2022-021064
ヘッドギアアセンブリおよびヘッドギアを備えたインタフェースアセンブリ
- 審判番号
- 2022-021064
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2021-065189外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2022年12月26日
- 審決日
- 2025年01月16日
- 公報発行日
- 2025年07月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 分類
- P18 .121-WZ (A61M) / P18 .575-WZ (A61M)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第17条の2第6項、特許法第17条の2第5項第2号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 11項目
第1 手続の経緯
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本願は、2015年(平成27年) 9月16日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2014年 9月16日(US)アメリカ合衆国 2014年 9月19日(US)アメリカ合衆国 2014年10月10日(US)アメリカ合衆国 2015年 3月25日(US)アメリカ合衆国 2015年 5月11日(US)アメリカ合衆国 2015年 7月24日(US)アメリカ合衆国 2015年 7月28日(US)アメリカ合衆国)を国際出願日とする出願である特願2017-514904号の一部を令和 3年 4月 7日に新たな特許出願としたものであって、その後の手続の経緯は以下のとおりである。
令和 3年 4月28日提出 手続補正書
令和 3年 8月 4日提出 誤訳訂正書
令和 3年12月 8日付け 拒絶理由通知
令和 4年 6月 1日提出 意見書及び手続補正書
令和 4年 8月31日付け 拒絶査定
令和 4年12月26日提出 審判請求書及び手続補正書
令和 5年 6月15日付け 拒絶理由通知
令和 5年 9月 8日提出 意見書及び手続補正書
令和 5年12月14日付け 拒絶理由通知(最後)
令和 6年 5月29日提出 意見書及び手続補正書
第2 令和 6年 5月29日に提出された手続補正書による手続補正の却下の決定
[補正却下の決定の結論]
令和 6年 5月29日に提出された手続補正書による手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1 本件補正の内容
(1)本件補正後の特許請求の範囲
本件補正により、特許請求の範囲の記載は次のとおり補正された(下線部は、補正箇所を示す。)
【請求項1】
呼吸インターフェース用のヘッドギアアセンブリであって、
第1のストラップと、
第2のストラップと、を備え、
前記第1のストラップ又は前記第2のストラップの少なくとも一方は、
プラスチックコアと、
前記プラスチックコアの全周を囲むテキスタイルケーシングと、を有し、前記コアは、接着剤を使用することなく、テキスタイルケーシングと融合し、恒久的に接着されるように、前記プラスチックコアは前記テキスタイルケーシングと一体に成型されており、前記テキスタイルケーシングは、編みチューブを備え、前記テキスタイルケーシングは、チューブ状で継目がなく、前記テキスタイルケーシングは、前記プラスチックコアの外周全体を取り囲む、ヘッドギアアセンブリ。
【請求項2】
ヘッドギアが曲がりかつ/または折れ曲がるのを可能にする少なくとも1つの可撓性接合部をさらに備える、請求項1に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの可撓性接合部は、前記プラスチックコアの部分の間の間隙を含み、前記テキスタイルケーシングは、前記プラスチックコアの前記部分を接続するように前記ギャップ内に延在している、請求項2に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項4】
前記プラスチックコアの前記部分の間で前記可撓性接合部内に延在する少なくとも1つのブリッジ部分をさらに備える、請求項3に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項5】
前記第2のストラップ、前記第1のストラップ、または、前記第2のストラップと前記第1のストラップの両方からなる、実質的非弾性後方部分と、
実質的非弾性前部分と
前記ヘッドギアアセンブリの第1側部の第1弾性側方部分と、
前記ヘッドギアアセンブリの第2側部の第2弾性側方部分と、
前記第1弾性側方部分および前記第2弾性側方部分を通してまたはそれに沿って延在する少なくとも1つのフィラメントであって、前記非弾性後方部分および前記非弾性前方部分のうちの一方に結合された少なくとも1つのフィラメントと、
少なくとも1つの制限機構と、
を備え、
前記少なくとも1つのフィラメントが、前記少なくとも1つの制限機構を通過し、前記少なくとも1つの制限機構が、前記少なくとも1つの制限機構に対する前記少なくとも1つのフィラメントの移動に抵抗するように前記少なくとも1つのフィラメントと選択的に係合するように構成されており、
前記実質的非弾性後部分、前記実質的非弾性前部分、前記第1の弾性側部分および前記第2の弾性側部分は、閉ループの周部を画定する、請求項1~4の何れか一項に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項6】
前記少なくとも1つの制限機構が、前記非弾性後方部分および前記非弾性前方部分が互いから離れる方向に移動するのを可能にする方向における前記少なくとも1つのフィラメントの移動または移動の試行に対して、第1抵抗力を提供するように構成されている、請求項5に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項7】
前記少なくとも1つの制限機構が、前記非弾性後方部分および前記非弾性前方部分が互いに向かって移動するのを可能にする方向における前記少なくとも1つのフィラメントの移動または移動の試行に対して、第2抵抗力を提供するように構成されており、前記第2抵抗力が前記第1抵抗力より小さい、請求項6に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項8】
