特許拒絶査定不服審判
2021-016809
映像煙火
- 審判番号
- 2021-016809
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2020-011234
- 請求日
- 2021年12月06日
- 審決日
- 2022年12月27日
- 公報発行日
- 2023年03月31日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社ドクター中松創研
- 審判長/審判官
- 審判長 藤本 義仁
- 審判官 古屋野 浩志
- 審判官 比嘉 翔一
- 分類
- P18 .121-Z (G09F) / P18 .57 -Z (G09F)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第17条の2第5項、特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第2号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2020-11234「映像煙火」拒絶査定不服審判事件〔令和 3年8月10日出願公開、特開2021-117374〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和2年1月27日の出願であって、令和3年3月3日付けで拒絶の理由が通知され、同年5月17日付けで意見書及び手続補正書が提出され、同年8月30日付けで拒絶査定(原査定)がなされた(原査定の謄本の送達日:同年9月7日)のに対し、同年12月6日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正書が提出されたものである。
第2 令和3年12月6日に提出された手続補正書による補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和3年12月6日に提出された手続補正書による補正(以下「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1 本件補正の概要
(1)補正の内容
本件補正は、特許請求の範囲についてする補正であって、本件補正により、特許請求の範囲は、
(補正前:令和3年5月17日に提出された手続補正書)
「 【請求項1】
煙火により生じた邪魔な煙を、排除するまで次の煙火を待つ、無駄な空間と時間を、前記邪魔な煙にプロジェクションマッピング投影する事により有意に活用し、次の煙火につなぎ、これにより観客を喜ばせる事を特徴とする煙火方法。
【請求項2】
煙火により生じた煙に複数のプロジェクタを使用して立体映像を投影し、煙火と空中に共存させる事を特徴とする煙火方法。
【請求項3】
煙火により生じた煙に複数のプロジェクタを使用して会場の多方向から映像が見えるようにする事を特徴とする煙火方法。」
から、
(補正後:令和3年12月6日に提出された手続補正書)
「 【請求項1】
公知煙火方法では、煙火により発生した煙が天然の風が自然に煙を排除する迄待たざるを得ず、煙火途中に煙火業者は業務中断と待機を余儀なくされ観客も観賞を中断され、手持ち無沙汰でイライラし、この煙火により発生した煙を悪玉として扱っていて、天然の風が排除するなど待つ方法のみが過去何十年に亘り行われて来たが、この悪玉を悪玉とし行って来た公知の方法、即ち苦汁を味わされる前記悪玉を善玉として活用し、煙火師は待機を強いられる事無く、又観客は中断なく継続して鑑賞を楽しめ、時間も節約出来る事を特徴とする煙火大会実施方法とそのプログラム。
【請求項2】
請求項1に於て、煙火により生じた邪魔な煙が大空に充満し観客の視界を邪魔し天然に吹く風頼りで次の煙火を打ち上げられない無駄な煙火業者の待ち時間と観客のイライラする煙火の待ち時間を撲滅する事が従来何年にも亘り業者が解決不可能だった問題を解決する発明であって、煙火によって生じた煙が上空を独占し自然の風が排除するまで次の煙火を待つ、人間では解決不可能で打揚げ業者も観客も無駄な時間と、前記邪魔な上空を活用する事により邪魔な空間と時間を有意に活用し、打揚げ業者の待時間を無くし、観客の待ちくたびれるイライラを無くし、これにより切れ目無く煙火を行う事を特徴とする煙火大会実施方法。
