特許異議申立
2021-700961
外付け型液体供給装置
- 審判番号
- 2021-700961
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2020-204019
- 登録番号
- 6861882
- 請求日
- 2021年10月06日
- 審決日
- 2022年02月03日
- 公報発行日
- 2022年05月27日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】旭有機材株式会社
- 【権利者代理人】中島 三千雄
- 【権利者代理人】中島 正博
- 【異議申立人】渋谷 都
- 審判長/審判官
- 審判長 須藤 康洋
- 審判官 植前 充司
- 審判官 相田 元
- 分類
- P1651.113-Y (B01F) / P1651.121-Y (B01F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第6861882号発明「外付け型液体供給装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第6861882号の請求項に係る特許を維持する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第6861882号(以下、「本件特許」という。)の請求項1ないし5に係る特許についての出願は、令和2年12月9日の出願であって、令和3年4月1日にその特許権の設定登録(請求項の数5)がされ、特許掲載公報が同年同月21日に発行され、その後、その特許に対し、同年10月6日に特許異議申立人 渋谷 都(以下、「特許異議申立人」という。)により特許異議の申立て(対象請求項:請求項1ないし5)がされたものである。
第2 本件特許発明
本件特許の請求項1ないし5の特許に係る発明は、それぞれ、その特許請求の範囲の請求項1ないし5に記載された事項により特定される次のとおりのものである。
以下、請求項の番号に応じて各発明を「本件特許発明1」のようにいう。
「【請求項1】
ポリイソシアネートを含む第一の液体を圧送する第一の供給系統と、ポリオール及び/又は有機リン酸エステルを含む第二の液体を圧送する第二の供給系統と、それら第一及び第二の供給系統からそれぞれ供給される第一及び第二の液体を混合して、噴射する噴射装置とを有する現場吹付け型発泡機における、該第一の供給系統又は該第二の供給系統に対して接続されて、第三の液体を供給する外付け型液体供給装置にして、
前記第三の液体を収容するタンクと、
前記第一又は第二の供給系統に着脱可能に接続されて、前記タンクから供給される前記第三の液体を、該第一又は第二の供給系統に導く液体供給流路と、
前記液体供給流路を通じて、前記第一又は第二の供給系統に供給される前記第三の液体の流量を制御する流量調整弁と、
前記液体供給流路の前記流量調整弁よりも上流側の部位に配置され、前記タンクから導かれる前記第三の液体を送出するポンプと、
を有する外付け型液体供給装置。
【請求項2】
前記流量調整弁が、流量固定式の流量調整弁又は流量可変式の流量調整弁である請求項1に記載の外付け型液体供給装置。
【請求項3】
前記流量可変式の流量調整弁が、制御装置によって流量の制御が可能なものである請求項2に記載の外付け型液体供給装置。
【請求項4】
前記第一又は第二の供給系統と前記液体供給流路との接続が、三方管継手を用いて行なわれ、該三方管継手の二つの接続口が該第一又は第二の供給系統の第一又は第二の液体圧送路に接続せしめられて、該三方管継手にて該液体圧送路の一部を構成している一方、かかる三方管継手の残りの一つの接続口に対して、前記液体供給流路が、着脱可能に接続されるようになっている請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の外付け型液体供給装置。
【請求項5】
前記第三の液体が、触媒、着色料、及び常温で気化しない発泡剤のうちの少なくとも一種以上を含む請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の外付け型液体供給装置。」
第3 特許異議申立理由の概要
令和3年10月6日に特許異議申立人が提出した特許異議申立書(以下、「特許異議申立書」という。)に記載した申立ての理由の概要は次のとおりである。
1 申立理由1(甲第1号証に基づく新規性・進歩性)
本件特許の請求項1ないし5に係る発明は、本件特許の出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の甲第1号証に記載された発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当し特許を受けることができないものであるか、甲第1号証に記載された発明に基いて、本件特許の出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであって、同法同条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、本件特許の請求項1ないし5に係る特許は、同法第113条第2号に該当し取り消すべきものである。
