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特許拒絶査定不服審判

2021-014772

遊技機

審判番号
2021-014772
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2020-087297外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2021年11月01日
審決日
2022年09月29日
公報発行日
2022年12月28日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WZ (A63F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

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特願2020- 87297「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔令和2年8月20日出願公開、特開2020-124605〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯の概要 本願は、令和2年5月19日の特許出願であって、令和3年1月8日付けで拒絶の理由が通知され、同年3月19日に意見書及び手続補正書が提出され、さらに同年4月20日付けで最後の拒絶の理由が通知され、同年6月18日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、 同年7月29日付け(送達日:同年8月3日)で、同年6月18日に提出された手続補正書による補正が却下されるとともに拒絶査定(以下「原査定」という。)がなされ、 それに対して、同年11月1日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正書が提出され、 これに対し、当審判合議体において、令和4年4月19日付けで拒絶の理由(以下「当審拒絶理由」という。)が通知され、同年6月22日に意見書及び手続補正書が提出されたものである。 2 本願発明 本願の特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、令和4年6月22日に提出された手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものである(記号A~Gは、分説するために当審判合議体にて付した。)。 「A 複数列の演出図柄を変動させて停止させることで、前記演出図柄によって当落結果を報知する遊技機であって、 B 前記演出図柄の配列としての特殊演出図柄列は、偶数画像で構成される偶数図柄、および、前記偶数画像よりも小さな奇数画像で構成される奇数図柄が交互に並んで構成されており、 C 前記複数列の各列において、前記特殊演出図柄列を用いて変動表示を行う場合、前記特殊演出図柄列の配列に合わせて前記偶数図柄および前記奇数図柄を表示して移動し、その後、停止対象となっている図柄である停止演出図柄の停止に伴って、前記停止演出図柄以外の図柄を非表示または半透明の表示とし、 D 前記停止演出図柄が前記偶数図柄である場合、当該停止演出図柄の前後に表示される、前記偶数図柄よりも小さな前記奇数図柄を非表示または半透明の表示とし、 E 前記停止演出図柄が前記奇数図柄である場合、当該停止演出図柄の前後に表示される、前記奇数図柄よりも大きな前記偶数図柄を非表示または半透明の表示とし、 F 前記停止演出図柄によってリーチ態様が形成されて特定のリーチ演出が実行される場合、最終の前記停止演出図柄である最終停止演出図柄の停止においては、前記最終停止演出図柄の前後に表示される前記奇数図柄または前記偶数図柄を前記最終停止演出図柄が停止する前に非表示とし、その後、前記最終停止演出図柄を停止させる、 G ことを特徴とする遊技機。」 3 当審拒絶理由 当審拒絶理由の概要は、次のとおりのものである。 (進歩性) 本願発明は、その出願前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記 1.特開2009-297551号公報 2.特開2004-298382号公報 4 引用文献等 (1)引用文献1(特開2009-297551号公報)の記載事項、引用発明について ア 引用文献1の記載事項 当審拒絶理由において引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審判合議体にて付した。以下同じ。)。 (ア)「【発明が解決しようとする課題】 【0009】 ところが、上記従来技術においては、次に記すような課題があった。すなわち、大当たりライン以外にも図柄が表示される場合、リーチ状態発生中において、大当たり(リーチ)とは無関係な図柄も多く停止表示されていることとなるため、遊技者は、どの図柄にてリーチ状態が発生しているのかを把握し難い場合があった。これは、大当たりラインが複数存在するパチンコ機についても同様のことがいえる。すなわち、このようなパチンコ機においては、どの図柄(又はどの大当たりライン)にてリーチ状態になっているのかを遊技者が瞬時に判断することが困難な場合が生じうる。 