特許異議申立
2022-700068
点灯装置
- 審判番号
- 2022-700068
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2017-047462
- 登録番号
- 6915317
- 請求日
- 2022年01月26日
- 審決日
- 2023年05月25日
- 公報発行日
- 2023年08月25日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【権利者】三菱電機株式会社
- 【権利者代理人】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
- 【権利者】三菱電機照明株式会社
- 【権利者代理人】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
- 【異議申立人】西林 博
- 審判長/審判官
- 審判長 筑波 茂樹
- 審判官 一ノ瀬 覚
- 審判官 中村 則夫
- 分類
- P1651.55 -YAA(H05B) / P1651.537-YAA(H05B) / P1651.113-YAA(H05B) / P1651.121-YAA(H05B)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法120条の8第1項特許法135条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第17条の2第3項、特許法第36条第6項第1号、特許法第120条の5第2項、特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第1項、特許法第29条第2項、特許法第120条の8第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第6915317号発明「点灯装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第6915317号の明細書及び特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~4〕について訂正することを認める。
特許第6915317号の請求項1~3に係る特許を維持する。
特許第6915317号の請求項4に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。
理由
理 由
第1 手続きの経緯
特許第6915317号の請求項1~4に係る特許についての出願は、平成29年3月13日に出願され、令和3年7月19日にその特許権の設定登録がされ、同年8月4日に特許掲載公報が発行された。本件特許異議の申立ての経緯は、次のとおりである。
令和4年 1月26日 :特許異議申立人西林博(以下「申立人」と
いう。)による特許異議の申立て
同年 6月 9日付け:取消理由通知書
同年 8月10日差出:特許権者による意見書及び訂正請求書の提出
同年11月14日 :申立人による意見書の提出
令和5年 1月31日付け:取消理由通知書(決定の予告)
同年 4月 3日 :特許権者による意見書の提出
第2 訂正の適否
1 訂正の内容
令和4年8月10日差出の訂正請求書による訂正(以下「本件訂正」という。)は、次のとおりである(下線は訂正箇所を示す。)。
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に
「 交流電源に接続されるフィルタ回路と、
前記フィルタ回路の出力に接続される力率改善回路と、
前記力率改善回路の出力に接続される点灯回路と、を備え、
前記フィルタ回路は閉磁路形のコアを有するチョークコイルと、前記交流電源に並列に接続されたキャパシタを有し、
前記キャパシタの容量は0.47μF以下であり、
前記フィルタ回路は9kHz~150kHzの低周波数帯におけるノイズを低減する」
と記載されているのを、
「 交流電源に接続されるフィルタ回路と、
前記フィルタ回路の出力に接続される力率改善回路と、
前記力率改善回路の出力に接続される点灯回路と、を備え、
前記フィルタ回路は閉磁路形のコアを有するチョークコイルと、前記交流電源に並列に接続されたキャパシタを有し、
前記キャパシタの容量は0.47μF以下であり、
前記フィルタ回路は9kHz~150kHzの低周波数帯におけるノイズを低減し、
前記チョークコイルは、前記交流電源と前記力率改善回路を繋ぐ一対の線路の一方のみに設けられ、
前記チョークコイルのインダクタンスは1mH以上である」
に訂正する。(請求項1の記載を直接的又は間接的に引用する請求項2、3も同様に訂正する。)
(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項4を削除する。
(3)訂正事項3
明細書の段落【0006】に
「 本願の発明に係る点灯装置は、交流電源に接続されるフィルタ回路と、該フィルタ回路の出力に接続される力率改善回路と、該力率改善回路の出力に接続される点灯回路と、を備え、該フィルタ回路は閉磁路形のコアを有するチョークコイルと、該交流電源に並列に接続されたキャパシタを有し、該キャパシタの容量は0.47μF以下であり、該フィルタ回路は9kHz~150kHzの低周波数帯におけるノイズを低減することを特徴とする。」
