商標取消審判
2022-300436
レオン
- 審判番号
- 2022-300436
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願1986-086768
- 登録番号
- 2514603
- 請求日
- 2022年05月17日
- 審決日
- 2023年04月19日
- 公報発行日
- 2023年09月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】レオン ラブス エルティーディー
- 【請求人代理人】小林 浩
- 【請求人代理人】岡田 貴子
- 【請求人代理人】瀧澤 文
- 【被請求人】レオン自動機 株式会社
- 【被請求人代理人】田中 伸一郎
- 【被請求人代理人】中村 稔
- 【被請求人代理人】井滝 裕敬
- 【被請求人代理人】▲吉▼田 和彦
- 【被請求人代理人】藤倉 大作
- 【被請求人代理人】相良 由里子
- 【被請求人代理人】松下 友哉
- 審判長/審判官
- 審判長 小松 里美
- 審判官 大山 健
- 審判官 小林 裕子
- 分類
- T132 .1 -Y (109)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条第1項、商標法第2条第3項第8号、商標法第50条、商標法第50条第2項、商標法第38条第5項、商標法第2条第3項第2号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第2514603号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第2514603号商標(以下「本件商標」という。)は、「レオン」の片仮名を横書きしてなり、昭和61年8月20日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年3月31日に設定登録され、同15年3月11日に商標権の存続期間の更新登録がされ、その後、同16年9月1日に、指定商品を第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具」及び第11類「家庭用電熱用品類」とする指定商品の書換登録がされ、同24年10月9日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
なお、本件審判請求の登録日は、令和4年6月3日である。
また、本件審判において、商標法第50条第2項に規定する「その審判の請求の登録前3年以内」とは、令和元年(2019年)6月3日ないし同4年(2022年)6月2日である(以下「要証期間」という。)。
第2 請求人の主張
請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定商品中、第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品中、第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具」(以下「本件審判請求に係る指定商品」という。)について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
2 答弁に対する弁駁
請求人は、被請求人提出の審判事件答弁書に対して、何ら弁駁していない。
第3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第12号証を提出した。
1 本件商標の使用事実
(1)使用証拠
被請求人は、本件商標が「プログラマブル表示器」に使用されたことを示すため、以下の証拠を提出する。
ア 「プログラマブル表示器」の内容を説明するフリー百科事典「Wikipedia」のプリンアウト(乙1)
乙第1号証によれば、「プログラマブル表示器」は「主に産業用やファクトリーオートメーション(FA)用の機械製造やプラントなどの生産ラインにおける機械や設備をコントロールするコンピュータ機能を有する表示・操作端末である」と定義付けられていることがうかがえる。
イ 「プログラマブル表示器」である「PCグラフィックソウサパネルPFXGP4401TADRRAG(M105762)」及び「PCグラフィックソウサパネルPFXGP4401TADRRAJ(M105761)」の2016年1月7日付け作成の部品図(乙2)
