商標拒絶査定不服審判
2022-019203
サシャ、ササ、シャシャ
- 審判番号
- 2022-019203
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-041501
- 請求日
- 2022年11月29日
- 審決日
- 2023年12月11日
- 公報発行日
- 2024年01月26日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社ロッテ
- 【請求人代理人】田中 尚文
- 審判長/審判官
- 審判長 大橋 良成
- 審判官 阿曾 裕樹
- 審判官 吉沢 恵美子
- 分類
- T18 .261-WY (W03141820) / T18 .262-WY (W03141820) / T18 .263-WY (W03141820)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第10条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-41501拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 本願商標
本願商標は、「紗々」の漢字を標準文字で表してなり、第3類、第9類、第11類、第14類、第16類、第18類、第20類及び第21類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、令和3年10月11日に登録出願された商願2021-126441に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願(分割出願)として、同4年4月11日に登録出願されたものである。
原審では、令和4年4月19日付けで拒絶理由の通知、同年5月31日受付で意見書の提出、同年8月22日付けで拒絶査定されたもので、これに対して同年11月29日に、本件拒絶査定不服審判が請求され、同日受付で手続補正書が提出されている。
本願の指定商品は、当審における上記の手続補正書により、第3類「化粧品」、第14類「宝石箱,身飾品」、第18類「かばん類,袋物」及び第20類「家具」と補正された。
2 原査定の拒絶の理由
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第5033282号商標(以下「引用商標1」という。)は、「SASHA」の欧文字と「サーシャ」の片仮名を2段に横書きしてなり、平成18年3月13日に登録出願、第20類「家具」を指定商品として、同19年3月16日に設定登録されたものである。
(2)登録第5202400号商標(以下「引用商標2」という。)は、「サシャ」の片仮名と「SASHA」の欧文字を2段に横書きしてなり、平成20年8月8日に登録出願、第11類「乾燥装置,美容院用又は理髪店用の機械器具(いすを除く。),家庭用電熱用品類,加熱器,家庭用浄水器,洗面所用消毒剤ディスペンサー」を指定商品として、同21年2月6日に設定登録されたものである。
(3)登録第5675479号商標(以下「引用商標3」という。)は、「SASHA」の欧文字を標準文字で表してなり、平成26年1月22日に登録出願、第14類「身飾品」、第18類「かばん,袋物」及び第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,キャミソール,ティーシャツ,アイマスク,エプロン,えり巻き,靴下,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。)」を指定商品として、同年6月6日に設定登録されたものである。
(4)登録第6280136号商標(以下「引用商標4」という。)は、「sasha」の欧文字を標準文字で表してなり、令和元年6月18日に登録出願、第3類「洗い流さないヘアートリートメント,ヘアートリートメント」を指定商品として、令和2年8月13日に設定登録されたものである。
(5)国際登録第923724号商標(以下「引用商標5」という。)は、「SASHA」の欧文字を横書きしてなり、2006年(平成18年)11月14日に国際商標登録出願、第9類「Sound recordings; video recordings.」及び第41類「Providing entertainment; presentation of musical performance; production of sound and video recordings; nightclub and discotheque services; publishing services; arranging and conducting of conferences; production of films and video tapes; production of radio and television programs; recording studio services; musical performances; cabaret services; club entertainment services; organization of dancing competitions; concert services; fashion show services; disk jockey services.」を指定商品又は指定役務として、平成21年8月28日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標2及び引用商標5について
本願の指定商品は、上記1のとおりの商品に補正された結果、引用商標2及び引用商標5の指定商品又は指定役務と同一又は類似する商品はすべて削除されたと認められる。
その結果、本願の指定商品は、引用商標2及び引用商標5の指定商品又は指定役務と類似しない商品となった。
したがって、本願商標が引用商標2及び引用商標5との関係において、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は、解消した。
(2)本願商標と引用商標1、引用商標3及び引用商標4について
ア 本願商標は、「紗々」の漢字を標準文字で表してなるところ、その構成中「紗」の文字は「うすぎぬ。軽くて薄い織物。」(「新選漢和辞典」小学館)の意味を、「々」の文字は「同じ漢字が続いて繰り返されるとき、第二字に代えて用いる記号で、読みは第一字に従う。」(精選版 日本国語大辞典)の意味を有する語であるが、両文字を結合して具体的な意味を有する成語となるものではなく、語頭の「紗」の文字から漠然とした意味合いを連想させるとしても、具体的な意味合いを想起できるものではない。
そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して、「ササ」又は「シャシャ」の称呼を生じるが、特定の観念は生じない。
イ(ア)引用商標1は、「SASHA」の欧文字と「サーシャ」の片仮名を2段に横書きしてなるところ、その構成中の下段の片仮名部分が、上段の欧文字の読みを特定したものと容易に理解できるから、これより「サーシャ」の称呼が生じる。また、「SASHA」及び「サーシャ」の文字は、一般的な辞書等には載録がなく、特定の意味合いを有する語として知られていないから、一種の造語として理解されるとみるのが相当である。
そうすると、引用商標1は、「サーシャ」の称呼を生じ、特定の観念は生じない。
(イ)引用商標3は、「SASHA」の文字を、また、引用商標4は、「sasha」の文字を標準文字で表してなるところ、いずれも、その構成文字は、辞書等に掲載された語ではなく、ローマ字読み風に「サシャ」又は「サーシャ」と発音できる造語を表してなると看取できる。
そうすると、引用商標3及び引用商標4は、その構成文字に相応して、「サシャ」又は「サーシャ」の称呼を生じるものであり、特定の観念を生じない。
ウ 本願商標と引用商標1、引用商標3及び引用商標4を比較すると、外観においては、構成文字及びその文字種の差異(漢字、欧文字及び片仮名)により、互いの印象は異なるものとなるから、判別は可能である。
また、称呼においては、本願商標から生じる「ササ」の称呼と引用商標1、引用商標3及び引用商標4から生じる「サーシャ」の称呼は、語頭の「サ」の音を、また、本願商標から生じる「シャシャ」の称呼と引用商標1、引用商標3及び引用商標4から生じる「サーシャ」の称呼は、語尾の「シャ」の音を共通にするとしても、その他の構成音(長音の有無を含む)において異なるもので、全体で2音又は3音という短い音構成においては、当該差異音が、全体の語調、語感に与える影響は大きく、相紛れるおそれはない。次に、本願商標から生じる称呼「ササ」の称呼と引用商標3及び引用商標4から生じる「サシャ」の称呼は、語頭の「サ」の音を、また、本願商標から生じる「シャシャ」の称呼と引用商標3及び引用商標4から生じる「サシャ」の称呼は、語尾の「シャ」の音を共通にするとしても、共に2音という極めて短い音構成であることからすれば、もう1音の差異音が、全体の語調、語感に与える影響は大きく、聴別は可能である。
さらに、両商標は、いずれも特定の観念は生じないため、観念において比較できない。
そうすると、本願商標と引用商標1、引用商標3及び引用商標4は、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において判別及び聴別は可能だから、それらが取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、その出所について混同を生ずるおそれはなく、類似する商標とは認められない。
エ 以上のとおり、本件商標は、引用商標1、引用商標3及び引用商標4とは同一又は類似する商標ではないから、その指定商品について比較するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(3)まとめ
以上によれば、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当しないから、同項同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消を免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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