2 申立理由2(甲第2号証に基づく新規性・進歩性)
本件特許の請求項1ないし5に係る発明は、本件特許の出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の甲第2号証に記載された発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当し特許を受けることができないものであるか、甲第2号証に記載された発明に基いて、本件特許の出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであって、同法同条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、本件特許の請求項1ないし5に係る特許は、同法第113条第2号に該当し取り消すべきものである。
3 申立理由3(甲第3号証に基づく新規性・進歩性)
本件特許の請求項1ないし5に係る発明は、本件特許の出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の甲第3号証に記載された発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当し特許を受けることができないものであるか、甲第3号証に記載された発明に基いて、本件特許の出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであって、同法同条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、本件特許の請求項1ないし5に係る特許は、同法第113条第2号に該当し取り消すべきものである。
4 証拠方法
特許異議申立人は、証拠方法として書証を申出、以下の文書を提出する。
甲第1号証:特開2016-78304号公報
甲第2号証:特開2018-70707号公報
甲第3号証:特開2014-169357号公報
甲第4号証:特開2003-328779号公報
甲第5号証:特開平9-317566号公報
以下、順に「甲1」のようにいう。
第4 当審の判断
当審は、以下に述べるように、申立理由1~3にはいずれも理由はないと判断する。
1 主な証拠の記載事項等
(1)甲1の記載事項及び甲1に記載された発明
ア 甲1の記載事項
甲1には、図面とともに次の事項が記載されている。(下線は当審において付した。以下同様。)
・「【請求項1】
液体と、前記液体の圧力に応じて定められる量の発泡剤とを混合させる混合装置であって、
前記液体を流す液体流路と、
前記液体流路内の圧力を測定する液体流路圧力計と、
前記発泡剤を流す発泡剤流路と、
前記発泡剤を前記発泡剤流路内に供給する発泡剤ポンプと、
前記発泡剤流路内の圧力を測定する発泡剤流路圧力計と、
前記発泡剤流路を前記発泡剤流路と接続する開閉弁と、
前記発泡剤ポンプの吐出量を制御する発泡剤ポンプ制御部と、前記開閉弁の動作を制御する開閉弁制御部とを有する制御装置と、
を備え、
前記開閉弁制御部は、前記発泡剤流路圧力計によって計測された圧力が、前記液体流路圧力計によって計測された圧力よりも高いときに、前記開閉弁を開弁するように、前記開閉弁を制御し、
前記発泡剤ポンプ制御部は、前記開閉弁の開弁中、前記発泡剤ポンプの吐出量を所定の値に制御する、
混合装置。」
・「【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項に記載の混合装置を備える現場吹付け型発泡機。
【請求項12】
前記液体は、ポリオール又はイソシアネートである、
請求項11に記載の現場吹付け型発泡機。」
・「【0001】
本発明は、液体と当該液体の圧力に応じて定められる量の発泡剤とを混合させる混合装置及び混合方法、並びに当該混合装置を備える現場吹付け型発泡機に関する。」
・「【0010】
そこで、本発明の目的は、液体の圧力に応じて適切な量の発泡剤を液体に混合させる混合装置及び混合方法、並びに当該混合装置を含む現場吹付け型発泡機を提供することにある。」
・「【0011】
請求項1の発明によれば、液体と、前記液体の圧力に応じて定められる量の発泡剤とを混合させる混合装置であって、前記液体を流す液体流路と、前記液体流路内の圧力を測定する液体流路圧力計と、前記発泡剤を流す発泡剤流路と、前記発泡剤を前記発泡剤流路内に供給する発泡剤ポンプと、前記発泡剤流路内の圧力を測定する発泡剤流路圧力計と、前記発泡剤流路を前記発泡剤流路と接続する開閉弁と、前記発泡剤ポンプの吐出量を制御する発泡剤ポンプ制御部と、前記開閉弁の動作を制御する開閉弁制御部とを有する制御装置と、を備え、前記開閉弁制御部は、前記発泡剤流路圧力計によって計測された圧力が、前記液体流路圧力計によって計測された圧力よりも高いときに、前記開閉弁を開弁するように、前記開閉弁を制御し、前記発泡剤ポンプ制御部は、前記開閉弁の開弁中、前記発泡剤ポンプの吐出量を所定の値に制御する、混合装置が提供される。
