特許拒絶査定不服審判
2024-003318
バルーンカテーテル
- 審判番号
- 2024-003318
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2019-195450外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2024年02月27日
- 審決日
- 2025年06月04日
- 公報発行日
- 2025年08月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】ニプロ株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人笠井中根国際特許事務所
- 【請求人代理人】笠井 美孝
- 【請求人代理人】中根 美枝
- 分類
- P18 .121-Z (A61M) / P18 .575-Z (A61M)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2019-195450「バルーンカテーテル」拒絶査定不服審判事件〔令和 3年 4月30日出願公開、特開2021- 65628〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和 元年10月28日の出願であって、その後の手続の概要は、以下のとおりである。
令和 5年 7月 7日付け:拒絶理由通知書
同年 9月 7日 :意見書及び手続補正書の提出
同年11月27日付け:拒絶査定
令和 6年 2月27日 :審判請求書及び手続補正書の提出
第2 令和 6年 2月27日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和 6年 2月27日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1 本件補正について
(1)本件補正後の特許請求の範囲の記載
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された(下線部は、補正箇所である。)。
「【請求項1】
バルーンに内側シャフトが挿通されて軸方向で相対的に位置決めされていると共に、
該内側シャフトの該バルーンへの挿通部位において、基端側からの投光を基端側へ向けて反射する白色の光反射面が設けられており、且つ、
該内側シャフトの外周に突出して設けられたマーカ部における該内側シャフトの基端側の面によって該光反射面が形成されていると共に、該マーカ部の突出寸法が該光反射面から該内側シャフトの先端側に向かって小さくされており、該光反射面における該内側シャフトの径方向の幅寸法が0.1mm~0.5mmの範囲内に設定されているバルーンカテーテル。」
(2)本件補正前の特許請求の範囲の記載
本件補正前の、令和 5年 9月 7日にされた手続補正による特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。
「【請求項1】
バルーンに内側シャフトが挿通されて軸方向で相対的に位置決めされていると共に、
該内側シャフトの該バルーンへの挿通部位において、基端側からの投光を基端側へ向けて反射する光反射面が設けられており、且つ、
該内側シャフトの外周に突出して設けられたマーカ部における該内側シャフトの基端側の面によって該光反射面が形成されていると共に、該マーカ部の突出寸法が該光反射面から該内側シャフトの先端側に向かって小さくされているバルーンカテーテル。」
2 補正の適否
本件補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「光反射面」について、「白色」であり、「該光反射面における該内側シャフトの径方向の幅寸法が0.1mm~0.5mmの範囲内に設定されている」ことを限定するものであって、本件補正前の請求項1に記載された発明と本件補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の請求項1に記載される発明(以下「本件補正発明」という。)が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下検討する。
(1)本件補正発明
本件補正発明は、上記1(1)に記載したとおりのものである。
(2)引用文献の記載事項及び引用発明
ア 引用文献1記載事項
原査定の拒絶の理由に引用された国際公開第2018/008104号(以下「引用文献1」という。)には、以下の事項が記載されている。(下線は当審で付した。)
「[0002] 従来、内視鏡と併用して、消化管の狭窄部または閉塞部(以下、「狭窄部等」と称する。)の拡張治療等を行う手技が行われている。このような手技では、例えば、バルーンを備える内視鏡用処置具が用いられる。具体的には、内視鏡と共に内視鏡用処置具が生体管腔内に挿入され、バルーンを狭窄部等に挿入した状態でバルーンを膨張させて、狭窄部等を拡張する。」
「[0014] 本発明の一実施形態について、図1から図9を参照して説明する。図1は、本実施形態の内視鏡用処置具1を示す断面図である。内視鏡用処置具1は、シース2と、バルーン3と、接続部4と、先端チップ5と、スタイレット(インナーシャフト)6と、位置決めマーカー7と、中間部マーカー8とを備える。」
