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特許拒絶査定不服審判

2022-000056

ポリオレフィン樹脂層を備える積層体およびそれを備える包装製品

審判番号
2022-000056
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2020-159989外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2022年01月04日
審決日
2023年06月20日
公報発行日
2023年09月29日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .575-Z (B32B) / P18 .121-Z (B32B)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第17条の2第6項、特許法第44条第1項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第29条
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2020-159989「ポリオレフィン樹脂層を備える積層体およびそれを備える包装製品」拒絶査定不服審判事件〔令和3年1月28日出願公開、特開2021-8120〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由

目次 ▾ 15項目
理 由

第1 手続の経緯

折りたたみ中(クリックで表示)

1 出願分割の経緯の概略

本願は、令和2年9月24日にされた特許法第44条第1項の規定による特許出願であって、平成28年4月26日(以下「原出願日」という。)に出願した特願2016-88441号を最先の出願とする、第3次の分割出願であるところ、出願の分割の経緯は次のとおりである。なお、括弧内は当該出願の提出日を示す。

最先の出願:特願2016-88441号 (平成28年4月26日)
第1次分割:特願2020-41305号 (令和2年3月10日)
第2次分割:特願2020-125595号(令和2年7月22日)

第3次分割(本願):特願2020-159989号(令和2年9月24日)

2 本願の手続の経緯の概略

本願の出願後の手続の経緯の概略は次のとおりである。

令和2年12月23日付け:拒絶理由通知書
令和3年 2月 9日 :意見書、手続補正書の提出
令和3年 5月18日付け:拒絶理由通知書
令和3年 9月 1日 :意見書、手続補正書の提出
令和3年10月12日付け:拒絶査定(以下「原査定」という。)

(令和3年10月15日 :原査定の謄本の送達)

令和4年 1月 4日 :審判請求書、手続補正書の提出

第2 令和4年1月4日にされた手続補正についての補正の却下の決定

[補正の却下の決定の結論]

令和4年1月4日に提出された手続補正書による手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

[理由]

1 本件補正の内容

本件補正のうち、特許請求の範囲の請求項1に係る補正は以下のとおりである(下線部は、補正箇所である。)。

(1)本件補正後の特許請求の範囲の記載

「【請求項1】
少なくとも、熱可塑性樹脂層と、紙基材層と、ポリオレフィン樹脂層とをこの順に備える紙カップ用積層体であって、
紙カップ用の底部とは別体の胴部として用いられ、前記熱可塑性樹脂層と、前記ポリオレフィン樹脂層とを接着することにより胴部シール部が形成されるように用いられる紙カップ用積層体において、
前記ポリオレフィン樹脂層が、バイオマス由来のエチレンを含むモノマーの重合体であるバイオマス由来の低密度ポリエチレンを含み、
前記熱可塑性樹脂層が化石燃料由来の低密度ポリエチレンを30質量%以上含み、
前記紙カップ用積層体の最内層が前記ポリオレフィン樹脂層であり、
前記紙カップ用積層体が、以下のポリエステルフィルムを含まない、紙カップ用積層体。
ジオール単位としてバイオマス由来のエチレングリコールを含み、ジカルボン酸単位として化石燃料由来のジカルボン酸を含むバイオマスポリエステルと、ジオール単位として化石燃料由来のジオールおよび/またはバイオマス由来のエチレングリコールを含み、ジカルボン酸単位として化石燃料由来のジカルボン酸を含むポリエステルを含むポリエステル樹脂製品をリサイクルして得られるリサイクルポリエステルと、を含む単層のポリエステルフィルム。」

(2)本件補正前の特許請求の範囲の記載

「【請求項1】
少なくとも、熱可塑性樹脂層と、紙基材層と、ポリオレフィン樹脂層とをこの順に備える紙カップ用積層体であって、
紙カップの胴部として用いられ、前記熱可塑性樹脂層と、前記ポリオレフィン樹脂層とを接着することにより胴部シール部が形成されるように用いられる紙カップ用積層体において、
前記ポリオレフィン樹脂層が、バイオマス由来のエチレンを含むモノマーの重合体であるバイオマス由来の低密度ポリエチレンを含み、
前記熱可塑性樹脂層が化石燃料由来の低密度ポリエチレンを30質量%以上含み、
前記紙カップ用積層体の最内層が前記ポリオレフィン樹脂層であり、
前記紙カップ用積層体が、以下のポリエステルフィルムを含まない、紙カップ用積層体。
ジオール単位としてバイオマス由来のエチレングリコールを含み、ジカルボン酸単位として化石燃料由来のジカルボン酸を含むバイオマスポリエステルと、ジオール単位として化石燃料由来のジオールおよび/またはバイオマス由来のエチレングリコールを含み、ジカルボン酸単位として化石燃料由来のジカルボン酸を含むポリエステルを含むポリエステル樹脂製品をリサイクルして得られるリサイクルポリエステルと、を含む単層のポリエステルフィルム。」