前記非弾性前方部分が剛性を有する、請求項5~7のいずれか一項に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項9】
前記非弾性前方部分が、呼吸インターフェースに接続されるように構成されている、請求項8に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項10】
前記非弾性前方部分が、前記少なくとも1つのフィラメントの一部を収容する少なくとも1つの収集通路を画定する、請求項8または9に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項11】
前記第1のストラップ、前記第2のストラップ、または前記第1のストラップ及び前記第2のストラップの両方のプラスチックコアの横方向の断面が、薄い部分またはウェブによって分離された2つの厚い部分またはフランジを備える、請求項1~10の何れか一項に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項12】
前記第1のストラップ、前記第2のストラップ、または、前記第1のストラップ及び前記第2のストラップの両方のプラスチックコアは、長辺と短辺を備え、前記テキスタイルケーシングは、前記プラスチックコアの長辺に固定され、かつ、前記プラスチックコアの短辺から間隔を空けて、前記ストラップの横方向の各縁部に空隙またはエアギャップを形成する、請求項1~11のいずれか一項に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項13】
前記第1のストラップ、前記第2のストラップ、または、前記第1のストラップ及び前記第2のストラップの両方の前記プラスチックコアの横方向の断面が、2つの間隔をあけた部分からなる、請求項1~10のいずれか一項に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項14】
幅、厚さ、縁部半径、および、表面曲率のうちの1つ又はそれ以上が、前記第1のストラップ、前記第2のストラップ、または、前記第1のストラップ及び前記第2のストラップの両方の長さに沿って変化する、請求項1~13のいずれか一項に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項15】
前記第1のストラップ、前記第2のストラップ、または、前記第1のストラップ及び前記第2のストラップの両方が、内側表面及び外側表面を有し、かつ、前記内側表面及び前記外側表面に1つ又はそれ以上のエンボス加工またはオーバーモールド加工された特徴を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項16】
前記1つ又はそれ以上のエンボス加工またはオーバーモールド加工された特徴が、前記内側表面と前記外側表面の触覚的または視覚的な識別を可能にするテクスチャまたは他の指標を含む、請求項15に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項17】
前記第1弾性側方部分及び第2弾性側方部分のそれぞれが、前記少なくとも1つのフィラメントが通過する開口部を有するエンドキャップを含む、請求項5~10のいずれか一項に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項18】
前記エンドキャップは、前記第1弾性側方部分及び第2弾性側方部分のそれぞれの一方にオーバーモールドされている、請求項17に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項19】
前記エンドキャップは、前記非弾性前方部分に結合されている、請求項17又は18に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項20】
前記非弾性第2部分、前記非弾性前方部分、前記第1弾性側方部分、および前記第2弾性側方部分が閉ループ外周部を画定する、請求項5~19のいずれか一項に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項21】
後方ヘッドギア部分が、前記後方ヘッドギア部分の上方向における取外しを阻止する、前記使用者の前記耳の下を通過する構造を有していない、請求項1~20のいずれか一項に記載のヘッドギアアセンブリ。
(2)本件補正前の特許請求の範囲の記載
本件補正前の特許請求の範囲の記載は、令和 5年 9月 8日に提出された手続補正書により補正された、次のとおりのものである。
【請求項1】
呼吸インターフェース用のヘッドギアアセンブリであって、
第1のストラップと、
第2のストラップと、を備え、
前記第1のストラップ又は前記第2のストラップの少なくとも一方は、
プラスチックコアと、
前記プラスチックコアの全周を囲むテキスタイルケーシングと、を有し、前記プラスチックコアは前記テキスタイルケーシングと一体に成型されており、前記テキスタイルケーシングは、編みチューブを備え、前記テキスタイルケーシングは、チューブ状で継目がなく、前記テキスタイルケーシングは、前記プラスチックコアの外周全体を取り囲む、ヘッドギアアセンブリ。
【請求項2】
前記ヘッドギアが曲がりかつ/または折れ曲がるのを可能にする少なくとも1つの可撓性接合部をさらに備える、請求項1に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの可撓性接合部は、前記プラスチックコアの部分の間の間隙を含み、前記テキスタイルケーシングは、前記プラスチックコアの前記部分を接続するように前記ギャップ内に延在している、請求項2に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項4】
前記プラスチックコアの前記部分の間で前記可撓性接合部内に延在する少なくとも1つのブリッジ部分をさらに備える、請求項3に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項5】
前記第2のストラップ、前記第1のストラップ、または、前記第2のストラップと前記第1のストラップの両方からなる、実質的非弾性後方部分と、
実質的非弾性前部分と
前記ヘッドギアアセンブリの第1側部の第1弾性側方部分と、
前記ヘッドギアアセンブリの第2側部の第2弾性側方部分と、
前記第1弾性側方部分および前記第2弾性側方部分を通してまたはそれに沿って延在する少なくとも1つのフィラメントであって、前記非弾性後方部分および前記非弾性前方部分のうちの一方に結合された少なくとも1つのフィラメントと、
少なくとも1つの制限機構と、
