商標拒絶査定不服審判
2022-005164
ギンザクリア、クリア、ジイシイ
- 審判番号
- 2022-005164
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-161972
- 請求日
- 2022年03月20日
- 審決日
- 2022年10月14日
- 公報発行日
- 2023年06月30日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社LBT
- 【請求人代理人】高橋 淳
- 審判長/審判官
- 審判長 矢澤 一幸
- 審判官 杉本 克治
- 審判官 阿曾 裕樹
- 分類
- T18 .261-Z (W0318202527354144) / T18 .262-Z (W0318202527354144) / T18 .263-Z (W0318202527354144)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-161972拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第3類、第5類、第9類、第18類、第20類、第25類、第27類、第29類、第30類、第32類、第35類、第41類、第43類及び第44類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和2年12月17日に登録出願されたものである。
原審では、令和3年8月16日付けで拒絶理由の通知、同年9月26日付けで意見書及び手続補正書の提出、同年12月8日付けで拒絶査定されたもので、これに対して同4年3月20日に本件拒絶査定不服審判が請求され、同月22日受付で手続補正書が提出されている。
本願商標の指定商品及び指定役務は、原審及び当審における上記の手続補正書により、第3類、第18類、第20類、第25類、第27類、第35類、第41類及び第44類に属する別掲2のとおりの商品及び役務に補正された。
2 原査定の拒絶の理由
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第638919号の2商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:クリア
登録出願日:昭和37年6月9日
設定登録日:昭和39年3月18日
指定商品:第25類「エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い」
(2)登録第706598号の2商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:Clear
登録出願日:昭和39年9月9日
設定登録日:昭和41年5月12日
指定商品:第25類「エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い」
(3)登録第853324号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の構成:「クリヤー」の片仮名と「CLEAR」の欧文字を二段に横書きしてなる商標
登録出願日:昭和40年6月15日
設定登録日:昭和45年4月15日
指定商品:第1類及び第5類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(4)登録第1739862号商標(以下「引用商標4」という。)
商標の構成:「クリア」の片仮名と「CLEAR」の欧文字を二段に横書きしてなる商標
登録出願日:昭和56年8月7日
設定登録日:昭和60年1月23日
指定商品:第3類「植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料」
第30類「食品香料(精油のものを除く。)」
(5)登録第2182363号商標(以下「引用商標5」という。)
商標の構成:「クリア」の片仮名と「CLEAR」の欧文字を二段に横書きしてなる商標
登録出願日:昭和62年5月29日
設定登録日:平成元年10月31日
指定商品:第5類、第10類及び第21類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(6)登録第3300552号商標(以下「引用商標6」という。)
商標の構成:「クリヤー」の片仮名と「CLEAR」の欧文字を二段に横書きしてなる商標
登録出願日:平成6年4月19日
設定登録日:平成9年5月2日
指定商品:第21類「化粧用具」
(7)登録第3349657号商標(以下「引用商標7」という。)
商標の構成:「クリアー」の片仮名と「CLEAR」の欧文字を二段に横書きしてなる商標
登録出願日:平成5年6月22日
設定登録日:平成9年10月3日
指定商品:第30類「茶,コーヒー及びココア,氷,菓子及びパン,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ,化学調味料,香辛料但し、茶,コーヒー及びココア,氷を除く」
(8)登録第4254858号商標(以下「引用商標8」という。)
商標の構成:別掲3のとおり
登録出願日:平成9年12月24日
設定登録日:平成11年3月26日