2 本件補正の適否

上記補正は、本件補正前の請求項1に記載された「紙カップ用積層体」が用いられる「胴部」を「底部とは別体」であると特定するものである。

そして、上記補正は、本件補正前の請求項1に記載された「胴部」が「底部とは別体」であると特定するものであって、本件補正前の請求項1に記載された発明と、本件補正後の請求項1に記載された発明とは産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、補正事項1に係る補正は、特許法第17条の2第5項第2号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。そして、この補正は、新規事項を追加するものではない。

そこで、本件補正によって補正された請求項1に係る発明(以下「本件補正発明1」という。)が特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際に独立して特許を受けることができるものであるか)について以下に検討する。

3 独立特許要件の判断

本件補正発明1は、上記1(1)に記載したとおりのものである。

(1)引用文献1の記載事項等

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ア 原査定の理由に引用された文献である特開2015-214365号(以下「引用文献1」という。)には、「紙カップ」に関して、次の記載がある。

「【0001】
本発明は、紙カップに関するものである。特に、環境負荷が低減された紙カップに関するものである。」
「【0019】
本例の紙カップ100は、図1の断面図に示すように、円筒状の胴部材1と、該円筒状の胴部材1の一方の開口部を密封する底部材2とからなっている。胴部材1は、胴部材用ブランクの両端部どうしが重ね合わせられてシールされた胴部材貼り合わせ部3が設けられて円筒状となっている。そして、胴部材1の下端部は内側に折り返されていて、折り返し部4が設けられている。
【0020】
底部材2は、周縁部が下方に折り曲げられ、周縁折り曲げ部5が設けられていて、この周縁折り曲げ部5が、胴部材1の下端部分と折り返し部4の間に挟みこまれ密着し、密封されている。また、胴部材1の上端は外側に丸められ、トップカール部6が形成されている。
【0021】
前記胴部材1と底部材2を形成する胴部材用ブランク11と底部材用ブランク21は、図2(A)のように、紙層31と、この紙層31の内面に積層された内側熱可塑性樹脂層32との積層材料30からなっている。紙層31は、カップ原紙などの板紙を用いることが出来る。用いる板紙の坪量は、150g/m2~400g/m2のものが好ましく用いられる。
【0022】
そして、内側熱可塑性樹脂層32は、植物由来の低密度バイオマスポリエチレン樹脂からなっている。植物由来の低密度バイオマスポリエチレン樹脂は、植物を発酵させて得られたアルコールを原料として合成されたエチレンを、重合して製造されたもので、植物由来の炭素のみを含有している。」
「【0026】
また、図2(B)のように、紙層31の外面にも外側熱可塑性樹脂層33を設けた積層材料30´を、胴部材用ブランク11と底部材用ブランク21に用いることもできる。この外側熱可塑性樹脂層33にも、内側熱可塑性樹脂層32と同様な植物由来の低密度バイオマスポリエチレン樹脂が用いられる。厚さも同様である。」
「【0029】
本例の紙カップ100は以下のようにしてカップ成形機で成形する。
図3は、本発明の紙カップの一例の製造方法を説明する概略図である。
【0030】
胴部材用積層材料と底部材用積層材料は、カップ成形機用にスリットされ、カップ成形機に掛けられる。カップ成形機上で、胴部材用積層材料は扇状に打ち抜かれ、胴部材用ブランク11になる。この胴部材用ブランク11を筒状に巻いて、重なり部をシールして胴部貼り合わせ部3を設け、胴部材1を成形する。
【0031】
同様に、底部材用積層材料は円形に打ち抜かれ、底部材用ブランク21になる。この円形の底部材用ブランク21の周縁部を下方に折り曲げて周縁折り曲げ部5を設け、底部材2を成形する。」
「【図1】
[図:0001400990000001.jpg]
」
「【図2】
[図:0001400990000002.jpg]
」
「【図3】
[図:0001400990000003.jpg]
」

イ 【0026】から、紙カップ100の胴部材用ブランク11と底部材用ブランク21として、紙層31と前記紙層31の内面に積層された内側熱可塑性樹脂層32と前記紙層31の外面に設けた外側熱可塑性樹脂層33との積層材料30´が用いられることがわかる。

