特許異議申立
2019-700786
パウチ
- 審判番号
- 2019-700786
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2017-100249
- 登録番号
- 特許第6496355号(P6496355)
- 請求日
- 2019年10月02日
- 審決日
- 2020年06月26日
- 公報発行日
- 2020年09月25日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【権利者】大日本印刷株式会社
- 【権利者代理人】永井 浩之
- 【権利者代理人】中村 行孝
- 【権利者代理人】佐藤 泰和
- 【権利者代理人】朝倉 悟
- 【権利者代理人】堀田 幸裕
- 【権利者代理人】岡村 和郎
- 【異議申立人】土田 裕介
- 【異議申立人代理人】長谷川 芳樹
- 【異議申立人代理人】黒木 義樹
- 【異議申立人代理人】阿部 寛
- 審判長/審判官
- 審判長 石井 孝明
- 審判官 中村 一雄
- 審判官 横溝 顕範
- 分類
- P1651.55 -YAA(B65D) / P1651.537-YAA(B65D) / P1651.121-YAA(B65D)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第120条の5第9項、特許法第120条の5第2項、特許法第29条第2項、特許法第126条第5項、特許法第17条の2第3項、特許法第36条第6項第2号、特許法第120条の5第4項、特許法第29条第1項第3号、特許法第120条の8
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6496355号発明「パウチ」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
【結 論】
特許第6496355号の明細書及び特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項[1-12]について訂正することを認める。
特許第6496355号の請求項1、3ないし12に係る特許を維持する。
特許第6496355号の請求項2に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。
理由
【理 由】
第1.手続の経緯
特許第6496355号の請求項1~12に係る特許についての出願は、平成26年10月6日を出願日とする特願2014-205818号の一部を平成29年5月19日に新たな特許出願である特願2017-100249号としたものであって、平成31年3月15日にその特許権の設定登録がなされ、同年4月3日に特許掲載公報が発行された。
その後、その特許について、令和元年10月2日に特許異議申立人土田 裕介(以下「申立人」という。)により全請求項(請求項1~12)に対して特許異議の申立てがなされ、令和元年12月19日付けで取消理由が通知され、令和2年2月14日に当審と特許権者代理人との面接が実施され、令和2年2月20日に意見書の提出及び訂正の請求(以下「本件訂正請求」といい、特に訂正自体を「本件訂正」という。)がなされ、申立人から令和2年4月13日に意見書が提出されたものである。
第2.訂正の請求についての判断
1.訂正の内容
本件訂正請求による訂正の内容は、訂正箇所に下線を付すと、以下のとおりである。
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に
「前記第1側部シール部は、前記未シール部の少なくとも一部を取り囲むとともに前記収容空間側に向けて張り出した張出部分を有し、
平面視において、前記収容空間の上縁の中央となる上中点と、前記収容空間の下縁の中央となる下中点との中央となる位置に中心をもつ仮想円の当該中心から、前記未シール部まで最短距離となる仮想直線を引いたときに、当該仮想直線と前記張出部分との重なる範囲の長さをa1とし、前記第2側部シール部の巾をW5とした場合に、a1<W5の関係を満たし、」
と記載されているのを、
「前記第1側部シール部は、前記未シール部の少なくとも一部を取り囲むとともに前記収容空間側に向けて張り出した張出部分を有し、
平面視において、前記収容空間の上縁の中央となる上中点と、前記収容空間の下縁の中央となる下中点との中央となる位置に中心をもつ仮想円の当該中心から、前記未シール部まで最短距離となる仮想直線を引いたときに、当該仮想直線と前記張出部分との重なる範囲の長さをa1とし、前記第2側部シール部の巾をW5とした場合に、a1<W5の関係を満たし、
前記張出部分は、前記収容空間側に向かって突出した角領域を含み、
前記仮想直線は、前記角領域において前記張出部分と重なり、」
に訂正する(請求項1の記載を直接的又は間接的に引用する請求項3~12も同様に訂正する)。
(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項1に
「前記未シール部の縁部は、前記開口の上端から前記収容空間側に延び出た第1縁部と、前記開口の下端から前記収容空間側に延び出た第2縁部と、前記第1縁部の先端と前記第2縁部の先端との間を延びる第3縁部と、を含んでおり、」
と記載されているのを、
「前記未シール部の縁部は、前記開口の上端から前記収容空間側に横方向に直線状に延び出た第1縁部と、前記開口の下端から前記収容空間側に横方向に直線状に延び出た第2縁部と、前記第1縁部の先端と前記第2縁部の先端との間を延びる第3縁部と、を含んでおり、」
に訂正する(請求項1の記載を直接的又は間接的に引用する請求項3~12も同様に訂正する)。
(3)訂正事項3
特許請求の範囲の請求項1に
「前記第3縁部は、前記第1縁部と繋がった端部が前記第2縁部と繋がった端部よりも横方向において前記収容空間から離間する側に位置するように、傾斜しており、且つ、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口に横方向において対向している」
と記載されているのを、
「前記第3縁部は、前記第1縁部と繋がった端部が前記第2縁部と繋がった端部よりも横方向において前記収容空間から離間する側に位置するように、傾斜しており、且つ、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口の横方向に存在している」
に訂正する(請求項1の記載を直接的又は間接的に引用する請求項3~12も同様に訂正する)。
(4)訂正事項4
特許請求の範囲の請求項2を削除する。
(5)訂正事項5
特許請求の範囲の請求項3における「請求項1又は2に記載のパウチ。」との記載を、「請求項1に記載のパウチ。」と訂正する(請求項3の記載を直接的又は間接的に引用する請求項4~12も同様に訂正する)。
(6)訂正事項6
特許請求の範囲の請求項4における「請求項1乃至3のいずれか一項に記載のパウチ。」との記載を、「請求項1及び請求項3のいずれか一項に記載のパウチ。」と訂正する(請求項4の記載を直接的又は間接的に引用する請求項5~12も同様に訂正する)。
(7)訂正事項7
特許請求の範囲の請求項5における「請求項1乃至4のいずれか一項に記載のパウチ。」との記載を、「請求項1及び請求項3乃至4のいずれか一項に記載のパウチ。」と訂正する(請求項5の記載を直接的又は間接的に引用する請求項6~12も同様に訂正する)。
(8)訂正事項8
特許請求の範囲の請求項6に
「前記張出部分は、角領域と、前記角領域から上方に向かうにつれて前記第1側部シール部側へ傾斜するように前記第3縁部に沿って延びる領域であって、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口に横方向において対向する領域と、を少なくとも含む、」
と記載されているのを、
「前記張出部分は、角領域と、前記角領域から上方に向かうにつれて前記第1側部シール部側へ傾斜するように前記第3縁部に沿って延びる領域であって、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口の横方向に存在している領域と、を少なくとも含む、」
に訂正する(請求項6の記載を直接的又は間接的に引用する請求項7~12も同様に訂正する)。
(9)訂正事項9
特許請求の範囲の請求項6における「請求項1乃至5のいずれか一項に記載のパウチ。」との記載を、「請求項1及び請求項3乃至5のいずれか一項に記載のパウチ。」と訂正する(請求項6の記載を直接的又は間接的に引用する請求項7~12も同様に訂正する)。
(10)訂正事項10
特許請求の範囲の請求項7における「請求項1乃至6のいずれか一項に記載のパウチ。」との記載を、「請求項1及び請求項3乃至6のいずれか一項に記載のパウチ。」と訂正する(請求項7の記載を直接的又は間接的に引用する請求項9~12も同様に訂正する)。
(11)訂正事項11
特許請求の範囲の請求項8における「請求項1乃至6のいずれか一項に記載のパウチ。」との記載を、「請求項1及び請求項3乃至6のいずれか一項に記載のパウチ。」と訂正する(請求項8の記載を直接的又は間接的に引用する請求項9~12も同様に訂正する)。
(12)訂正事項12
特許請求の範囲の請求項9に
「前記未シール部の前記第3縁部は、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口に横方向において対向している」
と記載されているのを、
「前記未シール部の前記第3縁部は、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口の横方向に存在している」
に訂正する(請求項9の記載を直接的又は間接的に引用する請求項10~12も同様に訂正する)。
(13)訂正事項13
特許請求の範囲の請求項9における「請求項1乃至8のいずれか一項に記載のパウチ。」との記載を、「請求項1及び請求項3乃至8のいずれか一項に記載のパウチ。」と訂正する(請求項8の記載を直接的又は間接的に引用する請求項9~12も同様に訂正する)。