【0012】
すなわち、請求項1の発明では、発泡剤流路内圧力が液体流路内の圧力よりも高くなるように発泡剤ポンプの吐出量を制御しつつ、発泡剤流路内の圧力が液体流路内の圧力よりも高いときに、開閉弁を開弁することによって、混合装置を稼働させながら液体流路内の圧力によらず、液体流路に液体流路内の圧力に応じた量の発泡剤を安定して供給することができる。」
・「【0048】
これより、図1を参照しつつ、本発明の実施形態に係る混合装置及び当該混合装置を含む現場吹付け型発泡機について説明する。本実施形態に係る現場吹付け型発泡機1は、混合装置10によって発泡剤が混合されたポリオールと、イソシアネートとを混合撹拌させて、ポリウレタンフォームを生成することのできる移動式の発泡機である。
【0049】
現場吹付け型発泡機1は、イソシアネートを収容するイソシアネートタンク3と、イソシアネートタンク3からイソシアネートをイソシアネート流路5に供給するイソシアネートポンプ7とを備える。現場吹付け型発泡機1はさらに、イソシアネート流路5を流れるイソシアネートと、混合装置10によって発泡剤が混合された、後述するポリオール流路13を流れるポリオールとを混合撹拌させることによって得られたウレタンフォームを所望の箇所に吹付け発泡させることのできるスプレーガン9を備える。
【0050】
混合装置10は、本実施形態では発泡剤をポリオールに混合させるものであって、ポリオールを収容するポリオールタンク11と、ポリオールタンク11からポリオールをポリオール流路13に供給する、本実施形態では複動型のプランジャポンプであるポリオールポンプ15と、ポリオール流路内の圧力を測定するポリオール流路圧力計17とを備える。
【0051】
混合装置10はさらに、本実施形態では二酸化炭素である発泡剤を収容する発泡剤タンク21と、発泡剤タンク21から発泡剤を発泡剤流路23に供給する発泡剤ポンプ25と、発泡剤流路内の圧力を測定する発泡剤流路圧力計27とを備える。
【0052】
二酸化炭素は、液体状(亜臨界状態及び超臨界状態を含む)でポリオールと混合されるものであり、発泡剤タンク21内では液体状でも気体状でもよく、気体状の場合は発泡剤流路23に冷却装置を設けて、液化させてもよい。なお、二酸化炭素を単独、又は混合して使用する場合は、発泡剤タンク21と発泡剤ポンプ25との間の配管も高圧にする必要があり、発泡剤ポンプ25は、吐出側だけでなく、入口側も高圧(3MPa~7MPa)に耐え得る必要がある。
【0053】
本実施形態では、発泡剤ポンプ25は、それぞれ2つのプランジャ及びシリンダを有する回転斜板形アキシャル式プランジャポンプである。発泡剤ポンプ25が回転斜板形アキシャル式プランジャポンプであるので、当該ポンプのモータに連結されている斜板の回転数を制御することによって、発泡剤の発泡剤流路23からポリオール流路13への吐出量を制御することができる。また、本実施形態では、発泡剤ポンプ25は、2つの、つまり複数のプランジャ及びシリンダを有しており、それによりポンプの脈動を効果的に抑制することができ、その結果、吐出量の精度を高くすることができる。これらの結果、発泡剤ポンプ25によって、発泡剤流路23の内圧を制御することができる。
【0054】
また、本発明では、発泡剤は二酸化炭素に限定されるものではなく、液体状態のCFC系、HCFC系、HFC系、HFO系発泡剤、又はこれらの混合物であってもよい。
【0055】
混合装置10はさらに、弁を開閉させることによって発泡剤流路23をポリオール流路13と接続及び遮断することのできるように発泡剤流路23に取り付けられた、本実施形態では電磁弁である開閉弁29とを備える。また、本実施形態では、発泡剤がポリオール流路13から発泡剤流路23に逆流しないように、発泡剤流路23の開閉弁29よりも下流側に逆止弁31がさらに設けられている。
【0056】
混合装置10はさらに、発泡剤ポンプ25の吐出量を制御する発泡剤ポンプ制御部33pと、開閉弁29の動作を制御する開閉弁制御部33vとを有する制御装置33を備える。制御装置33はさらに、ポリオール流路圧力計17及び発泡剤流路圧力計27の測定値を随時受信できるように、これら圧力計17、27と接続されている。なお、本実施形態では、制御装置33は、CPU(マイクロプロセッサ)、メモリ、入力ポート、出力ポートなどを備えたPLC(プログラマブルロジックコントローラ)であるが、これはアナログ式制御回路又は機械式制御を行うものであってもよい。」
・「【0071】