と記載されているのを、
「 本願の発明に係る点灯装置は、交流電源に接続されるフィルタ回路と、該フィルタ回路の出力に接続される力率改善回路と、該力率改善回路の出力に接続される点灯回路と、を備え、該フィルタ回路は閉磁路形のコアを有するチョークコイルと、該交流電源に並列に接続されたキャパシタを有し、該キャパシタの容量は0.47μF以下であり、該フィルタ回路は9kHz~150kHzの低周波数帯におけるノイズを低減し、該チョークコイルは、該交流電源と該力率改善回路を繋ぐ一対の線路の一方のみに設けられ、該チョークコイルのインダクタンスは1mH以上であることを特徴とする。」
に訂正する。
(4)一群の請求項について
訂正前の請求項1~4は、訂正前の請求項2~4が、訂正の請求の対象である請求項1の記載を引用する関係にあるから、本件訂正は、一群の請求項〔1~4〕に対して請求されている。
2 訂正の目的の適否、新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張・変更の存否
(1)訂正事項1について
訂正事項1は、「チョークコイル」について、訂正前の請求項1では、フィルタ回路における具体的な配置位置の特定がなく、また、そのインダクタンスの数値範囲の特定がなかったのを、その配置位置とインダクタンスの数値範囲を特定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
また、訂正事項1の「該チョークコイルは、該交流電源と該力率改善回路を繋ぐ一対の線路の一方のみに設けられ」ることは、本件特許の図1に記載されており、「該チョークコイルのインダクタンスは1mH以上であ」ることは、訂正前の請求項4に記載されていることから、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
(2)訂正事項2について
訂正事項2は、請求項4を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
(3)訂正事項3について
訂正事項3による訂正は、訂正事項1の特許請求の範囲の請求項1の訂正に伴う明細書の訂正であり、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであって、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
3 小括
以上のとおりであるから、本件訂正による訂正事項1~3は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号又は第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項、及び同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
よって、特許請求の範囲及び明細書を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲及び明細書のとおり、訂正後の請求項〔1~4〕について訂正することを認める。
第3 本件発明
上記第2のとおり、本件訂正は認められたので、本件の請求項1~3に係る発明(以下「本件発明1」~「本件発明3」という。)は、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項1~3に示される以下のとおりのものである。
「【請求項1】
交流電源に接続されるフィルタ回路と、
前記フィルタ回路の出力に接続される力率改善回路と、
前記力率改善回路の出力に接続される点灯回路と、を備え、
前記フィルタ回路は閉磁路形のコアを有するチョークコイルと、前記交流電源に並列に接続されたキャパシタを有し、
前記キャパシタの容量は0.47μF以下であり、
前記フィルタ回路は9kHz~150kHzの低周波数帯におけるノイズを低減し、
前記チョークコイルは、前記交流電源と前記力率改善回路を繋ぐ一対の線路の一方のみに設けられ、
前記チョークコイルのインダクタンスは1mH以上であることを特徴とする点灯装置。
【請求項2】
前記コアは、磁性材料で形成されたEE形、EI形又はER形のコアであることを特徴とする請求項1に記載の点灯装置。
【請求項3】
前記フィルタ回路は前記交流電源に並列に接続されたキャパシタを1つ備え、
前記フィルタ回路に設けられたキャパシタは前記キャパシタだけであることを特徴とする請求項1又は2に記載の点灯装置。」
第4 取消理由(決定の予告)の概要
請求項1~3に係る特許に対して、当審が令和5年1月31日付けで特許権者に通知した取消理由は、以下のとおりである。
取消理由1:(新規事項)本件の特許権の設定登録前に、令和3年2月17日付け手続補正書でした補正(以下「本件補正」という。)は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「当初明細書等」という。)に記載した事項の範囲内においてしたものでないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていないので、請求項1~3に係る特許は、取り消されるべきものである。