(14)訂正事項14
特許請求の範囲の請求項11における「請求項1乃至10のいずれか一項に記載のパウチ。」との記載を、「請求項1及び請求項3乃至10のいずれか一項に記載のパウチ。」と訂正する(請求項11の記載を引用する請求項12も同様に訂正する)。
(15)訂正事項15
特許請求の範囲の請求項12における「請求項1乃至11のいずれか一項に記載のパウチ。」との記載を、「請求項1及び請求項3乃至11のいずれか一項に記載のパウチ。」と訂正する。
(16)訂正事項16
明細書の段落【0006】に
「前記第1側部シール部は、前記未シール部の少なくとも一部を取り囲むとともに前記収容空間側に向けて張り出した張出部分を有し、平面視において、前記収容空間の上縁の中央となる上中点と、前記収容空間の下縁の中央となる下中点との中央となる位置に中心をもつ仮想円の当該中心から、前記未シール部まで最短距離となる仮想直線を引いたときに、当該仮想直線と前記張出部分との重なる範囲の長さをa1とし、前記第2側部シール部の巾をW5とした場合に、a1<W5の関係を満たし、」
と記載されているのを、
「前記第1側部シール部は、前記未シール部の少なくとも一部を取り囲むとともに前記収容空間側に向けて張り出した張出部分を有し、平面視において、前記収容空間の上縁の中央となる上中点と、前記収容空間の下縁の中央となる下中点との中央となる位置に中心をもつ仮想円の当該中心から、前記未シール部まで最短距離となる仮想直線を引いたときに、当該仮想直線と前記張出部分との重なる範囲の長さをa1とし、前記第2側部シール部の巾をW5とした場合に、a1<W5の関係を満たし、前記張出部分は、前記収容空間側に向かって突出した角領域を含み、前記仮想直線は、前記角領域において前記張出部分と重なり、」
に訂正する。
(17)訂正事項17
明細書の段落【0006】に
「前記未シール部の縁部は、前記開口の上端から前記収容空間側に延び出た第1縁部と、前記開口の下端から前記収容空間側に延び出た第2縁部と、前記第1縁部の先端と前記第2縁部の先端との間を延びる第3縁部と、を含んでおり、」
と記載されているのを、
「前記未シール部の縁部は、前記開口の上端から前記収容空間側に横方向に直線状に延び出た第1縁部と、前記開口の下端から前記収容空間側に横方向に直線状に延び出た第2縁部と、前記第1縁部の先端と前記第2縁部の先端との間を延びる第3縁部と、を含んでおり、」
に訂正する。
(18)訂正事項18
明細書の段落【0006】に
「前記第3縁部は、前記第1縁部と繋がった端部が前記第2縁部と繋がった端部よりも横方向において前記収容空間から離間する側に位置するように、傾斜しており、且つ、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口に横方向において対向している」
と記載されているのを、
「前記第3縁部は、前記第1縁部と繋がった端部が前記第2縁部と繋がった端部よりも横方向において前記収容空間から離間する側に位置するように、傾斜しており、且つ、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口の横方向に存在している」
に訂正する。
(19)訂正事項19
明細書の段落【0007】を削除する。
(20)訂正事項20
明細書の段落【0010】に
「前記張出部分は、角領域と、前記角領域から上方に向かうにつれて前記第1側部シール部側へ傾斜するように前記第3縁部に沿って延びる領域であって、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口に横方向において対向する領域と、を少なくとも含んでいてもよい。」
と記載されているのを、
「前記張出部分は、角領域と、前記角領域から上方に向かうにつれて前記第1側部シール部側へ傾斜するように前記第3縁部に沿って延びる領域であって、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口の横方向に存在している領域と、を少なくとも含んでいてもよい。」
に訂正する。
(21)訂正事項21
明細書の段落【0010】に
「前記未シール部の前記第3縁部は、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口に横方向において対向していてもよい。」
と記載されているのを、
「前記未シール部の前記第3縁部は、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口の横方向に存在していてもよい。」
に訂正する。
2.一群の請求項
本件訂正は、訂正前の請求項1と、請求項1を直接又は間接に引用する請求項2~12について訂正することを求めるものであるから、訂正後の請求項[1~12]は、特許法120条の5第4項に規定された一群の請求項である。
3.訂正の適否
(1)訂正事項1について
ア.訂正の目的について
上記訂正事項1は、「前記張出部分は、前記収容空間側に向かって突出した角領域を含み、前記仮想直線は、前記角領域において前記張出部分と重なり、」との記載により、訂正前の請求項1において特定されていた「張出部分」について、その構成及び「仮想直線」との関係を限定するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮に該当するものである。
イ.実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項1は、上記ア.に示したとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ.願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件特許明細書等」という)に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項1により限定された張出部分の構成及び位置は、本件特許明細書等の段落【0036】における「下角領域55gは、上側シール部分56よりも下側シール部分57に近接した位置で、収容空間2側に向かって突出している。」との記載、及び段落【0076】における「また、本実施の形態によれば、第1仮想直線IL1は、下角領域55gにおいて張出部分55と重なる。このような形態によれば、仮想円Cの中心Oから離れるにつれて、第1仮想直線IL1が延びる方向における張出部分55の幅が徐々に大きくなるため、張出部分55を剥離しやすくすることができ、張出部分55以外のシール部50から剥離が進行することを抑制しやすくすることができる。」との記載に基づいて導き出されるものであるから、上記訂正事項1は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第5項に適合するものである。
(2)訂正事項2について
ア.訂正の目的について
上記訂正事項2は、「前記開口の上端から前記収容空間側に横方向に直線状に延び出た第1縁部」及び「前記開口の下端から前記収容空間側に横方向に直線状に延び出た第2縁部」との記載により、訂正前の請求項1において特定されていた第1縁部及び第2縁部の構成を限定するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮に該当するものである。
イ.実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項2は、上記ア.に示したとおりであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ.本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項2により限定された第1縁部及び第2縁部の構成は、本件特許明細書等の段落【0083】における「横方向d1に直線状に延び出した第1縁部63」及び「横方向d1に直線状に延び出した第2縁部64」との記載等に基づいて導き出されるものであるから、上記訂正事項2は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第5項に適合するものである。
(3)訂正事項3について
ア.訂正の目的について
上記訂正事項3は、訂正前の請求項1における「前記第3縁部は、前記第1縁部と繋がった端部が前記第2縁部と繋がった端部よりも横方向において前記収容空間から離間する側に位置するように、傾斜しており、且つ、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口に横方向において対向している」との記載について、「第3縁部」が傾斜しており、かつ、未シール部の開口に横方向において対向している状態を把握できず不明確なものであったところ、「前記未シール部の前記開口に横方向において対向している」の記載を「前記未シール部の前記開口の横方向に存在している」と訂正することで発明を明確にするためのものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ.実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項3は、上記ア.に示したとおり、訂正前の請求項1において特定されていた第3縁部と開口との位置関係を明確にするものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ.本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
本件特許明細書等の【図9】には、以下の記載がある。
「【図9】
」
上記【図9】から、傾斜している第3縁部65が開口61の横方向d1に存在していることが看取できる。
よって、上記訂正事項3は、新規事項を追加するものではなく、また、実質的に特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかであるから、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項において準用する特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
