審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
特許異議申立

2023-700330

立体造形用粉末、立体造形物の製造装置、立体造形物の製造方法及び粉末

審判番号
2023-700330
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2018-149986
登録番号
7147348
請求日
2023年03月31日
審決日
2024年10月08日
公報発行日
2025年02月28日
結論
請求成立(取消)
当事者
  • 【権利者】株式会社リコー
  • 【権利者代理人】舘野 千惠子
  • 【異議申立人】エボニック オペレーションズ ゲーエムベーハー
  • 【異議申立人代理人】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
  • 【異議申立人代理人】伊藤 潤
審判長/審判官
  • 審判長 里村 利光
  • 審判官 西岡 貴央
  • 審判官 関根 洋之
分類
P1651.121-ZAA(B29C)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第120条の5第2項、特許法第29条、特許法第113条、特許法第120条の5第7項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第7147348号発明「立体造形用粉末、立体造形物の製造装置、立体造形物の製造方法及び粉末」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第7147348号の明細書及び特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~10〕、11について訂正することを認める。 特許第7147348号の請求項1ないし11に係る特許を取り消す。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第7147348号の請求項1~11に係る特許(以下「本件特許」という。)についての出願は、平成30年8月9日(優先権主張 平成30年3月19日)の出願であって、令和4年9月27日にその特許権の設定登録がされたものである。 本件特許について、令和4年10月5日に特許掲載公報が発行されたところ、その発行の日から6月以内である令和5年3月31日に、特許異議申立人 エボニック オペレーションズ ゲーエムベーハー(以下「申立人」という。)から請求項1~11に対して特許異議の申立てがされた。その後の手続等の経緯の概要は、以下のとおりである。 令和 5年 6月27日付け:取消理由通知 令和 5年 8月25日 :意見書(特許権者)の提出 令和 5年 8月25日 :訂正請求書の提出 令和 5年10月12日 :手続補正書(方式) 令和 5年12月 5日 :意見書(申立人)の提出 令和 6年 1月 9日付け:取消理由通知書(決定の予告) 令和 6年 3月11日 :意見書(特許権者)の提出 令和 6年 3月11日 :訂正請求書(この訂正請求書による訂正の請求を、以下「本件訂正請求」という。)の提出 令和 6年 5月 9日 :意見書(申立人)の提出 なお、令和5年8月25日に提出された訂正請求書による訂正請求は、特許法120条の5第7項の規定により、取り下げられたものとみなす。 第2 本件訂正請求について 1 訂正の趣旨及び訂正の内容 (1) 訂正の趣旨 本件訂正請求の趣旨は、特許第7147348号の明細書及び特許請求の範囲を、本件訂正請求書に添付した訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1~10及び請求項11について訂正することを求める、というものである。 (2) 訂正の内容 本件訂正請求に係る訂正の内容は、以下のとおりである。 なお、下線は当合議体が付したものであり、訂正箇所を示す。 ア 訂正事項1 訂正前の特許請求の範囲の請求項1に記載された、 「 樹脂と、黒色染料とを含み、電磁線が照射されて立体造形物を形成する立体造形用粉末であって、 50%累積体積粒径が5μm以上100μm以下であり、体積平均粒径/個数平均粒径が2.50以下であり、前記電磁線に対する反射率が10%以下であるとともに前記反射率は下記の測定により得られることを特徴とする立体造形用粉末。 [測定] 赤外分光機680-IR(VARIAN社製)を用い、波長10.6μmのときの値を反射率とする。」を、 「 樹脂と、黒色染料とを含み、電磁線が照射されて立体造形物を形成する立体造形用粉末であって、 前記立体造形用粉末は、略円柱体の粒子であり、 50%累積体積粒径が5μm以上100μm以下であり、体積平均粒径/個数平均粒径が2.50以下であり、前記電磁線に対する反射率が10%以下であるとともに前記反射率は下記の測定により得られることを特徴とする立体造形用粉末。 [測定] 赤外分光機680-IR(VARIAN社製)を用い、波長10.6μmのときの値を反射率とする。」に訂正する。(請求項1の記載を引用して記載された請求項2~請求項10も同様に訂正する。) イ 訂正事項2 訂正前の本件特許明細書の【0008】に「樹脂と、黒色染料とを含み、電磁線が照射されて立体造形物を形成する立体造形用粉末であって、」と記載されているのを、「樹脂と、黒色染料とを含み、電磁線が照射されて立体造形物を形成する立体造形用粉末であって、前記立体造形用粉末は、略円柱体の粒子であり、」に訂正する。 ウ 訂正事項3 訂正前の特許請求の範囲の請求項11に記載された、 「 樹脂と、黒色染料とを含み、電磁線を照射すると硬化する粉末であって、 50%累積体積粒径が5μm以上100μm以下であり、体積平均粒径/個数平均粒径が2.50以下であり、前記電磁線に対する反射率が10%以下であるとともに前記反射率は下記の測定により得られることを特徴とする粉末。 [測定] 赤外分光機680-IR(VARIAN社製)を用い、波長10.6μmのときの値を反射率とする。」を、 「 樹脂と、黒色染料とを含み、電磁線を照射すると硬化する粉末であって、 前記粉末は、略円柱体の粒子であり、 50%累積体積粒径が5μm以上100μm以下であり、体積平均粒径/個数平均粒径が2.50以下であり、前記電磁線に対する反射率が10%以下であるとともに前記反射率は下記の測定により得られることを特徴とする粉末。 [測定] 赤外分光機680-IR(VARIAN社製)を用い、波長10.6μmのときの値を反射率とする。」に訂正する。 2 訂正の適否 訂正前の請求項2~10は、訂正前の請求項1の記載を引用するものであるところ、訂正事項1に係る訂正に連動して訂正されるから、訂正後の請求項1~10は一群の請求項である。 したがって、本件訂正は、当該一群の請求項ついての訂正と訂正後の請求項11についての訂正からなるものである。 以下、本件訂正の適否について、一群の請求項ごとに検討する。 (1) 訂正後の請求項1~10について ア 訂正事項1 訂正事項1に係る訂正は、「立体造形用粉末」の粒子の形状を、「略円柱体」に特定するものであるから、特許法120条の5第2項ただし書1号に掲げる事項(特許請求の範囲の減縮)を目的とするものに該当する。 また、訂正事項1に係る訂正は、本件特許明細書の【0068】~【0079】、【0121】、図5~図13等の記載に基づいて導き出される事項であるから、新たな技術的事項を導入するものではなく、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件特許明細書等」という。)に記載した事項の範囲内においてしたものである。 さらに、訂正の内容から、訂正事項1に係る訂正が、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことは明らかである。 また、請求項1の記載を引用して記載された請求項2~10についての訂正も同様である。 イ 訂正事項2 訂正事項2に係る訂正は、訂正事項1に係る訂正に伴い、特許請求の範囲の記載と明細書の記載とを整合させるための訂正であるから、特許法120条の5第2項ただし書3号に掲げる事項(明瞭でない記載の釈明)を目的とするものに該当する。 また、また、訂正事項2に係る訂正は、上記アと同様の理由により、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 ウ 小括 以上のとおりであるから、訂正後の請求項1~10についての訂正(訂正事項1~2に係る訂正)は、特許法120条の5第2項ただし書、同法同条9項において準用する同法126条5項及び6項の規定に適合する (2) 訂正後の請求項11について ア 訂正事項3 訂正事項3に係る訂正は、その訂正の内容からみて、訂正事項1に係る訂正と同様の理由により、特許法120条の5第2項ただし書1号に掲げる事項(特許請求の範囲の減縮)を目的とするものに該当する。 また、訂正事項3に係る訂正は、本件特許明細書の【0013】、【0066】、【0068】、【0121】等の記載に基づいて導き出される事項であるから、新たな技術的事項を導入するものではなく、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。 さらに、訂正事項3に係る訂正が、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことは明らかである。 イ 小括 以上のとおりであるから、訂正後の請求項11についての訂正(訂正事項3に係る訂正)は、特許法120条の5第2項ただし書、同法同条9項において準用する同法126条5項及び6項の規定に適合する。 (3) 本件訂正請求の適否についての小括 上記(1)及び(2)によれば、本件訂正請求による訂正は、特許法120条の5第2項ただし書、同法同条9項において準用する同法126条5項及び6項の規定に適合する。 よって、結論に記載したとおり、特許第7147348号の明細書及び特許請求の範囲を、本件訂正請求書に添付した訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~10〕、11について訂正することを認める。 