取消理由2:(サポート要件)本件は、特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていないから、請求項1~3に係る特許は、取り消されるべきものである。
第5 当審の判断
1 取消理由1(新規事項)について
(1)検討
特許権者は、令和5年4月3日付けの意見書において、「キャパシタC3がフィルタ回路に含まれることは、当初明細書等に記載されているに等しい事項である」とし、「キャパシタC3の容量の上限値を0.47μFとすることは、当初明細書等に記載されているに等しい事項である」として、請求項1に対して「前記フィルタ回路は、・・・前記交流電源に並列に接続されたキャパシタを有し、前記キャパシタの容量は0.47μF以下であ」ることを特定する補正は、新規事項を追加するものではない旨を主張する。
ここで、当初明細書等においては、キャパシタC3が配置された力率改善回路16とフィルタ回路14は別の回路として記載されており、また、キャパシタC3は、整流器16Aにより整流された後の回路部分に配置されるものであって、交流電源12に並列に接続されるものではないから、特許権者の上記主張は採用できない。
しかしながら、当審は、本件補正は新規事項を追加するものとまではいえないと判断した。理由は以下のとおり。
ア 本件補正により、請求項1に対し、
「前記フィルタ回路は閉磁路形のコアを有するチョークコイルと、前記交流電源に並列に接続されたキャパシタを有し、
前記キャパシタの容量は0.47μF以下であり、」(下線は請求人が付した補正箇所。)
という補正がされた。
当該補正の事項は、本件訂正後の請求項1にも記載されている事項である。
当該補正の事項において、「前記キャパシタ」ということは、当該記載より前に記載された「キャパシタ」を示すことになるが、上記の補正に係る記載から、当該「キャパシタ」は「フィルタ回路」におけるものである。
イ ここで、本件発明が解決しようとする課題は、当初明細書等の段落【0004】の「例えばCISPR規格などを満たすために点灯装置のノイズ低減が求められている。特に、例えば9kHz~150kHz程度の低周波数帯におけるノイズの低減が求められていた。点灯装置の大型化を回避しつつノイズ低減を実現することが好ましい。」というものである。
そして、同段落【0017】には、「ここで、比較例について検討する。比較例の照明器具は、チョークコイルL2が開磁路構造であるドラム形チョークコイルである点において、実施の形態1に係るフィルタ回路14と相違している。ドラム形チョークコイルは広く用いられている安価なチョークコイルである。比較例のチョークコイルL2のインダクタンスは数百μHである。具体的には、例えば330μH程度である。50W程度までの出力電力であれば、力率改善回路16のキャパシタC3の容量は0.47μF程度までである。このようなフィルタ定数では、9kHz~150kHzの低周波数帯域のノイズを減衰させることは難しい。」と記載され、同段落【0018】には、「9kHz~150kHzの低周波数帯域のノイズを低減するにはキャパシタC1、C2の容量を大きくしたいが、そうすると入力電流の力率が低下してしまう。また、キャパシタC1、C2の容量を大きくすればキャパシタが大型化する。よってキャパシタC1、C2の容量を大きくするには限界がある。そこで、ドラム形チョークコイルで形成されたチョークコイルL2を大きくすることで対応したいが、ドラム形チョークコイルのインダクタンス値を大きくすると、流せる電流は小さくなってしまう。つまり、定格電流を維持できない。」と記載されている。
上記段落【0017】、【0018】の記載から、上記課題は、具体的には、フィルタ回路において、キャパシタの容量を大きくすることを避けるという前提のもと、9kHz~150kHzの低周波数帯域のノイズを低減するためチョークコイルのインダクタンスを大きくしたいが、ドラム形チョークコイルのインダクタンスを大きくすると定格電流を維持できないという問題がある、というものである。
そして、本件発明では、当該問題を解決するために、「ドラム形チョークコイル」に代えて「閉磁路形のコアを有するチョークコイル」を採用しているものと理解できる。
ウ 以上の理解を踏まえて、フィルタ回路のキャパシタの容量について検討すると、当初明細書等には、具体的な値として、段落【0015】に「キャパシタC1、C2の容量は例えば0.1μFである。」との例示があるが、その上限値についての記載はない。
しかしながら、点灯装置のフィルタ回路において、容量が0.47μF以下のキャパシタを用いることは、本件出願前によく知られたことであって(例えば、特開2008-210597号公報(後述する申立人提出の参考資料1;段落【0018】の「アクロスコンデンサC11は、0.1μF~0.47μF程度の容量を有するコンデンサである。」との記載)、特開2008-181790号公報(段落【0041】の「入力部の雑音対策用のフィルタF1の回路部品は、容量素子はフィルムコンデンサ0.1μF~0.47μF程度でよく」との記載)等参照。)、上記課題や解決手段に鑑みれば、本件発明においてキャパシタの容量を「0.47μF以下」と特定することは、補正前のキャパシタを上位概念化したり変更したりするものではないし、また、「キャパシタの容量を大きくすることを避ける」という上記課題に係る前提に関連して、本件補正前ではキャパシタの容量の限定がなかったのを、本件補正によりその容量を限定したものともいえる。
