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特許拒絶査定不服審判

2018-011588

遊技機

審判番号
2018-011588
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2016-178389外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2018年08月28日
審決日
2019年03月25日
公報発行日
2019年06月28日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (A63F) / P18 .575-Z (A63F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第3項、特許法第17条の2第6項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2016-178389号「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成29年2月2日出願公開、特開2017-23774号〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯の概要 本願は、平成27年7月15日に出願した特願2015-141675号の一部を平成28年9月13日に新たな特許出願(特願2016-178389号)としたものであって、平成29年11月24日付けで拒絶の理由が通知され、平成30年1月31日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、平成30年5月23日付け(発送日:平成30年5月29日)で拒絶査定がなされ、それに対して、平成30年8月28日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正がなされたものである。 第2 平成30年8月28日にされた手続補正についての補正却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 平成30年8月28日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 [理由] (1)補正の内容 本件補正により、平成30年1月31日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1における 「遊技球が流下可能な遊技領域を前面に備えた遊技板と、 前記遊技領域を囲む包囲壁と、 前記遊技領域の左上縁部側に設けられ、遊技球を前記遊技領域に打ち込むための進入口と、 前記進入口から前記包囲壁に沿って前記遊技領域の右側流下エリアに遊技球を案内する右打導入通路と、を備えた遊技機において、 前記右打導入通路を屈曲させてなる減速屈曲部と、 前記減速屈曲部に設けられて前記包囲壁に下方から隣接し、前記進入口から前記包囲壁に沿って進んできた遊技球が衝突可能な緩衝部材を設け、 前記緩衝部材は、前記包囲壁の最上部又はその最上部の右側近傍に配置され、 前記右打導入通路の終端部の下方、かつ、右側流下エリアの上端に配置されて、前記遊技領域の右側流下エリアに向かう遊技球の通る右上境界部と、 前記右上境界部の右側に配置され、前記右打導入通路を通過してきた遊技球が衝突する終端緩衝部材を備えたことを特徴とする遊技機。」は、 審判請求時に提出された手続補正書(平成30年8月28日付け)における 「遊技球が流下可能な遊技領域を前面に備えた遊技板と、 前記遊技領域を囲む包囲壁と、 前記遊技領域の左上縁部側に設けられ、遊技球を前記遊技領域に打ち込むための進入口と、 前記進入口から前記包囲壁に沿って前記遊技領域の右側流下エリアに遊技球を案内する右打導入通路と、を備えた遊技機において、 前記右打導入通路を屈曲させてなる減速屈曲部と、 前記減速屈曲部に設けられて前記包囲壁の最上部又はその最上部の右側近傍で、前記包囲壁に下方から隣接し、前記進入口から前記包囲壁に沿って進んできた遊技球が衝突可能な途中緩衝部材と、 前記右打導入通路の終端部の下方、かつ、右側流下エリアの上端に配置されて、前記遊技領域の右側流下エリアに向かう遊技球の通る右上境界部の右側に配置され、前記右打導入通路を通過してきた遊技球が衝突する終端緩衝部材と、を備えたことを特徴とする遊技機。」に補正された(下線は、補正箇所を明示するために当審にて付した。)。 2 補正の適否 本件補正は、補正前の請求項1について、実質的に変更とならない特定事項を除き、発明を特定するために必要な事項である「緩衝部材」に関して、「途中緩衝部材」と限定することを含むものである。 そして、補正後の請求項1に係る発明は、補正前の請求項1に係る発明と、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、本件補正のうち特許請求の範囲の請求項1についてする補正は、特許法第17条の2第5項第2号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とする補正に該当する。 