【0010】 さらには、リーチ状態発生時のみならず、外れ図柄停止時(外れ確定時)等においても、大当たりライン以外に図柄が表示されていると、いかなる図柄で外れ状態になったのかを把握することが困難な場合があった。従来では、このような点において、図柄に関するさらなる工夫が望まれていた。また、図柄のみならず、表示装置に表示される背景等についてもさらなる工夫が望まれていた。 【0011】 本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、複数の図柄を表示しうる表示装置を備えた遊技機において、遊技者にとっての遊技状況の把握を容易ならしめ、もって、興趣の飛躍的な向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。」 (イ)「【0036】 以下に、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)を具体化した一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。」 (ウ)「【0045】 図4(a)に示すように、表示装置13の表示部13aでは、各図柄列14~16の図柄変動(回転変動)が、遊技球5の作動口3への入賞に基づいて開始させられる。また、大当たり図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄の中から1つが選択され、これが停止図柄として設定される。停止図柄とは、各図柄列14~16が図柄変動を停止したときに表示される図柄である。本実施の形態では、図柄変動は、左図柄列14、右図柄列16、中図柄列15の順に停止させられるが、これはあくまでも1例にすぎず、別の順序で停止させられるようにしてもよい。」 (エ)「【0059】 本実施の形態では、パチンコ機1の電源投入時においては、通常モードに設定される。また、その後は、大当たり遊技状態となった際に、確変モード又は通常モードのいずれかが選択される。そして、大当たり状態終了後において、当該選択されたモードが実行される。より詳しくは、本実施の形態では、大当たり遊技状態となったときの図柄17A~17L(大当たり図柄)が奇数(「一」、「三」、「五」、「七」、「九」、「十一」)の場合には、大当たり状態終了後の遊技モードが確変モードに設定され、大当たり遊技状態となったときの図柄17A~17H(大当たり図柄)が偶数(「二」、「四」、「六」、「八」、「十」、「十二」)の場合に、大当たり状態終了後の遊技モードが通常モードに設定される。従って、最終的に確定表示された図柄17A~17Lの有する価値が、図柄17A~17Lの種類に応じて異なっているといえる。」 (オ)「【0108】 さらに、前記消去を、リーチ状態(本実施の形態では、「源さんノーマルリーチ」、「カンナちゃんノーマルリーチ」、「握りリーチ」又は「玉突きリーチ」)が発生する場合以外の場合に行うようにした。このため、主として大当たり状態の発生することのない単なる外れ状態において、図柄17A~17Lをより容易に識別することができる。」 (カ)「【0110】 尚、上記実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。 【0111】 (a)上記実施の形態では、図柄17A~17Lの最終停止時において、中図柄列15の停止図柄より後ろの図柄17A~17Lを消去することとしたが、かかる構成に代えて、次のようにしてもよい。例えば、図20に示すように、表示装置13の表示部13aの各図柄列14~16に、「1」~「8」の図柄17A~17Hがスクロール変動表示されるタイプの遊技機であって、中央の大当たりラインLにおいて、同一の図柄17A~17Hが揃うことを必要条件に上記と同様の大当たり状態が発生させられるとする。かかる場合に、スクロール表示中においては、各図柄列に複数の図柄17A~17Hが表示されるのであるが、図柄17A~17Hの最終停止時(例えば中図柄列15の最終停止時。その直後を含む)において、大当たりラインLの上下(前後)の図柄17A~17Hの一部(全部でもよい)を、消去することとしてもよい。このような構成とすると、大当たりラインL上にいかなる図柄17A~17Hが確定表示されたのかをより容易に識別することができる。 【0112】 (b)また、図21に示すように、左図柄列14→右図柄列16→中図柄列15の順で停止表示されるとすると、各図柄列14~16の停止毎に、大当たりラインLの上下(前後)の図柄17A~17Hの一部(全部でもよい)を消去することとしてもよい。例えば、図21(b),(c)に示すように、左図柄列14が停止された直後に、大当たりラインLの上下(前後)の図柄17A~17Hの一部(全部でもよい)を消去し、次いで、図21(d),(e)に示すように、右図柄列16が停止された直後に、大当たりラインLの上下(前後)の図柄17A~17Hの一部(全部でもよい)を消去し、最後に図21(f),図20(b)に示すように、中図柄列16が停止された直後に、大当たりラインLの上下(前後)の図柄17A~17Hの一部(全部でもよい)を消去することとしてもよい。このようにすることで、各図柄列14~16の図柄17A~17Hが停止する毎に確定図柄をより識別しやすくなる。 ・・・ 【0116】 (f)上記実施の形態では、図柄17A~17Lの消去を、最終図柄停止時に瞬時に行うようにした。