商標拒絶査定不服審判
2021-004730
ズットアイセルイエデアルコト、ズットアイセルウチデアルコト、ズットアイセル、イエデアルコト、ウチデアルコト、イイスタイル、ニホンガスグループノリフォーム、ニッポンガスグループノリフォーム、ニホンガスグループ、ニッポンガスグループ、ニホンガス、ニッポンガス
- 審判番号
- 2021-004730
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2017-131774
- 請求日
- 2021年04月12日
- 審決日
- 2022年01月24日
- 公報発行日
- 2022年05月27日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】日本瓦斯株式会社
- 【請求人代理人】桃木野 聡
- 審判長/審判官
- 審判長 岩崎 安子
- 審判官 馬場 秀敏
- 審判官 山根 まり子
- 分類
- T18 .261-Z (W353742) / T18 .262-Z (W353742) / T18 .263-Z (W353742)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2017-131774拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、平成29年10月4日の登録出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
平成30年5月29日付け:拒絶理由通知書
平成30年7月22日受付:意見書
令和3年1月6日付け:拒絶査定
令和3年4月12日受付:審判請求書
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第35類、第37類及び第42類に属する別掲2のとおりの役務を指定役務として、登録出願されたものである。
3 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下に挙げるとおりであり、現に有効に存続しているものである。
(1)登録第5556371号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:「e-style」の欧文字を標準文字で表してなる商標
登録出願日:平成24年8月9日
設定登録日:平成25年2月8日
指定役務 :第36類「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供,生命保険契約の締結の媒介,生命保険の引受け,損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,損害保険の引受け,保険料率の算出」及び第37類「建設工事,建築工事に関する助言,建築設備の運転・点検・整備」
(2)登録第5618156号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:「E-STYLE」の欧文字を横書きしてなる商標
登録出願日:平成25年5月22日
設定登録日:平成25年9月27日
指定役務 :第42類「建築物の設計,測量,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,建築又は都市計画に関する研究」
以下、引用商標1及び引用商標2をまとめて「引用商標」という。
4 当審の判断
(1)本願商標について
ア 本願商標は、別掲1のとおり、上段に、黄色の三角形と、その底辺の長さと横幅が一致する、横に二つ並べた濃淡の橙色の四角形とを合わせた図形(その図形中の右下の濃い橙色の四角の内側には白抜きで「ずっと愛せる」及び「家であること。」の各文字を小さく二段に表し(以下「図形部分」という。)、中段に、他の文字よりもひときわ大きく、ややデザイン化して表した「E-STyLE」の橙色の欧文字(以下「中段文字部分」という。)、下段に小さく「日本ガスグループのリフォーム」の黒文字(以下「下段文字部分」という。)を配した、図形と文字との結合商標である。
イ 本願商標の構成中、図形部分、中段文字部分及び下段文字部分は、いずれも重なること無く間隔を空けて配置されている上に、色彩の構成を異にし、視覚的に分離して観察され、外観上密接不可分な関係にないことは明らかである。
そして、図形部分と中段文字部分は、前者が白抜き文字及び異なる3色で塗色された1つの三角形と2つの四角形を結合した図形であるのに対し、後者は橙色のみの文字であるといった構成態様の差異があり、両者は一体性に乏しい。また、各文字部分においても、前者が濃い橙色の背景に白抜きで二段に片仮名及び漢字が表されているのに対し、後者は、他の文字よりもひときわ大きく、ややデザイン化した「E-STyLE」の橙色の欧文字を一行に表してなる点でも異なり、さらに、文字の書体や大きさも異なるため、図形部分と中段文字部分は、やはり外観上、密接不可分な関係にあるとはいい難いものである。
ウ 本願商標は、その構成中の「ずっと愛せる」、「家であること。」、「E-STyLE」及び「日本ガスグループのリフォーム」の各文字部分(以下「各文字部分」という。)から生じる全体の称呼は「ズットアイセルイエデアルコトイースタイルニホンガスグループノリフォーム」と30以上の音からなり、極めて冗長である。そして、各文字部分は、観念的な関連性を見いだすことができないものであり、各文字部分全体として直ちに何らかの意味合いを理解させるものではないから、特定の観念を生じないものとみるのが相当である。
エ 以上によれば、本願商標の構成中、図形部分、中段文字部分及び下段文字部分は、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとはいい難いものである。