(4)訂正事項4について
ア.訂正の目的について
上記訂正事項4は、請求項2を削除するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮に該当するものである。
イ.実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項4は、上記ア.に示したとおりであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ.本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項4は、上記ア.に示したとおりであるから、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第5項に適合するものである。
(5)訂正事項5について
ア.訂正の目的について
上記訂正事項5は、上記訂正事項4のとおり請求項2を削除したことに伴い、訂正前の請求項3が「請求項1又は2」を引用するものを、「請求項1」を引用するものに限定するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮及び第3号に規定する不明瞭な記載の釈明に該当するものである。
イ.実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項5は、上記ア.に示したとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ.本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項5は、上記ア.に示したとおりであるから、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第5項に適合するものである。
(6)訂正事項6について
ア.訂正の目的について
上記訂正事項6は、上記訂正事項4のとおり請求項2を削除したことに伴い、訂正前の請求項4が「請求項1乃至3のいずれか一項」を引用するものを、「請求項1及び請求項3のいずれか一項」を引用するものに限定するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮及び第3号に規定する不明瞭な記載の釈明に該当するものである。
イ.実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項6は、上記ア.に示したとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ.本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項6は、上記ア.に示したとおりであるから、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第5項に適合するものである。
(7)訂正事項7について
ア.訂正の目的について
上記訂正事項7は、上記訂正事項4のとおり請求項2を削除したことに伴い、訂正前の請求項5が「請求項1乃至4のいずれか一項」を引用するものを、「請求項1及び請求項3乃至4のいずれか一項」を引用するものに限定するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮及び第3号に規定する不明瞭な記載の釈明に該当するものである。
イ.実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項7は、上記ア.に示したとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ.本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項7は、上記ア.に示したとおりであるから、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第5項に適合するものである。
(8)訂正事項8について
ア.訂正の目的について
上記訂正事項8は、訂正前の請求項6における「前記角領域から上方に向かうにつれて前記第1側部シール部側へ傾斜するように前記第3縁部に沿って延びる領域であって、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口に横方向において対向する領域」との記載について、「第3縁部に沿って延びる領域」が傾斜しており、かつ、未シール部の開口に横方向において対向している状態を把握できず不明確なものであったところ、「前記未シール部の前記開口に横方向において対向している領域」の記載を「前記未シール部の前記開口の横方向に存在している領域」と訂正することで発明を明確にするためのものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ.実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項8は、上記ア.に示したとおり、訂正前の請求項6において特定されていた第3縁部に沿って延びる領域と開口との位置関係を明確にするものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ.本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記(3)ウ.に示した通り、本件特許の願書に添付した図面の【図9】から、傾斜している第3縁部65が開口61の横方向d1に存在していることが看取でき、張出部分55の第3縁部65に沿って延びる領域も、同様に開口61の横方向d1に存在していることが看取できる。
よって、上記訂正事項8は、新規事項を追加するものではなく、また、実質的に特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかであるから、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項において準用する特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
(9)訂正事項9について
ア.訂正の目的について
上記訂正事項9は、上記訂正事項4のとおり請求項2を削除したことに伴い、訂正前の請求項6が「請求項1乃至5のいずれか一項」を引用するものを、「請求項1及び請求項3乃至5のいずれか一項」を引用するものに限定するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮及び第3号に規定する不明瞭な記載の釈明に該当するものである。
イ.実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項9は、上記ア.に示したとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ.本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項9は、上記ア.に示したとおりであるから、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第5項に適合するものである。
(10)訂正事項10について
ア.訂正の目的について
上記訂正事項10は、上記訂正事項4のとおり請求項2を削除したことに伴い、訂正前の請求項7が「請求項1乃至6のいずれか一項」を引用するものを、「請求項1及び請求項3乃至6のいずれか一項」を引用するものに限定するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮及び第3号に規定する不明瞭な記載の釈明に該当するものである。
イ.実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項10は、上記ア.に示したとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ.本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項10は、上記ア.に示したとおりであるから、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第5項に適合するものである。
(11)訂正事項11について
ア.訂正の目的について
上記訂正事項11は、上記訂正事項4のとおり請求項2を削除したことに伴い、訂正前の請求項8が「請求項1乃至6のいずれか一項」を引用するものを、「請求項1及び請求項3乃至6のいずれか一項」を引用するものに限定するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮及び第3号に規定する不明瞭な記載の釈明に該当するものである。
イ.実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項11は、上記ア.に示したとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ.本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項11は、上記ア.に示したとおりであるから、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第5項に適合するものである。
(12)訂正事項12について
ア.訂正の目的について
