特許訂正審判
2022-390089
触媒およびこの触媒を用いるフッ素化炭化水素の製造プロセス
- 審判番号
- 2022-390089
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2019-513031
- 登録番号
- 6876124
- 請求日
- 2022年06月08日
- 審決日
- 2022年08月17日
- 公報発行日
- 2022年11月25日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】メキシケム フロー エセ・ア・デ・セ・ヴェ
- 【請求人代理人】高村 雅晴
- 審判長/審判官
- 審判長 三崎 仁
- 審判官 正 知晃
- 審判官 後藤 政博
- 分類
- P141 .851-Y (B01J) / P141 .853-Y (B01J) / P141 .856-Y (B01J)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法126条1項3号特許法126条5項特許法126条7項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項、特許法第126条第3項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第6876124号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
特許第6876124号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~76〕について訂正することを認める。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第6876124号(以下「本件特許」という。)は、2017年(平成29年)9月7日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2016年9月7日、英国)を国際出願日とする特願2019-513031号の請求項1~76に係る発明について、令和3年4月27日に特許権の設定登録がなされたものであり、その後、令和4年6月8日に訂正審判(以下「本件訂正審判」という。)の請求がなされたものである。
第2 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第6876124号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1~76について訂正することを認める、との審決を求めるものである。
第3 訂正の内容
本件訂正審判の請求に係る訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、以下の訂正事項1~17のとおりである。なお、下線は訂正箇所を示す。
1 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に「前記少なくとも1種の追加の金属がZr、Nb、Mo、In、Zn、Mg、Al、Fe、Ni、Cu、およびそれらの混合物から選択される」と記載されているのを「前記少なくとも1種の追加の金属がZr、Nb、Mo、In、Zn、Mg、Fe、Ni、Cu、およびそれらの混合物から選択される」と訂正する(請求項1の記載を直接的又は間接的に引用する請求項2~17及び19~76も同様に訂正する)。
2 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項16に
「請求項1~15のいずれか一項に記載の触媒の調製方法であって、
a)金属塩溶液および水酸化物溶液を調製する工程と、
b)8を超えるpHで前記溶液を混合して、金属水酸化物を沈殿させる工程と、
c)前記沈殿した金属水酸化物を乾燥させる工程と、
d)前記金属水酸化物を焼成して金属酸化物を形成する工程と、を含む、方法。」
と記載されているのを
「請求項1~15のいずれか一項に記載の触媒の調製方法であって、
a)金属塩溶液および水酸化物溶液を調製する工程と、
b)8を超えるpHで前記溶液を混合して、金属水酸化物を沈殿させる工程と、
c)前記沈殿した金属水酸化物を乾燥させる工程と、
d)前記金属水酸化物を焼成して金属酸化物を形成する工程と、
を含み、前記金属塩が、硝酸塩を含む、方法。」と訂正する(請求項16の記載を直接的又は間接的に引用する請求項17及び19~59も同様に訂正する)。
3 訂正事項3
特許請求の範囲の請求項18を削除する。
4 訂正事項4
特許請求の範囲の請求項19に「前記金属塩が、硝酸クロム塩を含む、請求項18に記載の方法。」と記載されているのを「前記金属塩が、硝酸クロム塩を含む、請求項16に記載の方法。」と訂正する(請求項19の記載を直接的又は間接的に引用する請求項20~59も同様に訂正する)。
5 訂正事項5
特許請求の範囲の請求項20に「前記水酸化物溶液が、水酸化アンモニウム(NH4OH)を含み得る、請求項16~19のいずれか一項に記載の方法。」と記載されているのを「前記水酸化物溶液が、水酸化アンモニウム(NH4OH)を含み得る、請求項16、17及び19のいずれか一項に記載の方法。」と訂正する(請求項20の記載を直接的又は間接的に引用する請求項21~59も同様に訂正する)。
6 訂正事項6
特許請求の範囲の請求項21に「前記金属塩溶液が、1mol/l~10mol/lの濃度で提供される、請求項16~20のいずれか一項に記載の方法。」と記載されているのを「前記金属塩溶液が、1mol/l~10mol/lの濃度で提供される、請求項16、17及び19~20のいずれか一項に記載の方法。」と訂正する(請求項21の記載を直接的又は間接的に引用する請求項22~59も同様に訂正する)。
7 訂正事項7