第3 本件特許発明 上記第2のとおり、本件訂正請求による訂正は認められたので、本件特許の訂正後の請求項1~11に係る発明(以下、項番に従って「本件特許発明1」などといい、また、これらを総称して「本件特許発明」という。)は、訂正特許請求の範囲の請求項1~11に記載された事項により特定される次のとおりのものである。 「【請求項1】 樹脂と、黒色染料とを含み、電磁線が照射されて立体造形物を形成する立体造形用粉末であって、 前記立体造形用粉末は、略円柱体の粒子であり、 50%累積体積粒径が5μm以上100μm以下であり、体積平均粒径/個数平均粒径が2.50以下であり、前記電磁線に対する反射率が10%以下であるとともに前記反射率は下記の測定により得られることを特徴とする立体造形用粉末。 [測定] 赤外分光機680-IR(VARIAN社製)を用い、波長10.6μmのときの値を反射率とする。 【請求項2】 前記電磁線に対する反射率が5%以下であることを特徴とする請求項1に記載の立体造形用粉末。 【請求項3】 射出成型機により形成された厚み0.5mmの前記立体造形用粉末からなる層について、波長2μmの電磁線により測定した透過率が10%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の立体造形用粉末。 【請求項4】 前記50%累積体積粒径が20μm以上70μm以下であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の立体造形用粉末。 【請求項5】 前記樹脂は柱体の粒子からなり、 前記柱体の粒子の底面における直径又は長辺に対する高さの比(直径又は長辺/高さ)が、0.5以上2以下であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の立体造形用粉末。 【請求項6】 前記樹脂が略円柱体の粒子からなり、該略円柱体の底面における直径が5μm以上200μm以下であり、かつ高さが5μm以上200μm以下であるか、又は、前記樹脂が直方体の粒子からなり、該直方体の底面における各辺が5μm以上200μm以下であり、かつ高さが5μm以上200μm以下であることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の立体造形用粉末。 【請求項7】 反射防止剤を含むとともに、前記黒色染料は前記反射防止剤として含まれ、 前記反射防止剤を前記樹脂に対して0.01質量%以上0.5質量%以下含むことを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の立体造形用粉末。 【請求項8】 前記反射防止剤は、黒色顔料を更に含むことを特徴とする請求項7に記載の立体造形用粉末。 【請求項9】 請求項1~8のいずれかに記載の立体造形用粉末が貯蔵されている供給槽と、 請求項1~8のいずれかに記載の立体造形用粉末を含む層を形成する層形成手段と、 前記層に電磁線を照射して硬化させる硬化手段と、を有することを特徴とする立体造形物の製造装置。 【請求項10】 請求項1~8のいずれかに記載の立体造形用粉末を含む層を形成する層形成工程と、 前記層に電磁線を照射して硬化させる硬化工程と、を有することを特徴とする立体造形物の製造方法。 【請求項11】 樹脂と、黒色染料とを含み、電磁線を照射すると硬化する粉末であって、 前記粉末は、略円柱体の粒子であり、 50%累積体積粒径が5μm以上100μm以下であり、体積平均粒径/個数平均粒径が2.50以下であり、前記電磁線に対する反射率が10%以下であるとともに前記反射率は下記の測定により得られることを特徴とする粉末。 [測定] 赤外分光機680-IR(VARIAN社製)を用い、波長10.6μmのときの値を反射率とする。」 第4 取消しの理由の概要及び証拠方法 1 取消しの理由の概要 令和6年1月9日付け取消理由通知の概要は以下のとおりである。 理由1:(進歩性)本件特許の請求項1~11に係る発明は、先の出願前に日本国内又は外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基づいて、先の出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであり、特許法29条2項の規定により特許を受けることができないものである。 したがって、本件特許は、特許法113条2号に該当し、取り消されるべきものである。 2 証拠方法 ・甲1号証:国際公開第2017/140779号(以下「甲1」という。) ・甲2号証:国際公開第2009/135521号(以下「甲2」という。) ・甲3号証:国際公開第2017/112723号(以下「甲3」という。) ・甲4号証:国際公開第2013/138204号(以下「甲4」という。) ・甲5号証:国際公開第2016/104140号(以下「甲5」という。) ・甲6号証:株式会社リコー製品カタログ、[online]、2016年10月作成、2022年1月12日ダウンロード、インターネット<https://www.ricoh.co.jp/-/Media/Ricoh/Sites/co_jp/3dp/support/catalog/ams5500p/dl/pdf/RICOH_AM_S5500P.pdf>(以下「甲6」という。) (当合議体注:甲1が主引用例、甲2~6は、先の出願時の周知技術及び技術常識を例示するための文献である。また、甲1~4は外国語文献であるため、申立人から日本語訳の抄訳が提出されている。) 第5 取消しの理由についての当審の判断 1 甲号証の記載及び甲号証に記載された発明 (1) 甲1に記載された事項 取消理由通知書(決定の予告)で通知した国際公開第2017/140779号(甲1)には以下の記載がある。なお、下線は当合議体が付したものであり、甲1発明の認定や判断等に活用した箇所を示す(以下同様)。また、甲1の参考訳は、パテントファミリーである特表2019-511967号公報及び甲1の抄訳に基づいて当合議体が作成したものである。 ア 第1頁第5~11行 「 [図:0001419306000001.jpg] (参考訳) 本発明は、ポリアミド(P)と0.1質量%~5質量%の少なくとも1種の添加剤(A)とを含む焼結粉末(SP)の選択的レーザー焼結によって、成形体を製造する方法に関する。本発明はまた、ポリアミド(P)と0.1質量%~5質量%の少なくとも1種の添加剤(A)とを含む成形体に関する。本発明はさらに、ポリアミド(P)と0.1質量%~5質量%の少なくとも1種の添加剤(A)とを含む焼結粉末(SP)を製造する方法に関する。」 イ 第2頁第5~15行 「 [図:0001419306000002.jpg] (参考訳) US6395809B1は、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート又はポリフェニレンスルフィドを含む半結晶性ポリマー中に非水溶性のニグロシン粉末を使用する方法を開示している。ニグロシンは、第一に染料として使用することができ、第二にポリマーの結晶化温度を低下させるためにも使用することができる。非水溶性のニグロシンは、市販のニグロシンから、硫酸及び/又はリン酸で処理することによって製造される。特に高い色密度を有する製品を得るためには、20質量%~40質量%のニグロシンを使用することが好ましい。使用される非水溶性のニグロシンの欠点は、非水溶性のニグロシンを得るために市販のニグロシンを硫酸及び/又はリン酸と反応させなければならない、該方法の追加の工程である。」 ウ 第2頁第17~22行 「 [図:0001419306000003.jpg] (参考訳) 本発明の目的は、前述の先行技術の欠点を、あるとしてもより低い程度でのみ有する、選択的レーザー焼結によって成形体を製造する方法を提供することである。該方法は、簡易で安価な様態で実施可能であるべきであり、得られる成形体は、特に最小限の反り(「カーリング(curling)」と呼ばれる)を有するべきである。」 エ 第4頁第18~23行 「 [図:0001419306000004.jpg] (参考訳) 本発明に従って製造された焼結粉末(SP)は、先行技術に記載された焼結粉末よりも高い球形度、及びより均質でより滑らかな表面をさらに有する。その結果、より均質な溶融フィルムがレーザー焼結処理中に形成され、これは同様に、成形体の反りを明らかにより低下させる。さらに、その結果として、より良好に規定された表面を有する成形体が得られる。」 オ 第4頁第35行~第5頁第19行 「 [図:0001419306000005.jpg] [図:0001419306000006.jpg] [図:0001419306000007.jpg] (参考訳) レーザー焼結では、焼結可能な粉末の第一層を粉末床に配置し、レーザービームに局所的に短時間暴露する。レーザービームに暴露した焼結可能な粉末の一部分のみが選択的に溶融する(選択的レーザー焼結)。溶融した焼結可能な粉末は融合し、それによって暴露領域で均質な溶融物を形成する。その後続いてこの領域は再び冷えて、焼結可能な粉末が再凝固する。次いで、粉末床を第一層の層の厚さで低下させ、焼結可能な粉末の第二の層を供給し、選択的に暴露してレーザーで溶融する。これにより、焼結可能な粉末の上の第二層が低い方の第一層とまず結合する。第二の層内の焼結可能な粉末の粒子も溶融により互いに結合する。粉末床の低下、焼結可能な粉末の供給及び焼結可能な粉末の溶融を繰り返すことにより、三次元の成形体を製造することが可能になる。レーザービームを或る位置に選択的に暴露することにより、例えば空洞も有する成形体を製造することが可能になる。未溶融の焼結可能な粉末自体が支持材料として作用するので、追加の支持材料は必要ではない。 適切な焼結可能な粉末は、当業者に既知でレーザーへの暴露によって溶融することが可能なすべての粉末である。焼結可能な粉末の例は、本発明の焼結粉末(SP)及び焼結粉末(SP)中に存在するポリアミド(P)である。 