商標拒絶査定不服審判
2022-008630
スッキリドロップ、スッキリ
- 審判番号
- 2022-008630
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-104750
- 請求日
- 2022年06月07日
- 審決日
- 2022年12月13日
- 公報発行日
- 2023年03月31日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】小林製薬株式会社
- 【請求人代理人】杉村 憲司
- 【請求人代理人】杉村 光嗣
- 【請求人代理人】藤本 一
- 審判長/審判官
- 審判長 佐藤 淳
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 石塚 利恵
- 分類
- T18 .13 -Z (W0330)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-104750拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和2年8月24日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年 8月26日付け:拒絶理由通知
令和3年10月12日 :意見書、手続補足書の提出
令和4年 2月28日付け:拒絶査定
令和4年 6月 7日 :審判請求書、手続補足書の提出
2 本願商標
本願商標は、「すっきりドロップ」の文字を標準文字で表してなり、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,つけまつ毛用接着剤,口中清涼剤,口臭用消臭剤,動物用防臭剤,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,入れ歯洗浄剤,歯磨き,化粧品,薫料,香料,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つけづめ,つけまつ毛」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。),茶,コーヒー,ココア,口中清涼効果を有する菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),口臭を消すための菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),その他の菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,香辛料,即席菓子のもと,調味料,食用プロポリス,食用ローヤルゼリー」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要点)
本願商標は、「すっきりドロップ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「すっきり」の文字は、「気分や味わいが爽快であるさま。」等の意味を、「ドロップ」の文字は、「砂糖に香料を加えて固め種々の形に作った西洋風の飴。」等の意味を有する語であるから、本願商標は、全体として、「気分や味わいが爽快になる飴」ほどの意味合いを容易に認識させる。
そして、本願の指定商品を取り扱う業界においては、喉や気分をすっきりさせる飴やそれと同様の形態である医薬品などが製造、販売されている実情が認められる。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「喉や気分をすっきりさせる飴又は飴状の商品」であること、すなわち、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものとして認識する。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記意味合いに照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるため、同法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、前記2のとおり、「すっきりドロップ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「すっきり」の文字は「気分や味わいが爽快であるさま。」等の意味を、「ドロップ」の文字は「砂糖に香料を加えて固め種々の形に作った西洋風の飴。」等の意味を有する語(いずれも「広辞苑 第七版」(岩波書店)から引用。)として、それぞれ我が国において広く親しまれているものである。
そして、本願の指定商品中、第3類「口中清涼剤,口臭用消臭剤」や第30類「口中清涼効果を有する菓子,口臭を消すための菓子」を取り扱う業界においては、「すっきり(スッキリ)」の文字は、口や喉などをすっきりさせる特長(効能)を有する商品(のど飴等)であることを、また、「ドロップ」の文字は、飴又は飴状の商品であることを表すために、取引上一般に使用されている実情が認められる(別掲1及び別掲2参照。)。
そうすると、「すっきりドロップ」の文字からなる本願商標を、その指定商品中、第3類「口中清涼剤,口臭用消臭剤」及び第30類「口中清涼効果を有する菓子,口臭を消すための菓子」について使用しても、これに接する取引者、需要者は、その商品について「口や喉などをすっきりさせる飴又は飴状の商品」であること、すなわち、商品の品質、効能を表したものと認識、把握するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないというのが相当であるから、本願商標は、その商品の品質、効能を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標が「すっきり」及び「ドロップ」の各語の組合せであると認識されるとしても、それら各語が一般に知られた語であるからといって、それらが組み合わされた語全体について一義的な意味合いが理解されるわけではないし、これら各語は、そもそも多義的なものであることから、原査定が認定するような意味合いが生じるとは限らず、各語の語義に鑑みると「すっかり落ちる」などといった意味合いをも理解し得る旨主張する。
しかしながら、上記(1)のとおり、本願商標を構成する「すっきり」及び「ドロップ」の語は、いずれも我が国において広く親しまれている語であって容易に意味合いが理解されること、「口中清涼剤,口臭用消臭剤」や「口中清涼効果を有する菓子,口臭を消すための菓子」を取り扱う業界においては、口や喉などをすっきりさせる飴又は飴状の商品が製造、販売されている取引の実情があること、さらに、「すっきり」及び「ドロップ」の語は、上記業界において、商品の品質表示等として取引上一般に使用されている実情があることをも踏まえると、本願商標が「口中清涼剤,口臭用消臭剤」や「口中清涼効果を有する菓子,口臭を消すための菓子」について使用された場合、これに接する取引者、需要者は、請求人主張の意味合いを認識するというよりは、単に「口や喉などをすっきりさせる飴又は飴状の商品」であること、すなわち、商品の品質、効能を表示したものと認識するとみるのが自然である。
イ 請求人は、「すっきり」の語は、「のど」や「お口の中」、「気分」等、他の語と結合することによって、はじめてその効果、効能の対象等が明らかとなり、商品の具体的な意味合いを理解させるのであるから、本願商標「すっきりドロップ」がその指定商品の内容を直接的、具体的に表すものとして認識されることの証左はない旨主張する。
しかしながら、「口中清涼剤,口臭用消臭剤」や「口中清涼効果を有する菓子,口臭を消すための菓子」を取り扱う業界における別掲1及び別掲2のとおりの用例からすれば、「すっきり(スッキリ)」の文字は、口や喉などをすっきりさせる特長(効能)を有する商品であることを表すために、取引上一般に使用されていることから、「のど」等の他の語と結合しなくても、本願商標が上記指定商品について使用された場合、「口や喉などをすっきりさせる飴又は飴状の商品」を表す語として容易に取引者、需要者に認識されると判断するのが相当である。
ウ 請求人は、構成中に「すっきり」、「スッキリ」又は「ドロップ」を含む過去の商標登録例を掲げて、本願商標も登録すべきである旨を主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が自他商品の識別標識として機能し得るか否かは、査定時又は審決時における取引の実情を勘案して、その指定商品の取引者、需要者の認識を基準に判断すべきものであるから、他の登録例に本件の判断が拘束されるものではない。
エ したがって、上記請求人の主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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