「[0021] 図2に示すように、先端チップ5は、内視鏡用処置具1の先端に設けられている。先端チップ5は、長手軸L方向に延びる略円錐形状の部材であり、体腔内に挿入されたときに、組織への損傷を防ぐために、その先端部は球状に形成されている。
バルーン3の先端部は、先端チップ5の基端部に密着固定されている。
[0022] スタイレット6は、軸部材であり、バルーン3の内部に挿通され、バルーン3の先端から基端まで長手軸Lに沿って延設されている。スタイレット6の先端部は、先端チップ5の基端に接続されている。スタイレット6は、バルーン3の内部、シース2のルーメン21、及び接続部4の連通路41を通って延びており、接続部4の連通路41の内壁に固定されている。スタイレット6は、例えば、ステンレス鋼、ニッケル-チタン合金等からなる。」
「[0025] 本実施形態では、第二マーカー7b及び第三マーカー7cは、第一マーカー7aから基端側に10mmピッチで設けられている。複数のマーカー7は、撮像部153の視野の奥行を考慮して、バルーン3の基端とスタイレット6との接合位置から遠位側に配置される。・・・
[0026] 位置決めマーカー7は、例えば、塗料をスタイレット6の外面に塗工したり、スタイレット6にテープを貼付して設けてもよい。この他、筒状部材をスタイレット6に外挿して熱収縮させて外嵌することにより位置決めマーカーを設けてもよい。筒状部材を取り付ける場合、筒状部材の厚さにより形成される位置決めマーカーの基端面が内視鏡150の照明光154の反射面となり、塗工や貼付による位置決めマーカーよりも視認性を高めることができる。
[0027] マーカー7の色は、組織Tの表面の色の補色となる色相から選択すると、内視鏡150の視野内で背景となる組織Tとのコントラストが高く、マーカー7の視認性が相対的に向上するため好ましい。なお、マーカー7の色は、内視鏡150の撮像部153を介して認識可能であればよく、組織Tの表面の色と異なる色相の他、組織表面の色と重複する範囲内で選択してもよい。」
図1「
[図:0001425318000001.jpg]
」
イ 引用発明
上記記載事項を総合すると、引用文献1には、以下の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。
「スタイレット6がバルーン3の内部に挿通され、バルーン3の先端部は、先端チップ5の基端部に密着固定されており、スタイレット6の先端部は、先端チップ5の基端に接続されており、
筒状部材をスタイレット6に外挿して位置決めマーカー7を設け、筒状部材の厚さにより形成される位置決めマーカー7の基端面が内視鏡150の照明光154の反射面となり、
位置決めマーカー7はバルーン3の基端とスタイレット6との接合位置から遠位側に配置される、内視鏡用処置具1。」
ウ 引用文献2記載事項
原査定の拒絶の理由に引用された特表2018-519941号公報(以下「引用文献2」という。)には、以下の事項が記載されている。
「【0027】
機能的には、これらマーカバンドの目的は、バルーンが内視鏡面から十分進んで、膨張を安全に開始できることを使用者に示すことや、バルーンが動かないように、バルーンを狭窄部の幾何学的中心に配置可能とすることである。機能的に、中心視覚的マーカは燐光性であってもよく、特定の波長に照射されるとより明るく反射してもよく、光に曝露されると帯電してもよく、白色光よりも高輝度で発光してもよい。マーカバンドは、膨張前は畳まれたバルーン材料を通じて視認可能で、膨張中、膨張後はバルーンの側壁を通じて視認可能であってもよい。マーカバンドは、顔料を含んでもよく、燐光性であってもよく、光に曝露されると電荷を帯びてもよく(即ち蓄光性であってもよく)、特定の周波数では白色光よりも高輝度で発光してもよく、反射率が40から93(日射反射指数)の間であってもよく、特定の波長の光に照射されるとより明るく反射してもよく、特定の波長に対して分光放射輝度を有してもよく、平滑な表面を有してもよく、鏡面反射するように構成されてもよく、粗面を有してもよく、拡散反射するように構成されてもよく、又はこれら態様の組み合わせを有してもよい。マーカバンドは、蛍光性であってもよく、玉虫色であってもよく、光輝性であってもよく、化学発光性であってもよく、電界発光性であってもよく、熱発光性であってもよく、光刺激発光性であってもよく、熱せられないと発光する表面を有してもよく、冷発光可能であってもよく、あるいはこれら態様の組み合わせを有してもよい。」
「【0048】
以下に図面を参照して、本教示の例示的実施形態を説明する。図1は、ワイヤ固定式拡張バルーンカテーテル10の先端領域を詳細に示す側面図である。コアワイヤ18は、遠位端13にて非外傷性先端部12に取り付けられる。コアワイヤ18は、様々な機構により取り付けられてもよい。コアワイヤの先端領域に、成型中、コアワイヤ18を非外傷性先端部に安定して固定できる鋸歯、螺旋、又はその他パターンを形成してもよい。単一の視覚的マーカバンド11はバルーン19の中心点に設けられる。X線不透過性マーカ24は、バルーン19の近位端及び遠位端の両方に設けられる。バルーン19の中心に設けられた視覚的マーカ11は、遠位端14及び近位端15を有する。視覚的マーカ11の長さは、視覚的マーカ11の遠位端14と近位端15との間の距離を測定することで判定できる。バルーン19は完全に膨張した状態で図示されている。三段階の特定の直径へ膨張する機能が、人体内関心領域の中心点にバルーンを保持することに寄与し得る。」