「焼結可能な粉末」及び「焼結粉末(SP)」という用語は、本発明の文脈において同義語として使用することができ、その場合同じ意味を有する。」 カ 第10頁第21行~第11頁第6行 「 [図:0001419306000008.jpg] [図:0001419306000009.jpg] (参考訳) 本発明の焼結粉末(SP)は一般に、 10~30μmの範囲のD10、 25~70μmの範囲のD50及び 50~150μmの範囲のD90を有する。 好ましい実施形態において、焼結粉末(SP)は、 20~30μmの範囲のD10、 40~60μmの範囲のD50及び 80~100μmの範囲のD90を有する。 本発明の文脈において、「D10」はこの関連において、粒子の全体積に基づき10体積%の粒子がD10より小さい又は同等であり、且つ粒子の全体積に基づき90体積%の粒子がD10より大きい粒子径を意味すると理解される。類似して、「D50」は、粒子の全体積に基づき50体積%の粒子がD50より小さい又は同等であり、且つ粒子の全体積に基づき50体積%の粒子がD50より大きい粒子径を意味すると理解される。類似して、「D90」は、粒子の全体積に基づき90体積%の粒子がD90より小さい又は同等であり、且つ粒子の全体積に基づき10体積%の粒子がD90より大きい粒子径を意味すると理解される。」 キ 第12頁第20~22行 「 [図:0001419306000010.jpg] (参考訳) 少なくとも1種の添加剤(A)がポリアミド(P)の粒子中で分布している焼結粉末(SP)の適切な製造の方式は、原則として当業者に既知のすべての方式である。」 ク 第16頁第36~39行 「 [図:0001419306000011.jpg] (参考訳) 少なくとも1種の添加剤(A)は、得られる焼結粉末(SP)が、焼結粉末(SP)の全質量に基づき0.1質量%~5質量%の、好ましくは0.5質量%~2.5質量%の、より好ましくは0.5質量%~1質量%の少なくとも1種の添加剤(A)を含むような量で添加する。」 ケ 第21頁第30~第22頁第20行 「 [図:0001419306000012.jpg] ・・・中略・・・ [図:0001419306000013.jpg] ・・・中略・・・ [図:0001419306000014.jpg] 」 (参考訳) 沈殿剤(FM)を用いる焼結粉末(SP)の沈殿により、特に狭い粒径分布がもたらされる。驚くべきことに、この方法によって製造された焼結粉末(SP)は、非常に均質な溶融フィルムを形成するため、特に高い球形度及び均質で滑らかな表面を有し、選択的レーザー焼結を使用する成形体の製造に特に好適であることが見出された。 ・・・中略・・・ 粒径分布の広さの尺度は、D90値とD10値との間の差(D90からD10を差し引く)である。これらの2つの値が互いに近いほど、すなわち差が小さいほど、粒度分布は狭くなる。 ・・・中略・・・ 狭い粒度分布はまた、上記で特定した方法のうちの1つによって製造した焼結粉末(SP)の粒子の篩い分けをすることにより、又は寸法によって、例えば、ウィンドシフティング(windshifting)によって分離するためのさらなる方法は、それ自体当業者に既知である。」 コ 第23頁第1~4行、第19~25行 「 [図:0001419306000015.jpg] ・・・中略・・・ [図:0001419306000016.jpg] (参考訳) 焼結粉末(SP)は、ポリアミド(P)及び少なくとも1種の添加剤(A)だけでなく、さらなる添加剤(B)を含んでよい。さらなる添加剤(B)を含む焼結粉末(SP)の製造に関しては、添加剤(A)に関する詳細及び好ましい例が対応して適用可能である。 ・・・中略・・・ 適切なさらなる添加剤(B)は、例えば、遷移金属酸化物などの無機顔料、フェノール、タルク、アルカリ土類金属シリケート及びアルカリ土類金属グリセロホスフェートなどの安定剤、ガラスビーズ、ガラスファイバー、カーボンファイバー、ナノチューブ及びチョークなどの充填剤、衝撃改質ポリマー、特にエチレンプロピレン(EPM)又はエチレン-プロピレン-ジエン(EPDM)ゴム又は熱可塑性ポリウレタンをベースにするもの、難燃剤、可塑剤及び接着促進剤からなる群から選択される。」 サ 第40頁第11~35行 「 [図:0001419306000017.jpg] (参考訳) 式(IV)~(IX)の化合物はニグロシンである。後者は、例えば、ニトロベンゼン、アニリン及びアニリンヒドロクロリドを銅又は鉄の存在下で加熱することによって製造する。ニグロシンは、「ソルベントブラック5」(色指数50415)としても知られる合成黒色又は灰色の染料である。ニグロシンの主成分は、式(IV)~(IX)の化合物である。 好ましい実施形態では、少なくとも1種の添加剤(A)は、ニグロシン、メチレンブルー及びニュートラルレッドからなる群から選択される。 よって本発明はまた、少なくとも1種の添加剤(A)が、ニグロシン、メチレンブルー及びニュートラルレッドからなる群から選択される方法も提供する。 さらに好ましい実施形態では、少なくとも1種の添加剤(A)は、ニグロシン、メチレンブルー及びニュートラルレッドからなる群から選択される。 さらに好ましい実施形態では、少なくとも1種の添加剤(A)は、メチレンブルー及びニュートラルレッドからなる群から選択される。 さらなる実施形態では、少なくとも1種の添加剤(A)は、リチウムクロリド、ニグロシン、メチレンブルー及びニュートラルレッドからなる群から選択される。 さらなる実施形態では、少なくとも1種の添加剤(A)は、リチウムクロリド及びニグロシンからなる群から選択される。」 シ 第42頁第4行~第43頁第6行及び表1 「 [図:0001419306000018.jpg] [図:0001419306000019.jpg] [図:0001419306000020.jpg] [図:0001419306000021.jpg] (参考訳) 実施例 以下の成分を使用した: -ポリアミド(P): (P1)ポリアミド-12(PA2200、EOS) (P2)ポリアミド-6(Ultramid(登録商標)B27、BASFSE) (P3)ポリアミド-6,10(Ultramid(登録商標)S3kBalan ce、BASFSE) (P4)ポリアミド-6,6(Ultramid(登録商標)A27、BASFSE) -添加剤(A): (A1)ニグロシン(OrientChemical) (A2)ニュートラルレッド(3-アミノ-7-ジメチルアミノ-2-メチルフェナ ジンヒドロクロリド;CarlRoth) (A3)リチウムクロリド (当合議体注:(P1)~(P4)について、特表2019-511967号公報では「ナイロン」と記載されているが、甲1では「Polyamid」と記載されているため、「ポリアミド」と訳した。) 焼結粉末の製造 表1は、焼結粉末の製造が沈殿によるものか粉砕によるものかを示す。 粉砕によって製造した焼結粉末のために、表1に報告する成分を、表1に詳述する比率で、速度200rpm、バレル温度240℃及び50kg/hのスループットでの二軸スクリュー押出機(ZSK40)において配合し、その後続いて押出成形でペレット化した。このようにして得たペレット化材料を極低温粉砕に付して焼結粉末(SP)を得た。 沈殿により焼結粉末を製造するために、ポリアミド(P)を表1に詳述する量で、いずれの場合も溶媒の全質量に基づき40質量%のカプロラクタム及び60質量%の水からなる溶媒中で、120℃で2時間、160℃で2時間、175℃で0.5時間の温度傾斜を使用して溶解し、その後続いて冷却により沈殿させた。水洗及び乾燥後、ポリアミド(P)を粉末として得た。このようにして得たポリアミド(P)の粉末を、その後続いて添加剤(A)の溶液と接触させたが、ポリアミド(P)及び添加剤(A)は表1に詳述する比率で用いた。添加剤(A)の溶液に使用した溶媒は、添加剤(A)としてのニグロシンにはエタノール、添加剤(A)としてのニュートラルレッド又はリチウムクロリドには水であった。乾燥後、焼結粉末(SP)を得た。 表1: [図:0001419306000022.jpg] 」 ス 第45頁第14~23行、及び表3 「 [図:0001419306000023.jpg] (参考訳) 焼結窓(W)及び反りの測定結果を表3に報告する。 [図:0001419306000024.jpg] 表3から明らかなように、焼結粉末(SP)中に少なくとも1種の添加剤(A)を使用すると、焼結窓が著しく広がる。さらに、反りが著しく減少する。」 (2) 甲1に記載された発明 ア 焼結粉末の用途について 甲1の第4頁第35行~第5頁第10行には、「焼結粉末」の用途について、「レーザー焼結では、焼結可能な粉末の第一層を粉末床に配置し、レーザービームに局所的に短時間暴露する。レーザービームに暴露した焼結可能な粉末の一部分のみが選択的に溶融する(選択的レーザー焼結)。溶融した焼結可能な粉末は融合し、それによって暴露領域で均質な溶融物を形成する。その後続いてこの領域は再び冷えて、焼結可能な粉末が再凝固する。次いで、粉末床を第一層の層の厚さで低下させ、焼結可能な粉末の第二の層を供給し、選択的に暴露してレーザーで溶融する。これにより、焼結可能な粉末の上の第二層が低い方の第一層とまず結合する。第二の層内の焼結可能な粉末の粒子も溶融により互いに結合する。粉末床の低下、焼結可能な粉末の供給及び焼結可能な粉末の溶融を繰り返すことにより、三次元の成形体を製造することが可能になる。」と記載されていることから、「焼結粉末」はレーザービームに暴露されて三次元の成形体を製造するために用いられるものであると理解できる。 イ 焼結粉末について 甲1の第42頁第4~20行、第43頁第5~6行及び表1には、実施例「B15」として、「ポリアミド(P)」として「(P4)ポリアミド-6,6(Ultramid(登録商標)A27、BASFSE)」を「99.24質量%」、及び、「添加剤(A)」として「(A1)ニグロシン(OrientChemical)」を「0.76質量%」の比率で、「速度200rpm、バレル温度240℃及び50kg/hのスループットでの二軸スクリュー押出機(ZSK40)において配合し、その後続いて押出成形でペレット化し、得られたペレット化材料を極低温粉砕に付して焼結粉末(SP)を得」たことが記載されている。 