これに対し、消去を、所定の時間(例えば0.1秒~数秒程度)をかけて徐々に行うようにしてもよい。例えば、図23中、丸8に示すように、図柄の濃度を徐々に薄くするようにしていって、やがて消去されるようにしてもよい。このような消去方法を採用することで、消去が行われたとしても、遊技者にとっての違和感が生じにくい。さらに、徐々に消去されてゆく過程を見て、次に何かが起こるのではないかという期待感を抱かせることもできる。その結果、さらなる興趣の向上を図ることができる。」 (キ)「【図20】 [図:0001391621000001.jpg] 【図21】 [図:0001391621000002.jpg] 」 (ク)「【0131】 (t)上記実施の形態では、ノーマルリーチ等の所定のリーチ状態を経た場合、図柄17A~17Lの消去を行わないこととした。これに対し、全ての場合において、消去を行うこととしてもよい。」 イ 認定事項 (ケ) 【0111】に「表示装置13の表示部13aの各図柄列14~16に、「1」~「8」の図柄17A~17Hがスクロール変動表示される」との記載があり、また、【図20】、【図21】から、図柄が、同じ大きさの数字画像「1」~「8」から構成され、かつ、上方向から「87654321」の順に配列されていることが見て取れる。 したがって、【0111】、【図20】、及び、【図21】の記載より、引用文献1の「表示装置13の表示部13aの各図柄列14~16」は、「同じ大きさの数字画像「1」~「8」から構成され、かつ、上方向から876・・・というように配列されている図柄17A~17Hが、スクロール変動表示され」るように構成されているものと認められる。 (コ) 【0112】の「例えば、図21(b),(c)に示すように、左図柄列14が停止された直後に、大当たりラインLの上下(前後)の図柄17A~17Hの一部(全部でもよい)を消去し、次いで、図21(d),(e)に示すように、右図柄列16が停止された直後に、大当たりラインLの上下(前後)の図柄17A~17Hの一部(全部でもよい)を消去し、最後に図21(f),図20(b)に示すように、中図柄列16が停止された直後に、大当たりラインLの上下(前後)の図柄17A~17Hの一部(全部でもよい)を消去することとしてもよい。」との記載、及び、「このようにすることで、各図柄列14~16の図柄17A~17Hが停止する毎に確定図柄をより識別しやすくなる。」との記載から、引用文献1には、「大当たりラインL上に確定表示される図柄17A~17Hの上下(前後)の図柄の全部を消去」することが記載されているものと認められる。 ウ 引用発明について 上記アの記載事項及び上記イの認定事項を総合すると、引用文献1には、【0110】、【0112】、【図21】に記載されている、実施の形態の変形例として、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる(a~gは、本願発明のA~Gに概ね対応させて当審判合議体にて付与した。)。 「a 表示装置13の表示部13aでは、遊技球5の作動口3への入賞に基づいて、各図柄列14~16は、図柄変動(回転変動)を開始させられてから、左図柄列14、右図柄列16、中図柄列15の(回転変動)順に停止させられ、各図柄列14~16が図柄変動を停止させられたときに、大当たり図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄の中から選択された1つの図柄が表示されるパチンコ遊技機であって(【0036】、【0045】)、 b 表示装置13の表示部13aの各図柄列14~16は、同じ大きさの数字画像「1」~「8」から構成され、かつ、上方向から876・・・というように配列されている図柄17A~17Hが、スクロール変動表示されるように構成され(認定事項(ケ))、 c、d、e 左図柄列14→右図柄列16→中図柄列15の順で停止表示されるとすると、各図柄列14~16の停止毎に、大当たりラインL上に確定表示される図柄17A~17Hの上下(前後)の図柄の全部を消去し(認定事項(コ))、 f 中央の大当たりラインLにおいて、同一の図柄が揃うと大当たり状態が発生させられ、大当たり状態となったときの図柄が奇数の場合には、大当たり状態終了後の遊技モードが確変モードに設定され、大当たり状態となったときの図柄が偶数の場合に、大当たり状態終了後の遊技モードが通常モードに設定される(【0059】、【0111】) g パチンコ遊技機(【0036】)。」 (2)引用文献2(特開2004-298382号公報)の記載事項等 ア 引用文献2の記載事項 (ア)「【0007】 この発明は、かかる実情に鑑み考えだされたものであり、その目的は、特にリーチ演出表示などにおいて、図柄の更新表示演出にバリエーションを持たせ、遊技者の興趣を高めることのできる遊技機やその制御方法、そのプログラムを提供することである。」 (イ)「【0029】 まず、遊技機の一例である弾球遊技機の全体構成について説明する。図1は弾球遊技機1を正面から見た正面図である。」 (ウ)「【0082】 次に遊技状態が大当りに制御される特定表示結果の図柄について、図6に基づき説明する。特別図柄表示装置12で導出表示される表示結果の大当り図柄の組合せ「特定表示結果」のうち、大当り発生の確率変動を伴わない大当り図柄(以下「通常図柄」と称す)の組合せを本件実施形態では「第2特定表示結果」と称している。