとめて「引用商標」という場合がある。)について
ア 本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、円の中に複数の直線を配した図形を左側に表し、右側に「ME+」の文字と「みたす」の文字とを上下二段に横書きしてなるものであって、いずれも青色で表されているものである。
ここで、左側の図形部分は、それのみでは何を表したものか判然としないものであるから、これよりは特定の称呼及び観念が生じるとはいえないものであって、また、同図形部分と右側の文字部分とは、外観上明らかに分離して配置されていることからすれば、これらが常に一体的に把握されるとはいい難いものである。
そして、右側の文字部分については、その構成中上段の「ME+」の文字が下段の「みたす」の文字よりも圧倒的に大きく表されているものであるところ、そのうち「ME」の文字は「私を(に、へ)」(出典:「プログレッシブ英和中辞典 第5版」株式会社小学館)などを意味する平易な英語であって、「+」は「加号または正の数の符号。」(出典:「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)として一般に知られるものであるから、「ME+」の文字よりは、「ミープラス」の称呼が自然に生じ得るものの、一連で具体的な意味合いが認識し得るとはいえないものである。また、同構成中の「みたす」の文字は、「ME+」の下に、小さく併記されていることからすると、上段の「ME+」の読みを表したといえるものであるから、文字部分全体より「ミタス」の称呼も生じ得るものというのが相当である。
以上のことからすると、簡易迅速を尊ぶ取引の実情においては、本願商標に接する取引者、需要者が、その構成中の文字部分全体、又は、顕著に表された「ME+」の文字部分のみをもって取引の用に供する場合もあるものといえ、本願商標よりは、その構成中の文字部分に相応して「ミープラス」又は「ミタス」の称呼が生じ、また、特定の観念は生じないものというのが相当である。
イ 引用商標について
(ア)引用商標1及び3について
引用商標1及び引用商標3は、いずれも「ミタス」の文字を普通に用いられる方法の範囲内で表したといえるものであるところ、これは「満ちるようにする。いっぱいにする。」(出典:「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)などを意味する「満たす(充たす)」の語の読みを片仮名で表したといえるものである。
そうすると、引用商標1及び引用商標3よりは、その構成文字に相応した「ミタス」の称呼が生じ、また、「満ちるようにする。いっぱいにする。」ほどの観念が生じ得るものである。
(イ)引用商標2について
引用商標2は、「MITAS」の欧文字を横書きしてなるものであるところ、これは辞書類に掲載されている語ではなく、我が国において特定の意味合いを有する語として用いられているという事情も見当たらないことからすると、該文字は造語として認識されるというべきものである。
そして、そのような欧文字からなる造語については、これを称呼する場合、我が国において親しまれている英語の読み又はローマ字の読みに倣って称呼するのが自然であるところ、英語において、例えば「mint」を「ミント」、「task」を「タスク」と発音することに倣えば、本願商標は「ミタス」と称呼することが考えられる。
そうすると、本願商標よりは、その構成文字に相応して「ミタス」の称呼が生じ、特定の観念は生じないものである。
(ウ)引用商標8について
引用商標8は、別掲6のとおり、「mi ta su」の欧文字を横書きしてなり、そのうち「u」の文字がわずかにデザイン化されているものであるところ、これは「満ちるようにする。いっぱいにする。」などを意味する「満たす(充たす)」の語の読みをローマ字で表したといえるものである。
そうすると、引用商標8よりは、その構成文字に相応した「ミタス」の称呼が生じ、また、「満ちるようにする。いっぱいにする。」ほどの観念が生じ得るものである。
ウ 本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標を比較するに、外観においては、全体としては図形の有無などで明らかに異なり、本願商標構成中の文字部分又は「ME+」の文字部分との対比においても、文字数や構成文字などを異にし、互いに異なる語を表してなると容易に理解できるものであるから、明確に区別できるものである。
そして、称呼においては、「ミタス」を共通にするものである。
また、観念においては、本願商標及び引用商標2よりは特定の観念は生じず、引用商標1、引用商標3及び引用商標8よりは「満ちるようにする。いっぱいにする。」ほどの観念が生じ得るため、比較できないか、又は、相紛らわしいとはいえないものである。
そうすると、本願商標と引用商標とは、称呼を共通にするものの、外観においては明確に区別できるものであり、観念において比較できないか又は相紛らわしいとはいえないものであるところ、本願商標及び引用商標の指定商品又は指定役務において、取引者、需要者が、専ら商品又は役務の称呼のみによってそれらを識別し、その出所を判別するような実情があるものとは認められず、また、称呼による識別性が、外観及び観念による識別性を上回るとはいえないことから、両商標が与える印象、記憶等を総合してみれば、商品又は役務の出所について誤認混同を生じるおそれのない、非類似の商標というのが相当である。
(2)本願商標と引用商標4ないし引用商標7について
本願の指定商品及び指定役務は、上記2のとおり補正された結果、引用商標4ないし引用商標7の指定商品又は指定役務と同一又は類似の商品及び役務は全て削除された。その結果、本願の指定商品及び指定役務は、引用商標4ないし引用商標7の指定商品又は指定役務と類似しない商品及び役務になった。
したがって、本願商標は、引用商標4ないし引用商標7との関係において、商標法第4条第1項第11号に該当しないものとなった。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標1ないし引用商標3及び引用商標8との関係においては、非類似の商標であるから、両商標の指定商品又は指定役務の類否について判断するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しないものであり、また、引用商標4ないし引用商標7との関係においては、商標法第4条第1項第11号に該当しないものとなっている。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2023-014131