指定商品:第5類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(9)登録第4276399号商標(以下「引用商標9」という。)
商標の構成:別掲4のとおり
登録出願日:平成9年12月24日
設定登録日:平成11年5月28日
指定商品:第5類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(10)登録第4711921号商標(以下「引用商標10」という。)
商標の構成:clear(標準文字)
登録出願日:平成15年1月20日
設定登録日:平成15年9月19日
指定商品:第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,仮装用衣服」
(11)登録第4755882号商標(以下「引用商標11」という。)
商標の構成:clear(標準文字)
登録出願日:平成15年6月5日
設定登録日:平成16年3月12日
指定商品:第18類「かばん類,袋物,かばん金具,がま口口金,傘」
(12)登録第4981790号商標(以下「引用商標12」という。)
商標の構成:別掲5のとおり
登録出願日:平成17年11月9日
設定登録日:平成18年8月25日
指定役務:第44類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(13)登録第5071047号商標(以下「引用商標13」という。)
商標の構成:別掲6のとおり
登録出願日:平成18年9月25日
設定登録日:平成19年8月17日
指定商品:第3類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(14)登録第5071048号商標(以下「引用商標14」という。)
商標の構成:別掲7のとおり
登録出願日:平成18年9月25日
設定登録日:平成19年8月17日
指定商品:第3類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(15)登録第5101830号商標(以下「引用商標15」という。)
商標の構成:clear
登録出願日:平成18年10月3日
設定登録日:平成19年12月28日
指定商品:第9類「眼鏡」
第14類「貴金属,貴金属製食器類,貴金属製針箱,貴金属製のろうそく消し及びろうそく立て,貴金属製の花瓶及び水盤,記念カップ,記念たて,身飾品,貴金属製のがま口及び財布,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,時計」
第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。),げた,草履類,仮装用衣服」
(16)登録5117420号商標(以下「引用商標16」という。)
商標の構成:有限会社クリア(標準文字)
登録出願日:平成19年9月21日
設定登録日:平成20年3月7日
指定商品:第29類及び第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(17)登録第5294336号商標(以下「引用商標17」という。)
商標の構成:clear
登録出願日:平成19年4月1日
設定登録日:平成22年1月15日
指定役務:第35類「被服(「和服,アイマスク,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い」を除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具を除く。」)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品(「布製身の回り品・つけづめ・つけまつ毛・ひげそり用具入れ・ペディキュアセット・まつ毛カール器・マニキュアセット・耳かき・携帯用化粧道具入れ・化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)・つけあごひげ・つけ口ひげ・ヘアカーラー(電気式のものを除く。)」を除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」
(18)登録第5326086号商標(以下「引用商標18」という。)
商標の構成:クリア(標準文字)
登録出願日:平成21年7月23日
設定登録日:平成22年5月28日
指定商品:第30類「みそ,ウースターソース,グレービーソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,穀物の加工品,調理済み中華そば,調理済みうどん,調理済みそば,調理済みパスタ,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,即席菓子のもと,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類」
(19)登録第5345377号商標(以下「引用商標19」という。)
商標の構成:CLEAR(標準文字)
登録出願日:平成22年2月4日
設定登録日:平成22年8月13日
指定役務:第41類「研修会の手配及び管理,研修会の開催,研修・セミナーの企画・運営又は開催,人材開発に関する研修会の手配及び管理,人材開発に関する研修会・セミナーの企画・運営又は開催」
