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特許拒絶査定不服審判

2022-000347

遊技機

審判番号
2022-000347
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2016-191228外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2022年01月10日
審決日
2023年02月21日
公報発行日
2023年05月26日
結論
請求不成立
審判長/審判官
分類
P18 .121-WZ (A63F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第29条第1項第3号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2016-191228「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成30年 4月 5日出願公開、特開2018- 51008〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、平成28年9月29日の出願であって、その手続の経緯は、概略、以下のとおりである。 令和 2年 7月21日付け:拒絶理由通知 令和 2年 9月29日 :意見書、手続補正書の提出 令和 3年 2月 4日付け:拒絶理由通知(最後) 令和 3年 4月 7日 :意見書、手続補正書の提出 令和 3年10月13日付け:補正の却下の決定、拒絶査定(以下「原査定」という。) (送達日:同年同月19日) 令和 4年 1月10日 :審判請求書、手続補正書の提出 令和 4年 8月17日付け:拒絶理由通知 令和 4年10月 6日 :意見書、手続補正書の提出 令和 4年11月 9日付け:拒絶理由通知(以下、通知された拒絶の理由を「当審拒絶理由」という。) 令和 5年 1月10日 :意見書(以下単に「意見書」という。)、手続補正書の提出 2 本願発明 本願の請求項1に係る発明は、令和5年1月10日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載の事項により特定されるものであるところ、請求項1に係る発明は、その特許請求の範囲の請求項1に記載されたとおりの次のものであると認める。(なお、記号A~Iについては、分説するため合議体が付し、記号が付された事項を以下「特定事項A」等という。)。 「A 所定の表示手段と、 B 演出を制御可能な演出制御手段と、 C 遊技者が操作可能な操作手段と、を備える遊技機において、 D 前記演出制御手段は、 前記表示手段に表示する所定の表示物の数が多いほど所定の演出結果に対する期待度が高いことを示唆する期待度示唆演出を実行可能であり、 E 前記期待度示唆演出の実行中に、前記操作手段に対する操作に基づいて、前記表示物を増加して表示することが可能であり、 F 前記期待度示唆演出の実行中に、前記操作手段に対する操作を契機としないで、表示されている前記表示物の少なくとも一部が一時的に表示されないように、前記表示手段にカットイン画像を表示可能であり、 G 前記カットイン画像の表示中に前記操作手段に対する操作がなされても、当該カットイン画像に対して前記表示物を遊技者側に重なるように表示しないで、 H 前記カットイン画像が表示されたことに基づいて、当該カットイン画像が表示されなくなった後に、前記カットイン画像が表示される前に表示されていた前記表示物よりも数が多い表示物を表示可能である I ことを特徴とする遊技機。」 3 当審拒絶理由の概要 当審拒絶理由は、概略、次のとおりである。 (1)(新規性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用例に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し特許を受けることができない。 (2)(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用例に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記 ・請求項1 ・引用文献等 引用例1.特開2016-137257号公報 4 引用例の記載、引用発明 (1)当審拒絶理由で引用例1として引用され、本願の出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2016-137257号公報(平成28年8月4日公開、以下「引用例」という。)には、遊技台(発明の名称)に関し、次の事項が図とともに記載されている。なお、下線は合議体が付した。以下同じ。 ア 「【0009】 [第1の実施の形態] 以下、図面を用いて、本発明の第1の実施の形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロットマシン等の回胴遊技機)について詳細に説明する。まず、図1を用いて、本実施の形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。 ・・・略・・・ 【0012】 球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きでかつ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能でかつ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図1では図示せず)の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。 ・・・略・・・ 【0019】 図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、普通図柄保留ランプ216と、高確中ランプ222とを配設している。演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」、第2特別図柄を「特図2」と称する場合がある。 ・・・略・・・ 【0024】 装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。」 イ 「【0034】 次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」という)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。」 ウ 「【0173】 図20は、タイマ番号テーブルの一例を示している。図20に示すように、タイマ番号が「タイマ1」の場合には変動時間2秒(変動内容「超短縮変動」)に決定され、タイマ番号が「タイマ2」の場合には変動時間5秒(変動内容「短縮変動」)に決定され、タイマ番号が「タイマ3」の場合には変動時間10秒(変動内容「通常変動」)に決定され、タイマ番号が「タイマ4」の場合には変動時間15秒(変動内容「ノーマルリーチ1」)に決定され、タイマ番号が「タイマ5」の場合には変動時間20秒(変動内容「ノーマルリーチ2」)に決定され、タイマ番号が「タイマ6」の場合には変動時間30秒(変動内容「スーパーリーチ1」)に決定され、タイマ番号が「タイマ7」の場合には変動時間60秒(変動内容「スーパーリーチ2」)に決定され、タイマ番号が「タイマ8」の場合には変動時間90秒(変動内容「スーパーリーチ3」)に決定され、タイマ番号が「タイマ9」の場合には変動時間100秒(変動内容「パカパカ用(2R大当りまたは小当り用)」)に決定され、タイマ番号が「タイマ10」の場合には変動時間120秒(変動内容「全回転用」)に決定される。 なお、ここで言う変動内容について、詳しくは後述するが、第1副制御部400の演出制御処理において、前述のタイマ番号(変動時間)に基づいて決定され、装飾図柄表示装置208(あるいは後述する演出画像表示装置1157)等を用いて遊技者に報知される演出内容のことを指している。」 エ 「【0268】 [第3の実施の形態] 次に、本発明の第3の実施の形態に係る遊技台について説明する。本実施の形態によるパチンコ機100は、2つの操作有効期間には優先順位が定められており、当該優先順位に基づいて報知が行われる点と、一方の操作有効期間が重複により一度非有効になっても、重複が解消したときに有効期間が残っていれば復帰可能である点に特徴を有している。その他の構成等については第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。 ・・・略・・・ 【0284】 図31および図32は、本実施の形態の特図変動遊技における装飾図柄表示装置208、特図1表示装置212および特図2表示装置214の表示状態と、特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220の点灯状態とを時系列で示している。 ・・・略・・・ 【0289】 図31(e)に示すように、第1操作有効期間では、チャンスボタン136が所定回数(例えば1回)押下される度に、連打ゲージ画像810のうち最も下方に位置する白色のセグメント状画像が赤色に変化する。チャンスボタン136が連打されることにより、連打ゲージ画像810は、赤色のメータが徐々に上昇していくように視認される。 【0290】 さらに、変動開始から所定時間経過すると、演出表示領域208dではタイマ6用ボタン押下演出が例えばボタン連打演出とは無関係に開始される。タイマ6用ボタン押下演出では、図31(f)に示すように、遊技者に対してチャンスボタン136の押下を促進するボタン押下促進画像804が表示される。例えばボタン押下促進画像804は、姫キャラクタの吹き出しとしての「ボタンを押してね」という文字キャラクタを含んでいる。ボタン押下促進画像804は、連打ゲージ画像810および連打促進画像812よりもさらに手前のレイヤーに配置される。本例では、ボタン押下促進画像804の表示が開始されるのと同時に、タイマ6用ボタン押下演出のボタン操作有効期間(第2操作有効期間)が開始される。例えば第2操作有効期間の残り時間(操作有効期間カウンタの初期値)は、当該変動の当否判定結果が報知される前までに終了するように設定される。 【0291】 また本例では、第1操作有効期間中に第2操作有効期間が開始されるため、以降は第1操作有効期間と第2操作有効期間とが重複する重複期間となる。タイマ6用ボタン押下演出はボタン連打演出よりも後に開始されているため、上記の重複期間中は、タイマ6用ボタン押下演出が実行中ボタン演出として設定され、ボタン連打演出は退避中ボタン演出として設定される。これにより、重複期間中のボタン押下は、タイマ6用ボタン押下演出については有効となるが、ボタン連打演出については有効とならない。 【0292】 重複期間中にチャンスボタン136が押下されると、タイマ6用ボタン押下演出についてのボタン押下と判断され、図31(g)に示すように、演出表示領域208dではカットイン演出が実行される。カットイン演出では、連打ゲージ画像810および連打促進画像812よりもさらに手前のレイヤーに配置された小画面806において、主人公キャラクタの表情を拡大した動画像が表示される。またカットイン演出では、上記小画面806の外枠となる外枠画像808の表示柄により、当該変動の特図停止図柄の予告報知が行われる。