商標拒絶査定不服審判
2026-003293
トリサン、サン、エスエイエヌ、ケートーソー、トリユクワ
- 審判番号
- 2026-003293
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2024-133214
- 請求日
- 2026年03月03日
- 審決日
- 2026年07月15日
- 公報発行日
- 2026年08月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】阿爾法餐飲股▲ふん▼有限公司
- 【請求人代理人】正木 裕士
- 【請求人代理人】三上 祐子
- 審判長/審判官
- 審判長 大井手 正雄
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 深田 彩紀子
- 分類
- T18 .261-WY (W43) / T18 .262-WY (W43) / T18 .263-WY (W43)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2024-133214拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続経緯
本願は、令和6年12月11日の登録出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和7年 7月 1日付け:拒絶理由通知書
令和7年 8月29日 :意見書の提出
令和7年11月27日付け:拒絶査定
令和8年 3月 3日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第43類「飲食物の提供,ケータリング(飲食物)」を指定役務として、登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6338404号商標(以下「引用商標」という。)は、「鳥さん」の文字を毛筆風の書体で縦書きしてなり、令和2年6月10日に登録出願、第43類「飲食物の提供」を指定役務として、同3年1月8日に設定登録されたものであり、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、別掲のとおり、鶏のかぶり物をした人物の頭部を緑色で表した図形(以下「図形部分」という。)を上段に配し、その左右には「とり」及び「さん」の文字(以下「上段文字部分」という。)を黒色で小さく横書きし、中段には、図形部分と同じ緑色で大きく顕著に表された「鶏湯桑」の文字(以下「中段文字部分」という。)を、下段には、「TORi SAN」の文字(以下「下段文字部分」といい、上中下段部分をまとめて「文字部分」ということがある。)を黒色の中央揃えで書してなるものである。
そして、本願商標の構成中、図形部分と文字部分とは、これらが重なることなく配置され、また、図形と文字という構成要素の違いから、それぞれが、視覚上、分離して観察され得るものであり、観念上の関連性も認められないものであるから、これらを常に一体のものとして把握しなければならない特段の事情は見いだせない。
そうすると、本願商標は、図形部分と文字部分とを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとは認められないものである。
そこで、文字部分についてみると、緑色で大きく顕著に表された中段の「鶏湯桑」の文字は、我が国の辞書類に載録された既成語とは認められないものであり、特定の語義を有しない一種の造語として理解されるものであるから、上段文字部分と下段文字部分から生じる「トリサン」の称呼は、その文字の大きさや位置から、中段文字部分の読みを付記的に表したものと認識されるものである。
また、中段文字部分の「鶏湯桑」の文字は、大きく顕著に表されていることから、それぞれの漢字を音読み又は訓読みした「ケイトウソウ」又は「トリユクワ」の称呼をも生じる場合があるといえる。
そうすると、本願商標の文字部分は、その構成文字に相応して、「トリサン」の称呼を生じるほか、「ケイトウソウ」又は「トリユクワ」の称呼をも生じるというのが相当であり、特定の観念は生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は、「鳥さん」の文字を毛筆風の書体で縦書きしてなるところ、「鳥」の文字は「鳥類」を意味し、「さん」の文字は敬称を表す語であるが、各文字を結合して特定の意味を有する成語となるものではなく、具体的な意味合いを認識させない造語とみるのが相当である。
そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して、「トリサン」の称呼を生じるが、特定の観念は生じないものである。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標は、それぞれ、上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるところ、構成全体の比較においては、色彩及び図形の有無等により、外観上、明確に区別し得るものであり、文字部分同士の比較においても、文字種、書体及びデザイン化の有無において異なることから、外観上、明確に区別し得るものである。
また、両者はいずれも「トリサン」の称呼を共通にする場合があるとしても、本願商標から生じる「ケイトウソウ」又は「トリユクワ」の称呼と比較したときは、それぞれ明瞭に聴別できるものである。
そうすると、本願商標と引用商標とは、その称呼を共通にする場合があり、観念においても比較することができないとしても、その外観は明確に区別でき、本願商標から生じる「ケイトウソウ」及び「トリユクワ」の称呼との比較においては、明瞭に聴別できるものであるから、外観、称呼、観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合してみれば、両者は商品の出所について誤認混同を生じるおそれのない非類似の商標というべきである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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