特許拒絶査定不服審判
2023-005804
情報出力装置、情報出力システム、情報出力方法、プログラム及びカメラ
- 審判番号
- 2023-005804
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2021-134114外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2023年04月10日
- 審決日
- 2023年11月13日
- 公報発行日
- 2024年02月22日
- 結論
- 請求不成立
- 分類
- P18 .113-Z (H04N) / P18 .121-Z (H04N)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条1項3号特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2021-134114「情報出力装置、情報出力システム、情報出力方法、プログラム及びカメラ」拒絶査定不服審判事件〔令和 3年12月16日出願公開、特開2021-192524〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、2016年(平成28年)1月15日(優先権主張 平成27年1月15日)を国際出願日とした特願2016-569527号の一部を平成31年3月1日に新たな特許出願とした特願2019-37503号の一部を令和2年9月2日にさらに新たな特許出願とした特願2020-147699号の一部を令和3年8月19日にさらに新たな特許出願としたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年 8月19日 :上申書の提出
令和4年 7月19日付け:拒絶理由通知書
同年 9月 7日 :意見書の提出
令和5年 1月 5日付け:拒絶査定
同年 4月10日 :審判請求書の提出
第2 本願発明
本願の請求項1ないし21に係る発明は、特許請求の範囲の請求項1ないし21に記載された事項により特定されるとおりのものと認められるところ、請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、次のとおりである。符号AないしDは、本願発明を分説するため当審にて付与した。以下、符号A等を付した事項を「構成A」等という。
「A カメラから取得情報を取得する取得部と、
B 前記取得部が取得した前記取得情報に基づいて、個人を特定可能な第一出力情報を出力する第一出力部と、
C 前記取得情報に含まれる人物の動作に基づく属性情報を分析して生成したデータを第二出力情報として出力する第二出力部と、
D を備える情報出力装置。」
第3 原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由のうち、本願発明についての理由(新規性、進歩性)の概要は、次のとおりである。
1.(新規性)本願発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。
2.(進歩性)本願発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記
引用文献1.特開2012-22528号公報
第4 引用文献
1 引用文献1の記載
引用文献1には、図面とともに、次の記載がある。下線は当審において付与した。以下同様である。
「【0001】
本発明は、店舗などの施設の入場者(来店客など)の状況を分析するデータ情報処理等の技術に関し、特に、小売店舗などに設置された監視カメラの撮影映像またはその画像解析情報などを用いて、販売機会損失などの分析を行うシステム等に適用して有効な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在では、例えばスーパーやコンビニエンスストア等の小売店舗など、様々な施設において、防犯目的などで監視カメラや監視カメラシステム(以下では単に「監視カメラ」と記載する場合がある)が設置され利用されている。監視カメラは高機能・高性能化し続けており、様々な機能を有するものが市場に提供されている。
【0003】
監視カメラの機能としては、施設内外の画像(動画像)の撮影と記録という基本的な機能に加えて、付加的な機能としては、撮影した動画像に対する画像解析処理等に基づいて、動体を検出する機能、および検出した動体の特徴に基づいて人物、顔などの対象を検出する機能などがある。また更に、人物の顔などの各部分を検出し、その特徴から人物の性別や年齢などの属性を推定する機能を有するものもある。
【0004】
上記監視カメラを利用して得られるデータ情報を、防犯目的以外でどのように活用するかについては、設置施設のニーズ次第である。例えば、上記監視カメラによるデータ情報を、小売店舗等を対象とした経営管理・マーケティング・広告などの目的で活用することが考えられる。また特に、上記監視カメラによるデータ情報を、商品在庫管理情報や販売実績情報など、POS(Point of Sales)システム等のデータと照らし合わせて活用することが考えられる。」
「【0021】
[システム構成]
図1において、本発明の一実施の形態である分析システム100の構成例について概要を示す。本分析システム100は、インターネット等のネットワーク90において接続される、分析サーバ10、及び複数の各々の店舗50の情報処理システムを含んで成る。各店舗50の情報処理システムは、監視カメラシステム(監視カメラサーバ20、監視カメラ30)、及びPOSレジ40、等を含んで成る。