この「第1特定表示結果」(確変図柄の組合せ)と「第2特定表示結果」(通常図柄の組合せ)に用いられる特別図柄(図柄)を図6に例示している。 【0083】 図6に示すように、確変図柄(第1図柄)は飾りキャラクタに比べ大きく表示している「一」「三」「五」「七」「九」のいずれかの数字からなる識別情報(第1識別情報)と識別情報に比べ小さく表示している飾りキャラクタ(第1装飾情報)とで特別図柄(第1図柄)が構成され、通常図柄(第2図柄)は識別情報に比べ大きく表示している飾りキャラクタ(第2装飾情報)と飾りキャラクタに比べ小さく表示している「0」「二」「四」「六」「八」のいずれかの数字からなる識別情報(第2識別情報)とで特別図柄(第2図柄)が構成されている。 ・・・ 【0085】 本実施形態では、確変図柄の第1装飾情報(鈴の絵)が通常図柄の第2装飾情報(蚊取り線香置き、風鈴、団扇、太鼓とばち、祭り用法被の絵)より小さく構成され、確変図柄の第1識別情報(一、三、五、七、九)が通常図柄の第2識別情報(二、四、六、八、0)より大きく構成されているが、本実施形態とは逆に、確変図柄の第1装飾情報を通常図柄の第2装飾情報より大きく構成し、確変図柄の第1識別情報を通常図柄の第2識別情報より小さく構成してもよい。」 イ 引用文献2に記載された技術事項 上記アの記載事項を総合すると、引用文献2には、次の技術事項(以下「引用文献2に記載された技術事項」という。)が記載されているものと認められる。 「特別図柄表示装置12に導出表示される表示結果の大当り図柄の組合せ「特定表示結果」には、「第1特定表示結果」(確変図柄の組合せ)と「第2特定表示結果」(通常図柄の組合せ)とがあり、 「第1特定表示結果」に用いられる確変図柄は、「一」「三」「五」「七」「九」のいずれかの数字からなる第1識別情報を含んで構成され、 「第2特定表示結果」に用いられる通常図柄は、「0」「二」「四」「六」「八」のいずれかの数字からなる第2識別情報を含んで構成され(【0082】、【0083】)、 確変図柄の第1識別情報を通常図柄の第2識別情報より小さく構成した(【0085】) 弾球遊技機1(【0029】)。」 (3) 周知例の記載及び周知技術 ア 本願の出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能になった特開2020-636号公報には、次の事項が記載されている。 (ア)「【発明が解決しようとする課題】 【0004】 ところで、従来の遊技機では、演出の興趣性を向上させるという点においては改善の余地があった。 【0005】 それ故に、本発明の目的は、演出の興趣性を向上させることが可能な遊技機を提供することである。」 (イ)「【0010】 以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る遊技機1について説明する。」 (ウ)「【0148】 なお、仮停止表示中の左装飾図柄501Aと同一の図柄で右装飾図柄501Cが仮停止表示するのに伴って、この2つの装飾図柄501と同じ数字の組み合わせで左小図柄および右小図柄が仮停止表示されてもよい。以下の説明では、同一の装飾図柄で仮停止表示した左装飾図柄501Aと右装飾図柄501Cとを「リーチ図柄」と総称する。また、仮停止表示した左装飾図柄501Aと右装飾図柄501Cとを結ぶ直線を有効ラインと呼ぶ。」 (エ)「【0366】 図19(A)に例示するように、移行演出の開始に伴い、赤色のエフェクト画像が消去される。移行演出では、例えば、ゆっくりスクロールしていた中装飾図柄501Bを高速でスクロールさせる。これに伴い、例えば、リーチ図柄を構成する左装飾図柄501Aが左斜め上に縮小しながら移動して画面左隅で仮停止表示すると共に、リーチ図柄を構成する右装飾図柄501Cが右斜め上に縮小しながら移動して画面右隅で仮停止表示する演出表示が行われる。 ・・・ 【0368】 遊技者は、タイトル画像503及び字幕画像504の色、自キャラが探す対象キャラがキャラEであること(図19(B)参照)等から信頼度を推測しながら演出の進行を見守ることが可能である。図19(C)の例では、SPリーチ中にミニキャラ演出が実行されることにより、高信頼度であることを示唆する恐竜が表示されている。 【0369】 今回の変動演出に対応する大当たり用変動パターンA11とは異なる他の大当たり用変動パターンA3に対応した変動演出である場合(図9(D)参照)、図19(H)に例示するようにSPリーチ終盤で自キャラが対象キャラEを発見し、図13(l)に示す当たり動作演出が実行されて当たり報知が行われる(図19(I)及び(J))。」 (オ)「【0372】 SPリーチ終盤で自キャラが対象キャラEを発見できない場合、図19(D)及び(E)に例示するように、中装飾図柄501Bが仮停止表示することによりリーチハズレ目が仮停止表示してハズレ報知が行われる。今回の変動演出は大当たり用変動パターンA11に対応するものなので、このハズレ報知で装飾図柄501及び小図柄502が停止表示することはなく、移行演出を介してSPSPリーチ1に発展することになる(図19(F)参照)。」 (カ)「【図18】 [図:0001391621000003.jpg] 【図19】 [図:0001391621000004.jpg] 」 ここで、【図18】(I)に示された、中図柄が3個表示されていることを前提に、【図19】(A)でSPリーチに発展すると、【図19】(B)、(C)で、中装飾図柄501Bが消去され、替わりに【0368】に記載されたミニキャラ演出が実行されることが図示されていると認められる。 