商標取消審判
2022-300588
ミミ
- 審判番号
- 2022-300588
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2016-107106
- 登録番号
- 5948779
- 請求日
- 2022年06月24日
- 審決日
- 2023年07月04日
- 公報発行日
- 2023年12月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】ブリウィット トレーディング カンパニー リミテッド
- 【請求人代理人】大上 寛
- 【被請求人】ミミワークス 株式会社
- 【被請求人代理人】辻田 朋子
- 【被請求人代理人】下田 一徳
- 【被請求人代理人】樋口 頼子
- 【被請求人代理人】中川 慶太
- 審判長/審判官
- 審判長 旦 克昌
- 審判官 大森 友子
- 審判官 小林 裕子
- 分類
- T131 .1 -Y (W09)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第2条第3項第8号、商標法第50条第1項、商標法第2条第3項第1号、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第5948779号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第5948779号商標(以下「本件商標」という。)は、「mimi」の文字を標準文字で表してなり、平成28年10月3日に登録出願、第9類「アプリケーションソフトウェア,電子計算機用プログラム,電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、同29年5月26日に設定登録されたものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、令和4年7月11日である。
なお、本件審判の請求の登録前3年以内の期間である令和元年7月11日から同4年7月10日までを、以下「要証期間」という。
第2 請求人の主張
請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は、被請求人の負担とする、との審決を求め、審判請求書において、その理由を要旨次のように述べ、甲第1号証を提出した。
本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取消されるべきものである。
なお、請求人は、被請求人提出の審判事件答弁書に対して、何ら弁駁していない。
第3 被請求人の主張
被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を審判事件答弁書において要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第14号証を提出した。
1 答弁の理由
商標権者(被請求人)は、本件商標をその指定商品(以下「本件指定商品」という。)について、2016年(平成28年)10月26日から現在まで継続して使用しているので、本件商標の商標登録は取り消されるべきではない。
(1)商標権者について
商標権者は、アプリケーションの開発及び販売を事業内容とし(乙1)、2016年(平成28年)7月22日に設立登記した法人である。
(2)本件商標の使用について(乙2~乙13)
商標権者は、本件商標を本件指定商品に付して2016年(平成28年)10月26日から現在まで継続して使用している。なお、商標権者は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標「MIMI」をあわせて使用しているが、「本件商標」の表記にて統一する。
まず、商標権者は、法人設立後、本件商標を名称とした紙の名刺を使わないプロフィール交換用アプリケーションソフトウェア(乙2、以下「本件アプリ」という。)について2016年(平成28年)10月26日にリリースしている(乙3)。また、本件アプリは、アップデートを重ねながらAppStoreでは2017年(平成29年)12月13日に最新版が公開されている(乙3)。また、GooglePlayでは、2017年(平成29年)3月30日に最新版が公開されている(乙4)。また、乙第4号証にて確認できるように本件アプリの画面上に本件商標が付されている。さらに、AppStore及びGooglePlayのいずれも商標権者が運営するホームページからアクセス可能である(乙5)。なお、現在OSのアップデートに対応させるためのバージョンアップを行う関係で本件アプリのダウンロードを一時的に中断しているが、バージョンアップ完了後これまで同様にダウンロードを再開する予定である。
また、2019年(令和元年)10月25日に日刊工業新聞社より「第32回中小企業優秀新技術・新製品賞応募のご案内」のメールを頂き(乙6)、実際に2019年(令和元年)11月29日に本件商標を名称としたアプリケーションソフトウェアについて応募を行っている(乙7)。提出した応募用紙には、2019年(令和元年)11月29日時点での代表的な販売チャネルとして「アップストア、google Playからのダウンロード。」との記載がある(乙8)。
さらに、2021年(令和3年)9月24日には、AppStoreでの本件アプリの提供に関し、Apple製品や便利なガジェット関連の情報、アプリやWeb関連情報をまとめたメディアの編集部の方から、商標権者の提供するアプリケーションソフトウェアについて取材の依頼をメールにて受けている(乙9)。
よって、2016年(平成28年)10月26日に本件アプリをリリースし、その後2019年(令和元年)11月29日時点での本件アプリの代表的な販売チャネルとして「アップストア、google Playからのダウンロード。」が存在し、さらに2021年(令和3年)9月24日に第三者から本件アプリについての取材の依頼を受けていることから、これらの時点で商標権者が日本国内において本件指定商品又はその包装に本件商標を付して電気通信回線を通じて提供していたといえる(商標法第2条第3項第1号及び第2号)。
