商標拒絶査定不服審判
2020-010987
ハッコウダシ、ハッコーダシ、ハッコー
- 審判番号
- 2020-010987
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2018-131692
- 請求日
- 2020年08月07日
- 審決日
- 2021年03月30日
- 公報発行日
- 2021年05月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】キッコーマン株式会社
- 審判長/審判官
- 審判長 森山 啓
- 審判官 板谷 玲子
- 審判官 綾 郁奈子
- 分類
- T18 .13 -WY (W30)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
商願2018-131692拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
【理 由】
1 本願商標
本願商標は、「はっこうだし」の文字を標準文字で表してなり、第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,食品香料(精油のものを除く。),茶,コーヒー,ココア,菓子,パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,弁当,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,パスタソース,食用酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用グルテン,食用粉類」を指定商品として、平成30年10月23日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、『はっこうだし』の文字を標準文字で表してなるところ、『はっこう』の部分は『発酵』に通じ、『酵母・細菌などの微生物が、有機化合物を分解してアルコール・有機酸・炭酸ガスなどを生じる過程』を表していると認識され、『だし』の部分は、『出汁』に通じ、『旨み成分としての出汁』を容易に想起させる語である。また、本願商標の指定商品の製造工程においては、『旨味を増す方法』として、『微生物の力を利用し発酵させること』は広く知られている。かかる状況においては、本願商標全体を見た場合、需要者は、『発酵出汁』の語を平仮名表記したものと容易に理解すると考えるのが相当であり、本願商標をその指定商品中、例えば、『発酵作用を利用して製造した粉末のダシ,発酵作用を利用して製造した液体のダシ』に使用しても、取引者及び需要者は、『発酵作用を利用して製造した粉末又は液体のダシ』であること、つまり、単に商品の生産の方法・品質を普通に用いられる方法で表示する標章として理解するに止まり、自他識別標識として機能しない商標であると認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、本願商標を前記に照応する品質の商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるため、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「はっこうだし」の文字を表してなるものであるところ、その構成中の「はっこう」の文字は「発酵」に通じ、「一般に、酵母・細菌などの微生物が、有機化合物を分解してアルコール・有機酸・二酸化炭素などを生じる過程。」を意味し、「だし」の文字は「出汁」に通じ、「『出し汁』の略。」を意味する語(出典:いずれも岩波書店「広辞苑第七版」)と認められる。
しかしながら、「はっこうだし」の文字が、本願の指定商品との関係において、原審説示の商品の品質を直接的に表示したものとして直ちに理解されるとはいい難く、むしろ、特定の意味合いを認識させることのない、一種の造語として認識し、把握されるとみるのが相当である。
また、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品を取り扱う業界において、「はっこうだし」の文字が、商品の具体的な品質等を直接的に表示するものとして一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を商品の品質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると、本願商標は、その指定商品との関係において、商品の品質等を表示するものということはできず、かつ、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものということもできない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2020-010987