商標拒絶査定不服審判
2020-010890
シェルシェール、シェル、チェル、シェール、シュール、シェルシュール
- 審判番号
- 2020-010890
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2019-144125
- 請求日
- 2020年08月05日
- 審決日
- 2020年11月17日
- 公報発行日
- 2020年12月25日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社ヴェルテュ
- 【請求人代理人】特許業務法人Toreru
- 【請求人代理人】宮崎 超史
- 【請求人代理人】土野 史隆
- 【請求人代理人】小林 健一郎
- 【請求人代理人】辻本 依子
- 審判長/審判官
- 審判長 佐藤 松江
- 審判官 平澤 芳行
- 審判官 須田 亮一
- 分類
- T18 .261-WY (W03) / T18 .262-WY (W03) / T18 .263-WY (W03)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
商願2019-144125拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。
理由
【理 由】
1 本願商標
本願商標は,「Cher Cheur」の文字を標準文字で表してなり,第3類「せっけん類,つけづめ,つけまつ毛,化粧品,脱毛用ワックス,薫料,口臭用消臭剤,香料,歯磨き,脱毛剤,動物用防臭剤」を指定商品として,令和元年11月13日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第4722806号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲のとおりの構成よりなり,平成15年3月6日に登録出願,第3類「せっけん類,化粧品」を指定商品として,同年10月31日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は,上記1のとおり,「Cher Cheur」の文字からなるところ,その構成中「Cher」の文字は,「容姿のよい」等の意味を有する英語(「ランダムハウス英和大辞典 第2版」株式会社小学館),または「親しい」等の意味を有するフランス語(「アポロ仏和辞典 第三版」株式会社角川書店)であって,「Cheur」の文字は,辞書等に掲載がなく,一種の造語として理解されるものである。
そうすると,本願商標は,全体として,特定の意味合いを生じることのない一種の造語として理解されるものである。
そして,特定の語義を有しない欧文字からなる商標については,我が国において広く親しまれているローマ字風又は英語風の発音をもって称呼されるのが一般的といえるから,本願商標は,それに倣い,その構成文字に相応して,「チェルチェール」の称呼が生じるものである。
また,本願商標の指定商品中「せっけん類,つけづめ,つけまつ毛,化粧品,脱毛用ワックス」を取り扱う分野においては,英語のみならず,しばしばフランス語由来の商標が採択されることは一般に知られていることに加え,本願商標の構成中「Cher」と「Cheur」を結合し,「Cheur」の文字部分中の「C」の文字を小文字にした「Chercheur」のフランス語が「シェルシェール」と読まれることからすると,本願商標は,その構成文字に相応して,フランス語風に「シェルシェール」の称呼をも生じ得るといえるものである。
したがって,本願商標は,「チェルチェール」又は「シェルシェール」の称呼を生じ,特定の観念は生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は,別掲のとおり,「Cherchoeur」(7文字目の「o」と8文字目の「e」が接するように表されている。以下同じ。)の欧文字を横書きし,2文字目の「h」の右下から8文字目の「e」の文字の左下にかけて,「シェルシュール」の片仮名を小さく横書きしてなるところ,「シェルシュール」の文字部分は,上段の「Cherchoeur」の文字部分の読みを表したものと認識されるものである。
そして,引用商標の構成中「Cherchoeur」及び「シェルシュール」の文字はいずれも辞書等に掲載がなく,引用商標の指定商品を取り扱う分野において,特定の意味合いを表す語として使用されている実情も見受けられないことから,特定の意味合いを生じることのない一種の造語として把握,認識されるものである。
したがって,引用商標は,「シェルシュール」の称呼を生じ,特定の観念は生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
ア 外観について
本願商標と引用商標とを比較すると,本願商標は,上記(1)のとおり,「Cher Cheur」の欧文字9文字からなるのに対し,引用商標は,上記(2)のとおり,「Cherchoeur」の欧文字10文字及び「シェルシュール」の片仮名7文字からなるものであって,両者は「シェルシュール」の文字の有無,構成文字及び文字数における明らかな差異がある。そして,本願商標は「Cher」と「Cheur」の文字をスペースを介して連結していることから,2語からなる商標であると把握,認識されるのに対し,引用商標は1語からなる商標であると把握,認識されるものである。
したがって,本願商標と引用商標とは,外観上,判然と区別し得るものである。
イ 称呼について
本願商標から生じる「チェルチェール」の称呼と引用商標から生じる「シェルシュール」の称呼とは,称呼の識別上重要な要素である語頭の「チェ」と「シェ」及び第3音の「チェ」と「シュ」の音に明確な差異を有するものであるから,両者は,明瞭に聴別し得るものである。
また,本願商標から生じる「シェルシェール」の称呼と引用商標から生じる「シェルシュール」の称呼とは,3音目の「シェ」と「シュ」において差異を有するところ,これらは母音を異にするものであって,しかも,それぞれ長音を伴って発音されるものであるから,比較的強く発音されるものであって,両称呼が5音という比較的短い音構成からなることをも踏まえれば,上記の差異が,称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえないから,両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合,語調,語感を異にし,称呼上,明瞭に聴別し得るものである。
ウ 観念について
観念においては,両商標は,ともに特定の観念を生じないものであるから,比較することはできない。
エ 類否の判断について
上記アないしウのとおり,本願商標と引用商標は,観念において比較することができないとしても,外観においては,判然と区別し得るものであり,称呼においても,明瞭に聴別し得るものであるから,これらが取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合してみれば,両商標は,相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり,本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから,両商標の指定商品の類否について判断するまでもなく,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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