を備え、
前記少なくとも1つのフィラメントが、前記少なくとも1つの制限機構を通過し、前記少なくとも1つの制限機構が、前記少なくとも1つの制限機構に対する前記少なくとも1つのフィラメントの移動に抵抗するように前記少なくとも1つのフィラメントと選択的に係合するように構成されている、請求項1~4の何れか一項に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項6】
前記少なくとも1つの制限機構が、前記非弾性後方部分および前記非弾性前方部分が互いから離れる方向に移動するのを可能にする方向における前記少なくとも1つのフィラメントの移動または移動の試行に対して、第1抵抗力を提供するように構成されている、請求項5に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項7】
前記少なくとも1つの制限機構が、前記非弾性後方部分および前記非弾性前方部分が互いに向かって移動するのを可能にする方向における前記少なくとも1つのフィラメントの移動または移動の試行に対して、第2抵抗力を提供するように構成されており、前記第2抵抗力が前記第1抵抗力より小さい、請求項6に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項8】
前記非弾性前方部分が剛性を有する、請求項5~7のいずれか一項に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項9】
前記非弾性前方部分が、呼吸インターフェースに接続されるように構成されている、請求項8に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項10】
前記非弾性前方部分が、前記少なくとも1つのフィラメントの一部を収容する少なくとも1つの収集通路を画定する、請求項8または9に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項11】
前記第1のストラップ、前記第2のストラップ、または前記第1のストラップ及び前記第2のストラップの両方のコアの横方向の断面が、薄い部分またはウェブによって分離された2つの厚い部分またはフランジを備える、請求項1~10の何れか一項に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項12】
前記第1のストラップ、前記第2のストラップ、または、前記第1のストラップ及び前記第2のストラップの両方が、それぞれの横方向の縁部に空隙、エアギャップ、またはエアポケットを構成している、請求項1~11のいずれか一項に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項13】
前記第1のストラップ、前記第2のストラップ、または、前記第1のストラップ及び前記第2のストラップの両方のコアは、長辺と短辺を備え、前記テキスタイルケーシングは、前記コアの長辺に固定され、かつ、前記コアの短辺から間隔を空けて、前記ストラップの横方向の各縁部に空隙またはエアギャップを形成する、請求項1~11のいずれか一項に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項14】
前記第1のストラップ、前記第2のストラップ、または、前記第1のストラップ及び前記第2のストラップの両方の前記コアの横方向の断面が、2つの間隔をあけた部分からなる、請求項1~10のいずれか一項に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項15】
幅、厚さ、縁部半径、および、表面曲率のうちの1つ又はそれ以上が、前記第1のストラップ、前記第2のストラップ、または、前記第1のストラップ及び前記第2のストラップの両方の長さに沿って変化する、請求項1~14のいずれか一項に記載のヘッドギアア
センブリ。
【請求項16】
前記第1のストラップ、前記第2のストラップ、または、前記第1のストラップ及び前記第2のストラップの両方が、1つ又はそれ以上のエンボス加工またはオーバーモールド加工された特徴を含む、請求項1~15のいずれか一項に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項17】
前記第1のストラップ、前記第2のストラップ、または、前記第1のストラップ及び前記第2のストラップの両方が、内側表面と外側表面を備え、前記1つ又はそれ以上のエンボス加工またはオーバーモールド加工された特徴が、前記内側表面と前記外側表面の触覚的または視覚的な識別を可能にするテクスチャまたは他の指標を含む、請求項16に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項18】
前記第1弾性側方部分及び第2弾性側方部分のそれぞれが、前記少なくとも1つのフィラメントが通過する開口部を有するエンドキャップを含む、請求項5~10のいずれか一項に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項19】
前記エンドキャップは、前記第1弾性側方部分及び第2弾性側方部分のそれぞれの一方にオーバーモールドされている、請求項18に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項20】
前記エンドキャップは、前記非弾性前方部分に結合されている、請求項18又は19に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項21】
前記非弾性第2部分、前記非弾性前方部分、前記第1弾性側方部分、および前記第2弾性側方部分が閉ループ外周部を画定する、請求項5~20のいずれか一項に記載のヘッドギアアセンブリ。
【請求項22】
前記後方ヘッドギア部分が、前記後方ヘッドギア部分の上方向における取外しを阻止する、前記使用者の前記耳の下を通過する構造を有していない、請求項1~21のいずれか一項に記載のヘッドギアアセンブリ。
2 本件補正の検討
本件補正のうち、補正前の請求項1の「前記プラスチックコアは前記テキスタイルケーシングと一体に成型されており、」の記載を、「前記コアは、接着剤を使用することなく、テキスタイルケーシングと融合し、恒久的に接着されるように、前記プラスチックコアは前記テキスタイルケーシングと一体に成型されており、」とする補正は、本件明細書の段落【0567】~【0568】の記載に基いて、特許請求の範囲を減縮するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と、補正後の請求項1に記載された発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題は同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とする補正に該当する。
