商標拒絶査定不服審判
2023-004935
スカ、スキャ、エスシーエイ、エスシイエイ
- 審判番号
- 2023-004935
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-056546
- 請求日
- 2023年03月26日
- 審決日
- 2023年09月25日
- 公報発行日
- 2023年10月27日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社エスシー総合管理
- 【請求人代理人】伊藤 大地
- 審判長/審判官
- 審判長 矢澤 一幸
- 審判官 小田 昌子
- 審判官 阿曾 裕樹
- 分類
- T18 .261-WY (W35364142) / T18 .262-WY (W35364142) / T18 .263-WY (W35364142)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-56546拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲1(1)のとおりの構成からなり、第35類、第36類、第41類及び第42類に属する別掲1(2)のとおりの役務を指定役務として、令和4年5月18日に登録出願されたものである。
原審では、令和4年9月21日付けで拒絶理由の通知、同年11月5日受付で意見書の提出、同年12月23日付けで拒絶査定されたもので、これに対して同5年3月26日に本件拒絶査定不服審判が請求されている。
2 原査定の拒絶の理由
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標(以下の商標をまとめて「引用商標」という。)は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第4713871号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:別掲2のとおり
登録出願日:平成15年1月29日
設定登録日:平成15年10月3日
指定役務:第41類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(2)登録第5209932号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:別掲3のとおり
登録出願日:平成19年6月20日
設定登録日:平成21年3月6日
指定役務:第36類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(3)国際登録第1175133号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の構成:別掲4のとおり
国際商標登録出願日:2013年(平成25年)5月3日(優先権主張:同年1月28日、EUIPO)
設定登録日:平成27年10月16日
指定商品及び指定役務:第1類、第3類から第5類、第16類、第21類、第35類、第38類、第39類、第42類及び第44類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務
(4)国際登録第1176134号商標(以下「引用商標4」という。)
商標の構成:別掲5のとおり
国際商標登録出願日:2013年(平成25年)5月3日(優先権主張:同年1月28日、EUIPO)
設定登録日:平成27年10月16日
指定商品及び指定役務:第1類、第3類から第5類、第16類、第21類、第35類、第38類、第39類、第42類及び第44類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務
(5)国際登録第1182951号商標(以下「引用商標5」という。)
商標の構成:別掲6のとおり
国際商標登録出願日:2013年(平成25年)5月3日(優先権主張:同年1月28日、EUIPO)
設定登録日:平成27年4月17日
指定商品及び指定役務:第1類、第3類から第5類、第16類、第21類、第35類、第36類、第38類、第39類、第42類及び第44類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務
(6)国際登録第1377819号商標(以下「引用商標6」という。)
商標の構成:別掲7のとおり
国際商標登録出願日:2017年(平成29年)5月24日(優先権主張:同年5月5日、EUIPO)
設定登録日:平成31年4月5日
指定商品及び指定役務:第1類、第2類、第4類、第16類、第19類、第31類、第35類、第39類から第42類及び第44類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務
(7)国際登録第1390899号商標(以下「引用商標7」という。)
商標の構成:別掲8のとおり
国際商標登録出願日:2017年(平成29年)5月24日(優先権主張:同年5月5日、EUIPO)
設定登録日:令和元年5月24日
指定商品及び指定役務:第1類、第2類、第4類、第16類、第19類、第31類、第35類、第39類から第42類及び第44類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務
(8)国際登録第1392819号商標(以下「引用商標8」という。)
商標の構成:別掲9のとおり
国際商標登録出願日:2017年(平成29年)5月24日(優先権主張:同年5月5日、EUIPO)
設定登録日:令和元年6月7日
指定商品及び指定役務:第1類、第2類、第4類、第16類、第19類、第31類、第35類、第39類から第42類及び第44類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務
(9)国際登録第1392820号商標(以下「引用商標9」という。)
商標の構成:別掲10のとおり
国際商標登録出願日:2017年(平成29年)5月24日(優先権主張:同年5月5日、EUIPO)
設定登録日:令和元年7月5日
指定商品及び指定役務:第1類、第2類、第4類、第16類、第19類、第31類、第35類、第39類から第42類及び第44類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務
3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標の類否
ア 本願商標について