本例では、外枠画像808の表示柄は、信頼度の高い吉宗柄(図中では縦横のクロスハッチングで示している)である。一方、重複期間中のボタン押下は、ボタン連打演出についてのボタン押下とは判断されないため、連打ゲージ画像810のメータは上昇しない(連打ゲージ画像810を構成するセグメント状画像の色が変化しない)。 【0293】 第2操作有効期間は、例えば、カットイン演出の開始と同時、カットイン演出の終了と同時、またはカットイン演出が終了してから所定時間経過後に終了する。第2操作有効期間が第1操作有効期間よりも先に終了して重複期間が終了すると、退避中ボタン演出であったボタン連打演出が実行中ボタン演出となる。これにより再び、ボタン押下がボタン連打演出について有効になり、図31(h)に示すように、チャンスボタン136が押下される度に連打ゲージ画像810のメータが上昇する。例えば、予め設定された残り時間が0になるか、または図32(a)に示すように全てのセグメント状画像が赤色に変化すると、第1操作有効期間が終了するとともにボタン連打演出が終了する。 【0294】 その後演出表示領域208dでは、対決演出の斬り合いシーンおよび斬り合い終了シーンの動画像が表示された後(図32(b)参照)、当該変動の当否判定結果(確変大当り)に基づき、勝利シーンの動画像の表示が開始される(図32(c)参照)。」 オ 「【図31】 [図:0001396770000001.jpg] 【図32】 [図:0001396770000002.jpg] 」 カ 【0292】(上記エ)の記載、図31(g)、(h)(上記オ)の記載からみて、カットイン演出では、連打ゲージ画像810および連打促進画像812よりもさらに手前のレイヤーに配置された小画面806が赤色のセグメント状画像を含む連打ゲージ画像810の大部分を覆うように表示された後、小画面806が非表示となっていることが見て取れる。 (2)上記(1)からみて、引用例には、第1実施形態の記載を援用した第3の実施形態として、次の発明が記載されている。なお、a~iについては本願発明の特定事項A~Iに概ね対応させて付与し、引用箇所の段落番号を併記した。 「a 装飾図柄表示装置208(【0019】)と、 b 演出の制御を行う第1副制御部400(【0034】)と、 c 遊技者の操作によって演出態様に変化を与えるチャンスボタン136(【0012】)と、を備えるパチンコ機100(【0009】)であって、 d、e 第1副制御部400の演出制御処理において、装飾図柄表示装置208を用いて遊技者に報知される演出内容を決定するものであり(【0173】)、 第1操作有効期間では、チャンスボタン136が所定回数(例えば1回)押下される度に、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dで、連打ゲージ画像810のうち最も下方に位置する白色のセグメント状画像が赤色に変化し、チャンスボタン136が連打されることにより、連打ゲージ画像810は、赤色のメータが徐々に上昇していくように視認され(【0024】、【0284】、【0289】)、 全てのセグメント状画像が赤色に変化すると、第1操作有効期間が終了するとともにボタン連打演出が終了し、その後、対決演出の斬り合いシーンおよび斬り合い終了シーンの動画像が表示された後、当該変動の当否判定結果(確変大当り)に基づき、勝利シーンの動画像の表示が開始され(【0293】、【0294】)、 f、g、h 変動開始から所定時間経過すると、演出表示領域208dではタイマ6用ボタン押下演出がボタン連打演出とは無関係に開始されるのと同時に第2操作有効期間も開始され、タイマ6用ボタン押下演出では、遊技者に対してチャンスボタン136の押下を促進するボタン押下促進画像804が表示され(【0290】)、第1操作有効期間と第2操作有効期間とが重複する重複期間中にチャンスボタン136が押下されると、タイマ6用ボタン押下演出についてのボタン押下と判断され、演出表示領域208dではカットイン演出が実行され、該カットイン演出では、連打ゲージ画像810および連打促進画像812よりもさらに手前のレイヤーに配置された小画面806が赤色のセグメント状画像を含む連打ゲージ画像810の大部分を覆うように表示された後、小画面806が非表示となり(【0291】、【0292】、上記カ)、 第2操作有効期間は、カットイン演出の開始と同時に終了し、第2操作有効期間が第1操作有効期間よりも先に終了して重複期間が終了すると、退避中ボタン演出であったボタン連打演出が実行中ボタン演出となり、これにより再び、ボタン押下がボタン連打演出について有効になり、チャンスボタン136が押下される度に連打ゲージ画像810のメータが上昇する(【0293】)、 i パチンコ機100(【0009】)。」(以下「引用発明」という。) 5 周知例、周知技術 (1)原査定で引用され、本願の出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2015-112109号公報(平成27年6月22日公開、以下「周知例」という。)には、遊技台(発明の名称)に関し、次の事項が図とともに記載されている。 ア 「【0009】 <第1実施形態> 【0010】 以下、図面を用いて、本発明の第1実施形態に係る遊技台(例えば、ぱちんこ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。」 イ 「【1541】 図155は、実施例25の操作手段画像表示を時系列に示した図である。同図(A)に示すタイミングは、図150(k)に対応するタイミングであり、同図(D)に示すタイミングは、図150(l)に対応するタイミングである。