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特許異議申立

2022-700548

冷蔵庫

審判番号
2022-700548
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2018-231213
登録番号
6998292
請求日
2022年06月21日
審決日
2023年03月20日
公報発行日
2023年06月30日
結論
訂正認容
当事者
  • 【権利者】東芝ライフスタイル株式会社
  • 【権利者代理人】及川 周
  • 【権利者代理人】▲高▼橋 史生
  • 【権利者代理人】小林 淳一
  • 【権利者代理人】梶井 良訓
  • 【権利者代理人】橋口 明子
  • 【異議申立人】角田 朗
審判長/審判官
  • 審判長 松下 聡
  • 審判官 西村 泰英
  • 審判官 マキロイ 寛済
分類
P1652.113-YAA(F25D) / P1652.121-YAA(F25D)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第120条の5第2項、特許法第29条第2項、特許法第120条の5第9項、特許法第29条第1項第3号、特許法第120条の5第4項、特許法第29条第1項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第6998292号発明「冷蔵庫」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第6998292号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-13〕について訂正することを認める。 特許第6998292号の請求項1ないし5、7ないし9、11ないし13に係る特許を維持する。

理由

理 由 1 手続の経緯 特許第6998292号の請求項1-13に係る特許についての出願は、平成30年12月10日に出願され、令和3年12月22日にその特許権の設定登録がされ、令和4年1月18日に特許掲載公報が発行された。その後、その特許について、令和4年6月21日に特許異議申立人 角田 朗により、請求項1~5、7~9、11~13に係る特許に対する特許異議の申立てがされ、当審は、令和4年9月29日付けで取消理由を通知した。特許権者は、その指定期間内である令和4年12月2日に意見書の提出及び訂正の請求を行った。 なお、特許異議申立人に、期間を指定して意見書を提出する機会を設けたが、特許異議申立人による意見の提出はなかった。 2 訂正の適否についての判断 (1)訂正の内容 本件訂正請求による訂正の内容は、以下の訂正事項1~7のとおりである。(下線部は変更された箇所を示す。) ア 訂正事項1 請求項1に、 「貯蔵部を含む筐体と、 前記貯蔵部を冷却する冷却部と、 第1温度帯の範囲内または前記第1温度帯よりも低い温度帯の範囲内で前記貯蔵部の空気温度を上下させることで前記貯蔵部に収容された貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で、前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯の範囲内で前記貯蔵部の空気温度を上下させることで前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することを含む冷却パターンで前記冷却部を制御可能な制御部と を備えた冷蔵庫。」とあるのを 「貯蔵部を含む筐体と、 前記貯蔵部を冷却する冷却部と、 第1温度帯の範囲内または前記第1温度帯よりも低い温度帯の範囲内で前記貯蔵部の空気温度を上下させることで前記貯蔵部に収容された貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で、前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯の範囲内で前記貯蔵部の空気温度を上下させることで前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することを含む冷却パターンで前記冷却部を制御可能な制御部と を備え、 前記制御部は、前記貯蔵部の冷却モードとして、前記貯蔵部を一定の温度帯で冷却するように前記冷却部を制御する第1制御モードと、前記貯蔵部を前記冷却パターンで冷却するように前記冷却部を制御する第2制御モードとを切り替え可能であり、 前記制御部は、前記第1制御モードにおいて、所定の周期で前記冷却器の除霜を行い、前記制御部は、前記第2制御モードにおいて、第1時間の間、前記貯蔵部を前記第1温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することと、第2時間の間、前記貯蔵部を前記第2温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することとを交互に繰り返し、 前記第1時間は、前記所定の周期よりも長い 冷蔵庫。」 に訂正する。 (請求項1の記載を引用する、請求項2~4、及び13も同様に訂正する。) イ 訂正事項2 請求項5に、 「貯蔵部を含む筐体と、 前記貯蔵部を冷却する冷却部と、 第1温度帯または前記第1温度帯よりも低い温度帯で、前記貯蔵部に収容された貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で、前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯で前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することを含む冷却パターンで前記冷却部を制御可能な制御部と を備え、 前記冷却部は、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された冷媒が供給されて前記貯蔵部に送られる空気を冷却する冷却器とを含み、 前記制御部は、前記貯蔵部が前記第2温度帯で冷却されている間に、前記冷却器の除霜を行う 冷蔵庫。」とあるのを 「貯蔵部を含む筐体と、 前記貯蔵部を冷却する冷却部と、 第1温度帯または前記第1温度帯よりも低い温度帯で、前記貯蔵部に収容された貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で、前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯で前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することを含む冷却パターンで前記冷却部を制御可能な制御部と を備え、 前記冷却部は、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された冷媒が供給されて前記貯蔵部に送られる空気を冷却する冷却器とを含み、 前記制御部は、前記貯蔵部が前記第2温度帯で冷却されている間に、前記冷却器の除霜を行い、 前記制御部は、前記貯蔵部の冷却モードとして、前記貯蔵部を一定の温度帯で冷却するように前記冷却部を制御する第1制御モードと、前記貯蔵部を前記冷却パターンで冷却するように前記冷却部を制御する第2制御モードとを切り替え可能であり、 前記制御部は、前記第1制御モードにおいて、所定の周期で前記冷却器の除霜を行い、前記制御部は、前記第2制御モードにおいて、第1時間の間、前記貯蔵部を前記第1温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することと、第2時間の間、前記貯蔵部を前記第2温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することとを交互に繰り返し、 前記第1時間は、前記所定の周期よりも長い 冷蔵庫。」 に訂正する。 (請求項5の記載を引用する、請求項13も同様に訂正する。) ウ 訂正事項3 請求項6に、 「前記貯蔵部は、第1貯蔵部と、第2貯蔵部とを備え、 前記冷却部は、前記冷媒が供給されて前記第1貯蔵部に送られる空気を冷却する第1冷却器と、前記冷媒が供給されて前記第2貯蔵部に送られる空気を冷却する第2冷却器と、前記第1冷却器へ供給される前記冷媒の量と前記第2冷却器へ供給される前記冷媒の量とを制御する三方弁とを備え、 前記制御部は、前記第1貯蔵部を前記第1温度帯で冷却している時に、第3時間の間、前記圧縮機で圧縮された冷媒を前記第1冷却器に送るように前記三方弁を制御し、第4時間の間、前記圧縮機で圧縮された冷媒を前記第2冷却器に送るように前記三方弁を制御し、 前記制御部が、前記第1貯蔵部を前記第1温度帯で冷却している時に、前記圧縮機で圧縮された冷媒を前記第2冷却器に送るように前記三方弁を制御している場合であっても、前記第1冷却器の除霜の実行を抑制する 請求項5に記載の冷蔵庫。」