本願商標は、別掲1(1)のとおり、横長な扁平図形(赤色)の上に、「SC」の文字(青色)及び「コ」の文字を左90度転回したような形状の図形(青色)の内部に丸(赤)を配置してなるところ、上段の文字部分及び図形部分(丸を除く。)は同じ色彩で、横並びで、字間なく配置されているから、欧文字3文字を横書きしてなると想起できる。そして、「コ」の文字を転回した図形部分は、その特徴から、「A」の欧文字の上部を平坦にして、内部の横線を赤丸で代替して表記したものであることを連想させるから、本願商標は、「SCA」の文字を、「A」の文字を顕著に図案化した態様で表したロゴであると看取できる。
そして、本願商標の構成中「SCA」の文字は、一般的な辞書等に掲載された成語ではない。
そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して、「エスシーエー」の称呼を生じ得るが、特定の観念は生じない。
イ 引用商標について
(ア)引用商標1は、別掲2のとおり、「S」、「C」及び「A」の文字を、それぞれの一部を重ねて縦に配置してなるところ、その構成中「SCA」の文字は、一般的な辞書等に掲載された成語ではない。
そうすると、引用商標1は、その構成文字に相応して、「エスシーエー」の称呼を生じ得るが、特定の観念は生じない。
(イ)引用商標2は、別掲3のとおり、「S・ca」(「S」の文字が大きく表示されている。)の文字を表してなるところ、その構成文字は、一般的な辞書等に掲載された成語ではない。
そうすると、引用商標2は、その構成文字に相応して、「エスカ」又は「エスシーエー」の称呼を生じ得るが、特定の観念は生じない。
(ウ)引用商標3から引用商標5は、別掲4から別掲6のとおり、三角形状の図柄を3個重ねてつなげた図形(引用商標4を除き、水色、緑色、青色の線を組み合わせてなる。)の下側又は右側に、「SCA」の文字を、その下に「care of life」の文字を表してなる。
そして、それら引用商標の構成中「SCA」の文字は、一般的な辞書等に掲載された成語ではなく、また、「care of life」の文字部分は、「世話。介護。」などの意味を有する英語「care」及び「命。生命。」などの意味を有する英語「life」を前置詞の「of」を介して結合してなる(参照:「ジーニアス英和辞典 第5版」大修館書店)から、全体として「命の世話」程度の漠然とした意味合いを連想させるものである。
そうすると、上記引用商標は、それぞれの構成文字に相応して、「エスシーエー」及び「ケアオブライフ」の称呼を生じ、「命の世話」程度の観念が生じる。
(エ)引用商標6から引用商標9は、別掲7から別掲10のとおり、三角形状の図柄を3個重ねてつなげた図形(引用商標7及び引用商標9を除き、水色、緑色、青色の線を組み合わせてなる。)の右側又は下側に、「SCA」の文字を表してなるところ、その構成文字は、一般的な辞書等に掲載された成語ではない。
そうすると、上記引用商標は、その構成文字に相応して、「エスシーエー」の称呼を生じるが、特定の観念は生じない。
ウ 本願商標と引用商標の類否
(ア)本願商標と引用商標1を比較すると、外観においては、その構成文字に「SCA」の文字を含む点において共通するものの、当該文字の構成配置や「A」の文字部分の図案化の有無などの顕著な差異により、記憶に残る印象が異なるから、相紛れるおそれはない。また、称呼においては、「エスシーエー」の称呼を生じ得る点において共通する。さらに、観念においては、いずれも特定の観念は生じないため、比較できない。
そうすると、本願商標と引用商標1は、観念において比較できず、また、称呼を共通にし得るとしても、外観における差異により相紛れるおそれはないから、これらを総合して考察すれば、両商標を同一又は類似の役務について使用するときであっても、出所の混同を生じるおそれはなく、類似する商標とは認められない。
(イ)本願商標と引用商標2を比較すると、外観においては、「SCA」と「S・ca」の構成文字は異なる語を表してなるから、相紛れるおそれはない。また、称呼においては、「エスシーエー」の称呼を生じ得る点において共通するが、「エスシーエー」と「エスカ」の称呼は語調、語感が明らかに異なる。さらに、観念においては、いずれも特定の観念は生じないため、比較できない。
そうすると、本願商標と引用商標2は、観念において比較できず、共通する称呼を生じ得るとしても、その他の称呼は明らかに異なり、また、外観における明瞭な差異により相紛れるおそれはないから、これらを総合して考察すれば、両商標を同一又は類似の役務について使用するときであっても、出所の混同を生じるおそれはなく、類似する商標とは認められない。
(ウ)本願商標と引用商標3から引用商標5を比較すると、外観においては、その構成文字に「SCA」の文字を含む点において共通するものの、「care of life」の文字部分、図形部分及び「A」の文字部分の図案化の有無などの顕著な差異により、記憶に残る印象が異なるから、相紛れるおそれはない。また、称呼においては、「エスシーエー」の称呼を生じ得る点において共通するが、「ケアオブライフ」の称呼の有無において差異がある。さらに、観念においては、本願商標は特定の観念は生じないが、上記引用商標は「命の世話」程度の観念が生じるため、記憶される印象において相違する。
そうすると、本願商標と上記引用商標は、共通する称呼を生じ得るとしても、その他の称呼の有無において差異があり、また、外観における明瞭な差異により相紛れるおそれはなく、観念において記憶される印象において相違するから、これらを総合して考察すれば、両商標を同一又は類似の役務について使用するときであっても、出所の混同を生じるおそれはなく、類似する商標とは認められない。
(エ)本願商標と引用商標6から引用商標9を比較すると、外観においては、その構成文字に「SCA」の文字を含む点において共通するものの、図形部分及び「A」の文字部分の図案化の有無などの顕著な差異により、記憶に残る印象が異なるから、相紛れるおそれはない。また、称呼においては、「エスシーエー」の称呼を生じ得る点において共通する。さらに、観念においては、いずれも特定の観念は生じないため、比較できない。
そうすると、本願商標と上記引用商標は、観念において比較できず、また、共通する称呼を生じ得るとしても、外観における明瞭な差異により相紛れるおそれはないから、これらを総合して考察すれば、両商標を同一又は類似の役務について使用するときであっても、出所の混同を生じるおそれはなく、類似する商標とは認められない。
(2)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは同一又は類似する商標ではないから、その指定役務について比較するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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