特許異議申立
2022-700914
電池パック用圧力解放弁
- 審判番号
- 2022-700914
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2019-100081
- 登録番号
- 7059226
- 請求日
- 2022年09月15日
- 審決日
- 2023年07月03日
- 公報発行日
- 2023年10月27日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【権利者】株式会社ニフコ
- 【権利者代理人】恩田 誠
- 【権利者代理人】恩田 博宣
- 【異議申立人】瀬口 泰弘
- 審判長/審判官
- 審判長 篠原 功一
- 審判官 畑中 博幸
- 審判官 山本 章裕
- 分類
- P1652.113-XA (H01M) / P1652.121-XA (H01M)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法120条の5第2項3号特許法120条の5第2項4号特許法120条の5第9項特許法120条の8第1項特許法126条4項特許法135条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第120条の5第2項、特許法第120条の5第9項、特許法第120条の5第4項、特許法第120条の8第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7059226号発明「電池パック用圧力解放弁」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第7059226号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-6〕について訂正することを認める。
本件特許異議の申立てを却下する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第7059226号の請求項1ないし5に係る特許についての出願は、令和元年5月29日に出願され、令和4年4月15日にその特許権の設定登録がなされ、同年4月25日に特許掲載公報が発行された。その後、本件特許の請求項1、4に対して特許異議の申立てがなされたものであり、以後の本件に係る手続の概要は以下のとおりである。
令和4年 9月15日 特許異議申立人 瀬口 泰弘による請求項1ないし5に係る特許に対する特許異議の申立て
令和5年 1月18日付け 取消理由通知
令和5年 3月14日 特許権者による訂正請求書・意見書の提出
そして、令和5年3月20日付けの通知書で、特許異議申立人に対して期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、申立人からは応答がなかったものである。
第2 訂正の適否
1 訂正の内容
令和5年3月14日の訂正請求の趣旨は、特許7059226号の特許請求の範囲を、訂正請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正後の請求項1ないし6について訂正することを求めるものであり、その訂正(以下、「本件訂正」という。)の内容は次のとおりである。
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1を削除する。
(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項2に、
「前記ケースは、前記ケースを前記パックケースに固定する締結部材が設けられる締結部を有し、
前記締結部は、前記排出孔から排出された気体を排出する排出通路を備える
請求項1に記載の電池パック用圧力解放弁。」
と記載されているのを、独立形式に改め、
「電池パックのパックケースに形成された開口部に取り付けられる電池パック用圧力解放弁であって、
前記開口部に連通する排出孔、及び前記排出孔を開閉可能な弁機構を有するケースと、
前記ケースに取り付けられた状態で前記ケースとの間に前記排出孔から排出された気体を排出する通路を形成するカバーと、を備え、
前記弁機構は、前記排出孔を閉塞可能な弁部材と、前記排出孔を閉塞する閉位置に前記弁部材を付勢する付勢部と、を備え、
前記ケースは、前記ケースを前記パックケースに固定する締結部材が設けられる締結部を有し、
前記締結部は、前記排出孔から排出された気体を排出する排出通路を備える
電池パック用圧力解放弁。」
に訂正する。(請求項2の記載を直接的又は間接的に引用する請求項3、5も同様に訂正する。)
(3)訂正事項3
特許請求の範囲の請求項4を削除する。
(4)訂正事項4
(訂正事項4-1)
特許請求の範囲の請求項5に、
「前記ケースは、ケース本体と、前記ケース本体の外周側に突出し、前記ケースを前記パックケースに固定する締結部材が設けられる締結部とを有し、
前記締結部を除く前記ケース本体の外周面全体と前記カバーの内周面との間に前記通路が形成される
請求項1~4のいずれか1項に記載の電池パック用圧力解放弁。」
と記載されているのを、
「前記ケースは、ケース本体と、前記ケース本体の外周側に突出し、前記ケースを前記パックケースに固定する前記締結部材が設けられる前記締結部とを有し、
前記締結部を除く前記ケース本体の外周面全体と前記カバーの内周面との間に前記通路が形成される
請求項2又は3に記載の電池パック用圧力解放弁。」
に訂正する。
(訂正事項4-2)
特許請求の範囲の請求項5に、
「前記ケースは、ケース本体と、前記ケース本体の外周側に突出し、前記ケースを前記パックケースに固定する締結部材が設けられる締結部とを有し、
前記締結部を除く前記ケース本体の外周面全体と前記カバーの内周面との間に前記通路が形成される
請求項1~4のいずれか1項に記載の電池パック用圧力解放弁。」
と記載されているうち、請求項1を引用するものについて、独立形式に改め、
「電池パックのパックケースに形成された開口部に取り付けられる電池パック用圧力解放弁であって、