乙第2号証は、被請求人が販売する「プログラマブル表示器」の形態や構造等を示したものである。
ウ 被請求人の求めに応じ、株式会社デジタル(現シュナイダーエレクトリックホールディングス株式会社)が製造し、被請求人に納入した型式番号「PFXGP4401TADRRAJ」及び「PFXGP4401TADRRAG」に係る「プログラマブル表示器」の2016年1月18日付け作成の納入仕様書及びこの納入仕様書を作成したシュナイダーエレクトリックホールディングス株式会社による2022年7月7日付け証明書(乙3)
被請求人は、株式会社デジタル(現シュナイダーエレクトリックホールディングス株式会社)に独自仕様の「プログラマブル表示器」の製造を委託したところ、乙第3号証は当該製品の独自仕様を記載した納入仕様書である。納入仕様書(乙3の10葉目)には、手描き調で表した「RHEON」の標章が使用されていることがうかがえる。また、証明書は、シュナイダーエレクトリックホールディングス株式会社が、前記納入仕様書を同社が2016年1月18日に作成したことを示すものである。
エ 株式会社デジタル(現シュナイダーエレクトリックホールディングス株式会社)が製造販売する型式番号「PFXGP4401TADR」に係る「プログラマブル表示器」の仕様を示した同社ウェブページのプリントアウト(乙4)
乙第4号証によれば、型式番号「PFXGP4401TADR」はプログラマブル表示器の一種であることが記載されているところ、納入仕様書(乙3の7葉目)には、「本仕様書は、弊社標準品である7.5”リアマウントモデル「PFXGP4401TADR」をベースに開発した・・・」と同一の型式番号が記載されていることから、被請求人が販売する商品が「プログラマブル表示器」であることを示すものである。
オ 被請求人が、株式会社プロシスタスに型式番号「M105761(機器メーカー型式:「PFXGP4401TADRRAJ」)」に係る「プログラマブル表示器」を販売した際に発行した同社宛の以下の取引書類:
・2020年3月31日付け見積書(乙5)
・受渡場所である「わらべや日洋株式会社 デザート工場」に「M105761(機器メーカー型式:「PFXGP4401TADRRAJ」)」に係る「プログラマブル表示器」を納品した際に発行した2020年4月1日付け納品書の控え(乙6)
・令和2年4月30日締切分の請求書(乙7)
これら証拠は、株式会社プロシスタスから被請求人に対して「M105761(機器メーカー型式:「PFXGP4401TADRRAJ」)」に係る「プログラマブル表示器」の購入の打診があった際に発行した見積書の写し、同商品の売買契約成立後、納品の際に発行した納品書の写し及び代金請求の際に発行した請求書である。
このうち、見積書の被請求人の名称が記載された箇所の直上に「RHEON」の標章が、及び納品書の項目記載欄の背景に薄く「RHEON」の標章がそれぞれ使用されている。乙第5号証ないし乙第7号証が、株式会社プロシスタスとの前記型式の「プログラマブル表示器」の販売に係る同一の取引において作成、頒布されたものであることは、同一の型式番号が乙第2号証に係る部品図、乙第3号証に係る納入仕様書、乙第5号証に係る見積書及び乙第6号証に係る納品書において記載されていること、当該納品書記載の伝票番号と同一の伝票番号が乙第7号証に係る請求書に記載されていることからも明らかである。
カ 被請求人が、ヤオコーデリカ・生鮮センターに販売した「M105761(機器メーカー型式:「PFXGP4401TADRRAJ」)」に係る「プログラマブル表示器」を販売した際に発行した同社宛の以下の取引書類:
・2020年1月6日付け見積書(乙8)
・「プログラマブル表示器」を納品した際に発行した2020年7月9日付け納品書の控え(乙9)
・令和2年7月31日締切分の請求書の控え(乙10)
これら証拠は、ヤオコーデリカ・生鮮センターから被請求人に対して型式番号「M105761(機器メーカー型式:「PFXGP4401TADRRAJ」)」に係る「プログラマブル表示器」の購入の打診があり、同商品の売買契約成立後、納品の際に発行した納品書の写し及び代金請求の際に発行した請求書の控えである。
このうち、見積書の被請求人の名称が記載された箇所の直上に「RHEON」の標章が、及び納品書の項目記載欄の背景に薄く「RHEON」の標章がそれぞれ使用されている。
これらが、ヤオコーデリカ・生鮮センターとの「プログラマブル表示器」の販売に係る同一の取引において作成、頒布されたものであることは、同一の型式番号が部品図(乙2)、納入仕様書(乙3)、見積書(乙8)及び納品書(乙9)において記載されていること、当該納品書(乙9)の伝票番号と同一の伝票番号が請求書(乙10)に記載されていることからも明らかである。