ウ 【0022】、【0026】及び【図2】(B)から、内側熱可塑性樹脂層32には、植物由来の低密度バイオマスポリエチレン樹脂が用いられ、外側熱可塑性樹脂層33にも、内側熱可塑性樹脂層32と同様な植物由来の低密度バイオマスポリエチレン樹脂が用いられることがわかる。

エ 上記ア~ウの記載事項を総合すると、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。

「紙カップ100の胴部材用ブランク11と底部材用ブランク21に用いられる、紙層31と前記紙層31の内面に積層された内側熱可塑性樹脂層32と前記紙層31の外面に設けた外側熱可塑性樹脂層33との積層材料30´であって、
前記積層材料30´は扇状に打ち抜かれ、胴部材用ブランク11になり、この胴部材用ブランク11を筒状に巻いて、重なり部をシールして胴部貼り合わせ部3を設け、胴部材1を成形するものであって、
内側熱可塑性樹脂層32には、植物由来の低密度バイオマスポリエチレン樹脂が用いられ、外側熱可塑性樹脂層33にも、内側熱可塑性樹脂層32と同様な植物由来の低密度バイオマスポリエチレン樹脂が用いられる、積層材料30´。」

(2)技術常識

原出願当時における技術常識を示すために提示する「国岡正雄、“プラスチックのバイオマス炭素割合の分析法とそのISO標準化”、産総研TODAY、2013年6月、インターネット<URL:https://www.aist.go.jp/Portals/0/resource_images/aist_j/aistinfo/aist_today/vol13_06/vol13_06_p18.pdf>」には、以下の事項が記載されている。

「
[図:0001400990000004.jpg]
」(18ページの図)
「バイオマスを原料としたプラスチック樹脂や添加剤などが、数多く開発されています。デンプンを原料に発酵生産された乳酸を原料として化学合成により生産したポリ乳酸、デンプンや油脂から直接発酵生産される徴生物ポリエステル、バイオエタノールから化学合成で生産したポリエチレンなどが商業生産されつつあります。また、一部分バイオマス由来のバイオマスプラスチックも生産されています。例えば、バイオエタノールからエチレングリコールを生産し、石油由来モノマーであるテレフタル酸と共重合することにより、バイオポリエチレンテレフタレート(バイオPET)が生産されています。
これらを利用してプラスチック製品をつくる場合、図に示すように、樹脂成分のみならず、数多くの成分が混合されます。現状では、バイオマスプラスチックは石油由来のものよりコストが高いため、機能に影響しない場合、バイオマス由来であることが認証される最低量(日本バイオプラスチック協会の認証基準25重量%以上など)を混合する傾向があります。」(18ページ本文左欄2~28行)

上記記載事項から、以下の技術常識に属する事項(以下「技術常識」という。)が導かれる。

「一部分バイオマス由来のバイオマスプラスチックの商業生産において、バイオマスプラスチックは石油由来のものよりコストが高いため、機能に影響しない場合、バイオマス由来であることが認証される最低量(25重量%以上など)を混合して用いる傾向があること。」

(3)対比

本件補正発明1と引用発明とを対比する。

引用発明の「紙層31」は本件補正発明1の「紙基材層」に相当する。

引用発明の「前記紙層31の内面に積層され」「植物由来の低密度バイオマスポリエチレン樹脂が用いられ」る「内側熱可塑性樹脂層32」と、「前記紙層31の外面に設け」られ「内側熱可塑性樹脂層32と同様な植物由来の低密度バイオマスポリエチレン樹脂が用いられる」「外側熱可塑性樹脂層33」は、それぞれ、本件補正発明1の「熱可塑性樹脂層」と「バイオマス由来のエチレンを含むモノマーの重合体であるバイオマス由来の低密度ポリエチレンを含」む「ポリオレフィン樹脂層」に相当する。そうすると、引用発明の「紙カップ100の胴部材用ブランク11と底部材用ブランク21に用いられる、紙層31と前記紙層31の内面に積層された内側熱可塑性樹脂層32と前記紙層31の外面に設けた外側熱可塑性樹脂層33との積層材料30´」は、本件補正発明1の「少なくとも、熱可塑性樹脂層と、紙基材層と、ポリオレフィン樹脂層とをこの順に備え」「最内層が前記ポリオレフィン樹脂層であ」る紙カップ用積層体」に相当する。

