商標拒絶査定不服審判
2022-008929
トット
- 審判番号
- 2022-008929
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-076033
- 請求日
- 2022年06月10日
- 審決日
- 2023年01月17日
- 公報発行日
- 2023年04月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】合同会社totto
- 【請求人代理人】開口 宗昭
- 【請求人代理人】和田 安司
- 審判長/審判官
- 審判長 矢澤 一幸
- 審判官 小田 昌子
- 審判官 阿曾 裕樹
- 分類
- T18 .261-Z (W2544) / T18 .262-Z (W2544) / T18 .263-Z (W2544) / T18 .264-Z (W2544) / T18 .265-Z (W2544)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-76033拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第25類「被服,スニーカー,帽子,履物,ズボン」及び第44類「美容,頭髪に関する理容・美容,爪の美容」を指定商品及び指定役務として、令和3年6月18日に登録出願されたものである。
原審では、令和3年11月12日付けで拒絶理由の通知、同年12月23日受付で意見書の提出、同4年3月8日付けで拒絶査定されたもので、これに対して同年6月10日に本件拒絶査定不服審判が請求されている。
2 原査定の拒絶の理由
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標(以下の商標をまとめて「引用商標」という場合がある。)は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第6154705号商標(以下「引用商標1」という。)は、「totto」の文字を標準文字で表したものであり、平成30年8月3日登録出願、第44類「美容,理容,入浴施設の提供,あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,はり治療,医療情報の提供,栄養の指導,動物の美容,植木の貸与,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与」を指定役務として、令和元年6月21日に設定登録されたものである。
(2)登録第6189113号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成30年6月27日登録出願、商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和元年10月11日に設定登録されたもので、同2年1月29日に本権の登録の一部抹消がされた結果、その指定商品及び指定役務は第9類、第18類、第25類及び第35類に属する別掲3のとおりの商品及び役務となった。
3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標の類否
ア 本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、先が開いたはさみのシルエット状の図形の右側に、「totto」の欧文字を、その上に小さく「とっと」の平仮名を表してなるところ、その構成中「とっと」の文字部分は、その下の「totto」の文字部分の読み仮名を表示してなると認識できるものの、当該文字は我が国で親しまれた成語や外来語ではないから、特定の観念は生じない。
そして、当該図形部分と文字部分は、間隔を空けて、互いに独立した態様で配置されており、また、称呼及び観念における具体的な関連性もないから、視覚上分離して認識されるものであり、それぞれが出所識別標識として独立した構成要素であるとの印象を与える。
そうすると、本願商標の構成中「totto」及び「とっと」の文字部分は、他の構成部分と分離、抽出して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとはいえず、また、当該文字部分は、本願商標の相当範囲を占め、相応に目立つ態様で表示されているから、本願商標の出所識別標識として強く支配的な印象を与える要部と認められる。
したがって、本願商標は、その要部の構成文字に相応して、「トット」の称呼が生じるが、特定の観念は生じない。
イ 引用商標について
(ア)引用商標1は、「totto」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は我が国で親しまれた成語や外来語ではない。
したがって、引用商標1は、その構成文字に相応して、「トット」の称呼が生じるが、特定の観念は生じない。
(イ)引用商標2は、別掲2のとおり、横線1本に垂れ下がるように縦線2本をつなげ、その上部に2個(赤色と黄色)の円を配置した図形と、その下に「TOTTO」(「TT」の欧文字は横線をつなげており、「O」の文字の内側は、2文字目が赤色、5文字目が黄色である。)の欧文字を表してなるところ、その構成文字「TOTTO」は、我が国で親しまれた成語や外来語ではなく、また、その図形部分は、簡略化した外観の人物2人が並んだシルエット状の図形との印象を与え得るものの、具体的に何を描いてなるのかは明らかではない。そのため、両構成部分に、称呼及び観念における具体的な関連性はない。
そして、引用商標2の図形部分と文字部分は、段を異にして、間隔を空けて独立した態様で配置され、構成要素(図形と文字)も相違するから、一部色彩が共通するとしても、視覚上分離して認識されるもので、それぞれが出所識別標識として独立した構成要素であるとの印象を与える。
そうすると、引用商標2の構成中「TOTTO」の文字部分は、他の構成部分と分離、抽出して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとはいえず、また、当該文字部分は、引用商標2の相当範囲を占め、相応に目立つ態様で表示されているから、引用商標2の出所識別標識として強く支配的な印象を与える要部と認められる。
したがって、引用商標2は、その要部の構成文字に相応して、「トット」の称呼が生じるが、特定の観念は生じない。
ウ 本願商標と引用商標の比較