ウ 甲1発明、甲1製造装置発明、甲1製造方法発明 上記ア及びイによれば、甲1には、次に示す、レーザービームに暴露されて三次元の成形体を製造するために用いられる、実施例B15の「焼結粉末」の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。 (甲1発明) 「レーザービームに暴露されて三次元の成形体を製造するために用いられる焼結粉末であって、 ポリアミド(P)である(P4)ポリアミド-6,6(Ultramid(登録商標)A27、BASFSE)を99.24質量%、及び、添加剤(A)である(A1)ニグロシン(OrientChemical)を0.76質量%の比率で、速度200rpm、バレル温度240℃及び50kg/hのスループットでの二軸スクリュー押出機(ZSK40)において配合し、その後続いて押出成形でペレット化し、得られたペレット化材料を極低温粉砕に付して得られた焼結粉末。」 さらに、上記(1)オ及び上記(2)アによれば、甲1には、次に示す、甲1発明を用いた三次元の成型体を製造する装置(以下「甲1製造装置発明」という。)及び三次元成形体の製造方法(以下「甲1製造方法発明」という。)が記載されていると認められる。 (甲1製造装置発明) 「甲1発明を配置する粉末床と、甲1発明を局所的に短時間暴露するレーザービームとを有し、 レーザービームに暴露した甲1発明の一部分のみが選択的に溶融し、それにより均質な溶融物が形成され、その後続いてこの領域は再び冷えて、甲1発明が再凝固し、 次いで粉末床を第一層の厚さで低下させ、焼結可能な粉末の第二の層を供給し、選択的に暴露してレーザーで溶融し、これにより、甲1発明の上の第二層が低い方の第一層と結合し、第二層内の甲1発明も溶融により互いに結合し、 粉末床の低下、甲1発明の供給及び甲1発明の溶融を繰り返すことにより、三次元の成型体を製造する、三次元成形体の製造装置。」 (甲1製造方法発明) 「甲1発明の第一層を粉末床に配置し、レーザービームに局所的に短時間暴露して、暴露した甲1発明の一部分のみを選択的に溶融し、それにより均質な溶融物が形成され、その後この領域は再び冷えて、甲1発明が再凝固し、 次いで粉末床を第一層の厚さで低下させ、焼結可能な粉末の第二の層を供給し、選択的に暴露してレーザーで溶融し、これにより、甲1発明の上の第二層が低い方の第一層と結合し、第二層内の甲1発明も溶融により互いに結合し、 粉末床の低下、甲1発明の供給及び甲1発明の溶融を繰り返すことにより、三次元の成型体を製造する、三次元成形体の製造方法。」 (3) 甲2に記載された事項 取消理由通知書(決定の予告)で通知した国際公開第2009/135521号(甲2)には以下の記載がある。また、甲2の参考訳は、申立人が提出した甲2の抄訳に基づいて当合議体が作成したものである。 ア 第1頁第3~9行 「 [図:0001419306000025.jpg] (参考訳) [図:0001419306000026.jpg] 」 イ 第1頁第19~28行 「 [図:0001419306000027.jpg] (参考訳) [図:0001419306000028.jpg] 」 ウ 第4頁第15行~第5頁第6行 「 [図:0001419306000029.jpg] [図:0001419306000030.jpg] (参考訳) [図:0001419306000031.jpg] [図:0001419306000032.jpg] 」 エ 第6頁第27行~第7頁第5行 「 [図:0001419306000033.jpg] [図:0001419306000034.jpg] (参考訳) [図:0001419306000035.jpg] [図:0001419306000036.jpg] 」 オ 第10頁第3~10行 「 [図:0001419306000037.jpg] (参考訳) 図1aは、楕円形の断面を有するファイバ部分509aを示し、図1(b)は円形の断面を有するファイバ部分509b、図1cの光ファイバ509cは、直径よりも短い軸方向長さを有し、図1dおよび1eによれば繊維片509d,509eに、それぞれの可視面が不規則であるかまたは面取りされている。 繊維片509a-509e、図1に代表的な様式で示されているが、押出機を出た繊維は、押出機から出た直後、冷却後、をトリミングして所定の長さを有し、所定の方法で形成された端面を有するファイバピース509a-509eに機械によって一般的に知られている方法で製造される。」 カ 第10頁第16~22行 「 [図:0001419306000038.jpg] (参考訳) [図:0001419306000039.jpg] 」 キ 図1 「 [図:0001419306000040.jpg] 」 (4) 甲3に記載された事項 取消理由通知書(決定の予告)で通知した国際公開第2017/112723号(甲3)には以下の記載がある。また、甲3の参考訳は、申立人が提出した甲3の抄訳に基づいて当合議体が作成したものである。 ア 第1頁第3~21行 「 [図:0001419306000041.jpg] (参考訳) [図:0001419306000042.jpg] 」 イ 第2頁第11~18行 「 [図:0001419306000043.jpg] (参考訳) さらに別の態様によれば、消耗性ポリマー系粉末混合物を形成する方法は、複数のポリマー系繊維を含むことができる複数のポリマー系トウを提供することと、複数のポリマー系トウを集合ポリマー系トウへと集合させることと、その集合ポリマー系トウから複数のポリマー系粒子を連続的に形成することと、を含むことができる。さらに、複数のポリマー系粒子の少なくとも約80%は略円筒形状を有することができ、その複数のポリマー系粒子は約1.2以下の粒子長分布スパン(PLDS)を有することができ、PLDSは(L80-L20)/L50に等しい。」 ウ 第6頁第28行~第7頁第6行 「 [図:0001419306000044.jpg] [図:0001419306000045.jpg] (参考訳) 次にステップ150を参照すると、集合ポリマー系トウから消耗性粉末混合物を形成することは、集合ポリマー系トウを連続的に切断して複数のポリマー系粒子を作り出すことを含むことができる。集合ポリマー系トウが切断されると、それは複数のポリマー系繊維であり、その繊維は、一緒に集合されてポリマー系ヤーン、ポリマー系トウ及び最終的には集合ポリマー系トウを形成し、そして切断後に分離して複数のポリマー系粒子を作り出すことが理解されよう。 集合ポリマー系トウは、例えば、1つ以上のブレードによって切断することができる。特定の実施形態では、ブレードはギロチンとして作用することができ、集合ポリマー系トウは、集合ポリマー系トウの長さに対してほぼ垂直に切断される。他の実施形態では、集合ポリマー系トウは、任意の他の有用な方法によって切断することができる。例えば、集合ポリマー系トウは、レーザー、ウォータージェット、エアジェット、またはそれらの任意の組み合わせによって切断することができる。」 エ 第8頁第5~8行 「 [図:0001419306000046.jpg] (参考訳) 本明細書に記載の実施形態に従って形成された複数のポリマー系粒子を参照すると、図2aはポリマー系粒子200の画像を含む。図2bは、本明細書に記載の実施形態に従って形成された複数のポリマー系粒子200の画像を含む。」 オ 第10頁第33行~第11頁第12行 「 [図:0001419306000047.jpg] [図:0001419306000048.jpg] (参考訳) [図:0001419306000049.jpg] [図:0001419306000050.jpg] 」 カ 第13頁第11~23行 「 [図:0001419306000051.jpg] (参考訳) [図:0001419306000052.jpg] [図:0001419306000053.jpg] 」 キ 第14頁第3~21行 「 [図:0001419306000054.jpg] (参考訳) 本明細書に記載のある特定の実施形態によれば、複数のポリマー系粒子は、特定の粒子長分布スパンPLDSを有するものとして記載することができる。図3に示すように、複数のポリマー系粒子の粒子長分布スパンPLDSは、(L80-L20)/L50に等しく、ここで、L80は複数のポリマー系粒子のd80粒子長分布測定値に等しく、L20は複数のポリマー系粒子のd20粒子長分布測定値に等しく、そしてL50は複数のポリマー系粒子のd50粒子長分布測定値に等しい。複数のポリマー系粒子は、約1.2以下、例えば約1.1以下、約1.0以下、約0.90以下、約0.80以下、約0.70以下、約0.60以下、約0.50以下、約0.40以下、約0.30以下、約0.20以下、約0.10以下または約0.05以下でさえもあるPLDSを有することができる。 別の特定の実施形態によれば、複数のポリマー系粒子は、少なくとも約0.01、例えば少なくとも約0.05、少なくとも約0.10、少なくとも約0.20、少なくとも約0.30、少なくとも約0.40、少なくとも約0.50、少なくとも約0.60または少なくとも約0.70でさえもあるPLDSを有することができる。複数のポリマー系粒子は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値のPLDSを有し得ることが理解されよう。複数のポリマー系粒子は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にある任意の値のPLDSを有し得ることがさらに理解されよう。」 ク 第19頁第14~18行 「 [図:0001419306000055.jpg] (参考訳) なおさらに他の実施形態によれば、湿式加工は、複数のポリマー系粒子に追加の添加剤を導入して、粉末の加工特性、熱、UVまたは他のタイプのポリマー分解を遅延させ、粉末の光学特性を変化させ、耐火性の向上を導入し、または粉末の電気的特性または他の測定可能な特性を変化させることをさらに含むことができる。」 