とあるのを 「貯蔵部を含む筐体と、 前記貯蔵部を冷却する冷却部と、 第1温度帯または前記第1温度帯よりも低い温度帯で、前記貯蔵部に収容された貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で、前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯で前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することを含む冷却パターンで前記冷却部を制御可能な制御部と を備え、 前記冷却部は、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された冷媒が供給されて前記貯蔵部に送られる空気を冷却する冷却器とを含み、 前記制御部は、前記貯蔵部が前記第2温度帯で冷却されている間に、前記冷却器の除霜を行い、 前記貯蔵部は、第1貯蔵部と、第2貯蔵部とを備え、 前記冷却部は、前記冷媒が供給されて前記第1貯蔵部に送られる空気を冷却する第1冷却器と、前記冷媒が供給されて前記第2貯蔵部に送られる空気を冷却する第2冷却器と、前記第1冷却器へ供給される前記冷媒の量と前記第2冷却器へ供給される前記冷媒の量とを制御する三方弁とを備え、 前記制御部は、前記第1貯蔵部を前記第1温度帯で冷却している時に、第3時間の間、前記圧縮機で圧縮された冷媒を前記第1冷却器に送るように前記三方弁を制御し、第4時間の間、前記圧縮機で圧縮された冷媒を前記第2冷却器に送るように前記三方弁を制御し、 前記制御部が、前記第1貯蔵部を前記第1温度帯で冷却している時に、前記圧縮機で圧縮された冷媒を前記第2冷却器に送るように前記三方弁を制御している場合であっても、前記第1冷却器の除霜の実行を抑制する 冷蔵庫。」 に訂正する。 (請求項6の記載を引用する、請求項13も同様に訂正する。) エ 訂正事項4 請求項7に、 「貯蔵部を含む筐体と、 前記貯蔵部を冷却する冷却部と、 第1温度帯または前記第1温度帯よりも低い温度帯で、前記貯蔵部に収容された貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で、前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯で前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することを含む冷却パターンで前記冷却部を制御可能な制御部と、 ユーザの入力を受け付ける入力部と を備え、 前記制御部は、前記貯蔵部の冷却モードとして、前記貯蔵部を一定の温度帯で冷却するように前記冷却部を制御する第1制御モードと、前記貯蔵部を前記冷却パターンで冷却するように前記冷却部を制御する第2制御モードとを切り替え可能であり、 前記制御部は、前記ユーザの所定の入力が前記入力部により受け付けられた場合に、前記貯蔵部の冷却モードを前記第1制御モードから前記第2制御モードに切り替える 冷蔵庫。」とあるのを 「貯蔵部を含む筐体と、 前記貯蔵部を冷却する冷却部と、 第1温度帯または前記第1温度帯よりも低い温度帯で、前記貯蔵部に収容された貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で、前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯で前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することを含む冷却パターンで前記冷却部を制御可能な制御部と、 ユーザの入力を受け付ける入力部と を備え、 前記制御部は、前記貯蔵部の冷却モードとして、前記貯蔵部を一定の温度帯で冷却するように前記冷却部を制御する第1制御モードと、前記貯蔵部を前記冷却パターンで冷却するように前記冷却部を制御する第2制御モードとを切り替え可能であり、 前記制御部は、前記ユーザの所定の入力が前記入力部により受け付けられた場合に、前記貯蔵部の冷却モードを前記第1制御モードから前記第2制御モードに切り替え、 前記制御部は、前記第1制御モードにおいて、所定の周期で前記冷却器の除霜を行い、前記制御部は、前記第2制御モードにおいて、第1時間の間、前記貯蔵部を前記第1温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することと、第2時間の間、前記貯蔵部を前記第2温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することとを交互に繰り返し、 前記第1時間は、前記所定の周期よりも長い 冷蔵庫。」 に訂正する。 (請求項7の記載を引用する、請求項8、9、及び13も同様に訂正する。) オ 訂正事項5 請求項10に、 「前記冷却部は、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された冷媒が供給されて前記貯蔵部に送られる空気を冷却する冷却器とを含み、 前記制御部は、前記第1制御モードにおいて、所定の周期で前記冷却器の除霜を行い、前記制御部は、前記第2制御モードにおいて、第1時間の間、前記貯蔵部を前記第1温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することと、第2時間の間、前記貯蔵部を前記第2温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することとを交互に繰り返し、 前記第1時間は、前記所定の周期よりも長く、 前記制御部は、前記第2制御モードにおいて、少なくとも前記第1時間の間、前記冷却器の除霜を停止する 請求項7から9のうちいずれか1項に記載の冷蔵庫。」とあるのを 「貯蔵部を含む筐体と、 前記貯蔵部を冷却する冷却部と、 第1温度帯または前記第1温度帯よりも低い温度帯で、前記貯蔵部に収容された貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で、前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯で前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することを含む冷却パターンで前記冷却部を制御可能な制御部と、 ユーザの入力を受け付ける入力部と を備え、 前記制御部は、前記貯蔵部の冷却モードとして、前記貯蔵部を一定の温度帯で冷却するように前記冷却部を制御する第1制御モードと、前記貯蔵部を前記冷却パターンで冷却するように前記冷却部を制御する第2制御モードとを切り替え可能であり、 前記制御部は、前記ユーザの所定の入力が前記入力部により受け付けられた場合に、前記貯蔵部の冷却モードを前記第1制御モードから前記第2制御モードに切り替え、 前記冷却部は、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された冷媒が供給されて前記貯蔵部に送られる空気を冷却する冷却器とを含み、 前記制御部は、前記第1制御モードにおいて、所定の周期で前記冷却器の除霜を行い、前記制御部は、前記第2制御モードにおいて、第1時間の間、前記貯蔵部を前記第1温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することと、第2時間の間、前記貯蔵部を前記第2温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することとを交互に繰り返し、 前記第1時間は、前記所定の周期よりも長く、 前記制御部は、前記第2制御モードにおいて、少なくとも前記第1時間の間、前記冷却器の除霜を停止する 冷蔵庫。」 に訂正する。 (請求項10の記載を引用する、請求項13も同様に訂正する。) カ 訂正事項6 請求項11に、 「貯蔵部を含む筐体と、 前記貯蔵部を冷却する冷却部と、 ユーザの入力を受け付ける入力部と 前記ユーザの所定の入力が前記入力部により受け付けられた場合に、第1温度帯よりも低い温度帯で、前記貯蔵部に収容された貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で、前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却することと、前記第1温度帯で前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することとを交互に繰り返すことを含む冷却パターンで前記冷却部を制御する制御部と を備えた冷蔵庫。」