そうすると、当初明細書等にフィルタ回路のキャパシタの上限値についての直接的な記載はなくとも、上記補正の事項は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものであるとまではいえない。
(2)小括
以上のとおり、本件補正は、当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであるから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしているので、取消理由1によっては、請求項1~3に係る特許を取り消すことはできない。
2 取消理由2(サポート要件)について
(1)検討
本件の請求項1に、
「前記フィルタ回路は閉磁路形のコアを有するチョークコイルと、前記交流電源に並列に接続されたキャパシタを有し、
前記キャパシタの容量は0.47μF以下であり、」
との記載がある。
そして、当該記載による事項のうち、「前記キャパシタの容量は0.47μF以下であ」ることは、発明の詳細な説明に直接的な記載はないものの、上記1(1)で示したように、請求項1に係る発明が、発明の詳細な説明において、発明の課題が解決できることを当業者が認識できるように記載された範囲を超えるものではないから、発明の詳細な説明に記載されてないとまではいえない。
(2)小括
以上のとおり、請求項1、及び請求項1を直接的ないし間接的に引用する請求項2、3の記載は、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしているので、取消理由2によっては、請求項1~3に係る特許を取り消すことはできない。
第6 取消理由(決定の予告)で採用しなかった特許異議申立理由について
1 特許異議申立理由
申立人は、甲第1号証~甲第5号証(以下「甲1」~「甲5」という。)を提出して、以下の申立理由を主張する。
申立理由1:(新規性)本件の下記の請求項に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であり、特許法第29条第1項第3号に該当するから、当該請求項に係る特許は、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきものである。
申立理由2:(進歩性)本件の下記の請求項に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、本件特許出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、当該請求項に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきものである。
・申立理由と刊行物等の関係
申立理由1:請求項1に対して、甲1(及び甲2)
申立理由2:請求項1、2、4に対して、甲3、甲4
請求項3に対して、甲3~甲5
・刊行物等一覧
甲1:STMicroelectronics,AN3111 Application note,18 W single-stage offline LED driver,
<https://www.st.com/content/ccc/resource/technical/document/application_note/45/6a/46/09/fb/79/46/15/CD00257384.pdf/files/CD00257384.pdf/jcr:content/translations/en.CD00257384.pdf>
甲2:WURTH ELEKTRONIC,Spezifikation fur Freigabe / specification for release(なお、ドイツ語のウムラウトは省略した。)
<https://docs.rs-online.com/9842/0900766b804ac263.pdf>
甲3:特開2013-258631号公報
甲4:特開2004-274161号公報
甲5:特開2000-133480号公報
また、申立人は、令和4年11月14日付けの意見書とともに以下の参考資料1~4を提出している。
参考資料1:特開2008-210597号公報
参考資料2:戸川治朗著、実用電源回路設計ハンドブック、CQ出版株式会社、第8版、1992年7月20日、p206~209、p212~217
参考資料3:電子技術2003年4月号、株式会社日刊工業新聞社、2003年4月、p40
参考資料4:特開2017-44954号公報
2 当審の判断
(1)刊行物等の記載事項等
ア 甲1について(申立人が提出した甲1の翻訳文、並びに甲2及びその翻訳文も参照。)
(ア)記載事項及び認定事項