また、本件補正は、願書に最初に添付した明細書の【0023】、【図2】の記載からみて新規事項を追加するものではないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たす。 3 独立特許要件 そこで、本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本件補正発明」という。)が特許出願の際に独立して特許を受けることができるものであるか、すなわち、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するかについて、以下に検討する。 (1)本件補正発明 本件補正発明は、次のとおりのものであると認める(記号A~Gは、分説するため審決にて付した。)。 「A 遊技球が流下可能な遊技領域を前面に備えた遊技板と、 B 前記遊技領域を囲む包囲壁と、 C 前記遊技領域の左上縁部側に設けられ、遊技球を前記遊技領域に打ち込むための進入口と、 D 前記進入口から前記包囲壁に沿って前記遊技領域の右側流下エリアに遊技球を案内する右打導入通路と、を備えた遊技機において、 E 前記右打導入通路を屈曲させてなる減速屈曲部と、 F 前記減速屈曲部に設けられて前記包囲壁の最上部又はその最上部の右側近傍で、前記包囲壁に下方から隣接し、前記進入口から前記包囲壁に沿って進んできた遊技球が衝突可能な途中緩衝部材と、 G 前記右打導入通路の終端部の下方、かつ、右側流下エリアの上端に配置されて、前記遊技領域の右側流下エリアに向かう遊技球の通る右上境界部の右側に配置され、前記右打導入通路を通過してきた遊技球が衝突する終端緩衝部材と、を備えたことを特徴とする遊技機。」 (2)刊行物1 原査定の拒絶理由において引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2013-17748号公報(以下「刊行物1」という。)には、図面と共に次の事項が記載されている(下線部は当審で付した。以下同様。)。 ア 記載事項 (ア)「【技術分野】 【0001】 本発明は、遊技盤面と該遊技盤面に対し所定の隙間を隔てて配置される透光板との間に遊技領域が形成され、該遊技領域に遊技球を発射することにより遊技が行われる遊技機に関する。」 (イ)「【0013】 本発明の手段6に記載の遊技機は、請求項1または手段1~5のいずれかに記載の遊技機であって、 前記遊技領域(遊技領域7)の周囲に設けられ、該遊技領域に打ち出された遊技球を遊技領域の周縁に沿うように誘導する誘導レール(外レール401、外レール飾り410a~410c)と、 前記遊技領域に設けられる遊技用部材(センター枠飾り11)と、 前記遊技領域のうち前記誘導レールと前記遊技用部材との間に形成される遊技球流路(球案内通路276)と、を備え、 前記衝突部(衝突部505)は、前記遊技球流路の下流側(流出部276bの下方近傍位置)に配設され、 前記遊技球流路に、該遊技球流路内を流下する遊技球の流下速度を減速させる減速部(第1減速部278,第2減速部279)が設けられている(図7参照)、 ことを特徴としている。 この特徴によれば、遊技領域に打ち出され勢いがある遊技球が流下する遊技球流路にて遊技球の流下速度が減速されることで衝突部にかかる衝撃が抑制されるため、衝突部の破損が防止されるばかりか、跳ね返りも小さくなるので透明板に接触しにくくなる。」 (ウ)「【0019】 図4及び図5に示すように、遊技盤6は、遊技領域7が前面に形成された木製のベニヤ板からなり、該遊技盤6の背面側には、演出表示装置9及び演出制御基板80等を含む変動表示制御ユニット49が一体的に組み付けられている。」 (エ)「【0051】 遊技者の操作により、後述する打球発射装置から発射された遊技球は、発射球案内通路(図示略)を通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13aに入り第1始動口スイッチ14aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13aへの入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。」 (オ)「【0095】 図6に示すように、遊技盤6の遊技盤面6aには、遊技領域7を囲むように設けられ、打球発射装置(図示略)から発射された遊技球を遊技領域7内に誘導する発射球案内通路400の一部を構成する外レール401及び内レール402、外レール飾り410a~410c、障害釘K(一部図示略)、風車F等の遊技用部材が取り付けられるとともに、センター枠飾り11、可変入賞球装置15、特別可変入賞球装置20、ゲート32、装飾部材25や、後述する第1球誘導部材500及び第2球誘導部材550等が前面側から取り付けられている。」 (カ)「【0101】 センター枠飾り11は、図7~図9に示すように、例えばポリカーボネート樹脂材等により構成され、枠本体270と、該枠本体270の前面に取り付けられる装飾部材274と、からパチンコ遊技機1の前後方向に所定の厚みを有するように形成され、装飾部材274が遊技盤面6aから少なくとも遊技球の直径以上の厚み分突出するように取り付けられている。」 (キ)「【0107】 一方、センター飾り枠11よりも右側の右遊技領域7bは、上部は遊技球の直径よりやや幅広な通路幅を有する球案内通路276が外レール401に沿って延設され、下部には左遊技領域7aの下部とほぼ同等の大きさを有し、主に時短状態や確変状態において有利となる領域であり、第2始動入賞口14a及び入賞口29dに遊技球が入賞可能とされている。 【0108】 球案内通路276は、遊技領域7の上部から右側にかけて略円弧状に延設され、その中間位置には第1減速部278が形成されているとともに、さらにその下流側近傍には第2減速部279が形成されている。 【0109】 第1減速部278における外レール401の内面所定箇所には、ゴム材等からなる緩衝部280が遊技球の移動方向に対し交差するように設けられているとともに、通路壁298もこの緩衝部280に沿って屈曲形成され、遊技球が遊技盤面6aに沿って蛇行する蛇行部を構成している。これにより、緩衝部280に衝突した遊技球が外レール401から離れる方向(遊技領域7の中央側)に方向変換される。また、第1減速部278の下流側近傍位置にも、誘導面275a及び外レール飾り410cの誘導面410dの一部に凹凸部が形成され、遊技球が遊技盤面6aに沿って蛇行する蛇行部を構成している。 【0110】 このように球案内通路276の所定箇所には、第1減速部278及び第2減速部279が設けられ、これらを通過する際に遊技球が減速されるようになっている。打球発射装置は、打球操作ハンドル5の初期位置からの回転角度が大きくなるに従い遊技球を打ち出す際の弾発力が増大するようになっている。よって、遊技球の発射位置(図示略)からの距離が左遊技領域7aよりも遠くなる右遊技領域7bに遊技球を打ち出す場合、左遊技領域7aに遊技球を打ち出す場合よりも遊技球の弾発力を増大させる必要があり、これにより遊技球の移動速度も速くなるため、発射球案内通路400から外レール401に沿って障害釘K等に衝突することなく高速で流入する遊技球を移動案内する球案内通路276内において、遊技球を効果的に減速させることができる。 【0111】 特に緩衝部280は、右遊技領域7bに向けて強く打ち出された遊技球が最初に衝突する衝突部であるため、緩衝部280により反発力が減衰されるようになっているものの、遊技球が透視窓102a側に跳ね返る可能性がある。よって、この第1減速部278においては、側壁277の一部を延設してなるカバー側壁277aを、球案内通路276における第1減速部278の透視窓102a側を被覆するように設けて透視窓102aを保護しているため、跳ね返った遊技球により透視窓102aが損傷することが防止される。 ・・・ 【0114】 第2減速部279を通過した遊技球は、外レール飾り410cの誘導面410dに沿うように下方に向けて流下して流出部276bから流出した後、球案内通路276の直下に配設された第1球誘導部材500の上面を構成する第1転動面501上に落下するようになっている。」 (ク)「【0121】 このように構成された第1球誘導部材500は、図12(a)に示すように、球案内通路276の流出部276bの直下近傍位置に、外レール飾り410cの誘導面410dに右側端部が接するように配置される。ここで、図12(b)に示すように、転動面501は、遊技盤面6aに対し略直交する起立姿勢で設けられ、前後幅寸法L10は、遊技球の直径2Rよりも幅広で、かつ、遊技盤面6aと透視窓102aとの離間幅寸法L11よりも若干幅狭に形成されている。尚、離間幅寸法L11は直径幅2Rの遊技球2個分の長さ(2R×2=4R)よりも幅狭とされている(2R<L10<L11<4R)。 ・・・ 【0123】 具体的には、球案内通路276の流出部276bから流出して外レール410cの誘導面410dに沿うように流下してくる遊技球は、衝突部505の衝突傾斜面505aに衝突する。離間幅寸法L11は、遊技球の直径2R以上の幅寸法を有しているので、衝突傾斜面505aに衝突した遊技球が透視窓102a側に跳ねる可能性があるが、衝突傾斜面505aは、遊技盤6側に向けて下方に傾斜しているため、遊技球が強制的に遊技盤面6a側に向けて跳ね返されるようになる。」 イ 認定事項 (ケ)刊行物1の【0051】に「・・・打球発射装置から発射された遊技球は、発射球案内通路・・・を通って遊技領域7に入り、」と記載され、【0095】に「・・・発射球案内通路400・・・」と記載され、遊技領域の構成を示す概略図である【図6】に、 発射球案内通路400を通った遊技球が、遊技領域の左上周縁部にて遊技領域7に入ることが図示されている。 したがって、刊行物1には、打球発射装置から発射された遊技球が、発射球案内通路400を通って、遊技領域の左上周縁部にて遊技領域7に入ることが示されている。 (コ)刊行物1の【0101】に「・・・装飾部材274・・・」と記載され、【0107】に「・・・右遊技領域7bは、・・・球案内通路276が外レール401に沿って延設され、下部には左遊技領域7aの下部とほぼ同等の大きさを有し、・・・領域であり、・・・」と記載され、【0114】に「・・・第1球誘導部材500の上面を構成する第1転動面501・・・」と記載され、【0121】に「・・・第1球誘導部材500は、図12(a)に示すように、球案内通路276の流出部276bの直下近傍位置に、外レール飾り410cの誘導面410dに右側端部が接するように配置される。」