【0022】
店舗50には、1つ以上の監視カメラ30が設置される。監視カメラ30は所定の撮影範囲35を撮影する。各監視カメラ30は、監視カメラサーバ20に接続される。監視カメラサーバ20は、店舗50内部に構成されるか、ネットワーク90等を介して店舗50外部に構成されてもよい。また店舗50内にはPOSレジ40を有する。監視カメラサーバ20及びPOSレジ40に対し、ネットワーク90を介して分析サーバ10が接続される。分析サーバ10は、ネットワーク90上のシステムとして構成され、複数の店舗50を分析対象とすることができる。なお分析サーバ10は、各店舗50の監視カメラサーバ20等の情報処理システムとは独立した機器・システムとして実装する場合を示しているが、各店舗50の監視カメラサーバ20等の情報処理システム内に一体的に実装されてもよい。
【0023】
店舗50は、例えばスーパーやコンビニエンスストア店舗などである。複数の店舗50は、例えば、同種の施設、例えばチェーン店舗などである。監視カメラ30の撮影範囲35は、例えば店舗50内の所定の固定的な空間領域を対象とする。本実施の形態では、撮影範囲35は、店舗50内の通路や商品棚など(区画)を含む3次元的なものである(図4、301)。監視カメラ30による撮影範囲35を対象として撮影される動画像は、動画像データ23として監視カメラサーバ20内に記録される。
【0024】
監視カメラサーバ20は、例えば、コンピュータシステムによって構成され、ソフトウェアプログラムによって実装される監視カメラ制御部21および画像解析部22の各部と、動画像データ23および解析情報24の各データもしくはデータベースを有する。監視カメラサーバ20は、監視カメラ30によって撮影された動画像を動画像データ23として記録する機能を有する。また監視カメラサーバ20は、動画像データ23をもとに、画像解析部22による画像解析処理を行うことにより、撮影範囲35の領域内における、移動する人物やその顔などの対象、及びその動線(軌跡)などを検出することができる公知の機能(人物検出機能及び動線検出機能)を有する。画像解析部22等の処理内容は設定情報に基づいて可変に設定できる。画像解析部22(人物検出機能及び動線検出機能)による解析情報24が監視カメラサーバ20内に記録される。また更に、画像解析部22は、検出人物の属性(性別、年齢層など)を推定する公知の機能を備えてもよい。この場合は解析情報24内に属性情報が含まれる。
・・・(中略)・・・
【0026】
また本実施の形態では、画像解析部22は、立寄り状況計算部25を含む構成である。立寄り状況計算部25は、上記検出機能の一部として、上記検出機能の結果の人物・動線などの情報をもとに、撮影範囲35の領域内(区画等)における人物(来店客)の立寄りの人数(d)などの状況を計算する処理を行う。この処理結果の立寄り人数(d)などの情報は、解析情報24内に含まれる。
・・・(中略)・・・
【0029】
また監視カメラサーバ20は、保持している解析情報24をもとに、ネットワーク90を介して分析サーバ10へ、一部のデータ(解析情報61)をテキストデータ形式で送信する機能を有する。この際、動画像データ23などは送信されない。解析情報61には来店客の個人情報などは含まれない。」
「【0036】
分析サーバ10は、例えば、コンピュータシステムによって構成され、ソフトウェアプログラムによって実装される収集部11、および分析部12の各部と、収集情報13および分析結果14の各データもしくはデータベースを有する。これにより、本分析システム100は、監視カメラシステム(30,20)による撮影動画像から撮影範囲35の領域における商品の販売機会損失の情報(71)を計算する機能を有する。また分析サーバ10は、図示しないが、管理者等の操作により各種情報を設定するための設定手段を備え、処理対象のフレームや時間、判定用の閾値などを設定することが可能である。
【0037】
収集部11は、ネットワーク90を介して、各店舗50の監視カメラサーバ20及びPOSレジ40から、分析部12での処理に必要な各種データ情報(61,62)を収集・取得し、店舗や日時などの単位で集計し、収集情報13として格納する。収集する情報は、例えば、店舗、日時、人物・動線(立寄り人数(d)などの立寄り状況)、人物の属性(性別、年齢層など)、POSシステム関連情報、などである。上記で特に、収集部11は、監視カメラサーバ20からは解析情報61(立寄り人数(d)を含む)のテキストデータを受信し、POSレジ40からはPOSデータ62(在庫情報(a)、販売情報(b)、廃棄情報(c)などを含む)のテキストデータを受信する。」
「
[図:0001406571000001.jpg]
」
2 引用発明
上記1から、引用文献1には以下の事項が記載されている。
・上記【0021】、【0024】、【0029】によれば、引用文献1には、店舗に設置される監視カメラシステムを構成する監視カメラサーバに関する発明が記載されている。
・上記【0021】によれば、監視カメラシステムは、監視カメラサーバ20、監視カメラ30から構成されている。
・上記【0022】、図1によれば 店舗50に設置された監視カメラ30は、店舗50内部の監視カメラサーバ20に接続されている。