・甲1の1ページの左下に「February 2011」との記載があることから、甲1は、本件特許の出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能になったものと認める。また、甲2の右上の日付の欄に「2004-03-24」との記載があることから、甲2も、本件特許の出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能になったものと認める。
・甲1の14ページの図10の「L1」のコイルは、15ページの表2の「パッケージ/クラス」の欄に「コモンモードチョーク」と記載され、「注文可能な部品番号」の欄に「744821120」と記載されている。そして、当該番号のコモンモードチョークコイルが記載された甲2の「A 機械的寸法」の欄に記載された図面より、閉磁路型のコアを有することが看取できる。また、「B 電気的特性」の欄には、インダクタンスが20mHであることが記載されている。
・甲1の図10の「P2」は交流電源であることが明らかである。
・甲1の図10の「フォイルキャパシタC8、C10」、「コモンモードチョークコイルL1」を有する回路は、フィルタ回路といえるものである。そして、「コモンモードチョークコイルL1」は「交流電源2」に接続され、「フォイルキャパシタC8、C10」は「交流電源P2」に並列に接続されていることが看取できる。
・甲1の表2に「フォイルキャパシタC8、C10」の容量は「470nF」であることが記載されている。
・甲1の図10の「PFCコントローラU1」を有する回路は、5ページの記載を参酌すれば、力率改善回路といえるものである。そして、それはフィルタ回路の出力に接続されていることが看取できる。
・甲1の図10の「PFCコントローラU1」と「LED」の間の回路は、点灯回路といえるものである。そして、それは力率改善回路の出力に接続されていることが看取できる。
(イ)甲1発明
上記(ア)と、甲1の1、5、14、15、19、20ページから、甲1には、図10に係る次の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されているものと認める。
「交流電源P2に接続される、フィルタ回路と、
前記フィルタ回路の出力に接続される、PFCコントローラU1を有する力率改善回路と、
前記力率改善回路の出力に接続される点灯回路と、を備え、
前記フィルタ回路は、前記交流電源P2に接続された閉磁路形のコアを有するコモンモードチョークコイルL1と、前記交流電源P2に並列に接続されたフォイルキャパシタC8、C10を有し、
前記フォイルキャパシタC8、C10の容量は470nFであり、
前記コモンモードチョークコイルL1のインダクタンスは20mHであり、
EN55015(CISPR15)規格を満たす、LEDドライバ回路。」
イ 甲3について
甲3の段落【0011】~【0020】、【図1】~【図3】から、甲3には、実施の形態1に係る次の発明(以下「甲3発明」という。)が記載されているものと認める。
「交流電源である外部電源11から電力の供給を受けて、光源回路13の光源を点灯する照明器具12であって、
照明器具12は、フィルタ回路23と、点灯装置25とを有し、
点灯装置25は、外部電源11から供給された電力を、光源回路13に対して供給する電力に変換するものであり、
点灯装置25は、スイッチング装置を有し、スイッチング装置は、力率改善回路などの直流電圧生成回路やインバータ回路などであり、
フィルタ回路23は、外部電源11に接続される2つの入力端子と、点灯装置25に接続される2つの出力端子と、複合型チョークコイル31と、2つのノーマルモードチョークコイル32,33と、アクロスザラインコンデンサ34と、3つの接地コンデンサ35~37と、インピーダンス38とを有するものであり、
複合型チョークコイル31の出力端子の一つと、ノーマルモードチョークコイル32の端子の一つと、アクロスザラインコンデンサ34の端子の一つとが電気接続しており、
複合型チョークコイル31のもう一つの出力端子と、ノーマルモードチョークコイル33の端子の一つと、アクロスザラインコンデンサ34のもう一つの端子とが電気接続しており、
複合型チョークコイル31のコモンモードチョークコイルとしてのインダクタンスは、30mH以上であることが望ましく、例えば、30mHであり、
複合型チョークコイル31のノーマルモードチョークコイルとしてのインダクタンスは、470μH以上であることが望ましく、例えば、600μHであり、
アクロスザラインコンデンサ34の静電容量は、0.22μF以下であることが望ましく、例えば、0.1μFであり、
ノーマルモードチョークコイル32,33のインダクタンスは、330μH以上であることが望ましく、例えば、390μHであり、
フィルタ回路23は、照明器具12がCISPR15の基準を満たすよう、9kHz~526.5kHzの周波数範囲における妨害波電圧を減衰させる、照明器具12。」
ウ 甲4について
甲4には、次の事項が記載されている。下線は当審で付加した。以下同様。
・「【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電線上を伝搬するノイズを抑制するノイズ抑制回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
