審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
特許異議申立

2023-700017

マッサージ機を備えた情報ネットワークシステム

審判番号
2023-700017
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2016-111869
登録番号
7101394
請求日
2023年01月10日
審決日
2024年10月17日
公報発行日
2026年04月24日
結論
請求成立(取消)
当事者
  • 【権利者】ファミリーイナダ株式会社
  • 【権利者代理人】坂本 寛
  • 【異議申立人】馬場 圭代
審判長/審判官
  • 審判長 佐々木 正章
  • 審判官 井上 哲男
  • 審判官 栗山 卓也
分類
P1651.121-ZAA(A61H)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項特許法113条2号特許法120条の8第1項特許法135条
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第120条の5第2項、特許法第120条の5第9項、特許法第29条第2項、特許法第120条の5第7項、特許法第120条の5第4項、特許法第113条第2号、特許法第120条の8第1項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第7101394号発明「マッサージ機を備えた情報ネットワークシステム」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第7101394号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正後の請求項〔1~9〕について訂正することを認める。 特許第7101394号の請求項1,4~9に係る特許を取り消す。 特許第7101394号の請求項2,3に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第7101394号の請求項1-9に係る特許(以下、「本件特許」という。)についての出願は、平成28年 6月3日に出願され、令和 4年 7月 7日にその特許権の設定登録がされ、令和 4年 7月15日に特許掲載公報が発行されたところ、令和 5年 1月10日に特許異議申立人馬場圭代(以下、「異議申立人」という。)により請求項1-9に係る特許に対する特許異議の申立てがされた。 その後の手続の経緯は、以下のとおりである。 令和 5年 5月17日付け:取消理由通知 令和 5年 7月21日提出:意見書(特許権者)及び訂正請求書 令和 5年10月 3日提出:意見書(異議申立人) 令和 6年 3月27日付け:取消理由通知(決定の予告) 令和 6年 5月31日提出:意見書(特許権者)及び訂正請求書 以下、令和 6年 5月31日提出の訂正請求書による訂正を「本件訂正」という。 なお、令和 5年 7月21日提出の訂正請求書は、取り下げられたものとみなす(特許法第120条の5第7項)。 第2 本件訂正の適否 1 本件訂正の内容 本件訂正の内容は以下のとおりである(下線部は訂正箇所を示す。)。 (1)訂正事項1 請求項1に「前記制御部は、前記通信サーバから他の端末器を介することなく前記情報を直接ダウンロードしてインストールすると前記新着報知部で前記情報が新しく追加されたことを報知するように構成されおり、」とあるのを、 「前記制御部は、前記通信サーバから他の端末器を介することなく前記情報を直接ダウンロードしてインストールすると前記新着報知部で前記情報が新しく追加され前記情報を受信したことを報知するように構成されており、」と訂正する(請求項1の記載を引用する請求項4~9も同様に訂正する)。 (2)訂正事項2 請求項1に「前記通信サーバは、前記通信サーバに前記情報がある場合、前記情報を前記マッサージ機に発信する」とあるのを、 「前記通信サーバは、前記通信サーバに前記情報がある場合、前記情報を前記マッサージ機に発信し、 前記通信サーバは、前記情報及び施療コースに関する更新情報を、前記マッサージ機内に設けられた前記制御部に発信するよう構成され、 前記通信サーバから発信された前記情報及び前記更新情報を他の端末器を介することなく直接受信した前記制御部は、前記新しい施療コースに関する前記情報及び前記施療コースに関する前記更新情報があることを、前記新しい施療コースのデータ及び前記施療コースの更新データがダウンロードされる前において、前記被施療者が前記マッサージ機に着座した状態で操作できるように前記マッサージ機の外部に位置するよう前記マッサージ機に備え付けられた前記操作器の前記新着報知部で報知し、前記操作器において前記新しい施療コースの導入が決定されると、該新しい施療コースのデータを前記通信サーバからダウンロードして導入するよう構成されているとともに、前記操作器において前記施療コースの更新が決定されると、前記施療コースの更新データを前記通信サーバからダウンロードして導入するよう構成されている」と訂正する(請求項1の記載を引用する請求項4~9も同様に訂正する)。 (3)訂正事項3 特許請求の範囲の請求項2を削除する。 (4)訂正事項4 特許請求の範囲の請求項3を削除する。 (5)訂正事項5 請求項4に「請求項1~3のいずれか1項に記載の情報ネットワークシステム。」とあるのを、 「請求項1に記載の情報ネットワークシステム。」と訂正する(請求項4の記載を引用する請求項5~9も同様に訂正する)。 (6)訂正事項6 請求項5に「請求項2~4のいずれか1項に記載の情報ネットワークシステム。」とあるのを、 「請求項4に記載の情報ネットワークシステム。」と訂正する(請求項5の記載を引用する請求項6~9も同様に訂正する)。 (7)訂正事項7 請求項6に「請求項1~5のいずれか1項に記載の情報ネットワークシステム。」とあるのを、 「請求項4又は請求項5に記載の情報ネットワークシステム。」と訂正する(請求項6の記載を引用する請求項7~9も同様に訂正する)。 (8)訂正事項8 請求項7に「請求項1~6のいずれか1項に記載の情報ネットワークシステム。」とあるのを、 「請求項4~6のいずれか1項に記載の情報ネットワークシステム。」と訂正する(請求項7の記載を引用する請求項8~9も同様に訂正する)。 なお、訂正前の請求項1~9について、請求項2~9はそれぞれ請求項1を引用しているものであって、訂正事項1,2によって記載が訂正される請求項1に連動して訂正されるものである。 したがって、訂正前の請求項1~9に対応する訂正後の請求項1~9は、特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求項である。 2 訂正の適否 (1)訂正事項1について 訂正事項1は、訂正前の請求項1に「前記制御部は、前記通信サーバから他の端末器を介することなく前記情報を直接ダウンロードしてインストールすると前記新着報知部で前記情報が新しく追加されたことを報知するように構成されおり、」とあるのを、「前記制御部は、前記通信サーバから他の端末器を介することなく前記情報を直接ダウンロードしてインストールすると前記新着報知部で前記情報が新しく追加され前記情報を受信したことを報知するように構成されており、」と、制御部の新着報知部での報知内容をより具体的に特定するとともに、訂正前の請求項1に「構成されおり」とあるのを、「構成されており」と、明瞭でない記載を明瞭としたものである。 よって、訂正事項1は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮及び同第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 そして、願書に添付した明細書の段落【0011】には、「前記制御部は、前記新着情報を受信すると新着報知部で前記新着情報を受信したことを報知するように構成されている。」との記載があり、訂正事項1に係る訂正は、いずれも当該記載に基づくものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものである。 また、訂正事項1は上記のとおりであるから、カテゴリーや対象、目的を変更するものではなく、実質上特許請求の範囲を拡張・変更するものではない。 したがって、訂正事項1は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (2)訂正事項2について 訂正事項2は、訂正前の請求項1に「前記通信サーバは、前記通信サーバに前記情報がある場合、前記情報を前記マッサージ機に発信する」とあるのを、「前記通信サーバは、前記通信サーバに前記情報がある場合、前記情報を前記マッサージ機に発信し、前記通信サーバは、前記情報及び施療コースに関する更新情報を、前記マッサージ機内に設けられた前記制御部に発信するよう構成され、前記通信サーバから発信された前記情報及び前記更新情報を他の端末器を介することなく直接受信した前記制御部は、前記新しい施療コースに関する前記情報及び前記施療コースに関する前記更新情報があることを、前記新しい施療コースのデータ及び前記施療コースの更新データがダウンロードされる前において、前記被施療者が前記マッサージ機に着座した状態で操作できるように前記マッサージ機の外部に位置するよう前記マッサージ機に備え付けられた前記操作器の前記新着報知部で報知し、前記操作器において前記新しい施療コースの導入が決定されると、該新しい施療コースのデータを前記通信サーバからダウンロードして導入するよう構成されているとともに、前記操作器において前記施療コースの更新が決定されると、前記施療コースの更新データを前記通信サーバからダウンロードして導入するよう構成されている」と、通信サーバ及び制御部の構成をより具体的に特定したものである。 