(20)登録第5663559号商標(以下「引用商標20」という。)
商標の構成:CLEAR(標準文字)
登録出願日:平成25年10月26日
設定登録日:平成26年4月11日
指定商品:第16類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(21)登録第5768866号商標(以下「引用商標21」という。)
商標の構成:クリア歯科(標準文字)
登録出願日:平成27年1月6日
設定登録日:平成27年6月5日
指定役務:第44類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(22)登録第5768867号商標(以下「引用商標22」という。)
商標の構成:別掲8のとおり
登録出願日:平成27年1月6日
設定登録日:平成27年6月5日
指定役務:第44類「歯科医業,医療情報の提供」
(23)登録第5779765号商標(以下「引用商標23」という。)
商標の構成:クリアデンタル(標準文字)
登録出願日:平成27年1月6日
設定登録日:平成27年7月17日
指定役務:第44類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(24)登録第5815553号商標(以下「引用商標24」という。)
商標の構成:別掲9のとおり
登録出願日:平成27年6月9日
設定登録日:平成27年12月25日
指定商品:第9類及び第10類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(25)登録第5821601号商標(以下「引用商標25」という。)
商標の構成:別掲10のとおり
登録出願日:平成27年8月3日
設定登録日:平成28年1月22日
指定役務:第44類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(26)登録第5835750号商標(以下「引用商標26」という。)
商標の構成:別掲11のとおり
登録出願日:平成27年8月31日
設定登録日:平成28年3月25日
指定商品:第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(27)登録第5889696号商標(以下「引用商標27」という。)
商標の構成:別掲12のとおり
登録出願日:平成27年6月9日
設定登録日:平成28年10月21日
指定商品:第9類及び第10類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(28)登録第6104182号商標(以下「引用商標28」という。)
商標の構成:別掲13のとおり
登録出願日:平成27年10月14日
設定登録日:平成30年12月7日
指定商品:第3類「頭髪用化粧品,シャンプー,コンディショナー,ヘアートニック,ヘアローション,髪用トリートメント,ヘアマスク」
(29)登録第6104183号商標(以下「引用商標29」という。)
商標の構成:別掲14のとおり
登録出願日:平成27年10月14日
設定登録日:平成30年12月7日
指定商品:第3類「頭髪用化粧品,シャンプー,コンディショナー,ヘアートニック,ヘアローション,髪用トリートメント,ヘアマスク」
(30)登録第6104184号商標(以下「引用商標30」という。)
商標の構成:CLEAR(標準文字)
登録出願日:平成27年10月16日
設定登録日:平成30年12月7日
指定商品:第3類「頭髪用化粧品,シャンプー,コンディショナー,ヘアートニック,ヘアローション,髪用トリートメント,ヘアマスク」
(31)登録第6142246号商標(以下「引用商標31」という。)
商標の構成:CLEAR(標準文字)
登録出願日:平成29年3月13日
設定登録日:令和元年5月10日
指定商品及び指定役務:第9類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務
(32)登録第6187667号商標(以下「引用商標32」という。)
商標の構成:クリア(標準文字)
登録出願日:平成30年9月21日
設定登録日:令和元年10月11日
指定商品:第10類「医療用機械器具,手術用ベッドシーツ,手術用まくらカバー,医療用手袋,手術用マスク,手術用覆い」
(33)登録第6187668号商標(以下「引用商標33」という。)
商標の構成:別掲15のとおり
登録出願日:平成30年9月21日
設定登録日:令和元年10月11日
指定商品:第10類「医療用機械器具,手術用ベッドシーツ,手術用まくらカバー,医療用手袋,手術用マスク,手術用覆い」
(34)登録第6200810号商標(以下「引用商標34」という。)
商標の構成:別掲16のとおり
登録出願日:平成30年10月2日
設定登録日:令和元年11月22日
指定商品:第3類、第5類、第9類から第11類及び第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(35)登録第6233483号商標(以下「引用商標35」という。)
商標の構成:クリア(標準文字)
登録出願日:平成31年4月5日
設定登録日:令和2年3月6日