上記訂正事項12は、訂正前の請求項9における「前記未シール部の前記第3縁部は、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口に横方向において対向している」との記載について、「第3縁部」が傾斜しており、かつ、未シール部の開口に横方向において対向している状態を把握できず不明確なものであったところ、「前記未シール部の前記開口に横方向において対向している」の記載を「前記未シール部の前記開口の横方向に存在している」と訂正することで発明を明確にするためのものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ.実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項12は、上記ア.に示したとおり、訂正前の請求項9において特定されていた第3縁部と開口との位置関係を明確にするものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ.本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記(3)ウ.に示した通り、本件特許の願書に添付した図面の【図9】から、傾斜している第3縁部65が開口61の横方向d1に存在していることが看取できる。
よって、上記訂正事項12は、新規事項を追加するものではなく、また、実質的に特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかであるから、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項において準用する特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
(13)訂正事項13について
ア.訂正の目的について
上記訂正事項13は、上記訂正事項4のとおり請求項2を削除したことに伴い、訂正前の請求項9が「請求項1乃至8のいずれか一項」を引用するものを、「請求項1及び請求項3乃至8のいずれか一項」を引用するものに限定するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮及び第3号に規定する不明瞭な記載の釈明に該当するものである。
イ.実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項13は、上記ア.に示したとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ.本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項13は、上記ア.に示したとおりであるから、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第5項に適合するものである。
(14)訂正事項14について
ア.訂正の目的について
上記訂正事項14は、上記訂正事項4のとおり請求項2を削除したことに伴い、訂正前の請求項11が「請求項1乃至10のいずれか一項」を引用するものを、「請求項1及び請求項3乃至8のいずれか一項」を引用するものに限定するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮及び第3号に規定する不明瞭な記載の釈明に該当するものである。
イ.実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項14は、上記ア.に示したとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ.本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項14は、上記ア.に示したとおりであるから、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第5項に適合するものである。
(15)訂正事項15について
ア.訂正の目的について
上記訂正事項15は、上記訂正事項4のとおり請求項2を削除したことに伴い、訂正前の請求項12が「請求項1乃至11のいずれか一項」を引用するものを、「請求項1及び請求項3乃至11のいずれか一項」を引用するものに限定するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮及び第3号に規定する不明瞭な記載の釈明に該当するものである。
イ.実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項15は、上記ア.に示したとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ.本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項15は、上記ア.に示したとおりであるから、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第5項に適合するものである。
(16)訂正事項16~21
ア.訂正の目的について
上記訂正事項16~21は、上記訂正事項1~4、8及び12に伴い、訂正前の明細書の記載を、訂正後の特許請求の範囲の記載に整合させるためのものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ.実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項16~21は、上記ア.に示したとおり、訂正前の明細書の記載を、訂正後の特許請求の範囲の記載に整合させるためのものであり、特許請求の範囲のカテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ.本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項16~21は、上記ア.に示したとおりであるから、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する第126条第5項に適合するものである。
エ.一群の請求項の全てについて行われた訂正であること
明細書の訂正に係る上記訂正事項16~21による訂正は、既に示したとおり、上記訂正事項1~4、8及び12による特許請求の範囲の訂正に伴い、関連する明細書の記載を整合させるものであるから、当該明細書の訂正に係る請求項の全てについて行われたものである。
よって、上記訂正事項16~21による訂正は、特許法第120条の5第9項の規定によって準用する同法第126条第4項の規定に適合するものである。
(17)むすび
以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に規定する特許請求の範囲の減縮及び同条同項ただし書き第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、かつ、同条第4項、及び同条第9項において準用する同法第126条第4項から第6項までの規定に適合するので、訂正後の請求項[1~12]について、訂正することを認める。
第3.本件発明
上記第2.のとおり本件訂正は認められたから、本件特許の請求項1~12に係る発明(以下「本件発明1~12」という。)は、訂正特許請求の範囲の請求項1~12に記載された事項により特定される、次のとおりのものである。
「【請求項1】
重ねられた積層フィルムをヒートシールすることにより製袋され、内容物を収容する収容空間を有するパウチであって、
互いに対向して位置する第1側部シール部及び第2側部シール部と、
前記第1側部シール部によって前記収容空間から隔離され、重ねられた積層フィルムがヒートシールされない未シール部と、
を有し、
前記未シール部は、重ねられた積層フィルムの側縁に達して開口しており、
前記第1側部シール部は、前記未シール部の少なくとも一部を取り囲むとともに前記収容空間側に向けて張り出した張出部分を有し、
平面視において、前記収容空間の上縁の中央となる上中点と、前記収容空間の下縁の中央となる下中点との中央となる位置に中心をもつ仮想円の当該中心から、前記未シール部まで最短距離となる仮想直線を引いたときに、当該仮想直線と前記張出部分との重なる範囲の長さをa1とし、前記第2側部シール部の巾をW5とした場合に、a1<W5の関係を満たし、
前記張出部分は、前記収容空間側に向かって突出した角領域を含み、
前記仮想直線は、前記角領域において前記張出部分と重なり、
前記未シール部の縁部は、前記開口の上端から前記収容空間側に横方向に直線状に延び出た第1縁部と、前記開口の下端から前記収容空間側に横方向に直線状に延び出た第2縁部と、前記第1縁部の先端と前記第2縁部の先端との間を延びる第3縁部と、を含んでおり、
前記第3縁部は、前記第1縁部と繋がった端部が前記第2縁部と繋がった端部よりも横方向において前記収容空間から離間する側に位置するように、傾斜しており、且つ、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口の横方向に存在している、パウチ。
【請求項2】(削除)
【請求項3】
前記未シール部は、当該パウチの上側寄りに位置する、請求項1に記載のパウチ。
【請求項4】
前記第1側部シール部は、前記未シール部を挟んで両側に位置する上側シール部分及び下側シール部分と、を有し、前記張出部分は、前記未シール部の少なくとも一部を取り囲むようにして前記上側シール部分と前記下側シール部分とに接続され、且つ、前記上側シール部分及び前記下側シール部分よりも前記収容空間側に向けて張り出している、請求項1及び請求項3のいずれか一項に記載のパウチ。
【請求項5】
前記第1側部シール部は、前記未シール部を挟んで両側に位置する上側シール部分及び
下側シール部分を有し、
前記張出部分の最も前記収容空間側に位置する部分と、前記下側シール部分の最も前記収容空間側に位置する部分と、の間の横方向の距離が、3mm以上15mm以下である、請求項1及び請求項3乃至4のいずれか一項に記載のパウチ。
【請求項6】
