商標拒絶査定不服審判
2024-005810
ポーラ
- 審判番号
- 2024-005810
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-027824
- 請求日
- 2024年03月19日
- 審決日
- 2024年12月23日
- 公報発行日
- 2025年03月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】守沖 彩
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 康浩
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 大塚 正俊
- 分類
- T18 .261-Z (W093541) / T18 .262-Z (W093541) / T18 .263-Z (W093541)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023-27824拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年3月2日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年8月25日付け:拒絶理由通知書
令和5年11月7日:意見書の提出
令和5年12月14日付け:拒絶査定
令和6年3月19日:審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第9類「携帯情報端末,インターネットを利用して受信し及び保存することができる画像ファイル,電子出版物」、第35類「印刷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,紙類及び文房具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」及び第41類「電子出版物の提供,書籍の制作,インターネットを利用して行う映像の提供」を指定商品及び指定役務として、登録出願されたものである。
3 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標(以下の商標をまとめて「引用商標」という。)は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第3032698号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:「POLA」の欧文字と「ポーラ」の片仮名を2段に書してなる商標
登録出願日:平成4年4月13日
設定登録日:平成7年3月31日
指定役務:第41類に属する別掲2のとおりの役務
(2)登録第3092405号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:「ポーラ」の片仮名と「POLA」の欧文字を2段に書してなる商標
登録出願日:平成4年4月30日
設定登録日:平成7年11月30日
指定商品:第5類に属する別掲3のとおりの商品
(3)登録第3238146号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の構成:「ポーラ」の片仮名と「POLA」の欧文字を2段に書してなる商標
登録出願日:平成4年4月30日
設定登録日:平成8年12月25日
指定商品:第8類に属する別掲4のとおりの商品
(4)登録第3238147号商標(以下「引用商標4」という。)
商標の構成:「ポーラ」の片仮名と「POLA」の欧文字を2段に書してなる商標
登録出願日:平成4年4月30日
設定登録日:平成8年12月25日
指定商品:第34類に属する別掲5のとおりの商品
(5)登録第3242360号商標(以下「引用商標5」という。)
商標の構成:「ポーラ」の片仮名と「POLA」の欧文字を2段に書してなる商標
登録出願日:平成4年4月30日
設定登録日:平成8年12月25日
指定商品:第24類に属する別掲6のとおりの商品
(6)登録第3266246号商標(以下「引用商標6」という。)
商標の構成:「ポーラ」の片仮名と「POLA」の欧文字を2段に書してなる商標
登録出願日:平成4年4月30日
設定登録日:平成9年3月12日
指定商品:第9類に属する別掲7のとおりの商品
(7)登録第3273456号商標(以下「引用商標7」という。)
商標の構成:「ポーラ」の片仮名と「POLA」の欧文字を2段に書してなる商標
登録出願日:平成4年4月30日
設定登録日:平成9年4月4日
指定商品:第16類に属する別掲8のとおりの商品
(8)登録第3276635号商標(以下「引用商標8」という。)
商標の構成:「ポーラ」の片仮名と「POLA」の欧文字を2段に書してなる商標
登録出願日:平成6年5月25日
設定登録日:平成9年4月11日
指定商品:第27類に属する別掲9のとおりの商品
(9)登録第4079068号商標(以下「引用商標9」という。)
商標の構成:「ポーラ」の片仮名と「POLA」の欧文字を2段に書してなる商標
登録出願日:平成4年4月30日
設定登録日:平成9年11月7日
指定商品:第17類に属する別掲10のとおりの商品
(10)登録第4208228号商標(以下「引用商標10」という。)
商標の構成:「ポーラ」の片仮名と「POLA」の欧文字を2段に書してなる商標
登録出願日:平成4年4月30日
設定登録日:平成10年11月6日
指定商品:第2類に属する別掲11のとおりの商品
(11)登録第4224569号商標(以下「引用商標11」という。)
商標の構成:「ポーラ」の片仮名と「POLA」の欧文字を2段に書してなる商標
登録出願日:平成4年4月30日
設定登録日:平成10年12月25日
指定商品:第1類に属する別掲12のとおりの商品
(12)登録第5011477号商標(以下「引用商標12」という。)
