商標拒絶査定不服審判
2022-009580
ヤマサン、サン
- 審判番号
- 2022-009580
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-096135
- 請求日
- 2022年06月22日
- 審決日
- 2023年12月01日
- 公報発行日
- 2024年02月22日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社山三ふじや
- 【請求人代理人】中山 俊彦
- 審判長/審判官
- 審判長 鈴木 雅也
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 藤村 浩二
- 分類
- T18 .261-Z (W35) / T18 .262-Z (W35) / T18 .263-Z (W35)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-96135拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年8月3日に出願されたものであり、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年9月24日付け:拒絶理由通知書
令和3年12月13日 :意見書の提出
令和4年3月15日付け:拒絶査定
令和4年6月22日 :審判請求書、手続補正書の提出
令和5年5月25日付け:審尋
令和5年7月7日 :回答書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第35類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として登録出願されたものであり、その後、指定役務については、上記1の手続補正書の提出により、別掲2のとおりの役務に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第1970744号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成 別掲3のとおり
登録出願日 昭和59年6月9日
設定登録日 昭和62年7月23日
指定商品 第8類「手動利器,手動工具」(平成20年1月9日書換登録)
(2)登録第4838107号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成 別掲4のとおり
登録出願日 平成16年3月11日
設定登録日 平成17年2月10日
指定商品 第24類「絹織物,絹紡織物,絹紡つむぎ糸織物,その他の織物,布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,ビリヤードクロス」及び第25類「和服,その他の被服(エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,及びこれらの類似商品を除く。),ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物」を含む第24類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品
(3)登録第5710065号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の構成 別掲5のとおり
登録出願日 平成26年3月17日
設定登録日 平成26年10月17日
指定商品 第31類「のり」
(4)登録第5749752号商標(以下「引用商標4」という。)
商標の構成 別掲6のとおり
登録出願日 平成25年9月25日
設定登録日 平成27年3月13日
指定商品及び指定役務 第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,おむつ,おむつカバー,防虫紙,乳幼児用粉乳,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品」、第29類「乳製品,冷凍野菜,冷凍果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,豆」、第30類「茶,珈琲,ココア,氷,みそ,角砂糖,果糖,氷砂糖(調味料),砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ(調味料),ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,うま味調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類」及び第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,ビール製造用ホップエキス,乳清飲料」を含む第5類、第29類、第30類、第32類、第33類、第41類及び第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務
(5)登録第5808453号商標(以下「引用商標5」という。)
商標の構成 別掲7のとおり
登録出願日 平成27年7月1日
設定登録日 平成27年11月20日
指定商品 第29類「東京湾の千葉県側沿岸で海面養殖された銀鮭(生きているものを除く。),東京湾の千葉県側沿岸で海面養殖された銀鮭を使用した加工水産物」
(6)登録第6178777号商標(以下「引用商標6」という。)
商標の構成 別掲8のとおり
登録出願日 平成29年11月28日
設定登録日 令和元年9月6日