そこで、本件補正後の請求項1に記載された発明(以下「本件補正発明」という。)が特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について以下に検討する。
(1)本件補正発明
本件補正発明は、上記1(1)の【請求項1】に記載したとおりものである。
(2)引用文献の記載及び引用発明
ア 引用文献の記載
令和 5年12月14日付け拒絶理由通知で引用した本願の優先日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった国際公開第2014/110626号(以下「引用文献」という。)には次の記載がある。
なお、訳はファミリー出願である特表2016-503700号公報に基づき、当審で作成した。
(ア)「[153] Fig. 65 shows a schematic perspective view of a positioning and stabilising structure in accordance with an example of the present technology.[154] Fig. 66 shows a cross-sectional view of a positioning and stabilising structure taken along line 66-66 in Fig. 65. 」(32ページ19~22行)
(訳:[153]図65は、本技術の一例に係る位置決め安定化構造体の概略斜視図を示す。
[154]図66は、図65における線66-66に沿う位置決め安定化構造体の断面図を示す。」
(イ)「6.1 TREATMENT SYSTEMS[375] In one form, the present technology comprises apparatus for treating a respiratory disorder. The apparatus may comprise a flow generator or blower for supplying pressurised respiratory gas, such as air, to the patient 1000 via an air circuit 4170 leading to a patient interface 3000, as shown in Fig. la. 」(51ページ下から5行~最終行)
(訳:6.1 処置システム
[375]1つの形態において、本技術は、呼吸器疾患を処置するための機器を備える。機器は、図1aに示されるように、患者インターフェース3000に通じる空気回路4170を介して空気などの加圧呼吸ガスを患者1000へ供給するためのフロージェネレータまたはブロワを備えてもよい。)
(ウ)「6.3 PATIENT INTERFACE 3000[378] Referring to Fig. 166, a non-invasive patient interface 3000 in accordance with one aspect of the present technology comprises the following functional aspects: a seal-forming structure 3100 (see, e.g., Fig. 4), a plenum chamber 3200, a positioning and stabilising structure 3300 and a connection port 3600 for connection to a short tube 4180 of the air circuit 4170. In some forms a functional aspect may be provided by one or more physical components. In some forms, one physical component may provide one or more functional aspects. In use the seal- forming structure 3100 is arranged to surround an entrance to the airways of the patient 1000 so as to facilitate the supply of air at positive pressure to the airways. 」(52ページ9~18行)
(訳:6.3 患者インターフェース3000
[378]図166を参照すると、本技術の1つの態様に係る非侵襲的な患者インターフェース3000は、以下の機能的態様、すなわち、シール形成構造体3100(例えば図4参照)、プレナムチャンバ3200、位置決め安定化構造体3300、および、空気回路4170の短チューブ4180への接続のための接続ポート3600を備える。幾つかの形態では、機能的態様が1つ以上の物理的な構成要素によって与えられてもよい。幾つかの形態では、1つの物理的構成要素が1つ以上の機能的態様を与えてもよい。使用時、シール形成構造体3100は、陽圧の空気の気道への供給を容易にするために患者1000の気道への入口を取り囲むように配置される。)
(エ)「6.3.7.1 Straps[471] The positioning and stabilising structure 3300 may comprise at least one strap 3301 (see, e.g., Fig. 65) and at least one rigidiser arm 3302 (see, e.g., Fig. 67). The strap 3301 may be made of an elastic material and may have elastic properties. In other words, the strap 3301 may be elastically stretched, e.g., by a stretching force applied by the patient and, upon release of the stretching force, returns or contracts to