とあるのを 「貯蔵部を含む筐体と、 前記貯蔵部を冷却する冷却部と、 ユーザの入力を受け付ける入力部と 前記ユーザの所定の入力が前記入力部により受け付けられた場合に、第1温度帯よりも低い温度帯で、前記貯蔵部に収容された貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で、前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却することと、前記第1温度帯で前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することとを交互に繰り返すことを含む冷却パターンで前記冷却部を制御する制御部と を備え、 前記制御部は、前記貯蔵部の冷却モードとして、前記貯蔵部を一定の温度帯で冷却するように前記冷却部を制御する第1制御モードと、前記貯蔵部を前記冷却パターンで冷却するように前記冷却部を制御する第2制御モードとを切り替え可能であり、 前記制御部は、前記第1制御モードにおいて、所定の周期で前記冷却器の除霜を行い、前記制御部は、前記第2制御モードにおいて、第1時間の間、前記貯蔵部を前記第1温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することと、第2時間の間、前記貯蔵部を前記第2温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することとを交互に繰り返し、 前記第1時間は、前記所定の周期よりも長い 冷蔵庫。」 に訂正する。 (請求項11の記載を引用する、請求項13も同様に訂正する。) キ 訂正事項7 請求項12に、 「貯蔵部を含む筐体と、 前記貯蔵部を冷却する冷却部と、 第1温度帯または前記第1温度帯よりも低い温度帯で、前記貯蔵部に収容された貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で、前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯で前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することを含む冷却パターンで前記冷却部を制御可能な制御部と を備え、 前記制御部は、前記冷却パターンが開始される場合に、前記貯蔵部を前記第1温度帯よりも低い第3温度帯で、前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第2温度帯で前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却することと、前記第1温度帯で前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することとを交互に繰り返す 冷蔵庫。」とあるのを 「貯蔵部を含む筐体と、 前記貯蔵部を冷却する冷却部と、 第1温度帯または前記第1温度帯よりも低い温度帯で、前記貯蔵部に収容された貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で、前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯で前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することを含む冷却パターンで前記冷却部を制御可能な制御部と を備え、 前記制御部は、前記冷却パターンが開始される場合に、前記貯蔵部を前記第1温度帯よりも低い第3温度帯で、前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第2温度帯で前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却することと、前記第1温度帯で前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することとを交互に繰り返し、 前記制御部は、前記貯蔵部の冷却モードとして、前記貯蔵部を一定の温度帯で冷却するように前記冷却部を制御する第1制御モードと、前記貯蔵部を前記冷却パターンで冷却するように前記冷却部を制御する第2制御モードとを切り替え可能であり、 前記制御部は、前記第1制御モードにおいて、所定の周期で前記冷却器の除霜を行い、前記制御部は、前記第2制御モードにおいて、第1時間の間、前記貯蔵部を前記第1温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することと、第2時間の間、前記貯蔵部を前記第2温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することとを交互に繰り返し、 前記第1時間は、前記所定の周期よりも長い 冷蔵庫。」 に訂正する。 (請求項12の記載を引用する、請求項13も同様に訂正する。) 本件訂正請求は、訂正前の請求項1~13について、請求項13は、請求項1から12を引用しているものであって、訂正事項1~7によって記載が訂正される請求項1~12に連動して訂正されるものであるから、訂正前の請求項1~13に対応する訂正後の請求項1~13は、特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求項〔1-13〕に対して請求されたものである。 (2)訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否 ア 請求項1及び5に係る訂正(訂正事項1及び2)について 訂正事項1及び2はいずれも、訂正前の請求項1及び5に係る発明の「冷蔵庫」が「備え」るとした「制御部」について、「前記制御部は・・・第2制御モードとを切り替え可能であり」及び「前記制御部は、前記第1制御モードにおいて・・・周期よりも長い」の2点の事項を追加するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 次に、上記2点の事項は、前者の事項が訂正前の特許請求の範囲の請求項7に、後者の事項が同じく請求項10に記載されると共に、前者の事項は明細書の発明の詳細な説明の【0048】に記載され、後者の事項は【0058】~【0059】に記載されている。よって、訂正前の請求項1及び5に係る「冷蔵庫」として、上記2つの追加事項で運転する「制御部」を含む発明は、明細書に記載されているから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。 また、訂正事項1及び2は、訂正前の請求項1及び2における記載をさらに限定するものであって、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないと認められる。 イ 請求項6に係る訂正(訂正事項3)について 訂正事項3は、訂正前の請求項6が請求項5の記載を引用する記載であったものを、訂正により請求項5の記載を引用しない記載へとするものであるから、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。よって、訂正事項3に係る訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことが明らかである。 ウ 請求項7に係る訂正(訂正事項4)について 訂正事項4は、請求項7の「冷蔵庫」が「備え」るとした「制御部」に対し、 ・「第1制御モード」にて、「所定の周期で前記冷却器の除霜を行」うこと ・「第2制御モード」にて、「第1時間の間、前記貯蔵部を前記第1温度帯で冷却するように前記冷却部を制御する」ことと、「第2時間の間、前記貯蔵部を前記第2温度帯で冷却するように前記冷却部を制御する」こととを、「交互に繰り返」すこと ・「前記第1時間は、前記所定の周期よりも長い」こと とした、3点の特定事項を追加する訂正であるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 また、上記3点の事項は、いずれも訂正前の特許請求の範囲の請求項10に記載されると共に、1点目の事項は明細書の発明の詳細な説明の【0066】に記載され、2点目の事項は【0048】に記載され、3点目の事項は【0058】~【0059】に記載されている。よって、訂正前の請求項7に係る「冷蔵庫」として、上記3つの追加事項で運転する「制御部」を含む発明は、明細書に記載されているから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。 また、訂正事項4は、訂正前の請求項7における記載をさらに限定するものであって、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないと認められる。 エ 請求項10に係る訂正(訂正事項5)について 訂正事項5は、訂正前の請求項10が請求項7~9の記載を引用する記載であったものを、訂正により請求項8及び9の記載を引用しない記載、すなわち、請求項7のみを引用する内容とし、さらにその記載を、請求項7の記載を引用しない形式へとするものであるから、特許請求の範囲の減縮と、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること、の双方を目的とするものである。よって、訂正事項5に係る訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことが明らかである。 