指定商品 第8類「スプーン,フォーク,かつお節削り器,エッグスライサー(電気式のものを除く),缶切,チーズスライサー(電気式のものを除く),ピザカッター(電気式のものを除く)」、第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄」、第21類「食器類,アイスペール,泡立て器,こし器,こしょう入れ,砂糖入れ,塩振り出し容器,卵立て,ナプキンホルダー,ナプキンリング,盆,ようじ入れ,ざる,シェーカー,しゃもじ,手動式のコーヒー豆ひき器及びこしょうひき,じょうご,すりこぎ,すりばち,ぜん,栓抜,大根卸し,タルト取り分け用へら,なべ敷き,はし,はし箱,ひしゃく,ふるい,まな板,麺棒,焼き網,ようじ,レモン絞り器,ワッフル焼き型(電気式のものを除く),台所用品(「ガス湯沸かし器・加熱器・調理台・流し台」を除く),化粧用具,清掃用具及び洗濯用具」、第24類「ふきん,織物製テーブルナプキン」、第29類「乳製品,食肉,卵,冷凍野菜,冷凍果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆」、第30類「茶,コーヒー,ココア,氷,菓子,パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,調味料(ウースターソース・グレービーソース・ケチャップソース・しょうゆ・食酢・酢の素・そばつゆ・ドレッシング・ホワイトソース・マヨネーズソース・焼肉のたれを除く),香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,弁当,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,パスタソース,食用酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類」、第31類「ホップ,野菜,糖料作物,果実,麦芽,あわ,きび,ごま,そば(穀物),とうもろこし(穀物),ひえ,麦,籾米,もろこし」、第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,ビール製造用ホップエキス,乳清飲料」及び第33類「泡盛,合成清酒,焼酎,白酒,清酒,直し,みりん,洋酒,果実酒,酎ハイ,中国酒,薬味酒」を含む第8類、第18類、第21類、第24類及び第29類ないし第33類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品
(7)登録第6185389号商標(以下「引用商標7」という。)
商標の構成 別掲8のとおり
登録出願日 平成29年11月28日
設定登録日 令和元年10月4日
指定役務 第35類「アイマスク・エプロン・えり巻き・靴下・ゲートル・毛皮製ストール・ショール・スカーフ・足袋・足袋カバー・手袋・ネクタイ・ネッカチーフ・バンダナ・保温用サポーター・マフラー・耳覆いの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おむつの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品(布製身の回り品・ガーター・靴下止め・ズボンつり・バンド・ベルト・腕止めを除く)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,飲食料品(食用油脂・加工野菜及び加工果実・食品香料(精油のものを除く)・チョコレートスプレッド・海藻類・ウースターソース・グレービーソース・ケチャップソース・しょうゆ・食酢・酢の素・そばつゆ・ドレッシング・ホワイトソース・マヨネーズソース・焼肉のたれ・食用魚介類(生きているものを除く)・肉製品・加工水産物・食用魚介類(生きているものに限る)を除く)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食肉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,野菜及び果実の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,米穀類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,牛乳の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,清涼飲料及び果実飲料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,加工食料品(肉製品・加工水産物・加工野菜及び加工果実・チョコレートスプレッドを除く)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,金具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,台所用品・清掃用具及び洗濯用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,歯磨きの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,印刷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,紙類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,運動具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おもちゃ・人形の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,楽器及びレコードの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,写真機械器具及び写真材料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,たばこ及び喫煙用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,宝玉及びその模造品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供,ホテルの事業の管理」を含む第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務