前記張出部分は、角領域と、前記角領域から上方に向かうにつれて前記第1側部シール部側へ傾斜するように前記第3縁部に沿って延びる領域であって、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口の横方向に存在している領域と、を少なくとも含む、請求項1及び請求項3乃至5のいずれか一項に記載のパウチ。
【請求項7】
前記第1側部シール部は、前記未シール部を挟んで両側に位置する上側シール部分及び下側シール部分と、を有し、
前記張出部分は、前記上側シール部分から前記第1縁部に沿って横方向に延び出した上張出領域と、前記下側シール部分から前記第2縁部に沿って横方向に延び出した下張出領域と、前記上張出領域と前記下張出領域との間に介在し、前記第3縁部に沿って延びる中張出領域と、を含み、
前記中張出領域が、前記第1側部シール部側から収容空間側に向かうにつれて下方に傾斜するように延びている、請求項1及び請求項3乃至6のいずれか一項に記載のパウチ。
【請求項8】
前記第1側部シール部は、前記未シール部を挟んで両側に位置する上側シール部分及び下側シール部分と、を有し、
前記張出部分は、前記上側シール部分から前記第3縁部に沿って横方向に対して下方に傾斜して延び出した上張出領域と、前記下側シール部分から前記第2縁部に沿って横方向に延び出した下張出領域と、を含む、請求項1及び請求項3乃至6のいずれか一項に記載のパウチ。
【請求項9】
前記未シール部の前記第3縁部は、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口の横方向に存在している、請求項1及び請求項3乃至8のいずれか一項に記載のパウチ。
【請求項10】
前記未シール部の前記開口の、上下方向における延在範囲が、前記未シール部の前記第3縁部の、上下方向における延在範囲と同じである、請求項9に記載のパウチ。
【請求項11】
前記未シール部の前記開口の幅が4mm以上である、請求項1及び請求項3乃至10のいずれか一項に記載のパウチ。
【請求項12】
前記収容空間に内容物が収容されており、上部シール部が形成されている、請求項1及び請求項3乃至11のいずれか一項に記載のパウチ。」
第4.取消理由の概要
本件訂正前の請求項1~12に係る特許に対して、令和元年12月19日付けで特許権者に通知した取消理由の要旨は、以下のとおりである。
理由1.(新規事項)平成30年11月20日付け手続補正書でした補正は、下記の点で願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものでないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。
理由2.(明確性)本件特許は、特許請求の範囲の記載が下記の点で不備のため、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
理由3.(進歩性)本件特許の請求項1~12に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記 (引用文献等については引用文献等一覧参照)
●理由1(新規事項)について
(1)上記補正後の請求項1は、「張出部分」が「収容空間側に向かって突出した角領域を含」まないものまで包含しており、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「当初明細書等」という。)に記載した事項の範囲内においてしたものでない。
また、明細書の段落【0006】の記載事項についても、当初明細書等のすべての記載を総合して導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものである。
(2)上記補正後の請求項1の、「第3縁部」が「前記第1縁部と繋がった端部が前記第2縁部と繋がった端部よりも横方向において前記収容空間から離間する側に位置するように、傾斜しており、且つ、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口に横方向において対向している」ことを特定する事項は、「第3縁部」が傾斜しており、かつ、未シール部の開口に横方向において対向しているものは当初明細書等に記載されていないから、当初明細書等のすべての記載を総合して導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものである。
また、明細書の段落【0006】に関する同様の記載事項についても、理由により、当初明細書等のすべての記載を総合して導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものである。
さらに、請求項6の、「前記角領域から上方に向かうにつれて前記第1側部シール部側へ傾斜するように前記第3縁部に沿って延びる領域であって、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口に横方向において対向する領域」を特定する事項、請求項9の、「前記未シール部の前記第3縁部は、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口に横方向において対向している」ことを特定する事項も、当初明細書等のすべての記載を総合して導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものである。
また、明細書の段落【0010】に関する同様の記載事項についても、当初明細書等のすべての記載を総合して導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものである。
(3)上記補正後の請求項1の、「前記第3縁部は、前記第1縁部と繋がった端部が前記第2縁部と繋がった端部よりも横方向において前記収容空間から離間する側に位置するように、傾斜しており、且つ、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口に横方向において対向している」と特定する事項は、、「第1縁部」の傾斜や「第2縁部」の傾斜に関しては何ら限定しておらず、例えば、第1縁部が収容空間側に向かうにつれて下方に位置するように傾斜する形態も含んでいるから、当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものでない。
また、明細書の段落【0006】に関する同様の記載事項についても、当初明細書等のすべての記載を総合して導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものである。
●理由2(明確性)について
請求項1の「前記第3縁部は、前記第1縁部と繋がった端部が前記第2縁部と繋がった端部よりも横方向において前記収容空間から離間する側に位置するように、傾斜しており、且つ、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口に横方向において対向している」との記載は、「第3縁部」が傾斜しており、かつ、未シール部の開口に横方向において対向している状態を明確に把握できないから、発明が不明確となっている。
また、請求項6の「前記角領域から上方に向かうにつれて前記第1側部シール部側へ傾斜するように前記第3縁部に沿って延びる領域であって、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口に横方向において対向する領域」との特定、本件特許の請求項9の「前記未シール部の前記第3縁部は、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口に横方向において対向している」との特定についても、「対向」している状態を明確に把握できないから、発明が不明確になっている。
よって、請求項1、6、9に係る発明は不明確であって、請求項1を引用する請求項2-12に係る発明、請求項6を引用する請求項7-12に係る発明、及び請求項9を引用する請求項10-12に係る発明も同様の理由により、不明確である。
●理由3(進歩性)について
請求項1~12に係る発明は、引用文献1に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
<引用文献等一覧>
1.特開2006-321493号公報(甲第1号証)
第5.取消理由についての当審の判断
1.理由1(新規事項)について
(1)訂正事項1及び16により、請求項1及び明細書の段落【0006】に、「前記張出部分は、前記収容空間側に向かって突出した角領域を含み、前記仮想直線は、前記角領域において前記張出部分と重なり、」との記載が追加されることで、請求項1及び明細書の段落【0006】は、「張出部分」が「収容空間側に向かって突出した角領域を含」まないものは包含しないものとなった。
そして、上記第2.3.(1)ウ.のとおり、訂正事項1により限定された張出部分の構成及び位置は、本件特許明細書等の段落【0036】及び【0076】の記載に基づいて導き出されるものであり、本件特許明細書等の段落【0036】及び【0076】の記載内容は、当初明細書等の段落【0040】及び【0080】の記載内容と同じである。
(2)訂正事項3、8、12、18及び20により、請求項1、6、9及び明細書の段落【0006】、【0010】において、「第3縁部」が傾斜しており、かつ、未シール部の開口の横方向に存在しているものであることが明らかとなり、「第3縁部」が傾斜しており、かつ、未シール部の開口に横方向において対向しているものは包含しないものとなった。
そして、上記第2.3.(3)ウ.、第2.3.(8)ウ.及び第2.3.(12)ウ.のとおり、訂正事項3、8、12により特定された「第3縁部」が未シール部の開口の横方向に存在している構成は、本件特許明細書等の【図9】から看取できるものであり、本件特許明細書等の【図9】の記載内容は、当初明細書等の【図9】の記載内容と同じである。