オ 請求項11及び12に係る訂正(訂正事項6及び7)について 訂正事項6及び7はいずれも、訂正前の請求項11及び12に係る発明の「冷蔵庫」が「備え」るとした「制御部」について、「前記制御部は・・・第2制御モードとを切り替え可能であり」及び「前記制御部は、前記第1制御モードにおいて・・・周期よりも長い」の2点の事項を追加するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 次に、上記2点の事項は、前者の事項が訂正前の特許請求の範囲の請求項7に、後者の事項が同じく請求項10に記載されると共に、前者の事項は明細書の発明の詳細な説明の【0048】に記載され、後者の事項は【0058】~【0059】に記載されている。よって、訂正前の請求項11及び12に係る「冷蔵庫」として、上記2つの追加事項で運転する「制御部」を含む発明は、明細書に記載されているから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。 また、訂正事項6及び7は、訂正前の請求項11及び12における記載をさらに限定するものであって、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないと認められる。 (3)特許異議の申立てがされていない請求項6及び10に対して訂正がされたことに基づく、特許法第120条の5第9項で読み替えて準用する同法第126条第7項の規定(独立特許要件)についての検討 上記訂正事項3による請求項6に対してする訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第4号で定める「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とする訂正であるから、いわゆる独立特許要件は課されない。 また、上記訂正事項5による請求項10に対してする訂正は、引用元の請求項が請求項7から9までとされていたものを、請求項8及び9を引用しないものとした内容を含んでいる関係から、特許法第120条の5第2項ただし書第1号で定める「特許請求の範囲の減縮」を目的とする訂正を含んでおり、独立特許要件が課されるため、以下、検討する。 訂正後の請求項10に記載された発明の「前記制御部は、前記第1制御モードにおいて、所定の周期で前記冷却器の除霜を行い、前記制御部は、前記第2制御モードにおいて、第1時間の間、前記貯蔵部を前記第1温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することと、第2時間の間、前記貯蔵部を前記第2温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することとを交互に繰り返し、前記第1時間は、前記所定の周期よりも長く、前記制御部は、前記第2制御モードにおいて、少なくとも前記第1時間の間、前記冷却器の除霜を停止する」とした発明特定事項に関しては、特許異議申立人が特許異議申立書において提示した甲第1号証ないし甲第5号証のいずれにも記載や示唆がされておらず、また、当業者に自明な事項でもないから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものには該当しないと認められる。 したがって、訂正後の請求項10に係る発明は、特許出願の際に独立して特許を受けることができるものであり、特許法第120条の5第9項で読み替えて準用する同法第126条第7項の規定に適合する。 (4)小括 以上のとおりであるから、本件訂正請求による訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号及び第4号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項ないし第7項の規定に適合する。 したがって、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-13〕について訂正することを認める。 3 訂正後の本件発明 本件訂正請求により訂正された請求項1~13に係る発明(以下「本件発明1」、「本件発明2」などという。)は、訂正特許請求の範囲の請求項1~13に記載された次の事項により特定される以下のとおりのものである。 【請求項1】 貯蔵部を含む筐体と、 前記貯蔵部を冷却する冷却部と、 第1温度帯の範囲内または前記第1温度帯よりも低い温度帯の範囲内で前記貯蔵部の空気温度を上下させることで前記貯蔵部に収容された貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で、前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯の範囲内で前記貯蔵部の空気温度を上下させることで前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することを含む冷却パターンで前記冷却部を制御可能な制御部と を備え、 前記制御部は、前記貯蔵部の冷却モードとして、前記貯蔵部を一定の温度帯で冷却するように前記冷却部を制御する第1制御モードと、前記貯蔵部を前記冷却パターンで冷却するように前記冷却部を制御する第2制御モードとを切り替え可能であり、 前記制御部は、前記第1制御モードにおいて、所定の周期で前記冷却器の除霜を行い、前記制御部は、前記第2制御モードにおいて、第1時間の間、前記貯蔵部を前記第1温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することと、第2時間の間、前記貯蔵部を前記第2温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することとを交互に繰り返し、 前記第1時間は、前記所定の周期よりも長い 冷蔵庫。 【請求項2】 前記貯蔵部を前記第2温度帯で冷却する時間は、前記貯蔵部を前記第1温度帯で冷却する時間よりも長い 請求項1に記載の冷蔵庫。 【請求項3】 前記制御部は、第1時間の間、前記貯蔵部を前記第1温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することと、第2時間の間、前記貯蔵部を前記第2温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することとを交互に繰り返し、 前記第2時間は、前記第1時間よりも長い 請求項1または2に記載の冷蔵庫。 【請求項4】 前記筐体の外部または内部の状態を検出するセンサを備え、 前記制御部は、前記センサの検出結果に基づいて、前記第1時間と前記第2時間とのうち少なくとも一方の長さを変更する 請求項3に記載の冷蔵庫。 【請求項5】 貯蔵部を含む筐体と、 前記貯蔵部を冷却する冷却部と、 第1温度帯または前記第1温度帯よりも低い温度帯で、前記貯蔵部に収容された貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で、前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯で前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することを含む冷却パターンで前記冷却部を制御可能な制御部と を備え、 前記冷却部は、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された冷媒が供給されて前記貯蔵部に送られる空気を冷却する冷却器とを含み、 前記制御部は、前記貯蔵部が前記第2温度帯で冷却されている間に、前記冷却器の除霜を行い、 前記制御部は、前記貯蔵部の冷却モードとして、前記貯蔵部を一定の温度帯で冷却するように前記冷却部を制御する第1制御モードと、前記貯蔵部を前記冷却パターンで冷却するように前記冷却部を制御する第2制御モードとを切り替え可能であり、 前記制御部は、前記第1制御モードにおいて、所定の周期で前記冷却器の除霜を行い、前記制御部は、前記第2制御モードにおいて、第1時間の間、前記貯蔵部を前記第1温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することと、第2時間の間、前記貯蔵部を前記第2温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することとを交互に繰り返し、 前記第1時間は、前記所定の周期よりも長い 冷蔵庫。 