現場吹付け型発泡機1では、ポリオール流路13と発泡剤流路23との合流箇所Jにおいて、上述のように発泡剤が混合されたポリオールはさらに下流に流れ、ポリオール流路13に設けられたスタティックミキサー41を通過して、ポリオール及び発泡剤がさらに均等に混合するように撹拌される。
【0072】
そして、イソシアネート流路5を流れるイソシアネートと、上述のように混合装置10で発泡剤が混合された、ポリオール流路13を流れるポリオールとが、イソシアネート流路5及びポリオール流路13にそれぞれ設けられたヒーター43、45によって、反応を促進するために加熱されて、スプレーガン9において混合撹拌されて吹付けられる。それにより、圧力が解放されて、ポリオール及びイソシアネートが反応することによって、ウレタンフォームを生成することができる。なお、本実施形態では、ヒーター43、45は、ポリオール及びイソシアネートを30~40℃で加熱する。」
・「【0078】
本実施形態では、発泡剤流路23をポリオール流路13に接続して、発泡剤をポリオールと混合させたが、本発明はこれに限定されない。別の実施形態では、発泡剤流路23をイソシアネート流路5に接続して、発泡剤をイソシアネートと混合させる。」
・「【符号の説明】
【0082】
1 現場吹付け型発泡機
10 混合装置
13 液体流路(ポリオール流路)
15 液体ポンプ(ポリオールポンプ)
17 液体流路圧力計(ポリオール流路圧力計)
23 発泡剤流路
25 発泡剤ポンプ
27 発泡剤流路圧力計
29 開閉弁
33 制御装置
33p 発泡剤ポンプ制御部
33v 開閉弁制御部」
・「【図1】
[図:0001384221000001.jpg]
」
イ 甲1に記載された発明
甲1の【図1】を中心に、【0048】-【0056】、【0071】の記載事項をまとめると、以下の発明が記載されていると認める。(以下、「甲1発明」という。)
<甲1発明>
「ポリオールと、前記ポリオールの圧力に応じて定められる量の発泡剤とを混合させる混合装置を備える現場吹付け型発泡機における構成部分であって、
上記混合装置は、ポリオール流路13と、発泡剤流路23と、該ポリオール流路13と該発泡剤流路23との合流箇所Jとを備え、
上記現場吹付け型発泡機は、上記混合装置に加えてさらにイソシアネートポンプ7を有するイソシアネート流路5を流れるイソシアネートと、混合装置10によって発泡剤が混合されたポリオール流路13を流れるポリオールとを混合撹拌させることによって得られたウレタンフォームを所望の箇所に吹付け発泡させることのできるスプレーガン9を備える物であり、
発泡剤タンク21から、発泡剤ポンプ25、開閉弁29、及び発泡剤流路23におけるポリオール流路13と発泡剤流路23との合流箇所Jまでの部分、からなる上記構成部分。」
(2)甲2の記載事項及び甲2に記載された発明
ア 甲2の記載事項
甲2には、図面とともに次の事項が記載されている。
・「【請求項1】
ポリイソシアネート化合物を含むA液と、ポリオール化合物、発泡剤及びアミン触媒を含むB液と、泡化能を有する有機金属触媒を含むC液とを混合して、現場発泡により硬質ポリウレタンフォームを製造する方法であって、
前記B液と前記C液とを混合した後、前記A液を混合する工程を有する、硬質ポリウレタンフォームの製造方法。」
・「【0001】
本発明は、断熱性や結露防止性等が求められる建築物や構造物に対して、現場発泡により硬質ポリウレタンフォームを製造する方法に関する。」
・「【0010】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、現場発泡において、気温の変化に容易に対応することができ、かつ、品質安定性に優れた発泡体を安全に得ることができる硬質ポリウレタンフォームの製造方法を提供することを目的とするものである。」
・「【0028】
[C液]
C液は、主触媒である泡化能を有する有機金属触媒を主成分として含む液である。
このような泡化能を有する触媒を、ポリウレタン樹脂原料であるポリイソシアネート化合物及びポリオール化合物とは別に、第3成分として用い、その混合量を調整することによって、比較的低温環境下でも、良好な発泡状態の発泡体を安定的に得ることが可能となる。このため、発泡剤及びアミン触媒を含むB液の配合組成を、使用環境温度の変化に応じて変更調整する必要がなく、季節や気温の変動等に関係なく、一定の配合組成のプレミックスを用いて、安定した発泡状態の硬質ポリウレタンフォームを容易に製造することができる。」
・「【0037】
図1に、現場発泡における本発明の実施態様の一例の概要を示す。以下、図1に基づいて、本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造工程を説明する。
イソシアネート化合物を含むA液はA液タンク1に、ポリオール化合物、発泡剤及びアミン触媒を含むB液はB液タンク2に、また、泡化能を有する有機金属触媒を含むC液はC液タンク3に、それぞれ貯蔵される。現場発泡機5には、A液タンク1から送液ポンプP1によってA液が供給されるラインが接続され、また、これとは別に、B液タンク2から送液ポンプP2によってB液が供給されるラインが接続されている。そして、B液のラインには、C液タンク3から送液ポンプP3によってC液が供給され、その供給量は、混合調整弁4によって調整可能とされている。