キ 「プログラマブル表示器」が類似群コード「11C01」に属する商品であることを示す商標登録第4471837号の公報(乙11)
商標登録第4471837号は、その指定商品を「パネルコンピューター装置,プログラマブル表示器その他の電子応用機械器具」とするところ、前記公報に記載された類似群は「11C01」のみであるから、「プログラマブル表示器」は類似群「11C01」に属する商品であることを示すものである。
ク 「プログラマブル表示器」の用途等の内容を端的に表した「機械用の電子制御装置」が第9類の「電子応用機械器具及びその部品」の範ちゅうに属する商品であることを示した「J-Platpat」の「商品役務名検索」のプリントアウト(乙12)
「プログラマブル表示器」の用途等の内容を端的に表した「機械用の電子制御装置」が第9類「電子応用機械器具及びその部品」の範ちゅうに属する商品であると特許庁により取り扱われていることを示すものである。
(2)使用商標
被請求人が提出した、乙第3号証、乙第5号証、乙第6号証、乙第8号証及び乙第9号証に表示されている「RHEON」の商標(以下「RHEON商標」という。)は手描き調に表してなり、本件商標とはその構成が異なるものの、見積書には手描き調に表した「RHEON」の欧文字と被請求人の名称である「レオン自動機株式会社」の標章とが近接して併記されていることからすれば、需要者は容易に、当該「RHEON」が被請求人の名称中の「レオン」の語を欧文字で表したものであると理解できる。この理解に基づけば、本件商標及びRHEON商標から生じる観念はいずれも被請求人名称である「レオン自動機株式会社」と共通する。そうすると、RHEON商標は、商標法第38条第5項に社会通念上同一の商標として規定される「片仮名及びローマ字の文字の表示を相互に変更するものであって同一の称呼及び観念を生ずる商標」に該当することは明らかである。
(3)使用商品
乙第2号証ないし乙第4号証から明らかなとおり、本件商標は「プログラマブル表示器」に使用されているものであるところ、乙第11号証のとおり、この商品は「電子応用機械器具」の範ちゅうに属する商品であると、特許庁において認定された事実がある。
また、「プログラマブル表示器」は、乙第1号証において「主に産業用やファクトリーオートメーション(FA)用の機械製造やプラントなどの生産ラインにおける機械や設備をコントロールするコンピュータ機能を有する表示・操作端末である」と説明されていることからすれば、その用途は「機械器具の電子的手段を用いた操作・制御」にあるといえる。
そうすると、「プログラマブル表示器」は特許庁データベース「商品・役務名検索」に掲載されている「機械用の電子制御装置」と極めて近い商品又はこの商品表示に包含される商品であるともいうことができる。
そうすると、被請求人が販売する「プログラマブル表示器」は、「電子応用機械器具及びその部品」(類似群コード:11C01)の範ちゅうに含まれる商品といえる。
なお、類似群コード「11C01」は「電子応用機械器具及びその部品」であるところ、本件商標の指定商品の表示は「電子応用機械器具」であり「及びその部品」の語を有していないが、前記した「プログラマブル表示器」及び「機械用の電子制御装置」はいずれも機械器具であるところ、これら商品が「電子管」、「半導体素子」、「電子回路(「電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路」を除く。)」、「電子計算機用プログラム」の範ちゅうに含まれる商品ではなく、「電子応用機械器具」の範ちゅうに属する商品であることは明らかである。乙第11号証において「プログラマブル表示器及びその他の電子応用機械器具」の商品表示が認められている事実が何よりの証左である。
(4)商標権者による使用行為
乙第5号証ないし乙第10号証のとおり、被請求人は、RHEON商標が付された「プログラマブル表示器」を株式会社プロシスタス及びヤオコーデリカ・生鮮センターに販売行為により譲渡し、引き渡した事実がある。
この行為は商標法第2条第3項第2号の「商品に標章を付したものを譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示」する行為に該当する。