【請求項6】 貯蔵部を含む筐体と、 前記貯蔵部を冷却する冷却部と、 第1温度帯または前記第1温度帯よりも低い温度帯で、前記貯蔵部に収容された貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で、前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯で前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することを含む冷却パターンで前記冷却部を制御可能な制御部と を備え、 前記冷却部は、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された冷媒が供給されて前記貯蔵部に送られる空気を冷却する冷却器とを含み、 前記制御部は、前記貯蔵部が前記第2温度帯で冷却されている間に、前記冷却器の除霜を行い、 前記貯蔵部は、第1貯蔵部と、第2貯蔵部とを備え、 前記冷却部は、前記冷媒が供給されて前記第1貯蔵部に送られる空気を冷却する第1冷却器と、前記冷媒が供給されて前記第2貯蔵部に送られる空気を冷却する第2冷却器と、前記第1冷却器へ供給される前記冷媒の量と前記第2冷却器へ供給される前記冷媒の量とを制御する三方弁とを備え、 前記制御部は、前記第1貯蔵部を前記第1温度帯で冷却している時に、第3時間の間、前記圧縮機で圧縮された冷媒を前記第1冷却器に送るように前記三方弁を制御し、第4時間の間、前記圧縮機で圧縮された冷媒を前記第2冷却器に送るように前記三方弁を制御し、 前記制御部が、前記第1貯蔵部を前記第1温度帯で冷却している時に、前記圧縮機で圧縮された冷媒を前記第2冷却器に送るように前記三方弁を制御している場合であっても、前記第1冷却器の除霜の実行を抑制する 冷蔵庫。 【請求項7】 貯蔵部を含む筐体と、 前記貯蔵部を冷却する冷却部と、 第1温度帯または前記第1温度帯よりも低い温度帯で、前記貯蔵部に収容された貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で、前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯で前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することを含む冷却パターンで前記冷却部を制御可能な制御部と、 ユーザの入力を受け付ける入力部と を備え、 前記制御部は、前記貯蔵部の冷却モードとして、前記貯蔵部を一定の温度帯で冷却するように前記冷却部を制御する第1制御モードと、前記貯蔵部を前記冷却パターンで冷却するように前記冷却部を制御する第2制御モードとを切り替え可能であり、 前記制御部は、前記ユーザの所定の入力が前記入力部により受け付けられた場合に、前記貯蔵部の冷却モードを前記第1制御モードから前記第2制御モードに切り替え、 前記制御部は、前記第1制御モードにおいて、所定の周期で前記冷却器の除霜を行い、前記制御部は、前記第2制御モードにおいて、第1時間の間、前記貯蔵部を前記第1温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することと、第2時間の間、前記貯蔵部を前記第2温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することとを交互に繰り返し、 前記第1時間は、前記所定の周期よりも長い 冷蔵庫。 【請求項8】 前記制御部は、前記冷蔵庫の電源が入れられた場合に、前記第1制御モードにより前記貯蔵部を冷却する 請求項7に記載の冷蔵庫。 【請求項9】 前記第1温度帯は、前記一定の温度帯よりも低い温度帯であり、 前記第2温度帯は、前記一定の温度帯よりも高い温度帯である、 請求項7または請求項8に記載の冷蔵庫。 【請求項10】 貯蔵部を含む筐体と、 前記貯蔵部を冷却する冷却部と、 第1温度帯または前記第1温度帯よりも低い温度帯で、前記貯蔵部に収容された貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で、前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯で前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することを含む冷却パターンで前記冷却部を制御可能な制御部と、 ユーザの入力を受け付ける入力部と を備え、 前記制御部は、前記貯蔵部の冷却モードとして、前記貯蔵部を一定の温度帯で冷却するように前記冷却部を制御する第1制御モードと、前記貯蔵部を前記冷却パターンで冷却するように前記冷却部を制御する第2制御モードとを切り替え可能であり、 前記制御部は、前記ユーザの所定の入力が前記入力部により受け付けられた場合に、前記貯蔵部の冷却モードを前記第1制御モードから前記第2制御モードに切り替え、 前記冷却部は、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された冷媒が供給されて前記貯蔵部に送られる空気を冷却する冷却器とを含み、 前記制御部は、前記第1制御モードにおいて、所定の周期で前記冷却器の除霜を行い、前記制御部は、前記第2制御モードにおいて、第1時間の間、前記貯蔵部を前記第1温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することと、第2時間の間、前記貯蔵部を前記第2温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することとを交互に繰り返し、 前記第1時間は、前記所定の周期よりも長く、 前記制御部は、前記第2制御モードにおいて、少なくとも前記第1時間の間、前記冷却器の除霜を停止する 冷蔵庫。 【請求項11】 貯蔵部を含む筐体と、 前記貯蔵部を冷却する冷却部と、 ユーザの入力を受け付ける入力部と 前記ユーザの所定の入力が前記入力部により受け付けられた場合に、第1温度帯よりも低い温度帯で、前記貯蔵部に収容された貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で、前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却することと、前記第1温度帯で前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することとを交互に繰り返すことを含む冷却パターンで前記冷却部を制御する制御部と を備え、 前記制御部は、前記貯蔵部の冷却モードとして、前記貯蔵部を一定の温度帯で冷却するように前記冷却部を制御する第1制御モードと、前記貯蔵部を前記冷却パターンで冷却するように前記冷却部を制御する第2制御モードとを切り替え可能であり、 前記制御部は、前記第1制御モードにおいて、所定の周期で前記冷却器の除霜を行い、前記制御部は、前記第2制御モードにおいて、第1時間の間、前記貯蔵部を前記第1温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することと、第2時間の間、前記貯蔵部を前記第2温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することとを交互に繰り返し、 前記第1時間は、前記所定の周期よりも長い 冷蔵庫。 【請求項12】 貯蔵部を含む筐体と、 前記貯蔵部を冷却する冷却部と、 第1温度帯または前記第1温度帯よりも低い温度帯で、前記貯蔵部に収容された貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で、前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯で前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することを含む冷却パターンで前記冷却部を制御可能な制御部と を備え、 前記制御部は、前記冷却パターンが開始される場合に、前記貯蔵部を前記第1温度帯よりも低い第3温度帯で、前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第2温度帯で前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却することと、前記第1温度帯で前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することとを交互に繰り返し、 前記制御部は、前記貯蔵部の冷却モードとして、前記貯蔵部を一定の温度帯で冷却するように前記冷却部を制御する第1制御モードと、前記貯蔵部を前記冷却パターンで冷却するように前記冷却部を制御する第2制御モードとを切り替え可能であり、 前記制御部は、前記第1制御モードにおいて、所定の周期で前記冷却器の除霜を行い、前記制御部は、前記第2制御モードにおいて、第1時間の間、前記貯蔵部を前記第1温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することと、第2時間の間、前記貯蔵部を前記第2温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することとを交互に繰り返し、 前記第1時間は、前記所定の周期よりも長い 冷蔵庫。 【請求項13】 前記制御部は、前記第2温度帯において前記貯蔵部の空気温度が上昇するときの前記空気温度の温度変化率が、前記第2温度帯において前記貯蔵部の空気温度が下降するときの前記空気温度の温度変化率よりも低くなるように、前記冷却部を制御する 請求項1から12のうちいずれか1項に記載の冷蔵庫。 4 取消理由通知に記載した取消理由について (1)取消理由の概要 訂正前の請求項1~13に係る特許に対して、当審が令和4年9月29日付けで特許権者に通知した取消理由の概要は、次のとおりである。 