指定商品:第19類「建築材料(金属製及び非金属鉱物製のものを除く。),陶磁製建築専用材料・れんが及び耐火物,リノリューム製建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,建造物組立セット(金属製のものを除く。),セメント及びその製品,木材,石材,建具(金属製のものを除く。),鉱物性基礎材料,建築用ガラス」
第20類「錠(電気式又は金属製のものを除く。),愛玩動物用ベッド,犬小屋,愛玩動物用小屋,愛玩動物用小屋付き収納家具,愛玩動物用小屋に組み込むための愛玩動物専用出入用くぐり戸,滑り止めを裏面に有する薄板状の愛玩動物用木製敷物,小鳥用巣箱,きゃたつ及びはしご(金属製のものを除く。),ハンガーボード,家具,ついたて,びょうぶ,ベンチ」
(36)登録第6265022号商標(以下「引用商標36」という。)
商標の構成:別掲17のとおり
登録出願日:令和元年7月17日
設定登録日:令和2年7月1日
指定商品:第20類「屋内用ブラインド(シェード),すだれ,装飾用ビーズカーテン,日よけ」
第24類「織物,メリヤス生地,カーテン,ベッドスプレッド,テーブルセンター,テーブルクロス,テーブル掛け,織物製椅子カバー,緞帳」
3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標の類否
ア 本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、上段には円状枠内に曲線で構成された欧文字風のモノグラム図形を表示するロゴ風の図形を表し、中段には「GINZA」の欧文字をサンセリフ体の書体で、下段には「CLEAR」の欧文字をセリフ体の書体で、中段の文字より大きく表してなるところ、各段の構成部分は、段を異にして、一定の間隔を空けて配置され、構成態様の差異(図形と文字、書体や大きさ)もあるから、それぞれが視覚上分離、独立した印象を与えるものである。
そして、本願商標の構成中、「GINZA」の欧文字部分は、「東京都中央区の繁華街。」である「銀座」(参照:「広辞苑 第7版」岩波書店)のローマ字表記であって、商品の産地、販売地、役務の提供場所又は会社の所在地などの表示に相当する。そうすると、当該文字部分は、他の図形部分や文字部分とは段を異にして、小さく付記的に表示されていることも相まって、独立した出所識別標識としての称呼及び観念が生じるものではない。
他方、本願商標の構成中、「CLEAR」の欧文字部分は、「明快な。明晰な。澄んだ。」の意味を有する外来語(参照:「ジーニアス英和辞典 第5版」大修館書店、「広辞苑 第7版」岩波書店)であり、本願商標の構成においては、他の図形部分や文字部分とは分離、独立した態様で、大きく目立つ態様で表示されているから、出所識別標識として強く支配的な印象を与える。
また、本願商標の構成中、ロゴ風の図形部分は、曲線を主体とした何らかのモノグラム図形を表してなると理解はできるが、図案化の程度も顕著であるから、それより出所識別標識としての称呼及び観念は生じない。
そうすると、本願商標は、その構成中「CLEAR」の欧文字部分が、取引者、需要者に対し、商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められるもので、併せて、それ以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないと認められるから、当該欧文字部分を要部として取り出し、これを引用商標と比較して商標そのものの類否を判断すべきである。
以上を踏まえると、本願商標は、その要部に相応して、「クリア」又は「クリアー」の称呼が生じ、「明快な。明晰な。澄んだ。」の観念が生じる。
イ 引用商標1、2、4、6、7、10、11、15、17から19、22、28から30、32、33、35及び36(以下、これら商標をまとめて「本件引用商標」という。)について
(ア)本件引用商標(引用商標6を除く。)は、その構成中に「クリア」、「クリアー」又は「CLEAR」(Clear、clear)の文字を含むところ、当該文字は「明快な。明晰な。澄んだ。」の意味を有する外来語(前掲書参照)である。
そうすると、当該商標は、その構成文字に相応して、「クリア」又は「クリアー」の称呼が生じ、「明快な。明晰な。澄んだ。」の観念が生じる。
(イ)引用商標6は、「クリヤー」の片仮名及び「CLEAR」の欧文字を二段に横書きしてなるところ、その片仮名部分は欧文字部分の表音を表してなるものであって、その構成文字は、「明快な。明晰な。澄んだ。」の意味を有する外来語「clear」(前掲書参照)に相当する。
そうすると、引用商標6は、その構成文字に相応して、「クリヤー」の称呼が生じ、「明快な。明晰な。澄んだ。」の観念が生じる。
ウ 本願商標と本件引用商標の比較
(ア)本願商標の要部と本件引用商標(引用商標6を除く。)を比較すると、外観においては、図形部分や構成文字の有無などに差異があるとしても、構成中に「clear」の欧文字を含む点又は当該文字に通じる片仮名を含む点において共通するから、相紛らわしい。また、称呼において、共通する称呼(クリア、クリアー)が生じ、さらに、観念において、共通する観念が生じる。
そうすると、両商標は、外観において相紛らわしく、称呼及び観念を共通にするから、同一又は類似の商品又は役務について使用するときは、その商品又は役務の出所について誤認混同が生じるおそれがあるというべきで、互いに類似する商標と認められる。