特許請求の範囲の請求項24に「前記水酸化物溶液が、1mol/l~10mol/lの濃度で提供される、請求項16~23のいずれか一項に記載の方法。」と記載されているのを「前記水酸化物溶液が、1mol/l~10mol/lの濃度で提供される、請求項16、17及び19~23のいずれか一項に記載の方法。」と訂正する(請求項24の記載を直接的又は間接的に引用する請求項25~59も同様に訂正する)。
8 訂正事項8
特許請求の範囲の請求項27に「工程(b)が、溶媒体中で前記溶液を混合することによって行われる、請求項16~26のいずれか一項に記載の方法。」と記載されているのを「工程(b)が、溶媒体中で前記溶液を混合することによって行われる、請求項16、17及び19~26のいずれか一項に記載の方法。」と訂正する(請求項27の記載を直接的又は間接的に引用する請求項28~59も同様に訂正する)。
9 訂正事項9
特許請求の範囲の請求項28に「工程b)が、0~50°Cである実質的に一定の温度で行われる、請求項16~27のいずれか一項に記載の方法。」と記載されているのを「工程b)が、0~50°Cである実質的に一定の温度で行われる、請求項16、17及び19~27のいずれか一項に記載の方法。」と訂正する(請求項28の記載を直接的又は間接的に引用する請求項29~59も同様に訂正する)。
10 訂正事項10
特許請求の範囲の請求項30に「工程(b)が、前記混合溶液を撹拌しながら行われる、請求項16~29のいずれか一項に記載の方法。」と記載されているのを「工程(b)が、前記混合溶液を撹拌しながら行われる、請求項16、17及び19~29のいずれか一項に記載の方法。」と訂正する(請求項30の記載を直接的又は間接的に引用する請求項31~59も同様に訂正する)。
11 訂正事項11
特許請求の範囲の請求項32に「工程(b)中に形成された前記沈殿物が、5μm~20μmの平均最長寸法を有する粒子を含む、請求項16~31のいずれか一項に記載の方法。」と記載されているのを「工程(b)中に形成された前記沈殿物が、5μm~20μmの平均最長寸法を有する粒子を含む、請求項16、17及び19~31のいずれか一項に記載の方法。」と訂正する(請求項32の記載を直接的又は間接的に引用する請求項33~59も同様に訂正する)。
12 訂正事項12
特許請求の範囲の請求項35に「工程(c)が、金属水酸化物沈殿物のスラリーから液体を除去して、湿潤ケーキを生成することを含む、請求項16~34のいずれか一項に記載の方法。」と記載されているのを「工程(c)が、金属水酸化物沈殿物のスラリーから液体を除去して、湿潤ケーキを生成することを含む、請求項16、17及び19~34のいずれか一項に記載の方法。」と訂正する(請求項35の記載を直接的又は間接的に引用する請求項36~59も同様に訂正する)。
13 訂正事項13
特許請求の範囲の請求項44に「工程(d)が、前記金属水酸化物を焼成する工程を含む、請求項16~43のいずれか一項に記載の方法。」と記載されているのを「工程(d)が、前記金属水酸化物を焼成する工程を含む、請求項16、17及び19~43のいずれか一項に記載の方法。」と訂正する(請求項44の記載を直接的又は間接的に引用する請求項45~59も同様に訂正する)。
14 訂正事項14
特許請求の範囲の請求項46に「前記焼成工程が、前記金属水酸化物を200℃~550℃の温度に加熱することを含む、請求項16~45のいずれか一項に記載の方法。」と記載されているのを「前記焼成工程が、前記金属水酸化物を200℃~550℃の温度に加熱することを含む、請求項16、17及び19~45のいずれか一項に記載の方法。」と訂正する(請求項46の記載を直接的又は間接的に引用する請求項47~59も同様に訂正する)。
15 訂正事項15
特許請求の範囲の請求項49に「前記焼成工程が、15%未満のTGA強熱減量(LOI)を有する触媒を生成するのに十分な時間にわたって行われる、請求項16~48のいずれか一項に記載の方法。」と記載されているのを「前記焼成工程が、15%未満のTGA強熱減量(LOI)を有する触媒を生成するのに十分な時間にわたって行われる、請求項16、17及び19~48のいずれか一項に記載の方法。」と訂正する(請求項46の記載を直接的又は間接的に引用する請求項50~59も同様に訂正する)。
16 訂正事項16
特許請求の範囲の請求項52に「前記焼成金属酸化物とグラファイトとを混合して、0.1重量%~10重量%のグラファイトを含む触媒組成物を提供することをさらに含む、請求項16~28のいずれか一項に記載の方法。」と記載されているのを「前記焼成金属酸化物とグラファイトとを混合して、0.1重量%~10重量%のグラファイトを含む触媒組成物を提供することをさらに含む、請求項16、17及び19~28のいずれか一項に記載の方法。」と訂正する(請求項52の記載を直接的又は間接的に引用する請求項53~59も同様に訂正する)。
17 訂正事項17
特許請求の範囲の請求項53に「前記焼成金属酸化物が押圧されて触媒ペレットを形成する、請求項16~52のいずれか一項に記載の方法。」と記載されているのを「前記焼成金属酸化物が押圧されて触媒ペレットを形成する、請求項16、17及び19~52のいずれか一項に記載の方法。」と訂正する。
第4 当審の判断
1 一群の請求項について
本件訂正前の請求項2~76は、訂正前の請求項1を直接的又は間接的に引用するものであるから、本件訂正前の請求項1~76は一群の請求項であり、訂正事項1~17は、当該一群の請求項について請求されているものであるから、特許法第126条第3項の規定に適合するものである。
2 訂正事項1について
(1)訂正の目的について
訂正事項1は、本件訂正前の特許請求の範囲の請求項1において、選択肢として「前記少なくとも1種の追加の金属がZr、Nb、Mo、In、Zn、Mg、Al、Fe、Ni、Cu、およびそれらの混合物から選択される」と記載されているものから、「Al」を削除する訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2)新規事項について