スイッチング電源、インバータ、照明機器の点灯回路等のパワーエレクトロニクス機器は、電力の変換を行う電力変換回路を有している。電力変換回路は、直流を矩形波の交流に変換するスイッチング回路を有している。そのため、電力変換回路は、スイッチング回路のスイッチング周波数と等しい周波数のリップル電圧や、スイッチング回路のスイッチング動作に伴うノイズを発生させる。このリップル電圧やノイズは他の機器に悪影響を与える。そのため、電力変換回路と他の機器あるいは線路との間には、リップル電圧やノイズを低減する手段を設ける必要がある。」
・「【0019】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、広い周波数範囲でコモンモードノイズおよびノーマルモードノイズを抑制でき、且つ小型化が可能なノイズ抑制回路を提供することにある。」
・「【0097】
始めに、図7を参照して、コモンモードチョークコイルの第1の例について説明する。図7は、コモンモードチョークコイルの第1の例を示す正面図である。この第1の例では、磁芯14は、それぞれ磁性材料よりなる2つのE字形状の磁性部材21,22と、磁性材料よりなる磁性部材23とを有している。・・・」
・「【0132】
なお、本発明は上記各実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、漏れインダクタンスを発生する2つの巻線が巻回される磁芯の形状は、図7ないし図14に示したものに限らない。図7ないし図14に示した例では、いずれも、漏れ磁束を通過させる磁路が閉磁路になっているが、漏れ磁束を通過させる磁路は開磁路になっていてもよい。・・・」
エ 甲5について
甲5には、次の事項が記載されている。
・「【0006】図1に示す実施形態は、交流電源1を少なくともノーマルモードフィルタ2と整流器3と高周波スイッチング動作するチョッパー回路(プリレギュレータ)4と高周波スイッチング動作するインバータ回路5を介して放電灯6に接続するとともに、リモコン制御手段7からの信号によりインバータ回路5を介して放電灯6が定格点灯・調光点灯・消灯などの状態に制御され、整流器3より後段のグランド側とリモコン制御手段7のグランド側が共通である(共通接続されている)構成において、前記グランド側をコンデンサによる容量性手段10を介して金属製の器具本体11に電気接続した照明装置である。また、コモンモードフィルタ8が適宜設けられ、リモコン制御手段7とインバータ回路5の間には駆動制御手段9が適宜設けられる。・・・」
・図1は次のとおりである。
[図:0001400421000001.jpg]
(2)対比・判断
(2-1)申立理由1(甲1発明を主引用発明とする場合)
ア 対比
本件発明1と甲1発明とを対比する。
・後者の「交流電源P2」は前者の「交流電源」に相当し、以下同様に、「フィルタ回路」は「フィルタ回路」に、「力率改善回路」は「力率改善回路」に、「点灯回路」は「点灯回路」に、「フォイルキャパシタC8、C10」は「キャパシタ」に、「LEDドライバ回路」は「点灯装置」に、それぞれ相当する。
そして、上記の相当関係を踏まえると、以下のことがいえる。
・後者の
「交流電源P2に接続される、フィルタ回路と、
前記フィルタ回路の出力に接続される、PFCコントローラU1を有する力率改善回路と、
前記力率改善回路の出力に接続される点灯回路と、を備え」
ていることは、前者の
「交流電源に接続されるフィルタ回路と、
前記フィルタ回路の出力に接続される力率改善回路と、
前記力率改善回路の出力に接続される点灯回路と、を備え」
ていることに相当する。
・後者の
「前記フィルタ回路は、前記交流電源P2に接続された閉磁路形のコアを有するコモンモードチョークコイルL1と、前記交流電源P2に並列に接続されたフォイルキャパシタC8、C10を有し」
ていることと、前者の
「前記フィルタ回路は閉磁路形のコアを有するチョークコイルと、前記交流電源に並列に接続されたキャパシタを有し、」
「前記チョークコイルは、前記交流電源と前記力率改善回路を繋ぐ一対の線路の一方のみに設けられ」
ることとは、
「前記フィルタ回路は、前記交流電源に並列に接続されたキャパシタを有し」
ていることにおいて共通する。
・「470nF」を換算すると「0.47μF」になるから、後者の「フォイルキャパシタC8、C10の容量は470nFであ」ることは、前者の「前記キャパシタの容量は0.47μF以下であ」ることに相当する。
・CISPR15は、電気照明を対象としたEMI試験の規格であり、それを満たすことは、9kHz~150kHz程度の低周波数帯におけるノイズを低減したものであることは明らかであるから、後者の「EN55015(CISPR15)規格を満たす」ということは、前者の「前記フィルタ回路は9kHz~150kHzの低周波数帯におけるノイズを低減し」ていることに相当するといえる。
・以上より、本件発明1と甲1発明との、一致点、相違点は次のとおりと認める。
〔一致点1〕
「交流電源に接続されるフィルタ回路と、
前記フィルタ回路の出力に接続される力率改善回路と、
前記力率改善回路の出力に接続される点灯回路と、を備え、
前記フィルタ回路は、前記交流電源に並列に接続されたキャパシタを有し、
前記キャパシタの容量は0.47μF以下であり、