また、本件アプリの事業を行うにあたり、商標権者は、少なくとも自己の運営するホームページにて本件アプリに本件商標を使用し商品の広告を電磁的方法により提供(商標法第2条第3項第8号)している(乙2)。
該ホームページは、少なくとも直近2021年(令和3年)12月13日、2022年(令和4年)1月31日及び2022年(令和4年)3月8日時点において非営利団体インターネットアーカイブのウェイバックマシンに保存されているため(乙10)、要証期間に商標権者が日本国内において本件商標の使用を行っていたことが確認できる。なお、商標権者は現在においても自己の運営するホームページにて継続して本件商標を使用(商標法第2条第3項第8号)している。
また、該ホームページにリンクしている(乙11)本件アプリの紹介動画も2016年(平成28年)10月26日から現在まで公開しており(乙12)、ここにおいても本件商標の使用(商標法第2条第3項第8号)を行っていることが分かる。該解説動画は、2016年(平成28年)10月26日に外部のホームページ制作会社に依頼し自己の運営するホームページヘの掲載作業を行ってもらっており(乙13)、さらに非営利団体インターネットアーカイブのウェイバックマシンにおいて少なくとも直近2022年(令和4年)2月19日に動画ページが存在していたことが確認できる(乙14)。
よって、商標権者は、日本国内において少なくとも直近2022年(令和4年)3月8日時点にて、自己の運営するホームページにて該アプリケーションソフトウェアに本件商標を使用し、商品の広告を電磁的方法により提供(商標法第2条第3項第8号)している。
さらに、商標権者は、日本国内において少なくとも直近2022年(令和4年)2月19日に、自己の運営するホームページに掲載し使用している動画にて、本件アプリに本件商標を使用し、商品の広告を電磁的方法により提供(商標法第2条第3項第8号)している。
第4 当審の判断
1 被請求人の主張及び同人の提出に係る証拠によれば、以下のとおりである。
(1)商標権者(被請求人)は、アプリケーションの開発及び販売を事業内容とする法人である(乙1)。
(2)「AppAdvice」のウェブサイトにおいて、「mimiプロフィール交換アプリ」と称する、プロフィール交換用のアプリケーションソフトウェア(以下「使用商品」という。)が、商標権者(MimiWorks.Co.,Ltd.)によるものとして紹介されている(乙3)。
(3)商標権者のホームページ(以下「本件ウェブページ」という。)において、「MIMIの特徴」(以下「使用商標」という。)の記載の下、「紙の名刺が不要のプロフィール交換アプリです」、「アドレス帳に自動登録。手入力が不要です。」等の記載がある(乙2)。
(4)2022年3月8日に、本件ウェブページがインターネットアーカイブに格納された(乙10)。
2 判断
(1)使用商標について
本件商標は、「mimi」の文字を標準文字で表してなるものである。
そして、使用商標は、「MIMIの特徴」の文字よりなるところ、構成中の「の特徴」の文字は「MIMI(という商品)」を説明する文字であって、識別標識として機能しないか又は極めて弱いというべきである。
そうすると、使用商標の構成中、自他商品を識別する標識として機能する部分は「MIMI」の文字部分にあるというべきである。そして、当該「MIMI」の文字は、本件商標とは大文字と小文字の差異を有するものの、つづりを同一にするものであるから、本件商標と社会通念上同一と認められる。
してみれば、当該文字に商品を説明する文字を付加した使用商標も本件商標と社会通念上同一の商標と認められる。
(2)使用商品について
使用商品である「プロフィール交換用のアプリケーションソフトウェア」は、本件商標の指定商品(取消に係る請求商品)である「アプリケーションソフトウェア,電子計算機用プログラム,電子応用機械器具及びその部品」に含まれるものである。
(3)使用時期について
上記1(3)及び(4)によれば、商標権者は、要証期間内である2022年3月8日に、使用商標が表示された本件ウェブページを電磁的方法により提供したものと認められる。
(4)使用者について
上記1(1)によれば、商標権者が、アプリケーションの開発及び販売を事業内容とする法人であること、商標権者は、使用商標を表示したウェブページを提供していることから、使用商標の使用者は、商標権者であると認められる。
(5)使用行為について
本件ウェブページの「MIMIの特徴」(使用商標)以下の記載は使用商品の機能と一致するものであるから、本件ウェブページに係る商品は使用商品であると認められる。
そうすると、商標権者は、本件ウェブページにおいて、使用商品について、使用商標を表示して広告を行ったものと推認して差し支えない。
また、当該広告は日本語で記載されているから、その使用は日本国内であること明らかである。
(6)小括
上記(1)ないし(5)によれば、商標権者は、要証期間内に、日本国内において、本件商標の指定商品の範ちゅうに含まれる商品に関する広告を内容とする情報が掲載されたウェブページに、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を表示していたと認められる。
商標権者による上記行為は、商標法第2条第3項第8号の「商品に関する広告を内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為」に該当する。
3 まとめ
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者がその請求に係る指定商品について本件商標の使用をしていることを証明したといえる。
したがって、本件商標の登録は、その請求に係る指定商品について、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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