訂正事項1は、上記(1)で指摘したとおり、選択肢の一部を削除するものであるから、本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件特許明細書等」という。)に記載した事項の範囲内においてなされたものである。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。
(3)特許請求の範囲の実質的拡張又は変更について
訂正事項1は、上記(1)で指摘したとおり、選択肢の一部を削除するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではない。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。
(4)独立特許要件について
本件訂正前の特許請求の範囲の請求項1に係る発明は拒絶理由を発見しないものとして特許査定されたものであり、そして、上記(1)で指摘したとおり、訂正事項1に係る訂正は、請求項1において選択肢の一部を削除するものであるから、新たな拒絶理由が生じるものではなく、本件訂正後の特許請求の範囲の請求項1に係る発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるといえる。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。
なお、上記特許査定に至るまでに提示されなかったものではあるが、当審において、本件訂正後の特許請求の範囲の請求項1に係る発明について、以下の文献1、2を発見したので、ここで言及しておく。
文献1:ロシア国登録特許第2402378号明細書
文献2:米国特許出願公開第2009/0118554号明細書
文献1にはCr、Znを含む触媒が、文献2にはCr、Cuを含む触媒がそれぞれ示されているが、これらの触媒について、N2吸着圧入法によって測定される平均細孔直径が0.4cm3/g以上であることや、N2 BET吸着圧入法によって測定される平均細孔直径が90Å以上であることは、いずれの文献にも示されておらず、また、これらの事項が技術常識から明らかであるとする証拠も見当たらないから、本件訂正後の特許請求の範囲の請求項1に係る発明は、これらの文献に記載の発明に対して新規性、進歩性を有するといえる。
(5)まとめ
上記(1)~(4)で示したとおり、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであって、かつ、同条第5項から第7項までの規定に適合するものである。
3 訂正事項2について
(1)訂正の目的について
訂正事項2は、本件訂正前の特許請求の範囲の請求項16で「a)金属塩溶液および水酸化物溶液を調製する工程」と示されていた金属塩溶液について、本件訂正前の特許請求の範囲の請求項18の「前記金属塩が、硝酸塩を含む、請求項16に記載の方法。」との記載に基づき、「前記金属塩が、硝酸塩を含む」と、金属塩を硝酸塩に減縮する訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2)新規事項について
訂正事項2は、上記(1)で指摘したとおり、請求項16における「金属塩」を、請求項16を引用する請求項18に記載されていた「硝酸塩」に減縮するものであるから、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてなされたものである。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。
(3)特許請求の範囲の実質的拡張又は変更について
訂正事項2は、上記(1)で指摘したとおり、請求項16における「金属塩」を、請求項16を引用する請求項18に記載されていた「硝酸塩」に減縮するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではない。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。
(4)独立特許要件について
本件訂正前の特許請求の範囲の請求項16に係る発明は拒絶理由を発見しないものとして特許査定されたものであり、そして、上記(1)で指摘したとおり、訂正事項2に係る訂正は、請求項16における「金属塩」を、請求項16を引用する請求項18に記載されていた「硝酸塩」に減縮するものであるから、新たな拒絶理由が生じるものではなく、本件訂正後の特許請求の範囲の請求項16に係る発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるといえる。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。
なお、上記2(4)のなお書きの文献に対しては、本件訂正後の請求項16に係る発明は請求項1を直接的又は間接的に引用するものであるから、同様の判断となる。
(5)まとめ
上記(1)~(4)で示したとおり、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであって、かつ、同条第5項から第7項までの規定に適合するものである。
4 訂正事項3について
(1)訂正の目的について
訂正事項3は、本件訂正前の特許請求の範囲の請求項18を削除する訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2)新規事項について
訂正事項3は、請求項18を削除するものであるから、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてなされたものである。
したがって、訂正事項3は、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。