its original length in a neutral state. The strap 3301 may be made of or comprise any elastomeric material such as elastane, TPE, silicone etc. The material of the strap 3301 may also represent a combination of any of the above materials with other materials. The strap 3301 may be a single layer or multilayer strap. The strap 3301, particularly the side strap portions 3315, 3316 in contact with the patient 1000 during use, may be woven, knitted, braided, molded, extruded or otherwise formed. The strap 3301 may comprise or may be made of a textile material such as a woven material. Such material may comprise artificial or natural fibers for, on the one hand, providing desired and beneficial surface properties such as tactile properties and skin comfort. On the other hand, the material of the strap 3301 may include elastomeric material for providing the desired elastomeric properties. The entire strap 3301, including the side strap portions 3315, 3316 and back strap portion 3317, may all be stretchable. This enables the entire length of the strap 3301 to be stretched which leads to a comfortable force displacement profile. In order for the strap 3301 to be stretched in use, the length of the strap 3301 may be less than the average small head circumference of patients. For example, the length of the strap 3301 may be less than 590mm in one example and less than 500mm in another example. However, straps 3301 of different lengths may be provided to patients depending on their head circumference which may be gender specific. For example, a small sized strap may be 490mm in length and a large sized strap may be 540mm. In some circumstances this means that the length of the strap 3301 need not be stretched by a large distance (i.e. small sized strap for a large head circumference) which would have unnecessarily high headgear tension for such patients and also a less smooth force displacement profile as the small sized strap 3301 is being stretched to longer lengths. 」(86ページ下から7行~87ページ下から8行)
(訳:6.3.7.1 ストラップ
[471]位置決め安定化構造体3300は、少なくとも1つのストラップ3301(例えば、図65参照)と、少なくとも1つのリジダイザアーム3302(例えば、図67参照)とを備えてもよい。ストラップ3301は、弾性材料から形成されてもよく、また、弾性特性を有してもよい。言い換えると、ストラップ3301は、例えば患者により加えられる伸長力によって弾性的に伸長されてもよく、また、伸長力の解放時に中立状態のその当初の長さに戻る或いは収縮する。ストラップ3301は、エラスタン、TPE、シリコーン等の任意のエラストマー材料から形成されてもよく或いは任意のエラストマー材料を備えてもよい。ストラップ3301の材料は、前述した材料のうちのいずれかと他の材料との組み合わせに相当してもよい。ストラップ3301は、単層または多層のストラップであってもよい。ストラップ3301、特に使用中に患者1000と接触するサイドストラップ部3315,3316は、織られ、編まれ、編組され、成形され、押し出され、或いはさもなければ、形成されてもよい。ストラップ3301は、織り材料などの布材料を備えてもよく或いは布材料から形成されてもよい。そのような材料は、一方では、合成繊維または天然繊維を備えてもよく、それにより、触覚特性などの望ましい有益な表面特性および皮膚快適性を与える。他方では、ストラップ3301の材料は、望ましいエラストマー特性を与えるためのエラストマー材料を含んでもよい。サイドストラップ部3315,3316およびバックストラップ部3317を含むストラップ3301全体が全て伸長可能であってもよい。これにより、ストラップ3301の全長を伸ばすことができ、それにより、快適な力移動プロファイルをもたらす。使用時にストラップ3301を伸長させるために、ストラップ3301の長さが患者の平均小頭囲未満であってもよい。例えば、ストラップ3301の長さは、1つの例では590mm未満であってもよく、他の例では500mm未満であってもよい。しかしながら、性別固有であってもよい患者の頭囲に応じて、異なる長さのストラップ3301が患者に与えられてもよい。例えば、小サイズのストラップは、長さが490mmであってもよく、また、大サイズのストラップが540mmであってもよい。幾つかの状況において、このことは、ストラップ3301の長さが大きな距離にわたって伸長される(すなわち、大きい頭囲のための小サイズストラップ)必要がないことを意味する。大きな距離にわたる伸長は、そのような患者にとって不必要に高いヘッドギア張力をもたらすととともに、小サイズストラップ3301が長い長さへと伸長されるにつれてあまりスムーズでない力移動プロファイルをもたらす。)