さらに「プログラマブル表示器」を株式会社プロシスタス及びヤオコーデリカ・生鮮センターに販売の際に発行する見積書及び納品書は商品の売買取引において発行され、取引相手に交付される書類である以上、RHEON商標をこれら書類に使用する行為は、商標法第2条第3項第8号の「商品に関する取引書類に標章を付して展示し、若しくは頒布する行為」に該当する。
(5)継続使用
乙各号証のとおり、商標権者は、要証期間に少なくとも2度にわたり「プログラマブル表示器」を販売した実績がある。よって、商標法第50条1項にいう「継続して」の要件も具備している。
(6)使用時期及び使用場所
乙第5号証ないし乙第10号証に係る見積書、納品書及び請求書に記載された日付はいずれも、要証期間のものであることは明らかである。
また、被請求人と株式会社プロシスタス及びヤオコーデリカ・生鮮センターとの間に行われた「プログラマブル表示器」の売買は日本国内で行われたことは明らかである。
(7)使用者
本件商標は被請求人である商標権者自身により使用されたものであることは明らかである。
(8)小括
以上より、要証期間において、本件商標の商標権者が我が国で、本件商標と社会通念上同一の商標を、第9類「電子応用機械器具」の範ちゅうに属する「プログラマブル表示器」について使用していたことは明らかである。
2 結論
以上より、要証期間に、本件商標と社会通念上同一の商標が、我が国で商標権者によって、本件審判請求に係る指定商品に属する「プログラマブル表示器」について使用されていた事実が証明される。
よって、被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、との審決を求める。
第4 当審の判断
1 被請求人提出の乙各号証及び同人の主張によれば、次のことが認められる。
(1)商標権者と株式会社プロシスタスとの取引書類(乙5~乙7)
ア 見積書(乙5)
乙第5号証は、商標権者が2020年3月31日付けで株式会社プロシスタス(以下「プロシスタス社」という。)に宛てて作成した見積書(No.TKD58-1497)である。
当該見積書には、別掲のとおり、右上に多少図案化した「RHEON」の文字とその直下に「レオン自動機株式会社」の文字が記載され、押印がされている。
また、上記見積書の「品名」「型式」「数量」「単価」「金額」の項目からなる表には、「火星人CN580型/1066号機/操作パネル」のタイトルの下、順に「品名 PCグラフィックソウサパネル PFXGP4401TADRRAJ デジタル」「型式 M105761」「数量 1」「単価 90,100」の記載、「金額」の欄には「90,100」の記載があり、それに「梱包送料 1,100」を加えた「小計金額 91,200」、さらに「消費税額等(10%) 9,120」を加えた「合計金額」として「100,320」の記載がある。
さらに、備考欄に「わらべや日洋(株)デザート工場」より依頼があった「火星人CN580型/1066号機/操作パネル」の部品代のみの見積である旨記載がある。
イ 納品書(乙6)
乙第6号証は、商標権者が2020年4月1日付けでわらべや日洋(株)デザート工場に宛てて作成した納品書の控え(No.727277)である。
当該納品書には、「品番」「品名」「数量」「単価」「金額」「合計」などの項目からなる表があって、その表の項目に記載された内容は上記アの見積書にある表の記載と一致する。
また、「見積書No.TKD58-1497の通りです」の記載がある。
ウ 請求書(乙7)
乙第7号証は、商標権者が令和2年(2020年)4月30日締切分としてプロシスタス社(わらべや日洋(株)デザート工場分)に宛てて作成した請求書(控)である。
当該請求書(乙7)には、「伝票日付」「伝票番号」「商品名」「数量」「単価」「御購入額」「弊社売上高」などの項目からなる表があって、そのうち伝票番号が「727277」の欄に記載された内容は上記アの見積書及び上記イの納品書にある表の記載と一致する。
(2)商標権者とヤオコーデリカ・生鮮センターとの取引書類(乙8~乙10)
ア 見積書(乙8)
乙第8号証は、商標権者が2020年1月6日付けでヤオコーデリカ・生鮮センターに宛てて作成した見積書(No.MSD58-2313)である。
当該見積書には、別掲のとおり、右上に多少図案化した「RHEON」の文字とその直下に「レオン自動機株式会社」の文字が表示され、押印がされている。