なお、有機金属触媒が均一に混合されるようにする観点から、C液は、窒素ガス等の不活性ガスを用いて起泡化し、クリーム状にして、B液に混合するようにしてもよい。
A液、B液及びC液をこのように供給することにより、B液とC液とが混合された直後に、この混合液とA液とを、現場発泡機において混合して、発泡を行うことができる。したがって、現場環境の温度変化による発泡状態の変化に対して、C液の混合量の調整によって簡便に対応することができ、しかも、現場作業の安全性も確保される。」
・「【0052】
(吹き付け条件)
・発泡機:「HF-1600型」、旧ガスマー社製;メインヒーター33℃、ホース30℃
・吹き付け対象:スレート板(繊維強化セメント板);25℃
・外気温湿度:25℃、53%RH」
・「【符号の説明】
【0060】
1 A液タンク
2 B液タンク
3 C液タンク
4 混合調整弁
5 現場発泡機
P1,P2,P3 ポンプ」
・「【図1】
[図:0001384221000002.jpg]
」
イ 甲2に記載された発明
甲2の【図1】及び【0052】の記載を見れば、現場発泡機5は、吹き付け対象にポリウレタン発泡体を吹き付けるものといえるから、甲2の【図1】を中心に、【0037】、【0052】、【0060】の記載をまとめると、以下の発明が記載されていると認める。(以下、「甲2発明」という。)
<甲2発明>
「イソシアネート化合物を含むA液はA液タンク1に、ポリオール化合物、発泡剤及びアミン触媒を含むB液はB液タンク2に、また、泡化能を有する有機金属触媒を含むC液はC液タンク3に、それぞれ貯蔵され、A液タンク1から送液ポンプP1によってA液が供給されるラインが接続され、B液タンク2から送液ポンプP2によってB液が供給されるラインが接続され、B液のライン上に設けられた混合調整弁4には、C液タンク3から送液ポンプP3によってC液が供給され、その供給量は、混合調整弁4によって調整可能とされる、吹き付け機構を有する現場発泡機5における、C液タンク3から、送液ポンプP3を経て、混合調整弁4までの部分からなる構成部分。」
(3)甲3の記載事項及び甲3に記載された発明。
ア 甲3の記載事項
甲3には、図面とともに次の事項が記載されている。
・「【請求項1】
ポリイソシアネートを主成分とするイソシアネート系成分と、ポリエステル系ポリオール、発泡剤、整泡剤、金属系触媒を少なくとも含むポリオール系成分とを混合発泡させる硬質ポリウレタンフォームの製造方法であって、
前記ポリオール系成分は、pH値が10.5よりも小さい弱アミン系触媒を含んでおり、
前記イソシアネート系成分及び/又はポリオール系成分の給送中に、少なくともpH値が前記弱アミン系触媒よりも大きい強アミン系触媒を含む第3成分液を混合することを特徴とする、ポリウレタンフォーム製造方法。
【請求項2】
前記発泡剤は、少なくとも水を含むことを特徴とする、請求項1に記載のポリウレタンフォーム製造方法。
【請求項3】
前記第3成分液に含まれる強アミン系触媒はpHが10.5以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のポリウレタンフォーム製造方法。
【請求項4】
前記第3成分には、前記強アミン系触媒と供に少なくとも難燃材を含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム製造方法。」
・「【0009】
しかし、アミン系触媒はその成分によりエステルの分解期限が異なるという性質を有する。一般的にはアミン系触媒のpH値が高いと触媒効果が強くエステル系材料の分解期限が短くなり、低いと触媒効果が弱くエステル系材料の分解期限が長くなる。このため、pH値が低いアミン系触媒を用いることで、材料を長持ちさせることができるが、触媒効果が小さく、触媒の添加量を多くする必要がある。また、アミン系触媒は比較的高価な材料であり、大量に使用するとコストアップにつながるという問題もある。
【0010】
また、第3成分添加設備は、2液主原料用の設備に較べて容量が小さく部品もかなり小さいうえ、ウレタン原液を使用する設備は5~10MPaの高圧によるスプレー噴霧を行うため、故障(破損)しやすく、第3成分添加設備の故障が発生した場合、ウレタンの吹き付け作業が行えなくなるという問題が生じる。ウレタンの断熱工事は通常期限を直前に決められてすぐに施工処理して完了させる必要があることが多く、設備が故障してもすぐに修理して対応しなければならないという環境下にある。しかし、設備の故障を当日中に修理して、施工処理を完了させることは実際には困難であり、工事の遅れなど後工程に影響を及すことが多いという問題があった。
【0011】
したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、ウレタン原料の長期保存性を可能とし、かつ、第3成分添加に問題が生じた場合であっても施工処理を進めることができる硬質ポリウレタンフォームの製造方法を提供することである。」
・「【0022】
本実施形態にかかる硬質ポリウレタンフォームの製造方法においては、現場発泡を主にしたスプレーフォームの製造方法を基本としている為に、現場用に適したスプレー機を使用する。しかしながら、発泡剤としての水を使用することで配合されるエステル系ポリオールなどのエステル系化合物は、アミン系触媒存在下においてエステル加水分解が進行し、品質が劣化するという問題がある。一方で、アミン系触媒を第3成分として後添加すると、スプレー機などの設備が故障した場合において施工処理が停滞するという問題がある。
【0023】
さらに、現場発泡原液は、日本中の四季折々の環境下で野外にて使用されるものであり、その環境(温度)変化に併せて、製造工場でアミン量を調整するのは、製造・出荷のタイミングが難しく、「品番数が増加する・在庫数が増加する・季節を過ぎたものは使用できない」など経済的ではない。
【0024】
しかるに、本硬質ポリウレタンフォームの製造方法は、現場の環境に併せて強アミンを含む第3成分を追加する方式を取ることで、弱アミンを含むポリオール成分を固定しておいて、現地で添加量を最適化でき効率的なものとすることができ、一方で、設備が壊れた場合でも、ポリオール成分に弱アミンが含まれているので、施工性は低下するが、施工を進めることは可能になる。」
・「【0026】
ポリオール系成分には、通常ポリエステル系ポリオール以外に、発泡剤としての水、整泡剤、金属系触媒、難燃剤などが含まれる。また、pH値が10.5よりも小さい弱アミン系触媒が配合されている。」
・「【0032】
難燃剤としては、トリスクロロプロピルフォスフェート等が挙げられる。さらに、ポリオール系成分には、減粘剤、酸化防止剤、着色剤等の助剤を用いることができる。」
・「【0041】
図1は、本発明の実施形態にかかるポリウレタンフォーム製造方法に用いられる製造装置の構成を模式的に示す図である。図1に示した本実施形態にかかるポリウレタンフォーム製造装置1は、ポリオール系成分に第3成分が供給される場合を示しており、第3成分容器10内に貯留されている第3成分液と、イソシアネート系成分とを加温機3及びホースヒータ4を用いて加温しながら搬送し、スプレーガン5内で混合して吐出する装置である。
【0042】
ポリウレタンフォーム製造装置1は、図1に示すように、第3成分容器10と、ポリオール系成分を貯留するポリオール成分貯蔵容器20と、イソシアネート系成分を貯留するポリイソシアネート成分貯蔵容器30とを備え、第3成分を搬送する第3成分配管L11、ポリオール系成分を搬送するポリオール用配管Ll2,イソシアネート系成分を搬送するイソシアネート用配管L13が、吐出装置2に連通する構成を有する。
【0043】
第3成分を搬送する第3成分配管L11は、第3成分容器10のコネクタ12に接続され、途中には第3成分用ポンプ11が設けられており、ポリオール用配管L12に設けられている混合器22に接続されている。なお、第3成分配管L11には、第3成分の流量を調整するために図示しないニードルバルブを設けてもよい。また、第3成分配管L11には、混合器22と連通するポリオール用配管L12内のポリオール系成分が第3成分配管L11内に流入しないように、液化二酸化炭素の流動方向を規制する逆止弁を設けることもできる。
【0044】
ポリオール用配管L12は、ポリオール用ポンプ21と混合器22を備え、吐出装置のスプレーガン5に連通する。また、イソシアネート用配管L13は、イソシアネート用ポンプ31を備え、吐出装置のスプレーガン5に連通する。ポリオール系成分及びイソシアネート系成分は、それぞれポンプ21,31で加圧された圧力でポリオール用配管L12及びイソシアネート用配管L13を通ってスプレーガン5へ給送する。スプレーガン5は、イソシアネート用配管L13とポリオール用配管L12によって給送されたイソシアネート系成分及び第3成分と混合したポリオール系成分を混合させ、吐出口から吐出する。
【0045】
なお、イソシアネート用配管L13とポリオール用配管L12には、加温機3及びホースヒータ4が設けられており、給送される液を加熱して温度を一定に保つことで反応条件を安定化させることができ、また、スプレーガン5からの吐出時の反応性を高めることができるように構成されている。」
・「【0053】
(施工性評価)
F1600タイプのスプレー発泡機にて、1層30mmをコンクリート板に吹き付けし、表面状態と横伸びを評価した。表面状態評価は、反応性が速く表面平滑に仕上がる場合は「○」、反応性が遅く表面凹凸に仕上がる場合は「×」、これらの中間を「△」とした。横伸び評価は、横伸びが大きく剥離する程度は「×」、横伸びが有るが許容できるレベルは「△」とした。」