前記開口部に連通する排出孔、及び前記排出孔を開閉可能な弁機構を有するケースと、
前記ケースに取り付けられた状態で前記ケースとの間に前記排出孔から排出された気体を排出する通路を形成するカバーと、を備え、
前記弁機構は、前記排出孔を閉塞可能な弁部材と、前記排出孔を閉塞する閉位置に前記弁部材を付勢する付勢部と、を備え、
前記ケースは、ケース本体と、前記ケース本体の外周側に突出し、前記ケースを前記パックケースに固定する締結部材が設けられる締結部とを有し、
前記締結部を除く前記ケース本体の外周面全体と前記カバーの内周面との間に前記通路が形成される
電池パック用圧力解放弁。」
と記載し、新たに請求項6とする。
(5)別の訂正単位とする求め
訂正後の請求項2、3、5、6については、当該請求項についての訂正が認められる場合には、一群の請求項の他の請求項とは別途訂正することを求めている。
2 訂正要件についての判断
(1)一群の請求項について
本件訂正前の請求項1ないし5は、請求項2ないし5が、訂正の対象となる請求項1を直接又は間接的に引用しているものであるから、一群の請求項であり、これら訂正前の請求項1ないし5に対応する訂正後の請求項1ないし6も一群の請求項である。
したがって、本件訂正は、一群の請求項ごとに請求されたものであるから、特許法第120条の5第4項の規定に適合する。
(2)訂正の目的の適否、新規事項の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否
ア 訂正事項1について
訂正事項1は、請求項1を削除するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。
また、訂正事項1は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでもないことから、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
イ 訂正事項2について
訂正事項2は、訂正前の請求項2が請求項1を引用する記載であったものを、請求項間の引用関係を解消して独立形式の請求項に改めるものである。
よって、訂正事項2は、特許法第120条の5第2項ただし書第4号に掲げる「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とするものである。
また、訂正事項2は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでもないことから、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
ウ 訂正事項3について
訂正事項3は、請求項4を削除するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。
また、訂正事項3は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでもないことから、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
エ 訂正事項4について
(ア)訂正事項4-1
訂正事項4-1は、訂正前の請求項5が請求項1ないし4を引用する記載であったものを、請求項1、4について引用関係を解消するものである。
よって、訂正事項4-1は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」及び特許法第120条の5第2項ただし書第4号に掲げる「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とするものである。
また、訂正事項4-1は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでもないことから、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
(イ)訂正事項4-2
訂正事項4-2は、訂正前の請求項5のうち請求項1を引用するものについて、請求項間の引用関係を解消して独立形式の請求項に改めるものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第4号に掲げる「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とするものである。
また、訂正事項4-2は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでもないことから、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
3 まとめ
本件訂正による訂正事項1ないし4は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号、第3号又は第4号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項で準用する同法第126条第4項ないし第6項の規定に適合する。
よって、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-6〕について訂正することを認める。
第3 特許異議の申立てについて
上記「第2」で述べたように、本件特許の請求項1、4は訂正により削除されたため、本件特許の請求項1、4に対して申立人がした特許異議の申立ては、対象となる請求項が存在しないものとなった。
したがって、本件特許異議の申立ては、特許法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定により、却下すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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