ケ 図2a、2b 「 [図:0001419306000056.jpg] [図:0001419306000057.jpg] 」 (5) 甲4に記載された事項 取消理由通知書(決定の予告)で通知した国際公開第2013/138204号(甲4)には以下の記載がある。また、甲4の参考訳は、申立人が提出した甲4の抄訳に基づいて当合議体が作成したものである。 ア 段落[1] 「 [図:0001419306000058.jpg] (参考訳) [図:0001419306000059.jpg] 」 イ 段落[6] 「 [図:0001419306000060.jpg] (参考訳) 粉末ベースの積層造型法で現在使用されている従来の粉末ベースの材料は、通常、溶液から沈殿させるか、ペレットから粉砕する。どちらの方法も高価であり、限られた数のポリマーにしか使えない。添加剤パッケージは、場合によっては、機械的混合またはコーティングの手段によって適用される薄いコーティング層のみに実質的に制限される。このような制限は、粉末ベースの積層造型法で商業的成功を収めて使用できるポリマー材料の種類に対応する制限をもたらす。そのため、粉末ベースの積層造型法で使用される高分子材料の種類と種類を増やす新しい粉末ベース材料が必要とされている。」 ウ 段落[10] 「 [図:0001419306000061.jpg] (参考訳) 図1に示すように、粉体ベースの材料の製造方法は、まず、供給材料10および12のような複数のポリマー供給材料をコアシェル構成を有する1つ又はそれ以上のファイバに含む。例えば、供給材料10及び12は、ポリマーペレットとすることができるが、シェル部16とコア部18を有するファイバ14を形成するために共押出してよい。図示の例では、供給材料10及び12は、互いに組成の異なる、供給材料10は、シェル部分16を形成するために使用され、供給材料12は、コア部18を形成するために使用される。代替実施形態では、シェルコア繊維は、3以上の供給材料に由来することができる。」 エ 段落[17] 「 [図:0001419306000062.jpg] [図:0001419306000063.jpg] (参考訳) [図:0001419306000064.jpg] 」 オ 段落[22] 「 [図:0001419306000065.jpg] (参考訳) [図:0001419306000066.jpg] 」 カ 段落[23] 「 [図:0001419306000067.jpg] [図:0001419306000068.jpg] (参考訳) 上述したように、シェル部分16及び28(シェル材料)ならびにコア部分18及び30(コア材料)の材料は、組成的に異なる。いくつかの実施形態では、コア材料およびシェル材料はそれぞれ、1つまたは複数の半結晶性ベースポリマーと、任意選択で、1つまたは複数の添加剤とを含む。例えば、1つ以上の添加剤または改質剤は、ベースポリマーの機械的、電気的、磁気的、熱力学的、加工審美的、または生体適合性の特性を変更するために、様々な量で組み込むことができる。他の実施形態では、コアおよびシェル材料はそれぞれ、1種類以上の非晶質ベースポリマーと、任意で1種類以上の添加剤を含む。」 キ 図1 「 [図:0001419306000069.jpg] 」 (6) 甲5に記載された事項 ア 段落[0016]~[0017] 「 [図:0001419306000070.jpg] 」 (7) 甲6に記載された事項 ア 第2頁右欄 「 [図:0001419306000071.jpg] 」 2 対比及び判断 (1) 本件特許発明1について ア 対比 本件特許発明1と甲1発明を対比する。 (ア) 樹脂 甲1発明の「ポリアミド(P)」である「(P4)ポリアミド-6,6(Ultramid(登録商標)A27、BASFSE)」は、本件特許発明1の「樹脂」に相当する。 (イ) 黒色染料 甲1発明の「添加剤(A)」である「(A1)ニグロシン(OrientChemical)」について、甲1には、ニグロシンが「黒色」「の染料である」こと(第40頁第11~35行)が記載され、また、本件特許の明細書の【0025】には、「黒色染料としては、・・・中略・・・ニグロシン系黒色染料・・・中略・・・が好適に用いられる。」と記載されていることから、甲1発明の「添加剤(A)」である「(A1)ニグロシン(OrientChemical)」が、本件特許発明1の「黒色染料」に相当することは明らかである。 (ウ) 立体造形用粉末 甲1発明の「焼結粉末」は、「ポリアミド(P)」である「(P4)ポリアミド-6,6(Ultramid(登録商標)A27、BASFSE)」及び「添加剤(A)」である「(A1)ニグロシン(OrientChemical)」からなり、「レーザービームに暴露されて三次元の成形体を製造するために用いられる」ことから、甲1発明の「焼結粉末」は、本件特許発明1の「立体造形用粉末」に相当し、本件特許発明1の「樹脂と、黒色染料とを含み、」「電磁線が照射されて立体造形物を形成する」との要件を満たす。 イ 一致点及び相違点 本件特許発明1と甲1発明は、下記(ア)の点で一致し、下記(イ)の点で相違する。 (ア) 一致点 「樹脂と、黒色染料とを含み、電磁線が照射されて立体造形物を形成する立体造形用粉末。」 (イ) 相違点 (相違点1) 「立体造形用粉末」の「粒子」の形状について、本件特許発明1は、「略円柱体」であるのに対して、 甲1発明の「焼結粉末」は、「粒子」の形状が不明である点。 (相違点2) 「立体造形用粉末」の「反射率」について、本件特許発明1の「立体造形用粉末」は、「電磁線に対する反射率が10%以下」であり、当該「反射率」は「赤外分光機680-IR(VARIAN社製)を用い、波長10.6μmのとき」(以下「本件測定条件」という。)の値であるのに対して、 甲1発明の「焼結粉末」は、上記「反射率」が不明である点。 (相違点3) 「立体造形用粉末」の「体積平均粒径/個数平均粒径」について、本件特許発明1は、「2.50以下」であるのに対して、 甲1発明の「焼結粉末」は、「体積平均粒径/個数平均粒径」が不明である点。 (相違点4) 「立体造形用粉末」の「50%累積体積粒径」について、本件特許発明1は、「5μm以上100μm以下」であるのに対して、 甲1発明の「焼結粉末」は、「50%累積体積粒径」が不明である点。 ウ 判断 (ア) 相違点1について a 甲1発明の課題とその解決手段について (a) 甲1発明の課題について 上記1(1)ウには、「本発明の目的は、・・・選択的レーザー焼結によって成形体を製造する方法を提供することである。該方法は、簡易で安価な様態で実施可能であるべきであり、得られる成形体は、特に最小限の反り(「カーリング(curling)」と呼ばれる)を有するべきである。」と明記されている。 上記記載によれば、甲1発明の課題(目的)は、選択的レーザー焼結によって成形体を製造する方法の提供にあり、最小限の反りを有する成形体が得られること(以下「課題1」という。)及び簡易で安価に実施可能であること(以下「課題2」という。)であると認められる。 加えて、上記1(1)ケの記載から、甲1発明の焼結粉末に関して、次の事項を理解することができる。 [A]狭い粒径分布が好ましいこと [B]狭い粒度分布は、例えば、粒子の篩い分けや寸法によって分離するための当業者に既知の方法で得ることができること (b) 甲1発明の課題解決手段について 課題1について、焼結窓を可能な限り大きくすること、具体的には、焼結粉末に対して、式(I)で表される構造を有する添加剤(より具体的には、ニグロシン等の特定構造の添加剤)を樹脂に添加することにより、焼結窓を大きくすることが、課題解決手段であると認められる(第45頁第14~23行、及び表3)。そして、甲1の各実施例の結果(第45頁第14~23行及び表3)及び甲1の「焼結粉末(SP)の適切な製造の方式は、原則として当業者に既知のすべての方式である。」(第12頁第20~22行)との記載からみて、当該解決手段は、樹脂粉末中に上記特定構造の添加剤を添加すれば、製造方法を問わず、焼結窓が大きくなり課題1を解決するのに十分であると認められる。なぜなら、甲1の表3には、粉砕によって製造された実施例(V2、B3、B4)において、ニグロシンの添加量が多いほど焼結窓が大きく反りが小さいという実験結果が、また、沈殿によって製造された実施例(V6、B7~B9)においても同添加量が多いほど焼結窓が大きくなるという同様の実験結果が示されているからである。 (当合議体注:焼結窓が大きければ、得られる成形体の反りが小さくなることは技術常識でもある(Manfred Schmid 等、Materials perspective of polymers for additive manufacturing with selective laser sintering、Journal of Materials Research, vol.29, p.1823~1832,2014(1824頁右欄23行~1826頁左欄21行等参照。))。 また、上記製造方法を問わない点についてさらに補足すると、甲1の第21頁第30行~36行には、焼結粉末の製造方法について、粉砕(法)よりも沈殿(法)が好ましい旨記載されているが、上記記載箇所に引き続く22頁第7行~20行の記載(上記(a)[B])によれば、沈殿(法)以外を採用しても、寸法によって分離する公知の手法を採用すれば、好ましいとされる「狭い粒度分布」を得られることは、当業者であれば直ちに理解できることである。 そして、甲1の上記記載及び課題解決原理(焼結窓と反りの関係)を踏まえると、甲1発明の焼結粉末の製造方法について、次の事項を理解することができる。 ニグロシン等の特定構造の添加剤を添加することによって、焼結窓が大きくなることで得られる成形体の反りが最小限となり、それが簡易で安価に実施可能であれば、甲1発明の製造方法は、必ずしも粉砕(法)又は沈殿(法)に限定されないこと(以下「甲1前提事実」という。)。 b 甲2~甲4から認定される周知技術 (a) 立体造形用粉末の粒子の形状と製造コストについて 甲2には、「本発明の例示的な1つの実施形態は、できる限り球形に近い従来の粉末粒子に対して、簡単な方法で正確に規定された寸法の繊維を製造することができ、これにより前記繊維および前記繊維からなる粉末が安価であり、かつ適切な特性を有していることであってもよい。」