【0027】より、引用文献2には、マーカを様々な態様で反射するよう構成することが記載されている。
上記記載事項を総合すると、引用文献2には、次の事項(以下「引用文献2記載事項」という。)が記載されている。
「バルーン19の中心に設けられた視覚的マーカ11を様々な態様で反射するよう構成すること。」
エ 周知例
原査定において周知例として引用された特開2014-147585号公報(以下「周知例」という。)には、以下の事項が記載されている。
「【0032】
インナーシャフト50の先端部は、先端アウターシャフト部31の先端から延出した延出部52を有している。延出部52の外周には、放射線不透過性のマーカー70が取り付けられている。マーカー70として、放射線不透過性の材料である白金やタングステンからなるリング環や、放射線不透過性を有した金属素線を巻回したコイル体を用いることができる。手技者は、マーカー70により、血管内にあるバルーン20の位置を把握することができる。」
「【0048】
また、本実施の形態では、マーカー70として、円柱形状を有するリング環又はコイル体を用いた(図2、図3(A)参照)が、マーカー70の形状は、特に限定されない。他の実施の形態として、図5(A)、図5(B)に示すように、先端から後端に向けて外径が大きくなる円錐形状を有する(言い換えると、先端から後端に向けて外径が大きくなるテーパ形状を有する)マーカー70a、70bを用いることで、マーカー70a、70bが取り付けられた位置でのバルーン20の外径を、先端部24から後端部25に向かって外径が大きくなるテーパ形状とすることができる。つまり、先端部24と後端部25との境界における外径を、テーパ形状を有したマーカー70a、70bにより、調整することができる。先端部24と後端部25との境界における外径がテーパ形状を有していることで、バルーン20が狭窄部を通過する際に、当該テーパ形状を利用して、狭窄部を容易に拡張させることができる。」
図5「
[図:0001425318000002.jpg]
」
(3)対比
本件補正発明と引用発明とを対比する。
ア 引用発明の「スタイレット6」は、バルーン3の内部に挿通されるものであるから、本件補正発明の「内側シャフト」に相当する。また、引用発明において「バルーン3の先端部は、先端チップ5の基端部に密着固定されており、スタイレット6の先端部は、先端チップ5の基端に接続されて」いるため、バルーン3とスタイレット6とは互いに固定され、軸方向で相対的に位置決めされているといえる。したがって、引用発明の「スタイレット6がバルーン3の内部に挿通され、バルーン3の先端部は、先端チップ5の基端部に密着固定されており、スタイレット6の先端部は、先端チップ5の基端に接続されて」いることは、本件補正発明の「バルーンに内側シャフトが挿通されて軸方向で相対的に位置決めされている」ことに相当する。
イ 引用発明の「位置決めマーカー7」は、バルーン3の基端とスタイレット6との接合位置から遠位側に配置されており、図1を参照すると、スタイレット6のバルーン3への挿通部位に設けられている。したがって、引用発明の「位置決めマーカー7の基端面が内視鏡150の照明光154の反射面となり、位置決めマーカー7はバルーン3の基端とスタイレット6との接合位置から遠位側に配置される」ことと、本件補正発明の「該内側シャフトの該バルーンへの挿通部位において、基端側からの投光を基端側へ向けて反射する白色の光反射面が設けられて」いることとは、該内側シャフトの該バルーンへの挿通部位において、基端側からの投光を基端側へ向けて反射する光反射面が設けられていることの限りで一致する。
ウ 引用発明の「位置決めマーカー7」は、筒状部材をスタイレット6に外挿して設けられており、厚さを有するから、本件補正発明の「該内側シャフトの外周に突出して設けられたマーカ部」に相当する。したがって、引用発明の「筒状部材をスタイレット6に外挿して位置決めマーカー7を設け、筒状部材の厚さにより形成される位置決めマーカー7の基端面が内視鏡150の照明光154の反射面とな」ることは、本件補正発明の「該内側シャフトの外周に突出して設けられたマーカ部における該内側シャフトの基端側の面によって該光反射面が形成されている」ことに相当する。
エ 引用発明の「内視鏡用処置具1」は、段落[0002]より、生体管腔内に挿入され、バルーンを狭窄部等に挿入した状態でバルーンを膨張させて、狭窄部等を拡張するものであるから、本件補正発明の「バルーンカテーテル」に相当する。
したがって、両者は、
「バルーンに内側シャフトが挿通されて軸方向で相対的に位置決めされていると共に、
該内側シャフトの該バルーンへの挿通部位において、基端側からの投光を基端側へ向けて反射する光反射面が設けられており、且つ、
該内側シャフトの外周に突出して設けられたマーカ部における該内側シャフトの基端側の面によって該光反射面が形成されているバルーンカテーテル」
である点で一致し、次の点で相違する。
[相違点1]
本件補正発明は、光反射面が「白色」であるのに対し、引用発明は、反射面となる位置決めマーカー7の基端面がそのように特定されていない点。
[相違点2]
本件補正発明は、「該マーカ部の突出寸法が該光反射面から該内側シャフトの先端側に向かって小さくされて」いるのに対し、引用発明は、位置決めマーカー7がそのように特定されていない点。
[相違点3]
本件補正発明は、「該光反射面における該内側シャフトの径方向の幅寸法が0.1mm~0.5mmの範囲内に設定されている」のに対し、引用発明は、反射面となる位置決めマーカー7の基端面におけるスタイレット6の径方向の幅寸法が特定されていない点。