1(新規性)下記の請求項に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当するから、下記の請求項に係る特許は、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものである。 2(進歩性)下記の請求項に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、本件特許出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、下記の請求項に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。 記 ●理由1(新規性)及び理由2(進歩性)について (ア)請求項7に係る発明について ・引用文献 甲第1号証(特開2018-151109号公報) (イ)請求項9に係る発明について ・引用文献 甲第1号証 (ウ)請求項11に係る発明について ・引用文献 甲第5号証(特開2016-80222号公報) (エ)請求項12に係る発明について ・引用文献 甲第5号証 ●理由2(進歩性)について (オ)請求項1について ・引用文献 甲第1号証、甲第3号証(特開2000-161834号公報) (カ)請求項2について ・引用文献 甲第1号証、甲第3号証、甲第4号証(特開2001-4260号公報) (キ)請求項3について ・引用文献 甲第1号証、甲第3号証、甲第4号証 (ク)請求項4について ・引用文献 甲第1号証、甲第3号証、甲第4号証 (ケ)請求項5について ・引用文献 甲第1号証、甲第4号証 (コ)請求項8について ・引用文献 甲第1号証 (サ)請求項13について ・引用文献 甲第1号証、甲第3号証、甲第4号証 または甲第5号証 (2)甲号証の記載 ア 甲第1号証(特開2018-151109号公報)の【0029】-【0032】、【0038】、【0043】、【0045】、【0048】-【0050】及び【図1】、【図2】、【図5】、【図6】の記載ないし図示からみて、甲第1号証には、以下の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。 「貯蔵室である第二の変温室107を含む冷蔵庫101の筐体と、 冷却器115と圧縮機112と送風ファン116とダンパー装置117bとを含み、前記冷蔵庫101を冷却する冷凍サイクルと、 前記設定手段131から、信号が入力され、前記冷凍サイクルを制御する制御マイコン132と、 前記第二の変温室107の温度帯や運転モードを切替える設定手段131と を備える冷蔵庫101であって、 前記制御マイコン132は、設定手段131から、信号が入力され、投入食材を1K/分以上の速度で低下させるよう制御する第一工程Aを実行し、前記変温室107の室温を投入食材の固体表面を表層1mm以上の厚みまで微凍結し微凍結層をなすよう、-5℃~-3℃の範囲である第1温度に制御する第一工程Bを実行し、次に微凍結層を融解し、食材の固体表面温度を-1℃~+1℃の範囲である第2温度となるよう制御する第二工程を実行し、その後、前記微凍結と前記融解を順次行う微凍結・融解運転である第三工程を実行するとした冷却パターンと、前記冷却パターンを指定せず通常のパーシャル室の温度制御を行い、約-6℃以下と0℃付近の間の温度帯となる約-3℃の第二の温度帯で運転する冷却パターンのいずれかを選択運転するものである 冷蔵庫101。」 イ 甲第2号証(特開2004-125219号公報)の請求項1には、「食品の温度を-3℃を下限とし冷却する冷却工程と、食品の温度を凍結点以上で5℃以下の範囲に加温する融解工程を交互に複数回繰り返す微凍結融解機能を備えたことを特徴とする冷蔵庫。」との記載があり、また【0023】には、「図2は凍結融解調理と微凍結融解調理の調理時間に対する温度制御を表した図である。微凍結融解調理においては、開始から約20時間の間に冷却工程と融解工程を複数回行い、食品29を例えば野菜とした場合には、凍結による氷結晶生成による物理的破壊が細胞膜にとどまるため、食感は維持したままで味がより染み込むなどの調理効果を得ることができる。いっぽう凍結融解調理においては、少なくとも1回の冷凍温度約-15℃~-20℃までの冷却工程と5℃前後に加温する融解工程において、細胞質の水分を完全に凍結することにより氷結晶を生成し、その際の氷結晶の体積膨張により細胞膜、細胞壁の物理的破壊が生じ、融解時にその破壊された隙間から細胞内部の水分流出が生じる。調理効果としては、脱水作用および、軟化促進や調味液の浸透が得られる。」の記載があり、【図2】には図示と共に、凍結融解調理の際に0℃近辺の範囲の温度帯で温度を上下させている様が看て取れる。 「【図2】 [図:0001398265000001.jpg] 」 以上によれば、甲第2号証は、以下の技術的事項(以下「甲2記載事項」という。)を開示していると認められる。 「食品の凍結と融解を繰り返す微凍結融解調理であって、微凍結融解調理工程の際には0℃近辺の範囲の温度帯で温度を上下させること。」 ウ 甲第3号証(特開2000-161834号公報)の【0055】には、「実施の形態5.図23はこの発明の実施の形態5による冷蔵庫の風路構成の一例を示す図である。・・・新温度帯冷凍室300の温度分布をよくするために設定温度によりダンパ5aを開閉し冷気の流量を制御する。ダンパ5aは風路内に設けられ、新温度帯冷凍室300への吹出し冷気量が調節でき、貯蔵室内の分布をよくすることができる。例えば、新温度帯冷凍室の設定温度を-7℃に設定した場合、新温度帯冷凍室300の温度検知手段(温度検出用サーミスタ)302が-7.5℃になった時ダンパ5aを閉じて冷気を遮断する。その後、温度が上昇し-6.5℃になるとダンパ5aを開とし冷気を流入させる。この繰り返しにより貯蔵室を安定した温度に制御できる。」との記載がある。 以上によれば、甲第3号証は、以下の技術的事項(以下「甲3記載事項」という。)を開示していると認められる。 「冷凍冷蔵庫の冷凍室温度を一定とすべく、ダンパの開閉を制御するやり方として、冷凍室の設定温度を-7℃に設定した場合、冷凍室300の温度検知手段(温度検出用サーミスタ)302が-7.5℃になった時ダンパ5aを閉じて冷気を遮断する。その後、温度が上昇し-6.5℃になるとダンパ5aを開とし冷気を流入させる。この繰り返しにより貯蔵室を安定した温度に制御できること。」 エ 甲第4号証(特開2001-4260号公報)には、過冷却制御が可能な冷蔵庫に関して記載があり、その【請求項4】、【図3】、【図4】、【0039】、【0043】-【0045】、【0049】の記載ないし図示を総合すると、白菜やキャベツ等の食品の温度制御について、-5℃を設定温度とした過冷却設定運転を約10分行い、その後3℃の通常の冷蔵運転を図4の図示では明らかに-5℃での維持時間よりも長い、約20分程度行うとした冷却運転を繰り返し実行することが記載されている。 また、【0036】には、温度検知機構79が冷蔵庫内23に設けられると共に、【0039】、【0044】には温度検知機構79が冷蔵庫23の温度が3℃になったことを「ノッチ」と呼びこのノッチのカウント数が2回となったら-5℃の冷却運転に切り替わることが記載されている。 以上によれば、甲第4号証は、以下の技術的事項(以下「甲4記載事項」という。)を開示していると認められる。 「白菜やキャベツ等の食品の温度制御について、-5℃を設定温度とした過冷却設定運転を約10分行い、その後3℃の通常の冷蔵運転を-5℃での維持時間よりも長い、約20分程度行うとした冷却運転を繰り返し実行すること。 温度検知機構79が冷蔵庫内23に設けられ、温度検知機構79が冷蔵庫23の温度が3℃になったことを『ノッチ』と呼び、このノッチのカウント数が2回となったら、-5℃の冷却運転に切り替わること。」 オ 甲第5号証(特開2016-80222号公報)の【0013】-【0016】、【0020】、【0023】、【0026】-【0048】、【0062】-【0066】及び【図14】の記載ないし図示からみて、甲第5号証には以下の発明(以下「甲5発明」という。)が記載されていると認められる。 「断熱箱体90と扉8とで貯蔵空間を形成し、低温室13を有する冷蔵庫1の筐体と、 圧縮機2と冷却器3と、送風ファン4と風路5とを含み、前記冷蔵庫1の各貯蔵室を冷却する冷却機構と、 前記冷蔵庫1の動作を制御する制御装置7と、 前記冷蔵庫1の低温室13の温度を設定された温度に維持させるような操作部を有する操作パネル6と を備える冷蔵庫1であって、 前記制御装置7は、操作パネル6により温度制御に関する項目が選択されたら、まず食品を過冷却状態に導入するよう所定時間ΔTごとに設定温度をΔθずつ下げる段階的冷却を行う導入工程を実施し、次に維持する目標温度を第一低温設定温度θLよりも低い第二低温設定温度θL1にする解消工程を実施するとした低温工程を行い、その後、食品の凍結点θfよりも高い高温側設定温度(昇温設定温度)に設定されかつ前記氷結晶を融解させる昇温工程をこの順に1周期として繰り返し行うものである 冷蔵庫1。」 (3)当審の判断 ア 取消理由1(特許法第29条第1項第3号)及び2(同法同条第2項)について (ア)本件発明7について 上記(1)(ア)につき、本件発明7と甲1発明とを対比すると、両発明は、「貯蔵部を含む筐体と、前記貯蔵部を冷却する冷却部と、第1温度帯または前記第1温度帯よりも低い温度帯で、前記貯蔵部に収容された貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で、前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯で前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することを含む冷却パターンで前記冷却部を制御可能な制御部と、ユーザの入力を受け付ける入力部とを備え、前記制御部は、前記貯蔵部の冷却モードとして、前記貯蔵部を一定の温度帯で冷却するように前記冷却部を制御する第1制御モードと、前記貯蔵部を前記冷却パターンで冷却するように前記冷却部を制御する第2制御モードとを切り替え可能であり、前記制御部は、前記ユーザの所定の入力が前記入力部により受け付けられた場合に、前記貯蔵部の冷却モードを前記第1制御モードから前記第2制御モードに切り替える冷蔵庫。」で一致し、本件発明7が「前記制御部は、前記第1制御モードにおいて、所定の周期で前記冷却器の除霜を行い、前記制御部は、前記第2制御モードにおいて、第1時間の間、前記貯蔵部を前記第1温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することと、第2時間の間、前記貯蔵部を前記第2温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することとを交互に繰り返し、前記第1時間は、前記所定の周期よりも長い」という技術的事項(本件訂正で追加された訂正事項4に係る事項)を有するのに対して、甲1発明がかかる事項を有していない点で相違する。 当該相違点にかかる事項は、本件特許異議の申立てにて提出された証拠によって当業者に容易になし得たものとはいえず、また、当業者にとり自明な事項でもない。 したがって、本件発明7は、甲1発明とはいえず、また、甲1発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものでもない。 (イ)本件発明9について 上記(1)(イ)につき、本件発明9と甲1発明とを対比すると、両発明は、本件発明9が本件発明7または本件発明8の記載を引用するものとされ、本件発明8も本件発明7の記載を引用するものである関係から、いずれにしても本件発明7が備える「前記制御部は、前記第1制御モードにおいて、所定の周期で前記冷却器の除霜を行い、前記制御部は、前記第2制御モードにおいて、第1時間の間、前記貯蔵部を前記第1温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することと、第2時間の間、前記貯蔵部を前記第2温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することとを交互に繰り返し、前記第1時間は、前記所定の周期よりも長い」という技術的事項(本件訂正で追加された訂正事項4に係る事項)を有するのに対して、甲1発明がかかる事項を有していない点で相違する。 当該相違点にかかる事項は、(ア)で説示したとおり本件特許異議の申立てにて提出された証拠によって当業者に容易になし得たものとはいえず、また、当業者にとり自明な事項でもない。 したがって、本件発明9は、甲1発明とはいえず、また、甲1発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものでもない。 (ウ)本件発明11について 上記(1)(ウ)につき、本件発明11と甲5発明とを対比すると、両発明は、「貯蔵部を含む筐体と、前記貯蔵部を冷却する冷却部と、ユーザの入力を受け付ける入力部と 前記ユーザの所定の入力が前記入力部により受け付けられた場合に、第1温度帯よりも低い温度帯で、前記貯蔵部に収容された貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で、前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却することと、前記第1温度帯で前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することとを交互に繰り返すことを含む冷却パターンで前記冷却部を制御する制御部とを備えた冷蔵庫。」で一致し、本件発明11が「前記制御部は、前記貯蔵部の冷却モードとして、前記貯蔵部を一定の温度帯で冷却するように前記冷却部を制御する第1制御モードと、前記貯蔵部を前記冷却パターンで冷却するように前記冷却部を制御する第2制御モードとを切り替え可能であり、前記制御部は、前記第1制御モードにおいて、所定の周期で前記冷却器の除霜を行い、前記制御部は、前記第2制御モードにおいて、第1時間の間、前記貯蔵部を前記第1温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することと、第2時間の間、前記貯蔵部を前記第2温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することとを交互に繰り返し、前記第1時間は、前記所定の周期よりも長い」という技術的事項(本件訂正で追加された訂正事項6に係る事項)を有するのに対して、甲5発明がかかる事項を有していない点で相違する。 当該相違点にかかる事項は、本件特許異議の申立てにて提出された証拠によって当業者に容易になし得たものとはいえず、また、当業者にとり自明な事項でもない。 したがって、本件発明11は、甲5発明とはいえず、また、甲5発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものでもない。 (エ)本件発明12について 上記(1)(エ)につき、本件発明12と甲5発明とを対比すると、両発明は、「貯蔵部を含む筐体と、前記貯蔵部を冷却する冷却部と、第1温度帯または前記第1温度帯よりも低い温度帯で、前記貯蔵部に収容された貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で、前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯で前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することを含む冷却パターンで前記冷却部を制御可能な制御部とを備え、前記制御部は、前記冷却パターンが開始される場合に、前記貯蔵部を前記第1温度帯よりも低い第3温度帯で、前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第2温度帯で前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却することと、前記第1温度帯で前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することとを交互に繰り返す冷蔵庫。」で一致し、本件発明12が「前記制御部は、前記貯蔵部の冷却モードとして、前記貯蔵部を一定の温度帯で冷却するように前記冷却部を制御する第1制御モードと、前記貯蔵部を前記冷却パターンで冷却するように前記冷却部を制御する第2制御モードとを切り替え可能であり、前記制御部は、前記第1制御モードにおいて、所定の周期で前記冷却器の除霜を行い、前記制御部は、前記第2制御モードにおいて、第1時間の間、前記貯蔵部を前記第1温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することと、第2時間の間、前記貯蔵部を前記第2温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することとを交互に繰り返し、前記第1時間は、前記所定の周期よりも長い」という技術的事項(本件訂正で追加された訂正事項7に係る事項)を有するのに対して、甲5発明がかかる事項を有していない点で相違する。 当該相違点にかかる事項は、本件特許異議の申立てにて提出された証拠によって当業者に容易になし得たものとはいえず、また、当業者にとり自明な事項でもない。 したがって、本件発明12は、甲5発明とはいえず、また、甲5発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものでもない。 イ 取消理由2(特許法第29条第2項)について (ア)本件発明1について 上記(1)(オ)につき、本件発明1と甲1発明とを対比すると、両発明は、「貯蔵部を含む筐体と、前記貯蔵部を冷却する冷却部と、第1温度帯の範囲内または前記第1温度帯よりも低い温度帯の範囲内で前記貯蔵部に収容された貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で、前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯の範囲内で前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することを含む冷却パターンで前記冷却部を制御可能な制御部とを備えた冷蔵庫。」