商標の構成:「POLA」の欧文字と「HOLISTICCOUNSELINGSYSTEM FORBEAUTY」の欧文字を2段に書してなる商標
登録出願日:平成17年1月28日
設定登録日:平成18年12月15日
指定商品:第9類に属する別掲13のとおりの商品
(13)登録第5082346号商標(以下「引用商標13」という。)
商標の構成:「POLA」の欧文字と「PHARMA」の欧文字を2段に書してなる商標
登録出願日:平成19年3月8日
設定登録日:平成19年10月5日
指定商品:第5類に属する別掲14のとおりの商品
(14)登録第5104370号商標(以下「引用商標14」という。)
商標の構成:「POLA」の欧文字と「PHARMA」の欧文字を2段に書してなる商標
登録出願日:平成19年3月8日
設定登録日:平成20年1月11日
指定商品:第16類に属する別掲15のとおりの商品
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号の該当性について
ア 本願商標と引用商標との類否について
(ア)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、少女とおぼしき図形(以下「図形部分」という。)を表してなり、その下部に、「ポーラ」の片仮名(以下「文字部分」という。)を横書きしてなるところ、文字部分と図形部分は、上下にそれぞれ重なり合うことなく、独立して表されていることから、視覚上分離して看取し得る。
そして、構成中の図形部分は、少女を表したものといえるとしても、特定の意味合いを表すものとして認識されているとまではいい難いものであり、これよりは、特定の称呼及び観念を生じない。
一方、「ポーラ」の文字は、「女子の名。」(出典:小学館「ランダムハウス英和大辞典」〔第2版〕)の意味を有する語「Pola」の表音を片仮名で表したものであるから、本願商標は、該文字に相応して「ポーラ」の称呼及び「女子の名。」の観念が生ずる。
また、図形部分及び文字部分とが、特定の意味合いを有する等の観念上の結びつきを有するものとも認められないことから、これらが常に一体不可分のものとしてのみ看取されると判断しなければならない特段の事情は見いだせない。
さらに、本願商標の構成中の「ポーラ」の文字が、その指定商品及び指定役務との関係において、自他商品・役務の識別標識としての機能を有さないと判断しなければならない事情も見いだせないから、「ポーラ」の文字部分は、取引者、需要者に対して強く支配的な印象を与えるものと判断するのが相当である。
そうすると、本願商標は、その構成中の「ポーラ」の文字部分を分離抽出し、これを本願商標の要部として引用商標と比較することが許されるというべきであり、「ポーラ」の文字に相応して「ポーラ」の称呼を生じ、「女子の名。」の観念が生ずる。
(イ)引用商標について
a 引用商標1について
引用商標1は、前記3のとおり、「POLA」の欧文字と「ポーラ」の片仮名を2段に書してなるところ、「POLA」及び「ポーラ」の文字は、上記(ア)と同様に、「女子の名。」の意味を有する語であるから、引用商標1は、各文字に相応して「ポーラ」の称呼及び「女子の名。」の観念が生ずる。
b 引用商標2ないし引用商標11について
引用商標2ないし引用商標11は、前記3のとおり、「ポーラ」の片仮名と「POLA」の欧文字を2段に書してなるところ、「ポーラ」及び「POLA」の文字は、上記(ア)と同様に、「女子の名。」の意味を有する語であるから、引用商標2ないし引用商標11は、各文字に相応して「ポーラ」の称呼及び「女子の名。」の観念が生ずる。
c 引用商標12について
引用商標12は、上段に「POLA」の欧文字を横書きし、その下段に小さく「HOLISTICCOUNSELINGSYSTEM FORBEAUTY」の文字を横書きしてなる。
そして、上段の文字と下段の文字は、文字の大きさが相違することにより、それぞれ視覚上分離して認識され得るものであり、引用商標12に接する取引者・需要者は、中央に最も大きく表され、また、独立して自他商品の識別標識としての機能を発揮しうる「POLA」の部分に着目し、これのみを抽出して取引に資する場合も決して少なくないといえる。
また、「POLA」の文字は、上記(ア)と同様に、「女子の名。」の意味を有する語である。
そうとすると、引用商標12の要部である「POLA」の文字に相応して「ポーラ」の称呼及び「女子の名。」の観念が生ずる。
d 引用商標13及び引用商標14について
引用商標13及び引用商標14は、上段に「POLA」の欧文字を横書きし、その下段に上段と比較してやや小さくかつ細い書体にて「PHARMA」の欧文字を横書きしてなる。
そして、引用商標13及び引用商標14に接する取引者・需要者は、中央に最も大きく太く表され、また、独立して自他商品の識別標識としての機能を発揮しうる「POLA」の部分に着目し、これのみを抽出して取引に資する場合も決して少なくないといえる。
また、「POLA」の文字は、上記(ア)と同様に、「女子の名。」の意味を有する語である。
そうとすると、引用商標13及び引用商標14の要部である「POLA」の文字に相応して「ポーラ」の称呼及び「女子の名。」の観念が生ずる。
(ウ)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標は、それぞれ上記(ア)及び(イ)のとおりの構成よりなるところ、両商標は、その全体の外観構成において相違するものの、本願商標の要部である「ポーラ」と、引用商標の要部である「ポーラ」及び「POLA」の文字部分とを比較すると、「ポーラ」の文字部分については、両者の文字構成は同一であり、また、「ポーラ」と「POLA」の文字部分の比較においても、両者は片仮名と欧文字の差異があるとしても、いずれも普通に用いられる方法で表されていることに加え、商標の構成文字を同一の称呼が生じる範囲内で文字種を相互に変換して表記することが一般的に行われていることからすると、両者における文字種の相違が、取引者、需要者に対し、出所識別標識としての外観上の顕著な差異として強い印象を与えるとまではいえない。