また、上記見積書の「品名」「型式」「数量」「単価」「金額」の項目からなる表には、「【WN155型2列火星人ライン推奨スペアパーツ】」のタイトルの下、「部品代(WN155#130,AC201#33)(別紙明細) 2,602,280」の記載、及び梱包送料と消費税額等を加えた合計金額として「2,869,108」の記載がある。
さらに、備考欄に「*御社向けWN155#133,AC201#33推奨スペアパーツリストとなります。」の記載がある。
別紙明細には、「部品代(WN155#130,AC201#33)」のタイトルの下、9項目のうちの「電装部品(WD262952)」の項に、「品名 PCグラフィックソウサパネル PFXGP4401TADRRAJ デジタル」「型式 M105761」「数量 1」「単価 90,100」「金額 90,100」の記載、及び小計金額として「2,602,280」の記載がある。
イ 納品書(乙9)
乙第9号証は、商標権者が2020年7月9日付けでヤオコーデリカ・生鮮センターに宛てて作成した納品書の控え(No.734295)である。
当該納品書には、「品番」「品名」「数量」「単価」「金額」などの項目からなる表があって、順に「品番 M105761」「品名 PCグラフィックソウサパネル PFXGP4401TADRRAJ デジ」「数量 1」「単価 90,100」「金額 90,100」の記載及び運送料及び消費税額等を含んだ「合計金額」として「101,310」の記載がある。
ウ 請求書(乙10)
乙第10号証は、商標権者が令和2年(2020年)7月31日締切分としてヤオコーデリカ・生鮮センターに宛てて作成した請求書(控)である。
当該請求書には、「伝票日付」「伝票番号」「商品名」「数量」「単価」「御購入額」「弊社売上高」からなる表があって、「伝票番号734295」の欄に記載された内容は、上記イの納品書にある表の記載と一致する。
(3)型式がPFXGP4401TADRRAJである商品(乙3、乙4)
ア 証明書及び納入仕様書(乙3)
乙第3号証は、シュナイダーエレクトリックホールディングス株式会社(以下「シュナイダーエレクトリックホールディングス社」という。)の担当者による署名及び押印がある2022年7月7日付け「証明書」であり、シュナイダーエレクトリックホールディングス社が2017年9月1日に吸収合併した株式会社デジタルが、型式番号がPFXGP4401TADRRAJ及びPFXGP4401TADRRAGであるタッチスクリーン型操作パネルの納入仕様書を被請求人からの注文に基づき2016年1月18日に作成したことに相違ない旨が記載され、「納入仕様書」(全13葉)が添付されている。
そして、当該納入仕様書の表紙には、「Pro-face/by Schneider Electric」、「レオン自動機株式会社様」、「納入仕様書」、「製品名称:GP-4401TR-RAJ/GP-4401TR-RAG」、「製品型式:PFXGP4401TADRRAJ/PFXGP4401TADRRAG」、「株式会社 デジタル」の記載がある。
当該仕様書の4葉目には、「1.適用」のタイトルの下、「本仕様書は、弊社標準品である7.5”リアマウントモデル「PFXGP4401TADR」をベースに開発した、レオン自動機株式会社様向け火星人用HMI Terminalの製品仕様を規定するものです。」の記載、及び、「2.概要」のタイトル下に「本製品は弊社標準品7.5”リアマウントモデル「PFXGP4401TADR」をベースに新規開発の火星人取付用フレームとスイッチ基板を組み合わせたカスタム製品となります。・・・基本的な仕様は弊社標準品と同一仕様であり、相違点のみ記述します。・・・」の記載とともに、「国内出荷仕様」として「商品名 GP4401TR-RAJ」「型式 PFXGP4401TADRRAJ」及び「海外出荷仕様」として「商品名 GP4401TR-RAG」「型式 PFXGP4401TADRRAG」の記載がある。
イ シュナイダーエレクトリックホールディングス社のPro-faceブランドの製品情報サイト(乙4)
乙第4号証は、シュナイダーエレクトリックホールディングス社のウェブサイトにおける「Pro-face」の製品情報に関するページ(全10葉)を2022年7月20日に出力したものである。
当該ページの3葉目には、「PFXGP4401TADR|Pro-faceブランドの製品情報サイト」、「Pro-face/by Schneider Electric」、「GP4000Rシリーズ」の記載の下、「PFXGP4401TADR」について、製品基本情報、表示仕様、電気的仕様などの各種仕様、メモリー、外観図・寸法図等の項目ごとに詳細な情報が表記されている。
