商標拒絶査定不服審判
2023-012230
アイテックソフトウエア、アイテック
- 審判番号
- 2023-012230
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-111487
- 請求日
- 2023年07月21日
- 審決日
- 2024年02月16日
- 公報発行日
- 2024年03月29日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】アイテック阪急阪神株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人R&C
- 審判長/審判官
- 審判長 冨澤 武志
- 審判官 小田 昌子
- 審判官 中島 光
- 分類
- T18 .261-WY (W09) / T18 .262-WY (W09) / T18 .263-WY (W09)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-111487拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年9月28日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年1月26日付け:拒絶理由通知書
令和5年3月9日:意見書の提出
令和5年5月29日付け:拒絶査定
令和5年7月21日:審判請求書、手続補正書の提出
2 本願商標
本願商標は、「アイテックソフトウェア」の文字を標準文字で表してなり、第9類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、前記1の手続補正書により、第9類「ネットワーク管理用のコンピュータプログラム,電気通信機械器具用のコンピュータプログラム,家庭用電熱用品類用のコンピュータプログラム,家庭用食器洗浄機・家庭用電気式ワックス磨き機・家庭用電気洗濯機・家庭用電気掃除機又は電気ミキサー用のコンピュータプログラム,その他のコンピュータプログラム(記録されたもの又はダウンロード可能なもの),その他の電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,自動販売機用硬貨作動装置,業務用テレビゲーム機用プログラム,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,理化学機械器具,回転変流機,調相機,電気磁気測定器」と補正されたものである(以下、前記補正後の本願指定商品を「補正後指定商品」という。)。
3 引用商標
原審において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は以下のとおりであり、これらの商標権は、現に有効に存続しているものである。
(1)登録第3253573号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:「アイテック株式会社」
登録出願日:平成4年9月29日
設定登録日:平成9年1月31日
最新更新登録日:平成29年1月24日
指定役務:第42類「医療機関の管理・運営のための医療情報の電子計算機による情報処理,医療機関の管理・運営のための電子計算機システムに関する相談,医療機関の管理・運営のための電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,医療機関の建物・設備に関する調査・研究,医療施設に関する建築物の設計又は建築物内の設備の設計」
(2)登録第3253574号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:別掲1のとおり
登録出願日:平成4年9月29日
設定登録日:平成9年1月31日
最新更新登録日:平成29年1月24日
指定役務:第42類「医療施設に関する建築物の設計又は建築物の設備の設計,医療機関の管理・運営のための電子計算機システムの設計・作成又は保守,医療機関の管理・運営のための電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,医療機関の管理・運営のための医療情報の電子計算機による処理,医療機関の管理・運営のための電子計算機システムの設計・作成又は保守に関する助言」
(3)登録第5061011号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の構成:「ITEC」(標準文字)
登録出願日:平成15年12月5日
設定登録日:平成19年7月6日
最新更新登録日:平成29年1月24日
指定役務:第42類「教育プログラムに関する研究又は開発,人文科学に関する研究,技術経営学に関する研究,社会科学に関する研究,神学に関する研究」
(4)登録第6589782号商標(以下「引用商標4」という。)
商標の構成:別掲2のとおり
登録出願日:令和2年5月22日
設定登録日:令和4年7月21日
指定商品・指定役務:別掲3のとおり
なお、原審において引用した国際登録第1688387号は、審決時に、いまだ登録されていないから、引用商標から除外して審理した。
4 原査定の拒絶の理由の要点