オ そして、中段文字部分が本願指定役務との関係において自他役務の識別標識としての機能を果たさないとみるべき事情はない。
してみると、本願商標の構成中、中段に他の文字よりもひときわ大きく表された「E-STyLE」の欧文字部分を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して、商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。
カ したがって、本願商標は、その要部である「E-STyLE」の欧文字部分に相応して「イースタイル」の称呼を生じるものであって、当該文字は、一般の辞書等に載録されている語ではなく、直ちに特定の意味合いを理解させるとはいい難いことから、特定の観念は生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標1は、「e-style」の欧文字を標準文字で表してなり、引用商標2は、「E-STYLE」の欧文字を横書きしてなるところ、引用商標は、それぞれの構成文字に相応して、「イースタイル」の称呼を生じるものであって、上記(1)カと同様に、特定の観念は生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
ア 外観については、本願商標と引用商標とは、全体としては相違するものの、本願商標の構成中、「E-STyLE」の欧文字部分と引用商標との比較においては、両者は、書体や色彩等が相違するものの、同じ綴りの欧文字を共に横書きしているものであるから、外観において似かよった印象を与えるというべきである。
イ 称呼については、両者は「イースタイル」の称呼を共通にするものである。
ウ 観念については、両者は、いずれも特定の観念を生じないものと認められるから、比較することができない。
エ 以上より、本願商標と引用商標は、観念においては比較できないものの、外観においては似かよった印象を与え、「イースタイル」の称呼を共通にすることからすれば、これらの観念、外観、称呼によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合的に勘案すれば、両者は互いに相紛れるおそれのある類似の商標というべきである。
(4)本願商標の指定役務と引用商標の指定役務の類否
本願商標の指定役務中、第37類の役務と第42類の「建築物の設計及びこれに関する助言又は情報の提供」は、引用商標1の指定役務中、第37類の役務又は引用商標2の指定役務中、第42類「建築物の設計、測量」と同一又は類似の役務である。
(5)まとめ
以上によれば、本願商標と引用商標とは、互いに類似する商標であり、かつ、本願商標の指定役務と引用商標の指定役務も同一又は類似の役務である。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(6)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標は、文字部分と図形部分が一連一体のものであって、「E-STyLE」の文字部分が、その外観においてひときわ目立つというものでもなく、その他の構成部分に比較しても、看者に格段に強い印象を与えるというものでもないから、「E-STyLE」の文字部分を分離抽出して把握すべきではない旨を主張する。
しかしながら、上記(1)エ及びオのとおり、本願商標の構成中、中段の「E-STyLE」の文字部分と、図形部分と下段文字部分は、視覚的に分離して観察され、外観上密接不可分な関係になく、本願商標から生じる全体の称呼も、極めて冗長である上に、全体として特定の観念を生じないものであるから、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとはいい難いものである。
また、中段の「E-STyLE」の文字部分は、上記(1)ア及びオのとおり、外観において、他の文字よりもひときわ大きく表されているものであるから、当該文字部分は、看者に強い印象を与えるものであって、当該文字部分が称呼の音数が、他の段の文字部分に比して一番少ないことも鑑みれば、簡易迅速を尊ぶ商取引の場においては、当該文字部分を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して、商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。
イ 請求人は、本願商標と引用商標の類否の検討にあたり、具体的な取引状況が考慮されるべきであり、請求人が本願商標等を使用して既に5年以上、事業を行っていることや、「E-STyLE」の文字によるインターネット検索において請求人のウェブサイトが上位に表示されることから、本願商標と引用商標は、取引者、需要者において、出所の混同が生じる可能性は著しく低いというべきである旨を主張する。
しかしながら、上記(3)のとおり、本願商標と引用商標は互いに相紛れるおそれのある類似の商標というべきであって、両商標を、その指定役務に使用した場合には、その取引者、需要者において、出所の混同を生じるおそれは十分にあるというべきであるから、請求人が既に事業を行っていることや、インターネットの検索において請求人のウェブサイトが上位に表示されることなどをもって、本願商標と引用商標の類否を左右することはないというべきである。
ウ したがって、請求人の主張は、いずれも採用できない。
(7)むすび
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するから、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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