(4)判断
上記相違点について検討する。
[相違点1]
引用文献1の段落[0027]には、マーカー7の色を組織Tとのコントラストが高いものとして視認性を向上させることが記載されている。
そして、引用発明において、引用文献2記載事項に基づき、反射面となる位置決めマーカー7の基端面を、視認性や反射率等を考慮して白色とすることに、特段の困難性は認められない。
[相違点2]
バルーンの位置を把握するためのマーカーを、先端から後端に向けて外径が大きくなる円錐形状とし、バルーンが狭窄部を通過する際に、狭窄部を容易に拡張させることができるようにすることは、上記周知例((2)エ)に例示されるように周知技術であり、引用発明において、当該周知技術を採用し、位置決めマーカー7を、先端から後端に向けて外径が大きくなる円錐形状とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。
[相違点3]
本件補正発明の「該光反射面における該内側シャフトの径方向の幅寸法」は、その文言から、内側シャフトの直径を、光反射面の位置において測定したものと理解される。そして、引用発明において、スタイレット6の径方向の幅寸法は、強度やバルーン3の挿入容易性を考慮して当業者が適宜設定し得るものであり、反射面となる位置決めマーカー7の基端面におけるスタイレット6の直径を0.1mm~0.5mmの範囲内とすることに特段の困難性は認められない。
なお、審判請求書の「光反射面の径方向幅寸法が0.1mm以上とされている」、「光反射面の径方向幅寸法が0.5mm以下とされている」との記載から、本件補正発明の「該光反射面における該内側シャフトの径方向の幅寸法」を光反射面の径方向幅寸法と解釈したとしても、引用発明において、反射面となる位置決めマーカー7の基端面の幅方向寸法を、位置決めマーカー7の視認性やバルーン3の挿入容易性を考慮して、0.1mm~0.5mmの範囲内とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。
したがって、引用発明において、上記相違点1~3に係る本件補正発明の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。
そして、本件補正発明の効果についてみても、引用発明、引用文献2記載事項及び周知技術から当業者が予測し得る範囲内のものであって、格別なものということはできない。
(5)小括
以上のとおり、本件補正発明は、引用発明、引用文献2記載事項及び周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。
3 むすび
本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合しないから、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって、前記[補正の却下の決定の結論]のとおり決定する。
第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は、前記第2のとおり却下されたので、本願の請求項1~7に係る発明は、令和 5年 9月 7日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~7に記載された事項により特定されるとおりのものと認められるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、前記第2の[理由]1(2)に記載されたとおりのものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由は、概略、次の理由を含むものである。
(進歩性)本願発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった上記引用文献1に記載された発明、上記引用文献2に記載された事項及び周知技術に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
3 引用文献
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献及びその記載事項は、前記第2の[理由]2(2)に記載したとおりである。
4 対比・判断
本願発明は、前記第2の[理由]2で検討した本件補正発明から、「光反射面」について、「白色」であり、「該光反射面における該内側シャフトの径方向の幅寸法が0.1mm~0.5mmの範囲内に設定されている」という限定を削除したものである。
そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、更に他の事項を付加したものに相当する本件補正発明が、前記第2の[理由]2(3)及び(4)に記載したとおり、引用発明、引用文献2記載事項及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明は、同様の理由で、引用発明、引用文献2記載事項及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
第4 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2024-003318