【請求項3】
請求項2に於て、請求項2の煙にプロジェクションする事により、煙火と煙火をつなげ業者と観客の相方に待ち時間を除去する事を特徴とする煙火大会実施方法。
【請求項4】
請求項1に於て、煙火により生じた煙に複数の左右視差像と左右視差プロジェクタを使用して立体映像を投影し、煙火と共に又は煙火と別に空中に立体像を得る事を特徴とする煙火方法。
【請求項5】
請求項1に於て、煙火により生じた煙が自然の風によって漂う煙に伴い本会場を従来方式の煙火会場より巾広く、広範に座席を配置させ公知煙火大会より広い範囲から見えるようにした事を特徴とする煙火方法。」
へと補正された(下線は、補正箇所を明示するために当審で付した。)。
(2)補正事項
本件補正は、補正前の請求項1に対しての、次のア~コにおいて示す補正事項を含むものである。
ア 本件補正前の請求項1に換えて、本件補正後の「公知煙火方法では、煙火により発生した煙が天然の風が自然に煙を排除する迄待たざるを得ず、煙火途中に煙火業者は業務中断と待機を余儀なくされ観客も観賞を中断され、手持ち無沙汰でイライラし、この煙火により発生した煙を悪玉として扱っていて、天然の風が排除するなど待つ方法のみが過去何十年に亘り行われて来たが、この悪玉を悪玉とし行って来た公知の方法、即ち苦汁を味わされる前記悪玉を善玉として活用し、煙火師は待機を強いられる事無く、又観客は中断なく継続して鑑賞を楽しめ、時間も節約出来る事を特徴とする煙火大会実施方法とそのプログラム。」との記載を請求項1とするとともに(補正事項ア)、
イ 本件補正前の請求項1の発明特定事項の一部を、本件補正後の請求項1に従属する請求項2の発明特定事項の一部とし、さらに、本件補正後の請求項2に「煙火により生じた邪魔な煙を、排除するまで次の煙火を待つ」との記載の「を、」に換えて、「が大空に充満し観客の視界を邪魔し天然に吹く風頼りで次の煙火を打ち上げられない無駄な煙火業者の待ち時間と観客のイライラする煙火の待ち時間を撲滅する事が従来何年にも亘り業者が解決不可能だった問題を解決する発明であって、煙火によって生じた煙が上空を独占し自然の風が」との記載を追加するとともに(補正事項イ)、
ウ 本件補正前の請求項1の「無駄な空間と時間を、」との記載から「空間と」を削除し、当該削除がなされた記載を本件補正後の請求項2に追加するとともに、さらに、当該記載が含む「無駄な」との用語に対して「人間では解決不可能で打揚げ業者も観客も」との特定を追加するとともに(補正事項ウ)、
エ 本件補正前の請求項1の「無駄な空間と時間と、」「有意に活用し、」との記載を、補正後の請求項2において「邪魔な空間と時間を有意に活用し、」と改めるとともに(補正事項エ)、
オ 本件補正前の請求項1の「観客を喜ばせる」との記載を、本件補正後の請求項2の「観客の待ちくたびれるイライラを無くし、」との記載に改めるとともに、その直前に本件補正後の請求項2の「前記邪魔な上空を活用する事により」「打ち上げ業者の待ち時間を無くし、」との記載を追加するとともに(補正事項オ)、
カ 本件補正前の請求項1の「次の煙火につなぎ、」との記載を削除するとともに、本件補正後の請求項2に「切れ目無く煙火を行う」との記載を追加するとともに(補正事項カ)、
キ 本件補正前の請求項1の「前記邪魔な煙にプロジェクションマッピング投影することにより」「次の煙火につなぎ、」との記載を、補正後の請求項3の「煙にプロジェクションする事により、煙火と煙火をつなげ」「業者と観客の相方に待ち時間を除去する」との記載に改めるとともに(補正事項キ)、
ク 本件補正前の請求項1の「煙火方法」との記載を、本件補正後の請求項2及び請求項3の「煙火大会実施方法」との記載に改めるとともに(補正事項ク)、