と記載され、【0123】に「・・・球案内通路276の流出部276bから流出して外レール410cの誘導面410dに沿うように流下してくる遊技球は、衝突部505の衝突傾斜面505aに衝突する。・・・」と記載され、【図6】に、第1球誘導部材500の上面を構成する第1転動面501と、外レール飾り410cの誘導面410dと、装飾部材274の外周面との三面により囲まれる領域が、球案内通路276の流出部276bの下方であって、「右遊技領域7bの下部にあって、左遊技領域7aの下部とほぼ同等の大きさを有する領域」の上端右側に接することが図示されている。 さらに、第1球誘導部材500に遊技球が衝突した状態を示す正面図である【図12】(a)に、 衝突部505が、第1球誘導部材500の上面を構成する第1転動面501の正面視右側に位置することが図示されている。 したがって、刊行物1には、遊技機が、球案内通路276の流出部276bの下方に「右側の右遊技領域7bの下部にあって、左遊技領域7aの下部とほぼ同等の大きさを有する領域」の上端右側に接する領域を有し、該領域は、球案内通路276の流出部276bの直下近傍位置に配置される第1球誘導部材500の上面を構成する第1転動面501と、第1球誘導部材500の右側端部が接するように配置される、外レール飾り410cの誘導面410dと、装飾部材274の外周面との三面により囲まれるように構成され、また、第1球誘導部材500の上面を構成する第1転動面501の右側に位置し、球案内通路276の流出部276bから流出して外レール410cの誘導面410dに沿うように流下してくる遊技球がその衝突傾斜面505aに衝突する衝突部505を有することについて示されている。 ウ 刊行物発明 上記アの記載事項、上記イの認定事項、及び、図面の図示内容を総合勘案すると、刊行物1には、次の発明(以下「刊行物発明」という。)が記載されていると認められる(a~gは、本件補正発明の構成A~Gに対応させて付与した。)。 「a 遊技領域7が前面に形成された遊技盤6(【0019】)と、 b 遊技領域7の周囲に設けられ、該遊技領域7に打ち出された遊技球を遊技領域の周縁に沿うように誘導する誘導レール(外レール401、外レール飾り410a~410c)と(【0013】)、 c 打球発射装置から発射された遊技球は、発射球案内通路400を通って、遊技領域の左上周縁部にて遊技領域7に入り(認定事項(ケ))、 d 発射球案内通路400から外レール401に沿って障害釘K等に衝突することなく高速で流入する遊技球を、「右遊技領域7bの下部にあって、左遊技領域7aの下部とほぼ同等の大きさを有する領域」へと移動案内し、外レール401に沿って延設される球案内通路276(【0107】、【0110】~【0111】)を備えた遊技機(【0001】)において、 e 球案内通路276を屈曲形成した通路壁298(【0108】~【0109】)と、 f 通路壁298に沿って、遊技領域7の上部から右側にかけて略円弧状に延設された球案内通路276の中間位置に形成されている第1減速部278における外レール401の内面所定箇所に、遊技球の移動方向に対し交差するように設けられた緩衝部280(【0108】~【0109】)とを備え、 g 球案内通路276の流出部276bの下方に「右遊技領域7bの下部にあって、左遊技領域7aの下部とほぼ同等の大きさを有する領域」の上端右側に接する領域を有し、該領域は、球案内通路276の流出部276bの直下近傍位置に配置される第1球誘導部材500の上面を構成する第1転動面501と、第1球誘導部材500の右側端部が接するように配置される、外レール飾り410cの誘導面410dと、装飾部材274の外周面との三面により囲まれるように構成され、また、第1球誘導部材500の上面を構成する第1転動面501の右側に位置し、球案内通路276の流出部276bから流出して外レール410cの誘導面410dに沿うように流下してくる遊技球がその衝突傾斜面505aに衝突する衝突部505を有する(認定事項(コ))遊技機。」 (3)刊行物2 原査定の拒絶理由において引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2010-22581号公報(以下「刊行物2」という。)には、図面と共に次の事項が記載されている。 ア 記載事項 (ア)「【技術分野】 【0001】 本発明は、遊技盤の遊技領域内に発射された遊技球を跳ね返す返しゴムユニットと、その返しゴムユニットを着脱可能な遊技盤、並びにその遊技盤を備えたパチンコ遊技機に関する。」 (イ)「【発明を実施するための最良の形態】 【0007】 以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。 図1は本発明を適用したパチンコ遊技機の遊技盤を示した正面図である。 この図1に示す遊技盤1には、外側のガイドレール2と内側のガイドレール3とによって略円形の遊技領域4が形成されている。