(8)登録第6238984号商標(以下「引用商標8」という。)
商標の構成 別掲8のとおり
登録出願日 令和元年7月4日
設定登録日 令和2年3月24日
指定商品 第29類「食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物」及び第31類「食用魚介類(生きているものに限る。)」
(9)登録第6238985号商標(以下「引用商標9」という。)
商標の構成 別掲6のとおり
登録出願日 令和元年7月4日
設定登録日 令和2年3月24日
指定商品 第29類「食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物」及び第31類「食用魚介類(生きているものに限る。)」
(10)登録第6306345号商標(以下「引用商標10」という。)
商標の構成 別掲8のとおり
登録出願日 令和元年7月4日
設定登録日 令和2年10月21日
指定商品 第30類「調味料」
(11)登録第6306346号商標(以下「引用商標11」という。)
商標の構成 別掲6のとおり
登録出願日 令和元年7月4日
設定登録日 令和2年10月21日
指定商品 第30類「調味料」
(12)登録第6306347号商標(以下「引用商標12」という。)
商標の構成 別掲8のとおり
登録出願日 令和元年7月4日
設定登録日 令和2年10月21日
指定商品 第29類「食用油脂,加工野菜及び加工果実」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。),チョコレートスプレッド」
(13)登録第6306348号商標(以下「引用商標13」という。)
商標の構成 別掲6のとおり
登録出願日 令和元年7月4日
設定登録日 令和2年10月21日
指定商品 第29類「食用油脂,加工野菜及び加工果実」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。),チョコレートスプレッド」
(14)登録第6520635号商標(商願2021-076359)(以下「引用商標14」という。)
商標の構成 別掲9のとおり
登録出願日 令和3年6月18日
設定登録日 令和4年3月1日
指定商品及び指定役務 第32類「ビール,黒ビール,合成ビール,スタウト,ラガービール,シャンディー,バーレーワイン(ビール),麦芽ビール,ビールをベースとするカクテル」、第33類「清酒,日本酒,焼酎,泡盛,合成清酒,白酒,直し,みりん,洋酒,果実酒,酎ハイ,ウイスキー,ウォッカ,ジン,ブランデー,ラム,リキュール,いちご酒,梨酒,ぶどう酒,りんご酒,アニス(リキュール),アニゼット(リキュール),アラック酒,カクテル,果実のエキス(アルコール分を含むもの),キュラソー,キルシュ,消化促進酒(リキュール及びスピリッツ),スピリッツ(飲料),ピケット酒,ビターズ,プレミックスアルコール飲料(ビールベースのものを除く。),ペパーミントリキュール,中国酒,ウチャピーチュー,カオリャンチュー,パイカル,ラオチュー,薬味酒,梅酒,はちみつ酒,保命酒,松葉酒,まむし酒,アペリティフ(ビールを除く。),アルコール飲料(ビールを除く。),アルコールエキス(ビール用のものを除く。),アルコールエッセンス,果実入りアルコール飲料,穀物を主原料とする蒸留酒,米を原料とする酒,さとうきびを主原料とするアルコール飲料,蒸留酒」及び第35類「酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」
(15)登録第6498959号商標(商願2021-081703)(以下「引用商標15」という。)
商標の構成 別掲6のとおり
登録出願日 令和3年6月30日
設定登録日 令和4年1月13日
指定商品及び指定役務 第29類「菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものに限る。),食用油脂,乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆」、第30類「茶,コーヒー,ココア,氷,菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,チョコレートスプレッド,ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,弁当,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,パスタソース,食用酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類」、第31類「ホップ,食用魚介類(生きているものに限る。),野菜,糖料作物,果実,麦芽,あわ,きび,ごま,そば(穀物),とうもろこし(穀物),ひえ,麦,籾米,もろこし」及び第35類「広告業,トレーディングスタンプの発行,経営の診断又は経営に関する助言,事業の管理,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供,競売の運営,輸出入に関する事務の代理又は代行,文書又は磁気テープのファイリング,コンピュータデータベースへの情報編集,広告用具の貸与,消費者のための商品及び役務の選択における助言と情報の提供,織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おむつの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,飲食料品(「海藻類」を除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,手動利器・手動工具及び金具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