ケ 本件補正前の請求項2の発明特定事項を、本件補正後の請求項1に従属する請求項4の発明特定事項とし、さらに、本件補正前の請求項2の「複数のプロジェクタを使用して立体映像を投影し、」との記載を、本件補正後の請求項4の「複数の左右視差像と左右視差プロジェクタを使用して立体映像を投影し、」と改めるとともに、本件補正前の請求項2の「煙火と空中に共存させる」との記載を、本件補正後の請求項4の「煙火と共に又は煙火と別に空中に立体像を得る」との記載に改めるとともに(補正事項ケ)、
コ 本件補正前の請求項3の発明特定事項を、本件補正後の請求項1に従属する請求項5の発明特定事項とし、さらに、本件補正前の請求項3の「煙に複数のプロジェクタを使用して会場の多方向から映像が見えるようにする」との記載を、本件補正後の請求項5の「煙が自然の風によって漂う煙に伴い本会場を従来方式の煙火会場より巾広く、広範に座席を配置させ公知煙火大会より広い範囲から見えるようにした」との記載に改めること(補正事項コ)。
2 補正の適否
(1)補正の目的について
本件補正後の請求項1は、上記「1(2)ア」で示したとおり、本件補正前の請求項1に記載された発明特定事項を含んでいないから、「補正事項ア」の本件補正前の請求項1を本件補正後の請求項1とする補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とする補正に該当しない。
また、「補正事項ア」は、特許法第17条の2第5項に掲げる請求項の削除、誤記の訂正、明りようでない記載の釈明を目的とする補正のいずれにも該当しないことは明らかである。
(2)増項補正について
上記「1(1)」のとおり、本件補正前の請求項1乃至3はいずれも「煙火方法」に係る発明であるところ、本件補正後の請求項1乃至5は「煙火大会実施方法」もしくは「煙火方法」であって、「方法」の発明である限りにおいては対応する。
そして、本件補正前の請求項1が「プロジェクションマッピング投影」し、請求項2が「プロジェクタを使用」し、請求項3が「プロジェクタを使用」し、本件補正前の請求項1乃至3はいずれも、「プロジェクタ」を使用した「煙火方法」をその要部とするものと認められる。
一方、本件補正後の特許請求の範囲においては、請求項3が「プロジェクション」し、請求項4が「プロジェクタを使用」しているのみである。
ここで、本件補正後の請求項3が、「待ち時間を除去する」と特定されていることから、「無駄な時間を活用する」と特定されている本件補正前の請求項1に対応するものと認められる。
また、本件補正後の請求項4が、「立体映像を投影し」と特定されていることから、「立体映像を投影し」と特定されている本件補正前の請求項2に対応するものと認められる。
そうすると、本件補正後の請求項3及び4が、それぞれ、本件補正前の請求項1及び2に対応するといえるものの、本件補正後の請求項1、2及び5に対応する本件補正前の請求項はない。
また、本件補正が、(A)本件補正前の請求項1乃至3が、多数項引用形式で記載された発明であって、本件補正後の請求項1乃至5が、前記多数項引用形式で記載された発明の一つの請求項を、引用請求項を減少させて独立形式の請求項とする場合や、(B)本件補正前の請求項1乃至3が、構成要件が択一的なものとして記載された発明であって、本件補正後の請求項1乃至5が、前記構成要件が択一的なものとして記載された発明の一つの請求項を、その択一的な構成要件をそれぞれ限定して複数の請求項とする場合、のいずれにも該当しないのであるから、本件補正前の特許請求の範囲の請求項1乃至3を、本件補正後の請求項1乃至5とする補正は、増項補正に当たるものであるから、特許法第17条の2第5項2号の規定に適合するものではない。
3 むすび
以上のとおり、本件補正は、同法第17条の2第5項の規定に違反するものであるから、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。
第3 本願発明について
1 本件補正は上記「第2」のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、再掲すると、令和3年5月17日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項によって特定される次のとおりのものである。
「 【請求項1】
