商標拒絶査定不服審判
2022-003985
ピイブイアイエスビイピイ、ピイブイアイエス
- 審判番号
- 2022-003985
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-012234
- 請求日
- 2022年03月16日
- 審決日
- 2022年07月14日
- 公報発行日
- 2022年09月30日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】第一実業ビスウィル株式会社
- 【請求人代理人】村上 智司
- 【請求人代理人】大久保 隆
- 審判長/審判官
- 審判長 森山 啓
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 荻野 瑞樹
- 分類
- T18 .261-Z (W09) / T18 .262-Z (W09) / T18 .263-Z (W09)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021- 12234拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「PVIS BP」の文字を標準文字で表してなり、第9類「理化学機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,測定機械器具,電気通信機械器具」を指定商品として、令和3年2月3日に登録出願されたものである。
本願は、令和3年7月1日付けで拒絶理由の通知がされ、同年8月10日に意見書が提出されたが、同年12月14日付けで拒絶査定がされたものである。
これに対して、令和4年3月16日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。
第2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した国際登録第1102925号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲1のとおり、「PVIS」の欧文字を横書きしてなり、2011年(平成23年)11月15日に国際商標登録出願、第7類「Electric and/or electronic braking systems for motors and engines.」及び第9類「Electric regulating apparatus; electronic apparatus; apparatus and instruments for controlling, supervising, checking, measuring and switching electricity; industrial computers; programmable electronic control systems for machines; electric and/or electronic switching devices; data bus systems and components therefor; apparatus for recording, transmission and/or reproduction of sound or images, including electronic image recording and/or image analysis systems; software for the aforesaid apparatus and devices.」を指定商品として、2013年(同25年)5月17日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
第3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定は、本願商標の要部である「PVIS」と引用商標とは、観念を比較することはできないとしても、外観について全ての構成文字を同じくし、極めて近似した印象を取引者、需要者に与えるものであって、称呼においても共通するから、両商標は相紛れるおそれのある類似の商標であり、かつ、本願の指定商品は、引用商標の指定商品と類似するものであるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するとしたものである。
第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本願商標について
本願商標は、上記第1のとおり、「PVIS BP」の文字を標準文字で表してなるところ、その外観上、「PVIS」の欧文字と「BP」の欧文字との間には、1文字分のスペース(空白)が存在してなることから、その構成は、前半の「PVIS」の欧文字部分と後半の「BP」の欧文字部分とに分離して看取されるものである。
そして、本願商標の前半を構成する「PVIS」の欧文字は、辞書等に載録されている語ではなく、我が国において特定の意味合いを有するものとして親しまれた語でもないことから、特定の語義を有しない一種の造語として認識、把握されるとみるのが相当であり、また、本願の指定商品との関係において、取引者、需要者に商品の品質等を表すものとして認識させる特別の事情もないものであるから、「PVIS」の文字のみで、自他商品の識別標識としての機能を十分に発揮するものである。
一方、本願商標の後半を構成する2文字の欧文字「BP」は、それのみでは極めて簡単で、かつ、ありふれた標章といわざるを得ないものであり、また、一般的には、欧文字2字は商品の品番、型番等を表す記号又は符号として類型的に使用されているものであって、本願の指定商品の分野においても、商品の品番、型番等を表示するものとして、同様に採択、使用されている実情があることからすれば(別掲2参照)、当該文字部分は、自他商品の識別標識としての機能を発揮しないか、極めて弱いものであり、当該文字部分のみから、商品の出所識別標識としての称呼、観念は生じないとみるのが相当である。
そうすると、本願商標は、その構成中の「PVIS」の欧文字部分が、取引者、需要者に対し、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものというべきであるから、本願商標は、その構成中の「PVIS」の欧文字部分を要部として抽出し、この部分のみを他人の商標(引用商標)と比較して商標の類否を判断することができるものである。
したがって、本願商標は、構成全体より生じる「ピイブイアイエスビイピイ」の称呼のほか、要部である「PVIS」の欧文字に相応して、「ピイブイアイエス」の称呼を生じるものであり、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は、別掲1のとおり、「PVIS」の欧文字を横書きしてなるところ、当該文字は、辞書等に載録されている語ではなく、我が国において特定の意味合いを有するものとして親しまれた語でもないことから、特定の語義を有しない一種の造語として認識、把握されるとみるのが相当であり、その構成文字に相応して「ピイブイアイエス」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標の要部と引用商標との類否についてみるに、本願商標は、上記(1)のとおり、その構成中の要部である「PVIS」の文字部分から「ピイブイアイエス」の称呼を生じるものであり、一方、引用商標は、上記(2)のとおり、「ピイブイアイエス」の称呼を生じるものであるから、両者は称呼を共通にするものである。
また、外観については、本願商標の要部である「PVIS」の文字と、引用商標を構成する「PVIS」の文字は、書体の相違がみられるものの、これらは格別顕著な相違とはいえないものであり、他方、両者は同じ文字つづりからなるものであるから、外観上、近似した印象を与えるものである。
そして、観念については、両者はいずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較することはできない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、観念において比較することはできないものの、「ピイブイアイエス」の称呼を共通にし、外観上も近似した印象を与えるものであるから、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのある、互いに類似の商標というのが相当である。
(4)本願の指定商品と引用商標の指定商品との類否について
本願の指定商品中の第9類「測定機械器具,電気通信機械器具」は、引用商標の指定商品中の第9類「apparatus and instruments for controlling, supervising, checking, measuring and switching electricity; apparatus for recording, transmission and/or reproduction of sound or images, including electronic image recording and/or image analysis systems.」と類似の商品である。
(5)小括
上記(1)ないし(4)によれば、本願商標は、引用商標と類似する商標であって、かつ、本願の指定商品は、引用商標の指定商品と類似するものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
2 請求人の主張について
請求人は、本願商標は、同じ書体、同じ大きさで、軽重の差なく表されたものであって、全体として外観上まとまりよく一体的に表されているものであり、その構成全体をもって一体不可分の造語として認識、把握し、商取引に当たるものとみるのが自然であり、特に視覚的な情報が重視されるWeb上の取引においては、構成全体をもって一体不可分の造語として認識、把握されるとみるのが自然である旨主張する。
しかしながら、上記1(1)のとおり、本願商標は、その構成から、前半の「PVIS」の欧文字部分と後半の「BP」の欧文字部分とに分離して看取されることに加え、その前半を構成する「PVIS」の欧文字が独立して自他商品の識別標識としての機能を十分に発揮し得るものであって、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであるのに対し、後半を構成する「BP」の欧文字は、自他商品の識別標識としての機能を発揮しないか、極めて弱いものであり、当該文字部分のみから、商品の出所識別標識としての称呼、観念は生じないと認められるものであるから、前半の「PVIS」の文字部分を、他人の商標と比較して商標全体の類否を判断することが許されるものである。
また、Web上の取引において視覚的な情報が重視されるとの請求人の主張について、そのことを証する証拠の提出はない。そして、本願の指定商品は、必ずしもインターネットのみによって取引が行われるものとはいい難く、商品の取引の際に、常に商標の外観のみが重視されるものともいえない。
したがって、請求人の主張は、いずれも採用することができない。
3 結論
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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