イ 本願の出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能になった特開2020-28528号公報には、次の事項が記載されている。 (ア)「【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかしながら、上記の遊技機によっても、遊技の興趣を向上させるための技術については、なお改善の余地があった。 【0006】 本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、遊技の興趣の向上を図ることを目的とする。」 (イ)「【0196】 次に、図50(E)に示すように、中装飾図柄出現演出が実行される。具体的には、左装飾図柄8Lと右装飾図柄8Rがリーチで停止表示された状態で、中装飾図柄8Cは、移動速度が減少しつつ、直線軌道上を上方から下方に向かって移動する姿が次第に視認可能となる。このとき、中装飾図柄8Cは、移動にともなって画像が次第に大きくなる。その後、図50(F)に示すように、中装飾図柄8Cが再度視認困難な状態となる。次に、図50(G)に示すように、左装飾図柄8Lと右装飾図柄8Rは、立体形状の数字が横回転した表示となる。次に、図50(H)に示すように、スペシャルリーチ演出が実行される。スペシャルリーチ演出の内容としては任意の演出をおこなうことができる。ここでは、その一例として、味方キャラクタCRAと敵キャラクタCRBとが戦うバトル演出がおこなわれる。バトル演出で敗北すると、図50(I)に示すように、左装飾図柄8Lと右装飾図柄8Rは、立体形状の数字が横回転した状態で表示され、中装飾図柄8Cは、左装飾図柄8Lおよび右装飾図柄8Rと異なる数字が停止表示される。その後、図50(J)に示すように、左装飾図柄8Lと、中装飾図柄8Cと、右装飾図柄8Rとが停止表示される。」 (ウ)「【図50】 [図:0001391621000005.jpg] 」 ここで、【図50】(J)の図柄停止表示演出には、左装飾図柄8Lと、中装飾図柄8Cと、右装飾図柄8Rとがリーチライン上に停止表示されることが図示されていると認められる。 (エ) 「【0974】 [操作手段画像表示演出A] 図136は、操作手段画像表示演出Aを説明するための図である。操作手段画像表示演出Aは、例えば、確変時のバトル演出などにあわせて実行される。操作手段画像表示演出Aでは、まず、図136(A)に示すように、4つのボタン画像BN1~BN4と、メーター画像PLと、剣画像VIが表示される。なお、図136(A)では、左装飾図柄8Lと、中装飾図柄8Cと、右装飾図柄8Rとが視認困難な態様で変動表示されている。視認困難な態様とは、表示されていない場合や、小さく表示されている場合や、薄く表示されている場合等が含まれる。4つのボタン画像BN1~BN4は、それぞれ、演出ボタン63の外観を表しており、表示画面7aにおいて、矩形形状の各頂点となる位置にそれぞれ表示されている。メーター画像PLは、内側の特定の色の部分の面積が変化することによって、ポイント数の残量がわかる構成となっている。ここでは、メーター画像PLの左下に「1300」と記載されており、ポイント数が1300に達すると、内側の特定の色の部分がなくなることを示している。剣画像VIは、剣部材64の外観を表しており、ここでは、半透明に表示されている。この4つのボタン画像BN1~BN4は、図136(B)に示すように、一定の間隔で他の色に変化し、演出ボタン63が発光している態様を模した演出をおこなう。」 ウ 小括 上記ア、イより、遊技機の技術分野において、遊技の興趣を向上させるために 「左装飾図柄と右装飾図柄がリーチで停止表示して所定のリーチ演出が行われる場合、リーチライン上に最終的に停止される中装飾図柄について、中装飾図柄が停止される前に、一旦、中装飾図柄全体を視認困難な状態とする遊技機。」は、本願出願前に周知技術である(以下「周知技術」という。)。 5 対比 本願発明と引用発明とを、分説に従い対比する。 (a、g) 引用発明の「各図柄列14~16は、図柄変動(回転変動)を開始させられてから、左図柄列14、右図柄列16、中図柄列15の順に停止させられ」ることは、「各図柄列14~16」を構成する「図柄」が、「図柄変動(回転変動)」させられた後に「停止」させられることであるから、本願発明の「複数列の演出図柄を変動させて停止させる」ことに相当する。 そして、引用発明の「大当たり図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄の中から選択された1つの図柄」の組合せ、「表示される」ことは、それぞれ、本願発明の「当落結果」、「報知する」ことに相当する。 そうすると、引用発明の「各図柄列14~16が図柄変動を停止させられたときに、大当たり図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄の中から選択された1つの図柄が表示される」ことは、本願発明の「演出図柄によって当落結果を報知する」ことに相当する。 また、引用発明の「パチンコ遊技機」は、本願発明の「遊技機」に相当する。 したがって、引用発明の構成a、gは、本願発明の構成A、Gに相当する。 (b) 引用発明の「図柄17A~17H」は、「同じ大きさの数字画像「1」~「8」から構成され、かつ、上方向から876・・・というように配列されている」ことから、「図柄17A~17H」は、奇数の数字画像と、偶数の数字画像とが交互に並んで構成されているものである。 そして、上記(a)より、引用発明の「各図柄列14~16」を構成する「図柄17A~17H」は、本願発明の「演出図柄」に相当する。 また、引用発明の「スクロール変動表示され」る「各図柄列14~16」は、スクロール変動表示されるための、所定配列の図柄を有するものであるといえるから、本願発明の「演出図柄の配列としての特殊演出図柄列」とは、「演出図柄の配列としての所定演出図柄列」である点で共通する。 さらに、引用発明の「数字画像「1」~「8」から構成され」る「図柄17A~17H」のうち、数字画像「2」、「4」、「6」および「8」は、本願発明の「偶数図柄」に相当し、数字画像「1」、「3」、「5」および「7」は、本願発明の「奇数図柄」に相当する。 したがって、引用発明の構成bと、本願発明の構成Bとは、「演出図柄の配列としての所定演出図柄列は、偶数画像で構成される偶数図柄、および、奇数画像で構成される奇数図柄が交互に並んで構成されて」いることで共通する。 (c) 引用発明における左、右、中の各図柄列の「停止表示」は、構成aによると、「図柄変動(回転変動)」の「開始」に伴い行われるものである。 そして、引用発明の「図柄変動(回転変動)」は、上記(b)において検討したように、「2」、「4」、「6」および「8」の偶数の「数字画像」と、「1」、「3」、「5」および「7」の奇数の「数字画像」が、交互に昇順に「回転変動」するものであることから、本願発明の「複数列の各列において、前記特殊演出図柄列を用いて変動表示を行う場合、特殊演出図柄列の配列に合わせて偶数図柄および奇数図柄を表示して移動」することとは、「複数列の各列において、前記所定演出図柄列を用いて変動表示を行う場合、所定演出図柄列の配列に合わせて偶数図柄および奇数図柄を表示して移動」することで共通する。 また、引用発明の「各図柄列」は、構成bより、「昇順に配列された、同じ大きさの数字画像「1」~「8」からなる図柄17A~17H」によって構成されていることから、図柄17A~17Hの配列に沿って偶数、奇数の順に表示されるように変動し、その後、停止対象となっている「大当たりラインL上に確定表示される図柄」の「停止毎に、図柄17A~17Hのうち、大当たりラインLに停止表示される図柄の上下(前後)の図柄の全部を消去する」ものである。 ここで、 引用発明の 「大当たりラインL上に確定表示される図柄」の「停止」、 「大当たりラインL上に確定表示される図柄の上下(前後)の図柄」、 「全部を消去」することは、それぞれ、 本願発明の 「停止対象となっている図柄である停止演出図柄の停止」、 「停止演出図柄以外の図柄」、 「非表示」とすることに相当する。 そうすると、引用発明の「各図柄列14~16の停止毎に、図柄17A~17Hのうち、大当たりラインLに停止表示される図柄の上下(前後)の図柄の全部を消去する」ことと、本願発明の「停止対象となっている図柄である停止演出図柄の停止に伴って、停止演出図柄以外の図柄を非表示または半透明の表示と」することとは、「停止対象となっている図柄である停止演出図柄の停止に伴って、停止演出図柄以外の図柄を非表示」とすることで共通する。 したがって、引用発明の構成c、d、eと本願発明の構成Cとは、「複数列の各列において、所定演出図柄列を用いて変動表示を行う場合、所定演出図柄列の配列に合わせて偶数図柄および奇数図柄を表示して移動し、その後、停止対象となっている図柄である停止演出図柄の停止に伴って、停止演出図柄以外の図柄を非表示」とすることで共通する。 (d) 引用発明の「各図柄列」は、構成bより、「昇順に配列された、同じ大きさの数字画像「1」~「8」からなる図柄17A~17Hによって構成され」ていることから、「大当たりラインL上に確定表示される図柄」が偶数の「数字画像」である場合、「大当たりラインL上に確定表示される図柄の上下(前後)の図柄」は、奇数の「数字画像」となる。 そうすると、引用発明において、「大当たりラインL上に確定表示される図柄」が偶数の「数字画像」である場合、「各図柄列14~16の停止毎に、図柄17A~17Hのうち、大当たりラインL上に確定表示される図柄の上下(前後)の図柄の全部を消去」することと、本願発明の構成Dとは、「停止演出図柄が偶数図柄である場合、当該停止演出図柄の前後に表示される奇数図柄を非表示」とすることで共通する。 (e) 上記(d)と同様に、引用発明において、引用発明において、「大当たりラインL上に確定表示される図柄」が奇数の「数字画像」である場合、「各図柄列14~16の停止毎に、図柄17A~17Hのうち、大当たりラインL上に確定表示される図柄の上下(前後)の図柄の全部を消去する」ことと、本願発明の構成Eとは、「停止演出図柄が奇数図柄である場合、当該停止演出図柄の前後に表示される偶数図柄を非表示」とすることで共通する。 上記(a、g)~(e)の検討内容からみて、引用発明は、本願発明と次の点で一致し、相違点1、2で異なる。 