・上記【0024】によれば、監視カメラサーバ20は、コンピュータシステムによって構成され、動画像データ23および解析情報24のデータベースを有している。
・上記【0023】によれば、監視カメラ30による撮影範囲35を対象として撮影される動画像は、動画像データ23として監視カメラサーバ20内に記録されている。
・上記【0024】によれば、監視カメラサーバ20は、動画像データ23をもとに画像解析処理を行うことにより、撮影範囲35の領域内における、移動する人物やその顔などの対象、及びその動線(軌跡)などを検出することができる機能(人物検出機能及び動線検出機能)を有している。
・上記【0024】、【0026】によれば、監視カメラサーバ20は、上記検出機能の一部として、上記検出機能の結果の人物・動線などの情報をもとに、撮影範囲35の領域内(区画等)における人物(来店客)の立寄り人数(d)などの状況を計算する処理を行い、この処理結果の立寄り人数(d)などの情報は、解析情報24内に含めて監視カメラサーバ20内に記録されている。
・上記【0029】、【0036】-【0037】によれば、監視カメラサーバ20は、ネットワーク90を介して分析サーバ10へ、立寄り人数(d)を含む解析情報61をテキストデータ形式で送信する機能を有し、この際、動画像データ23などは送信されず、解析情報61には来店客の個人情報などは含まれない。
したがって、上記摘記事項および図面を総合勘案すると、引用文献1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。符号aないしeは当審にて付与した。以下、符号a等を付した事項を「構成a」等という。
「a 店舗に設置される監視カメラシステムを構成する監視カメラサーバであって、
b 監視カメラシステムは、監視カメラサーバ20、監視カメラ30から構成されており、
c1 店舗50に設置された監視カメラ30は、店舗50内部の監視カメラサーバ20に接続されており、
c2 監視カメラサーバ20は、コンピュータシステムによって構成され、動画像データ23および解析情報24のデータベースを有しており、
c3 監視カメラ30による撮影範囲35を対象として撮影される動画像は、動画像データ23として監視カメラサーバ20内に記録され、
d1 監視カメラサーバ20は、動画像データ23をもとに画像解析処理を行うことにより、撮影範囲35の領域内における、移動する人物やその顔などの対象、及びその動線(軌跡)などを検出することができる機能(人物検出機能及び動線検出機能)を有し、
d2 上記検出機能の一部として、上記検出機能の結果の人物・動線などの情報をもとに、撮影範囲35の領域内(区画等)における人物(来店客)の立寄り人数(d)などの状況を計算する処理を行い、
d3 この処理結果の立寄り人数(d)などの情報は、解析情報24内に含めて監視カメラサーバ20内に記録され、
e 監視カメラサーバ20は、ネットワーク90を介して分析サーバ10へ、立寄り人数(d)を含む解析情報61をテキストデータ形式で送信する機能を有し、この際、動画像データ23などは送信されず、解析情報61には来店客の個人情報などは含まれない、
a 監視カメラサーバ。」
第5 引用発明との対比
1 構成Aについて
引用発明の「監視カメラサーバ20」は、監視カメラ30から動画像データ23の情報を取得するといえるものであり、引用発明は本願発明の「カメラから取得情報を取得する取得部」に相当する構成を備えている。
また、引用発明の「動画像データ23」は本願発明の「取得情報」に相当する。
2 構成Bについて
本願発明は、「前記取得部が取得した前記取得情報に基づいて、個人を特定可能な第一出力情報を出力する第一出力部」(構成B)を備えるのに対して、引用発明は、その旨の特定がない点で相違する。
3 構成Cについて
ア 本願発明の「属性情報」について、本願明細書の【0025】には「属性情報は、顧客の年齢層および性別だけでなく、動線や棚前行動、顧客の位置情報などを含む。」と記載されており、本願発明における「人物の動作に基づく属性情報」は、「動線」を含むものである。
そうすると、引用発明の構成d1において検出される「移動する人物」の「動線」は、本願発明の「人物の動作に基づく属性情報」に相当する。
イ 引用発明の「監視カメラサーバ20」は、構成d1ないしd2において「動画像データ23」をもとに画像解析処理を行って人物、動線などを検出し、検出した人物、動線などの情報から「立寄り人数(d)」を求めている。当該「立寄り人数(d)」は、「動画像データ23」内で移動する人物の「動線」を、さらに分析して生成したデータといえるものである。
したがって、引用発明の「立寄り人数(d)」は本願発明の「前記取得情報に含まれる人物の動作に基づく属性情報を分析して生成したデータ」に相当する。
ウ 引用発明の「監視カメラサーバ20」は、「立寄り人数(d)」を含む解析情報61を分析サーバ10へ送信しており(構成e)、引用発明は、本願発明の「前記取得情報に含まれる人物の動作に基づく属性情報を分析して生成したデータを第二出力情報として出力する第二出力部」に相当する構成を備えたものである。
4 構成Dについて
引用発明の「監視カメラサーバ」は、上記1、3で述べた構成を備えており、本願発明の「情報出力装置」に相当する。
5 以上のことから、本願発明と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。