(オ)「[575] A knitted component such as a positioning and stabilising structure 3300 is defined as being formed of "unitary knit construction" when constructed as a one- piece knit element that is substantially free of additional stitching or bonding processes.[576] As shown in Fig. 133, the straps 220 may be formed (e.g., by warp knitting, circular knitting or 3D braiding) as a continuous piece that is subsequently cut as this procedure may further increase manufacturing efficiency.[577] Knitting various positioning and stabilising structure sections in a continuous manner may be advantageous as there are no or very few additional manufacturing steps that would be required to sew, fuse, adhere or otherwise attach adjoining sections. As a result, the manufacturing process may have reduced steps, the amount of material waste is reduced, there would be virtually no seams in the positioning and stabilising structure 3300 between the adjoining sections, and the positioning and stabilising structure 3300 made of a fabric without distinctive joins or seams may be more comfortable for patients. 」(133ページ下から11行~134ページ4行)
(訳:[575]位置決め安定化構造体3300などの編まれた構成要素は、更なる縫い合わせプロセス或いは結合プロセスが実質的にない一体の編み要素として構成されるときに「一体型編み構造」から形成されると規定される。
[576]図133に示されるように、ストラップ220は、その後にカットされる連続片として(例えば、縦編み、丸編み、または、3D編組によって)形成されてもよい。これは、この手続きが製造効率を更に高めることができるからである。
[577]様々な位置決め安定化構造体部分を連続態様で編むことは、隣り合う部分を縫い付ける、融着する、接着する、或いはさもなければ、取り付けるために必要とされる更なる製造ステップが無い或いは殆ど無いため、有益となり得る。結果として、製造プロセスのステップを減らすことができ、廃棄材料の量が減少され、位置決め安定化構造体3300の隣り合う部分同士の間に縫い目がほぼ無いとともに、目立つ接合部や縫い目を伴うことなく織物から形成される位置決め安定化構造体3300が患者にとって更に快適となり得る。)
(カ)「[588] The positioning and stabilising structure 3300 of the present technology may further comprise a pocket, tunnel, layers and/or ribs. Such positioning and stabilising structures 3300 may be formed in one piece by circular or flat knitting. The pockets or tunnels may be reinforced with materials having a higher stiffness or rigidity than the knitted textile, thereby ngidising the positioning and stabilising structure 3300. Rigidising the positioning and stabilising structure 3300 may better stabilize the mask in position on the user's face. Materials used for rigidising the positioning and stabilising structure 3300 may include plastics such as nylon, polypropylene, polycarbonate, or higher stiffness textiles such as braided ropes. The rigidising of the positioning and stabilising structure 3300 may be positioned at bony regions of the patient's head, for example the cheeks, occiput or crown. The reinforcing structure may be inserted during the knitting process, for example, a stiffer or flatter yarn or a rigid polymer element may be inserted into the knit construction, during or after the knitting process. The strands or rigid components would function to withstand tension and bear the stresses e.g., due to tightening of the positioning and stabilising structure straps for therapy, or to stabilise the mask better, or would assist to act as coupling or fastening agents to attach the positioning and stabilising structure piece(s) to the mask interface.