(イ)本願商標の要部と引用商標6を比較すると、外観においては、図形部分や構成文字の有無などに差異があるとしても、構成中に「CLEAR」の欧文字を含む点及び当該文字に相当する片仮名を含む点において共通するから、相紛らわしい。また、称呼においては、「クリアー」と「クリヤー」の称呼は、全4音中3音が共通し、その差異音は3音目の「ア」と「ヤ」の相違(母音「a」を共通にする。)にすぎないから、全体の語調、語感は似通ったものとなり、相紛らわしい。さらに、観念において、共通する観念が生じる。
そうすると、両商標は、外観及び称呼において相紛らわしく、観念は共通にするから、同一又は類似の商品又は役務について使用するときは、その出所について誤認混同が生じるおそれがあるというべきで、互いに類似する商標と認められる。
(2)本願商標と引用商標の指定商品及び指定役務の類否
ア 本願商標の指定商品及び指定役務は、別掲2のとおりの商品及び役務に補正された結果、引用商標3、5、8、9、20、24及び31の指定商品と同一又は類似の商品及び役務はすべて削除されたと認められる。
イ 本願商標の指定商品及び指定役務は、本件引用商標の指定商品及び指定役務と同一又は類似の商品及び役務を含むものである。
例えば、引用商標1の指定商品中「エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い」は、本願商標の指定商品及び指定役務中「被服」(第25類)に含まれるもので、引用商標4の指定商品中「植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料」は、本願商標の指定商品及び指定役務中「香料及び薫料」(第3類)に含まれるものであり、その他の商品及び役務についても同様に同一又は類似の商品が含まれている。
したがって、本願商標の指定商品及び指定役務は、本件引用商標の指定商品及び指定役務と同一又は類似すると認められる。
(3)請求人の主張
ア 請求人は、本願商標は全体観察が相当であること、つまり、その構成中「CLEAR」の文字部分は、全体の20%にとどまり、形容詞であって特徴的な振る舞いをする文字ではなく、出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものではなく、むしろ、トレードマークとしての印象が極めて強い図形部分が、全体の70%を占め、強く支配的な印象を与えるから、「CLEAR」の文字部分だけを抽出して引用商標と比較して商標の類否を判断すべきではない旨を主張する。
しかしながら、本願商標は、上記(1)アのとおり、ロゴ風の図形部分と「GINZA」及び「CLEAR」の欧文字部分は、構成配置(段を異にし、間隔を空けて配置している。)及び構成態様(図形や文字、書体や大きさの差異)を踏まえると、それぞれが視覚上分離、独立した印象を与えるものであることに加えて、その構成中「CLEAR」の文字部分は、大きく目立つ態様で表示されているから、出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものである。
そして、本願商標のその他の構成部分(ロゴ風の図形及び「GINZA」)からは、独立した出所識別標識としての称呼、観念は生じない。
そうすると、本願商標は、その構成中「CLEAR」の文字部分が、取引者、需要者に対し、商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められ、併せて、それ以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないと認められるから、当該欧文字部分を要部として取り出し、これを引用商標と比較して商標そのものの類否を判断することは許される。
イ 請求人は、本願商標は、エステティックサロン及びセルフケアを目的としたビューティー系コンテンツの配信及び健康食品や健康グッズの小売等に関するECサイトの運営事業のブランドとして使用されるものであるところ、エステティックはリラクゼーションや美容術を施術する、心身をより快適かつ爽快にさせることを目的とするもので、「明るい、澄み切った」の意味の英語「CLEAR」は、極めて親和性のある形容詞であるため、その指定商品及び指定役務との関係及び取引の実情により、「CLEAR」等の文字に注目されないから、本願商標と引用商標は誤認混同を生じるおそれはない旨を主張する。
しかしながら、請求人の主張する取引の実情は、エステティックと「CLEAR」の語の間の極めて漠然とした意味上の関連性に関するものにすぎず、本願商標の要部(CLEAR)における、その指定商品及び指定役務との関係における具体的な取引の実情ではないから、その出所識別標識としての称呼及び観念の認定判断に直接影響しない。
ウ したがって、請求人の主張は、いずれも採択できない。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、本件引用商標と同一又は類似する商標であって、その指定商品及び指定役務は、本件引用商標の指定商品又は指定役務と同一又は類似するから、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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