で一致し、本件発明1が「前記制御部は、前記貯蔵部の冷却モードとして、前記貯蔵部を一定の温度帯で冷却するように前記冷却部を制御する第1制御モードと、前記貯蔵部を前記冷却パターンで冷却するように前記冷却部を制御する第2制御モードとを切り替え可能であり、前記制御部は、前記第1制御モードにおいて、所定の周期で前記冷却器の除霜を行い、前記制御部は、前記第2制御モードにおいて、第1時間の間、前記貯蔵部を前記第1温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することと、第2時間の間、前記貯蔵部を前記第2温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することとを交互に繰り返し、前記第1時間は、前記所定の周期よりも長い」という技術的事項(本件訂正で追加された訂正事項1に係る事項)を有するのに対して、甲1発明がかかる事項を有していない点(以下、「相違点1」という。)と、当審が令和4年9月29日付けで通知した取消理由通知(以下、「先の取消理由通知」と呼ぶ。)で相違点として示した、「制御部」が可能とする「冷却パターン」の「冷却」制御に関し、本件発明1では、「微凍結させる」「冷却」に際して「前記貯蔵部の空気温度を上下させること」で「冷却」をなすとしているのに対し、甲1発明の「微凍結」をなす「第一工程B」は「第二の変温室107」の温度がどのようなふるまいを呈するかは明らかでない点(同じく、「相違点2」という。)で相違する。 そして、相違点1にかかる事項は、当審で通知した甲第3号証の記載事項には見当たらず、また本件特許異議の申立てにて提出された他の証拠によって当業者に容易になし得たものとはいえず、また、当業者にとり自明な事項でもない。 したがって、相違点2については検討するまでもなく、本件発明1は、甲1発明及び甲3記載事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (イ)本件発明2について 上記(1)(カ)につき、本件発明2と甲1発明とを対比すると、両発明は、相違点1及び2で相違するのに加え、先の取消理由通知で示した、本件発明2は、「前記貯蔵部を前記第2温度帯で冷却する時間は、前記貯蔵部を前記第1温度帯で冷却する時間よりも長い」のに対し、甲1発明はこの点明らかでない点(以下、「相違点3」という。)でさらに相違する。 そして、相違点1にかかる事項は、当審で通知した甲第3号証または甲第4号証の記載事項には見当たらず、また本件特許異議の申立てにて提出された他の証拠によって当業者に容易になし得たものとはいえず、また、当業者にとり自明な事項でもない。 したがって、相違点2及び3については検討するまでもなく、本件発明2は、甲1発明及び甲3並びに甲4記載事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (ウ)本件発明3について 上記(1)(キ)につき、本件発明3と甲1発明とを対比すると、両発明は、相違点1ないし3で相違するのに加え、先の取消理由通知で示した、本件発明3は、「前記制御部は、第1時間の間、前記貯蔵部を前記第1温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することと、第2時間の間、前記貯蔵部を前記第2温度帯で冷却するように前記冷却部を制御することとを交互に繰り返し、前記第2時間は、前記第1時間よりも長い」のに対し、甲1発明はこの点明らかでない点(以下、「相違点4」という。)でさらに相違する。 そして、相違点1にかかる事項は、当審で通知した甲第3号証または甲第4号証の記載事項には見当たらず、また本件特許異議の申立てにて提出された他の証拠によって当業者に容易になし得たものとはいえず、また、当業者にとり自明な事項でもない。 したがって、相違点2ないし4については検討するまでもなく、本件発明3は、甲1発明及び甲3並びに甲4記載事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (エ)本件発明4について 上記(1)(ク)につき、本件発明4と甲1発明とを対比すると、両発明は、相違点1ないし4で相違するのに加え、先の取消理由通知で示した、本件発明4は、「前記筐体の外部または内部の状態を検出するセンサを備え、前記制御部は、前記センサの検出結果に基づいて、前記第1時間と前記第2時間とのうち少なくとも一方の長さを変更する」のに対し、甲1発明はこの点明らかでない点(以下、「相違点5」という。)でさらに相違する。 そして、相違点1にかかる事項は、当審で通知した甲第3号証または甲第4号証の記載事項には見当たらず、また本件特許異議の申立てにて提出された他の証拠によって当業者に容易になし得たものとはいえず、また、当業者にとり自明な事項でもない。 したがって、相違点2ないし5については検討するまでもなく、本件発明4は、甲1発明及び甲3並びに甲4記載事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (オ)本件発明5について 上記(1)(ケ)につき、本件発明5と甲1発明とを対比すると、両発明は、「貯蔵部を含む筐体と、前記貯蔵部を冷却する冷却部と、第1温度帯または前記第1温度帯よりも低い温度帯で、前記貯蔵部に収容された貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で、前記貯蔵物の表面に作られた微凍結の層を融解させるように前記貯蔵部を冷却し、その後、前記第1温度帯で前記貯蔵物の表面を微凍結させるように前記貯蔵部を冷却することを含む冷却パターンで前記冷却部を制御可能な制御部とを備え、前記冷却部は、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された冷媒が供給されて前記貯蔵部に送られる空気を冷却する冷却器とを含む、冷蔵庫。」で一致し、本件発明5の冷蔵庫の「制御部」は、さらに「前記貯蔵部が前記第2温度帯で冷却されている間に、前記冷却器の除霜を行う」のに対し、甲1発明は除霜を行うことが明らかでない点(以下、「相違点6」という。)で相違するのに加えて、相違点1でも相違する。。 そして、相違点1にかかる事項は、当審で通知した甲第4号証の記載事項には見当たらず、また本件特許異議の申立てにて提出された他の証拠によって当業者に容易になし得たものとはいえず、また、当業者にとり自明な事項でもない。 したがって、相違点6について検討するまでもなく、本件発明5は、甲1発明及び甲4記載事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (カ)本件発明8について 上記(1)(コ)につき、本件発明8は、本件発明7の記載を引用して記載されているところ、上記アにて、本件発明7は、理由1及び2によっては取り消すべき理由がないとされ、そして本件発明8は、本件発明7の発明特定事項を全て備える発明とされているため、本件発明8は、甲1発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。 また、上記アにて引用発明との相違点とされた点については、本件特許異議の申立てにて提出された他の証拠によって当業者に容易になし得たものとはいえず、また、当業者にとり自明な事項でもない。 したがって、本件発明8は、甲1発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (キ)本件発明13について 上記(1)(サ)につき、本件発明13は、本件発明1から12の記載を引用して記載されているところ、上記アにて、本件発明7、9、11、12については、理由1または2では取り消すべき理由がないとされており、このイで検討してきたとおり、本件発明1-5、8も理由2では取り消すべき理由がないとされている。 したがって、本件発明13は、甲1発明または甲5発明及び技術常識に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。 5 むすび 以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては、本件請求項1-5、7-9、11-13に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に本件請求項1-5、7-9、11-13に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。

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2022-700548

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