すなわち、本実施例では、実施例24で説明した通常の操作手段画像表示の、チャンスボタン136の2回目の操作の受付期間の開始前(図150(k)と図150(l)の間の期間)に、演出表示704を行う場合の表示例である。 【1542】 同図(B)に示すタイミングは、チャンスボタン136の操作の受付期間の開始前に、演出表示704を行っている状態を示している。この演出表示704は、例えば、当該変動に関する予告演出の表示であり、キャラクタ(殿)の帯状の画像を、装飾図柄表示装置208の表示領域に表示する(カットインさせる)。つまり、第二の表示(演出表示704)によって、第1の表示の少なくとも一部(第1の状態報知画像SG1(メーター)の一部、第1の操作手段画像BG1の一部および「ボタンを押して気合いメーターを止めろ!」という文字の一部)は、演出表示704が表示される以前(同図(A))と比較して視認性が低下している。このように本実施例は、演出表示704によって覆われることで、第1の状態報知画像SG1(メーター)の一部、第2の操作手段画像BG1の一部および「ボタンを押して気合いメーターを止めろ!」という文字の一部が遊技者に視認困難とされている。 【1543】 その後、同図(C)に示すように、同図(B)で表示されていた演出表示704が非表示となり(消去され)、同図(D)に示すように、チャンスボタン136の操作の受付期間の開始を示す表示が継続される。 【1544】 なお、本実施例における演出表示704の表示位置は、同図(B)に示すものに限らず、少なくとも第1の状態報知画像SG1(メータ-)の一部を視認困難とする(覆う)位置であれば、第1の状態報知画像SG1の最上段付近を覆うものであってもよいし、最下段付近を覆うものであってもよい。また第1の状態報知画像SG1の全体を覆うものであってもよい。 【1545】 同図(B-1)から同図(B-4)は、同図(B)に示す、演出表示704の他の表示例である。 【1546】 同図(B-1)に示すように、演出表示704は、第1の状態報知画像SG1(メータ-)と、「ボタンを押して気合いメーターを止めろ!」という文字の一部を遊技者に視認困難とするが、装飾図柄の縮小表示708と、特図1第4図柄表示領域208eと特図2第4図柄表示領域208fは視認困難としないものであってもよい。すなわち、演出表示704は、第1の状態報知画像SG1および「ボタンを押して気合いメーターを止めろ!」という文字の前面で且つ、装飾図柄の縮小表示708、特図1第4図柄表示領域208eおよび特図2第4図柄表示領域208fの後面側に表示されている。 【1547】 また同図(B-2)に示すように、演出表示704は、第1の状態報知画像SG1、第1の操作手段画像BG1および第1の経過時間報知画像TG1を視認困難とするものであってもよい。 【1548】 また同図(B-3)に示すように、演出表示704は、第1の状態報知画像SG1の一部のみを視認困難とする画像(ここでは、「激アツ」というプラカードを持ったキャラクタ(殿)の画像)を表示するものであってもよい。 【1549】 また同図(B-4)に示すように、演出表示704は、時間経過に伴って第1の状態報知画像SG1の全体(または略全体)を視認困難とし、または視認可能とするように移動する画像を表示するものであってもよく、この例では、演出表示704は、第1の状態報知画像SG1の全体とほぼ同面積の背景画像に「激アツ」という文字が表示された画像が、装飾図柄表示領域208の表示領域の左端から進入(カットイン)して左右にスライド移動するアニメーションである。」 ウ 「【図155】 [図:0001396770000003.jpg] 」 エ 「<操作手段画像表示の実施例30> 【1588】 図160は、実施例30の操作手段画像表示を時系列に示した図である。同図は、図159(A)~(C)に示すタイミングに対応する状態を示している。すなわち、本実施例では、実施例29で説明した通常の操作手段画像表示の、チャンスボタン136の2回目の操作の受付期間中に、演出表示704を行う場合の表示例である。 【1589】 同図(A)~(C)に示すタイミングは、図159(A)~(C)に示すタイミングとと同様である。同図(D)は、同図(C)からさらに時間が経過した状態を示しており、チャンスボタン136の連打回数の増加に伴って第1の状態報知画像SG1がさらに増加している状態を示している。また、第2の経過時間報知画像TG2は徐々に少なくなっている。 【1590】 同図(E)に示すタイミングは、チャンスボタン136の操作(連打)の受付期間中に演出表示704を行っている状態を示している。この演出表示704は、例えば、当該変動に関する予告演出の表示であり、キャラクタ(殿)の帯状の画像を、装飾図柄表示装置208の表示領域に表示する(カットインさせる)。この演出表示704によって、第1の状態報知画像SG1(メータ-)の一部、第2の操作手段画像BG1の一部および「ボタンを押して気合いメーターを止めろ!」という文字の一部は、演出表示704が表示される以前(同図(A))と比較して視認性が低下している。このように本実施例は、演出表示704によって覆われることで、第1の状態報知画像SG1(メータ-)の一部、第2の操作手段画像BG1の一部および「連打!」という文字の一部が遊技者に視認困難とされている。一方で、第2の経過時間報知画像TG2の表示態様の変化(塗り潰し部分が徐々に少なくなっていく変化)は、遊技者に視認可能にその表示を継続する。 【1591】 同図(F)に示すタイミングは、引き続きチャンスボタン136の操作(連打)の受付期間中に演出表示704を行っている状態を示している。