2020-390060
PPARアゴニスト、化合物、医薬組成物、及びその使用方法
- 審判番号
- 2020-390060
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2018-538052外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2020年07月22日
- 審決日
- 2020年10月27日
- 公報発行日
- 2021年02月26日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】ミトブリッジ,インコーポレーテッド
- 【請求人代理人】清水 初志
- 【請求人代理人】春名 雅夫
- 【請求人代理人】山口 裕孝
- 【請求人代理人】刑部 俊
- 【請求人代理人】井上 隆一
- 【請求人代理人】佐藤 利光
- 【請求人代理人】新見 浩一
- 【請求人代理人】小林 智彦
- 【請求人代理人】小寺 秀紀
- 【請求人代理人】大関 雅人
- 【請求人代理人】五十嵐 義弘
- 【請求人代理人】川本 和弥
- 【請求人】ザ・ソーク・インスティチュート・フォー・バイオロジカル・スタディーズ
- 【請求人代理人】清水 初志
- 【請求人代理人】春名 雅夫
- 【請求人代理人】山口 裕孝
- 【請求人代理人】刑部 俊
- 【請求人代理人】井上 隆一
- 【請求人代理人】佐藤 利光
- 【請求人代理人】新見 浩一
- 【請求人代理人】小林 智彦
- 【請求人代理人】小寺 秀紀
- 【請求人代理人】大関 雅人
- 【請求人代理人】五十嵐 義弘
- 【請求人代理人】川本 和弥
- 分類
- P141 .851-Y (C07D) / P141 .852-Y (C07D) / P141 .857-Y (C07D)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法126条1項2号特許法126条1項4号特許法126条5項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
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結論
理由
目次 ▾ 13項目
第1 手続の経緯
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本件訂正審判の請求に係る特許第6657413号(以下「本件特許」という。)は、2016年10月5日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2015年10月7日 2015年10月19日 2016年6月20日 いずれも米国(US))を国際出願日とする特願2018-538052号の請求項1~19に係る発明について令和2年2月7日に特許権の設定登録がなされたものである。
そして、令和2年7月22日に本件訂正審判の請求(以下「本件請求」と、当該請求による訂正を「本件訂正」いうことがある。)がされた。
第2 本件請求の内容
1 本件請求の趣旨
本件請求の趣旨は、「特許第6657413号の特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求める。」というものである。
2 本件訂正の内容
本件訂正の内容は次のとおりである。
[訂正事項1]
請求項1の「R2は、ハロゲン、-C1-C4-アルキル、-C1-C4-ハロアルキル、-C1-C4-ハロアルコキシ、-S(C1-C4-アルキル)、又はフラニルであり、ここで、前記フラニルは、-C1-C4-アルキルで置換されていてもよく;」との記載を、「R2は、ハロゲン、-C1-C4-アルキル、-C1-C4-ハロアルキル、-S(C1-C4-アルキル)、又はフラニルであり、ここで、前記フラニルは、-C1-C4-アルキルで置換されていてもよく;」に訂正する(下線は訂正箇所。以下同様。)。
[訂正事項2]
請求項5の「R2が、ハロゲン、-CH3、-C1-ハロアルキル、-C1-ハロアルコキシ、-SCH3、又はフラニルであり、」との記載を、「R2が、ハロゲン、-CH3、-C1-ハロアルキル、-SCH3、又はフラニルであり、」に訂正する。
[訂正事項3]
請求項8の「R2が、クロロ、無置換フラニル、-CH3、-CF3、-OCF3、-OCHF2、又は-SCH3である、」との記載を、「R2が、クロロ、無置換フラニル、-CH3、-CF3、又は-SCH3である、」に訂正する。
[訂正事項4]
請求項9を削除する。
[訂正事項5]
請求項10の「請求項1~9のいずれか一項に記載の」との記載を、「請求項1~8のいずれか一項に記載の」に訂正する。
[訂正事項6]
請求項11の「請求項6~10のいずれか一項に記載の」との記載を、「請求項6、7、8または10に記載の」に訂正する。
[訂正事項7]
請求項12の「請求項7~11のいずれか一項に記載の」との記載を、「請求項7、8、10または11に記載の」に訂正する。
[訂正事項8]
請求項13を削除する。
[訂正事項9]
請求項17の「請求項1~16のいずれか一項に記載の」との記載を、「請求項1~8、10~12及び14~16のいずれか一項に記載の」に訂正する。
[訂正事項10]
請求項18の「請求項1~16のいずれか一項に記載の」との記載を、「請求項1~8、10~12及び14~16のいずれか一項に記載の」に訂正する。
[訂正事項11]
請求項18の「PPARδ関連疾患又は病状の治療に使用すための」との記載を、「PPARδ関連疾患又は病状の治療に使用するための」に訂正する。
第3 当審の判断
1 訂正事項1について
(1)訂正の目的について
訂正事項1は、本件訂正前の請求項1に記載されていたR2の選択肢から、「-C1-C4-ハロアルコキシ」を削除するものである。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる、特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正に該当する。
(2)新規事項の追加、特許請求の範囲の実質上の拡張・変更の有無について
訂正事項1は、本件訂正前の請求項1に記載されていたR2の選択肢から、「-C1-C4-ハロアルコキシ」を削除するに過ぎないから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項1による本件訂正は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