前記フィルタ回路は9kHz~150kHzの低周波数帯におけるノイズを低減している点灯装置。」
〔相違点1〕
フィルタ回路に関し、本件発明1では、「閉磁路形のコアを有するチョークコイル」を有し、「前記チョークコイルは、前記交流電源と前記力率改善回路を繋ぐ一対の線路の一方のみに設けられ、前記チョークコイルのインダクタンスは1mH以上である」のに対し、甲1発明の「閉磁路形のコアを有するコモンモードチョークコイルL1」は、「前記交流電源にP2に接続された」ものであり、「前記コモンモードチョークコイルL1のインダクタンスは20mHである」点。
イ 判断
上記相違点1は、実質的な相違点であるから、本件発明1は甲1発明ではない。
よって、申立理由1により、本件請求項1に係る特許を取り消すことはできない。
なお、甲1発明に基づく進歩性を検討しても以下のとおりである。
甲1発明は、LEDドライバ回路を構成する各回路構成を特定することにより、すでにEN55015(CISPR15)規格を満たすように構成されているものである。そうすると、甲1発明において、閉磁路形のコアを有するコモンモードチョークコイルL1を、交流電源P2と力率改善回路を繋ぐ一対の線路の一方のみに設けられるように変更し、あるいは、別の閉磁路形チョークコイルを交流電源P2と力率改善回路を繋ぐ一対の線路の一方のみに新たに追加して設けるよう変更し、さらに、そのインダクタンスを1mH以上とすることの動機付けはない。また、上記相違点1に係る本件発明1の構成を開示する証拠もない。
したがって、本件発明1において、上記構成を有するものとすることは、当業者であっても容易になし得たことではない。
よって、本件発明1は甲1発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
(2-2)申立理由2(甲3発明を主引用発明とする場合)
(2-2-1)本件発明1について
ア 対比
本件発明1と甲3発明とを対比する。
・後者の「交流電源である外部電源11」は前者の「交流電源」に相当し、以下同様に、「フィルタ回路23」は「フィルタ回路」に、「力率改善回路」は「力率改善回路」に、「アクロスザラインコンデンサ34」は「キャパシタ」に、「光源回路13」は「点灯回路」に、「照明器具12」は「点灯装置」に、それぞれ相当する。
また、後者の「ノーマルモードチョークコイル32,33」と、前者の「閉磁路形のコアを有するチョークコイル」とは、「チョークコイル」である点で共通する。
そして、上記の相当関係を踏まえると、以下のことがいえる。
・後者の
「複合型チョークコイル31の出力端子の一つと、ノーマルモードチョークコイル32の端子の一つと、アクロスザラインコンデンサ34の端子の一つとが電気接続しており、
複合型チョークコイル31のもう一つの出力端子と、ノーマルモードチョークコイル33の端子の一つと、アクロスザラインコンデンサ34のもう一つの端子とが電気接続しており」
ということについて、「アクロスザラインコンデンサ34」は、「交流電源である外部電源11」に並列に接続されているといえる。
そうすると、後者の
「交流電源である外部電源11から電力の供給を受けて、光源回路13の光源を点灯する照明器具12であって、
照明器具12は、フィルタ回路23と、点灯装置25とを有し、
点灯装置25は、外部電源11から供給された電力を、光源回路13に対して供給する電力に変換するものであり、
点灯装置25は、スイッチング装置を有し、スイッチング装置は、力率改善回路などの直流電圧生成回路やインバータ回路などであり、
フィルタ回路23は、外部電源11に接続される2つの入力端子と、点灯装置25に接続される2つの出力端子と、複合型チョークコイル31と、2つのノーマルモードチョークコイル32,33と、アクロスザラインコンデンサ34と、3つの接地コンデンサ35~37と、インピーダンス38とを有するものであり、
複合型チョークコイル31の出力端子の一つと、ノーマルモードチョークコイル32の端子の一つと、アクロスザラインコンデンサ34の端子の一つとが電気接続しており、
複合型チョークコイル31のもう一つの出力端子と、ノーマルモードチョークコイル33の端子の一つと、アクロスザラインコンデンサ34のもう一つの端子とが電気接続しており」
ということと、前者の
「交流電源に接続されるフィルタ回路と、
前記フィルタ回路の出力に接続される力率改善回路と、
前記力率改善回路の出力に接続される点灯回路と、を備え、
前記フィルタ回路は閉磁路形のコアを有するチョークコイルと、前記交流電源に並列に接続されたキャパシタを有し」
ていることとは、
「交流電源に接続されるフィルタ回路と、
前記フィルタ回路の出力に接続される力率改善回路と、
前記力率改善回路の出力に接続される点灯回路と、を備え、
前記フィルタ回路はチョークコイルと、前記交流電源に並列に接続されたキャパシタを有し」
ている点において共通している。
・後者の「アクロスザラインコンデンサ34の静電容量は、0.22μF以下であることが望ましく、例えば、0.1μFであ」ることは、前者の「前記キャパシタの容量は0.47μF以下であ」ることに相当する。