(ア)本願商標の要部(文字部分)と引用商標1を比較すると、外観においては、欧文字部分「totto」の構成文字のつづりを共通にするから、その表音である振り仮名の有無があるとしても、記憶される印象において極めて近似したものとなり、相紛らわしい。また、称呼においては、共通する称呼「トット」が生じる。さらに、観念については、いずれも特定の観念は生じないから、比較できない。
そうすると、本願商標と引用商標1は、その要部の比較において、外観において相紛らわしく、称呼を共通にするから、観念において比較できないとしても、同一又は類似の商品又は役務に使用するときは、出所の誤認混同が生じるおそれがあるため、類似する商標と認められる。
(イ)本願商標と引用商標2のそれぞれの要部(構成文字)を比較すると、外観においては、欧文字部分「totto(TOTTO)」の構成文字のつづりを共通にするから、その表音である振り仮名の有無に差違があるとしても、記憶される印象において極めて近似したものとなり、相紛らわしい。また、称呼においては、いずれも共通する称呼「トット」が生じる。さらに、観念については、いずれも特定の観念は生じないから、比較できない。
そうすると、本願商標と引用商標2は、それぞれの要部の比較において、外観において相紛らわしく、称呼を共通にするから、観念において比較できないとしても、同一又は類似の商品又は役務に使用するときは、出所の誤認混同が生じるおそれがあるため、両商標は類似する商標と認められる。
(2)本願商標と引用商標の指定商品及び指定役務の類否
ア 本願商標の指定商品及び指定役務中、第44類「美容,頭髪に関する理容・美容,爪の美容」と、引用商標1の指定役務中、第44類「美容」は、同一の役務を含むものであり、いずれも美容院や理容室などの美容・理容サービスを提供する事業者により提供される役務である点で共通するから、同一又は類似の商標を使用するときは、同一営業主の提供にかかる役務と誤認されるおそれがある。
そうすると、本願商標と引用商標1の上記役務は、同一又は類似の役務と認められる。
イ 本願商標の指定商品及び指定役務中、第25類「被服,スニーカー,帽子,履物,ズボン」と、引用商標2の指定商品及び指定役務中、第25類「被服(スポーツ用を除く。),外衣(スポーツ用を除く。),帽子,履物(スポーツ用を除く。)但し、スポーツ用の帽子を除く」は、同一の商品を含む。
さらに、本願商標の上記商品は、引用商標2の指定商品及び指定役務中、第35類「被服(スポーツ用を除く。)・帽子・履物(スポーツ用を除く。)・かばん類・スーツケース・ブリーフケース・バックパック・ランドセル・通学用かばん・旅行かばん・手提げかばん・ダッフルバッグ・ブリーフケースタイプの書類入れ・財布・身飾品・頭飾品・ブローチ(宝飾品を除く。)・時計・せっけん・香料、薫料及び香水類・精油・化粧品・眼鏡・サングラス・音響又は映像の記録用・送信用及び再生用の装置・電気の伝導用・調整用又は制御用の機械器具・充電器及び太陽光発電パネルの小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供但し、スポーツ用の帽子の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,スポーツ用のバックパックの小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,スポーツ用の眼鏡の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,スポーツ用のサングラスの小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供を除く」とは、被服小売業者や履物小売業者などにより販売、提供される商品又は役務である点で共通するから、同一又は類似の商標を使用するときは、同一営業主の製造、販売又は提供にかかる商品又は役務と誤認されるおそれがある。
そうすると、本願商標と引用商標2の上記商品及び役務は、同一又は類似の商品又は役務と認められる。
(3)請求人の主張
ア 請求人は、本願商標は、文字部分と図形部分が、同書、同大、同間隔、同デザイン、同配色で構成され、外観上まとまりよく一体的に表し、視覚的な一体性は高いから、「totto」の文字部分を抽出し、商標の類否を判断すべきではない旨を主張する。
しかしながら、本願商標は、上記(1)アのとおり、図形部分と文字部分は、間隔を空けて、互いに独立した態様で配置されており、また、称呼及び観念における具体的な関連性もないから、視覚上分離して認識されるものであり、それぞれが出所識別標識として独立した構成要素であるとの印象を与えるものであるから、互いに分離、抽出して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものではない。
そうすると、本願商標の構成中、相応に目立つ態様で表示されている「totto」及び「とっと」の文字部分は、出所識別標識として強く支配的な印象を与える要部というべきで、この部分と引用商標との類否を検討することができる。
イ 請求人は、引用商標2は、文字部分と図形部分が、外観上まとまりよく一体的に表してなり、視覚的な一体性は極めて高いから、「TOTTO」の文字部分を抽出し、商標の類否を判断すべきではない旨を主張する。
しかしながら、引用商標2は、上記(1)イ(イ)のとおり、その図形部分と文字部分は、段を異にして、間隔を空けて独立した態様で配置されており、また、称呼及び観念における具体的な関連性もないから、視覚上分離して認識されるものであり、それぞれが出所識別標識として独立した構成要素であるとの印象を与え、互いに分離、抽出して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものではない。
そうすると、引用商標2の構成中、相応に目立つ態様で表示されている「TOTTO」の文字部分は、出所識別標識として強く支配的な印象を与える要部というべきで、この部分と本願商標との類否を検討することができる。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標であって、その指定商品及び指定役務は、引用商標の指定商品又は指定役務と同一又は類似する商品又は役務を含むから、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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