そのうち、「製品基本情報」の項には「製品カテゴリー プログラマブル表示器(HMI)」、「シリーズ GP4000Rシリーズ」、「型式 PFXGP4401TADR」の記載がある。
(4)上記(1)ないし(3)から、以下の事実を認めることができる。
ア 商標権者は、2020年4月頃、顧客(プロシスタス社)に対し、「PCグラフィックソウサパネル PFXGP4401TADRRAJ」と称する商品を販売した。また、同様に、商標権者は、2020年7月頃、顧客(ヤオコーデリカ・生鮮センター)に対し、「PCグラフィックソウサパネル PFXGP4401TADRRAJ」と称する商品を販売した。
イ 上記アの取引に際し、2020年1月及び3月に商標権者が使用した見積書(乙5、乙8)には、多少図案化した「RHEON」の文字(以下「使用商標」という。)とその直下に「レオン自動機株式会社」の文字が表示されている。
ウ シュナイダーエレクトリックホールディングス社による証明書(乙3)によれば、型式番号が「PFXGP4401TADRRAJ」であるタッチスクリーン型操作パネルは、シュナイダーエレクトリックホールディングス社(株式会社デジタル)が製造、販売する標準品である7.5”リアマウントモデル「PFXGP4401TADR」をベースに、商標権者向けに開発されたものであって、型式が「PFXGP4401TADRRAJ」の商品は、国内出荷仕様のものである。
そして、当該標準品(PFXGP4401TADR)はプログラマブル表示器である(乙4)ことから、上記アの「PCグラフィックソウサパネル PFXGP4401TADRRAJ」と称する商品はプログラマブル表示器(以下「使用商品」という。)であると推認できる。
2 上記1によれば、以下のとおり判断できる。
(1)使用商標について
本件商標は、「レオン」の片仮名を横書きしてなるところ、これより「レオン」の称呼が生じ、特定の観念は生じない。
そして、使用商標は、多少図案化した構成からなるとしても、その図案化の程度からすれば「RHEON」の文字を表したものと容易に認識されるところ、当該文字は、使用商標の直下にある「レオン自動機株式会社」の記載と相まって、「レオン」と称呼されるというのが相当であり、また、辞書等に記載のない造語であるから、特定の観念は生じないものである。
そうすると、本件商標と使用商標は、片仮名及び欧文字の表示を相互に変更するものといえ、同一の称呼を生じ、観念においても異なるものではないから、使用商標は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標である。
(2)使用商品について
使用商品は、「プログラマブル表示器」であり、当該商品は、第9類「電子応用機械器具」の範ちゅうに属する商品である。
(3)使用者、使用時期及び使用行為について
商標権者は、2020年4月頃及び同年7月頃、使用商品を販売したといえ、その取引にあたり、同年1月頃及び3月頃、見積書に使用商標を付したといえる。
そうすると、使用商標の使用者は、商標権者であり、商標権者による使用商標の使用時期は、要証期間である。
また、商標権者が使用商標を付した見積書は、使用商品に関する取引書類といえるものであるから、商標権者は、商品に関する取引書類に使用商標を付して頒布したと認められる。
(4)小括
上記(1)ないし(3)からすれば、本件商標の商標権者は、要証期間に、日本国内において第9類「電子応用機械器具」の範ちゅうに含まれる商品「プログラマブル表示器」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を、取引書類に付して頒布する行為(商標法第2条第3項第8号)により使用したといえる。
3 まとめ
以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が本件審判請求に係る指定商品について、本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)の使用をしていることを証明したといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、本件審判の請求に係る指定商品について、商標法第50条の規定により取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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