(第4頁第15行~第5頁第6行)、「図1aは、楕円形の断面を有するファイバ部分509aを示し、図1(b)は円形の断面を有するファイバ部分509b、図1cの光ファイバ509cは、直径よりも短い軸方向長さを有し、図1dおよび1eによれば繊維片509d,509eに、それぞれの可視面が不規則であるかまたは面取りされている。・・・」(第10頁第3~10行)と記載されている。 甲3には、「選択的レーザー焼結(SLS)、高速焼結及び選択的阻害焼結などの添加剤製造システムは、消耗性粉末を三次元物品に変換する。・・・そのような付加造形システムのための消耗性粉末を製造するための現在の技術は、大きなポリマーペレットを粉砕または磨砕するか、または溶液からポリマー粒子を沈殿させることを含む。しかしながら、これらの技術は、高価であり、粒子形態の正確な制御を提供するものではない。」(第1頁第3行~21行)、「・・・さらに、複数のポリマー系粒子の少なくとも約80%は略円筒形状を有することができ、その複数のポリマー系粒子は約1.2以下の粒子長分布スパン(PLDS)を有することができ、PLDSは(L80-L20)/L50に等しい。」(第2頁第11~18行)、と記載されている。 甲4には、「粉末ベースの積層造型法で現在使用されている従来の粉末ベースの材料は、通常、溶液から沈殿させるか、ペレットから粉砕する。どちらの方法も高価であり、限られた数のポリマーにしか使えない。」(段落[6])、「1つの実施態様では、繊維は、繊維14に沿った切断性24によって示されるような長さに繊維14を切断することによってサイズ低減されてもよく、それぞれがマイクロペレット22の長さ・・・とマイクロペレット22の直径・・・の間の比を有する、実質的に円柱形状のマイクロペレット22を形成する。・・・」(段落[17])と記載されている。 上記記載を総合すると、以下の事項が先の出願時における周知技術であったと認められる。 「「立体造形用粉末」の「粒子」の製造方法として、「粉砕」や「沈殿」と比較して、原料のポリマーを切断し、略円筒形状の粉末粒子にする方法が安価であること」(以下「周知技術1」という。) (b) 上記(a)の立体造形用粉末の粒子の製造方法により、粒子の形状や粒子径が均質になること 甲2は、「本発明の例示的な1つの実施形態は、できる限り球形に近い従来の粉末粒子に対して、簡単な方法で正確に規定された寸法の繊維を製造することができ、・・・」と記載されている(第4頁第15行~第5頁第6行)。 甲3には、「さらに、複数のポリマー系粒子の少なくとも約80%は略円筒形状を有することができ、その複数のポリマー系粒子は約1.2以下の粒子長分布スパン(PLDS)を有することができ、PLDSは(L80-L20)/L50に等しい。」と記載されている(第2頁第11~18行)。 甲4には、「本発明のもう1つの態様は、得られるマイクロペレット22の大きさとサイズ分布をより良く制御できることである。上記で定義したとおりに、繊維の直径20と切断の際のアスペクト比とを適切な組み合わせで選択することにより、得られるマイクロペレット22の大きさを厳密に制御することができる。」と記載されている(段落[22])。 上記記載を総合すると、以下の事項が先の出願時における周知技術であったと認められる。 「周知技術1の立体造形用粉末の粒子の製造方法により、粒子の形状や粒子径が均質になること」(以下「周知技術2」という。) 以上(a)及び(b)をまとめると次のとおりである。 「立体造形用粉末」の「粒子」を製造する方法について、従来の「粉砕」、「沈殿」と比較して安価に「粒子」を製造することができる方法として、原料のポリマーを切断して「円筒形状」の粉末粒子とすることは周知の事項(周知技術1)であり、また、かかる製造方法により、粒子形状を均一にすることができることも周知の事項(周知技術2)である。 c 相違点1についての判断 上記a(b)で示したように、甲1前提事実によれば、甲1発明の焼結粉末の製造方法は、必ずしも粉砕(法)又は沈殿(法)に限定されないものである。 そして、上記b(a)で示したように、粉砕(法)や沈殿(法)による「立体造形用粉末」の「粒子」の製造方法と比較して、原料のポリマーを切断し、略円筒形状の粉末粒子にする方法が安価であることは周知の事項(周知技術1)である。 また、甲1発明は、「粉砕」により「立体造形用粉末」の「粒子」を製造するものであるから、「粒子」の粒径にはばらつきがあるのが通常である。そうすると、「粒子」の粒径等の形状を均一にするために、甲1発明において、周知技術1及び2を採用する十分な動機づけがある。 したがって、「簡易で安価な様態で実施可能」とするとともに、「粒子」の粒径等の形状を均一にするために、甲1発明の「焼結粉末」の製造方法として、「粉砕」に代えて、周知技術1及び2を適用して、相違点1に係る本件特許発明1の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。 (イ) 相違点2について 甲1発明の「焼結粉末」は、「(P4)ポリアミド-6,6(Ultramid(登録商標)A27、BASFSE)」を「99.24質量%」、「(A1)ニグロシン(OrientChemical)」を「0.76質量%」用いたものである。ここで、本件特許の明細書の記載(【0120】、【0123】、【0134】、【0144】、【0145】、【表1】、【表2】)によれば、実施例3の立体造形用粉末は、「ポリアミド66(PA66)樹脂」を99.0質量部、黒色染料として「NUBIANBLACKNH-805」を0.4質量部用いたものであり、本件測定条件による「反射率」が「2%」である。そして、立体造形用粉末の主組成である樹脂について、甲1発明は本件特許発明の実施例3と同じ「ポリアミド66」の樹脂を用いていること、また、黒色染料について、甲1発明は本件特許発明の実施例3の黒色染料と種類が異なるものの、本件特許の明細書の【0025】に反射防止剤として用いる黒色染料の一例として記載されている「ニグロシン系黒色染料」を用いており、樹脂に対する質量の割合が本件特許発明の実施例3と比べて約2倍程度含有されていることから、甲1発明の「焼結粉末」の本件測定条件により測定した「反射率」は、「2%」と同程度かそれ以下である蓋然性が高い。そうすると、甲1発明は、「赤外分光機680-IR(VARIAN社製)を用い、波長10.6μmのとき」の「電磁線に対する反射率が10%以下」という構成を具備するといえる。 したがって、相違点2は実質的な相違点ではない。 (ウ) 相違点3及び4について 事案に鑑み、相違点3及び4をまとめて検討する。 上記(ア)a(a)で説示したとおり、甲1発明は、粒径が均質である(粒径分布が狭い)方が好ましいことが理解できる。また、上記(ア)b(b)で説示したとおり、甲2~甲4に記載の立体造形用粉末の粒子の製造方法により、粒子の形状や粒子径が均質になることは周知の事項である(周知技術2)。 そうすると、周知技術2を熟知する当業者であれば、選択的レーザー焼結を使用する成形体の製造において非常に均質な溶融フィルムを形成することを目的として、甲1発明の「焼結粉末」の「粒径分布」を均質にして「体積平均粒径/個数平均粒径」を「2.50以下」とすることは容易に想到し得たことである。 また、「50%累積体積粒径」に関して、甲1の第10頁第21行~第11頁第6行には、「好ましい実施形態において、焼結粉末(SP)は、」「40~60μmの範囲のD50」であることが記載されている。 ここで、「「D50」は、粒子の全体積に基づき50体積%の粒子がD50より小さい又は同等であり、且つ粒子の全体積に基づき50体積%の粒子がD50より大きい粒子径を意味すると理解される。」と記載されていることから、「D50」は50%累積体積粒径であると理解できる。 そうすると、上記記載に接した当業者が、上記粒径分布を均質にする際に、甲1発明の「焼結粉末」のD50を「40~60μmの範囲」に設定し、相違点4に係る本件特許発明1の「50%累積体積粒径が5μm以上100μm以下」との構成に到ることは容易になし得たことである。 エ 本件特許発明の効果について (ア) 立体造形用粉末」の「粒子」の形状が「略円柱体」であることの技術的意義について 「立体造形用粉末」の「粒子」の形状が「略円柱体」であることの技術的意義について検討するに、本件特許の明細書の【0006】に記載される「レーザー照射により溶融させる対象箇所以外にも樹脂粉末が溶融してしまい、過剰溶融が生じ」、「樹脂粉末の層の形成を繰り返し行うと、機械性能が低下してしまうため、得られる立体造形物の引張強度の向上が求められている」との主要な課題に対して、本件特許の明細書には、その解決手段として「立体造形用粉末」の「粒子」の形状を「略円柱体」としたことにより、どのような作用効果を生じたのか(技術的意義)を説明する記載はなく、また、実施例においても、実施例と比較例がいずれも「略円柱体」であるため、「立体造形用粉末」の「粒子」の形状を「略円柱体」とすることの技術的意義を推認し得る記載は、本件特許の明細書にはない。 また、「立体造形用粉末」の「粒子」の形状を「略円柱体」とすることは上記ウ(ア)bで記載したように先の出願前に周知である(周知技術1)。 したがって、「立体造形用粉末」の「粒子」の形状を「略円柱体」としたことによる格別な効果(技術的意義)はないと認められる。 (イ) 「体積平均粒径/個数平均粒径」が「2.50以下」であることの技術的意義について 「体積平均粒径/個数平均粒径」は、粒径が均質(粒径分布が狭い)であるほど1に近づく指標であるところ、「2.50以下」とすることの技術的意義に関して、本件特許の明細書の【0081】には、「樹脂粉末の体積平均粒径(Mv)を個数平均粒径(Mn)で除した比(Mv/Mn)は2.50以下であり、造形精度向上の点で2.00以下が好ましく、1.50以下がより好ましく、1.20以下が更に好ましい。Mv/Mnが2.50よりも大きいと、表面性が落ちるという不具合が生じる。」