遊技盤1の下方に位置する図示しない発射装置から発射された遊技球は、ガイドレール2とガイドレール3によって形成される遊技球導入経路5を経て遊技領域内に放出される。ガイドレール2の右上部分には、ガイドレール2に沿って遊技領域4内に発射された遊技球を跳ね返す返しゴムユニット10が取り付けられている。 【0008】 図2は図1における一点鎖線円Aで囲った部分の拡大図である。なお、図2では返しゴムユニット10の内部構造を説明するため一部が切欠き断面により示されている。 この図2に示す返しゴムユニット10は、遊技盤1の遊技領域4内に発射された遊技球を跳ね返すゴム部材11と、このゴム部材11によって跳ね返された遊技球を受ける球受部材12とを備えている。球受部材12は、例えば、樹脂或いは金属などにより構成されている。従って、返しゴムユニット10を遊技盤1のガイドレール2の右上部分に取り付けた状態では、遊技者が図示しない発射装置の発射ハンドルを右一杯に回して遊技球を発射する「右打ち」を行った場合、図2に示すように、遊技球Pは返しゴムユニット10のゴム部材11に衝突する。ゴム部材11に衝突して跳ね返った遊技球Pは、対向配置された球受部材12に衝突する。球受部材12では遊技球Pの球勢を減殺すると共に、その流下方向の調整などを行う。 図1に示す遊技盤1の略中央には、大入賞口として機能する変動入賞装置21が配置されている。変動入賞装置21の上部両側には、遊技球装置内へ導入する導入部として遊技球が入賞し難い閉状態と遊技球が入賞し易い開状態に変化可能な一対の可動片22L、22Rが設けられている。また、変動入賞装置21の内部には特定領域(Vゾーン)23が設けられている。なお、本実施の形態では可動片の形状を羽根形状としているが、これはあくまでも一例であり羽根形状ではない可動片であってもよい。」 イ 認定事項 (ウ)【0007】に「・・・ガイドレール2の右上部分には、ガイドレール2に沿って遊技領域4内に発射された遊技球を跳ね返す返しゴムユニット10が取り付けられている。」と記載され、【0008】に「・・・返しゴムユニット10を遊技盤1のガイドレール2の右上部分に取り付けた状態では、遊技者が・・・「右打ち」を行った場合、・・・遊技球Pは返しゴムユニット10のゴム部材11に衝突する。」と記載され、また、本発明を適用したパチンコ遊技機の遊技盤を示した正面図である【図1】 及び、図1における一点鎖線円Aで囲った部分の拡大図である【図2】に ゴム部材11が、ガイドレール2に沿って下方から隣接するように返しゴムユニット10に取り付けられていることが図示されている。 ウ 刊行物2に記載された技術事項 上記アの記載事項、上記イの認定事項、及び、図面の図示内容を総合勘案すると、刊行物2には、次の技術事項について記載されている(以下「刊行物2の記載事項」という。)。 「ガイドレール2に沿って遊技領域4内に発射された遊技球を跳ね返す、ガイドレール2の右上部分に位置する返しゴムユニット10が、ゴム部材11と、このゴム部材11によって跳ね返された遊技球を受ける球受部材12とを備え、 ゴム部材11は、ガイドレール2に沿って下方から隣接するように返しゴムユニット10に取り付けられているパチンコ遊技機。」 (4)対比 本件補正発明と刊行物発明とを対比する(対比にあたっては、本件補正発明の構成A~Gと刊行物発明の構成a~gについて、それぞれ(a)~(g)の見出しを付して行った。)。 (a)刊行物発明における「遊技領域7」は、本件補正発明における「遊技球が流下可能な遊技領域」に相当する。 そして、刊行物発明における「遊技盤6」は、本件補正発明における「遊技板」に相当する。 したがって、刊行物発明における構成aは、本件補正発明における構成Aに相当する。 (b)刊行物発明における「遊技領域7の周囲に設けられ、該遊技領域7に打ち出された遊技球を遊技領域の周縁に沿うように誘導する」ことは、本件補正発明における「遊技領域を囲む」ことに相当する。 そして、刊行物発明における「誘導レール(外レール401、外レール飾り410a~410c)」は、本件補正発明における「遊技領域を囲む包囲壁」に相当する。 したがって、刊行物発明における構成bは、本件補正発明における構成Bに相当する。 (c)刊行物発明における「遊技領域の左上周縁部」は、本件補正発明における「遊技領域の左上縁部側」に相当する。 そして、刊行物発明において、「発射球案内通路400」が出口を有することは明らかであるから、「打球発射装置から発射された遊技球」は、「発射球案内通路400」の出口を「通って」「遊技領域7に入」るものであるといえる。したがって、刊行物発明の「発射球案内通路400」は、本件補正発明における「遊技球を遊技領域に打ち込むための進入口」に相当する構成を有するものである。 よって、刊行物発明における構成cは、本件補正発明における構成Cに相当する。 (d)上記(b)より、刊行物発明における「外レール401」は、本件補正発明における「包囲壁」に相当する。 