(3)訂正事項2及び17により、請求項1及び明細書の段落【0006】において、「第1縁部」及び「第2縁部」が、それぞれ開口の下端から収容空間側に横方向に直線状に延び出たものであることが明らかとなり、例えば、第1縁部が収容空間側に向かうにつれて下方に位置するように傾斜するものは包含しないものとなった。
そして、上記第2.3.(2)ウ.のとおり、訂正事項2により特定された「第1縁部」及び「第2縁部」が、それぞれ開口の下端から収容空間側に横方向に直線状に延び出たものである構成は、本件特許明細書等の段落【0083】の記載に基づいて導き出されるものであり、本件特許明細書等の段落【0083】の記載内容は、当初明細書等の段落【0087】の記載内容と同じである。
(4)以上のとおりであるから、本件特許は、当初明細書等に記載した事項の範囲内のものであり、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものではない。
2.理由2(明確性)について
訂正事項3、8及び12により、請求項1、6、9において、「第3縁部」が傾斜しており、かつ、未シール部の開口の横方向に存在しているものであることが明らかとなった。
よって、請求項1、6、9に係る発明、請求項1を引用する請求項2-12に係る発明、請求項6を引用する請求項7-12に係る発明、及び請求項9を引用する請求項10-12に係る発明は明確であって、本件特許は、特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものでない。
3.理由3(進歩性)について
(1)引用文献1(甲第1号証)に記載された発明について
引用文献1には、次の事項が記載されている。
ア.「【0012】
本発明にかかる電子レンジ用包装袋1は、図1(a)に示すように、胴部を構成する四角形からなる前面2と後面3の底部に、底面4を逆V字状に折り畳んで挿入し、天部シール部7を残して、当該前面2と当該後面3と当該底面4の周縁部をそれぞれヒートシールして、胴部シール部5、および、底部シール部6を形成し、内容物を充填後、更に、天部シール部7をヒートシールして密封して包装体とするものであって、かつ、充填した内容物により前記の底部が前後に拡張して自立できる形態の自立性包装袋である。
上記において、当該天部シール部7または胴部シール部6と連結してコの字状シール部9を設け、当該コの字状シール部9に囲まれた未シール部19を当該胴部シール部5に一部未シール部16を設けて外部と連通させてなる構成である。
本発明にかかる電子レンジ用包装袋1は、周縁シール部、すなわち、天部シール部7、胴部シール部5、および、底部シール部6は、袋の密封のために設けられたものであり、コの字状シール部9は、電子レンジによる加熱に際して蒸気を逃がす為に設けられたものである。
更に、当該胴部シール部5の一部を未シール部16とすることによって、電子レンジによる加熱に際して、内容物から発生する水蒸気で袋内の内圧が上昇し、コの字状シール部9が剥離後退して未シール部19に到達すると、当該胴部シール部5の未シール部16から速やかに安定して蒸気が抜け、容易で安全に自動開封することができる。
また、従来と比較して、切込みや切欠を形成する工程が必要なく、胴部シール部5や天部シール部7とコの字状シール部9とを一体でヒートシール加工可能であり、同時に易蒸通手段となる未シール部16、19を形成することができるので、生産性が大幅に向上するものであり、かつ、切込みや切欠の際に発生する抜きカスが、包装袋に付着または混入するおそれがないため、衛生性にも優れるものである。」
イ.「【0016】
次に、コの字状シール部9を形成する位置は、図2(a)に示すように、包装袋の中心部を中心とした円を描いたとき、包装袋1の中心からコの字状シール部9の最下端に接する円の半径r3が胴部シール部5の内縁に接する円の半径r1や天部シール部7の内縁に接する円の半径r0よりも短くなるような位置に設ける。
前記の半径r3が半径r1や半径r0よりも長いと、加熱により発生する蒸気の熱と内圧の上昇によるシール部の剥離後退が、包装袋の胴部シール部5や天部シール部7で剥離することとなり、包装袋の破袋により、内容物が漏れる場合があり、好ましくない。
また、コの字状シール部9を形成する位置は、図2(b)に示すように、包装袋の中心部を中心とした円を描いたとき、包装袋1の中心からコの字状シール部9の最下端に接する円の半径r3が胴部シール部5の内縁に接する円の半径r1や底部シール部7の内縁に接する円の半径r2よりも短くなるような位置に設ける。
前記の半径r3が半径r1や半径r2よりも長いと、加熱により発生する蒸気の熱と内圧の上昇によるシール部の剥離後退が、包装袋の胴部シール部5や天部シール部7で剥離することとなり、包装袋の破袋により、内容物が漏れる場合があり、好ましくない。
【0017】
次に、コの字状シール部9の形状は、図3に示すように、シール部の最下端を突き出した形状とする突端20を形成する。突端20を形成すれば、コの字状に限定されず、台形状や三角形状であってもよい。
このことによって、加熱による内圧が、突端に集中してかかりやすくなるため、突端20を起点にして確実かつスムーズにシール部の剥離後退が進むため安全で好ましいものである。
これに対して、コの字状シール部9の形状が、角がなく円形状や半円状であると、加熱により発生する内圧が分散されてしまい、シール部の剥離後退に圧力がより多く必要となるため、スムーズに剥離せず、コの字状シール部9以外の部分にもより大きな圧力がかかってしまうため好ましくない。
【0018】
また、内容物が液体の場合、コの字状シール部9を形成する位置において、シール部の最下端の突端20を内容物の液面より高い位置とすることが、加熱による自動開封の際、内容物が漏れないようにするために必要である。
また、胴部シール部の一部を未シール部16とする位置において、当該未シール部の下端の位置を内容物の液面より高い位置とすることが、上記と同様の理由で内容物がふきこぼれないようにするために必要である。
コの字状シール部9のシール幅Fとしては、2mm~5mm程度が、加熱による内圧でスムーズにシール剥離できるため好ましいものである。
コの字状シール部9のシール幅Fが2mm未満であると、シール部のシール強度が不安定であるので好ましくなく、5mmを超えると、加熱により上昇する内圧でシール部の剥離がしにくくなるので好ましくない。
これに対して、図1(a)に示すような本発明の電子レンジ用包装袋1において、周縁シール部、すなわち、胴部シール部5、底部シール部6および天部シール部7のシール幅Gとしては、6mm~20mm程度が、輸送や保管をするときに加わる圧力や衝撃によって破袋することがないため好ましいものである。
また、前記の胴シール部5等に内外を連通する未シール部の幅Aが、コの字シール部の縦の寸法Bに対して、1/5~3/5程度の未シール部を形成することが、内容物がふきこぼれずに、加熱により発生する袋内の蒸気をスムーズに袋外に排出することができる点で好ましいものであり、具体的には、胴シール部5等に内外を連通する未シール部の幅Aが、1cm~3cm程度であることが好ましい。
前記の胴シール部5等に内外を連通する幅Aが1cm未満であると、スムーズに袋内の蒸気を袋外に排出できず、内圧が上昇して包装袋が膨らみ、破袋する恐れがあるので好ましくなく、3cmを超えて、蒸通口より内容物の液面が低くなると、自動開封後に内容物が蒸通口よりこぼれやすくなる恐れがあるため、好ましくない。」
ウ.「【0026】
本発明にかかる電子レンジ用包装袋1は、図1に示すように、以上に説明した電子レンジ包装袋用積層体10を使用して、胴部が前面2と後面3の2枚の壁面フィルムの両側端縁部を胴部シール部5でヒートシールして形成され、かつ、壁面フィルムの少なくとも片側に胴部シール部5と連結してコの字状シール部9を一体で形成すると共に、コの字状シール部に囲まれた未シール部19を胴部シール部等の一部に未シール部16を設けて外部と連通させて易蒸通手段を形成し、更に、底面4がフィルムを内側に折り返してなるガセット形式で形成され、底部シール部6が舟底形のシールパターンでヒートシールされ、本発明にかかる形態の自立性電子レンジ用包装袋1を製造することができる。
なお、袋の胴部シール部5の縁にノッチ22を形成しておくことが好ましい。
この場合、ノッチ22を介して横方向に引き裂き容易な引き裂き方向性のある延伸フィルムを使用することが好ましい。
次に、内容物を充填後に上端をシールし、天部シール部7をシールして密封し、包装体を製造することができる。
上記において、ヒートシールの方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の公知の方法で行うことができる。
なお、本発明の電子レンジ用包装袋1に形成する保持手段として、図示しないが、胴部シール部5や天部シール部7のシール部を広幅に形成して持ちやすくしてもよい。」
エ.「【実施例1】
【0029】
以下に実施例および比較例をあげて本発明を更に説明する。
厚さ12μmのアルミナ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム、15μmの延伸ナイロンフィルム、60μmの無延伸ポリプロピレンフィルムを2液硬化型ウレタン系接着剤でドライラミネートした包装材料で、図4に示すような本発明にかかるコの字形シール部9を有する電子レンジ用包装袋1(外寸法、高さC:155mm、巾D:147mm)を作製した。
その結果、易蒸通手段として、切込み等の打抜工程が不要となるため、生産性良く加工可能であり、作業負荷が軽減すると共に、包装袋に抜きカスが付着ないし混入することがなくなるため、衛生性にも優れるものであった。
また、胴シール部5等に内外を連通する未シール部の幅Aが、15mmであり、コの字シール部の縦の寸法Bが、35mmであり、コの字シール部の横の寸法Eが、15mmであり、コの字シール部のシール幅Fが、3mmであり、胴シール部5および底シール部6のシール幅Gは、10mmとした。
上記で得られた包装袋に、内容物として、味噌汁200gを入れ、天部シール部7をシールして密封し、しかる後、熱水式レトルト殺菌釜を用いて、圧力2.1kg/cm2、温度120℃で30分の条件でレトルト殺菌処理したレトルト殺菌処理済みの包装体を作製した。