と記載されるにとどまり、上記(ア)で述べた本件特許の主要な課題に対する解決手段としての作用効果(技術的意義)に関する記載はない。また、本件特許の明細書の実施例においても、実施例及び比較例がいずれも「1.12」~「1.14」の範囲の値となっていることから、「体積平均粒径/個数平均粒径」が「2.50以下」であることの技術的意義(臨界的意義)が実施例において立証されているということもできない。 したがって、「体積平均粒径/個数平均粒径」が「2.50以下」としたことによる格別な効果(技術的意義)はないと認められる 上記(ア)及び(イ)を総合すると、本件特許発明1の効果は、先の出願当時、本件特許発明1の構成が奏するものとして当業者が予測することができたものであり、格別顕著なものではない。 オ 令和6年3月11日提出の意見書(特許権者)の主張について 特許権者は、特許権者が令和6年3月11日に提出した意見書において、概要、以下のように主張する。 (ア) 甲2に記載されている周知技術が、甲1に記載の「粉砕」や「沈殿」よりも安価で粒子形態の正確な制御が可能である製造方法であり、当業者が甲1に甲2を適用することが容易に想到し得たことであるならば、当然のごとく甲1は甲2の製造方法を採用して出願されていたはずであり、そのように出願しなかったのは、甲1発明において「粉砕」や「沈殿」「を選択する必要があり、甲1に甲2等の周知技術を適用することに阻害要因があると考えるのが自然である。(第20頁第32行~第21頁第4行) (イ) 甲1は、焼結粉末の製造方法として「沈殿」を用いることで、特に狭い粒径分布とすることができ、特に高い球形度にすることができ、「沈殿」を用いて得られた焼結粉末は選択的レーザー焼結を使用する成型体の製造に特に好適に用いることができると読み取れ、甲1発明では、「沈殿」により焼結粉末を製造し、焼結粉末を球体にする積極的な理由があると考えられる。(第21頁第15行~21行) (ウ) 当合議体の判断 甲1発明に甲2等に記載された周知技術を適用することに阻害要因がない点については、上記ウ(ア)で十分に説示したとおりであり、甲1前提事実に照らせば、甲2等に記載された周知の製造方法は、むしろ甲1発明への適用が推奨されるべき方法の1つというべきである。 したがって、上記主張はいずれも採用できない。 カ 小括 したがって、本件特許発明1は、甲1に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 (2) その他の本件特許発明について ア 本件特許発明2について (ア) 対比 本件特許発明2と甲1発明を対比すると、両者は上記相違点1~4に加えて、以下の点で相違する。 (相違点5) 「立体造形用粉末」の「反射率」について、本件特許発明2の「立体造形用粉末」は、本件測定条件による電磁線に対する反射率が5%以下であるのに対して、 甲1発明の「焼結粉末」は、上記「反射率」が不明である点。 (イ) 判断 相違点5について検討すると、上記(1)ウ(イ)で検討したように、甲1発明の「焼結粉末」の本件測定条件により測定した「反射率」は、「2%」と同程度かそれ以下である蓋然性が高い。 してみれば、上記相違点5は、実質的な相違点ではない。 (ウ) 小括 したがって、本件特許発明2は、甲1に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 イ 本件特許発明3について (ア) 相違点 本件特許発明3と甲1発明を対比すると、両者は上記相違点1~5に加えて、以下の点で相違する。 (相違点6) 本件特許発明3は、「射出成型機により形成された厚み0.5mmの前記立体造形用粉末からなる層について、波長2μmの電磁線により測定した透過率が10%以下である」のに対して、 甲1発明は、上記透過率が不明である点。 (イ) 判断 本件特許明細書等の記載(【0120】、【0123】、【0134】、【0144】、【0145】、【表1】、【表2】)によれば、実施例3の立体造形用粉末は、「ポリアミド66(PA66)樹脂」を99.0質量部、黒色染料として「NUBIANBLACKNH-805」を0.4質量部用いたものであり、上記相違点6に係る「透過率」が「0.8%」(【表2】)である。 そして、立体造形用粉末の主組成である樹脂について、甲1発明は上記実施例3と同じ「ポリアミド66」の樹脂を用いていること、また、黒色染料について、甲1発明は上記実施例3の黒色染料と種類が異なるものの、樹脂に対する質量の割合が約2倍程度であることから、甲1発明の「透過率」は、「0.8%」と同程度かそれ以下である蓋然性が高い。 そうすると、甲1発明は、上記相違点6に係る「射出成型機により形成された厚み0.5mmの前記立体造形用粉末からなる層について、波長2μmの電磁線により測定した透過率が10%以下」との要件を満たすといえる。 してみれば、上記相違点6は、実質的な相違点ではない。 (ウ) 小括 したがって、本件特許発明3は、甲1に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 ウ 本件特許発明4について (ア) 対比 本件特許発明4と甲1発明を対比すると、両者は上記相違点1~6に加えて、以下の点で相違する。 (相違点7) 「立体造形用粉末」の「50%累積体積粒径」について、本件特許発明4は、「20μm以上70μm以下」であるのに対して、甲1発明の「焼結粉末」は、「50%累積体積粒径」が不明である点。 (イ) 判断 上記(1)ウ(ウ)で述べたように、甲1発明の「焼結粉末」のD50を「40~60μmの範囲」に設定し、相違点7に係る本件特許発明1の「50%累積体積粒径が20μm以上70μm以下」との構成に到ることは容易になし得たことである。 (ウ) 小括 したがって、本件特許発明4は、甲1に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 エ 本件特許発明5について (ア) 対比 本件特許発明5と甲1発明を対比すると、両者は上記相違点1~7に加えて、以下の点で相違する。 (相違点8) 本件特許発明5は、柱体の粒子の底面における直径又は長辺に対する高さの比(直径又は長辺/高さ)が、0.5以上2以下であるのに対して、甲1発明はそのような構成を有するか不明である点。 (イ)判断 上記(1)ウ(ア)で述べたことに加え、柱体の粒子の底面における直径又は長辺に対する高さの比(直径又は長辺/高さ)を0.5以上2以下とすることは、甲2の第10頁第16~22行、甲3の第10頁33行~第11頁第12行、第13頁第11~23行及び甲4の[17]に記載されているように周知技術である。 (ウ) 小括 したがって、本件特許発明5は、甲1に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 オ 本件特許発明6について (ア) 対比 本件特許発明6と甲1発明を対比すると、両者は上記相違点1~8に加えて、以下の点で相違する。 (相違点9) 本件特許発明6は、「樹脂」が略円柱体の粒子からなり、該略円柱体の底面における直径が5μm以上200μm以下であり、かつ高さが5μm以上200μm以下であるか、又は、前記樹脂が直方体の粒子からなり、該直方体の底面における各辺が5μm以上200μm以下であり、かつ高さが5μm以上200μm以下であるのに対して、甲1発明はそのような構成を有するか不明である点。 (イ)判断 上記(1)ウ(ア)で述べたことに加え、略円柱体の底面における直径が5μm以上200μm以下であり、かつ高さが5μm以上200μm以下、又は、前記樹脂が直方体の粒子からなり、該直方体の底面における各辺が5μm以上200μm以下であり、かつ高さが5μm以上200μm以下とすることは、甲2の第10頁第16~22行、甲3の第10頁第33行~第11頁第12行に記載されているように周知の技術である。 (ウ) 小括 したがって、本件特許発明6は、甲1に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 カ 本件特許発明7について (ア) 対比 本件特許発明7と甲1発明を対比すると、両者は上記相違点1~9に加えて、以下の点で相違する。 (相違点10) 本件特許発明7は、反射防止剤を含むとともに、前記黒色染料は前記反射防止剤として含まれ、前記反射防止剤を前記樹脂に対して0.01質量%以上0.5質量%以下含むのに対して、甲1発明はそのような構成を有するか不明である点。 (イ)判断 甲1の第16頁第36~39行には、「添加剤(A)」を「焼結粉末(SP)の全質量」に対して「0.1質量%~5質量%」の量で添加することが記載されていることから、甲1発明の「添加剤(A)」である「(A1)Nigrosin」の添加量を「樹脂に対して0.01質量%以上0.5質量%以下」とすることは当業者が適宜なし得る設計変更である。 (ウ) 小括 したがって、本件特許発明7は、甲1に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 キ 本件特許発明8について (ア) 対比 本件特許発明8と甲1発明を対比すると、両者は上記相違点1~10に加えて、以下の点で相違する。 (相違点11) 本件特許発明8は、「反射防止剤」が「黒色顔料」を更に含むのに対して、甲1発明はそのような構成を有するか不明である点。 (イ) 判断 甲1の第23頁第1~4行、第19~25行には、「焼結粉末(SP)は、ポリアミド(P)及び少なくとも1種の添加剤(A)だけでなく、さらなる添加剤(B)を含んでよい」こと、また、「適切なさらなる添加剤(B)は、例えば、遷移金属酸化物などの無機顔料」であることが記載されている。 ここで、甲5の[0016]~[0017]には、無機顔料として「カーボンブラック」を添加することで、優れた成形性を示すことが記載されていることから、上記記載に接した当業者であれば、甲1発明において無機顔料の「カーボンブラック」をさらに添加することは、容易に想到し得たことである。 (ウ) 小括 したがって、本件特許発明8は、甲1に記載された発明並びに甲5に記載された事項及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 ク 本件特許発明9について (ア) 対比 本件特許発明9と甲1製造装置発明を対比する。 