よって、訂正事項2は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 そして、訂正前の請求項2、3及び願書に添付した明細書の段落【0011】の、「前記通信サーバは、前記情報及び施療コースに関する更新情報を、」「前記制御部に発信する」の記載、及び、図3の、制御部17がマッサージ機10を示す点線内にあることから、「前記マッサージ機内に設けられた前記制御部」を看取できる。 また、願書に添付した明細書の段落【0035】及び図1の記載から、「前記通信サーバから発信された前記情報及び前記更新情報を他の端末器を介することなく直接受信した前記制御部」が看取できる。 また、願書に添付した明細書【0012】~【0013】、【0041】~【0044】から、「前記制御部は、前記新しい施療コースに関する前記情報及び前記施療コースに関する前記更新情報があることを、前記新しい施療コースのデータ及び前記施療コースの更新データがダウンロードされる前において、」「前記操作器の前記新着報知部で報知」することが記載されている。 また、願書に添付した明細書【0034】及び図2、3の記載から、「前記被施療者が前記マッサージ機に着座した状態で操作できるように前記マッサージ機の外部に位置するよう前記マッサージ機に備え付けられた前記操作器」が看取できる。 さらに、本件訂正前の請求項2、3及び願書に添付した明細書の段落【0013】~【0014】の記載から、「・・・前記制御部は、・・・前記操作器において前記新しい施療コースの導入が決定されると、該新しい施療コースのデータを前記通信サーバからダウンロードして導入するよう構成されているとともに、前記操作器において前記施療コースの更新が決定されると、前記施療コースの更新データを前記通信サーバからダウンロードして導入するよう構成されている」ことが記載されている。 よって、訂正事項2は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載された事項の範囲内のものである。 また、訂正事項2は上記のとおりであるから、カテゴリーや対象、目的を変更するものではなく、実質上特許請求の範囲を拡張・変更するものではない。 したがって、訂正事項2は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (3)訂正事項3について 訂正事項3は、請求項2を削除するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 そして、訂正事項3は、請求項2を削除するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 したがって、訂正事項3は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (4)訂正事項4について 訂正事項4は、請求項3を削除するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 そして、訂正事項4は、請求項3を削除するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 したがって、訂正事項4は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (5)訂正事項5について 訂正事項5は、請求項2,3の削除に伴い、請求項4の従属先を「請求項1~3」から「請求項1」に訂正するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 そして、訂正事項5は、請求項2,3の削除に伴い、請求項4の従属先を「請求項1~3」から「請求項1」に訂正するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 したがって、訂正事項5は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (6)訂正事項6について 訂正事項6は、請求項2,3の削除に伴い、請求項5の従属先を「請求項2~4」から「請求項4」に訂正するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 そして、訂正事項6は、請求項2、3の削除に伴い、請求項5の従属先を「請求項2~4」から「請求項4」に訂正するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 したがって、訂正事項6は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (7)訂正事項7について 訂正事項7は、請求項2,3の削除に伴い、請求項6の従属先を「請求項1~5」から「請求項4又は請求項5」に訂正するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 そして、訂正事項7は、請求項2,3の削除に伴い、請求項6の従属先を「請求項1~5」から「請求項4又は請求項5」に訂正するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 したがって、訂正事項7は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (8)訂正事項8について 訂正事項8は、請求項2,3の削除に伴い、請求項7の従属先を「請求項1~6」から「請求項4~6」に訂正するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 そして、訂正事項8は、請求項2,3の削除に伴い、請求項7の従属先を「請求項1~6」から「請求項4~6」に訂正するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 したがって、訂正事項8は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 3 小括 以上のとおりであるから、本件訂正により、特許請求の範囲を訂正後の請求項〔1-9〕のとおり訂正することを認める。 第3 本件特許発明 本件訂正により訂正された請求項1~9に係る発明(以下、それぞれ「本件発明1」、「本件発明2」、・・・、「本件発明9」という。)は、訂正特許請求の範囲の請求項1~9に記載された次のとおりのものである。 「【請求項1】 被施療者を施療する施療部と前記施療部を制御する制御部と前記制御部を介して前記施療部を操作するために備え付けられた操作器とを有するマッサージ機と、 前記マッサージ機を管理する事業者により管理される通信サーバと、からなる情報ネットワークシステムであって、 前記操作器は新着報知部を有し、 前記制御部は、通信ネットワークを介して通信サーバと接続可能に構成され、 前記通信サーバは、新しい施療コースに関する情報を発信し、 前記制御部は、前記通信サーバから他の端末器を介することなく前記情報を直接ダウンロードしてインストールすると前記新着報知部で前記情報が新しく追加され前記情報を受信したことを報知するように構成されており、 前記通信サーバは、前記通信サーバに前記情報がある場合、前記情報を前記マッサージ機に発信し、 前記通信サーバは、前記情報及び施療コースに関する更新情報を、前記マッサージ機内に設けられた前記制御部に発信するよう構成され、 前記通信サーバから発信された前記情報及び前記更新情報を他の端末器を介することなく直接受信した前記制御部は、前記新しい施療コースに関する前記情報及び前記施療コースに関する前記更新情報があることを、前記新しい施療コースのデータ及び前記施療コースの更新データがダウンロードされる前において、前記被施療者が前記マッサージ機に着座した状態で操作できるように前記マッサージ機の外部に位置するよう前記マッサージ機に備え付けられた前記操作器の前記新着報知部で報知し、前記操作器において前記新しい施療コースの導入が決定されると、該新しい施療コースのデータを前記通信サーバからダウンロードして導入するよう構成されているとともに、前記操作器において前記施療コースの更新が決定されると、前記施療コースの更新データを前記通信サーバからダウンロードして導入するよう構成されていることを特徴とする情報ネットワークシステム。 【請求項2】(削除) 【請求項3】(削除) 【請求項4】 前記通信サーバは、前記制御部に前記マッサージ機のシステムプログラムに関する更新情報を発信し、 前記制御部は、前記システムプログラムの更新データを前記通信サーバからダウンロードして導入するよう構成されている、請求項1に記載の情報ネットワークシステム。 【請求項5】 前記更新の決定、前記新しい施療コースの導入の決定、前記システムプログラムに関する更新、及び前記新着報知部で報知された商品の購入の少なくとも一つが決定されることで課金システムによって費用請求するよう構成されている、請求項4に記載の情報ネットワークシステム。 【請求項6】 前記操作器は、前記制御部を介して前記通信サーバと情報通信を行う情報機器としての機能と、情報を表示する画面を更に有しており、 前記通信サーバは、前記制御部に情報を発信し、 前記操作器は、前記情報から必要な情報を選択して前記画面に表示させる選択部を有している、請求項4又は請求項5に記載の情報ネットワークシステム。 【請求項7】 前記マッサージ機は、位置情報を有し、 前記制御部は、前記位置情報を前記通信サーバに送信し、 前記通信サーバは、前記位置情報に対応する緊急速報又は位置情報によらない緊急速報を前記制御部に送信し、 前記制御部は、受信した前記緊急速報を緊急速報報知部で報知するよう構成されている、請求項4~6のいずれか1項に記載の情報ネットワークシステム。 