煙火により生じた邪魔な煙を、排除するまで次の煙火を待つ、無駄な空間と時間を、前記邪魔な煙にプロジェクションマッピング投影する事により有意に活用し、次の煙火につなぎ、これにより観客を喜ばせる事を特徴とする煙火方法。」
2 原査定の拒絶の理由の概要
(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
・請求項1
・引用文献1
・請求項2
・引用文献1
・請求項3
・引用文献1
<引用文献等一覧>
1.中国特許出願公開第102096296号明細書
3 引用文献、引用発明
(1)記載事項
ア「
[図:0001394665000001.jpg]
」
(当審訳:[0002] 周知のように、花火大会が打ち上げる花火製品は大量の煙を生成する可能性があり、これらの煙は空中に浮揚し垂れ込めて長い間散開することができず、そのため、一般的花火大会は全て風の有る天気を期待して、煙を蹴り散らすために、花火に火をつけ放つ効果はさらによく、祝日祝賀式典の花火打ち上げの天気は毎回全て風があるとは思えなくて、特に無風の天気にあう時、その春景色は過程中生まれた大量の煙団に火をつけて取り囲んで空中で集まり、ひどく春景色造形デザインの解像度と人々の観賞視界に影響します。現在、祝日祝賀式典の花火大会上で表示する文字とパターンは一般的に棚花火打ち上げ方式を用いて、すなわち事前に金網幕をパターンあるいは文字に固定し、時には同じくレーザーパターニング方式あるいは臨時建造の固定したスクリーンを用いて、北京オリンピックと上海万博開会式上のような打ち上げる花火とアクティビティ映像画面は、たとえ絢燦が目を奪われていても、非常に完璧であり、ただ依然として融通が利かなく鋸歯状のものと感覚を切り離すように見える。)
イ「
[図:0001394665000002.jpg]
」
(当審訳:[0005] 本発明者対した投影画面とする花火煙幕は長年で探索と反復研究試験を行って、従来技術の欠点を克服することができる点を希望し、投影技術の適用範囲を開拓して、試験中、花火打ち上げの時に大量の煙を形成することを製造することを有すると発見してそれで、これらの浮揚は空中の煙に短期間内において完全にスクリーンとしての担体を利用することができて、これによって製造して花火打ち上げの効果を有する上に、一つあるいは連続的にパターン画面あるいは文字を運動する煙幕を表示して投影することができ、花火大会の愉快な楽しませた雰囲気と広告宣伝の目的をつくることを達する。)
ウ「
[図:0001394665000003.jpg]
」
(当審訳:[0024] 一つあるいは数台プロジェクタを用いる組み合わせは花火打ち上げの空間領域が製造した煙凝集形成を丸める煙幕に向かい、所望の放送の光ビーム画像情報を投射し、花火の煙スクリーン反射から形成される単一あるいは連続な可動画像、パターン、文字などの画面は、観衆を供えて観賞する。)
エ「
[図:0001394665000004.jpg]
」
(当審訳:[0027] 2、本花火煙幕は打ち上げる時がキノコ雲状煙団凝集形成を生成する立体構造煙幕は風に漂うことができるので、且つ自然の星空と一体融けてなり、スクリーンの視覚透過性はよく、投影効果は新規であり、画面は多レベルの立体の躍動感を有して、ギャロップ星空あるいは凌雲駕霧を超えて有してからまでで空は下がった虚無は飄渺して夢幻と、加えた周囲が変化万千の花火を配合して打ち上げると思って、映像光束を煙に付き従い漂わせ、煙に付き従い過ぎ行き、更にきわめて奇妙に至り、蔚は壮観とする。)
オ「
[図:0001394665000005.jpg]
」
(当審訳:[0028] 3、本花火煙幕は投影撮像形式上の可動に静かに結合して、速度相間、花火と映像インタラクションは、挿し絵が多く文章もすぐれて、花火大会、都市広場、事業所、舞台花火上演した光学像放送、広告宣伝画面に幅広く用いられることができ、観衆を変化に富んでとらえがたい洒脱な玄妙な美しい印象を残させることができる。)
(2)引用発明
上記記載事項「ア」~「オ」より、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。