(3)独立特許要件について
訂正事項1は、特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正に該当するところ、独立特許要件については、下記7で合わせて検討する。
2 訂正事項2について
(1)訂正の目的について
訂正事項2は、本件訂正前の請求項5に記載されていたR2の選択肢から、「-C1-ハロアルコキシ」を削除するものである。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる、特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正に該当する。
(2)新規事項の追加、特許請求の範囲の実質上の拡張・変更の有無について
訂正事項2は、本件訂正前の請求項5に記載されていたR2の選択肢から、「-C1-ハロアルコキシ」を削除するに過ぎないから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項2による本件訂正は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
(3)独立特許要件について
訂正事項2は、特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正に該当するところ、独立特許要件については、下記7で合わせて検討する。
3 訂正事項3について
(1)訂正の目的について
訂正事項3は、本件訂正前の請求項8に記載されていたR2の選択肢から、「-OCF3」と「-OCHF2」を削除するものである。
したがって、訂正事項3は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる、特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正に該当する。
(2)新規事項の追加、特許請求の範囲の実質上の拡張・変更の有無について
訂正事項3は、本件訂正前の請求項8に記載されていたR2の選択肢から、「-OCF3」と「-OCHF2」を削除するに過ぎないから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項3による本件訂正は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
(3)独立特許要件について
訂正事項3は、特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正に該当するところ、独立特許要件については、下記7で合わせて検討する。
4 訂正事項4及び8について
(1)訂正の目的について
訂正事項4及び8は、請求項9及び請求項13を削除するものである。
したがって、訂正事項4及び8は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる、特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正に該当する。
(2)新規事項の追加、特許請求の範囲の実質上の拡張・変更の有無について
訂正事項4及び8は、請求項9及び13を削除するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項4及び8による本件訂正は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
(3)独立特許要件について
訂正事項4及び8は、特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正に該当するところ、請求項を削除する訂正であるから、独立特許要件を判断する対象の請求項が存在しない(なお、削除された請求項を引用する請求項については、下記5を参照されたい。)。
5 訂正事項5~7、9、10について
(1)訂正の目的について
訂正事項5は、本件訂正前に請求項10が引用する請求項のうち、請求項9を削除するものであり、
訂正事項6は、本件訂正前に請求項11が引用する請求項のうち、請求項9を削除するものであり、
訂正事項7は、本件訂正前に請求項12が引用する請求項のうち、請求項9を削除するものであり、
訂正事項9は、本件訂正前に請求項17が引用する請求項のうち、請求項9及び13を削除するものであり、
訂正事項10は、本件訂正前に請求項18が引用する請求項のうち、請求項9及び13を削除するものである。
したがって、訂正事項5~7、9、10は、特許法第126条第1項ただし書第1号及び第4号に掲げる、特許請求の範囲の減縮及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とする訂正に該当する。
(2)新規事項の追加、特許請求の範囲の実質上の拡張・変更の有無について
訂正事項5~7、9、10は、請求項10~12、17、18において、引用する請求項を削除するに過ぎないから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項5~7、9、10による本件訂正は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
(3)独立特許要件について
訂正事項5~7、9、10は、特許請求の範囲の減縮をその目的として含む訂正に該当するところ、独立特許要件については、下記7で合わせて検討する。
6 訂正事項11について
(1)訂正の目的について
訂正事項11は、本件訂正前の請求項18の「PPARδ関連疾患又は病状の治療に使用すための」との記載を、「PPARδ関連疾患又は病状の治療に使用するための」に訂正するものであるところ、訂正前の「使用すための」との記載は、日本語として意味を成しておらず、誤記が存在することは明らかである。