【請求項8】 前記制御部は、前記緊急速報を受信すると前記施療部を停止し、初期状態に復帰するよう構成されている、請求項7に記載の情報ネットワークシステム。 【請求項9】 前記マッサージ機は、少なくとも、前記被施療者が着座する座部と、該座部に着座した前記被施療者の上半身を後方から支持する背凭れ部と、を有し、 前記制御部は、前記緊急速報を受信すると、少なくとも前記背凭れ部を起こすよう構成されている、請求項7又は8に記載の情報ネットワークシステム。」 第4 取消理由の概要 訂正前の請求項1~9に係る特許に対して、当審が令和 6年 3月27日付けで特許権者に通知した取消理由通知(決定の予告)は、次の理由を含むものである。 請求項1~9に係る発明は、甲第2号証の1に記載された発明に、甲第1及び3~7号証記載の周知技術を適用することにより当業者が容易に想到し得たものである。 よって、請求項1~9に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきものである。 甲号証一覧: 甲第2号証の1:国際公開第2014/196922号 甲第1号証:特開2016-30018号公報 甲第3号証:特開2003-79687号公報 甲第4号証:特開2002-16983号公報 甲第5号証:中国特許出願公開第103812932号明細書 甲第6号証:特開2004-160128号公報 甲第7号証:米国特許出願公開第2004/0004376号明細書 第5 当審の判断 1 甲号証の記載 (1)甲第2号証の1の記載及び甲2の1発明 甲第2号証の1には下記の記載がある(日本語訳は、ファミリー出願である特表2016-523111号に基づき当審で作成した。また、下線は当審で付与した。)。 「[0016]・・・The system 100 can include two server computers 102 and 103, a terminal device 104 and a massage apparatus 106. The server computer 102 can host a digital application distribution platform 112 that allows the terminal device 104 to browse and download diverse application programs, and conduct various transactions. Examples of the digital application distribution platform 112 hosted by the server computer 102 can include the Apple App Store for terminal devices running with the iOS operating system developed by Apple Inc., and the Google Play Store for terminal devices running with the Android operating system developed by Google Inc.」 (日本語訳) 「[0016]・・・システム100は、2台のサーバコンピュータ102と103、端末装置104、およびマッサージ装置106を含み得る。サーバコンピュータ102は、端末装置104が多様なアプリケーションプログラムを閲覧してダウンロードし、様々な取引を実施できるようにする、デジタルアプリケーション配信プラットフォーム112をホストし得る。サーバコンピュータ102にホストされるデジタルアプリケーション配信プラットフォーム112の例は、Apple Inc.が開発したiOSオペレーティングシステムが実行されている端末装置向けのApple App Storeや、Google Inc.が開発したAndroidオペレーティングシステムが実行されている端末装置向けのGoogle Play Storeを含み得る。」 「[0017] The server computer 103 can store a plurality of massage programs that are executable on the massage apparatus 106, and connect with the terminal device 104 to transfer one or more of the massage programs via the terminal device 104 to the massage apparatus 106. In one embodiment, the server computer 103 can be maintained and operated by a selling entity of the massage programs, whereas the server computer 102 may serve as a transaction platform.」 (日本語訳) 「[0017] サーバコンピュータ103は、マッサージ装置106で実行可能な複数のマッサージプログラムを保存し、端末装置104を介してマッサージ装置106に1つまたは複数のマッサージプログラムを転送するために端末装置104に接続し得る。一実施形態において、サーバコンピュータ103は、マッサージプログラムの販売元により維持され運用され得る一方、サーバコンピュータ102が取引プラットフォームとして供給される。」 「[0018] The terminal device 104 can include a smart phone, a tablet computer, a laptop computer, a personal computer, and the like.」 (日本語訳) 「[0018] 端末装置104は、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、ラップトップ型コンピュータ、パーソナルコンピュータなどを含み得る。」 「[0019] The massage apparatus 106 can include any type of devices capable of applying massage to a body. In one embodiment, the massage apparatus 106 can be a massage chair. In other embodiments, the massage apparatus 106 may also be a massage belt, a foot massage apparatus, and the like. The massage apparatus 106 may be operable to apply massage, play music, provide interactive content, and receive updates of new massage programs from an external device, such as the terminal device 104. In one embodiment, the massage apparatus 106 can be provided with a remote controller 150 to facilitate its operation. In particular, the remote controller 150 can have a display capable of showing a list of massage programs for a user's selection.」 (日本語訳) 「[0019] マッサージ装置106は、身体にマッサージを施し得るあらゆる種類の装置であり得る。一実施形態において、マッサージ装置106はマッサージチェアであり得る。他の実施形態において、マッサージ装置106はまた、マッサージベルト、フットマッサージ装置などであり得る。マッサージ装置106は、マッサージを施し、音楽を再生し、対話型コンテンツを提供し、端末装置104などの外部装置から新しいマッサージプログラムの更新を受信し得る。一実施形態において、マッサージ装置106は、操作を容易にするためにリモートコントローラ150を備え得る。特に、リモートコントローラ150は、ユーザが選択するためのマッサージプログラムのリストを表示可能なディスプレイを含み得る。」 「[0020] ・・・The massage apparatus 106 can include a massage unit 120, a driver 122 associated with the massage unit 120, a control interface 124, a wireless communication interface 126, a microcontroller 130 and a remote controller 150.」 (日本語訳) 「[0020] マッサージ装置106は、マッサージ部120、マッサージ部120と関連付けられた駆動部122、制御インターフェース124、無線通信インターフェース126、マイクロコントローラ130およびリモートコントローラ150を含み得る。」 「[0021] The driver 122 can be a circuit that provides the interface between the microcontroller 130 and the massage unit 120, and can be operable to drive operation of the component of the massage unit 120 according to control signals outputted by the microcontroller 130.」 (日本語訳) 「[0021] 駆動部122は、マイクロコントローラ130とマッサージ部120との間のインターフェースを提供する電気回路であることができ、マイクロコントローラ130が出力する制御信号に従ってマッサージ部120の部品の動作を駆動するように機能し得る。」 「[0027] ・・・The remote controller 150 can include a display screen driven by a display controller 152, and a microcontroller 154 operable to receive user's inputs on the remote controller 150, to control graphical content shown on the display screen of the remote controller 150, and to interact with the microcontroller 130.」 (日本語訳) 「[0027] リモートコントローラ150は、表示制御部152に駆動される表示画面と、リモートコントローラ150へのユーザの入力を受信し、リモートコントローラ150の表示画面に表示されるグラフィカルコンテンツを制御し、マイクロコントローラ130と交信するように機能し得るマイクロコントローラ154を含み得る。」 「[0028] ・・・In initial step 302, a new massage program may be uploaded to the server computer 103.」 (日本語訳) 「[0028] 第1のステップ302で、新しいマッサージプログラムはサーバコンピュータ103にアップロードされ得る。」 「[0029] In step 304, the server computer 103 may send out a notification about the release of the new massage program, which may be relayed via the server computer 102 to the terminal device 104. The terminal device 104 can be informed about the release of new massage programs via the application program 114.」 (日本語訳) 「[0029] ステップ304で、サーバコンピュータ103は、新しいマッサージプログラムのリリースについての通知を送信し得る。この通知は、サーバコンピュータ102を介して端末装置104に中継され得る。端末装置104は、アプリケーションプログラム114を介して新しいマッサージプログラムのリリースについて通知され得る。」 「[0030] In step 306, the server computer 102 can receive a purchase request from the terminal device 104, initiate a payment procedure, and send a request to the server computer 103 for downloading the purchased massage program.」 (日本語訳) 「[0030] ステップ306で、サーバコンピュータ102は、端末装置104から購入依頼を受信し、支払手続きを開始し、サーバコンピュータ103に購入済みマッサージプログラムのダウンロードの要求を送信し得る。」 「[0031] In response to the download request from the server computer 102, the server computer 103 in step 308 can deliver one or more file of the purchased massage program to the terminal device 104. The purchased massage program may be downloaded from the server computer 103 to the terminal device 104 via Internet connection, for example.」 (日本語訳) 「[0031] サーバコンピュータ102からのダウンロード要求に応じて、サーバコンピュータ103はステップ308で、購入済みマッサージプログラムの1つまたは複数のファイルを端末装置104に送信し得る。購入済みマッサージプログラムは、例として、インターネット接続を介してサーバコンピュータ103から端末装置104にダウンロードされ得る。」 「[0032] ・・・In step 402, the application program 114 running on the terminal device 104 can display an image frame Fl as shown in FIG.5A listing a plurality of massage programs 501 available for purchase. The list of available massage programs 501 can be provided and updated by the server computer 102 or 103. When the user wants to preview one massage program of interest, the application program 114 can display an image frame F2 introducing the selected massage program. As better shown in FIG.5B, the image frame F2 can include a field 502 identifying the name of the massage program, a portion 504 that describes the characteristics and features of the massage program, and a BUY icon 506 and a CANCEL icon 508 that can be selected by the user to respectively initiate or cancel the purchase transaction.」 (日本語訳) 「[0032] ・・・ステップ402で、端末装置104で実行されているアプリケーションプログラム114は、購入可能な複数のマッサージプログラム501を列挙している図5Aに示されているように、画像フレームF1を表示し得る。利用可能なマッサージプログラム501のリストは、サーバコンピュータ102または103により提供され更新され得る。利用可能なマッサージプログラム501のリストは、サーバコンピュータ102または103により提供され更新され得る。ユーザが関心のあるマッサージプログラムをプレビューしたい場合、アプリケーションプログラム114は、選択されたマッサージプログラムを紹介する画像フレームF2を表示し得る。図5Bによく示されているように、画像フレームF2は、マッサージプログラムの名称を特定するフィールド502、マッサージプログラムの特性と特徴を描写する部分504、ユーザが購入取引を開始または取り消しするためにそれぞれ選択可能な購入アイコン506とキャンセルアイコン508を含み得る。」 「[0033] If the user wants to purchase the massage program, the application program 114 in step 404 can conduct a purchase transaction with respect to the selected massage program. For example, the application program 114 can display a confirmation window F3 as shown in FIG.5C requesting the user to confirm the purchase of the selected massage program at the displayed price, and then query certain identification information via the query popup window F4 as shown in FIG.5D.」 (日本語訳) 「[0033] ユーザがマッサージプログラムを購入したい場合、アプリケーションプログラム114はステップ404で、選択されたマッサージプログラムと関連する購入取引を実施し得る。たとえば、アプリケーションプログラム114は、図5Cに示されているように、選択されたマッサージプログラムを表示されている価格で購入することを確認するようユーザに要求する確認ウィンドウF3を表示し、次いで図5Dに示されているように、クエリポップアップウィンドウF4を介して特定の識別情報を問い合わせ得る。」 「[0034] In next step 406, the application program 114 then can proceed to download the purchased massage program from the server computer 103.」 (日本語訳) 「[0034] 次のステップ406で、アプリケーションプログラム114は続けて購入済みマッサージプログラムをサーバコンピュータ103からダウンロードし得る。」 「[0035] Once the download of the massage program to the terminal device 104 is completed, the application program 114 may display a query window F6 asking the user whether the downloaded massage program is to be transferred to the massage apparatus 106. Upon confirmation by the user, the application program 114 in step 408 can establish a connection with the massage apparatus 106 and proceed to transfer the downloaded massage program to the massage apparatus 106.」 (日本語訳) 「[0035] マッサージプログラムの端末装置104へのダウンロードが完了すると、アプリケーションプログラム114は、ダウンロード済みマッサージプログラムをマッサージ装置106に転送するかをユーザに尋ねる、クエリウィンドウF6を表示し得る。ユーザが確認すると、アプリケーションプログラム114はステップ408で、マッサージ装置106との接続を確立し、続けてダウンロード済みマッサージプログラムをマッサージ装置106に転送し得る。」 以上によると、甲第2号証の1には以下の発明が記載されている(以下、「甲2の1発明」という。)。 <甲2の1発明> 「マッサージ装置106は、マッサージ部120、マイクロコントローラ130およびリモートコントローラ150を含み、マイクロコントローラ130が出力する制御信号に従ってマッサージ部120の部品の動作を駆動し、リモートコントローラ150は、ユーザが選択するためのマッサージプログラムのリストを表示可能なディスプレイを含み、 サーバコンピュータ103は、マッサージプログラムの販売元により維持され運用され、 システム100は、サーバコンピュータ103と、マッサージ装置106を含み、 端末装置104は、サーバコンピュータ103から、新しいマッサージプログラムのリリースについて通知され、購入可能な複数のマッサージプログラム501を列挙している、画像フレームF1を表示し、 サーバコンピュータ103は、端末装置104を介してマッサージ装置106に1つまたは複数のマッサージプログラムを転送するために端末装置104に接続し、 ユーザがマッサージプログラムを購入したい場合、端末装置104で実行されているアプリケーションプログラム114は、購入可能な複数のマッサージプログラム501を列挙している、画像フレームF1を表示し、選択されたマッサージプログラムと関連する購入取引を実施し、購入済みマッサージプログラムをサーバコンピュータ103からダウンロードし、マッサージプログラムの端末装置104へのダウンロードが完了すると、アプリケーションプログラム114は、ダウンロード済みマッサージプログラムをマッサージ装置106に転送するかをユーザに尋ねる、クエリウィンドウF6を表示し、ユーザが確認すると、アプリケーションプログラム114は、マッサージ装置106との接続を確立し、続けてダウンロード済みマッサージプログラムをマッサージ装置106に転送し得る システム100。」 また、甲第2号証の1の段落0016、0030、0031、0033の記載を総合すると、甲第2号証の1には次の技術的事項が記載されている。 <甲第2号証の1記載の技術的事項> サーバコンピュータ102は、端末装置104のApple App Storeをホストし、マッサージプログラムを表示されている価格で購入することを確認するようユーザに要求する確認ウィンドウF3を表示し、端末装置104から購入依頼を受信すると、サーバコンピュータ103から端末装置104に購入済みマッサージプログラムのダウンロードを送信すること。 (2)甲第1号証の記載 甲第1号証には、以下の事項が記載されている。 「【0144】 なお、前記第1及び第2の各実施形態に係るマッサージシステムにおいては、提案部として携帯通信端末80を用いる構成としているが、これに限らず、提案部がマッサージ機の操作部(リモコン)であってもよい。その場合、操作部がマッサージ機に対し外付けとなっている構造や、マッサージ機表面に一体化されている構造のいずれでもかまわない。すなわち、外見的には、提案機能を有するマッサージ機が直接ネットワークに接続される形態もとり得ることとなる。」 「【0170】 具体的には、例えば、管理サーバ90が、マッサージ機10の履歴データで示されるマッサージ機各部の稼働状況から推定した、マッサージ機の各機構部位、具体的には、モータやベアリング、歯車、カムなど、の作動回数をそれぞれ集計して、各部位ごとの使用開始時からの全作動回数を取得し、所定機構部位の全作動回数が機構部位ごとにあらかじめ設定された制限回数(いわゆる設計寿命)に達した場合には、使用者に対しマッサージ機がこうした機構部位の破損のおそれに伴い危険状態である旨を通知するメッセージのデータを携帯通信端末80に送信すると共に、これを受信した携帯通信端末80が、データに基づいて表示デバイス81で使用者に対する上記のメッセージを表示する構成とすることもできる(図19参照)。またこの時、必要に応じて、携帯通信端末80は、マッサージ機10を停止させる指示情報をマッサージ機10に送信して、マッサージ機10を安全に停止させる制御を行うようにすることもできる。なお、管理サーバ90は、前記メッセージのデータを携帯通信端末80に送信する代わりに、使用者のメールアドレスに前記メッセージ内容のメール送信を行うようにすることもできる。」 以上によると、甲第1号証には、以下の技術的事項が記載されている。 <甲第1号証記載の技術的事項(1)> マッサージシステムにおいて、携帯端末装置80に代えてマッサージ機の操作部(リモコン)を用いて、マッサージ機を直接ネットワークに接続すること。 <甲第1号証記載の技術的事項(2)> 管理サーバ90が、マッサージ機の各機構部位、具体的には、モータやベアリング、歯車、カムなど、の作動回数をそれぞれ集計して、危険状態である旨を通知するメッセージのデータを携帯通信端末80に送信すると共に、これを受信した携帯通信端末80が、データに基づいて表示デバイス81で使用者に対する上記のメッセージを表示する構成とすること。 (3)甲第3号証の記載 甲第3号証には、以下の事項が記載されている。 「【0175】 図33に示すように、本変形例に係る空気マッサージ機は、通信ネットワークNTWと接続するための手段としてモデム93を内蔵している。これにより、上述したようなパソコン91又は携帯電話機92等の特別の装置を用意することなく、通信ネットワークNTW上に公開されているデータベース90にアクセスすることができる。そのため、ユーザは、空気マッサージ機のみを用いてデータベース90から所望の治療用プログラムをダウンロードすることができる。このようにしてダウンロードした治療プログラムを記憶することができることは上述したとおりである。」 「図33 [図:0001434080000001.jpg] 」 以上によると、甲第3号証には、以下の技術的事項が記載されている。 <甲第3号証記載の技術的事項> 空気マッサージ機にモデム93を内蔵させ携帯電話機92を用意することなく、通信ネットワークNW上に公開されているデータベース90にアクセスすること。 (4)甲第4号証の記載 甲第4号証には、以下の事項が記載されている。 「【0026】 本システム20は、インターネットLなどの通信ネットワークを介して、各種電子機器のサービスジョブを提供するサービスサーバ1と、ユーザの住宅等に設置されたマッサージ機3aや介護ベッド3bなどの電子機器を接続した通信装置2a、2b、・・・とを接続して構成されている。」 「【0032】 また、このような電子機器は、通信装置2a、2bを一体的に内蔵した構成にしてもよい。」 「【0060】 稼働プログラム5は一定周期で、センサ等による危険状態や、室内の温度を監視する(101、103)。機器を動作させる必要が生じた場合には、それをサービスサーバ1に通知し、サービスサーバ1は、危険察知をした場合には(101)、遠隔制御によってベッドに振動を加えたり、音声で報知したり、緊急連絡先に通報を行い(102)、温度が適温範囲から外れた場合には(103)、サービスサーバ1は、冷暖房機器を遠隔制御で調整する(104)。」 以上によると、甲第4号証には以下の技術的事項が記載されている。 <甲第4号証記載の技術的事項(1)> インターネットLを介してサービスサーバ1とマッサージ機3aを接続すること。 <甲第4号証記載の技術的事項(2)> サービスジョブをマッサージ機3aや介護ベッド3bに提供すること、その一例として、センサ等で危険状態を監視し、ベッドに、振動を加えたり、音声で報知したりすることが記載されていることから以下の技術的事項が示唆されている。 センサ等で危険状態を監視し、マッサージ機3aに、振動を加えたり、音声で報知したりすること。 (5)甲第5号証の記載 甲第5号証に、以下の事項が記載されている。 「 [図:0001434080000002.jpg] [図:0001434080000003.jpg] 」 「 [図:0001434080000004.jpg] 」 (日本語訳(この日本語訳は当審で作成したものである。)) 