[589] Alternatively, the pockets or tunnels may be cushioned to add comfort. For example, pockets or tunnels may be filled with foam, gel, floating yarn, looped yarn or other cushioning material. 」(137ページ12~最終行)
(訳:[588]本技術の位置決め安定化構造体3300は、ポケット、トンネル、層、及び/又は、リブを更に備えてもよい。そのような位置決め安定化構造体3300は、丸編み或いは横編みによって一体に形成されてもよい。ポケットまたはトンネルは、編み布よりも高い剛性または硬度を有する材料によって補強されてもよく、それにより、位置決め安定化構造体3300が硬化される。位置決め安定化構造体3300の硬化は、マスクをユーザの顔面上の所定位置でより良好に安定させることができる。位置決め安定化構造体3300を硬化させるために使用される材料としては、プラスチック、例えばナイロン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、または、剛性がより高い布、例えば編組ロープを挙げることができる。位置決め安定化構造体3300の硬化部は、患者の頭部の骨領域、例えば頬、後頭部、または、頭頂部に位置されてもよい。補強構造体は、編みプロセス中に挿入されてもよく、例えば、編みプロセス中または編みプロセス後に、より高剛性の或いはより平坦な糸または硬質高分子要素が編み構造体中に挿入されてもよい。撚糸または硬質構成要素は、ねじれに耐えるとともに、例えば治療のための位置決め安定化構造体ストラップの締め付けに起因する応力を支えるように機能し、あるいは、マスクをより良く安定させるように機能し、あるいは、位置決め安定化構造体片をマスクインタフェースに取り付けるための結合材または締結材として作用するのに役立つ。
[589]あるいは、ポケットまたはトンネルは、快適さを加えるためにクッション性があってもよい。例えば、ポケットまたはトンネルには、発泡体、ゲル、浮遊糸、ループ状糸、または、他のクッション材料が充填されてもよい。)
(キ)「図1a[図:0001423842000001.jpg]」
(ク)「図65[図:0001423842000002.jpg]」
(ケ)「図66[図:0001423842000003.jpg]」
(コ)「図166[図:0001423842000004.jpg]」
(サ)上記(エ)の「位置決め安定化構造体3300は、少なくとも1つのストラップ3301(例えば、図65参照)と、少なくとも1つのリジダイザアーム3302(例えば、図67参照)とを備えてもよい。」の記載、上記(オ)の「位置決め安定化構造体3300などの編まれた構成要素は、更なる縫い合わせプロセス或いは結合プロセスが実質的にない一体の編み要素として構成される」の記載、上記(カ)の「本技術の位置決め安定化構造体3300は、ポケット、トンネル、層、及び/又は、リブを更に備えてもよい。そのような位置決め安定化構造体3300は、丸編み或いは横編みによって一体に形成されてもよい。」の記載及び上記(キ)、(ケ)の図面の記載からすれば、引用発明のストラップ3301はポケット又はトンネルを有する管状又はスリーブ状の丸編みである。
(シ)上記(エ)の「ストラップ3301の材料は、望ましいエラストマー特性を与えるためのエラストマー材料を含んでもよい。」の記載及び上記(カ)の「例えば、ポケットまたはトンネルには、発泡体、ゲル、浮遊糸、ループ状糸、または、他のクッション材料が充填されてもよい。」の記載からすれば、ストラップ3301のポケット又はトンネルには、エラストマー材料から成る発泡体、ゲル、浮遊糸、ループ状糸又は他のクッション材料が充填されている。
イ 引用発明
上記(ア)~(オ)の特に下線部の記載、(キ)~(コ)の図面の記載及び上記(サ)、(シ)の記載事項からすれば、引用文献には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。
「呼吸器疾患を処置するための機器の患者インターフェース3000の位置決め安定化構造体3300であって、サイドストラップ部3315,3316と、バックストラップ部3317と、を備え、サイドストラップ部3315,3316とバックストラップ部3317を含むストラップ3301は、ポケット又はトンネルを有する管状又はスリーブ状の丸編みであり、ポケット又はトンネルには、エラストマー材料から成る発泡体、ゲル、浮遊糸、ループ状糸又は他のクッション材料が充填されている、位置決め安定化構造体3300。」
(3)対比・判断
ア 本件補正発明と引用発明の対比
(ア)引用発明の「呼吸器疾患を処置するための機器の患者インターフェース3000」及び「位置決め安定化構造体3300」は、機能及び構造上、それぞれ本件補正発明の「呼吸インターフェース」及び「ヘッドギアアセンブリ」に相当する。
(イ)引用発明の「サイドストラップ部3315,3316」は、機能及び構造上、本件補正発明の「第1のストラップ」に相当し、同様に「バックストラップ部3317」は、「第2のストラップ」に相当する。
(ウ)引用発明の「ストラップ3301」は、「サイドストラップ部3315,3316とバックストラップ部3317を含む」から、引用発明の「ストラップ3301」に係る構成は、本件補正発明の「前記第1のストラップ又は前記第2のストラップの少なくとも一方」に係る構成に相当する。
