商標拒絶査定不服審判
2022-021366
フワツヤソハツ、フワツヤスガミ
- 審判番号
- 2022-021366
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-157370
- 請求日
- 2022年12月28日
- 審決日
- 2024年03月14日
- 公報発行日
- 2024年05月31日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】コスメテックスローランド株式会社
- 【請求人代理人】大澤 豊
- 【請求人代理人】大沼 加寿子
- 審判長/審判官
- 審判長 大森 友子
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 飯田 亜紀
- 分類
- T18 .13 -Z (W03) / T18 .272-Z (W03)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-157370拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年12月16日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 5月18日付け:拒絶理由通知書
令和4年 6月28日 :意見書の提出
令和4年 9月26日付け:拒絶査定
令和4年12月28日 :審判請求書の提出
令和5年12月 8日付け:審尋
令和6年 1月22日 :回答書の提出
2 本願商標
本願商標は、「ふわツヤ素髪」の文字を標準文字で表してなり、第3類「口臭用消臭剤,動物用防臭剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,薫料,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原審において、「本願商標は、「ふわツヤ素髪」の文字を、標準文字で表してなるところ、その構成中、「ふわツヤ」の文字は、「ふわっとしていてツヤがある」を意味する語として、「素髪」の文字は、「最低限のケアをした髪」等を意味する語として、いずれも使用されている事実が見受けられる。そうすると、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「ふわっとしていてツヤがある最低限のケアをした髪にする商品」であると認識するに止まり、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。
4 当審における審尋
当審において、前記1の審尋により、別掲1ないし別掲3に掲げる事実を記載した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとの暫定的見解を示し、期間を指定した上で請求人に対し意見を求めた。
5 審尋に対する請求人の回答(要旨)
(1)審尋における使用の事実には、「ふわツヤ素髪」自体が使用されている事実はないし、提示された使用の事実をもって、「ふわツヤ」と「素髪」を分離して解釈するのが妥当であることの根拠とはならない。
(2)請求書において述べたとおり、2000年以降に「素髪」という単語と比較的識別力が弱いと思われる単語とが結合した商標が登録されている事実は無視すべきものではないし、本願の指定商品と重複し、「素髪」の文字を含む「感じる素髪感」なる商標が登録(2022年9月28日付け)(甲7。登録第6620998号公報。)されている事実も審理において斟酌するべき。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号について
商標法第3条第1項第3号が、「その商品の産地,販売地,品質,原材料,効能,用途,形状(包装の形状を含む。),生産若しくは使用の方法若しくは時期その他の特徴,数量若しくは価格」を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標について商標登録を受けることができない旨規定しているのは、このような商標は、指定商品との関係で、その商品の産地、販売地、品質、形状その他の特性を表示記述する標章であって、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他商品識別力を欠くものであることによるものと解される。そうすると、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するというためには、審決の時点において、本願商標が、その指定商品との関係で、その商品の産地、販売地、品質、形状その他の特性を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であり、本願商標の指定商品の取引者及び需要者によって本願商標がその指定商品に使用された場合に、将来を含め、商品の上記特性を表示したものと一般に認識されるものであれば足りると解される(知財高裁平成27年10月21日第3部判決・同27年(行ケ)第10107号参照)。
(2)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、前記2のとおり、「ふわツヤ素髪」の文字を標準文字により表してなるものである。
そして、その構成中の「ふわツヤ」の文字について、ヘアケア用品を取り扱う美容に関する分野では、「ふわツヤ」の文字及び該文字に通ずる「ふわ艶」の文字は、「ふわっとしていてツヤ(艶)がある(髪)」ことを表す語として使用されており、「ふわツヤ(ふわっとしていてツヤ(艶)がある(髪))に導く」とうたうヘアケア用品が製造、販売されている事実があることは原審における用例及び別掲1より認められる。
また、構成中の「素髪」の文字は、上記の分野では、「最低限のケア(保湿)をした髪」ほどの意味合いを表す語として使用されており、ヘアケア用品の説明等において、髪の状態を示す語として「素髪」の文字が使用されている事実があることは、原審における用例、別掲2及び別掲3より認められる。
そうすると、本願商標は「ふわツヤ」及び「素髪」の文字を結合したものと容易に理解されるにすぎないものであって、その指定商品中「せっけん類、化粧品」に使用する場合には、これに接する取引者、需要者に、「ふわっとしていてツヤがある素髪(最低限のケア(保湿)をした髪)の状態にするための商品」という商品の品質、効能を表示したものと認識、理解させるにすぎないというべきである。
したがって、本願商標は、商品の品質、効能を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記商品以外の「せっけん類、化粧品」に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。
(3)請求人の主張について
ア 請求人は、別掲の使用の事実には、「ふわツヤ素髪」自体が使用されている事実はないし、提示された使用の事実をもって、「ふわツヤ」と「素髪」を分離して解釈するのが妥当であることの根拠とはならない旨主張する。
しかしながら、「ふわツヤ素髪」の文字が、商品の品質を表示する語として使用されている事実がないとしても、本願商標が「ふわツヤ」の文字と「素髪」の文字を結合したものであると容易に理解されるものであることは上記(2)のとおりである。
イ 請求人は、「素髪」の文字を含む登録例を挙げ、本願も同様に判断されるべきである旨主張する。
しかしながら、拒絶査定不服の審判において、登録出願にかかる商標が、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、審決時を基準として判断されるべきものであることは上記(1)のとおりであり、現在(審決時)において、本願商標を構成する「ふわツヤ」及び「素髪」の文字の使用事実については別掲1ないし別掲3のとおりであるから、請求人の挙げた登録例があることが、本願の判断を左右するものではない。
ウ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2022-021366