そして、刊行物発明において、「打球発射装置から発射された遊技球」は、上記(c)より、「発射球案内通路400」の出口から、「遊技領域7に入」るものであることから、刊行物発明の構成dにおいて、「発射球案内通路400」の出口から「遊技領域7に入」る「遊技球」は、「外レール401に沿って」「球案内通路276」に「高速で流入する」と共に、更に、「外レール401に沿」う「球案内通路276」内を通り、「右遊技領域7bの下部にあって、左遊技領域7aの下部とほぼ同等の大きさを有する領域」へと「移動案内」されるものであるといえる。 ここで、刊行物発明における「右遊技領域7bの下部にあって、左遊技領域7aの下部とほぼ同等の大きさを有する領域」は、本件補正発明における「遊技領域の右側流下エリア」に相当する。 したがって、刊行物発明における「発射球案内通路400から外レール401に沿って障害釘K等に衝突することなく高速で流入する遊技球を、「右遊技領域7bの下部にあって、左遊技領域7aの下部とほぼ同等の大きさを有する領域」へと移動案内し、外レール401に沿って延設される球案内通路276」は、本件補正発明における「進入口から包囲壁に沿って遊技領域の右側流下エリアに遊技球を案内する右打導入通路」に相当する。 よって、刊行物発明における構成dは、本件補正発明における構成Dに相当する。 (e)刊行物発明における「球案内通路276を屈曲形成した通路壁298」は、本件補正発明における「右打導入通路を屈曲させてなる減速屈曲部」に相当する。 したがって、刊行物発明における構成eは、本件補正発明における構成Eに相当する。 (f)上記(e)より、刊行物発明における「通路壁298に沿って」「設けられ」ることは、本件補正発明における「減速屈曲部に設けられ」ることに相当する。 そして、本件補正発明における「最上部」は、最上点そのものではなく、最上点を含む広がりのある空間部を意味するものであって、「最上部の右側近傍」は、その最上部の右側近傍を含むさらに広がりのある空間部を意味するものと解せられる。そうすると、刊行物発明における「遊技領域7の上部から右側にかけて略円弧状に延設された球案内通路276の中間位置」と、本件補正発明における「包囲壁」「の最上部の右側近傍」とは、「包囲壁の上部右側」である点で共通する。 また、上記(b)より、刊行物発明における「外レール401の内面所定箇所に」「設けられ」ることは、本件補正発明における「包囲壁に下方から隣接」することに相当する。 さらに、刊行物発明における「遊技球の移動方向に対し交差するように設けられ」ることは、「遊技球の移動方向に対し交差する」箇所に遊技球が衝突するものがあることであり、また、上記(d)より、本件補正発明における「進入口から包囲壁に沿って進んできた遊技球が衝突可能な」ことに相当する。 また、刊行物発明の「緩衝部280」は、「球案内通路276の中間位置に形成されている第1減速部278における外レール401の内面所定箇所に」設けられているから、球案内通路276の「途中」に設けられたものであるといえる。 したがって、刊行物発明における「通路壁298に沿って、遊技領域7の上部から右側にかけて略円弧状に延設された球案内通路276の中間位置に形成されている第1減速部278における外レール401の内面所定箇所に、遊技球の移動方向に対し交差するように設けられた緩衝部280」と、本件補正発明における「減速屈曲部に設けられて包囲壁の最上部又はその最上部の右側近傍で、包囲壁に下方から隣接し、進入口から包囲壁に沿って進んできた遊技球が衝突可能な途中緩衝部材」とは、「減速屈曲部に設けられて包囲壁の上部右側で、包囲壁に下方から隣接し、進入口から包囲壁に沿って進んできた遊技球が衝突可能な途中緩衝部材」である点で共通する。 (g)刊行物発明における「球案内通路276の流出部276bの下方」は、本件補正発明における「右打導入通路の終端部の下方」に相当する。 そして、刊行物発明における「「右遊技領域7bの下部にあって、左遊技領域7aの下部とほぼ同等の大きさを有する領域」の上端右側に接する」ことは、本件補正発明における「右側流下エリアの上端に配置され」ることに相当する。 また、刊行物発明における「球案内通路276の流出部276bの直下近傍位置に配置される第1球誘導部材500の上面を構成する第1転動面501と、第1球誘導部材500の右側端部が接するように配置される、外レール飾り410cの誘導面410dと、装飾部材274の外周面との三面により囲まれるように構成され」る「領域」は、「右遊技領域7bの下部にあって、左遊技領域7aの下部とほぼ同等の大きさを有する領域」へ向かう遊技球が通過する領域であって、かつ、「右遊技領域7bの下部にあって、左遊技領域7aの下部とほぼ同等の大きさを有する領域」の右上方に接する領域であり、当該「領域」を境として、その前後に「球案内通路276」と「右遊技領域7bの下部にあって、左遊技領域7aの下部とほぼ同等の大きさを有する領域」とが位置していることから、上記(d)より、本件補正発明における「遊技領域の右側流下エリアに向かう遊技球の通る右上境界部」に相当する。 また、刊行物発明における「第1球誘導部材500の上面を構成する第1転動面501の右側」は、「第1球誘導部材500の上面を構成する第1転動面501」を含む「三面により囲まれるように構成され」た「領域」の右側のことであるから、本件補正発明における「右上境界部の右側」に相当する。 