商標拒絶査定不服審判
2023-007440
スパイダー
- 審判番号
- 2023-007440
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-012687
- 請求日
- 2023年05月09日
- 審決日
- 2024年11月21日
- 公報発行日
- 2025年05月30日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】データカラー アーゲー ヨーロッパ
- 【請求人代理人】小林 浩
- 【請求人代理人】岡田 貴子
- 【請求人代理人】瀧澤 文
- 審判長/審判官
- 審判長 山田 啓之
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 深田 彩紀子
- 分類
- T18 .261-Z (W09) / T18 .262-Z (W09) / T18 .263-Z (W09)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022- 12687拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続経緯
本願は、令和4年2月4日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 7月 8日付け:拒絶理由通知書
令和4年 9月29日 :意見書、手続補正書の提出
令和5年 3月24日付け:拒絶査定
令和5年 5月 9日 :審判請求書、手続補正書の提出
令和6年 7月 1日付け:審尋
第2 本願商標
本願商標は、「SPYDER」の文字を標準文字で表してなり、第9類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、登録出願されたものであり、その後、指定商品については、上記第1の手続補正により、最終的に、第9類「ディスプレイモニターの表示色を校正するための色校正用の光センサー,コンピュータモニターに表示される色精度を測定するための光学センサー,測定用機械器具」に補正されたものである。
第3 原査定の拒絶の理由
原査定は、次の1及び2の商標を含めた5件の商標を引用し、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当する旨の拒絶の理由を通知した上で、1の商標により本願を拒絶したものである。
1 登録第6009308号商標(以下「引用商標1」という。)は、「SPIDER」の文字を標準文字で表してなり、平成27年6月8日登録出願、第9類「電子応用機械器具及びその部品,電子出版物」及び第16類「印刷物」を指定商品として、同30年1月5日に設定登録され、その商標権は現に有効に存続しているものである。
2 登録第5935849号商標(以下「引用商標2」という。)は、「スパイダー」の文字を標準文字で表してなり、平成28年8月19日登録出願、第9類「風量風速測定機械器具,風量・風速・風向・風力の測定機械器具,風力の測定機械器具,温度・湿度・気圧測定機械器具,気流の可視式測定機械器具」並びに第35類及び第37類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定商品及び指定役務として、同29年3月31日に設定登録され、その商標権は現に有効に存続しているものである。
第4 当審における審尋
当審において、上記第1の審尋により、本願商標は、引用商標2と類似する商標であり、かつ、本願の指定商品と引用商標2の指定商品は、同一又は類似の商品であるから、商標法第4条第1項第11号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めた。
第5 審尋に対する請求人の回答
請求人は、上記第4の審尋に対し、所定の期間を経過するも、何ら意見を述べていない。
第6 当審の判断
1 本願商標と引用商標1について
本願の指定商品は、上記第2のとおり補正された結果、引用商標1の指定商品と同一又は類似の商品は削除された。
その結果、本願の指定商品と引用商標1の指定商品は、類似しない商品となった。
したがって、引用商標1との関係において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶理由は解消した。
2 本願商標と引用商標2について
(1)本願商標
本願商標は、「SPYDER」の欧文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、一般的な辞書等に載録のない語であり、我が国において特定の意味合いをもって広く知られている語とも認められないから、一種の造語と認識されるものである。
そして、本願商標のような造語と認識される欧文字は、我が国において広く親しまれている英語読み又はローマ字読みに倣って称呼されることが多いから、本願商標は、その構成文字に相応して「スパイダー」の称呼を生じるものである。
ところで、上記「スパイダー」の称呼に相当する日本語は、「クモ(蜘蛛)」を意味する語として知られている「スパイダー」のみである(「コンサイスカタカナ語辞典 第5版」株式会社三省堂)ところ、当該文字の英語表記の正確なつづりまでは十分に知られているとはいい難いことからすれば、本願商標からは、一義的には特定の観念が生じないとしても、「スパイダー」の称呼から「クモ(蜘蛛)」の意味合いを想起させる場合も有り得るというべきである。
したがって、本願商標からは、「スパイダー」の称呼が生じ、「クモ(蜘蛛)」の観念が生じるものである。
(2)引用商標2
引用商標2は、「スパイダー」の片仮名を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して「スパイダー」の称呼が生じ、「クモ(蜘蛛)」の観念が生じるものである。
(3)本願商標と引用商標2の類否
本願商標と引用商標2の類否について、まず外観においては、両商標は、欧文字と片仮名の差異があるため相違するものの、いずれも標準文字で表されたものであって、商標の使用において、その構成文字を同一の称呼が生じる範囲内で文字種を相互に変換して表記することが、一般に行われている取引の実情があることを踏まえれば、両商標における文字種の相違が、取引者、需要者に対し、出所識別標識としての外観上の顕著な差異として強い印象を与えるとまではいえないものである。
また、両商標は、いずれも「スパイダー」の称呼及び「クモ(蜘蛛)」の観念を生じるから、称呼及び観念を共通にするものである。
そうすると、両商標は、外観において相違するものの、「スパイダー」の称呼及び「クモ(蜘蛛)」の観念を共通にし、外観上の差異が出所識別標識としての顕著な差異として強い印象を与えるとまではいえないものであるから、これらの外観、称呼及び観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、本願商標と引用商標2とは、相紛れるおそれのある類似の商標というのが相当である。
(4)本願の指定商品と引用商標2の指定商品の類否
本願の指定商品である第9類「ディスプレイモニターの表示色を校正するための色校正用の光センサー,コンピュータモニターに表示される色精度を測定するための光学センサー,測定用機械器具」は、引用商標2の指定商品である第9類「風量風速測定機械器具,風量・風速・風向・風力の測定機械器具,風力の測定機械器具,温度・湿度・気圧測定機械器具,気流の可視式測定機械器具」と同一又は類似の商品である。
(5)小括
上記(3)及び(4)によれば、本願商標は、引用商標2と類似する商標であって、かつ、本願の指定商品は、引用商標2の指定商品と同一又は類似のものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標1との関係において、商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶理由は解消した。
しかしながら、本願商標は、引用商標2との関係において、類似の商標であり、かつ、本願の指定商品は、引用商標2の指定商品と同一又は類似のものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当するものであり、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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