「A 複数列の演出図柄を変動させて停止させることで、前記演出図柄によって当落結果を報知する遊技機であって、 B′ 前記演出図柄の配列としての所定演出図柄列は、偶数画像で構成される偶数図柄、および、奇数図柄が交互に並んで構成されており、 C′ 前記複数列の各列において、前記所定演出図柄列を用いて変動表示を行う場合、前記所定演出図柄列の配列に合わせて前記偶数図柄および前記奇数図柄を表示して移動し、その後、停止対象となっている図柄である停止演出図柄の停止に伴って、前記停止演出図柄以外の図柄を非表示とし、 D′ 前記停止演出図柄が前記偶数図柄である場合、当該停止演出図柄の前後に表示される、前記奇数図柄を非表示とし、 E′ 前記停止演出図柄が前記奇数図柄である場合、当該停止演出図柄の前後に表示される、前記偶数図柄を非表示とする、 G 遊技機。」 [相違点1(構成B、C、D、E)] 偶数図柄および奇数図柄から構成される所定演出図柄列について、 本願発明は、偶数図柄および偶数図柄よりも小さい奇数図柄から構成される特殊演出図柄列であるのに対して、 引用発明は、同じ大きさで構成される偶数図柄および奇数図柄により構成される図柄列である点。 [相違点2(構成C、D、E)] 停止演出図柄の停止に伴う、停止演出図柄以外の図柄の表示について 本願発明は、停止演出図柄以外の図柄が、奇数図柄であっても偶数図柄であっても、非表示または半透明の表示とするのに対して、 引用発明は、「大当たりラインL上に確定表示される図柄の上下(前後)の図柄の全部を消去する」が、「大当たりラインL上に確定表示される図柄の上下(前後)の図柄」を半透明にするか否か明らかでない点。 [相違点3(構成F)] 本願発明は、「停止演出図柄によってリーチ態様が形成されて特定のリーチ演出が実行される場合、最終の停止演出図柄である最終停止演出図柄の停止においては、最終停止演出図柄の前後に表示される奇数図柄または偶数図柄を最終停止演出図柄が停止する前に非表示とし、その後、最終停止演出図柄を停止させる」のに対して、 引用発明は、構成c、d、eにおいて、リーチ演出の停止表示の態様について特定されていない点。 6 当審判合議体の判断 (1)相違点1(構成B、C、D、E)について 上記相違点1について検討する。 引用発明は、引用文献1の【0011】、【0012】に記載されているように、「外れ図柄停止時(外れ確定時)」のみならず、「リーチ状態発生時」において、「大当たりライン以外に図柄が表示されていると、いかなる図柄で外れ状態になったのか」、あるいは、「どの図柄(又はどの大当たりライン)にてリーチ状態になっているのか」を「把握することが困難な場合があった。」という課題を解決するものであって、「遊技者にとっての遊技状況の把握を容易ならしめ、もって、興趣の飛躍的な向上を図ることのできる遊技機を提供する」ことを目的とするものである。 一方、引用文献2に記載された技術事項は、引用文献2の【0007】に記載されているように「特にリーチ演出表示などにおいて、図柄の更新表示演出にバリエーションを持たせ、遊技者の興趣を高めることのできる遊技機」「を提供する」ことを目的とするものである。 そして、引用文献2に記載された技術事項の「「一」「三」「五」「七」「九」のいずれかの数字からなる第1識別情報を含んで構成され」る「確変図柄」は、本願発明の「奇数図柄」に相当する。 同様に、引用文献2に記載された技術事項の「「0」「二」「四」「六」「八」のいずれかの数字からなる第2識別情報を含んで構成され」る「通常図柄」は、本願発明の「偶数図柄」に相当する。 そうすると、引用文献2に記載された技術事項の「確変図柄の第1識別情報を通常図柄の第2識別情報より小さく構成した」ことは、本願発明の「偶数図柄および偶数図柄よりも小さい奇数図柄から構成される」ことに対応する。 そして、引用発明と引用文献2に記載された技術事項とは、リーチ状態における遊技興趣を向上させるという同一の課題を解決するとともに、大当たり状態終了後の遊技モードが確変モードに設定される奇数図柄と、大当たり状態終了後の遊技モードが通常モードに設定される偶数図柄から、変動演出に用いる図柄を構成する点で共通する。 したがって、引用発明の図柄変動演出に用いられる図柄列を構成する図柄に、引用文献2に記載された技術事項を適用して、確変図柄である奇数図柄を通常図柄である偶数図柄より小さい画像により表示させ、上記相違点1に係る本願発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たものである。 (2)相違点2(構成C、D、E)について 上記相違点2について検討する。 遊技機の技術分野において、図柄に係る表示を半透明で行うことは、例えば、引用文献1の【0116】に「…図柄の濃度を徐々に薄くするようにしていって、やがて消去されるようにしてもよい。…」と記載され、上記周知例である特開2020-28528号公報の【0974】に「図136(A)では、左装飾図柄8Lと、中装飾図柄8Cと、右装飾図柄8Rとが視認困難な態様で変動表示されている。視認困難な態様とは、表示されていない場合や、小さく表示されている場合や、薄く表示されている場合等が含まれる。」と記載されているように、本願出願前に広く行われている技術事項であると認められる。 そうすると、引用発明において、「左図柄列14→右図柄列16→中図柄列15の順で停止表示されるとすると、各図柄列14~16の停止毎に、図柄17A~17Hのうち、大当たりラインLに停止表示される図柄の上下(前後)の図柄の全部を消去」するに際して、「消去」することに加えて半透明で表示させて、上記相違点2に係る本願発明の構成とすることは、当業者が適宜なし得たものである。 (3)相違点3(構成F)について 上記相違点3について検討する。 上記「(1)相違点1(構成B、C、D、E)について」において検討したように、引用発明は、構成b~eにおいて、リーチ演出の停止表示の態様について特定されていないが、「リーチ状態発生時」においても、「どの図柄(又はどの大当たりライン)にてリーチ状態になっているのか」を「把握することが困難な場合があった。」という課題を有するものであるから、当該課題を解決すべく、「リーチ状態発生時」においても、「どの図柄(又はどの大当たりライン)にてリーチ状態になっているのか」の「遊技状況の把握を」を「遊技者にとって」「容易ならしめ」るための構成を採用する動機付けがあるものと認められる。 一方、上記周知技術における「所定のリーチ演出が行われる場合」、「最終的に停止される中装飾図柄の停止」、「中装飾図柄が停止される前」は、それぞれ、本願発明における「停止演出図柄によってリーチ態様が形成されて特定のリーチ演出が実行される場合」、「最終の停止演出図柄である最終停止演出図柄の停止」、「最終停止演出図柄が停止する前」に対応する。 また、上記周知技術における「視認困難な状態」となる「中装飾図柄全体」に、「リーチライン上に最終的に停止される中装飾図柄」及び「リーチライン上に最終的に停止される中装飾図柄」の前後に停止される奇数図柄または偶数図柄を含むことは明らかであるから、上記周知技術における「中装飾図柄全体を視認困難な状態とする」ことは、本願発明の「最終停止演出図柄の前後に表示される奇数図柄または偶数図柄を」「非表示」とすることに対応する。 そして、引用発明と上記周知技術とは、リーチ状態における遊技興趣を向上させるという同一の課題を解決するとともに、図柄を偶数図柄及び奇数図柄から構成する点で共通する。 したがって、引用発明に上記周知技術を適用して、リーチ演出が行われる場合、最終的に停止される中図柄の前後の図柄を非表示とした後に、最終的に停止される中図柄を停止させ、上記相違点3に係る本願発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たものである。 (4)請求人の主張について 令和4年6月22日提出の意見書において、請求人は、構成Fに関して、次の主張をする。 ア 「引用発明1は、本願発明と異なり、最終停止演出図柄が停止する前に前後に表示される図柄を非表示にする構成ではありません。」(4の(1)の(1-2)) イ 「引用発明1は、大当たりラインLの上下(前後)の図柄17A~17Hの消去を、リーチ状態が発生する場合以外で行う構成です(引用文献1の[0108])。そのため、引用文献1には、本願発明のような特定のリーチ演出が実行される場合についての言及はありません。」(4の(1)の(1-2)) ウ 「引用文献2には、数字からなる識別情報の大きさが確変図柄と通常図柄とで異なっていることが開示されていますが(引用文献2の[0084、0085])、本願発明の構成」「については開示も示唆もありません。」(4の(1)の(1-2)) エ 「引用文献1、2のいずれにも、本願発明の構成」「が開示されておらず、示唆もされていません。したがって、仮に、当業者が引用文献1、2を組み合わせたとしても、構成」「を有する本願発明の構成には想到し得ません。」(4の(1)の(1-2)) そこで、請求人の上記主張について検討する。 請求人が上記ア~エにおいて主張する本願発明の構成Fについては、上記(3)において検討したように、上記周知技術(上記4(3)を参照。)に示されているように、本願出願前に周知技術であって、引用発明に上記周知技術を適用して構成Fを備えることは、当業者が容易になし得たものである。 また、上記イにおいて、請求人は、引用文献1の【0108】の記載について言及しているが、引用文献1の【0110】、【0112】、【図21】に記載されている、実施の形態の変形例に基づいて、引用発明を認定するものであるから、請求人の上記主張イは、妥当でない。 なお、この点について、引用文献1の【0131】に「(t)上記実施の形態では、ノーマルリーチ等の所定のリーチ状態を経た場合、図柄17A~17Lの消去を行わないこととした。これに対し、全ての場合において、消去を行うこととしてもよい。」との記載があることから、引用文献1には、特定のリーチ状態を経た場合についても、図柄17A~17Lの消去を行うことが示唆されており、この点からも請求人の上記主張イは妥当でない。 よって、請求人の上記ア~エの主張は、採用することができない。 (5)本願発明の奏する効果について 上記(1)~(3)の検討内容からみて、本願発明により奏される効果は、当業者が、引用発明、引用文献2に記載された技術事項、本願出願前に広く行われている技術事項、及び、上記周知技術から予測し得た効果の範囲内のものであって、格別なものではない。 7 むすび 以上のとおり、 本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、本願は拒絶すべきである。 よって、結論のとおり審決する。

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2021-014772

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