上記で得られた包装体を用いて、定格高周波出力(500W)電子レンジで2分間加熱した結果、電子レンジ用包装袋を自立させた状態でトレーの上で回転させても転倒することなく、安定して加熱調理することができ、約1分25秒後に、胴シール部5等に内外を連通する未シール部Aから蒸気が速やかに抜け、内容物のふきこぼれもなく、内容物の風味が落ちることなく、電子レンジから電子レンジ用包装体を安全に取り出すことができた。
【実施例2】
【0030】
実施例1において、胴シール部5に内外を連通する未シール部の幅Aを10mmに変更する以外、実施例1と同様の材料を用いて、同様の製造方法で、実施例2に係る包装袋を作製した。
上記で得られた包装袋に、内容物として水200ccを入れ、天部シール部7をシールして密封後、120℃で30分レトルト処理したものを、袋を自立させた状態で、500W電子レンジで加熱した。
その結果、易蒸通手段として、切込み等の打抜工程が不要となるため、生産性良く加工可能であり、作業負荷が軽減すると共に、包装袋に抜きカスが付着ないし混入することがなくなるため、衛生性にも優れるものであった。
また、胴シール部5等に内外を連通する未シール部の幅Aが、10mmである以外は、実施例1と同様に、コの字シール部の縦の寸法Bが、35mmであり、コの字シール部の横の寸法Eが、15mmであり、コの字シール部のシール幅Fが、3mmであり、胴シール部5および底シール部6のシール幅Gは、10mmとした。
上記で得られた包装袋に、内容物として、味噌汁200gを入れ、天部シール部7をシールして密封し、しかる後、熱水式レトルト殺菌釜を用いて、圧力2.1kg/cm2、温度120℃で30分の条件でレトルト殺菌処理したレトルト殺菌処理済みの包装体を作製した。
上記で得られた包装体を用いて、定格高周波出力(500W)電子レンジで2分間加熱した結果、電子レンジ用包装袋を自立させた状態でトレーの上で回転させても転倒することなく、安定して加熱調理することができ、約1分25秒後に、胴シール部5等に内外を連通する未シール部16から蒸気が速やかに抜け、内容物のふきこぼれもなく、内容物の風味が落ちることなく、電子レンジから電子レンジ用包装体を安全に取り出すことができた。」
オ.「【図1】
」
カ.「【図4】
」
キ.引用文献1の図1及び図4から、包装袋1の左側端縁部に形成された胴部シール部5及びコの字状シール部9と包装袋1の右側端縁部に形成された胴部シール部5とが互いに対向して位置しており、左側端縁部に形成された胴部シール部5とコの字状シール部9によって未シール部16、19が内容物を充填する空間から隔離されていることが看取できる。
ク.引用文献1の図1(a)及び図4から、左側端縁部に形成された胴部シール部5及びコの字状シール部9が、未シール部16、19を挟んで両側に位置する上側シール部分及び下側シール部分を有していること、コの字状シール部9が上側シール部分と下側シール部分とに接続されており、上側シール部分及び下側シール部分よりも内容物を充填する空間に向けて張り出していること、が看取できる。
ケ.引用文献1の図1(a)及び図4から、コの字状シール部9は、上側シール部分から横方向に延び出したコの字状シール部9の上部と、下側シール部分から横方向に延び出したコの字状シール部9の下部と、コの字状シール部9の上部と下部との間に介在するコの字状シール部9の中間部分と、を含んでいることが看取できる。また、コの字状シール部9の中間部分が、未シール部16、19の開口の横方向に存在していることが看取できる。
コ.引用文献1の図1(a)及び図4から、未シール部16、19の縁部は、開口の上端からコの字状シール部9の上部の下縁に沿って横方向に直線状に延びている上側の縁部と、開口の下端から段差を経てコの字状シール部9の下部の上縁に沿って横方向から突端20の方向へ斜め下方向に曲線状に延びている下側の縁部と、コの字状シール部9の中間部分の左側縁に沿って延びている右側の縁部と、を含んでいることが看取できる。また、コの字状シール部9の中間部分の左側縁に沿って延びている右側の縁部が、未シール部16、19の開口の横方向に存在していることが看取できる。
サ.引用文献1の図4から、コの字シール部の横の寸法Eは、コの字状シール部9の最も内容物を充填する空間側に位置する部分と下側シール部分の最も内容物を充填する空間側に位置する部分との間の横方向の距離であることが看取できる。
以上の記載事項から、引用文献1には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。
「電子レンジ包装袋用積層体を使用して、胴部が前面と後面の2枚の壁面フィルムの両側端縁部を胴部シール部でヒートシールして形成され、かつ、壁面フィルムの片側に胴部シール部と連結してコの字状シール部を一体で形成すると共に、コの字状シール部に囲まれた未シール部19を胴部シール部等の一部に未シール部16を設けて外部と連通させて易蒸通手段を形成し、更に、底面がフィルムを内側に折り返してなるガセット形式で形成され、底部シール部が舟底形のシールパターンでヒートシールされた自立性電子レンジ用包装袋に、内容物を充填後に上端をシールし、天部シール部をシールして密封した包装体であって、
包装袋の左側端縁部に形成された胴部シール部及びコの字状シール部と包装袋の右側端縁部に形成された胴部シール部とが互いに対向して位置しており、左側端縁部に形成された胴部シール部及びコの字状シール部によって未シール部16、19が内容物を充填する空間から隔離されており、
コの字状シール部は内容物を充填する空間に向けて張り出しており、
コの字状シール部が、包装袋の中心部を中心とした円を描いたとき、包装袋の中心からコの字状シール部の最下端に接する円の半径が胴部シール部の内縁に接する円の半径や天部シール部の内縁に接する円の半径よりも短くなるような位置に設けられ、
コの字状シール部は、シール部の最下端を突き出した形状とする突端20を含み、
未シール部16、19の縁部は、開口の上端からコの字状シール部の上部の下縁に沿って横方向に直線状に延びている上側の縁部と、開口の下端から段差を経てコの字状シール部の下部の上縁に沿って横方向から突端20の方向へ斜め下方向に曲線状に延びている下側の縁部と、コの字状シール部の中間部分の左側縁に沿って延びている右側の縁部と、を含んでおり、コの字状シール部の中間部分の左側縁に沿って延びている右側の縁部は、未シール部16、19の開口の横方向に存在している、
包装体。」
(2)本件発明1
ア.本件発明1と引用発明とを対比する。
(ア)引用発明の「包装体」は、積層体が使用されているフィルムをヒートシールして形成したものであるから、本件発明1の「パウチ」に相当する。(イ)引用発明の「未シール部16」及び「未シール部19」は、本件発明1の「未シール部」に相当する。
(ウ)引用発明の「電子レンジ包装袋用積層体を使用して、胴部が前面と後面の2枚の壁面フィルムの両側端縁部を胴部シール部でヒートシールして形成され、」「底部シール部が舟底形のシールパターンでヒートシールされ」「天部シール部をシールして密封した」という態様は、本件発明1の「重ねられた積層フィルムをヒートシールすることにより製袋され」という態様に相当する。
(エ)引用発明の「内容物を充填後に上端をシールし」という態様は、本件発明1の「内容物を収容する収容空間を有する」という態様に相当する。
(オ)引用発明の「包装袋の左側端縁部に形成された胴部シール部及びコの字状シール部」及び「包装袋の右側端縁部に形成された胴部シール部」は、それぞれ、本件発明1の「第1側部シール部」及び「第2側部シール部」に相当する。
(カ)引用発明の「電子レンジ包装袋用積層体を使用して、胴部が前面と後面の2枚の壁面フィルムの両側端縁部を胴部シール部でヒートシールして」「壁面フィルムの片側に胴部シール部と連結してコの字状シール部を一体で形成すると共に、コの字状シール部に囲まれた未シール部19を胴部シール部等の一部に未シール部16を設けて」「左側端縁部に形成された胴部シール部及びコの字状シール部によって未シール部16、19が内容物を充填する空間から隔離され」た構成は、本件発明1の「第1側部シール部によって前記収容空間から隔離され、重ねられた積層フィルムがヒートシールされない未シール部」に相当する。
(キ)引用発明の「コの字状シール部に囲まれた未シール部19を胴部シール部等の一部に未シール部16を設けて外部と連通させ」という態様は、本件発明1の「未シール部は、重ねられた積層フィルムの側縁に達して開口しており」という態様に相当する。
(ク)引用発明の「コの字状シール部」は、内容物を充填する空間に向けて張り出しており、また、未シール部19を囲んでいるものであるから、本件発明1の「未シール部の少なくとも一部を取り囲むとともに前記収容空間側に向けて張り出した張出部分」に相当する。
(ケ)引用発明の「シール部の最下端を突き出した形状とする突端20」は、本件発明1の「前記収容空間側に向かって突出した角領域」に相当する。
(コ)引用発明の「開口の上端からコの字状シール部の上部の下縁に沿って横方向に直線状に延びている上側の縁部」は、本件発明1の「前記開口の上端から前記収容空間側に横方向に直線状に延び出た第1縁部」に相当し、引用発明の「開口の下端から段差を経てコの字状シール部の下部の上縁に沿って横方向から突端20の方向へ斜め下方向に曲線状に延びている下側の縁部」は、下側の縁部が開口の下端から収容空間側に横方向に延び出ていることの限りにおいて、本件発明1の「前記開口の下端から前記収容空間側に横方向に直線状に延び出た第2縁部」に一致し、引用発明1の「コの字状シール部の中間部分の左側縁に沿って延びている右側の縁部」は、上側の縁部の先端と下側の縁部の先端との間を延びる限りにおいて、本件発明1の「前記第1縁部の先端と前記第2縁部の先端との間を延びる第3縁部」に一致する。
(サ)引用発明の「コの字状シール部の中間部分の左側縁に沿って延びている縁部は、未シール部16、19の開口の横方向に存在している」は、本件発明1の「前記第3縁部は、・・・前記未シール部の前記開口の横方向に存在している」に相当する。