この例では、演出表示704の実行中であっても(演出表示704によって第1の状態報知画像SG1の一部が視認困難となっている期間であっても)、チャンスボタン136を連打することで第1の状態報知画像SG1の目盛りが増加していく(メーターが溜まっていく)画像を表示し、メーターの表示態様の変化(増加表示の変化)を継続する。 【1592】 なお、また、第1の状態報知画像SG1を視認困難とする(隠す)演出表示704は、当否判定結果などによって、表示する位置を決定するものであってもよいし、チャンスボタン136の操作(連打回数)などによって決定されるものであってもよいし、目盛りが第1の状態報知画像SG1の最上段に達した場合に表示するものとしてもよい。このことは、以下の実施例においても同様である。 【1593】 同図(G)に示すタイミングは、チャンスボタン136の操作(連打)の受付期間中に演出表示704が終了した状態を示している。演出表示704が非表示となり(消去され)、装飾図柄表示装置208の表示領域には、第2の操作手段画像BG2、第2の経過時間報知画像TG2および第1の状態報知画像SG1を表示するとともに、第2の操作手段画像BG2の上方にチャンスボタン136の操作(連打)を促す画像(例えば、「連打!」という文字)の表示を継続している。 【1594】 本実施例においても、図155(実施例25)~図158(実施例26)の各演出表示704を適用可能である。」 オ 「【図160】 [図:0001396770000004.jpg] 」 カ 「<操作手段画像表示の実施例37> 【1639】 図168~図169は、実施例37の操作手段画像表示を時系列に示した図である。実施例37では、実施例38~実施例41の説明の前提として、通常の操作手段画像表示を行う場合の操作手段画像表示の一例を説明する。本実施例は、遊技者にチャンスボタン136を1回~複数回操作させるリーチ演出を実行するものであり、例えばチャンスボタン136の複数回の操作によって、状態報知画像(ここでは第1の状態報知画像SG1、第2の状態報知画像SG2)のメーターの目盛りを変化させる構成を有している。 【1640】 同図(A)(B)に示すタイミングは、装飾図柄の縮小表示の位置は異なっているが、図150(h)(i)に示すタイミングと同様である。 【1641】 同図(C)に示すタイミングは、キャラクタ(殿)と剣豪キャラクタの対決シーンを表示するとともに、キャラクタ(殿)と剣豪キャラクタのそれぞれのダメージの程度をメーターで示唆する第1の状態報知画像SG1および第2の状態報知画像SG2を表示している状態を示している。また、第1の状態報知画像SG1の上方、および第2の状態報知画像SG2の上方にそれぞれ、「YOSHIMUNE」「KENGOU」の文字を表示している。 【1642】 同図(D)に示すタイミングは、チャンスボタン136の操作タイミング等を報知する操作報知表示720を表示している状態を示す。操作報知表示720はここでは、チャンスボタン136の操作回数を報知するために、帯状の背景画像に「チャンスは三回!!」という文字を表示している。 【1643】 同図(E)に示すタイミングは、チャンスボタン136の1回目の操作がキャラクタ(殿)の攻撃に対応することを報知する操作報知表示720を表示している状態を示している。 【1644】 同図(F)に示すタイミングは、チャンスボタン136の1回目の操作の受付期間の開始前の状態を示し、操作報知表示720の前面に、チャンスボタン136の1回目の操作に対応する第1の操作手段画像BG1と、チャンスボタン136の1回目の操作の受付期間の経過時間に対応する第1の経過時間報知画像TG1を表示している。 【1645】 同図(G)に示すタイミングは、チャンスボタン136の1回目の操作の受付期間の開始後(受付期間中)の状態を示し、第1の経過時間報知画像TG1の目盛りが徐々に少なくなっていく画像を表示している。 【1646】 同図(H)に示すタイミングは、チャンスボタン136の1回目の操作(キャラクタ(殿)の攻撃)が行われた状態を示している。操作報知表示720、第1の操作手段画像BG1および第1の経過時間報知画像TG1を一旦消去するとともに、第2の状態報知画像SG2は目盛り(塗り潰し部分)が減少した画像を表示して、剣豪キャラクタのダメージの減少を報知している。 【1647】 同図(I)~同図(L)に示す各タイミングは、チャンスボタン136の2回目の操作に対応する操作手段画像表示である。チャンスボタン136の2回目の操作は、第2の操作手段画像BG2および第2の経過時間報知画像TG2が表示されて剣豪キャラクタの反撃に対応する操作となる以外は、同図(E)~同図(H)と同様であるので、説明は省略する。 【1648】 同図(M)~(O)に示す各タイミングは、チャンスボタン136の3回目の操作に対応する操作手段画像表示が行われている状態である。チャンスボタン136の3回目の操作は、第3の操作手段画像BG3および第3の経過時間報知画像TG3が表示される(同図(O)。 【1649】 図169(P)~(R)に示す各タイミングは、図168(O)に示すタイミングの後の状態を示している。チャンスボタン136の3回目の操作の受付期間中に3回目の操作があり(同図(P))、これによりキャラクタ(殿)が勝利して(同図(Q)(R))、縮小表示された装飾図柄は大当りとなる図柄組合せ(例えば、「装飾7」-「装飾7」-「装飾7」)を停止表示している(同図(R))。なお、本実施例において、操作報知表示720は、演出表示704または報知表示706であるともいえる。」 キ 「【図168】 [図:0001396770000005.jpg] 」 (2)例えば、上記(1)で示された周知例の複数の実施例より、カットインされる演出表示704及び操作報知表示720(カットイン画像)がチャンスボタン136(操作手段)の操作によらず表示されていることを踏まえれば、以下の事項が周知であると認められる。 