,台所用品・清掃用具及び洗濯用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,印刷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,紙類及び文房具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,運動具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おもちゃ・人形及び娯楽用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,楽器及びレコードの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,写真機械器具及び写真材料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,たばこ及び喫煙用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,宝玉及びその模造品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第29類ないし第31類及び第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務
(16)登録第6506761号商標(商願2021-081704)(以下「引用商標16」という。)
商標の構成 別掲8のとおり
登録出願日 令和3年6月30日
設定登録日 令和4年1月31日
指定商品及び指定役務 第29類「菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものに限る。),食用油脂,乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆」、第30類「茶,コーヒー,ココア,氷,菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,チョコレートスプレッド,ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,弁当,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,パスタソース,食用酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類」、第31類「ホップ,食用魚介類(生きているものに限る。),野菜,糖料作物,果実,麦芽,あわ,きび,ごま,そば(穀物),とうもろこし(穀物),ひえ,麦,籾米,もろこし」及び第35類「広告業,トレーディングスタンプの発行,経営の診断又は経営に関する助言,事業の管理,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供,競売の運営,輸出入に関する事務の代理又は代行,文書又は磁気テープのファイリング,コンピュータデータベースへの情報編集,広告用具の貸与,消費者のための商品及び役務の選択における助言と情報の提供,織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おむつの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,飲食料品(「海藻類」を除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,手動利器・手動工具及び金具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,台所用品・清掃用具及び洗濯用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,印刷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,紙類及び文房具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,運動具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おもちゃ・人形及び娯楽用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,楽器及びレコードの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,写真機械器具及び写真材料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,たばこ及び喫煙用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,宝玉及びその模造品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第29類ないし第31類及び第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務
4 当審における審尋
当審において、令和5年5月25日付け審尋により、請求人に対し、本願商標が引用商標2、引用商標4及び引用商標5ないし引用商標16との関係で商標法第4条第1項第11号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する回答を求めた。
5 審尋に対する請求人の回答(要旨)
請求人は、上記4の審尋に対し、令和5年7月7日に回答書を提出し、要旨以下のとおり、意見を述べた。
(1)引用商標2、引用商標5等との関係においては、図形要素のみを抜き出した商標の対比を行うこと自体が許されるものではなく、全体観察において相互に何ら混同のおそれはない。