本願商標は、前記3における引用商標1と同一又は類似の商標であって、引用商標1の指定役務と同一又は類似の役務について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
5 当審の判断
(1)引用商標1、引用商標2及び引用商標3について
本願の指定商品及び指定役務は、前記1の手続補正書によって補正された結果、引用商標1、引用商標2及び引用商標3の指定役務と同一又は類似の役務はすべて削除されたものと認められる。
その結果、本願の補正後指定商品は、引用商標1、引用商標2及び引用商標3の指定役務と類似しないものになった。
したがって、本願商標が引用商標1、引用商標2及び引用商標3との関係において、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消した。
(2)本願商標と引用商標4について
ア 本願商標について
本願商標は、「アイテックソフトウェア」の文字を標準文字で表してなるところ、本願商標は、構成各文字が同じ文字種、書体及び大きさをもって間隔なく表されているものの、その構成中の「ソフトウェア」の文字は、「コンピュータを動かすための(製品化された)プログラム」(「三省堂国語辞典 第八版」株式会社三省堂)の意味を有する語として一般に親しまれていることから、本願商標は「アイテック」と「ソフトウェア」の各文字が結合してなるものと容易に看取されるものである。
そして、本願商標の構成中の「ソフトウェア」の文字は、前記のとおり、「コンピュータを動かすための(製品化された)プログラム」の意味を有する語であるから、補正後指定商品の分野、特に、コンピュータプログラム及び電子応用機械器具を取り扱う分野においては、商品の品質その他の特徴等を表す語であるといえ、自他商品の識別標識としての機能がないか極めて弱いとみるのが相当である。
一方、本願商標の構成中「アイテック」の文字は、辞書類に掲載されている語ではなく、我が国において特定の意味合いを有する語として親しまれているという事情も見いだせない。また、当該文字は、補正後指定商品の品質等との関連を直ちに想起できないものであるから、「ソフトウェア」の文字に比して、強い印象を需要者に与えるものである。
してみれば、本願商標においては、その構成中「アイテック」の文字部分を要部として抽出し、当該文字部分のみを他人の商標と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきである。
よって、本願商標は、その要部である「アイテック」の文字に相応して、「アイテック」の称呼を生じ、これより特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標4について
引用商標4は、別掲2のとおり、「EyeTech」の文字を横書きしてなるところ、その構成中の「Eye」及び「Tech」の文字は、それぞれ、「目」の意味を有する語、及び、「科学技術」の意味を有する「technology」の語などの略(いずれも「ジーニアス英和辞典 第5版」株式会社大修館書店)として一般に知られていることから、引用商標4は「Eye」と「Tech」の各文字が結合してなるものと看取されるものであるが、これらを結合した「EyeTech」の文字は、「Eye」及び「Tech」の各語の語義より、「目」及び「科学技術」などの意味合いを想起させるものの、構成全体としては辞書等に記載がないものであって、特定の意味合いを認識させるものではない。
そして、引用商標4は、構成各文字が同じ文字種及び大きさをもって間隔を空けずに表されており、全体として外観上まとまりよく一体的に構成されているものである。
さらに、引用商標全体より生じる「アイテック」の称呼も、格別冗長なものでなく、無理なく一連に称呼し得ることからすると、引用商標4に接する需要者は、引用商標4を一体不可分のものと認識、理解するとみるのが相当であるから、引用商標4は、その構成文字に相応して「アイテック」の称呼が生じ、特定の観念を生じないものである。
ウ 本願商標と引用商標4の類否について
本願商標と引用商標4を比較するに、全体の外観において、構成文字の差異を有し、本願商標の要部と引用商標4との比較においても、構成文字、文字種や書体の差異により、明確に区別できるものである。
また、称呼においては、本願商標の要部と引用商標4とは「アイテック」で同一である。
さらに、観念においては、いずれも特定の観念は生じないから、比較できない。
そうすると、本願商標の要部と引用商標4とは、「アイテック」の称呼を共通にし、観念において比較できないとしても、外観において明確に区別できるものであるから、これらを総合して判断すれば、両商標は、相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。
エ 小括
以上のとおり、本願商標は、その補正後指定商品中に、引用商標4に係る指定商品と類似する商品を含むとしても、引用商標4と類似する商標ではないから、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(3)まとめ
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2023-012230