「操作手段に対する操作を契機としないで、表示手段にカットイン画像を表示可能とした、遊技機。」(以下「周知技術」という。) 5 対比 本願発明と引用発明を対比する。 ア 特定事項A~C、Iについて 引用発明の「装飾図柄表示装置208」、「演出の制御を行う第1副制御部400」、「遊技者の操作によって演出態様に変化を与えるチャンスボタン136」及び「パチンコ機100」は、それぞれ本願発明の「所定の表示手段」、「演出を制御可能な演出制御手段」、「遊技者が操作可能な操作手段」及び「遊技機」に相当する。 そうすると、引用発明のa~c、iが本願発明の特定事項A~C、Iにそれぞれ相当する。 イ 特定事項Dについて 引用発明のd、eにおいて、第1副制御部400(本願発明の「演出制御手段」に相当)の演出制御処理では、装飾図柄表示装置208(本願発明の「表示手段」に相当)を用いて遊技者に報知される演出内容を決定するものであり、チャンスボタン136が連打されることにより、装飾図柄表示装置208(表示手段)の演出表示領域208dで、連打ゲージ画像810は、最も下方に位置する白色のセグメント状画像が赤色に変化し(変化後の赤色のセグメント状画像が本願発明の「所定の表示物」に相当)、赤色のメータが徐々に上昇していくように視認され、全てのセグメント状画像が赤色に変化すると、ボタン連打演出(この演出結果を含め、本願発明の「所定の演出結果」に相当)が終了し、その後、対決演出の斬り合いシーンおよび斬り合い終了シーンの動画像が表示された後、当該変動の当否判定結果(確変大当り)に基づき、勝利シーンの動画像の表示が開始されるものである。 そうすると、引用発明において、赤色のセグメント状画像(表示物)の数が多いほど、ボタン連打演出(所定の演出結果)に対する期待度が高いことは自明であり、引用発明における連打ゲージ画像810の赤色のメータが徐々に上昇していく演出は、本願発明の「所定の演出結果に対する期待度が高いことを示唆する期待度示唆演出」に相当するといえる。 してみると、引用発明のd、eは、本願発明の特定事項Dを備える。 ウ 特定事項Eについて 引用発明のd、eにおいて、チャンスボタン136(操作手段)が連打されることにより、装飾図柄表示装置208(表示手段)の演出表示領域208dで、連打ゲージ画像810は、最も下方に位置する白色のセグメント状画像が赤色(表示物)に変化し、赤色のメータが徐々に上昇していく(表示物を増加させる)ように視認される。 そうすると、引用発明のd、eは、本願発明の特定事項Eを備える。 エ 特定事項Fについて 引用発明のf、g、hにおいて、連打ゲージ画像810(期待度示唆演出)および連打促進画像812よりもさらに手前のレイヤーに配置された小画面806(本願発明の「カットイン画像」に相当)が赤色のセグメント状画像(表示物)を含む連打ゲージ画像810の大部分を覆うように表示されているから、引用発明のf、g、hと、本願発明の特定事項Fとは、「前記期待度示唆演出の実行中に、」「表示されている前記表示物の少なくとも一部が一時的に表示されないように、前記表示手段にカットイン画像を表示可能であ」る点で一致する。 オ 特定事項Gについて 引用発明のf、g、hにおいて、前提として、小画面806(カットイン画像)は、連打ゲージ画像810(期待度示唆演出)よりも手前のレイヤーに配置され、小画面806(カットイン画像)の表示中に、チャンスボタン136(操作手段)が押下された際に、小画面806(カットイン画像)に対して、赤色のセグメント状画像(表示物)を含む連打ゲージ画像810が遊技者側に重なるように表示されることはない。 そうすると、引用発明のf、g、hは、本願発明の特定事項Gを備える。 カ 特定事項Hについて 引用発明のf、g、hにおいて、小画面806(カットイン画像)が表示される前に表示されていた赤色のセグメント状画像(表示物)が、小画面806(カットイン画像)が表示されなくなって非表示になった後にも、表示される。 そうすると、引用発明のf、g、hと、本願発明の特定事項Hとは、「前記カットイン画像が表示されたことに基づいて、当該カットイン画像が表示されなくなった後に、前記カットイン画像が表示される前に表示されていた前記表示物」「を表示可能である」で一致する。 キ 上記ア~カからみて、本願発明と引用発明とは、 「A 所定の表示手段と、 B 演出を制御可能な演出制御手段と、 C 遊技者が操作可能な操作手段と、を備える遊技機において、 D 前記演出制御手段は、 前記表示手段に表示する所定の表示物の数が多いほど所定の演出結果に対する期待度が高いことを示唆する期待度示唆演出を実行可能であり、 E 前記期待度示唆演出の実行中に、前記操作手段に対する操作に基づいて、前記表示物を増加して表示することが可能であり、 F’前記期待度示唆演出の実行中に、表示されている前記表示物の少なくとも一部が一時的に表示されないように、前記表示手段にカットイン画像を表示可能であり、 G 前記カットイン画像の表示中に前記操作手段に対する操作がなされても、当該カットイン画像に対して前記表示物を遊技者側に重なるように表示しないで、 H’ 前記カットイン画像が表示されたことに基づいて、当該カットイン画像が表示されなくなった後に、前記カットイン画像が表示される前に表示されていた前記表示物を表示可能である I 遊技機。」である点で一致し、以下の点で相違する。 ・相違点1(特定事項F) 「表示手段にカットイン画像を表示可能」とするのが、 本願発明では、「操作手段に対する操作を契機としない」のに対し、 引用発明では、チャンスボタン136(操作手段)が押下されることによる点。 ・相違点2(特定事項H) 「前記カットイン画像が表示されたことに基づいて、当該カットイン画像が表示されなくなった後に」、 本願発明では、「前記カットイン画像が表示される前に表示されていた前記表示物よりも数が多い表示物を表示可能である」のに対し、 引用発明では、小画面806(カットイン画像)が表示される前に表示されていた赤色のセグメント状画像(表示物)よりも数が多い赤色のセグメント状画像(表示物)を表示可能かどうか特定されていない点。 6 判断 (1)上記相違点1について検討する。 ア 上記4(2)で示したように、遊技機において、操作手段に対する操作を契機としないで、表示手段にカットイン画像を表示可能とすることは周知技術である。 イ 引用発明と周知技術とは、遊技者が操作可能な操作手段を備えた遊技機において、カットイン画像を表示可能とすることで機能が共通し、該カットイン画像の表示による遊技興趣を向上させるという課題を内在する点でも共通するから、周知技術を引用発明に適用することは当業者にとって格別困難なことではない。具体的に検討すると、引用発明において、カットイン演出の実行の契機は、チャンスボタン136(操作手段)の押下によるものであるが、周知技術を考慮すれば、該カットイン演出の実行の契機をチャンスボタン136の押下によらないものとなすこと、すなわち、引用発明において、上記相違点1に係る本願発明の特定事項となすことは当業者が周知技術に基づいて適宜なし得たことである。 (2)上記相違点2について検討する。 引用発明は、そのf、g、hのように、第1操作有効期間と第2操作有効期間とが重複する重複期間中にチャンスボタン136が押下されると、タイマ6用ボタン押下演出についてのボタン押下と判断され、演出表示領域208dではカットイン演出が実行され、該カットイン演出では、連打ゲージ画像810より手前のレイヤーに配置された小画面806(カットイン画像)が赤色のセグメント状画像(表示物)を含む連打ゲージ画像810の大部分を覆うように表示された後、小画面806が非表示となり、第2操作有効期間がカットイン演出の開始と同時に終了し、第2操作有効期間が第1操作有効期間よりも先に終了して重複期間が終了すると、退避中ボタン演出であったボタン連打演出が実行中ボタン演出となり、これにより再び、ボタン押下がボタン連打演出について有効になり、チャンスボタン136が押下される度に連打ゲージ画像810のメータが上昇するというものである。 要するに、引用発明は、小画面806(カットイン画像)が表示され、該小画面806(カットイン画像)が非表示になった後に、チャンスボタン136(操作手段)を押下すると、連打ゲージ画像810のメータが上昇し(表示物の数が多い)得るもので、小画面806(カットイン画像)が表示される前に表示されていた赤色のセグメント状画像(表示物)よりも数が多い赤色のセグメント状画像(表示物)を表示可能であるといえる。 そうすると、上記相違点2は実質的な相違点ではない。 (3)本願発明の奏する効果は、引用発明の奏する効果及び周知技術の奏する効果から、予測することができた程度のものである。 (4)請求人の主張について ア 請求人は、令和5年1月10日提出の意見書において、以下のとおり主張する。 「2.本願発明の要旨 本願発明(請求項1に係る発明)は、本意見書と同日付けで提出の手続補正書で補正した特許請求の範囲に記載したように、以下の特徴(A)~(I)を備えるものです。 (A)所定の表示手段と、 (B)演出を制御可能な演出制御手段と、 (C)遊技者が操作可能な操作手段と、を備える遊技機において、 (D)前記演出制御手段は、 (E)前記表示手段に表示する所定の表示物の数が多いほど所定の演出結果に対する期待度が高いことを示唆する期待度示唆演出を実行可能であり、 (F)前記期待度示唆演出の実行中に、前記操作手段に対する操作に基づいて、前記表示物を増加して表示することが可能であり、 (G)前記期待度示唆演出の実行中に、前記操作手段に対する操作を契機としないで、表示されている前記表示物の少なくとも一部が一時的に表示されないように、前記表示手段にカットイン画像を表示可能であり、 (H)前記カットイン画像の表示中に前記操作手段に対する操作がなされても、当該カットイン画像に対して前記表示物を遊技者側に重なるように表示しないで、 (I)前記カットイン画像が表示されたことに基づいて、当該カットイン画像が表示されなくなった後に、前記カットイン画像が表示される前に表示されていた前記表示物よりも数が多い表示物を表示可能であることを特徴とする遊技機。 ・・・略・・・ 4.新規性について 引用文献1では、第1操作有効期間と第2操作有効期間とが重複する重複期間中にチャンスボタン136が押下されると、タイマ6用ボタン押下演出についてのボタン押下と判断され、演出表示領域208dではカットイン演出が実行され、該カットイン演出では、連打ゲージ画像810および連打促進画像812よりもさらに手前のレイヤーに配置された小画面806が赤色のセグメント状画像を含む連打ゲージ810の大部分を覆うように表示されることが示されています(図31(g)参照)。しかしながら、カットイン画像である小画面806の表示は、チャンスボタン136に対する押下(操作)を契機としています。つまり、ボタン連打演出の実行中に、チャンスボタン136に対する操作を契機としないで、小画面806が表示されることについて記載も示唆もなされていません。従って、引用文献1に係る発明は、上記した特徴(G)を備えていない点で、本願発明と相違します。 よって、本願発明は、特許法第29条第1項第3号の規定には該当せず、新規性を有するものと思料致します。 5.進歩性について 本願発明では、上記した特徴(G)により、期待度示唆演出(押下演出)の実行中に、操作手段(演出ボタン63)に対する操作を契機としないで、表示されている表示物(星)が一時的に表示されないように、表示手段(画像表示装置7)にカットイン画像(カットイン画像KI)が表示されることがあります。