(2)引用商標14等について、図形要素のみを抜き出して商標を対比する場面が生じたとしても、単に“のれん記号”として似通ったものであるという点をもって類似と判断するのは妥当ではなく、通常の取引者・需要者の一般的な注意力に鑑みた場合に混同のおそれは全くない。
6 当審の判断
(1)引用商標3との関係における商標法第4条第1項第11号該当性について
本願商標の指定役務は、令和4年6月22日付け手続補正書により、別掲2のとおりの役務に補正された結果、引用商標3の指定商品と同一又は類似の役務は全て削除されたと認められる。
その結果、本願商標の指定役務は、引用商標3の指定商品と類似しない役務になったと認められる。
したがって、引用商標3との関係において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消した。
(2)引用商標2、引用商標5及び引用商標14との関係における商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 商標の類否
(ア)本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、山型の図形を上部に、その下に毛筆体風に表した太線を漢数字の「三」のように横に3本配してなるところ、その構成全体の特徴を勘案すると、本願商標は、のれん記号の一類型として看取されるものであり、その構成要素に相応して「ヤマサン」の称呼が生じ、「(のれん記号としての)ヤマサン」の観念を生じるものである。
(イ)引用商標2、引用商標5及び引用商標14
原審で示した引用商標のうち、引用商標2、引用商標5及び引用商標14について、検討する。
a 引用商標2は、別掲4のとおり、左側に、山型の図形を上部に、その下に毛筆体風に表した太線を漢数字の「三」のように横に3本配したのれん記号と看取されるもの(以下「のれん記号1」と言う。)を配し、右側に、「秋場」の文字を毛筆風に横書きしてなるところ、その構成中、のれん記号1と「秋場」の文字部分とは、両者がある程度の間隔を空けて並んでいることからすると、分離観察を許さないほど全体が不可分一体に結合しているものとは認められないものである。
また、のれん記号1は、本願商標と同様に、「(のれん記号としての)ヤマサン」の観念を生じるものであり、「秋場」の文字は、「秋の時節。」を意味する語であることから(「広辞苑第七版」株式会社岩波書店)、のれん記号1と「秋場」の文字部分の間には、観念的なつながりも見いだせないものである。
そうすると、引用商標2は、分離観察をすることも許されるというべきところ、引用商標2の構成中の、のれん記号1は、その指定商品との関係で、自他商品識別力を有するといえるから、この部分を要部として抽出して、他人の商標と比較し、商標そのものの類否を判断することも許されるというべきものである。
したがって、引用商標2は、その構成中ののれん記号1の構成要素に相応して「ヤマサン」の称呼を生じ、「(のれん記号としての)ヤマサン」の観念を生じるものである。
b 引用商標5は、別掲7のとおり、縦長の長方形内に、海に浮かぶ島と空の様子を描いたと思しき図を背景とし、「江戸前」、「銀鮭」の文字を毛筆風に大きく縦書きするとともに、「銀鮭」の文字の上部に「千葉沿岸養殖」と書し、長方形内の右下方に、山型の図形を上部に、その下に毛筆体風に表した太線を漢数字の「三」のように横に3本配し、当該山形及び太線をいずれも赤色で表したのれん記号と看取されるもの(以下「のれん記号2」という。)を配してなるものである。
そして、その構成中の「江戸前」、「銀鮭」及び「千葉沿岸養殖」の文字は、引用商標5の指定商品との関係においては、商品の産地、品質等を表すものと認識されるものと認められ、自他商品識別標識としての機能がないか、又は、極めて弱いものとみるのが相当である。
加えて、背景についても、産地である沿岸の様子をイメージさせる景色を表したものと認められ、当該部分についても、引用商標5の指定商品との関係においては、自他商品識別標識としての機能がないか、又は極めて弱いものとみるのが相当である。
一方、その構成中の、のれん記号2は、引用商標5の指定商品の産地、品質等との関連を想定できないから、引用商標5の構成中の他の部分に比して、強い印象を取引者又は需要者に与えるものである。
してみれば、引用商標5においては、のれん記号2が、取引者又は需要者に対し、自他商品の識別標識として、強く支配的な印象を与える部分といえるから、この部分を要部として抽出して、他人の商標と比較し、商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。
したがって、引用商標5は、その構成中の、のれん記号2の構成要素に相応して、「ヤマサン」の称呼を生じ、「(のれん記号としての)ヤマサン」の観念を生じるものである。
c 引用商標14は、別掲9のとおり、山型の図形とその下方に3本の太線を漢数字の「三」のように横に3本配した図形(以下、これらの図形を合わせて「図形部分」という。)の下、「SAKENOTAKUMI SANSO」の欧文字及び「since 1919」の欧文字と数字の組合せによる文字を配し(以下、これらの文字を合わせて「文字部分」という。)、当該図形部分及び文字部分をいずれも青色で表した構成からなるものである。
そして、引用商標14の構成中の図形部分と文字部分とは、両者がある程度の間隔を空けて上下に並んでいることからすると、分離観察を許さないほど全体が不可分一体に結合しているものとは認められないものである。
また、上記図形部分は、特段の称呼及び観念を生ずるものではない図形であることから、図形部分と文字部分の間には、観念的なつながりも見いだせないものである。
そうすると、引用商標14は、分離観察をすることも許されるというべきところ、引用商標14の構成中の図形部分は、その指定商品及び指定役務との関係で、自他商品及び自他役務識別力を有するといえるから、この部分を要部として抽出して、他人の商標と比較し、商標そのものの類否を判断することも許されるというべきものである。