「【0004】 本発明は、上記の技術的課題を解決するために、以下の技術案を提案する。 組み込み型ネットワーク機能とマッサージ機能を有する理学療法椅子の知能制御システムであって、マスター制御チップと、理学療法モジュールと、健康データ収集モジュールと、マッサージモジュールと、ブルートゥース通信モジュールと、遠隔通信モジュールと、JTAG及びシリアルデバッグインターフェース回路と、SDカード回路と、USBインターフェース回路との機能モジュールを備え、理学療法モジュール、健康データ収集モジュール、マッサージモジュール、ブルートゥース通信モジュール、遠隔通信モジュール、JTAG及びシリアルデバッグインターフェース回路、SDカード回路及びUSBインターフェース回路のいずれもマスター制御チップに電気的に接続され、ここで、 1) 健康データ収集モジュールは、身長検出デバイスと、血糖検出デバイスと、心拍検出デバイスと、脈拍検出デバイスと、血圧検出デバイスと、体重検出デバイスと、身長検出デバイス、血糖検出デバイス、心拍検出デバイス、脈拍検出デバイス、血圧検出デバイス、体重検出デバイスをマスター制御チップにそれぞれ接続させる検出デバイスインターフェース回路と、を備え、 2) 理学療法モジュールは、音楽理学療法デバイスと、酸素バー理学療法デバイスと、光波理学療法デバイスと、電子鍼灸理学療法デバイスと、音楽理学療法デバイス、酸素バー理学療法デバイス、光波理学療法デバイス、電子鍼灸理学療法デバイスをマスター制御チップにそれぞれ接続させる理学療法デバイスインターフェース回路と、を備え、 3) マッサージモジュールは、背中マッサージ走行モータ駆動回路と、揉みロボットハンド駆動回路と、ノックモータ駆動回路と、椅子座揉みモータ駆動回路と、下腿揉みモータ駆動回路と、電動プッシュロッド駆動回路と、電動エアバッグ駆動回路と、加熱システム駆動回路と、を備え、 4) ブルートゥース通信モジュールは、スマート端末デバイスに接続し、マスター制御チップにより健康データ収集モジュールから収集された健康データをスマート端末デバイス、例えば、携帯電話、タブレット等に伝送し、スマート端末デバイスは、収集された健康データを遠隔サーバーにアップロードし、スマート端末デバイスは、遠隔サーバーからシステム更新プログラム及びカスタムマッサージプログラムをダウンロードし、マスター制御チップに伝送し、 5) 遠隔通信モジュールは、無線WIFIまたはRJ45ネットワークインターフェースを介してインターネットに接続して遠隔サーバーとの通信を実現し、人体健康データのアップロード、システムソフトウェアの更新、メーカーの点検、マッサージプログラムのダウンロード機能を完成するために使用され、 6) JTAG及びシリアルデバッグインターフェース回路は、理学療法椅子の知能制御システムのソフトウェアを開発しデバッグするために使用され、 7) SDカード回路は、健康データ収集モジュールによって収集された健康データ、マッサージプログラム、及び音楽ファイルを記憶するために使用され、 8) USBインターフェース回路は、携帯電話の充電、WIFI無線LANカードの外部接続を実現するために使用でき、システムは、WIFI無線網を通じてネットワーク遠隔サーバーに直接に接続する。」 「【0014】 4) 遠隔サーバーに接続することで、いつでもシステムソフトウェアを更新でき、常にシステムの最新性を維持でき、メーカーが点検メンテナンスサービスを提供するのにも便利で、お客様により良いサービスを提供することができる。」 以上によると、甲第5号証には以下の技術的事項が記載されている。 <甲第5号証記載の技術的事項> マッサージ機能を有する理学療法椅子において、遠隔サーバーからシステム更新プログラムをダウンロードすること。 (6)甲第6号証の記載 甲第6号証には、以下の事項が記載されている。 「【0043】 以下に利用者がマッサージ機が稼動している途中で停止操作をする場合について、図5の非常停止スイッチ操作時のフローチャートに基づき説明する。 利用者が緊急事態に陥った場合やマッサージ機の動作に異常を感じた際に、マッサージ機を止める場合には、背もたれ2が深く傾斜してマッサージを受けている状態で、手前の硬貨投入機の操作パネルの一番下側に非常停止ボタン14があり、利用者がその状態で右手を伸ばせば触れられるようになっている。従って、マッサージ中にマッサージを受けている利用者が右手で点灯中の非常停止ボタン14を押すことで(ステップ50)、停止信号が制御部40に伝わり、制御部40では、チェア制御部41に停止信号を発し、チェア制御部は動作しているマッサージ用モータの駆動を停止するとともに、制御部40は非常停止ボタンを点滅させる(ステップ51)。」 「【0045】 チェア制御部41ではステップ52あるいはステップ53で終了信号が送られてくると、背もたれ部2をホームポジションの浅く傾斜した状態に戻すべく、リクライニング用モータを駆動して(ステップ54)、背もたれ2がホームポジションに戻るまでリクライニングモータを駆動して(ステップ55)、ホームポジションになった状態で非常停止ボタンの点滅を消すとともに、次の客待ちのアイドルモードになる(ステップ56)。」 以上によると、甲第6号証には以下の技術的事項が記載されている。 <甲第6号証記載の技術的事項> 緊急事態に陥った場合に、マッサージ用モータの駆動を停止させ、背もたれ2をホームポジションに戻すこと。 (7)甲第7号証の記載 甲第7号証には、以下の事項が記載されている。 「[0022] ・・・ to use the massage chair after the paid for performance is over. A central capability of turning off the massage chairs is also a safety feature to disable these chairs in case of earthquake, fires, and other emergency situations. A warning or message should be given to the premium patron on the usage and duration of the massage privileges. A screen message before the actual performance can also be employed to convey or augment this warning or message.」 (下線部の日本語訳(日本語訳は当審で作成した)) 「中央制御がマッサージチェアを停止させることができることは、地震、火事、その他の緊急事態の場合にチェアを作動不能にするための安全機能である。」 以上によると、甲第7号証には以下の技術的事項が記載されている。 <甲第7号証記載の技術的事項> 緊急時にマッサージチェアを停止させること。 2 対比・判断 (1)本件発明1について i 対比 (i)甲2の1発明の「マッサージ部120」は、本件発明1の「被施療者を施療する施療部」に相当し、以下同様に、「マッサージ部120の部品の動作を駆動」する「マイクロコントローラ130」は「前記施療部を制御する制御部」に、「マッサージ装置106」は「マッサージ機」に、「システム100」は「情報ネットワークシステム」にそれぞれ相当する。 (ii)甲2の1発明の「リモートコントローラ150」は、ディスプレイに表示したマッサージプログラムのリストからユーザが選択したマッサージプログラムにより、マイクロコントローラ130が出力する制御信号に従って、マッサージ部120の部品の動作を駆動するから、本件発明1の「前記制御部を介して前記施療部を操作するために備え付けられた操作器」に相当する。 (iii)甲2の1発明の「マッサージプログラムの販売元により維持され運用され」る「サーバコンピュータ103」は、販売元が維持、運用するサーバコンピュータ103が新しいマッサージプログラムのダウンロードに係る事項を行っており、マッサージ装置106を管理していると表現できるから、本件発明1の「前記マッサージ機を管理する事業者により管理される通信サーバ」に相当する。 (iv)甲2の1発明の「サーバコンピュータ103は、端末装置104を介してマッサージ装置106に1つまたは複数のマッサージプログラムを転送するために端末装置104に接続」する点は、サーバコンピュータ103と端末装置104が通信ネットワークで接続されていることが技術常識であり、マッサージ装置106は、マイクロコントローラ130を備えており、当該マイクロコントローラ130が「制御部」に相当するから、本件発明1の「前記制御部は、通信ネットワークを介して通信サーバと接続可能に構成され」る点に相当する。 (v)甲2の1発明の「端末装置104は、サーバコンピュータ103から、新しいマッサージプログラムのリリースについて通知され」る点は、本件発明1の「前記通信サーバは、前記新しい施療コースに関する情報を発信」する点に相当する。 (vi)甲2の1発明の「サーバコンピュータ103から、新しいマッサージプログラムのリリースについて通知され、購入可能な複数のマッサージプログラム501を列挙している、画像フレームF1を表示」する点は、本件発明1の「前記通信サーバから」「前記情報を」「ダウンロードしてインストールすると前記新着報知部で前記情報が新しく追加され前記情報を受信したことを報知するように構成されて」いる点に相当する。 (vii)甲2の1発明の「端末装置104は、サーバコンピュータ103から、新しいマッサージプログラムのリリースについての通知され」る点は、新しいマッサージプログラムのリリースがある場合に、その情報をサーバコンピュータ103から端末装置104に発信することであるから、本件発明1の「前記通信サーバは、前記通信サーバに前記情報がある場合、前記情報を」「発信」する点に相当する。 (viii)甲2の1発明の「サーバコンピュータ103は、端末装置104を介してマッサージ装置106に1つまたは複数のマッサージプログラムを転送する」点は、本件発明1の「前記通信サーバは、前記情報を、前記マッサージ機内に設けられた前記制御部に発信するよう構成され」る点に相当する。 (ix)甲2の1発明の「ユーザ」、列挙される「マッサージプログラム501」、「マッサージプログラム」及び「画像フレームF1」は、それぞれ本件発明1の「被施療者」、「新しい施療コースに関する情報」、「新しい施療コースのデータ」及び「新着報知部」に相当する。そして、甲2の1発明の「端末装置104」と、本件発明1の「操作器」は、「被施療者がマッサージ機に着座した状態で操作できるようにマッサージ機の外部に位置するようマッサージ機に備え付けられた端末装置」である点で一致し、甲2の1発明の「画像フレームF1を表示」することは、選択肢を提示するという機能上、本件発明1の「新しい施療コースのデータがダウンロードされる前において、」「報知」されることに相当する。 してみると、甲2の1発明の「ユーザがマッサージプログラムを購入したい場合、端末装置104で実行されているアプリケーションプログラム114は、購入可能な複数のマッサージプログラム501を列挙している、画像フレームF1を表示し、選択されたマッサージプログラムと関連する購入取引を実施し、購入済みマッサージプログラムをサーバコンピュータ103からダウンロードし、マッサージプログラムの端末装置104へのダウンロードが完了すると、アプリケーションプログラム114は、ダウンロード済みマッサージプログラムをマッサージ装置106に転送するかをユーザに尋ねる、クエリウィンドウF6を表示し、ユーザが確認すると、アプリケーションプログラム114は、マッサージ装置106との接続を確立し、続けてダウンロード済みマッサージプログラムをマッサージ装置106に転送し得る」点と、 本件発明1の「前記通信サーバから発信された前記情報及び前記更新情報を他の端末器を介することなく直接受信した前記制御部は、前記新しい施療コースに関する前記情報及び前記施療コースに関する前記更新情報があることを、前記新しい施療コースのデータ及び前記施療コースの更新データがダウンロードされる前において、前記被施療者が前記マッサージ機に着座した状態で操作できるように前記マッサージ機の外部に位置するよう前記マッサージ機に備え付けられた前記操作器の前記新着報知部で報知し、前記操作器において前記新しい施療コースの導入が決定されると、該新しい施療コースのデータを前記通信サーバからダウンロードして導入するよう構成されているとともに、前記操作器において前記施療コースの更新が決定されると、前記施療コースの更新データを前記通信サーバからダウンロードして導入するよう構成されている」点は、 「前記通信サーバから発信された前記情報を受信し、前記新しい施療コースに関する前記情報があることを、前記新しい施療コースのデータがダウンロードされる前において、前記被施療者が前記マッサージ機に着座した状態で操作できるように前記マッサージ機の外部に位置するよう前記マッサージ機に備え付けられた端末装置の前記新着報知部で報知し、前記端末装置において前記新しい施療コースの導入が決定されると、該新しい施療コースのデータを前記通信サーバからダウンロードして導入するよう構成されている」点で一致する。 以上によると、本件発明1と甲2の1発明との一致点、相違点は以下のとおりである。 <一致点> 被施療者を施療する施療部と前記施療部を制御する制御部と前記制御部を介して前記施療部を操作するために備え付けられた操作器とを有するマッサージ機と 前記マッサージ機を管理する事業者により管理される通信サーバと、からなる情報ネットワークシステムであって、 通信ネットワークを介して通信サーバと接続可能に構成され、 前記通信サーバは、新しい施療コースに関する情報を発信し、 前記通信サーバから前記情報をダウンロードしてインストールすると新着情報部で前記情報が新しく追加され前記情報を受信したことを報知するように構成され、 前記通信サーバは、前記通信サーバに前記情報がある場合、前記情報を発信し、 前記通信サーバは、前記情報を、前記マッサージ機内に設けられた前記制御部に発信するように構成され、 前記通信サーバから発信された前記情報を受信し、前記新しい施療コースに関する前記情報があることを、前記新しい施療コースのデータがダウンロードされる前において、前記被施療者が前記マッサージ機に着座した状態で操作できるように前記マッサージ機の外部に位置するよう前記マッサージ機に備え付けられた端末装置の前記新着報知部で報知し、前記端末装置において前記新しい施療コースの導入が決定されると、該新しい施療コースのデータを前記通信サーバからダウンロードして導入するよう構成されている情報ネットワークシステム。 <相違点1> 本件発明1では、「新着情報部を有し」、「前記新しい施療コースの導入が決定される」「前記操作器」を有するのに対して、甲2の1発明では、画像フレームF1を有し、選択されたマッサージプログラムと関連する購入取引を実施するのが、端末装置104であって、リモートコントローラ150でない点。 <相違点2> 本件発明1は、「前記制御部は、」通信ネットワークを介して通信サーバと接続可能に構成され、「前記制御部は、」前記通信サーバから「他の端末器を介することなく」前記情報を「直接」ダウンロードしてインストールすると新着情報部で前記情報が新しく追加され前記情報を受信したことを報知するように構成され、前記新しい施療コースに関する前記情報があることを、前記新しい施療コースのデータがダウンロードされる前において、前記被施療者が前記マッサージ機に着座した状態で操作できるように前記マッサージ機の外部に位置するよう前記マッサージ機に備え付けられた端末装置の前記新着報知部で報知し、前記端末装置において前記新しい施療コースの導入が決定されると、該新しい施療コースのデータを前記通信サーバからダウンロードして導入するのに対して、甲2の1発明は、ユーザがマッサージプログラムを購入したい場合、端末装置104で実行されているアプリケーションプログラム114は、購入可能な複数のマッサージプログラム501を列挙している、画像フレームF1を表示し、選択されたマッサージプログラムと関連する購入取引を実施し、購入済みマッサージプログラムをサーバコンピュータ103からダウンロードし、マッサージプログラムの端末装置104へのダウンロードが完了すると、アプリケーションプログラム114は、ダウンロード済みマッサージプログラムをマッサージ装置106に転送するかをユーザに尋ねる、クエリウィンドウF6を表示し、ユーザが確認すると、アプリケーションプログラム114は、マッサージ装置106との接続を確立し、続けてダウンロード済みマッサージプログラムをマッサージ装置106に転送し得る点。 <相違点3> 本件発明1は、「新しい施療コースに関する情報」及び「新しい施療コースのデータ」と同様に、「施療コースに関する更新情報」及び「前記施療コースの更新データ」を用い、「前記操作器において前記施療コースの更新が決定されると、前記施療コースの更新データを前記通信サーバからダウンロードして導入するよう構成されている」のに対して、甲2の1発明は、施療コースに関する更新情報について特定されていない点。 ii 判断 (i)相違点1,2について 甲2の1発明では、マッサージ装置106に備えられたリモートコントローラ150とは別に端末装置104を設け、当該端末装置104を介して、情報のダウンロード及び報知を行っているが、端末装置104をマッサージ装置106の制御部のリモートコントローラ150に統合することは単なる機能及び構成の統合にすぎず、当業者が容易になし得ることである。 そして、当該統合を行えば、リモートコントローラ150に画像フレームF1を設けることとなり、相違点1に係る構成を備えることになる。 また、当該統合を行えば、当該マッサージ装置106に備えられたリモートコントローラ150により情報の受信を報知し、その操作により情報をダウンロードすることになるから、操作端末104(端末器)を介することなく、当該リモートコントローラ150が備えられたマッサージ装置106のマイクロコントローラ130(本件発明の「制御部」に相当。)に情報を直接ダウンロードする相違点2に係る構成を採用することは、サーバコンピュータとマッサージ装置に他の端末機を介さずに通信を行わせる、上記甲第1号証記載の技術事項(1),甲第3号証記載技術事項、甲第4号証記載の技術事項に例示される周知技術(以下、「周知技術1」という。)に照らせば、当業者であれば容易に想到できることである。 (ii)相違点3について 本件発明1の「新しい施療コースに関する情報」、「施療コースに関する更新情報」は、施療コースに関する更新前の情報と異なる新しい情報の点で同じ技術的意味を持つ情報であり、「新しい施療コースのデータ」と「施療コースの更新データ」は、データとしてみれば、施療コースの更新前のデータと異なる新しいデータの点で同じ技術的意義を有する。 そして、一般に、プログラムにより制御される装置に新たに導入されるプログラムとして、新たなプログラム及び更新プログラムはいずれも周知の手段である。 してみれば、甲2の1発明において、通信サーバから発信され、端末装置の新着報知部で報知する情報を、新しい施療コースに関する情報に加えて施療コースに関する更新情報も採用し、端末装置において導入決定されると、ダウンロードして導入するデータを、新しい施療コースのデータに加えて施療コースの更新データも採用することは、当業者であれば容易に想到できることである。 (iv)効果について そして、本件発明の奏する効果は、甲2の1発明、周知技術1及び周知の事項から、当業者が容易に想到できるものであって、格別なものではない。 (2)本件発明4について i 対比 本件発明4と甲2の1発明とは、相違点1~3及び以下の相違点4で相違し、その余の点で一致する。 <相違点4> 本件発明4では、通信サーバが発信する更新情報及び制御部がダウンロードする更新データが、「システムプログラム」に関するものであるのに対し、甲2の1発明は、そのような特定がない点。 ii 判断 (i)相違点1~3については、上記(1)iiと同じである。 (ii)相違点4について 甲第2号証の1には、サーバコンピュータ103が発信する情報が、システムプログラムに関する更新情報であることは明記されていないが、これを周知のシステムプログラムとして構成することは当業者にとって容易である。 そして、システムプログラムを通信サーバからダウンロードして導入することは例を挙げるまでもなく周知技術である(例えば、甲第5号証記載の技術的事項(1))(以下、「周知技術2」という。)。 してみると、甲2の1発明において、システムプログラムを通信サーバからダウンロードすることは、単に周知技術2を付加したものにすぎず、当業者であれば容易に想到し得たことである。 (3)本件発明5について 甲第2号証の1記載の技術的事項は、サーバコンピュータ102と端末装置104のApple App Storeは課金システムを構成しているものであり、この課金請求システムが費用請求していることは明らかである。 してみれば、甲第2号証の1には、「商品の購入が決定されることで課金システムによって費用請求するように構成されている」ことが記載されているから、本件発明5と甲2の1発明とは、上記相違点1~4で相違し、その余の点で一致する。 そして、相違点1~4については、上記(1)ii、(2)iiと同じである。 (4)本件発明6について i 対比 本件発明6と甲2の1発明とを対比すると、相違点1~4及び以下の相違点5で相違し、その余の点で一致する。 <相違点5> 本件発明6は、「前記操作器は、前記制御部を介して前記通信サーバと情報通信を行う情報機器としての機能と、情報を表示する画面を更に有しており、前記通信サーバは、前記制御部に情報を発信し、前記操作器は、前記情報から必要な情報を選択して前記画面に表示させる選択部を有している」のに対して、甲2の1発明は、そのように特定されていない点。 ii 判断 (i)相違点1~4については、上記(1)ii、(2)iiと同じである。 (ii)相違点5について 本件発明6の「前記操作器は、前記制御部を介して前記通信サーバと情報通信を行う情報機器としての機能と、情報を表示する画面を更に有しており、前記通信サーバは、前記制御部に情報を発信し、前記操作器は、前記情報から必要な情報を選択して前記画面に表示させる選択部を有している」構成は、上記(i)を前提とした場合、例を挙げるまでもなく端末装置が有している通常の機能であり、甲2の1発明にそのような機能を持たせることは当業者であれば容易になし得たことである。 (5)本件発明7について i 対比 本件発明7と甲2の1発明とを対比すると、相違点1~5及び以下の相違点6で相違し、その余の点で一致する。 <相違点6> 本件発明7は、「前記マッサージ機は、位置情報を有し、前記制御部は、前記位置情報を前記通信サーバに送信し、前記通信サーバは、前記位置情報に対応する緊急速報又は位置情報によらない緊急速報を前記制御部に送信し、前記制御部は、受信した前記緊急速報を緊急速報報知部で報知するよう構成されている」のに対して、甲2の1発明は、そのように特定されていない点。 ii 判断 (i)相違点1~5については、上記(1)ii、(2)ii、(4)iiと同じである。 (ii)相違点6について 通信サーバが位置情報に対応する緊急速報を送信し、スマートフォンが位置情報に対応する緊急速報を報知することは、例を挙げるまでもなく周知技術である。また、サーバが位置情報によらない緊急速報を送信すること(甲第1号証記載の技術的事項(2))や、マッサージ装置等が緊急速報を報知すること(甲第4号証記載の技術的事項(2))は周知技術である(以下、「周知技術3」という。)。 してみれば、本件発明7の「位置情報を有し、前記制御部は、前記位置情報を前記通信サーバに送信し、前記通信サーバは、前記位置情報に対応する緊急速報又は位置情報によらない緊急速報を前記制御部に送信し、前記制御部は、受信した前記緊急速報を緊急速報報知部で報知するよう構成」することは、周知技術3にあるように端末装置やマッサージ機が有している通常の構成であり、甲2の1発明にそのような構成を持たせることは当業者であれば容易になし得たことである。 (6)本件発明8について i 対比 本件発明8に係る発明と甲2の1発明とを対比すると、相違点1~6及び以下の相違点7で相違し、その余の点で一致する。 <相違点7> 本件発明8は、「前記制御部は、前記緊急速報を受信すると前記施療部を停止し、初期状態に復帰するよう構成」されるのに対して、甲2の1発明は、そのように特定されていない点。 ii 判断 (i)相違点1~6については、上記(1)ii、(2)ii、(4)ii、(5)iiと同じである。 (ii)相違点7について マッサージ装置が緊急速報を受信すると、マッサージ装置を停止したり、初期状態に戻すことは、周知技術(甲第6号証記載の技術的事項、甲第7号証記載の技術的事項)(以下、「周知技術4」という。)であるから、甲2の1発明を、緊急速報を受信するものとする際に、施療部を停止し、初期状態に復帰させることは、単なる周知技術4の付加にすぎず、当業者であれば容易になし得たことである。 (7)本件発明9について i 対比 本件発明9と甲2の1発明とを対比すると、相違点1~7及び以下の相違点8で相違し、その余の点で一致する。 <相違点8> 本件発明9は、「前記マッサージ機は、少なくとも、前記被施療者が着座する座部と、該座部に着座した前記被施療者の上半身を後方から支持する背凭れ部と、を有し、前記制御部は、前記緊急速報を受信すると、少なくとも前記背凭れ部を起こすよう構成」されているのに対して、甲2の1発明は、そのように特定されていない点。 ii 判断 (i)相違点1~7については、上記(1)ii、(2)ii、(4)ii、(5)ii、(6)iiと同じである。 (ii)相違点8について 上記(6)で検討したように、甲2の1発明を、緊急速報を受信したときに、施療部を停止し、初期状態に復帰させることは、周知技術4に基づき、当業者であれば容易になし得たことである。そして、その初期状態として、背凭れ部を起こすようにすることも甲第6号証記載の技術的事項にもあるように、初期状態のひとつの態様に特定したにすぎず、技術の具体的適用に伴う設計変更である。 3 むすび 以上のとおり、本件発明1,4~9に係る特許は、甲2の1発明、周知技術1~4及び周知の事項に基き、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項に違反してされたものである。したがって、本件発明1、4~9に係る特許は、特許法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである。 また、本件発明2、3に係る特許は、上記のとおり、本件訂正請求による訂正により削除された。これにより、特許異議申立人による特許異議の申立てについて、請求項2、3に係る申立ては、申立ての対象が存在しないものとなったため、特許法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定により却下する。 よって、結論のとおり決定する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2023-700017

番号・当事者・条文・審決分類・商標の称呼が一致(または近い)審決を機械的に集めた候補です。判断内容は各審決の本文でご確認ください。

同じ当事者の審決40件(ファミリーイナダ株式会社、馬場 圭代)
  • 2022-700409異議申立 / 2023-09-27 / 訂正認容マッサージ機
    同じ当事者: ファミリーイナダ株式会社
  • 2023-020156拒絶査定不服審判 / 2025-04-24 / 請求不成立マッサージシステム及びマッサージ装置の制御方法
    同じ当事者: ファミリーイナダ株式会社
  • 2023-021886拒絶査定不服審判 / 2025-03-05 / 原査定取消(特許/登録すべき)マッサージ機
    同じ当事者: ファミリーイナダ株式会社
  • 2024-000208拒絶査定不服審判 / 2025-01-15 / 請求不成立マッサージ機
    同じ当事者: ファミリーイナダ株式会社
  • 2023-017611拒絶査定不服審判 / 2024-12-10 / 請求不成立マッサージ機
    同じ当事者: ファミリーイナダ株式会社
同じ論点・分野の審決(審決分類)206件(121・A61H)
  • 2025-701050異議申立 / 2026-04-01 / 維持入浴装置
    共通の審決分類: 121・A61H
  • 2023-700960異議申立 / 2023-12-21 / 維持歩行補助車
    共通の審決分類: 121・A61H
  • 2022-700409異議申立 / 2023-09-27 / 訂正認容マッサージ機
    共通の審決分類: 121・A61H
  • 2021-700972異議申立 / 2023-03-23 / 請求成立(取消)アシスト装置
    共通の審決分類: 121・A61H
  • 2020-700994異議申立 / 2022-01-20 / 訂正認容リハビリテーション支援装置及びリハビリテーション支援方法
    共通の審決分類: 121・A61H

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存