(3)特許請求の範囲の実質的拡張又は変更について
訂正事項3は、請求項18を削除するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではない。
したがって、訂正事項3は、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。
(4)独立特許要件について
訂正事項3は、請求項18を削除するものであり、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。
(5)まとめ
上記(1)~(4)で示したとおり、訂正事項3は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであって、かつ、同条第5項から第7項までの規定に適合するものである。
なお、本件訂正後の請求項18を別の訂正単位とする求めはされていない。
5 訂正事項4について
(1)訂正の目的について
訂正事項4は、本件訂正前の請求項19が、本件訂正前の請求項16を引用する請求項18を引用していたところ、請求項18が上記第3の3で記載したとおり削除され、その本件訂正前の請求項18の特定事項が上記第3の2で記載したとおり請求項16において特定されたため、その本件訂正後の請求項16を引用するものとした訂正であることから、特許法126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(2)新規事項について
訂正事項4は、上記(1)で指摘したとおり、請求項18の記載を引用する請求項19の記載を、本件訂正前の請求項18に対応する本件訂正後の請求項16を引用するものとした訂正であるから、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてなされたものである。
したがって、訂正事項4は、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。
(3)特許請求の範囲の実質的拡張又は変更について
訂正事項4は、上記(1)で指摘したとおり、請求項18の記載を引用する請求項19の記載を、本件訂正前の請求項18に対応する本件訂正後の請求項16を引用するものとした訂正であるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではない。
したがって、訂正事項4は、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。
(4)まとめ
上記(1)~(3)で示したとおり、訂正事項4は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであって、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
6 訂正事項5~17について
(1)訂正の目的について
訂正事項5~17は、上記第3の3で記載した請求項18を削除する訂正に対応して、引用する請求項の記載から当該請求項18を削除する訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2)新規事項について
訂正事項5~17は、引用する請求項の記載から請求項18を削除する訂正であるから、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてなされたものである。
したがって、訂正事項5~17は、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。
(3)特許請求の範囲の実質的拡張又は変更について
訂正事項5~17は、引用する請求項の記載から請求項18を削除する訂正であるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではない。
したがって、訂正事項5~17は、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。
(4)独立特許要件について
本件訂正前の特許請求の範囲の請求項20、21、24、27、28、30、32、35、44、46、49、52、53に係る発明は拒絶理由を発見しないものとして特許査定されたものであり、そして、上記(1)で指摘したとおり、訂正事項5~17は、引用する請求項の記載から請求項18を削除する訂正であるから、新たな拒絶理由が生じるものではなく、本件訂正後の特許請求の範囲の請求項20、21、24、27、28、30、32、35、44、46、49、52、53に係る発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるといえる。
したがって、訂正事項5~17は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。
なお、上記2(4)のなお書きの文献に対しては、本件訂正後の請求項20、21、24、27、28、30、32、35、44、46、49、52、53に係る発明は請求項1を間接的に引用するものであるから、同様の判断となる。
(5)まとめ
上記(1)~(4)で示したとおり、訂正事項5~17は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであって、かつ、同条第5項から第7項までの規定に適合するものである。
第5 むすび
以上のとおり、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号又は第3号に掲げる事項を目的とするものであって、かつ、同条第5項から第7項までの規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
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