(ウ)本願商標と引用商標2、引用商標5及び引用商標14の類否
a 本願商標と引用商標2及び引用商標5から生じる称呼及び観念については、それぞれ上記(ア)及び(イ)aのとおりであり、両者は「ヤマサン」の称呼及び「(のれん記号としての)ヤマサン」の観念を共通にするものであるから、称呼上及び観念上、同一である。
また、外観において比較すると、本願商標と、引用商標2の要部であるのれん記号1及び引用商標5の要部であるのれん記号2とは、いずれも上部の山型図形の下部に毛筆体風に表した太線を漢数字の「三」のように横に3本配した構成態様において、その構成の軌を一にするものであり、いずれも「ヤマサン」の、のれん記号を表したものとして、取引者、需要者の記憶に強く印象づけられるという点において共通するものである。
他方、本願商標と、引用商標2の要部であるのれん記号1、及び引用商標5の要部であるのれん記号2とは、それぞれを子細に対比観察するならば、山型の図形を描く線の太さ及び長さ、毛筆体風に表した太線の太さなどにおいて差異を有するものであるが、これらは、需要者に与える全体の共通点に比して小さなものであって、需要者の記憶に殊更強い印象を与えるとはいえないものである。
してみれば、本願商標と引用商標2及び引用商標5のそれぞれの要部をいずれも時と所を異にして離隔的に観察した場合、需要者が両者を区別することは困難であるといえるから、本願商標と引用商標2の要部及び引用商標5の要部は、いずれも外観において類似するものというのが相当である。
そうすると、本願商標と引用商標2及び引用商標5は、全体の構成において相違するとしても、商標の要部において外観上類似し、称呼及び観念も同一なものであるから、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、各商標は、互いに紛れるおそれのある類似の商標というべきである。
b 次に、本願商標と引用商標14の要部となる図形部分を比較すると、引用商標14の図形部分からは特定の称呼及び観念を生じないため、両者は称呼上及び観念上の比較をできないものである。
また、外観において比較すると、本願商標と引用商標14の図形部分とは、いずれも上部の山型図形の下部に太線を漢数字の「三」のように横に3本配した構成態様において、全体としてその構成の軌を一にするものであるのみならず、細部においても上部の山型図形の下端部分が水平に切られている点で共通し、山型の図形を描く線の太さ及び長さ、太線を漢数字の「三」のように表した点においても似通っているとみることができる。
してみれば、本願商標と引用商標14の要部を時と所を異にして離隔的に観察した場合、需要者が両者を区別することは困難であるといえるから、本願商標と引用商標14は、外観において類似するものというのが相当である。
そうすると、本願商標と引用商標14は、全体の構成において相違するとしても、商標の要部において、外観上類似するものであることから、両商標は互いに紛れるおそれのある類似の商標というべきである。
イ 本願商標の指定役務と引用商標2、引用商標5及び引用商標14の指定商品及び指定役務の類否
本願商標の指定役務は、以下(ア)ないし(ウ)のとおり、引用商標2、引用商標5及び引用商標14に係る指定商品及び指定役務と同一又は類似のものを含むものである。
(ア)本願商標の指定役務中、第35類「織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ティーシャツの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,タオルの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ハンカチの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おもちゃ・人形及び娯楽用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と、引用商標2の指定商品中、第24類「絹織物,絹紡織物,絹紡つむぎ糸織物,その他の織物,布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,ビリヤードクロス」及び第25類「和服,その他の被服(エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,及びこれらの類似商品を除く。),ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物」は、小売等役務とその取扱商品という関係にあり、これらは一般的に、同一の事業者に係るものが多く、役務の提供場所と商品の提供場所、及び取引者、需要者の範囲を共通にするものであるから、両者は類似するものである。
(イ)本願商標の指定役務中、第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供(海藻類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供を除く。),加工食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と、引用商標5の指定商品である第29類「東京湾の千葉県側沿岸で海面養殖された銀鮭(生きているものを除く。),東京湾の千葉県側沿岸で海面養殖された銀鮭を使用した加工水産物」は、小売等役務とその取扱商品という関係にあり、これらは一般的に、同一の事業者に係るものが多く、役務の提供場所と商品の提供場所、及び取引者、需要者の範囲を共通にするものであるから、両者は類似するものである。