これにより、遊技者には、期待度示唆演出の実行途中でいきなり表示されるカットイン画像に驚きを与えることができます。但し、上記した特徴(H)により、カットイン画像の表示中に操作手段に対する操作がなされても、当該カットイン画像に対して表示物が遊技者側に重なるように表示されません。その上で、上記した特徴(I)により、期待度示唆演出(押下演出)の実行中にカットイン画像が表示されたことに基づいて、そのカットイン画像が表示されなくなった後に、カットイン画像が表示される前に表示されていた表示物(星)よりも多い表示物が表示されます(図56(D)、図61(C)参照)。つまり、カットイン画像の表示を契機として、カットイン画像の表示後に、表示物(星)が増加して表示されることで、所定の演出結果に対する期待度(バトル勝利となる期待度、当選期待度)が高くなることが示唆されます。こうして、本願発明では、期待度示唆演出の実行途中で、いきなり表示されるカットイン画像を契機として、そのカットイン画像の表示後に表示物が増加しているという遊技興趣があります。 これに対して、引用文献1には、上述したように、ボタン連打演出の実行中に、カットイン画像である小画面806の表示は、チャンスボタン136に対する押下(操作)を契機としています。従って、遊技者にとっては、自身の操作で小画面806を表示させている以上、小画面806の表示により驚きを感じることがほとんどありません。また引用文献1では、小画面806が表示されたことに基づいて、当該小画面806が表示されなくなった後に、小画面806が表示される前に表示されていたセグメント状画像(表示物)よりも多いセグメント状画像が表示されることについて、記載も示唆もなされていません。つまり、段落[0292]には、「重複期間中(第1操作有効期間と第2操作有効期間とが重複する重複期間中)のボタン押下は、ボタン連打演出についてのボタン押下とは判断されないため、連打ゲージ画像810のメータは上昇しない(連打ゲージ画像810を構成するセグメント状画像の色が変化しない)」と記載されています。また段落[0293]には、「第2操作有効期間が第1操作有効期間よりも先に終了して重複期間が終了すると、退避中ボタン演出であったボタン連打演出が実行中ボタン演出となる。これにより再び、ボタン押下がボタン連打演出について有効になり、図31(h)に示すように、チャンスボタン136が押下される度に連打ゲージ画像810のメータが上昇する」と記載されています。これらの記載により、引用文献1では、小画面806が表示されなくなった後に、「チャンスボタン136への押下(操作)に基づいて」、連打ゲージ画像810のメータが上昇するのであって、「小画面806が表示されたことに基づいて」、連打ゲージ画像810のメータが上昇するわけではないと思料致します。要するに、上記した段落[0292][0293]を見れば、拒絶理由通知で示されているように、「小画面806(カットイン画像)の表示開始後で、小画面806が非表示になる前に、チャンスボタン136を押下すると、連打ゲージ画像810のメータが上昇し(表示物の数が多い)得るもので、小画面806が非表示になった時点で、小画面806が表示される前に表示されていた赤色のセグメント状画像(表示物)よりも数が多い赤色のセグメント状画像が表示されている」わけではないと思料致します。従って、引用文献1を見ても、上記した特徴(I)を導く動機付けがないと思料致します。そして、引用文献1のボタン連打演出を見ても、期待度示唆演出の実行途中で(連打ゲージ画像810のメータが上昇する途中で)、いきなり表示されるカットイン画像を契機として、そのカットイン画像の表示後に表示物が増加しているという本願発明の遊技興趣を容易に想像できないと思料致します。 よって、当業者が引用文献1に係る発明に基づいて、本願発明(特に上記した特徴(G)(I))に容易に想到することの論理付けは困難であると考えます。よって、本願発明は、特許法第29条第2項の規定には該当せず、進歩性を有するものと思料致します。」 イ しかしながら、上記(1)で示したように、引用発明において、請求人が主張する特徴(G)、すなわち、本願発明の特定事項Fのようになすことは、周知技術に基づいて当業者が適宜なし得たことである。そして、請求人が主張する、期待度示唆演出の実行途中でいきなり表示されるカットイン画像に遊技者に驚きを与えるという特定事項Fにより奏する効果は、引用発明及び周知技術から当業者が予測可能なものにすぎない。 また、本願発明は、特徴(I)(特定事項H)で、「カットイン画像が表示されなくなった後に、前記カットイン画像が表示される前に表示されていた前記表示物よりも数が多い表示物を表示可能である」と特定しているだけで、カットイン画像表示中の操作手段の操作云々に関わらず、カットイン画像が表示されなくなった後に、操作手段を操作することにより表示物を増加させて、前記カットイン画像が表示される前に表示されていた前記表示物よりも数が多い表示物を表示可能とするものを排除していない。そうすると、上記(2)で示したように、引用発明は、特徴(I)(特定事項H)を備えるといえる。 したがって、請求人の上記主張は採用できない。 7 むすび 以上のとおり、本願発明は、当業者が引用発明及び周知技術に基いて容易に発明をすることができたものであるから特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。

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2022-000347

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