引用発明の「前記積層材料30´は扇状に打ち抜かれ、胴部材用ブランク11になり、この胴部材用ブランク11を筒状に巻いて、重なり部をシールして胴部貼り合わせ部3を設け、胴部材1を成形」する態様は、本件補正発明1の「紙カップ用の底部とは別体の胴部として用いられ、前記熱可塑性樹脂層と、前記ポリオレフィン樹脂層とを接着することにより胴部シール部が形成されるように用いられる」態様に相当する。

引用発明の「積層材料30´」は、単層のポリエステルフィルムを含まないから、本件補正発明1の「前記紙カップ用積層体が、以下のポリエステルフィルムを含まない、紙カップ用積層体。ジオール単位としてバイオマス由来のエチレングリコールを含み、ジカルボン酸単位として化石燃料由来のジカルボン酸を含むバイオマスポリエステルと、ジオール単位として化石燃料由来のジオールおよび/またはバイオマス由来のエチレングリコールを含み、ジカルボン酸単位として化石燃料由来のジカルボン酸を含むポリエステルを含むポリエステル樹脂製品をリサイクルして得られるリサイクルポリエステルと、を含む単層のポリエステルフィルム。」であることに相当する。

そうすると、本件補正発明1と引用発明は、以下の点で一致し、相違する。

<一致点>

「少なくとも、熱可塑性樹脂層と、紙基材層と、ポリオレフィン樹脂層とをこの順に備える紙カップ用積層体であって、
紙カップ用の底部とは別体の胴部として用いられ、前記熱可塑性樹脂層と、前記ポリオレフィン樹脂層とを接着することにより胴部シール部が形成されるように用いられる紙カップ用積層体において、
前記ポリオレフィン樹脂層が、バイオマス由来のエチレンを含むモノマーの重合体であるバイオマス由来の低密度ポリエチレンを含み、
前記紙カップ用積層体の最内層が前記ポリオレフィン樹脂層であり、
前記紙カップ用積層体が、以下のポリエステルフィルムを含まない、紙カップ用積層体。
ジオール単位としてバイオマス由来のエチレングリコールを含み、ジカルボン酸単位として化石燃料由来のジカルボン酸を含むバイオマスポリエステルと、ジオール単位として化石燃料由来のジオールおよび/またはバイオマス由来のエチレングリコールを含み、ジカルボン酸単位として化石燃料由来のジカルボン酸を含むポリエステルを含むポリエステル樹脂製品をリサイクルして得られるリサイクルポリエステルと、を含む単層のポリエステルフィルム。」

<相違点>

熱可塑性樹脂層が、本件補正発明1では、「化石燃料由来の低密度ポリエチレンを30質量%以上含」むのに対し、引用発明では、「内側熱可塑性樹脂層32と同様な植物由来の低密度バイオマスポリエチレン樹脂が用いられる」点。

(4)判断

引用発明における熱可塑性樹脂において、全量を植物由来の低密度バイオマスポリエチレンとするのではなく、コストを考慮して、バイオマス由来であることが認証される最低量(25重量%など)を含有する範囲内で、樹脂材料として周知の石油由来のポリエチレン樹脂を含有させることで、上記相違点に係る構成とすることは、上記技術常識を参照して、当業者が容易に想到し得たことである。

よって、本件補正発明1の上記相違点に係る構成は、引用発明に基いて当業者が容易に想到し得たものである。

(5)小括

したがって、本件補正発明1は、引用発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

4 本件補正についてのむすび

以上のとおりであるから、本件補正発明6についての独立特許要件を判断するまでもなく、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本願発明について

1 本願発明

本件補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明は、令和3年9月1日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明1」という。)は、その請求項1に記載された事項により特定される、上記第2[理由]1(2)に記載のとおりのものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定の拒絶の理由は、本願発明1は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の引用文献1、4に記載された発明及び引用文献8に記載された周知技術に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。

<引用文献等一覧>

引用文献1 特開2015-214365号公報

引用文献4 特開2015-189160号公報

引用文献8 特開2015-134902号公報

3 引用文献

原査定の理由に引用された引用文献1の記載事項及び引用発明は、上記第2[理由]3(1)アに記載したとおりである。

4 対比・判断

本願発明1は、上記第2[理由]1(1)において示した本件補正発明1において、「紙カップ用積層体」が用いられる「胴部」が「底部とは別体」であるとの特定を除くものである。

そうすると、本願発明1の発明特定事項を全て含む本件補正発明1が、上記第2[理由]3(4)で示したとおり、引用発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明1も、引用発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

5 まとめ

以上のとおり、本願発明1は、引用発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

第4 むすび

前記第3のとおり、本願発明1は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。したがって、本願は、他の請求項について検討するまでもなく拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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2022-000056

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