商標拒絶査定不服審判
2021-017662
ワセリン
- 審判番号
- 2021-017662
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-073460外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2021年12月21日
- 審決日
- 2022年09月27日
- 公報発行日
- 2022年12月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】コスメテックスローランド株式会社
- 【請求人代理人】大澤 豊
- 【請求人代理人】大沼 加寿子
- 分類
- T18 .13 -Z (W03)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第3条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020- 73460拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和2年6月15日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年 5月10日付け:拒絶理由通知書
令和3年 6月29日 :意見書の提出
令和3年 9月14日付け:拒絶査定
令和3年12月21日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「WASERIN」の文字を標準文字で表してなり、第3類「ワセリンを配合した口臭用消臭剤,ワセリンを配合した動物用防臭剤,ワセリンを配合したせっけん類,ワセリンを配合した歯磨き,ワセリンを配合した化粧品,ワセリンを配合した香料,ワセリンを配合した薫料,ワセリンを配合したつけづめ,ワセリンを配合したつけまつ毛」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は「WASERIN」の文字をローマ字(標準文字)で表示してなり、指定商品を第3類「ワセリンを配合した化粧品」などを含む商品とするものである。
本願商標「WASERIN」の文字は、英語その他化粧品関連の業界で普通に用いられている外国語(フランス語など)において、「WASERIN」とつづる一般的な語が見当たらず、また、「ワセリン」と呼称する一般的な語は「Vaseline」と掲載されていることから、「Vaseline」の文字をローマ文字で「WASERIN」と表したものと容易に認識し得るものである。
ところで、「ワセリン(Vaseline)」は、石油から分離された非結晶性軟膏(なんこう)様物質で、軟膏基剤、化粧品基剤として繁用されており、薬用として手足のひび・あかぎれに塗布剤として用いられており、工業的に機械類のさび止めにも使われており、及び粘膜や皮膚の保護剤としても有効であることが確認できる。
また、ワセリン(Vaseline)を配合した、保湿ジェル、化粧水が販売されていることが認められる。
そうすると、本願商標を、その指定商品中、例えば「ワセリンを配合した化粧品」に使用するときは、これに接する取引者、需要者が、当該商品を「ワセリン(Vaseline)を配合した化粧品」であると容易に認識し得るものであるから、本願商標は、その商品の品質(配合物質)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
4 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、「WASERIN」の文字を標準文字で表してなるものであるところ、その構成文字から、「ワセリン」と容易に称呼されるものである。
そして、「ワセリン」は、「石油から分離された非結晶性軟膏様物質」を意味する語であるところ、該文字に相応する欧文字表記は「vaseline」(いずれも「コトバンク」)であるものの、我が国において該欧文字表記の綴りは、直ちに想起できるほど一般に親しまれたものとは認められないことから、本願商標に接する取引者、需要者は、その称呼から「ワセリン」の意味合いを容易に認識するものというのが相当である。
また、本願指定商品はいずれもワセリンを配合してなるものである。
そうすると、本願商標は、その指定商品との関係において、「ワセリン」の意味合いを認識させるに過ぎず、これをその指定商品に使用するときは、その取引者及び需要者をして、単に商品の品質、原材料を普通に用いられる方法で表示したものと認識、理解させるに過ぎない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「ワセリン」を「WASERIN」と表示することは我が国において一般的に行われておらず、「ワセリン」をローマ字表記する場合であっても、「WASERIN」が一義的に導かれるものではない旨主張している。
しかしながら、商標法第3条第1項第3号は、取引者、需要者に指定商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき、それゆえに登録を受けることができないとしたものであって、該表示態様が、商品の品質を表すものとして必ず使用されるものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において必ずしも要求されないものと解すべきであるところ、上記(1)のとおり、本願商標からは「ワセリン」の称呼を容易に認識できるものであり、「ワセリン」の欧文字表記である「vaseline」の綴りも直ちに想起できるほど一般に親しまれたものとは認められないことからすれば、本願商標は、これに接する取引者、需要者には、「ワセリン」であることを表したものとして理解されるものといえ、ワセリンを配合してなる本願指定商品との関係においては、商品の品質、原材料を表したものと認識されるというのが相当である。
イ 請求人は、商標の構成中に「WASERIN」の文字を含んだ過去の登録例、審査例を挙げて、本願商標も同様に取り扱われるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項の規定に該当するか否かは、当該商標の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様や取引の実情を踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例は、商標の構成態様が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものであり、それらの過去の登録例、審査例が存在することをもって、本願商標の上記判断が左右されるものではない。
ウ したがって、請求人の主張はいずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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