商標拒絶査定不服審判
2021-004776
ナチュラルベビーソープニコ、ナチュラルベビーソープ、ナチュラル、ニコ
- 審判番号
- 2021-004776
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-081925
- 請求日
- 2021年04月13日
- 審決日
- 2021年10月18日
- 公報発行日
- 2022年06月24日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社エレファント
- 【請求人代理人】成川 弘樹
- 【請求人代理人】大崎 絵美
- 審判長/審判官
- 審判長 佐藤 松江
- 審判官 大森 友子
- 審判官 石塚 利恵
- 分類
- T18 .261-Z (W0305) / T18 .262-Z (W0305) / T18 .263-Z (W0305)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-81925拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和2年7月2日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和2年8月21日付け:拒絶理由通知
令和2年9月18日付け:意見書、手続補正書の提出
令和3年1月18日付け:拒絶査定
令和3年4月13日付け:審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第3類及び第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものであり、その後、指定商品については、前記1の手続補正により、第3類「せっけん類,化粧品,香料,薫料,歯磨き,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,つけまつ毛用接着剤,口臭用消臭剤,動物用防臭剤,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,化粧用接着剤,洗濯用剤,洗濯用青み付け剤,革用クリーム,革用ワックス,裁縫用ワックス,香料用及び香水用油,靴の縫糸用ろう」及び第5類「医療用せっけん,薬剤,医療用試験紙,歯科用材料,おむつ,おむつカバー,はえ取り紙,乳幼児用粉乳,サプリメント,栄養補助食品,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。),ばんそうこう除去用溶剤,医薬用酵素,医療用酵素,獣医科用酵素,乳酸発酵用酵素(医薬用のもの),医療用又は獣医科用の培養微生物,移植組織(生組織),ペット用おむつ,食物繊維」と補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5228837号商標(以下、「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成19年10月29日に登録出願、第3類「愛玩動物用シャンプー,その他のせっけん類,愛玩動物用化粧品,その他の化粧品,エッセンシャルオイル,芳香水,ペット用芳香剤,その他の香料類」を指定商品として、同21年5月1日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、下段部分に、「nico」の欧文字(「o」の文字の内側には、目及び口と思しき図形を配し、該文字の上側には、サボテンと思しき図形を配した態様にデザイン化されてなる。)が、大きく、水色の手描き風の太字で横書きされ、上段部分に、「natural baby soap」の欧文字が、小さく(高さは「nico」の文字の7分の1ほどである。)、水色の手描き風の細字で、「nico」よりもやや狭い幅の範囲内に、上側に円弧状に湾曲する形で配置された構成からなるものである。
そして、本願商標の上段部分の「natural baby soap」の文字は、「無添加の赤ちゃん用石けん」程の意味合いを看取させる語であるところ、本願の指定商品中、第3類「せっけん類」及び第5類「医療用せっけん」との関係においては、商品の用途及び品質を表したものと認識されることから、該文字は、自他商品の識別標識として機能しないもの又はその機能が極めて弱いものといえる。
他方、本願商標の下段部分の「nico」の文字は、一般的な辞書類に載録されておらず、特定の意味合いを想起させる語として知られているものとも認められないところ、本願の指定商品との関係においては、例えば、商品の品質を表すなど、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないとみるべき事情は見いだせない。
してみれば、本願商標の下段部分の「nico」の文字が、太字で大きく表され、視覚的に強い印象を与えることも相まって、商品の出所識別標識として、取引者、需要者に対し、強く支配的な印象を与えるといえるから、該文字を要部として抽出し、これと引用商標とを比較して、商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。
そうすると、本願商標は、その構成中の要部である「nico」の文字に相応して、「ニコ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標