・「【符号の説明】
【0057】
1 ポリウレタンフォーム製造装置
2 吐出装置
3 加温機
4 ホースヒータ
5 スプレーガン
10 第3成分容器
11 第3成分用ポンプ
12 コネクタ
20 ポリオール成分貯蔵容器
21 ポリオール用ポンプ
22 混合器
30 ポリイソシアネート成分貯蔵容器
31 イソシアネート用ポンプ
L11 第3成分配管
L12 ポリオール用配管
L13 イソシアネート用配管」
・「【図1】
[図:0001384221000003.jpg]
」
イ 甲3に記載された発明
甲3の【図1】を中心に、【0041】-【0045】、【0057】の記載をまとめると、以下の発明が記載されていると認める。(以下、「甲3発明」という。)
<甲3発明>
「第3成分容器10と、ポリオール系成分を貯留するポリオール成分貯蔵容器20と、イソシアネート系成分を貯留するポリイソシアネート成分貯蔵容器30とを備え、第3成分を搬送し、第3成分の流量を調整するためのニードルバルブを有する第3成分配管L11、ポリオール系成分を搬送するポリオール用配管Ll2、イソシアネート系成分を搬送するイソシアネート用配管L13が、吐出装置2に連通する構成を有するポリウレタンフォーム製造装置1における、第3成分容器10、第3成分用ポンプ11、及び第3成分は移管L11における混合器22(合議体注:図1には符号「21」が付された部分が2カ所あるが、L11とL12が接続される部分にある符号「21」は、符号「22」の誤記であるものと判断する。)までの部分、からなる構成部分。」
2 対比・検討
(1)本件特許発明1について
ア 甲1発明との対比・検討
(ア)甲1発明との対比・判断
甲1発明の「イソシアネートポンプ7を有するイソシアネート流路5」は、イソシアネートポンプ7を用いてイソシアネートをイソシアネート流路5に圧送・供給するものであるから、本願発明1の「ポリイソシアネートを含む第一の液体を圧送する第一の供給系統」に相当する。
そして、甲1発明の「ポリオール流路13」は、本願発明1の「ポリオール及び/又は有機リン酸エステルを含む第二の液体を圧送する第二の供給系統」に相当し、甲1発明の「ポリオール流路13を流れるポリオールとを混合撹拌させることによって得られたウレタンフォームを所望の箇所に吹付け発泡させることのできるスプレーガン9」は、本願発明1の「第一及び第二の供給系統からそれぞれ供給される第一及び第二の液体を混合して、噴射する噴射装置」に相当する。
また、甲1発明の「発泡剤」は、ポリウレタンを構成するモノマー成分である「イソシアネート」及び「ポリオール」と異なる成分であるから、本願発明1の「第三の液体」に相当する。すると、甲1発明の「発泡剤タンク21」は、本願発明1の「第三の液体を収容するタンク」に、「発泡剤ポンプ25」は「第三の液体を送出するポンプ」に、「発泡剤流路23」は「液体供給流路」に、「開閉弁29」は「流量調整弁」にそれぞれ相当する。また、甲1発明の「発泡剤流路23」は「合流箇所J」において「ポリオール流路13」に接続されるものであるから、本願発明1の「第一の供給系統又は該第二の供給系統に対して接続されて、第三の液体を供給する」事項を満たすものといえる。
してみると、甲1発明の現場吹付け型発泡機1における、「発泡剤タンク21」と、「発泡剤流路23」と、「開閉弁29」と、「発泡剤ポンプ25」とを有する部分は、本件特許発明1の「外付け型液体供給装置」という「装置」における、「第三の液体を収容するタンク」と、「第三の液体を、第一又は第二の供給系統に導く液体供給流路」と、「液体供給流路を通じて、前記第一又は第二の供給系統に供給される前記第三の液体の流量を制御する流量調整弁」と、「液体供給流路の前記流量調整弁よりも上流側の部位に配置され、前記タンクから導かれる前記第三の液体を送出するポンプ」とを有するもの、という点の限りにおいて、対応するものであるということができる。
以上の点をふまえると、両者は以下の点で一致する。
<一致点>
「ポリイソシアネートを含む第一の液体を圧送する第一の供給系統と、ポリオール及び/又は有機リン酸エステルを含む第二の液体を圧送する第二の供給系統と、それら第一及び第二の供給系統からそれぞれ供給される第一及び第二の液体を混合して、噴射する噴射装置とを有する現場吹付け型発泡機における、該第一の供給系統又は該第二の供給系統に対して接続されて、第三の液体を供給する外付け型液体供給装置にして、
前記第三の液体を収容するタンクと、
前記第一又は第二の供給系統に接続されて、前記タンクから供給される前記第三の液体を、該第一又は第二の供給系統に導く液体供給流路と、
前記液体供給流路を通じて、前記第一又は第二の供給系統に供給される前記第三の液体の流量を制御する流量調整弁と、
前記液体供給流路の前記流量調整弁よりも上流側の部位に配置され、前記タンクから導かれる前記第三の液体を送出するポンプと、
を有する液体供給装置。」