さらに、刊行物発明における「球案内通路276の流出部276bから流出して外レール410cの誘導面410dに沿うように流下してくる遊技球がその衝突傾斜面505aに衝突する」ことは、本件補正発明における「右打導入通路を通過してきた遊技球が衝突する」ことに相当する。 また、刊行物発明の「衝突部505」は、「球案内通路276の流出部276b」から流出した遊技球を衝突させるためのものであるから、「球案内通路276」の「終端」に設けられたものであるといえる。 したがって、刊行物発明における「衝突部505」は、本件補正発明における「終端緩衝部材」に相当する。 よって、刊行物発明における構成gは、本件補正発明における構成Gに相当する。 上記(a)~(g)より、両者の一致点および相違点は、次のとおりである。 [一致点] 「A 遊技球が流下可能な遊技領域を前面に備えた遊技板と、 B 前記遊技領域を囲む包囲壁と、 C 前記遊技領域の左上縁部側に設けられ、遊技球を前記遊技領域に打ち込むための進入口と、 D 前記進入口から前記包囲壁に沿って前記遊技領域の右側流下エリアに遊技球を案内する右打導入通路と、を備えた遊技機において、 E 前記右打導入通路を屈曲させてなる減速屈曲部と、 F’前記減速屈曲部に設けられて前記包囲壁の上部右側で、前記包囲壁に下方から隣接し、前記進入口から前記包囲壁に沿って進んできた遊技球が衝突可能な途中緩衝部材と、 G 前記右打導入通路の終端部の下方、かつ、右側流下エリアの上端に配置されて、前記遊技領域の右側流下エリアに向かう遊技球の通る右上境界部の右側に配置され、前記右打導入通路を通過してきた遊技球が衝突する終端緩衝部材と、を備えたことを特徴とする遊技機。」 [相違点](構成F) 途中緩衝部材が包囲壁に下方から隣接する位置に関して、本件補正発明は、包囲壁の最上部又はその最上部の右側近傍であるのに対して、刊行物発明は、「遊技領域7の上部から右側にかけて略円弧状に延設された球案内通路276の中間位置」である点。 (5)当審の判断 上記相違点について検討する。 本件補正発明と刊行物2の記載事項とを対比する 刊行物2の記載事項の「返しゴムユニット10」は、「ガイドレール2に沿って遊技領域4内に発射された遊技球を跳ね返」し、遊技球を減速させる機能を有するものであることから、刊行物2の記載事項の「返しゴムユニット10」と、本件補正発明の「右打導入通路を屈曲させてなる減速屈曲部」とは、「減速部」である点で共通する。 そして、刊行物2の記載事項の「ゴム部材11」は、「遊技球を跳ね返」すものであるから、本件補正発明における「遊技球が衝突可能な」「緩衝部材」に相当する。 また、刊行物2の記載事項の「ガイドレール2に沿って下方から隣接するように返しゴムユニット10に取り付けられている」ことは、本件補正発明における「包囲壁に下方から隣接」することに相当する。 さらに、上記(4)対比(f)において検討したように、本件補正発明における「最上部」は、最上点そのものではなく、最上点を含む広がりのある空間部を意味するものであって、「最上部の右側近傍」は、その最上部の右側近傍を含むさらに広がりのある空間部を意味するものと解せられることから、刊行物2の記載事項の「ガイドレール2の右上部分」は、本件補正発明における「最上の右側近傍」に相当する。 したがって、刊行物2の記載事項は、本件補正発明における構成Fの「減速」「部に設けられて包囲壁の」「最上部の右側近傍で、包囲壁に下方から隣接し、進入口から包囲壁に沿って進んできた遊技球が衝突可能な緩衝部材」に対応する構成であるといえる。 そして、刊行物発明と刊行物2の記載事項の減速部材とは、進入口から前記包囲壁に沿って進んできた遊技球が衝突させて減速させる共通の機能を有するものである。 ところで、刊行物発明において、遊技球を減速させる第1減速部278の緩衝部280を、球案内通路276のどの箇所に設けるかは、球案内通路276の配置、構成や、緩衝部280の材質や、通路壁298の形状等を考慮して、当業者が適宜決定し得るものでもある。 したがって、刊行物発明の第1減速部278に設けられた緩衝部280(本件補正発明における「途中緩衝部材」に相当する。)に刊行物2の記載事項を適用して、刊行物発明の第1減速部278に設けられた緩衝部280を、包囲壁の最上部の右側近傍に位置させ、上記相違点に係る本件補正発明の構成Fとすることは当業者が容易になし得たものである。 (6)請求人の主張について 請求人は、平成30年6月20日付け審判請求書の「4.本願発明が特許されるべき理由」において、次の主張をする。 「右打導入路の途中位置に設けられた「途中緩衝部材」と、右打導入路の終端位置に設けられた「終端緩衝部材」の2つの緩衝部材を有する構成が明確になりました。 これにより、緩衝部材を1つだけしか有さない引用文献1(特開2013-017748号公報)及び引用文献2(特開2010-022581)とは異なる構成であることが明らかになったものと思料致します。」 そこで、請求人の上記主張について検討する。 上記請求人が刊行物発明が備えていないと主張する、本件補正発明の構成Fの「途中緩衝部材」とGの「終端緩衝部材」は、上記(4)対比(f)~(g)において検討したように、刊行物発明の構成fの「緩衝部280」と構成gの「衝突部505」に対応するものであって、刊行物発明が備える構成である。 