引用商標は、別掲2のとおり、「NICO」の欧文字と「ニコ」の片仮名とを上下二段に表してなるところ、下段の片仮名は、上段の欧文字の読みを示すために付加表記したものと理解されるものである。
そして、上記「NICO」及び「ニコ」の文字は、一般的な辞書類に載録されておらず、特定の意味合いを想起させる語として知られているものとも認められないことからすれば、特定の観念を生じないものとして看取、把握されるとみるのが相当である。
そうすると、引用商標は、その構成全体に相応して、「ニコ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否
本願商標と引用商標の類否について検討すると、本願商標の要部である「nico」の欧文字と引用商標の「NICO」の欧文字とは、「o」の文字のデザイン化の有無や大文字と小文字の差異はあるものの、つづりを同じくするものである。また、引用商標の片仮名部分は、欧文字部分の読みを示すために付加表記したものであるから、看者に対して強い印象を与えるものではない。
そうすると、両者は外観において、近似した印象を与えるというのが相当である。
また、両者は称呼において「ニコ」の称呼を共通にし、観念においては比較できない。
したがって、本願商標と引用商標とは、観念において比較できないものの、外観において近似した印象を与え、称呼を共通にするものというべきであるから、これらを総合勘案すれば、両者は相紛れるおそれのある類似の商標である。
(4)本願の指定商品と引用商標の指定商品との類否
本願の指定商品中の第3類「せっけん類,化粧品,香料,薫料,洗濯用剤,香料用及び香水用油」は、引用商標の指定商品である第3類「愛玩動物用シャンプー,その他のせっけん類,愛玩動物用化粧品,その他の化粧品,エッセンシャルオイル,芳香水,ペット用芳香剤,その他の香料類」と同一又は類似のものである。
(5)小括
以上より、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、その指定商品も引用商標の指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(6)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標の構成中の「o」の文字について、該文字は顔の輪郭を兼ね備え、目と口のイラストが文字中に施されており、該文字と離間せずに、髪型として認識できるサボテンのイラストが施され、文字「nico」部分とイラスト部分とは、視覚上分離して看取されることはなく、常に一体不可分のものとしてのみ看取、把握されるものであるから、文字「nico」部分だけを要部として引用商標1と比較して類否を判断することは許されず、文字「nico」部分から生じる称呼「ニコ」と、該文字部分に一体不可分に施された笑顔のイラストとが相まって、「にこにこ笑った顔」等の観念を想起する旨主張する。
しかしながら、本願商標の構成中の「o」の文字部分についてみるに、欧文字の「o」を表すに当たり、その輪郭内部に、目及び口と思しき図形を配するというデザイン手法は、広く採用されているところ、さらに、該文字部分にサボテンと思しき図形が付加されているとしても、これらのデザイン部分のみが需要者の注意を強く惹きつけるような特異な表現方法とまではいえず、欧文字「o」の輪郭自体は維持されているものであるから、本願商標に接した需要者は、該文字部分について、欧文字「o」をデザイン化したものであると自然に理解するものといえる。そうすると、本願商標の下段部分は、欧文字「nico」と理解されるその構成から、「ニコ」という称呼を生じ、該文字は、一般的な辞書類に載録されておらず、特定の意味合いを想起させる語として知られているものとも認められないことから、特定の観念を生じないものであること、上記(1)のとおりである。
イ 請求人は、本願商標は、手書き風の字体や笑顔のイラスト、弧状に配置された上段部分等から、商標全体として丸み、柔らかさ、ナチュラル感等の印象を与えるのに対し、引用商標は、機械的な字体等から、商標全体として直線的、機械的、硬さ等の印象を与えるものであり、本願商標と引用商標とは真逆の印象を与える旨、また、本願商標からは、「顔」、「笑顔」、「ほほ笑み」、「サボテン」、「天然成分配合の赤ちゃんのための石鹸」等の観念が生じるため、文字「nico」部分以外から生じる様々な観念も、本願商標に接した需要者に印象付けをする旨主張する。
しかしながら、本願商標の構成中「natural baby soap」の文字は、商品の用途及び品質を表したものと認識されることから、該文字は、自他商品の識別標識として機能しないもの又はその機能が極めて弱いものといえること、上記(1)のとおりである。また、構成中の「nico」の「o」の文字がデザイン化されているとしても、当該「nico」の欧文字及び「ニコ」の称呼を捨象してそれ以外の図形部分のみをもって取引に資するとはいえないから、本願商標と引用商標の類否について検討するに当たっては、本願商標から抽出した「nico」の文字部分と引用商標との比較によって類否を判断すべきであるし、請求人が主張する書体や図形等の相違を考慮したとしても、それらの存在によって、本願商標が引用商標と非類似になるとまではいえない。
したがって、請求人による上記主張は、いずれも採用することができない。
(7)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2021-004776