a 立体造形用粉末 上記(1)ア(ウ)に示したとおり、甲1製造装置発明における「甲1発明」(の粉末)は、本件特許発明9の「立体造形用粉末」に相当する。 b 硬化手段 甲1製造装置発明における「レーザービーム」は、「粉末床」に配置された「甲1発明を局所的に短時間暴露」し、これにより、「暴露した甲1発明の一部分のみが選択的に溶融」し、「この領域は再び冷えて、甲1発明が再凝固」するものである。 そして、甲1製造装置発明における「レーザービーム」が、本件特許発明9の「電磁線」に相当すること、及び、「粉末床」に配置された「甲1発明」の粉末が層状を呈していることは明らかである。 そうすると、甲1製造装置発明は、本件特許発明9の「前記層に電磁線を照射して硬化させる硬化手段」を「有する」という要件を満たす。 c 立体造形物の製造装置 甲1製造装置発明により製造される「三次元の成形体」は、本件特許発明9の「立体造形物」に相当する。 そうすると、本件特許発明9と甲1製造装置発明は、「立体造形物の製造装置」である点で共通する。 (イ) 一致点及び相違点 本件特許発明9と甲1製造装置発明は、下記aの点で一致する。 a 一致点 「立体造形用粉末を含む層に電磁線を照射して硬化させる硬化手段と、を有することを特徴とする立体造形物の製造装置。」 また、本件特許発明9と甲1製造装置発明は、下記bの点で相違する。 b 相違点 (相違点12) 「立体造形用粉末」が、本件特許発明9では、「請求項1~8のいずれかに記載の立体造形用粉末」と特定されているのに対して、甲1製造装置発明では、そのような「立体造形用粉末」であるとは特定されていない点。 (相違点13) 本件特許発明9は、立体造形用粉末が貯蔵されている供給槽と、立体造形用粉末を含む層を形成する層形成手段を有するのに対して、甲1製造装置発明は、そのような構成を有するか一応不明である点。 (ウ) 判断 a 相違点12について 甲1製造装置発明における甲1発明(焼結粉末)を、本件特許発明1~8のいずれかのものとすることは、上記(1)及び上記(2)ア~キで説示したとおり、甲1発明及び周知技術に基づいて、あるいは甲1に記載された発明、甲5に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に想到し得たことである。 b 相違点13について 甲1製造装置発明が、いわゆる、選択的レーザー焼結による三次元成形体の製造装置である以上、上記相違点13に係る「供給層」及び「層形成手段」を有していることは当業者に自明であるから、上記相違点13は実質的な相違点ではない。 また、仮に実質的な相違点であったとしても、甲1の第4頁第35行~第5頁第10行に記載された選択的レーザー焼結による三次元の成形体の製造方法を実現するための「供給層」、「層形成手段」及び「硬化手段」を有する製造装置の構成は、例えば甲6の第2頁右欄に図示されているように、本件特許の先の出願前に周知である。 したがって、甲1製造装置発明に、甲6に記載された製造装置の構成を採用することは当業者が適宜なし得たことである。 (エ) 小括 したがって、本件特許発明9は、甲1発明及び周知技術に基づいて、あるいは、甲1に記載された発明、甲5に記載された事項及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 ケ 本件特許発明10について (ア) 対比 本件特許発明10と甲1製造方法発明を対比する。 a 立体造形用粉末 甲1製造方法発明における「甲1発明」は、本件特許発明10の「立体造形用粉末」に相当する。 b 層形成工程 甲1製造方法発明は、「甲1発明」を「粉末床」に配置する工程、及び、「甲1発明が再凝固」した後に、「粉末床を第一層の厚さで低下させ、焼結可能な粉末の第二の層を供給」する工程を有する。 そうすると、甲1製造方法発明は、本件特許発明10の「立体造形用粉末を含む層を形成する層形成工程」を有するという要件を満たす。 c 硬化工程 甲1製造方法発明は、「甲1発明」を「レーザービーム」により「局所的に短時間暴露」し、暴露した甲1発明の一部分のみを選択的に溶融し、それにより均質な溶融物が形成され、その後この領域は再び冷えて、甲1発明が再凝固」する工程を有している。 甲1製造方法発明における「レーザービーム」が、本件特許発明10の「電磁線」に相当することは明らかである。 そうすると、甲1製造方法発明は、本件特許発明10の「前記層に電磁線を照射して硬化させる硬化工程」を有する。 d 立体造形物の製造方法 甲1製造方法発明により製造される「三次元の成形体」は、本件特許発明10の「立体造形物」に相当する。 そうすると、本件特許発明10と甲1製造方法発明は、「立体造形物の製造方法」である点で共通する。 (イ) 一致点及び相違点 本件特許発明10と甲1製造方法発明は、下記aの点で一致する。 a 一致点 「立体造形用粉末を含む層を形成する層形成工程と、 前記層に電磁線を照射して硬化させる硬化工程と、を有することを特徴とする立体造形物の製造方法。」 また、本件特許発明10と甲1製造方法発明は、下記bの点で相違する。 b 相違点 (相違点14) 「立体造形用粉末」が、本件訂正発明10では、「請求項1~8いずれかに記載の立体造形用粉末」と特定されているのに対して、甲1製造方法発明では、そのような「立体造形用粉末」であるとは特定されていない点。 (ウ) 判断 甲1製造方法発明における甲1発明(焼結粉末)を、本件特許発明1~8のいずれかのものとすることは、上記(1)及び上記(2)ア~キで説示したとおり、甲1発明及び周知技術に基づいて、あるいは甲1に記載された発明、甲5に記載された事項及び周知技術に基づいて、当業者が容易に想到し得たことである。 (エ) 小括 したがって、本件特許発明10は、甲1発明及び周知技術に基づいて、あるいは、甲1に記載された発明、甲5に記載された事項及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 コ 本件特許発明11について (ア) 対比及び判断 本件特許発明11は、本件特許発明1における「立体造形用粉末」から、「立体造形用」という用途の限定を除いたものである。 そうすると、本件特許発明11の発明特定事項を全て具備し、「立体造形用」という用途の限定が付加された本件特許発明1が、上記(1)ウで述べたとおり、甲1発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、当該用途の限定を省いた本件特許発明11も、甲1発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 (イ) 小括 したがって、本件特許発明11は、甲1に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 (3)小括 本件特許発明1~11は、甲1に記載された発明と周知技術に基づいて、あるいは、甲1に記載された発明、甲5に記載された事項及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 第6 むすび 本件特許発明1~11に係る特許は、特許法29条2項の規定に違反してされたものであるから、特許法113条2号に該当し、取り消されるべきものである。 よって、結論のとおり決定する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2023-700330

番号・当事者・条文・審決分類・商標の称呼が一致(または近い)審決を機械的に集めた候補です。判断内容は各審決の本文でご確認ください。

同じ当事者の審決313件(エボニック オペレーションズ ゲーエムベーハー、株式会社リコー)
  • 2024-700261異議申立 / 2025-10-07 / 訂正認容立体造形用樹脂粉末、及び立体造形物の製造方法
    同じ当事者: エボニック オペレーションズ ゲーエムベーハー、株式会社リコー
  • 2024-701018異議申立 / 2025-04-15 / 請求成立(取消)樹脂粉末、及び立体造形物の製造方法
    同じ当事者: エボニック オペレーションズ ゲーエムベーハー、株式会社リコー
  • 2024-700200異議申立 / 2025-02-28 / 訂正認容樹脂粉末、及び立体造形物の製造方法
    同じ当事者: エボニック オペレーションズ ゲーエムベーハー、株式会社リコー
  • 2024-700154異議申立 / 2025-01-30 / 訂正認容樹脂粒子の製造方法
    同じ当事者: エボニック オペレーションズ ゲーエムベーハー、株式会社リコー
  • 2024-700446異議申立 / 2024-12-03 / 請求成立(取消)樹脂粉末、立体造形用樹脂粉末の製造方法
    同じ当事者: エボニック オペレーションズ ゲーエムベーハー、株式会社リコー
同じ論点・分野の審決(審決分類)518件(121・B29C)
  • 2025-700006異議申立 / 2026-06-12 / 訂正認容ハイブリッド成形体、成形装置、及び成形方法
    共通の審決分類: 121・B29C
  • 2026-700116異議申立 / 2026-05-26 / 維持電気融着装置
    共通の審決分類: 121・B29C
  • 2025-700289異議申立 / 2026-02-10 / 請求成立(取消)共回転ツインスクリュー処理装置のための要素
    共通の審決分類: 121・B29C
  • 2024-700730異議申立 / 2026-01-23 / 訂正認容シクロオレフィン系樹脂成形体製造方法
    共通の審決分類: 121・B29C
  • 2025-700775異議申立 / 2025-12-23 / 維持防水部品及びそれを備えた電子機器、インサート成形体を用いる防水方法ならびに電子機…
    共通の審決分類: 121・B29C

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存