(ウ)本願商標の指定役務中、第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供(海藻類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供を除く。),酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と、引用商標14の指定商品及び指定役務中、第32類「ビール,黒ビール,合成ビール,スタウト,ラガービール,シャンディー,バーレーワイン(ビール),麦芽ビール,ビールをベースとするカクテル」、第33類「清酒,日本酒,焼酎,泡盛,合成清酒,白酒,直し,みりん,洋酒,果実酒,酎ハイ,ウイスキー,ウォッカ,ジン,ブランデー,ラム,リキュール,いちご酒,梨酒,ぶどう酒,りんご酒,アニス(リキュール),アニゼット(リキュール),アラック酒,カクテル,果実のエキス(アルコール分を含むもの),キュラソー,キルシュ,消化促進酒(リキュール及びスピリッツ),スピリッツ(飲料),ピケット酒,ビターズ,プレミックスアルコール飲料(ビールベースのものを除く。),ペパーミントリキュール,中国酒,ウチャピーチュー,カオリャンチュー,パイカル,ラオチュー,薬味酒,梅酒,はちみつ酒,保命酒,松葉酒,まむし酒,アペリティフ(ビールを除く。),アルコール飲料(ビールを除く。),アルコールエキス(ビール用のものを除く。),アルコールエッセンス,果実入りアルコール飲料,穀物を主原料とする蒸留酒,米を原料とする酒,さとうきびを主原料とするアルコール飲料,蒸留酒」は、小売等役務とその取扱商品という関係にあり、これらは一般的に、同一の事業者に係るものが多く、役務の提供場所と商品の提供場所、及び取引者、需要者の範囲を共通にするものであるから、両者は類似するものである。
また、本願商標の指定役務中、第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供(海藻類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供を除く。),酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と、引用商標14の指定商品及び指定役務中、第35類「酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は、同一又は類似の役務である。
ウ 小括
上記ア及びイによれば、本願商標は、引用商標2、引用商標5及び引用商標14と類似する商標であって、かつ、本願商標の指定役務は、引用商標2、引用商標5及び引用商標14の指定商品及び指定役務と同一又は類似するものである。
したがって、本願商標は、他の引用商標について検討するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(3)請求人の主張について
ア 請求人は、引用商標2及び引用商標5について、図形要素のみを抜き出した商標の対比を行うこと自体が許されるものではなく、全体観察において相互に何ら混同のおそれはない旨主張している。
しかしながら、引用商標2は、上記(2)ア(イ)aのとおり、その構成中、のれん記号1と「秋場」の文字部分とは、特に工夫もなく、両者がある程度の間隔を介して並んでいることからすると、外観上、分離観察を許さないほど全体が不可分一体に結合しているものとは認められないものであり、かつ、両者に観念的なつながりも見いだせないものである。
そうすると、引用商標2は、のれん記号1と文字部分を分離して観察することも許されるというべきであり、その指定商品との関係で自他商品識別力を有するといえるのれん記号1を要部として抽出して、他人の商標と比較し、商標そのものの類否を判断することも許されるというべきものである。
また、引用商標5は、上記(2)ア(イ)bのとおり、その構成中の「江戸前」、「銀鮭」及び「千葉沿岸養殖」の文字は、指定商品との関係において、商品の産地、品質等を表すものと認識されるものと認められ、また、背景についても、産地である沿岸の様子をイメージさせる景色を表したものと認められ、いずれの部分も、自他商品識別標識としての機能がないか、又は極めて弱いものとみるのが相当である。
一方、構成中の、のれん記号2は、指定商品の産地、品質等との関連を想定できないから、他の部分に比して、強い印象を取引者又は需要者に与えるものである。
してみれば、引用商標5においては、のれん記号2が、取引者又は需要者に対し、自他商品の識別標識として、強く支配的な印象を与える部分といえるから、この部分を要部として抽出して、他人の商標と比較し、商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。
イ 請求人は、引用商標14について、図形要素のみを抜き出して商標を対比する場面が生じたとしても、単に“のれん記号”として似通ったものであるという点をもって類似と判断するのは妥当ではなく、通常の取引者・需要者の一般的な注意力に鑑みた場合に混同のおそれは全くない旨主張している。
しかしながら、上記(2)ア(ウ)bのとおり、本願商標と引用商標14の要部である図形部分とは、のれん記号か否かにかかわらず、いずれも上部の山型図形の下部に太線を漢数字の「三」のように横に3本配した点において、その構成の軌を一にするものであるのみならず、上部の山型図形の下端部分が水平に切られている共通点を有し、山型の図形を描く線の太さ及び長さ並びに太線を漢数字の「三」のように表した構成態様が似通っているとみるのが相当であって、通常の取引者・需要者の一般的な注意力によれば、両商標は外観上相紛れるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。
ウ したがって、請求人の上記主張はいずれも採用できない。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標と引用商標2、引用商標5及び引用商標14は、類似の商標であり、かつ、本願商標の指定役務と引用商標2、引用商標5及び引用商標14の指定商品及び指定役務とは、同一又は類似するものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2022-009580