次に、称呼においては、本願商標の要部である「ポーラ」の文字から「ポーラ」の称呼を生じ、引用商標の要部の「ポーラ」及び「POLA」の文字部分から「ポーラ」の称呼を生じることから、両者は、「ポーラ」の称呼を共通にする。
さらに、観念においては、いずれも「女子の名。」の観念を生じるものであるから、同一の観念を生じる。
そうとすると、本願商標と引用商標とは、全体の外観においては相違するものの、本願商標の要部と引用商標の要部との対比においては、その外観上の差異が強い印象を与えるとまではいえないものであり、また、両者は称呼及び観念を共通にするから、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、本願商標と引用商標は、相紛れるおそれのある、互いに類似の商標というのが相当である。
イ 本願商標の指定役務と引用商標の指定商品及び指定役務の類否について
本願商標の指定商品及び指定役務中の第9類「携帯情報端末」は、引用商標12の指定商品中の第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」と、本願商標の指定商品及び指定役務中の第9類「インターネットを利用して受信し及び保存することができる画像ファイル」は、引用商標6の指定商品中の第9類「映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテ-プ」、引用商標7の指定商品中の第16類「写真,写真立て」、引用商標12の指定商品中の第9類「電子出版物」及び引用商標14の指定商品中の第16類「写真,写真立て」と、本願商標の指定商品及び指定役務中の第9類「電子出版物」は、引用商標6の指定商品中の第9類「映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテ-プ」、引用商標7の指定商品中の第16類「印刷物,写真,写真立て」及び引用商標12の指定商品中の第9類「電子出版物」及び引用商標14の指定商品中の第16類「印刷物,写真,写真立て」と、本願商標の指定商品及び指定役務中の第41類「電子出版物の提供」は、引用商標1の指定役務中の第41類「図書及び記録の供覧,図書の貸与」と、本願商標の指定商品及び指定役務中の第41類「インターネットを利用して行う映像の提供」は、引用商標1の指定役務中の第41類「映画の上映・制作又は配給」と同一又は類似の役務である。
そして、本願商標の指定商品及び指定役務中の第35類「印刷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は、引用商標7の指定商品中の第16類「印刷物」、引用商標12の指定商品中の第9類「電子出版物」及び引用商標14の指定商品中の第16類「印刷物」と、第35類「紙類及び文房具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は、引用商標2の指定商品中の第5類「防虫紙」、引用商標3の指定商品中の第8類「パレットナイフ」、引用商標4の指定商品中の第34類「紙巻きたばこ用紙」、引用商標5の指定商品中の第24類「布製ラベル」、引用商標6の指定商品中の第9類「計算尺」、引用商標7の指定商品中の第16類「紙類,文房具類」、引用商標8の指定商品中の第27類「壁紙」、引用商標9の指定商品中の第17類「コンデンサ-ペ-パ-,石綿紙,バルカンファイバ-」、引用商標10の指定商品中の第2類「印刷インキ,絵の具」、引用商標11の指定商品中の第1類「試験紙」、引用商標13の指定商品中の第5類「防虫紙」及び引用商標14の指定商品中の第16類「紙類,文房具」とは、当該便益の提供とその取扱商品という関係にあるため、商品の製造・販売と役務の提供が同一の事業者によって行われるのが一般的であり、役務の提供場所と商品の販売場所が一致し、需要者の範囲を共通にするものであるから、両者は類似するものである。
ウ 小括
以上によれば、本願商標は、引用商標と類似する商標であって、かつ、その指定商品及び指定役務は引用商標の指定商品及び指定役務と類似する商品及び役務であるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標と引用商標から、ともに「ポーラ」の称呼が生じるとしても、両商標は外観及び観念において著しい相違があるため、それぞれ異なる者の業務に係る商品に使用される商標であると自然に無理なく理解できることは間違いなく、よって、本願商標と引用商標から生じる称呼が共通していることは、本願商標と引用商標とが相紛れるおそれのある類似商標であることを裏付ける根拠としては乏しい旨主張する。
しかしながら、上記(1)のとおり、本願商標と引用商標とは、その外観上の差異が強い印象を与えるとまではいえないものであり、また、両者は称呼及び観念を共通にするものであるから、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、本願商標と引用商標は、相紛れるおそれのある類似の商標というのが相当である。
イ 請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標も同様に判断されるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第4条第1項第11号に該当するか否かは、登録出願に係る商標と他人の登録商標との対比において、個別具体的に判断されるべきものであるところ、本願商標についての判断は、上記(1)のとおりであるから、請求人が挙げる登録例をもって本願商標の上記判断が左右されるものではない。
ウ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することはできない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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