イ.以上のことから、本件発明1と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。
[一致点]
「重ねられた積層フィルムをヒートシールすることにより製袋され、内容物を収容する収容空間を有するパウチであって、
互いに対向して位置する第1側部シール部及び第2側部シール部と、
前記第1側部シール部によって前記収容空間から隔離され、重ねられた積層フィルムがヒートシールされない未シール部と、を有し、
前記未シール部は、重ねられた積層フィルムの側縁に達して開口しており、
前記第1側部シール部は、前記未シール部の少なくとも一部を取り囲むとともに前記収容空間側に向けて張り出した張出部分を有し、
前記張り出し部分は、前記収容空間側に向かって突出した角領域を含み、
前記未シール部の縁部は、前記開口の上端から前記収容空間側に横方向に直線状に延び出た第1縁部と、前記開口の下端から前記収容空間側に横方向に延び出た下側の縁部と、前記第1縁部の先端と前記下側の縁部の先端との間を延びる第3縁部と、を含んでおり、
前記第3縁部は、重ねられた積層フィルムの側縁に位置する前記未シール部の前記開口の横方向に存在している、パウチ。」
[相違点1]
本件発明1は、平面視において、収容空間の上縁の中央となる上中点と、収容空間の下縁の中央となる下中点との中央となる位置に中心をもつ仮想円の当該中心から、未シール部まで最短距離となる仮想直線を引いたときに、当該仮想直線と張出部分との重なる範囲の長さをa1とし、第2側部シール部の巾をW5とした場合に、a1<W5の関係を満たしているのに対して、引用発明は、包装袋の中心部を中心とした円を描いたとき、包装袋の中心からコの字状シール部の最下端に接する円の半径が胴部シール部の内縁に接する円の半径や天部シール部の内縁に接する円の半径よりも短くなるような位置に設けられているが、未シール部まで最短距離となる仮想直線を引いたときに、当該仮想直線と張出部分との重なる範囲の長さと、第2側部シール部の巾との関係は不明である点。
[相違点2]
本件発明1は、収容空間の仮想円の中心から未シール部まで最短距離となる仮想直線が角領域において張出部分と重なるのに対して、引用発明は、当該仮想直線が角領域において張出部分と重なることを特定していない点。
[相違点3]
下側の縁部について、本件発明1は開口の下端から直線状に延び出た第2縁部であるのに対して、引用発明は、開口の下端から段差を経てから突端20の方向へ斜め下方向に曲線状に延びている下側の縁部である点。
[相違点4]
本件発明1は、第3縁部が、第3縁部の第1縁部と繋がった端部が第3縁部の第2縁部と繋がった端部よりも横方向において収容空間から離間する側に位置するように、傾斜しているのに対して、引用発明は、コの字状シール部の中間部分の左側縁に沿って延びている縁部が傾斜しているのか不明である点。
ウ.相違点についての判断
事案に鑑み、まず[相違点3]について検討する。
引用文献1の段落【0018】には、上記(1)イ.に摘記したように、「・・・前記の胴シール部5等に内外を連通する未シール部の幅Aが、コの字シール部の縦の寸法Bに対して、1/5~3/5程度の未シール部を形成することが、内容物がふきこぼれずに、加熱により発生する袋内の蒸気をスムーズに袋外に排出することができる点で好ましいものであり、具体的には、胴シール部5等に内外を連通する未シール部の幅Aが、1cm~3cm程度であることが好ましい。」と記載されているから、引用発明は、未シール部の幅Aに上限を設定すること、すなわち、開口の下端の段差の高さに下限を設定することで、内容物のふきこぼれを防止しようとするものであるといえる。
したがって、引用発明において、コの字状シール部の下部の上縁に沿って延びている縁部を、開口の下端の段差をなくして開口の下端から横方向に延びているようにすることは、内容物のふきこぼれを招くことが考えられるから、開口の下端の段差をなくす構成とすることには、阻害要因があるといえる。
また、引用文献1の段落【0017】には、「次に、コの字状シール部9の形状は、図3に示すように、シール部の最下端を突き出した形状とする突端20を形成する。突端20を形成すれば、コの字状に限定されず、台形状や三角形状であってもよい。このことによって、加熱による内圧が、突端に集中してかかりやすくなるため、突端20を起点にして確実かつスムーズにシール部の剥離後退が進むため安全で好ましいものである。
これに対して、コの字状シール部9の形状が、角がなく円形状や半円状であると、加熱により発生する内圧が分散されてしまい、シール部の剥離後退に圧力がより多く必要となるため、スムーズに剥離せず、コの字状シール部9以外の部分にもより大きな圧力がかかってしまうため好ましくない。」と記載されているから、引用発明において、突端20によりシール部の最下端を突き出した形状とする一方で、シール部の下側の縁部を、突端20の方向へ斜め下方向に曲線状に延びている構成から、横方向に直線状に延びる構成とすることは、突端20におけるシール部の領域が大きくなり、剥離後退するための圧力がより多く必要となり、突端20を起点にして確実かつスムーズにシール部の剥離後退が進むという作用効果を損なうものであるから、シール部の下側の縁部を横方向に直線状に延びる構成とするとすることにも、阻害要因があるといえる。
そして、本件発明は、上記[相違点3]に係る構成により、張出部分55から安定して剥離を開始して、パウチ1内の蒸気を第1未シール部60から確実に逃がすことができるとともに、張出部分55から剥離が進行し易いことから、その反面、張出部分55以外のシール部50から剥離が進行することを抑制することができる(本件特許明細書の段落【0076】)という、格別の効果を奏するものである。
そうすると、本件発明1の上記[相違点3]に係る構成は、当業者が容易に想到できるものとはいえないから、本件発明1は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない発明ということはできない。
よって、[相違点1]、[相違点2]及び[相違点4]について検討するまでもなく、本件発明1は、引用発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできない。
エ.申立人の主張について
申立人は、上記[相違点3]に関し、段差を設けずに包装袋内の蒸気を抜く構造は、甲第3号証(実願平2-50424号(実開平4-10079号)のマイクロフィルム)の第2図、周知文献1(特開2005-47598号公報)の図1及び図5(a)のように周知であるから、引用発明と、甲第3号証及び周知技術1に記載されている周知技術とに基いて、開口の段差をなくし、未シール部16、19の下側の縁部が内容物を充填する空間に向けて横方向に直線状に延び出すように設計変更することは容易である旨主張している(申立人意見書7ページ下から4行~8ページ最終行)。
しかしながら、段差を設けずに包装袋内の蒸気を抜く構造が周知技術であるとしても、引用発明において開口の下端の段差をなくす構成とすることには、上記ウ.に示した通り阻害要因があり、さらに、横方向から突端20の方向へ斜め下方向に曲線状に延びている構成から、横方向に直線状に延びる構成とすることにも、上記ウ.に示したとおり阻害要因があるから、申立人の上記主張は、採用することができない。
オ.以上のとおりであるから、本件発明1は、引用発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできないから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない発明とはいえない。
(3)本件発明3~12
本件発明3~12は、本件発明1の発明特定事項を全て含み、更に限定するものであるから、本件発明3~12についても同様に、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない発明とはいえない。
第6.取消理由としなかった特許異議の申立理由について
上記取消理由として採用しなかった特許異議の申立理由は、以下のとおりである。
本件特許の現実の出願日を基準にして特許性を判断する場合、本件発明1~12は、甲第4号証に記載された発明である。
甲第4号証:特開2016-74457号公報
上記第5.1.に示した通り、本件特許は、当初明細書等に記載した事項の範囲内のものであり、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものではないから、本件特許は分割要件を満たしており、本件特許に係る出願の出願日は、本件特許の原出願の出願日である平成26年10月6日に遡及する。
そうすると、甲第4号証は、本件特許の原出願の公開公報(公開日平成28年5月12日)であり、本件特許の出願日の平成26年10月6日前に日本国内又は外国において頒布された刊行物とはいえないから、甲第4号証に記載された発明を主引用発明とする、特許法第29条第1項第3号に係る申立理由には、理由がない。
第7.むすび
以上のとおりであるから、本件発明1、3~12に係る特許は、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立の理由によっては、取り消すことはできない。
また、他に本件発明1、3~12に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
そして、本件特許の請求項2は、本件訂正が認められることにより、削除されたため、本件特許の請求項2についての特許異議の申立ては、その対象が存在しないものとなった。
よって、本件特許の請求項2についての特許異議の申立ては、不適法であって、その補正をすることができないものであるから、特許法第120条の8で準用する同法第135条の規定により、却下すべきものである。
したがって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2019-700786