<一致点>
A カメラから取得情報を取得する取得部と、
C 前記取得情報に含まれる人物の動作に基づく属性情報を分析して生成したデータを第二出力情報として出力する第二出力部と、
D を備える情報出力装置。
<相違点>
本願発明は、「前記取得部が取得した前記取得情報に基づいて、個人を特定可能な第一出力情報を出力する第一出力部」(構成B)を備えるのに対して、引用発明は、その旨の特定がない点。
第6 判断
1 相違点について
上記相違点について検討する。
引用発明は、引用文献1の【0003】-【0004】記載のとおり、防犯目的で設置された監視カメラを利用して得られるデータ情報を、防犯目的以外の経営管理・マーケティング・広告などの目的に活用するという技術背景を有している。
そうすると、引用発明の監視カメラ30は防犯目的と兼用して設置されたものであり、監視カメラ30から得られる動画像データが防犯目的にも使用されることが明白といえる。
また、防犯用の監視カメラが撮影した動画像データをモニタ等に表示して確認に役立てる構成は当業者によって広く行われていることである。
してみると、引用発明において、監視カメラ30により撮影された動画像データ23を、すなわち個人が特定可能な動画像データをモニタ等へ出力する手段が設けられていることは当業者が当然に理解することができる。
したがって、上記相違点は実質的な相違点ではなく、実質的な相違点であったとしても、上述のとおり、引用文献1には監視カメラで撮影した動画像データを、防犯目的と防犯目的以外の両方に使用することが記載されており、上記相違点に係る構成とすることは当業者が容易に想到し得ることである。
そして、本願発明の奏する効果も、引用発明の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。
よって、本願発明は、引用発明と同一であるか、または、引用発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
2 請求人の主張について
(1)審判請求書における請求人の主張
請求人は、令和5年4月10日提出の審判請求書において、以下の旨主張している。下線は請求人によるものである。
ア 主張1
「「制御機能を有する監視カメラサーバから画像を出力することは自明である。」とのご指摘について、自明とされた部分は文献に記載されていないし、文献において自明とする根拠が不明であります。したがって、引用文献1は、新規性違反の根拠とはならないと思料いたします。」
イ 主張2
「引用文献1(特開2012-022528号公報)の段落0013-0014には、下記の通り「商品在庫管理等(店舗経営管理等)に係わる商品在庫と販売機会損失とのバランスや最適化の判断に関する有益な指標(販売機会損失などに関する指標値)を、精度よく且つプライバシー等の観点でも問題無い形で得ることができるシステム等を提供すること」という課題が記載されております。
・・・
上記の記載を考慮すると、本願の請求項1に記載の「個人を特定可能な第一出力情報を出力する第一出力部」を採用することは引用文献1の課題や目的に反することになります。」
ウ 主張3
「引用文献1では画像解析処理の結果を出力するに留まり、画像解析処理の結果をさらに分析して生成したデータを出力することは記載されておりません。例えば、引用文献1の図1を参照すると、画像解析処理の結果(解析情報24)を分析サーバ1に出力し、分析サーバ1が、解析情報とPOSデータとを受信し分析を行っております。」
エ 主張4
「引用文献1(特開2012-022528号公報)の段落0011と段落0014には、下記の記載があり、店舗などの施設における監視カメラでの撮影映像ないしその解析情報等により得られるデータ情報を利用して、販売機会損失などに関する指標値を得ることが課題であります。
・・・
上記の課題を解決するために、引用文献1では、画像解析処理の結果を分析サーバに出力し、分析サーバが画像解析処理の結果とPOSデータとを収集し分析を行う(図1等)という構成を採用します。引用文献1において、監視カメラサーバが画像解析処理の結果をさらに分析して生成したデータを出力するという構成は、上記の販売機会損失などに関する指標値を得るという目的に反することになります。」
(2)請求人の主張についての当合議体の見解
ア 主張1について
上記1で相違点について検討したとおり、引用発明の監視カメラサーバ20が、個人を特定可能な動画像データを出力する出力手段を備えたものであることは、当業者が当然に理解することができる。
イ 主張2について
引用文献1の段落0013-0014記載の課題は、防犯目的以外の経営管理・マーケティング・広告などの目的に活用する場合の課題であり、防犯目的に使用する場合の課題ではない。
ウ 主張3及び4について
上記第5の3イで述べたとおり、引用発明の監視カメラサーバ20において計算される「立寄り人数(d)」は、画像解析処理を行って検出した「動線」を、さらに分析して生成したデータといえるものである。
したがって、請求人の主張を採用することはできない。
第7 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。また、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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