そして、両者は以下の点で相違する。
<相違点1>
液体供給装置について、本件特許発明1は「外付け型」であって、「第一又は第二の供給系統」に「着脱可能に接続」されるものであるのに対し、甲1発明にはそのような特定を有しない点。
上記相違点1について検討する。
甲1の発明を実施するための形態には、「現場吹付け型発泡機1」は、開閉弁制御部が各流路の圧力に応じて開閉弁の開閉を制御する旨の記載(【0058】ないし【0070】)がある。これらの記載を総合するならば、甲1発明の「現場吹付け型発泡機1」は一体的に構成されたものであって、その一部の構成部分を着脱可能、すなわち「外付け型」とするものであると解することはできない。
してみれば、甲1発明の「現場吹付け型発泡機1」は、一体的に構成されたものであって、その一部の構成部分を着脱可能、すなわち、「外付け型」とするものではないから、相違点1は実質的な相違点である。
また、甲1には、「現場吹付け型発泡機1」の一部の構成部分を着脱可能とすることを示唆する記載もないから、甲1発明を「外付け型」のものとする動機付けがあるともいえない。
そして、本件発明1は、「外付け型」の「液体供給装置」とすることで、既存の二液混合型の現場吹付け型発泡機に取り付け可能となり、段落【0010】に記載されるような格別の効果を奏するものである。
(イ)特許異議申立人の主張の検討
特許異議申立人は、特許異議申立書において、「甲1の段落0078に記載のとおり、甲1発明の発泡剤流路(液体供給流路)は、イソシアネート流路(第一の液体を圧送する第一の供給系統)とポリオール流路(第二の液体を圧送する第二の供給系統)のどちらにも接続できる旨記載さているから、どちらの流路にも着脱可能に接続され得ることが開示されているといえる。」と主張する。
しかしながら、甲1の【0078】に記載されるのは、「発泡剤流路23をポリオール流路13に接続」した実施形態と、「発泡剤流路23をイソシアネート流路5に接続」した実施形態の例を示すに留まり、「発泡剤流路23」を「着脱可能に接続され得る」ことが記載されているとはいえず、当該事項が技術常識であったともいえない。
よって、特許異議申立人のこの点の主張は採用できない。
さらに、特許異議申立人は、「仮に相違点があるとしても、当業者であれば適宜なし得る設計上の事項に過ぎない。」と主張するが、上記(ウ)において検討したとおりであり、特許異議申立人のこの点の主張にも理由がない。
(ウ)小括
以上のとおりであるから、本件特許発明1は、甲1発明ではなく、甲1発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
イ 甲2発明との対比・検討
(ア)甲2発明との対比・判断
本願発明1と甲2発明を対比すると、両者は以下の点で相違する。
<相違点2>
液体供給装置について、本件特許発明1は「外付け型」であって、「第一又は第二の供給系統」に「着脱可能に接続」されるものであるのに対し、甲2発明にはそのような特定を有しない点。
そして、相違点2の判断については、上記2(1)ア(ア)と同様である。
(イ)小括
以上のとおりであるから、本件特許発明1は、甲2発明ではなく、甲2発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
ウ 甲3発明との対比・検討
(ア)甲3発明との対比・判断
本願発明1と甲3発明を対比すると、両者は以下の点で相違する。
<相違点3>
液体供給装置について、本件特許発明1は「外付け型」であって、「第一又は第二の供給系統」に「着脱可能に接続」されるものであるのに対し、甲3発明にはそのような特定を有しない点。
そして、相違点3の判断については、上記2(1)ア(ア)と同様である。
(イ)小括
以上のとおりであるから、本件特許発明1は、甲3発明ではなく、甲3発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
(2)本件特許発明2ないし5について
本件特許発明2ないし5は、いずれも、請求項1を直接又は間接的に引用するものであって、請求項1に記載された発明特定事項を全て備えるものであるから、本件特許発明1と同様に、甲1発明ないし甲3発明のいずれでもないし、甲1発明ないし甲3発明のいずれかに基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるともいえない。
第5 むすび
したがって、特許異議申立人の主張する特許異議の申立ての理由及び証拠によっては、請求項1ないし5に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に請求項1ないし5に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
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2021-700961