そして、本件訂正前の請求項18の記載が、「PPARδ関連疾患又は病状の治療に使用すための、医薬的に許容されるキャリア又は賦形剤、及び請求項1~16のいずれか一項に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩を含む、医薬組成物。」であること、願書に添付した明細書の【0002】に、「本出願は、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)の、特にPPARデルタ(PPARδ)のアゴニスト、及び1つ以上のPPARδ関連疾患の治療又は予防などのためのその使用方法に関する。」との記載、【0009】に、「式(I)、(II)、及び(III)の化合物の医薬組成物も、本明細書において開示される。特定の実施形態は、医薬的に許容されるキャリア又は賦形剤、及び1つ以上の開示される化合物又はその医薬的に許容される塩を含む。本発明の医薬組成物は、対象におけるPPARδ関連疾患又は病状の治療を例とする治療法に用いられ得る。」との記載、【0011】に、「さらに、本明細書において、1つ以上の開示される化合物、若しくはその医薬的に許容される塩、又は1つ以上の開示される化合物を含む医薬組成物の、PPARδ関連疾患又は病状を治療するための医薬の作製のための使用も提供される。」との記載があることからみて、上記「使用すための」との記載は、本来、「使用するための」との意味であることは明らかであり、当該訂正前の記載が当然に訂正後の記載と同一の意味を表示するものと客観的に認められる。
したがって、当該記載を日本語として明瞭な「使用するための」とする訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる、誤記の訂正を目的とする訂正に該当する。
(2)新規事項の追加の有無について
願書に添付した明細書の【0002】には、「本出願は、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)の、特にPPARデルタ(PPARδ)のアゴニスト、及び1つ以上のPPARδ関連疾患の治療又は予防などのためのその使用方法に関する。」との記載、【0009】には、「式(I)、(II)、及び(III)の化合物の医薬組成物も、本明細書において開示される。特定の実施形態は、医薬的に許容されるキャリア又は賦形剤、及び1つ以上の開示される化合物又はその医薬的に許容される塩を含む。本発明の医薬組成物は、対象におけるPPARδ関連疾患又は病状の治療を例とする治療法に用いられ得る。」との記載、【0011】には、「さらに、本明細書において、1つ以上の開示される化合物、若しくはその医薬的に許容される塩、又は1つ以上の開示される化合物を含む医薬組成物の、PPARδ関連疾患又は病状を治療するための医薬の作製のための使用も提供される。」との記載があることから、願書に添付した明細書には、医薬的に許容されるキャリア又は賦形剤、及び式(I)等の化合物、又はその医薬的に許容される塩を含む、医薬組成物をPPARδ関連疾患又は病状の治療に使用すること及び当該医薬組成物が記載されているといえる。
してみると、訂正事項11は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてするものであるといえる。
したがって、訂正事項11による本件訂正は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)特許請求の範囲の実質上の拡張・変更の有無について
訂正事項11は、本件訂正前の請求項18の記載が、それ自体で誤りであることが明らかであり、かつ、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面の記載全体から、正しい記載が自明な事項として定まるときにおいて、その誤りを正しい記載にする訂正であるから、当該訂正は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項11による本件訂正は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(4)独立特許要件について
訂正事項11は、誤記の訂正をその目的として含む訂正に該当するところ、独立特許要件については、下記7で合わせて検討する。
7 独立特許要件について
上記1~3、5、6で述べたとおり、訂正事項1~3は特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正であり、訂正事項5~7、9、10は特許請求の範囲の減縮をその目的として含む訂正であり、訂正事項11は誤記の訂正を目的とする訂正であるところ、本件訂正前の請求項の引用関係を考慮すれば、これらの訂正事項により訂正された本件訂正後の請求項は、請求項1~8、10~12、17~19である。
したがって、本件訂正後における特許請求の範囲の請求項1~8、10~12、17~19に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるかについて検討する。
訂正事項1は、本件訂正前の請求項1に記載されていたR2の選択肢から、「-C1-C4-ハロアルコキシ」を削除するに過ぎず、訂正事項2は、本件訂正前の請求項5に記載されていたR2の選択肢から、「-C1-ハロアルコキシ」を削除するに過ぎず、訂正事項3は、本件訂正前の請求項8に記載されていたR2の選択肢から、「-OCF3」と「-OCHF2」を削除するに過ぎず、訂正事項5~7、9、10は、請求項10~12、17、18において、引用する請求項を削除するに過ぎず、訂正事項11は、本件訂正前の請求項18に存在していた誤記を訂正するに過ぎない。
してみると、訂正事項1~3、5~7、9~11のいずれについても、その訂正によって特許要件を見直すべき新たな事情は存在しないから、本件訂正後の請求項1~8、10~12、17~19に記載されている事項により特定される発明は特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。
したがって、訂正事項1~3、5~7、9~11による本件訂正は、いずれも特許法第126条第7項の規定に適合する。
第4 むすび
以上のとおり、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号、第2号及び第4号に掲げる事項を目的とする訂正に該当し、特許法第126条第5項ないし第7項の規定に適合するものであるから、本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
よって、結論のとおり審決する。
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