「花火大会が打ち上げる花火製品は大量の煙を生成する可能性があり、これらの煙は空中に浮揚し垂れ込めて長い間散開することができず([0002])、花火打ち上げの時に大量の煙を形成することを製造することを有すると発見してそれで、これらの浮揚は空中の煙に短期間内において完全にスクリーンとしての担体を利用することができ([0005])、花火煙幕は打ち上げる時がキノコ雲状煙団凝集形成を生成する立体構造煙幕は風に漂うことができ([0027])、一つあるいは数台プロジェクタを用いる組み合わせは花火打ち上げの空間領域が製造した煙凝集形成を丸める煙幕に向かい、所望の放送の光ビーム画像情報を投射し、花火の煙スクリーン反射から形成される単一あるいは連続な可動画像、パターン、文字などの画面を観賞でき([0024])、花火大会の愉快な楽しませた雰囲気と広告宣伝の目的をつくる([0005])、花火と映像のインタラクション([0028])。」
4 対比・判断
(1)対比
本願発明と引用発明とを対比する。
ア 引用発明の「花火大会が打ち上げる花火製品」が「生成する」「煙」は、「空中に浮揚し垂れ込めて長い間散開することができ」ないものであるから、本願発明の「煙火により生じた邪魔な煙」に相当する。
イ 引用発明の「これらの浮揚」における「これら」とは、「花火打ち上げの時」に「形成」される「大量の煙」であることは明らかであるから、引用発明において「空中の煙」を「スクリーンとして」「利用すること」、及び、「プロジェクタ」を用いて「煙幕に向かい、光ビーム画像情報を投射」することは、本願発明の「邪魔な煙にプロジェクションマッピング投影する事」に相当する。
ウ 引用発明の「花火大会の愉快な楽しませた雰囲気」を「つくる」ことは、本願発明の「観客を喜ばせる事」に相当する。
エ 引用発明の「花火と映像のインタラクション」を実行することは、本願発明の「煙火方法」に相当する。
(2)一致点及び相違点について
以上のとおりであるから、本願発明と引用発明とは、
「煙火により生じた邪魔な煙を、前記邪魔な煙にプロジェクションマッピング投影し、これにより観客を喜ばせる事を特徴とする煙火方法。」である点において一致し、以下の点で相違する。
(相違点)
「プロジェクションマッピング投影」に関して、本願発明では「邪魔な煙を、」「排除するまで次の煙火を待つ、無駄な空間と時間を、」「有意に活用」するとともに、「次の煙火につな」ぐものであるのに対して、引用発明ではそのように「煙幕に向かい、光ビーム画像情報を投射」するものであるのかが明らかでない点。
(3)判断
上記相違点について検討すると、引用発明において、「花火大会が打ち上げる花火製品は大量の煙を生成する可能性があり、これらの煙は空中に浮揚し垂れ込めて長い間散開することができ」ないものであるから、当該煙が花火大会で打ち上げる花火の妨げになることは明らかである。
また、引用発明の「煙」からなる「花火煙幕」は「風に漂う」ものであり、次第に散開し「煙」による花火の妨げがなくなる程度に至り、次の花火の打ち上げが行われると解することができる。
そうすると、引用発明においても、「煙」を「スクリーンとして」「利用」することができるのは、一の花火の打ち上げからそれに由来する煙の散開までの期間とみることができる。
一方、引用発明において、「花火の煙スクリーン反射から形成される単一あるいは連続な可動画像、パターン、文字などの画面を観賞」できるのは、煙がスクリーンとして機能し得る上記「期間」であると解されるところ、引用発明において、当該期間に「煙幕に向かい、光ビーム画像情報を投射」するようになすことは、当業者であれば容易に想到し得ることである。
そして、その結果、上記相違点に係る、「邪魔な煙を、」「排除するまで次の煙火を待つ、無駄な空間と時間を、」「有意に活用」すること、及び、「次の煙火につな」ぐこととの構成が実現されることは明らかである。
5 むすび
上記1~4より、本願発明は、特許法第29条第2項の規定に基いて特許を受けることができない。
したがって、その余の請求項について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2021-016809