(エ)引用発明の「ポケット又はトンネルを有する管状又はスリーブ状の丸編み」(以下「本件一体編み要素」という。)は、丸編みである以上、チューブ状で継目のないことは技術常識であるから、機能及び構造上、本件補正発明の「編みチューブを備え、」「チューブ状で継目がな」い「テキスタイルケーシング」に相当する。
また、引用発明の「エラストマー材料から成る発泡体、ゲル、浮遊糸、ループ状糸又は他のクッション材料」(以下「本件クッション材料」という。)は、本件一体編み要素のポケット又はトンネルに充填されるものであるから、コアを構成するものであり、当該本件一体編み要素は、当該本件クッション材料の全周を囲んでおり、このことは当該本件クッション材料の外周全体を取り囲むことである。
よって、引用発明のストラップ3301が「ポケット又はトンネルを有する管状又はスリーブ状の丸編みであり、ポケット又はトンネルには、エラストマー材料から成る発泡体、ゲル、浮遊糸、ループ状糸又は他のクッション材料が充填されている」点と、
本件補正発明の「前記第1のストラップ又は前記第2のストラップの少なくとも一方は、プラスチックコアと、前記プラスチックコアの全周を囲むテキスタイルケーシングと、を有し、前記コアは、接着剤を使用することなく、テキスタイルケーシングと融合し、恒久的に接着されるように、前記プラスチックコアは前記テキスタイルケーシングと一体に成型されており、前記テキスタイルケーシングは、編みチューブを備え、前記テキスタイルケーシングは、チューブ状で継目がなく、前記テキスタイルケーシングは、前記プラスチックコアの外周全体を取り囲む」点は、
「前記第1のストラップ又は前記第2のストラップの少なくとも一方は、コアと、前記コアの全周を囲むテキスタイルケーシングと、を有し、前記テキスタイルケーシングは、編みチューブを備え、前記テキスタイルケーシングは、チューブ状で継目がなく、前記テキスタイルケーシングは、前記コアの外周全体を取り囲む」点で共通する。
してみれば、本件補正発明と引用発明は、次の一致点及び相違点を有する。
【一致点】
呼吸インターフェース用のヘッドギアアセンブリであって、
第1のストラップと、
第2のストラップと、を備え、
前記第1のストラップ又は前記第2のストラップの少なくとも一方は、
コアと、
前記コアの全周を囲むテキスタイルケーシングと、を有し、前記テキスタイルケーシングは、編みチューブを備え、前記テキスタイルケーシングは、チューブ状で継目がなく、前記テキスタイルケーシングは、前記コアの外周全体を取り囲むヘッドギアアセンブリ。
【相違点】
1.コアが、本件補正発明はプラスチックコアであるのに対し、引用発明は本件クッション材料である点。
2.コアが、本件補正発明は、接着剤を使用することなく、テキスタイルケーシングと融合し、恒久的に接着されるように、前記コアは前記テキスタイルケーシングと一体に成型されているのに対し、引用発明は、そのようになっているのか不明である点。
イ 判断
以下、上記相違点1,2について検討する。
引用発明の「コア」は、本件クッション材料(すなわち、エラストマー材料から成る発泡体、ゲル、浮遊糸、ループ状糸又は他のクッション材料)から構成されるのであり、一般に、エラストマー材料から成る発泡体としてはウレタン等のプラスチック材料を用いることは通常であるから、引用発明の本件クッション材料としてプラスチックコアを用いることは通常の態様にすぎない。
そして、上記(2)ア(カ)の[589]の記載によれば、引用発明は本件一体編み要素の中に本件クッション材料を充填しており、上記のように本件クッション材料に通常用いられるウレタン等のプラスチックを用いれば、材料の性質上、当該充填により本件クッション材料が、接着剤を使用することなく、当該本件一体編み要素と融合し、恒久的に接着されるように、当該本件クッション材料が当該本件一体編み要素と一体に成型されることは、当業者であれば容易に想到できることである。
よって、本件補正発明は、引用発明及び引用文献の記載から、当業者が容易に発明をすることができたものである。
ウ 効果について
本件補正発明の効果は、引用発明及び引用文献の記載から予測し得る程度のものであって、本願明細書の記載からみて、当業者にとって格別のものではない。
以上のとおりであるから、本件補正発明は、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。
3 本件補正についてのむすび
以上のとおり、本件補正発明は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するものであり、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって、上記補正却下の決定の結論のとおり決定する。
第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1~22に係る発明は、令和 5年 9月 8日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~22に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、上記第2の1(2)に記載したとおりのものである。
2 拒絶理由
令和 5年12月14日付けで当審が通知した拒絶理由通知の理由2は、概ね次の拒絶の理由(以下「拒絶の理由」という。)を含むものである。
この出願の請求項1に係る発明は、その出願(優先日)前日本国内又は外国において頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献に記載された発明に基いて、その出願(優先日)前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
3 引用文献
上記拒絶の理由で引用された引用文献の記載事項は、上記第2の[理由]2(2)に記載したとおりである。
4 対比・判断
本願発明は、上記第2の[理由]2で検討した本件補正発明から、「前記コアは、接着剤を使用することなく、テキスタイルケーシングと融合し、恒久的に接着されるように、」との特定を削除したものである。
そうすると、本願発明の発明特定事項の全てを含み、更に他の事項を付加したものに相当する本件補正発明が、前記第2の2(3)に記載したとおり、引用発明及び引用文献の記載に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も同様の理由により、引用発明及び引用文献の記載に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
5 むすび
以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2022-021064