このように、刊行物発明は、「緩衝部280」と「衝突部505」という2つの緩衝部材を有するものであるため、請求人の上記主張を採用することはできない。 (7)小括 本件補正発明により奏される効果は、刊行物発明、及び、刊行物2の記載事項に基づいて当業者が予測できる効果の範囲内のものであり、格別なものではない。 そうすると、上記(1)~(6)において検討したとおり、本件補正発明は、刊行物発明と刊行物2の記載事項に基づいて当業者が容易になし得たものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際に独立して特許を受けることができないものである。 (8)まとめ 上記(1)~(7)より、本件補正発明は、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際に独立して特許を受けることができないものであるから、本件補正は、同法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項に規定する要件を満たさないものであり、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明について 1 本願発明 本件補正は、上記のとおり却下されることとなったので、本願の請求項1に係る発明は、平成30年1月31日付け手続補正書における特許請求の範囲の請求項1に記載されたとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。記号A~Gは、分説するため当審で付した。)は、次のとおりのものと認める。 「A 遊技球が流下可能な遊技領域を前面に備えた遊技板と、 B 前記遊技領域を囲む包囲壁と、 C 前記遊技領域の左上縁部側に設けられ、遊技球を前記遊技領域に打ち込むための進入口と、 D 前記進入口から前記包囲壁に沿って前記遊技領域の右側流下エリアに遊技球を案内する右打導入通路と、を備えた遊技機において、 E 前記右打導入通路を屈曲させてなる減速屈曲部と、 F1 前記減速屈曲部に設けられて前記包囲壁に下方から隣接し、前記進入口から前記包囲壁に沿って進んできた遊技球が衝突可能な緩衝部材を設け、 F2 前記緩衝部材は、前記包囲壁の最上部又はその最上部の右側近傍に配置され、 G1 前記右打導入通路の終端部の下方、かつ、右側流下エリアの上端に配置されて、前記遊技領域の右側流下エリアに向かう遊技球の通る右上境界部と、 G2 前記右上境界部の右側に配置され、前記右打導入通路を通過してきた遊技球が衝突する終端緩衝部材を備えたことを特徴とする遊技機。」 2 拒絶の理由(平成29年11月24日付け) 原査定の拒絶の理由は、概略、次のとおりのものである。 (進歩性)この出願の請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内において、頒布された下記の引用文献1及び2、又は、引用文献1に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記 〈引用文献等一覧〉 引用文献1:特開2013-17748号公報 引用文献2:特開2010-22581号公報 3 刊行物に記載された事項 原査定の拒絶理由において提示された、刊行物1である特開2013-17748号公報(前記「第2 3(2)刊行物1」における「刊行物1」に対応する。)の記載事項及び刊行物発明の認定については、前記「第2 3(2)刊行物1」に記載したとおりであり、刊行物2である特開2010-22581号公報(前記「第2 3(3)刊行物2」における「刊行物2」に対応する。)の記載事項及び刊行物2の記載事項の認定については、前記「第2 3(3)刊行物2」に記載したとおりである。 4 対比・判断 本願発明は、実質的に変更とならない特定事項を除き、前記「第2[理由]3(1)本件補正発明」で検討した本件補正発明の「緩衝部材」(構成F)に関して、「途中緩衝部材」とあったものを、「緩衝部材」とその限定を省いたものである。 そして、上記補正を除いて、実質的に、本願発明の構成F1、F2は、本件補正発明の構成Fを2つに分けて記載したものであり、本願発明の構成G1、G2は、本件補正発明の構成Gを2つに分けて記載したものである。 そうすると、本願発明の特定事項をすべて含み、さらに他の事項を付加したものに相当する本件補正発明が、上記「第2[理由]3(4)対比、(5)当審の判断」に記載したとおり、刊行物発明及び刊行物2の記載事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、刊行物発明及び刊行物2の記載事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 5 むすび 以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。 したがって、本願は、拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2018-011588

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