・上記「(2-1)ア」でCISPR15について検討したのと同様の理由により、後者の「フィルタ回路23は、照明器具12がCISPR15の基準を満たすよう、9kHz~526.5kHzの周波数範囲における妨害波電圧を減衰させる」ということは、前者の「前記フィルタ回路は9kHz~150kHzの低周波数帯におけるノイズを低減し」ていることに相当するといえる。
・以上のことから、本件発明1と甲3発明との一致点、相違点は次のとおりと認める。
〔一致点2〕
「交流電源に接続されるフィルタ回路と、
前記フィルタ回路の出力に接続される力率改善回路と、
前記力率改善回路の出力に接続される点灯回路と、を備え、
前記フィルタ回路はチョークコイルと、前記交流電源に並列に接続されたキャパシタを有し、
前記キャパシタの容量は0.47μF以下であり、
前記フィルタ回路は9kHz~150kHzの低周波数帯におけるノイズを低減している点灯装置。」
〔相違点2〕
フィルタ回路に関し、本件発明1の「チョークコイル」は、「閉磁路形のコアを有する」ものであり、「前記交流電源と前記力率改善回路を繋ぐ一対の線路の一方のみに設けられ、前記チョークコイルのインダクタンスは1mH以上である」のに対し、甲3発明の「ノーマルモードチョークコイル32,33」は、閉磁路形のコアを有することの特定がなく、さらに「複合型チョークコイル31の出力端子の一つと、ノーマルモードチョークコイル32の端子の一つと、アクロスザラインコンデンサ34の端子の一つとが電気接続しており、複合型チョークコイル31のもう一つの出力端子と、ノーマルモードチョークコイル33の端子の一つと、アクロスザラインコンデンサ34のもう一つの端子とが電気接続して」いる「2つ」のもの、すなわち、交流電源である外部電源11と力率改善回路を繋ぐ一対の線路の両方に設けられるものであり、「ノーマルモードチョークコイル32,33のインダクタンスは、330μH以上であることが望ましく、例えば、390μHであ」る点。
イ 判断
甲3発明は、2つのノーマルモードチョークコイル32,33を有するものであるところ、甲3の請求項1に「上記複合型チョークコイルの2つの出力端子それぞれに電気接続された2つのノーマルモードチョークコイルとを有し」と記載され、同段落【0021】に「各素子の回路定数を上記の値に設定することにより、照明器具12がCISPR15の基準を満たすよう、9kHz~526.5kHzの周波数範囲における妨害波電圧を減衰させることができる。ノーマルモードチョークコイル32,33のインダクタンスが比較的小さい値でよく、なおかつ、アクロスザラインコンデンサ34の静電容量も比較的小さい値でよいので、フィルタ回路23を小型化することができる。」と記載されている。そうすると、甲3発明の2つのノーマルモードチョークコイル32,33をいずれか片方のみに変更して、さらに閉磁路形のコアを有するものとし、そのインダクタンスを1mH以上とする動機付けはないし、むしろ、阻害要因があるといえる。また、上記相違点2に係る本件発明1の構成は、甲4を含めいずれの証拠にも開示されていない。
したがって、甲3発明において、上記構成を有するものとすることは、当業者であっても容易になし得たことではない。
よって、本件発明1は甲3発明及び甲4に記載された技術事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
(2-2-2)本件発明2、3について
本件発明2、3は、本件発明1の発明特定事項を全て含み、さらに限定を加えたものであるから、上記(2-2-1)イと同様の理由により、甲3発明及び甲4、甲5に記載された技術事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
(2-2-3)申立人の意見書の主張について
申立人は、意見書とともに上記参考資料1~4を提出し、甲1発明または甲3発明に基いて、本件発明1~3が当業者にとって容易想到である旨主張する。
しかしながら、これら参考資料1~4を参酌しても、上記(2-1)及び(2-2-1)で説示した容易想到でないとする判断を覆すには至らない。
(2-2-4)小括
以上検討したとおり、申立理由2により、本件請求項1~3に係る特許を取り消すことはできない。
第7 むすび
以上のとおりであるから、取消理由通知(決定の予告)に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては、本件請求項1~3に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件請求項1~3に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
また、本件請求項4に係る特許は、上記のとおり、訂正により削除された。これにより、申立人による特許異議の申立てについて、本件請求項4に係る申立ては、申立ての対象が存在しないものとなったため、特許法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定により却下する。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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2022-700068