2021-005720
神経膠芽腫の治療のための併用療法
- 審判番号
- 2021-005720
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2019-079205外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2021年05月06日
- 審決日
- 2022年06月20日
- 公報発行日
- 2022年12月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】ジェネンテック, インコーポレイテッド
- 【請求人代理人】園田・小林特許業務法人
- 分類
- P18 .537-Z (A61K)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法36条6項2号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第36条第6項第2号、特許法第44条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 5項目
第1 手続の経緯
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本願は、平成25年8月6日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2012年8月7日、2012年10月16日及び2013年2月5日、いずれも米国(US))を国際出願日とする特願2015-526648号の一部を、特許法第44条第1項の規定により平成29年6月30日に新たな特許出願とした特願2017-128609号の一部を、さらに特許法第44条第1項の規定により平成31年4月18日に新たな特許出願としたものである。
以降の主な手続の経緯は次のとおりである。
令和1年5月17日受付 手続補正書
令和2年3月 3日付け 拒絶理由通知
令和2年9月10日受付 意見書
令和2年12月25日付け 拒絶査定
令和3年5月 6日受付 審判請求書
第2 本願発明
本願の請求項1に係る発明は、令和1年5月17日受付の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された、「明細書に記載の発明。」である。
第3 原査定の拒絶理由の概要
原査定の拒絶の理由の概要は、請求項1の「明細書に記載の発明。」という特定では、請求項1に係る発明が理解できず、請求項1に係る発明が不明確であるから、特許請求の範囲の記載は、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていないというものである。
第4 当審の判断
本願明細書の【発明の概要】の欄には、次のような記載がある。なお、下線は当審が付した。
「【0006】本発明の一実施態様は、前記患者に、抗VEGF抗体の有効量、化学療法剤の有効量、及び放射線治療を含む治療法を施すことを含む、神経膠芽腫と診断された患者を治療する方法を提供し、ここで前記治療は、抗VEGF抗体を含まない前記化学療法剤を受けた神経膠芽腫患者と比較して、前記患者の無増悪生存期間の中央値を延長する。一実施態様において、患者のWHOのパフォーマンスステータスは≦2である。幾つかの実施態様において、化学療法剤はテモゾロミドである。幾つかの実施態様において、経口投与されるテノゾロミドの有効量はmg/m2である。幾つかの実施態様において、経口投与されるテノゾロミドの有効量は200mg/m2である。幾つかの実施態様において、抗VEGF抗体はA4.6.1エピトープに結合する。幾つかの実施態様において、抗VEGF抗体はベバシズマブである。幾つかの実施態様において、抗VEGF抗体は、可変重鎖(VH)及び可変軽鎖(VL)を含み、ここで前記VHは、配列番号2のアミノ酸配列を有し、前記VLは、配列番号1のアミノ酸配列を有することを特徴とする。幾つかの実施態様において、前記抗VEGF抗体の有効量は、隔週で静脈内に10mg/kg投与され、例えば、初回に静脈内に90分間かけて、続いて60分かけて次いで30分かけて注入される。幾つかの実施態様において、前記抗VEGF抗体の有効量は、3週間毎に静脈内に15mg/kg投与され、例えば、初回に静脈内に90分間かけて、続いて60分かけて次いで30分かけて注入される。上述された方法において、抗VEGF抗体は第一サイクルで最初に前記患者に対して投与され、次いで前記抗VEGF抗体のその後の投与は、前記化学療法剤の前又は後のどちらかである。別の実施態様において、抗VEGF抗体は、前記化学療法剤と放射線治療と同時に投与される。幾つかの実施態様において、患者へのステロイドの投与は中止される。【0007】神経膠芽腫と診断された患者を治療するための上述された方法において、抗VEGF抗体を含まない前記化学療法剤を受けた神経膠芽腫患者と比較して、無増悪生存期間の中央値は約4.4ヶ月延長され、ハザード比(HR)は0.64に等しい。別の実施態様において、神経膠芽腫と診断された患者を治療するための上述された方法において、抗VEGF抗体を含まない前記化学療法剤を受けた神経膠芽腫患者と比較して、無増悪生存期間の中央値は少なくとも4ヶ月以上延長され、ハザード比(HR)は0.64に等しい。別の実施態様において、神経膠芽腫と診断された患者を治療するための上述された方法において、抗VEGF抗体を含まない前記化学療法剤を受けた神経膠芽腫患者と比較して、無増悪生存期間の中央値は少なくとも4ヶ月以上延長され、ハザード比(HR)は約0.55から約0.74である。別の実施態様において、神経膠芽腫と診断された患者を治療するための上述された方法において、抗VEGF抗体を含まない前記化学療法剤を受けた神経膠芽腫患者と比較して、無増悪生存期間の中央値は約4.4ヶ月延長され、ハザード比(HR)は約0.55から約0.74である。上述された方法における更に別の実施態様において、患者は65歳未満である。上述された方法における更に別の実施態様において、患者は65歳又はそれ以上である。上述された方法における一実施態様において、患者は、約4週間の無治療期間(TFI)を有している。【0008】本発明の別の実施態様では、エピトープA4.6.1に本質的に結合する抗VEGF抗体、化学療法剤、及び、前記患者に抗VEGF抗体及び化学療法剤の有効量を投与することを含む、神経膠芽腫と診断された患者を治療するための指示を有するパッケージ挿入物又はラベルを含むキットを提供し、ここで前記治療は、抗VEGF抗体を含まない前記化学療法剤を受けた神経膠芽腫患者と比較して、前記患者の無増悪生存期間の中央値を延長することを特徴とする。上述のキットの別の実施態様では、抗VEGF抗体はベバシズマブであり、化学療法剤はテモゾロミドである。」
つまり、本願明細書には、実施態様として、多種多様な発明が記載されている。
そして、本願の特許請求の範囲の記載は、本願明細書に記載された多種多様な発明のうち、どの発明について特許を受けようとしているのか不明であって、特許を受けようとする発明が明確であるとはいえないから、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
第5 結語
以上のことから、本願の特許請求の範囲の記載は、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしておらず、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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